2017/07/27

藤棚で花蜜を吸うヒゲナガハナバチの一種♂



2017年5月中旬

川沿いに作られた藤棚で紫色のフジの花が満開でした。
常連客のクマバチ♂はこれまでも散々撮っているので、今年は新顔のヒゲナガハナバチの一種の♂に注目しました。
長い触角を有するのは雄蜂の特徴です。
花から花へ忙しなく飛び回り、吸蜜しています。
飛翔中に口吻がとても長く伸びていました。
最後はキムネクマバチ♂(Xylocopa appendiculata circumvolans)とニアミスしたシーンを1/8倍速のスローモーションで御覧ください(@0:40~)。

この仲間のハチの種類を同定するには、採集して翅脈を精査しないと無理みたいです。
藤丸篤夫『ハチハンドブック』p92-93によると、

ニッポンヒゲナガハナバチTetralonia nipponensisの)♂は♀より外見での識別が難しい。
♂は毛色がよく似ていて見分けにくい。厳密には前翅の肘室がシロスジヒゲナガハナバチEucera spurcatipesでは2個で本種は3個になることで識別する。
出現時期は4~5月。シロスジヒゲナガハナバチより出現時期が少し早く、レンゲやフジなどのマメ科の花を好むが、タンポポや菜の花などにも飛んでくる。



実は他に赤いカミキリムシも藤棚で訪花していたのですが、残念ながら撮り損ねてしまいました。



2017/07/26

高圧線鉄塔の巣に出入りするハシボソガラスの♀♂つがい(野鳥)



2017年4月下旬・午後17:36~17:39
▼前回の記事
高圧線の鉄塔に作られた巣で抱卵するハシボソガラス♀(野鳥)


高圧線の鉄塔#19でのハシボソガラス営巣記録#2

ハシボソガラスCorvus corone)の巣を狙って撮っていたら、鉄塔の左下から2羽の親鳥が相次いで帰巣しました。
性別は見分けられないのですが、これが♀♂の番(つがい)なのでしょう。
足環を付けて標識しない限り個体識別も無理なので、繁殖ペア以外のヘルパーの存在は当面考えないことにします。

ヘルパー (動物) - 動物行動学で、仔が成長後も親の元に残り、親の子育てを助けること、あるいはそれを行う仔のこと。(wikipediaより引用)

親鳥の直前の行動をしっかり見ていないのですが、2羽ともに巣を留守にしていたということは、縄張りへの侵入者を協力して追い払っていたのかもしれません。

小枝などの巣材を搬入しなかったので、造巣中でないことは確かです。

(産座のために柔らかい巣材を搬入したのを見落とした可能性は残ります。)
鉄骨に阻まれて、巣内の行動がよく見えないのがもどかしい…。
外巣の縁に止まった親鳥は巣の中をしきりに覗き込んでいます。
卵の様子を確認しただけかもしれませんが、もしかすると卵から孵化したばかりの小さな雛たちに給餌したのかもしれませんね(想像)。
雛がお椀状の巣の深さよりも成長すると遠くからでも雛の姿が見えるようになるのですけど、雛が若い(小さい)うちは鉄塔を登って巣の中を覗きに行かない限り様子が全く分かりません。

先に飛び立った親鳥の1羽(♂?)が左に滑空し、住宅地に姿を消しました。
もう1羽の親鳥(♀?)が巣に座り込むと、その尾羽根が巣から突き出て見えます。
抱卵・抱雛しているとすれば、♀なのでしょう。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

つづく→#3:高圧線鉄塔の巣で雛に給餌するハシボソガラス♀♂(野鳥)



けんもほろろなキジ♂(野鳥)



2017年5月中旬
▼前回の記事
春の枯れ葦原で採食するキジ♂(野鳥)

堤防の階段を降りて行ったキジ♂a(Phasianus versicolor)をそっと追いかけます。

キジ♂aは湿地帯の少しだけ盛り上がったマウンドに佇み、周囲を見回しています。
その場で羽繕いしました。
やがて姿勢を正すとケンケーン♪と大声で鋭く鳴き、直後に翼を激しく羽ばたかせました。(@1:55)
後半の行動(羽ばたき)は母衣(ほろ)打ちと呼ばれます。

最近テレビの動物番組を見て知ったのですが、「けんもほろろ」という慣用句の由来は、母衣打ちするキジ♂の鳴き声(ケン)と羽の音(ホロロ)から来ているのだそうです。
実際は縄張り宣言の行動(さえずり)なのに、昔の人は頼み事を断る様子に見立てたのは興味深いですね。

ちなみに、♂の求愛を断るときにキジ♀がこのような行動をすることはありません。
▼関連記事 
キジ♂(野鳥)の求愛行動【中編:求愛ディスプレイ】

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
退屈な冒頭の2分間をカットしました。「雉も鳴かずば撮られまい。」
更に粘って母衣打ちをハイスピード動画に撮りたかったのですが、夕刻は光量不足で断念。





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