2015/10/06

貯蔵ニンニクで見つけたノシメマダラメイガ(蛾)終齢幼虫



2015年7月下旬

ノシメマダラメイガの飼育記録#25

▼前回の記事
ニンニクは貯穀害虫ノシメマダラメイガ(蛾)を誘引する?
厨房で大皿に盛られたニンニクの山の奥にノシメマダラメイガPlodia interpunctella)の成虫ばかりでなく、今度は老熟幼虫を1匹発見しました。
この貯蔵ニンニクの山が室内でのノシメマダラメイガ発生源である可能性がいよいよ高まりました。
やはり成虫♀がここに産卵したのでしょうか?
しかし孵化した幼虫が生のニンニクだけを食べて終齢まで育つのか、俄には信じがたいです。
ノシメマダラメイガ幼虫は老熟すると徘徊性が高まり、分散することが知られています。
厨房ではニンニクを密閉容器に保管している訳ではないので、他の貯蔵食品を食害して育ったノシメマダラメイガ幼虫が徘徊して偶然ここに辿り着いた可能性を否定できません。
料理に使うニンニクの皮を剥くと球根の表面にときどき謎の食痕が見つかるものの、これまで全く気にしていませんでした。(追記参照)
ニンニクの山をかき分けてもノシメマダラメイガの繭が見つからないのも不思議です。

気になる疑問点を解明するために、見つけた幼虫も密閉容器に移し生のニンニク球根だけで飼育してみることにしました。
採集時に幼虫が糸を引いたので、徘徊しながら絹糸を吐いていることが分かりました。
ノシメマダラメイガ幼虫がニンニクを食害するシーンを未だ直接見たことがありません。

つづく→#26:飼育容器から脱出を試みるノシメマダラメイガ(蛾)終齢幼虫




【追記】
2018年9月上旬

台所に貯蔵していたニンニクが虫に食害されていました。
食痕の写真です。
ノシメマダラメイガの成虫がニンニクの山から飛び立ったものの、幼虫は見つけられませんでした。
ノシメマダラメイガの幼虫が実際に生のニンニクを食べている様子はまだ観察できていません。
幼虫が排泄した糞で汚れていますが、最後の2枚に写っている白い粒々は卵塊ですかね?



ヒマワリ訪花後に空中で身繕いするセイヨウミツバチ♀



2015年7月下旬

道端に咲いたヒマワリの群落でセイヨウミツバチApis mellifera)のワーカー♀が訪花していました。
後脚の花粉籠に橙色の花粉団子を付けています。
途中からもう1匹飛来し、同じ花から並んで採餌しています。
ヒマワリは巨大な集合花なので、何度も離着陸を繰り返して採餌しています。

巨大なヒマワリの手前で花を向いてホバリング(停空飛翔)しながら後脚を擦り合わせています。
体に付着した花粉をまとめて後脚の花粉籠に移しているのでしょう。
身繕いは花に止まっている間にしても良さそうなのに、どうしてわざわざカロリー消費の激しい空中で飛びながらやるのでしょう?
気のせいかもしれませんが、ホバリング&身繕いしながら口吻を伸縮させ透明の液体(花蜜)を吐き戻して花粉を湿らせているようにも見えました。(もう少し寄りの絵でハイスピード動画に撮るべきでしたね。)



2015/10/05

ノコギリカミキリ♀の鳴き声



2015年7月下旬

林縁の路上でノコギリカミキリ♀(Prionus insularis insularis)がせかせかと歩いていました。
触角が短く鋸歯が弱いので♀ですね。
前胸に照りがあるのでニセノコギリカミキリは除外されます。
wikipediaによれば、ノコギリカミキリは「歩行速度が他の大型のカミキリムシと比較して早い」らしい。

車道を横断し道端の草むらに逃げ込んだところで、捕獲しました。
キーキー♪鳴いて威嚇する様子を撮るつもりだったのに、あまり鳴きませんでした。
帰ってから調べると本種の発音の仕方は独特らしく、私が鞘翅を両横から掴んだせいで上手く発音できなかったようです。(どうやって持てば良かったのかな?)


カミキリムシ類といえば、前胸と中胸をこすり合わせてキイキイ音を出すものと思いがちであるが、中にはまったく音を出さないものや、他の方法で音を出す種類も少なくない。
ノコギリカミキリは後脚の腿節を翅鞘の縁にこすりつけてシュッシュッと音を出す。
甲虫の発音がおのれを捕まえた相手に対するおどしであることは確かであるが、本種などは古い枯れ木に棲む夜行性の種類なので、闇の中での仲間同士の通信手段にもなっているのかもしれない。

(『山渓フィールドブックス13:甲虫』p100より)



他の多くのカミキリムシと違い、これらの種の特徴として、発音する際は全胸部と頭部を前後させて発音するのではなく、前翅の縁と後脚や、後翅と腹部をこすり合わせ、「シュッシュッ!」と音を立てるが、これはカブトムシのオスがメスに求愛する時の発音手段に似ており、腹部を押さえると発音できなくなる。(wikipediaより)

開閉している大顎に草の葉を近づけると噛み切りました。(映像なし)
撮影後は車に轢かれないよう雑木の灌木林に向かって放り投げたら空中で羽ばき始め、飛んで行きました。
動画に撮ればよかったですね。
未採集、未採寸。

鳴き声を声紋解析してみる?



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