2014/09/06

マイマイガ(蛾)前蛹♀bが脱皮して蛹になるまで【早回し映像】



2014年7月上旬

今季の山林で大発生したマイマイガLymantria dispar japonica)終齢幼虫を5日前に3匹採集してきました。
忙しくて容器内に毛虫を放置していたら、3匹のうち1匹(終齢幼虫b)がいつのまにか繭を作り終えていました。
木の葉を絹糸で綴り合わせた隠れ家の中で絹糸を粗く紡いだだけの粗末な繭を作ったようです。
営繭を観察し損ねたのは残念ですけど、転んでもただでは起きません。
次は前蛹の状態から脱皮して蛹化する過程を微速度撮影することにしました。
10秒間隔のインターバル撮影で監視します。



眠(みん)の状態で静止していた前蛹が蠕動する間隔が次第に短くなってきました。
早回し映像では痙攣しているように見えます。
前蛹は頭を左に向けていたようです。
深夜23:20頃、遂に毛虫の皮を脱ぎ捨てると蛹になりました。
蛹が繭の外に飛び出したのが飼育下での事故なのか、それとも正常な行動なのか、一例しか見ていないので判断がつきません。
もし正常な行動なら、繭というよりも単に脱皮のために前蛹を固定する足場糸なのかもしれません。※
剥き出し状態の蛹はその後もしばらくのあいだ激しく蠕動運動しています。
茶色だった蛹は次第に色素沈着して濃い焦げ茶色になり、早朝には黒い蛹が転がっていました。

微速度撮影の早回し映像というのは見て心地よいスピードが人それぞれ好みが違うようです。
更に2倍スピードアップした動画をブログ限定で公開↓しますので、宜しければご覧ください。



後日、蛹から無事にマイマイガの成虫♀が羽化してきました。(映像公開予定)
つづく


※ 【追記】
(マイマイガ幼虫は)成熟すると木の葉などを身の周りに糸で引き寄せ、繭らしきものを構成し蛹化する。個体や生育環境によっては丸裸のまま蛹化する場合もある。wikipediaより)

飛べ!モノサシトンボ【ハイスピード動画】




2014年7月上旬

平地にある溜池の横にちょっとした林があり、薄暗い林縁の下草(笹薮)にトンボが止まっていました。
未成熟なモノサシトンボCopera annulata)だと思うのですがどうでしょうか?
性別は?

飛び立ちの瞬間を240-fpsのハイスピード動画で撮ってみました。
余りにも薄暗いので、カメラの設定でゲインを上げてから撮影開始。
光量不足で画質が粗く、薄い翅の羽ばたきがあまりよく写っていませんね…。



2014/09/05

花で休むシロスジヒゲナガハナバチ♂が覚醒後に吸蜜



2014年6月下旬

用水路沿いの草地に咲いたクサフジの小群落でシロスジヒゲナガハナバチ♂(Eucera spurcatipes)が花に止まって休んでいました。
休息時に大顎で花を噛んで体を支えているかどうか知りたかったのですけど、回り込めませんでした。
呼吸による腹部の伸縮で生きていると判ります。

同じ花にオオチャバネセセリPolytremis pellucida)が飛来し、吸蜜を開始。
花序の下から上に登って来た蝶が蜂に触れ、驚いた蝶が飛び退きました。
この刺激で目覚めた雄蜂が、花序を少し歩いて吸蜜を開始。
頭楯が白いのは本種の雄蜂の特徴です。
目覚めの一杯を飲み終えると念入りにお化粧。
羽ばたいたものの、少し飛んだだけで力なく落下。


翅脈を強調してみると、前翅肘室の数が2個。

撮影後、同定のため採集しました。
以下は標本写真。


♂は長い触角を持つ
前翅翅脈の肘室が2個
頭楯と上唇は黄白色
集粉しない♂は後脚に花粉籠を持たない。

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