2015/02/07

クヌギの樹洞を物色するオオスズメバチ♀



2014年10月中旬
▼前回の記事
歩いて巣に出入りするモンスズメバチ♂

モンスズメバチの巣の定点観察15

今季モンスズメバチVespa crabro flavofasciata)が営巣していたクヌギの樹洞は北を向いていました。
幹を回り込むと、巣の裏側(南側)にもう一つ別な樹洞があります。
2つの樹洞は高さが違い、巣のある樹洞が少し低い位置にあります。
きっちり調べてはいませんが、おそらく2つの樹洞は内部でつながっておらず独立しているようです。
裏側の樹洞でもモンスズメバチのワーカー♀がうろうろと徘徊しているのを今季何度も観察しています。

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巣の裏のクヌギ樹洞を物色するモンスズメバチ♀

さて、モンスズメバチの巣に出入りする蜂が居なくなったのは、秋になってコロニーが無事に解散したのでしょうか?
オオスズメバチに襲撃されて壊滅状態になった可能性も考えられます。
クヌギの木陰から重低音の羽音がするので回り込んでみると、1匹のオオスズメバチ♀(Vespa mandarinia japonica)が巣の裏側の樹洞を物色していました。
体長を採寸しない限り、私にはワーカーと新女王の見分けが付きません。
ワーカー♀だとしたら、襲撃するスズメバチの巣を探索しに来たのでしょうか。
新女王だとしたら、越冬地を探索しているのかもしれません。
ちなみにオオスズメバチは地中営巣性で、樹洞に巣を造ることは稀です。
樹洞を出た蜂はクヌギの幹をうろうろ歩いてから飛び去りました。

つづく→シリーズ#16:最終回



ヤナギハナガサの花で休むマイマイガ♀(蛾)



2014年8月上旬

交差点で猫の額ほどの花壇に咲いたヤナギハナガサ(=サンジャクバーベナ)マイマイガ♀(Lymantria dispar japonica)が訪花していました。
マイマイガの成虫は確か口吻は退化していて吸蜜できないはずです。
吃驚仰天して撮り始めました。
吸蜜しているスクープ映像をマクロレンズで接写するつもりでしたが、近づいてよく見るとやはり口吻がありません。
飼育下でマイマイガの成虫♀が羽化した時も、口吻が退化していることを確認しています。

ふと右を見ると、電柱の根元に大量の卵塊が産み付けられていることに気づきました。
これはマイマイガの卵ですね。
電柱の根元で羽ばたいている別個体も居ます。
夜に交差点の外灯に集まり電柱に産卵した後で、たまたまヤナギハナガサの花に乗って休んでいるのでしょう。
この夏は近隣でマイマイガが大量発生して騒ぎになりました。
電柱や街灯の下には繁殖を終えたマイマイガが死屍累々と転がっています。


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電柱で集団産卵するマイマイガ♀(蛾)


パンパスグラスで鳴く♪アオジ♀(野鳥)



2014年10月下旬

山際の民家の庭に背高く生えた(目測で>3m)パンパスグラス(=シロガネヨシ)に野鳥が止まっています。
垂直な茎に掴まり、高音でチュッチュ♪と繰り返し鳴き続けています。
鳴きながら尾羽を左右に素早く振っています。
鳴き声に同期して嘴が動いたので(リップシンクロ)、この個体の鳴き声に間違いありません
全体的に黄色っぽいので初めはカワラヒワや冬羽のホオアカかと思ったのですけど、違いますね。
腹側しか見せてくれず、ホオジロのような冠羽が見えるのが悩ましいです…。
途中からせっかく望遠レンズを装着したのに、途端に山の方へ飛び去ってしまいました。


いつもお世話になっている「日本野鳥の会 宮城県支部・山形県画像掲示板」にて問い合わせたところ、Toshiboさんより以下の回答を頂きました。
色がうすい緑色ですが、アオジです。メスです。どちらかというと藪の近くの地面で餌を食べ、すぐに藪に逃げ込んでしまいます。こんなにもサービスしてくれてよかったですね。
アオジEmberiza spodocephala personata)はこれが初対面になります♪
山形県でアオジはレッドリストの準絶滅危惧(NT)に指定されているらしい。 



アオジ♀の地鳴きを声紋解析してみる

いつものようにオリジナルのMTS動画ファイルから音声をWAVファイルにデコードしてから鳴いている部分を2箇所適当に切り出し、スペクトログラムを描いてみました。
8〜9kHZ付近に明瞭な声紋が見えます。



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