2013/04/29

残雪期に椿の葉を食すニホンカモシカ



2013年4月上旬

残雪の林道を渡ったニホンカモシカ(Capricornis crispus)が、土が露出した斜面をゆっくりトラバース気味に登って行きます。(標高〜475m地点)
もしかすると、先ほど尾根で別れたカモシカと再会したのかもしれませんが、個体識別できていないので気のせいかも。
常緑樹のユキツバキ潅木を斜面に見つけると、その葉を採食し始めました。
雪が消えた斜面のあちこちにユキツバキの群落が目立ちますが、花が咲くのは未だ先です。
カモシカは私の存在に全く気づいていない様子。
しかし手前の枝が邪魔で非常に撮り難く、茂みをくぐり抜けたカモシカの姿を見失ってしまいました。

映像の後半は接近して、ザラメ雪の林道に残されたカモシカの新しい足跡を辿りながら撮ったものです。

この日は更にもう一頭(別個体と思われる)カモシカと遭遇しました。
つづく→「杉の木の下に佇むニホンカモシカと足跡のトラッキング


2013/04/28

ドロバチに寄生した蜂の前蛹の蠕動

2013年3月下旬

オオフタオビドロバチ泥巣の発掘2


山中の建物の軒下に作られた泥巣の発掘調査が途中だったので、残りの泥巣を発掘しに行きました。

前回の記録はこちら→「オオフタオビドロバチの泥巣に寄生するヒメカツオブシムシ幼虫

エントツドロバチの初期巣を乗っ取った(再利用?)と思われる変則的な泥巣です。
北西に面した軒下のコンクリート溝の幅は〜22mm。
この溝に泥巣の育房が並んでいます。

気温1℃の寒さの中、マイナスドライバーで泥巣の育房を端から慎重に削っていきます。
オオフタオビドロバチの前蛹を計4匹採集できました。
しかし、その内の一匹は発掘中に不注意で体を傷つけてしまいました。
他には煙突状の入り口の近くに作られた育房から謎の繭を1個採集しました。

発掘前に泥巣を見上げて採寸

右から順に発掘する。オオフタオビドロバチ前蛹が覗いて見える。

オオフタオビドロバチ前蛹と謎の繭

発掘後の状態

オオフタオビドロバチ前蛹



採集から3日後、ようやく時間がとれたので繭をハサミで切り開いてみました。
中から出てきた蜂の子は、オオフタオビドロバチの前蛹とは色も形状も異なりました。
丸々と太った白い芋虫で脚がありません。
ピンセットでつつくとゆっくり蠕動します。
オオフタオビドロバチは育房内で完全な繭を作らずに育房の隔壁を絹糸で裏打ちするだけなので、その点からも別種と分かります。
昨年の夏に泥巣を観察した際は、エントツドロバチの初期巣をオオフタオビドロバチが乗っ取り増築するような形で営巣していました。

関連記事→「エントツドロバチの初期巣を奪って営巣するオオフタオビドロバチ♀
したがって、この前蛹はエントツドロバチだろうと予想しました。
煙突状の入り口の近くに作られた育房から繭が見つかったことも辻褄が合います。

狩蜂は一般に前蛹の段階で越冬します。
「竹筒ハチ図鑑」サイトに掲載されたエントツドロバチの巣内写真と似ている気がします。

しかし果たしてエントツドロバチは袋状の繭を紡ぐだろうか?



手元にある蜂の本のなかでは『カリバチ観察事典』p21で竹筒に営巣したオオカバフスジドロバチ(=エントツドロバチ)の巣内の写真が載っていました。
前蛹も蛹も育房内でむき出し状態で写っています。
どうやらオオフタオビドロバチのように、育房内の前後を絹糸で内張りするだけの不完全な繭のようです。
またヒゲおやじさんによると、越冬する前蛹はこの映像の形とは明らかに違うそうです。


残る可能性として、エントツドロバチやオオフタオビドロバチに寄生した蜂(キアシオナガトガリヒメバチなど)かもしれません。
関連記事→「キアシオナガトガリヒメバチ前蛹の蠕動

この蜂の子を小さなプラスチック容器に移して飼育開始。

つづく→「キアシオナガトガリヒメバチ?越冬前蛹の吐糸営繭と脱糞





飛べ!ハシボソガラス【野鳥:ハイスピード動画】



2013年4月中旬

堤防の縁石からハシボソガラスCorvus corone)が川に向かって飛び立つ瞬間を240 fpsのハイスピード動画に撮ってみました。
強風に煽られたのか、すぐに右旋回して橋の上空を飛んで行きました。


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