2016/09/28

ヒダリマキマイマイ産卵直後の卵塊



2016年6月下旬


▼前回の記事
産卵のため苔に潜るヒダリマキマイマイ【60倍速映像】

湿らせたコケを敷き詰めた深さ7cmの苺パック内に潜り込んだヒダリマキマイマイEuhadra quaesita)が、気づいたら苔の外に出ていました。
どうやら産卵を終えたようです。
容器の底に白くて丸い粒々が透明の苺パック越しに見えました。
慎重にコケを掘り起こし、卵塊を少しほぐして数えてみると卵は10個でした。
粘液で互いに軽くくっついています。
容器の下に1mm方眼紙を敷いて採寸の代わりとします。


【参考】
ヒダリマキマイマイを扱った本ではありませんが、『講談社カラーサイエンス6:カタツムリ』p32-35によれば、

土のなかに産卵しています。頭の近くにある生殖孔から1つぶずつ卵をうみます。卵の大きさは、2mmくらいです。1つぶの卵をうむのに、10分くらいかかります。
カタツムリは、卵を40〜60つぶくらいうみます。産卵にかかる時間は、10時間くらいです。



【追記】
佐藤信治『庭にきた虫―いのちのドラマを親子でみる』によると、
産卵孔は貝の巻き方向の内側にあるので、ヒダリマキマイマイは向かって右側、ミスジマイマイは左側から卵がでてくる。 (p92より引用)



苺パックの底に1mm方眼紙を敷いた。

その後、産卵床をカタツムリの飼育容器とは別にして毎日コケに霧吹きして見守りました。
ところが、なかなか孵化してくれません。
冷房の入らない暑い部屋で飼わないといけない事情があり、もしかして暑さで卵が死んでしまったのかと諦めてしまいました。
しかし放置された卵塊を忘れた頃に(秋に)見てみると、いつの間にか幾つかの卵が割れていました。
どうやら孵化を見逃してしまったようです。


割れずに残ったのは未受精卵?

ヒエンソウの花で採餌するミヤママルハナバチ♀?



2016年7月上旬

道端の花壇に咲いたヒエンソウミヤママルハナBombus honshuensis honshuensis)と思われるワーカー♀が来ていました。
青紫の花にも白い花の品種にも両方訪れています。
後脚の花粉籠は空荷でした。

初めは前回と同じトラマルハナバチに大量の花粉が付着して白っぽく(体毛の褐色が薄く)見えるのかと思ったのですが、ミヤママルハナバチですかね?
ミヤママルハナバチは今まで山間部でたまにしか見たことがなかったので、意外でした。

▼関連記事
ヒエンソウの花で採餌するトラマルハナバチ♀



2016/09/27

産卵のため苔に潜るヒダリマキマイマイ【60倍速映像】



2016年6月下旬

飼育中のヒダリマキマイマイEuhadra quaesita)3匹は何度も交尾を繰り返したので、そろそろ産卵する頃でしょう。


ヒダリマキマイマイを扱った本ではありませんが、『講談社カラーサイエンス6:カタツムリ』p32-35によると、

カタツムリの産卵
 カタツムリは、交尾を終えてから8日間くらいたつと、土にあなをほって産卵をします。
 土のなかは、温度やしめりけがあまりかわらないので、卵が育つには、とてもよい場所なのです。あなのふかさは2センチメートルくらいです。腹足をつかって2時間以上かかってほります。

産卵をするために、やわらかい土を探しています。

野外で適当に採取してきたコケ(種名不詳)を苺のパック容器に何層も敷き詰めて、充分に霧吹きしてやりました。
これを飼育容器に入れてやると、早速ヒダリマキマイマイは苔の中に自分から潜り込み始めました。
60倍速の早回し映像をご覧下さい。
ぐいぐいと意外に力強く潜って行きます。
ヒダリマキマイマイの殻は完全に地中に埋まりました。(苔を入れた苺パックの深さは7cm)
容器の底で方向転換したり動き回っているものの、産卵しているかどうかよく分かりません。

産卵シーンを微速度撮影で記録したかったのですけど、カメラをどのようにセッティングしたらよいのか困りました。
最大の問題として、地中に潜ったカタツムリはどうも撮影用の照明を嫌っている印象です。
(赤外線の暗視カメラなら上手く撮れたかな?)
諦めて放っておくと…。

つづく→ヒダリマキマイマイ産卵直後の卵塊




【おまけの映像】オリジナルの10倍速映像をブログ限定で公開します。


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