2016/09/23

ヒダリマキマイマイの交尾【100倍速映像】



2016年6月下旬・午後22:49〜午前2:58

3匹のヒダリマキマイマイEuhadra quaesita)を一緒に飼育していると少し狭そうです。
夏になると暑くて容器内が蒸れ、蝸牛が弱ってしまいそうな気がしました。
そこで、大き目の飼育容器をホームセンターで新しく買ってきました。
引越しすると餌には全く見向きもせず、霧吹きした壁面を盛んに徘徊しています。

夜に気づいたら2匹が新居の壁面で交尾していました。
慌てて三脚を立て、微速度撮影で記録しました。
恋矢で刺す行動は既に終わっていて残念。

交尾中は互いの位置はほとんど動きません。
野外で観察した一回目の交尾中に激しく動き回っていたのは、やはり何らかの異常事態だったようです。
今回は肝心の交尾器の結合部が見えにくいアングルになってしまいました。

交尾を終えた2匹は別れ際に熱烈な口づけを交わしました。
その場に残った個体は、もう一匹の残した粘液を舐めています。

ちなみに撮影中に測った室温は、午後22:54には25.0℃、湿度56%。
午後23:10に、は室温23.8℃、湿度59%。
日付が変わり午前00:41には、室温22.2℃、湿度66%。

交尾から12日後の7月上旬、容器内の壁面に恋矢が1つ排出されていました。
もう一つの行方が分かりません。



【おまけの動画】
早回し速度を色々と変えた動画をブログ限定で公開します。



↑60倍速映像。




↑10倍速映像。


メマツヨイグサの花で食餌するマメコガネ



2016年7月上旬

郊外の道端の原っぱでマメコガネPopillia japonica)がメマツヨイグサを訪花していました。
咲いた花の一つに潜り込むと、食事に夢中でもう出て来なくなりました。



2016/09/22

アカソの葉を食べ脱糞するサカハチチョウ幼虫



2016年7月上旬

山間部の道端に生えたアカソの群落でサカハチチョウAraschnia burejana)の幼虫(黄褐色型)を見つけました。
葉表に乗った幼虫は、葉先に向いて頭部を乗り出し、葉縁をモリモリと蚕食しています。

後半は、葉を食害するシーンを微速度撮影で記録してみました。(@3:18〜)
10倍速の早回し映像をご覧下さい。
ところが幼虫はもう満腹したようで、葉柄に向かって移動を始めました。
やがて腹端を持ち上げると排便しました。(@3:55)

動きが無くなったので微速度撮影を止め、採寸を試みました。(@4:25〜)
動画に撮りながら定規を幼虫に並べてそっと置いたらうっかり葉を傾けてしまい、その拍子に幼虫が転がり落ちてしまいました。
幼虫が身の危険を感じて擬死落下したのかもしれません。
そのまま茂みで見失ってしまいました。
サカハチチョウの幼虫を見つけたのはこれが初めてだったのに、痛恨のミス!

ひとつ気になるのは、幼虫の居場所です。
『イモムシハンドブック』p32でサカハチチョウの幼虫について調べると、「葉裏に体を曲げて静止していることが多い」との記述がありました。
今回の個体はなぜ葉裏に隠れず白昼堂々と身を晒し続けているのでしょうか?
(1)サカハチチョウの幼虫は体中に生えた刺々で自分の身を守れるのかな?※
(2)この状況では完璧な保護色(カモフラージュ)とは言い難いです。
しかし黄褐色で棘だらけの幼虫が体を曲げて葉上に静止していると、アカソの花穂やクリの花穂がアカソの葉にたまたま落ちている、と見えなくもありません。
(3)それともひょっとすると何者かに体内寄生されていて、寄主操作によって神経系が狂わされて鳥などに捕食されやすい場所に移動させられたとしたら面白いですね。
サカハチチョウの幼虫は中間宿主で、寄生虫が鳥などの終宿主に移行するための行動操作を受けている、というシナリオです。
この妄想を検証するには幼虫を採集して何が羽化してくるか調べるのが第一歩です。
もし寄生されていなければ、夏型のサカハチチョウ成虫が羽化するはずです。
しかしこの時期はあまりにも忙しく、とても飼育までは手が回りませんでした。

※ ニホンアマガエルが同じアカソの株の右下隣の葉に乗って香箱座りしているのに、幼虫を捕食せずに静観しているのが興味深く思いました。(単に食欲が無かったのかな?)
あるいは天敵であるカエルの存在を幼虫が知っていて、その死角に隠れるために一時的に葉表で食事しているのでしょうか。(この状況ではなんとなく、葉裏に居る方がカエルに狙われ捕食されそうです。)



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