2014/06/20

ヤマトゴキブリの飼育容器にはバターを塗ろう!(成虫♂)



2014年5月下旬

ゴキブリを飼育するなら脱走防止策をしっかり講じる必要があります。
ヤマトゴキブリ♂成虫(Periplaneta japonica)を用いてバター・トラップの原理および作り方を実演します。

▼前回の記事はこちら
ヤマトゴキブリの飼育容器にはバターを塗れ!(終齢幼虫)

ヤマトゴキブリはプラスチック容器の壁面を軽々と登ることができます。
壁面で下向きにも止まれます。
当然、この状態で蓋を開ければ脱出されてしまいます。
実際にこの♂は別の飼育容器の蓋まで登ってスリット状の換気口の細い隙間から脱獄した強者で、再捕獲したところです。
(スリット状の換気口にはセロテープを張ってしっかり塞ぎました。)

さて、バター・トラップの制作です。
プラスチック容器の縁の内側にバターを念入りに塗りつけましょう。
この容器にヤマトゴキブリ♂を戻してやると、バターで爪先が滑って壁面をよじ登れなくなります。
滑落してひっくり返ったゴキブリは諦めて、バターで汚れた触角を掃除し始めました。

こんな簡単な対策をするだけで、蓋を開けた状態で観察・撮影しても脱走の恐れがなくなりました。
ただしバターが古くなると効果が薄れるので、ときどき塗り直す必要があります。
容器内の視認性が悪くなるのは仕方がありません。
ただし成虫の♂は長い翅があるので、飛んで逃げる恐れがあります。
蓋を開けるときは目を離さないようにします。
ヤマトゴキブリは半野生でおっとりした性格(動きが遅い)なので、一度しか♂が飛ぶ姿を見たことがありません。

ちなみにバター・トラップはゴキブリを生け捕りにするための古典的な罠です。
ゴキブリの好む餌を容器内に入れておけば捕獲できるそうですが、私は試していません。
粘着式のゴキブリ・ホイホイが開発されてからは廃れてしまったそうです。

※ バターの代わりにマーガリンでも良いらしい。(古出俊子『ゴキブリを調べる』p12より)


2014/06/19

カキドオシの花でホバリング吸蜜するビロウドツリアブ



2014年5月下旬

里山の草地に咲いたカキドオシの青い花でビロウドツリアブBombylius major)がホバリング(停空飛翔)しながら吸蜜していました。




飛べ!キオビトビノメイガ【蛾:ハイスピード動画】



2014年5月下旬

里山の草むらで見つけたキオビトビノメイガPyrausta mutuurai)。
飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画で撮影してみました。
赤い翅に散らした黄紋が飛んでいるときはチラチラと明滅して美しいですね。
2年前に220-fpsで撮ったときは物を投げつけて飛び立たせましたが、今回はミクロ蛾が葉表でしばらく休んでから(日光浴?)自発的に飛び立つまで待ちました。

▼関連記事
キオビトビノメイガ(蛾)の飛び立ちハイスピード動画
前回の撮影とは異なり、今回の個体は着陸した葉裏に隠れる様子はありません。
短距離飛行を繰り返して草地を移動しています。

止まった草の茎に腹端を付ける行動を一度だけ観察したので、もしかすると♀が産卵していたのかと想像しました。
しかし飛び立った後の茎に卵は見えず、真相は藪の中。



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