2017/07/12

ソメイヨシノで訪花採食するハシボソガラス(野鳥)



2017年5月上旬

休日で静かな工場の敷地内で2羽のハシボソガラスCorvus corone)が地上採食していました。
私が横を通りかかると一斉に飛んで逃げ、1羽は近くの桜の木に止まりました。
(映像はここから)

花が散り始め葉桜になりつつつあるソメイヨシノ樹上で枝を移動しながらカラスが何やら採食を始めました。
花?を嘴で引っ張って千切り取っていますね。
花蜜を吸っているのか(吸蜜)、花そのものを食べているのか、それとも花に来る虫を捕食しているのか、気になるところです。
残念ながら、やや遠いので見分けられませんでした。
私に対して少し警戒しているようで、カラスは茂った枝葉の奥に隠れてしまいました。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。



2017/07/11

オナガガモ同士の喧嘩と転位行動(冬の野鳥)



2016年11月上旬

早朝の川でオナガガモAnas acuta)の大群が岸辺近くに密集しています。
一緒に採食しているコハクチョウからいじめられるだけでなく、オナガガモ同士でも喧嘩が頻発します。
鴨は川面に浮かんでいるだけでほとんど採食はしていないのですが、一体何が気に入らないのか、目の前の相手をいきなり嘴で突いて追い回します。
振り向きざまに相手を嘴で突いたり、嘴で噛み合って激しく争うこともありました。
♂vs♂、♀vs♀、♂vs♀と性別を問わず攻撃しています。
本種は性的二型なので、性別を見わけるのが容易です。
白黒のツートンカラーが♂で、地味な茶色が♀です。

川岸近くは水鳥(オナガガモとコハクチョウ)でかなり混み合っています。
まるで芋を洗うような混雑で、そんなに苛々カリカリするぐらいなら、群れから離れれば良いのに…と他人事ながら思ってしまいます。
都会の朝の満員電車で殺気立つヒトの行動を連想し、身につまされますね。

八木力『冬鳥の行動記 Ethology of Wild Ducks』p50によると、

 争いは♀をめぐる♂同士であったり、同種や異種間での場所の取り合い、その他何が気に入らないのか、私には理解不能の争いが数多くあります。
 この際、逃げた側は高確率で転位行動を行ない、勝者もまれに行ない、闘争は終結します。(p50より引用)
争いや突然何かに驚いたとき、どう対処したら良いのか迷ったりパニックに陥ると、もうヤーメタとばかりに儀式的水浴びをし、次いで転移性羽ばたきを行なって、その後は何事もなかったかのように全く別の行動へと移っていきます。この一連の行動を転位行動と呼びます。 この行動は交尾の後にも行なわれ、要は気分転換をはかり、精神的混乱や性衝動の回避をしているようです。また、羽ばたきの代わりに体振りをすることがあり、儀式的水浴びを省略することもあります。(p37より) 


闘争後の転位行動に注目して改めて映像を見直すと一層面白いですね。
世界平和のためにはヒトも喧嘩の後に(特に負けた後に)根に持たないように口惜しさを発散する工夫が必要かもしれません。(ノーサイドの精神、グッドルーザー)

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
闘争は予測不能なので、コハクチョウを長撮りした映像素材から編集で抜き出しました。


春の湿地帯で採食するキジの♂1♀2ハレム(野鳥)



2017年4月下旬

湿地帯を貫く用水路の岸辺でキジ♂(Phasianus versicolor)が採食していました。
歩きながら地面の枯れ草を啄み、その合間に頭を上げて周囲を警戒しています。

やがて右からカルガモAnas zonorhyncha)がキジ♂に近づいて来ました。(@0:55)
地味なキジ♀かと思いきや、カルガモでした。
キジ♂の目の前で立ちふさがり、至近距離で睨み合います。(一触即発?)
しかし喧嘩(種間闘争)にはならず、互いに向きを変えました。
見ている私は「もしかして、カルガモの巣が近くにあるからキジ♂の接近を許さないのかな?」と勝手に想像しました。
更に用水路の中にもカルガモが何羽も居ます。

遠く(隣の縄張り)から別個体のキジ♂の鳴き声がケンケーン♪と聞こえます。(@1:52)
左から今度はキジ♀が登場。(@2:24)
地味な♀は周囲の枯れ草に対して完璧な保護色になっていて、動かなければ全く目立ちません。
♀は採食しながら、先行する♂にゆっくり近づきます。

それまで手前のハンノキの枝に隠れていた(用水路の水際に居た)もう1羽のキジ♀が右から合流しました。(@3:10)
これ以降、キジ♀は2羽で行動するようになりました。
1羽の♀が用水路の水際に下りたので水を飲んだり水浴したりするのかと期待したものの、なぜか何もせずに引き返しました。(@3:55)

邪魔なハンノキに業を煮やし、私は撮影アングルを求めてそっと横に移動しました。
2羽のキジ♀は並んで採食しながら用水路沿いに枯れ葦原をゆっくり歩いて行きます。
なぜかカルガモ1羽がキジ♀について歩くのが可笑しいですね。
まるで孵化したときにキジ♀に刷り込み(インプリンティング)されてしまった鴨の幼鳥みたいです。
…と思いきや、そのカルガモがキジ♀と別れて用水路に降りて入水しました。
♀に先行していたはずのキジ♂の姿を見失ってしまいましたが、広い湿地帯(ヨシ原)の縄張り内で2羽の♀と一緒にハレムを形成しているようです。

♂は♀に付き添って(ライバル♂から)がっちりガードするのではなく、自由に採食していました。


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