2016/07/01

桐の花で採餌するクマバチ



2016年5月中旬

里山に咲いたキリの花の主な送粉者はキムネクマバチXylocopa appendiculata circumvolans)でした。
キリは釣鐘状の花筒が太いので、クマバチでも正当訪花で易々と潜り込むことが可能です。
クマバチと言えば穿孔盗蜜の常習犯として悪名高く、実は今回も内心それを期待していたのですが、桐の花が相手では盗蜜の必要は無いようです。
数カ所のキリの木でクマバチ複数個体を撮影。
山中に聳え立つ桐の高木を観察するには下から見上げるのではなく、急斜面を利用して花の咲いた枝と同じ高さまで登れば撮影が楽になります。

一方、クマバチの雄蜂は桐の木の周辺の草むらで各々が縄張りを張り、交尾相手の♀を待ち構えてホバリング(停空飛翔)していました。
クマバチ♂は縄張りにちょっとした侵入者が飛来する度に素早く反応して迎撃するので、占有飛行はとても撮れませんでした(私の反射神経の限界)。

もうひとつ面白かったのは、風が吹くと桐の枝から自然に落花することです。
大きな花筒がクルクルと回りながら落ちてくる様子を動画に撮りたかったのですけど、運任せ風任せで難しかったです。
落ちていた花を拾って手のひらに乗せてみました。

風が止むと私の好きな甘い芳香が辺りに充満し、むせ返りそうな強い芳香なのに上品なのです。



晩の水田から飛んで逃げるアオサギ(野鳥)の家族群



2016年5月中旬・午後19:03〜19:05

日が落ちてすっかり暗くなった水田でアオサギArdea cinerea jouyi)を見つけました。
水を張った田んぼの水面に外灯の明かりが映り、カエルの大合唱♪が辺りに響いています。
ちなみに、この日の日の入り時刻は18:44。

互いに離れた位置に3羽のアオサギが居ました。
一番左側の個体Lは明らかに他よりも小さく、幼鳥のようです。
真ん中の個体Mが畦に登りました。
幼鳥Lが心配で、親鳥Mが様子を見に来たのでしょうか。
幼鳥Lが畦に近いところで何か餌を採食してから畦に登りました。
カメラをもう一度右へ振ったら警戒した成鳥Rが飛び立ち、少し離れた水田に着地しました。
更に私が動画を撮りながら横の道を歩いて近づくと、残るアオサギはL、Mの順に飛び立ち、別々の方へ逃げました。
少し離れた田んぼに着地。
最近のカメラはこんなに暗い条件でもなんとかズームが可能で、光学性能の良さに驚嘆します。(今回は赤外線の暗視映像ではありません。)

最近、野鳥の塒入りについて興味を持って調べています。
今回もし私が邪魔しなければ、家族水入らずで過ごしていたアオサギの群れはそのまま水田をねぐらとして夜を過ごしたのでしょうか?
ひょっとすると意外にも、夜通し水田で採食するのかもしれません。
それとも鷺山のコロニーなど別な場所にある塒に毎晩飛んで帰るのかな?
実際に、暗い夜空を飛んでいるアオサギを見たり鳴き声を聞いたりしたことがあります。


▼関連記事
未明の空を飛ぶアオサギ(野鳥)

2016/06/30

イタドリの葉で休むハバチ【名前を教えて】



2016年5月中旬


▼前回の記事
イタドリの花外蜜腺を舐めるホソアシナガバチ♀

花外蜜腺を舐めるために特定のイタドリに通って来るホソアシナガバチを待ち構えていると、次は全く別種の蜂が飛来しました。
薄暗い山中での撮影で分かり難いのですが、おそらくハバチの仲間だと思います。(未採集、未採寸)
この蜂はイタドリの花外蜜腺には全く興味を示さず、ウロウロと探索しています。
やがて葉の上で静止しました。
翅を休めるためにたまたま立ち寄っただけかもしれませんが、イタドリを寄主植物とする種類のハバチなのでしょうか?

別に面白い動画ではありませんが、全ての蜂がイタドリの花外蜜腺を目当てに来るのではないことを示す比較対照として示します。
また、このイタドリの株には花外蜜腺を介して共生関係を結ぶアリは集っていませんでした。


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