2013/12/20

ミヤギノハギを訪花するクロマルハナバチ♀



2013年9月下旬

平地の道端に咲いたミヤギノハギクロマルハナバチ♀(Bombus ignitus)が訪花していました。
後脚の花粉籠は空荷のようです。

撮影条件はやや薄暗く、今にも雨が降り出しそうな生憎の曇り空でした。
逆光気味で動画が撮り難いので、後半は諦めてストロボ写真撮影に切り替えました。



シオヤアブ♀の交尾拒否?【ハイスピード動画】



2013年8月上旬

満開に咲いたリョウブの花の横でシオヤアブ♀(Promachus yesonicus)がミズナラの葉表に静止していました。
飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画に撮り始めたら、予想外のちょっと面白いシーンが偶然撮れました。

尾端に白い毛束を持つ♂が飛来しました。
葉上の♀は腹端を軽く持ち上げ、慌てて葉の縁にぶら下がり身を隠しました。
♂との交尾を回避する拒否行動でしょうか?
♂はそのまま上空を通過しました。
普段、虫を狩って捕食しているシオヤアブが♀の存在に気づかなかったとは思えません。
♀の交尾拒否のシグナルを読み取った紳士的な対応なのかもしれません。

求愛の成功例も見れたら良かったのですけど、♂が♀にいきなり飛びついてすぐに交尾を始めるのか、それとも何か儀式的な求愛行動があるのか、興味があるところです。

昔の観察記録を遡ってみても、交尾中のペアを撮っただけで、交尾を始める瞬間(求愛行動)は見ていません。

関連記事→「シオヤアブの交尾

2013/12/19

産卵中のマイマイガ♀(蛾)



2013年8月上旬

某山寺の板壁の隅にマイマイガ♀(Lymantria dispar japonica)がじっと止まっていました。
飛び立つ瞬間の動画を撮るつもりで翅に触れたのですが、全く動じません。
翅をめくると卵塊が見えたので、産卵中だったようです。
♀は死んでいるのかと思いきや、かすかに動きました。
「卵塊には産卵時に♀が植えた毛がある」らしいので、接写すればよかったですね。

ドクガ科でもマイマイガの成虫に毒毛はないので、触れてもかぶれたりする心配は無用です。

【追記】
英語版wikipediaの解説によると、マイマイガの♀は飛べないので羽化した場所の近くに産卵するらしい。


ただし、日本産のマイマイガについては当てはまらず、交尾を終えた♀は日没後に歩行や飛翔が活発になり産卵場所へ移動することを後に知りました。
マイマイガを研究した小汐千春『じらすメスと離れないオス―昼行性のガの場合』によると、
アジアやヨーロッパの♀は飛ぶらしいが、アメリカの♀は飛ばないようだというのである。もともとヨーロッパから人工的に持ち込まれた個体群であるのに、アメリカの個体群に飛翔能力がないらしいことは、一種のボトルネック効果ともいうべき現象で興味深い。 (『虫たちがいて、ぼくがいた:昆虫と甲殻類の行動』第2-2章p69より引用)


【追記2】
『繭ハンドブック』p107によれば、
(マイマイガ)卵塊の表面に♀成虫腹部の鱗毛を付着させている。





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