2009年8月下旬
山で砂利道の坂を登っていたら、産卵しているフキバッタの仲間(種名不詳)♀を見つけました。
左後脚のふ節が欠損しています。
気に入った場所が見つかると、グイグイと尾を地面に差し込みます。
産卵を始めると全く逃げないので、周囲の砂利を横から少しずつ取り除いて尾端を露出させてみました。
しかし卵塊らしきものは見つかりません※。
発掘するのは産卵が済んでからすべきだったかもしれません。
やがて♀は地面を均し始めました。
尾端の尾毛が指のように器用に動き、砂利を掴んで転がすのに驚きました。
私が周囲の砂利を除いたため、尾端は空しく空を切ります。
虫の本能行動ではよくあるように、うまく埋め戻せなくても気にせずプログラムを遂行するようです。
一仕事終えた♀は跳んで退場。
お疲れ様でした。
《追記》
「虫の音掲示板」で質問したところ、バッタは穴を掘っても場所が気に入らなくて産卵しないことはよくあると教えて頂きました。
産卵後に地面を均していると思った行動も、単に尾毛で地中の様子を探っていただけのようです。
※ トノサマバッタの場合は泡状の白い卵鞘を産卵するそうです。
フキバッタは違うのだろうか。
それとも邪魔された今回は産卵未遂?
『バッタ・コオロギ・キリギリス生態図鑑』p29によると、
バッタは、尾端にある産卵器を使って土に穴を掘り、カマキリのように卵鞘をつくり、卵をまとめて産みつける。
関連記事(13年後の撮影)▶ ハリギリ倒木の幹の縦溝に産卵するミカドフキバッタ♀の群れ
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