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2025/08/03

山中の湿地で夕方にミミズを捕食するクロツグミ♂【野鳥:トレイルカメラ】

 



2024年6月下旬

シーン0:6/17・午後12:25・晴れ(@0:00〜) 
シーン0:6/17・午後12:50・晴れ(@0:04〜) 
明るい昼間にたまたまフルカラーで撮れた現場の状況です。 
山林の中に少し開けた湿地帯があります。 
湧き水や雨水が溜まった水溜りを野生動物や野鳥が来て水場として利用しているので、2台の自動撮影カメラ(旧機種)で見張っています。 

クロツグミ♂(Turdus cardis)の登場シーンを以下にまとめます。 
雛に給餌する育雛期は終わりつつあるのでしょうか。


シーン1:6/21・午後18:26・(@0:07〜)日の入り時刻は午後19:08。 

夕方の湿地で真っ黒なクロツグミ♂が水溜りSの中洲に来ていました。 
振り返ると白い腹面が見えます。 
岸辺の泥濘を嘴でつついて回り、細長いミミズ?を捕食しました。 
その場で食べたかどうか不明です。 
最後は右に飛び去りました。 


シーン2:6/22・午後19:00・(@1:02〜)日の入り時刻は午後19:08。 
翌日の夕方にもクロツグミ♂が登場しました。 
黒い鳥ですが、嘴は白っぽく見えます。 
水溜まりの泥濘をホッピングで徘徊し、餌を探しています。 

現場は山中にあるので、公式の日の入り時刻よりもだいぶ早く太陽が山の陰に沈み暗くなります。 

最近は雨がほとんど降らないので、水溜まりの水量が少なく、干上がりつつあります。 


シーン3:6/23・午後18:57・小雨(@1:13〜)日の入り時刻は午後19:08。 
翌日にも、ほぼ同じ時間帯にクロツグミ♂が採餌に来ました。 
このように薄暗い時間帯に活動する性質を、夜行性とか昼行性に対して薄明薄暮性と言います。

水溜りSの対岸から中洲にピョンと飛び移ると、泥濘を数回啄んでから、対岸に戻りました。 
ホッピングで右に移動し、泥濘をつついています。 
湿地の草むらを経由して、右奥の水溜まりへ移動したのに、なぜか別アングルの監視カメラが起動しなかったのが残念です。 
最後は左に飛び去りました。 

小雨がぱらついています。
待望の雨が降り、水溜りの水量がだいぶ回復しました。 


奥の草むらでの採餌行動は、5倍速の早回し映像で見る方が分かりやすいかもしれません。(@2:06〜) 




※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


つづく→

2025/07/31

水浴びの好きなフクロウ【野鳥:トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年6月中旬

シーン0:6/17・午後12:25・晴れ(@0:00〜) 
明るい昼下がりにたまたまフルカラーで撮れた現場の状況です。 
山林に少し開けた湿地帯があり、湧き水が滲み出した浅い水溜りを野生動物や野鳥が水場として利用するので、自動撮影カメラ(旧機種)で見張っています。 

フクロウStrix uralensis)の水浴シーンを以下にまとめました。 


シーン1:6/18・午後22:12(@0:04〜) 
ある晩に、画面左端にそびえ立つホオノキ高木の幹の陰で、水場に降り立ったフクロウが羽ばたきました。 
しばらくすると、中洲にピョンと飛び移り、監視カメラをにらみつけました。 
再び左(死角)の水溜まりにピョンと入水し、行水を始めたようです。 


シーン2:6/20・午後19:54(@0:37〜) 
2日後の晩にもフクロウが水溜りの対岸に来ていました。 
周囲を見回して警戒しています。 
ときどきコウモリが飛来します。 

奥の水溜まりにピョンと入水すると、足を浸しました。 
その場でグルグル回りながら足踏みしているのは、泥底を深く掘り返しているのではないかと私は想像しています。 
水浴前にそんなことをしたら、底の泥が巻き上がって水が濁ってしまうはずですが、フクロウは気にしないようです(仕方がない?)。 

やがてフクロウは泥水で洗顔を始めました。 
水溜りに身を沈めたフクロウが周囲を見回したところで、90秒間の録画が終わってしまいました。 


シーン3:6/20・午後19:59(@2:08〜) 
左(死角)の水溜まりでフクロウが水浴していました。 
足踏みしながら顔を水面につけて素早く左右に振り、洗っています。 
我々ヒトと違って両手を使えない鳥の洗顔は、汚れを落とすのが大変そうです。 


シーン4:6/20・午後20:04(@2:56〜) 
いつの間にか対岸に上陸していたフクロウが監視カメラに背を向けていました。 
その場で軽く身震いしてから、奥に飛び去りました。 
他の種類の鳥と違ってフクロウでは水浴後の羽繕いを撮れたことがないのですが、水場ではなく、どこか安全な止まり木に移動してからやるのでしょうか。 


シーン5:6/20・午後21:02(@3:06〜) 
水溜りの中洲にフクロウが着地していました。 
羽毛がボサボサなのが気になります。
一部の羽根が擦り切れているように見えます。 
換羽期なのか、それともまさか幼鳥ですかね? 
フクロウ観察歴の浅い私にはよく分かりません。 

左にピョンと跳んで死角の水溜まりに入りました。 
水浴を済ませたフクロウが右にピョンと跳んで中洲に戻ってきました。 
軽く身震いしてから、右上へ音もなく飛び去りました。 


シーン6:6/20・午後21:14(@3:59〜) 
奥に設置した別の監視カメラの赤外線LEDが眩しく点灯しています。 
中洲の左端に来ていたフクロウの後ろ姿が写っています。 

やがて警戒を解くと、左の水溜まりに入水し、死角に消えました。 
水浴後に中洲にピョンと戻ってきたフクロウは身震いして周囲を見回してから、右上へ飛び立ちました。 


シーン7:6/20・午後21:34(@4:46〜) 
左の画角外の水溜まりで、フクロウが水浴びをしていました。 
珍しく歩いて中洲に上陸すると、身震いしてから奥に飛び去りました。 


シーン8:6/20・午後21:54(@5:37〜) 
フクロウが、中洲の左に着陸していました。 
周囲を見回して警戒してから、左の死角の水溜まりにピョンと入水。 


シーン9:6/20・午後21:56(@5:57〜)
行水を終えてさっぱりしたフクロウが、左の死角からピョンと跳んで中洲に上陸。 
周囲を警戒してから、再び左の死角の水溜まりに入りました。 


シーン10:6/20・午後22:05(@6:53〜)
中洲に降り立っていたフクロウが、周囲を見回してから左へピョンと2回跳んで入水すると、死角で行水を始めました。 
中洲にピョンと上陸すると、身震いして飛び立つ寸前に録画が終わってしまいました。 

どこか遠くでヨタカ♂(Caprimulgus indicus jotaka)がずっと鳴いていた♪のですが、YouTubeにアップロードした動画では再エンコードのせいか聞き取れないかもしれません。 

関連記事(9年前の撮影)▶ ヨタカ♂(野鳥)の鳴き声♪と声紋解析 


シーン11:6/20・午後22:17(@7:50〜)
再び中洲の左端に来ていたフクロウが、左の水溜まりにピョンと跳んで入水すると、チャプン♪と水音が聞こえます。 
死角で水浴を終えたフクロウは、再び中洲にぴょんと跳んで上陸。 
顔を素早く振って水気を切ると、水溜りの対岸に飛んで移動しました。 
飛び去る瞬間まで見届けられずに、録画終了。


※ 水音や羽ばたきなどが聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。


【考察】
フクロウの個体識別ができていないのですけど、同一個体が通っているとすると、一晩でかなり頻繁に水浴していることになります。
きれい好きのフクロウは、「風呂キャンセル界隈」とは無縁のようです。
狩りをする度に汚れを落としに来るのでしょうか?


つづく→

2025/07/28

山中の水溜りで水浴し、ホオノキの幹をつついて獲物を探すコゲラ【野鳥:トレイルカメラ】

 

2024年6月下旬 

シーン1:6/28・午後13:14・くもり・気温29℃(@0:00〜) 
山林に湧き水が滲み出した湿地帯があり、野鳥や野生動物の水場となっている水溜りを自動センサーカメラで見張っています。 


シーン2:6/28・午後14:41・晴れ・気温29℃(@0:04〜) 
雨が降らないので、翌日には水が少し減っていました。
コゲラDendrocopos kizuki)が水溜りに来ていて、かなり浅いのに水浴を始めました。 
左側の深くて白く濁っている泥水には入らず、上澄みが透明な浅い水場を選んでいます。 
なかなか水浴しないので、警戒しているのかと思いましたが、ついでに岸の泥濘で虫を捕食しているようにも見えます。 
短い行水を済ませた後は、右下手前に飛び去りました。 

しばらくすると、キツツキが鋭い嘴で木をコツコツ♪叩く音が録音されていました。(@0:43〜) 
縄張り宣言する速いドラミング音♪とは違い、遠慮がちに叩いています。 
この監視カメラはホオノキ高木の幹に固定してあるのですが、おそらく水浴後のコゲラが木登りしながらあちこちつついて、打音検査のように材内の空洞を探しているのでしょう。 
木に穿孔している虫を捕食するのが目的です。 
トレイルカメラの本体を直接つつかれずに済んで良かったです。 
最後に樹上から飛び去る羽音が聞こえました。 

水浴シーンを1.5倍に拡大した上でリプレイ(@1:53〜)。 


※ 水浴時の水音や打音検査♪が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。

2025/07/26

山中の水場に通うフクロウ【野鳥:トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年6月中旬〜下旬

シーン0:6/17・午後12:25・晴れ(@0:00〜) 
明るい昼間にたまたまフルカラーで撮れた現場の様子です。 
山林に少し開けた湿地帯があり、湧き水が滲み出した水溜りを野生動物や野鳥が水場として利用するので、自動撮影カメラ(旧機種)で見張っています。 

フクロウStrix uralensis)の登場シーンを以下にまとめました。 


シーン1:6/19・午後20:31(@0:04〜) 
晩に水溜りの対岸に来ていたフクロウが、キョロキョロと首を回して周囲を警戒しています。 
ようやく警戒を解くと、左にピョンと跳んでから入水しました。 


シーン2:6/19・午後20:33(@0:42〜) 
左手前にそびえ立つホオノキ高木の幹の陰にフクロウは隠れてしまいました。 
水浴びするのではなく、どうやら嘴を何度も水面に付けて、泥水を飲んでいるようです。 

やがて、音もなく羽ばたくと、右上へ飛び立ちました。(@1:29〜) 


シーン3:6/20・午後19:57(@1:36〜) 
翌日の晩にもフクロウが水溜りで足浴したまま、周囲を油断なく警戒しています。 
少し歩いて水溜まりの中を移動しました。 


シーン4:6/20・午後20:45(@2:07〜) 
対岸に降り立ったフクロウがカメラ目線で写っていました。 
キョロキョロと辺りを見回しています。 
左手前に少し飛んで、中洲へ移動しました。 
眼光鋭く水溜まりを凝視しているのは、水中のオタマジャクシや水生昆虫を狙っているのでしょうか? 
水面に浮かぶ落ち葉が風に吹かれて動いています。 


シーン5:6/20・午後20:47(@2:31〜) 
次に監視カメラが起動したときには、フクロウは左端の死角で水浴?していました。 
何をしているのか不明ですが、尾羽根が上下に動いていることから、洗顔や飲水かもしれません。 


シーン6:6/20・午後22:13(@2:49〜) 
いつの間にかフクロウは中洲に来ていました。 
もしかすると、左の死角で水浴した直後なのかもしれません。 
顔を左右に素早く振って水気を切ってから(身震い)、右上に飛び去りました。 


シーン7:6/21・午前3:52(@3:05〜) 
日付が変わった未明に、フクロウが左端の中洲に来ていたました。 
対岸へピョンと跳んで移動すると、軽く身震いしてから振り返ってカメラを凝視。 
やがて右奥へ飛び去りました。 


シーン8:6/21・午後22:37(@3:27〜) 
同じ日の晩に、フクロウが中洲の水際に来ていました。 
そのまま手前に歩いて水に脚を浸しました。 
周囲を警戒してから、左上へ飛び去りました。 


シーン9:6/22・午前4:09(@4:04〜)日の出時刻は午前4:14。 
日の出直前の薄明に大きな鳥?が左から右に素早く飛んで横切りました。 
右から飛来して中洲に着陸したのはフクロウでした。 
これまでフクロウが水場から飛び去るシーンばかりでしたが、水場に飛来した瞬間を撮れたのは珍しいです。 

薄明の時間帯に来たのも初めてです。 
日長が最も長いこの時期には、夜行性のフクロウにとっては活動可能な時間が最短になります。 (2024年の夏至は6/21。) 

周囲を見回し、足元の泥濘を嘴でつついています。 
手前に歩いて水溜まりに入水したところで、90秒間の録画が打ち切られてしまいました。 

常連のフクロウと比べると、今回の個体は体格が心なしか小さい気がします。 
性的二型による体格差なのか、それとも別種のフクロウなのかな? 
いつも見慣れた赤外線の暗視映像(モノクロ)とは、とにかく印象が違います。 


2025/07/22

初夏の川で行水するセグロセキレイ(野鳥)

 

2024年6月中旬・午後14:40頃・晴れ 

郊外を流れる川で、セグロセキレイ♂(Motacilla grandis)が下流から飛来すると、流れの早い階段式落差工(階段工)のすぐ下で水浴びを始めました。 
水浴シーンを1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@0:22〜) 

川の水で常に濡れているコンクリートの段差は、苔むしています。 


関連記事(5、16年前の撮影)▶  

2025/07/20

山中の水溜りで水を飲むフクロウ【野鳥:トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年6月中旬・午後21:25頃 

山中の湿地帯にある浅い水溜りに、ある晩フクロウStrix uralensis)が来ていました。 

足を水に浸したまま、何度も泥水を飲んでいるようですが、後ろ姿でよく見えません。 
頭を下げて嘴が着水する度に、水面に波紋が広がります。 
(YouTubeに投稿したら、再エンコードされた動画では波紋が見にくく加工されてしまいました。)
顔を水面に付けながら激しく左右に振っていないので、洗顔の水浴行動とは違います。 


2025/07/16

山中の水溜りで行水するカケス【野鳥:トレイルカメラ】

 

2024年6月中旬

シーン0:6/17・午後12:50・晴れ(@0:00〜) 
明るい日中にたまたまフルカラーで撮れた現場の様子です。 
山林に囲まれた湿地帯に点在する水溜りが野生動物や野鳥の水場になっているので、2台の自動撮影カメラで見張っています。 


シーン1:6/19・午前10:47・晴れ(@0:04〜) 
左の水溜まりの左岸に1羽のカケスGarrulus glandarius)aが来ていて、水溜まりを見つめています。 
この地点でカケスは初見です。 

すぐに別個体のカケスbが右から飛来して右の水溜りの岸に着地したものの、なぜかすぐに左上に飛び去ってしまいました。 
大型車両の騒音に驚いたのかもしれません。

カケスaが対岸の泥濘に飛び移ると、泥水に嘴を何度も突っ込みました。 
これは泥水を飲んでいるのでしょうか? 
(飲水行動なら、一口ごとに上を向いて水を喉に流し込むはずでは?) 
水中のオタマジャクシを捕食しているようには見えません。 

しばらくすると、浅い水溜りで水浴を始めました。 
水溜りに身を浸しながら翼を羽ばたいて、自分の体にパシャパシャと水をかけています。 
カケスの水浴行動を見るのは珍しいので、1.5倍に拡大した上でリプレイ(@1:06〜)。 

関連記事(2、3年前の撮影)▶  


普段は静かなのに、なぜか大型車両のエンジン音や振動がうるさく聞こえます。 
まさか、近くの林道や山頂で土木工事が始まったのでしょうか? 

カケスの濁った鳴き声がジェー♪と一声聞こえたものの、水浴中の個体が鳴いたかどうか不明です。 
カケスの行水を最後まで見届ける前に、1分間の録画が打ち切られました。


シーン2:6/19・午前11:00・晴れ(@2:00〜) 
12分後に、1羽のカケスが対岸の細い落枝に留まっていました。 
別個体が左から飛来して地上の湿地に降り立つと、入れ替わるように右へ飛び去りました。 
この2羽は♀♂つがいなのかな? 
縄張り争いで水場から追い払った、という解釈もできそうです。
このときカケスの鳴き声は聞き取れませんでした。 

ホッピングで右へピョンピョン移動し、死角に消えました。 
もう一つの水溜まりに向かったようですが、そっちの監視カメラにはなぜか写っていませんでした。 
しばらくすると画角内にカケスが戻ってきて、最後は手前に飛び去りました。 


シーン3:6/19・午前13:06・晴れ(@2:33〜) 
使っている旧機種のトレイルカメラは挙動が気まぐれ(不安定)で、急にフルカラーに戻りました。 
現場の状況をもう一度見せて終わりにします。 


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。 


つづく→

2025/07/14

池畔のマユミ枝先に集まって次々と泡巣を作り産卵するモリアオガエル♀♂【微速度撮影#3】ニホンザルが泡巣を捕食?

 



2024年6月上旬〜中旬 

繁殖池で、岸辺に自生するマユミの枝葉にモリアオガエル♀♂(Rhacophorus arboreus)が集まって白い泡巣を次々に作り、産卵する様子をタイムラプス動画で記録しています。 
夏至(6/21)が近づき日が長くなったので、タイムラプス専用カメラのタイマー設定を午前5:30〜午後18:00に前後30分ずつ延長しました。 
1分間隔のインターバル撮影で、ちょうど一週間分(7日間)の記録です(6/7〜6/14)。 
最近は雨不足のようで、池の水量が減り、岸辺は干上がりつつあります。 
当分は雨が降らないとの週間天気予報で、心配です。 

それでは早速、撮れたタイムラプス映像を見てみましょう。 
撮影を延長した薄明薄暮の時間帯も充分明るく撮れていました。 
モリアオガエルの産卵は主に夜行われるようですが、昼間でも新しい泡巣が作られていました。 
例えば6/13午前8:00〜午後13:00の映像が分かりやすく撮れています。 

この時期、面白い事件がいくつか起きていました。 

(1)ニホンザルによるモリアオガエル泡巣の捕食?
カメラが狙っていたマユミ樹上の比較的新しい泡巣のいくつかが、動画の冒頭で突然、しかもほぼ同時に溶け落ちました。 
泡巣の内部でモリアオガエルの幼生(オタマジャクシ)が孵化してある程度育つと、雨が降る日に自然と泡巣が溶け落ち、オタマジャクシは下の池に脱出します。 
しかし、今回の泡巣が自然に溶けたにしては時期が早すぎます。 
つまり、あまりにも不自然な溶解です。 
タイムラプス動画をコマ送りでじっくり見直すと、泡巣消失の謎が解けました。 
事件が起きたのは、6/7の午後15:44〜15:57です。 
何者かがマユミの灌木を激しく揺すったりしならせたりしたせいで、泡巣が何度も水中に没していました。 
そのせいで泡巣が早く溶けてしまったようです。 

このとき、池の対岸を遊動するニホンザルMacaca fuscata fuscata)が写っていました。
山林を遊動してきた群れが池を訪れ、一部の個体が狼藉を働いたようです。
猿が木から木へと伝い歩く際に、細いマユミ灌木上の泡巣が激しく揺すられて、泡巣が壊れたり溶け落ちたりしてしまったのでしょうか?
好奇心旺盛な子ザルがモリアオガエルの泡巣を果物と誤認して興味を持ち、調べに来たのかな? 

夏の暑い日にニホンザルは池に飛び込んで水遊びをすることが知られています。
関連記事(10年前の撮影)▶ 湖で泳ぐ野生ニホンザルの群れ
今回も池畔のマユミ灌木から無邪気に池へ飛び込もうとして、泡巣を意図せずに破壊・融解してしまったのでしょうか?
しかし、干上がりかけた浅い泥沼にニホンザルが入水するとは思えません。

実は、対岸(画面左端)に自生するミヤマガマズミの灌木にもモリアオガエルの白い泡巣が産み付けられています。 





下の連続写真で示すように、別個体のニホンザルがこのミヤマガマズミ群落を訪れて、しばらく座り込んでいました。
どうやらモリアオガエル泡巣に含まれる卵やオタマジャクシを捕食したようです。
ニホンザルにとって、貴重なタンパク源になるでしょう。

ちなみに、翌日6/8には、このミヤマガマズミの枝先にモリアオガエルの新しい泡巣が産み付けられていました。 
ニホンザルが来る前の泡巣の様子。まるで白い果実のように泡巣がたわわになっている。
対岸左のミヤマガマズミにニホンザル登場。右手前のマユミ枝葉が何者かによって大きくしなり、泡巣が写ってない。

ニホンザルが対岸左のミヤマガマズミでモリアオガエルの泡巣を捕食中?

別個体のニホンザルが対岸のスギ林縁を右から左へ遊動。右手前のマユミ枝葉が何者かによって大きくしなり、泡巣が写ってない。
対岸左のミヤマガマズミからニホンザルが去る。

右手前のマユミ枝葉を何者かが激しく揺する。
ニホンザルが居なくなると、マユミ樹上の泡巣は短時間ですっかり溶け落ちていた。

その後はマユミ灌木の真下だけでなく、水面のあちこちにモリアオガエルの溶けた泡巣が浮いていました。 
風に吹かれて水面を移動したのかと思ったのですが、ニホンザルが枝を激しく揺すって泡巣を水面に浸けたことで説明できそうです。 

1分間隔のインターバル撮影では、断片的な情報しか得られません。
もし今後もニホンザルがモリアオガエルの繁殖池に来て泡巣の採食を繰り返すようなら、池畔にトレイルカメラを追加して、動画による証拠映像を撮るしかありません。





【参考文献】
ニホンザルがモリアオガエルの泡巣を捕食するなんて、私にとっては全く予想外の事件で興奮しました。
GoogleScholarで文献検索してみると、残念ながら新発見ではなく、すでに論文になっていました。
井上光興; 辻大和. 野生ニホンザル Macaca fuscata によるモリアオガエル Rhacophorus arboreus 泡巣の採食事例. 霊長類研究, 2016, 32.1: 27-30.(全文PDFをダウンロード可)

ブログで報告している人もいます。
サルが食べていたのは・・・ @秋田・青森県


外来種のアライグマがモリアオガエルの泡巣と成体を捕食した事例も別に報告されていて、この論文は要旨だけ読めました。
ICHIOKA, Yukio; HIJII, Naoki. Raccoon Predation on Foam Nests and Adults of the Forest Green Tree Frog (Zhangixalus arboreus: Rhacophoridae) in Central Japan. Current herpetology, 2021, 40.2: 129-136.
外来種のアライグマが当地で生息しているという確かな証拠映像はまだ撮れていません。

野生動物による捕食圧が高まれば、モリアオガエルも対抗策を進化させる可能性があります。
今の泡巣は白っぽくて樹上でよく目立つので、緑の色素を混ぜ込んで迷彩を施せば、保護色になりそうです。

もしかすると逆に、モリアオガエルはニホンザルに泡巣を見つけてもらいたいのかもしれません。
樹上の果実に擬態してニホンザルの気を惹いているという大胆な仮説です。
泡巣が産み付けられた木にニホンザルがよじ登ろうとしても、細い灌木のことが多いので、猿の体重を支えきれずに大きくしなり、泡巣は水没してしまいます。
泡巣の一部はニホンザルに捕食(食卵)されてしまうかもしれませんが、泡巣が溶けてオタマジャクシが水中に脱出するのをニホンザルが助けているのかもしれません。



(2)6/9午後12:20に対岸の水際をホンドタヌキNyctereutes viverrinus)らしき野生動物がうろついていました。
(3)6/12午前7:49にコガラPoecile montanus)がマユミ樹上に来ていました。 
モリアオガエルの泡巣に集まる昆虫(ハエやシリアゲムシなど)を捕食しに来たのかな? 

他にも私が見落としている事件がまだまだありそうなので、皆さんもタイムラプス動画をスロー再生して見つけたら教えてください。


2025/07/12

キリギリスを捕食する前の解体処理に苦労するヒヨドリ【野鳥:トレイルカメラ】

 



2024年6月中旬・午後15:00頃・晴れ・気温31℃ 

平地の二次林で死んだニホンアナグマの巣穴Lの横に生えたマルバゴマキ(別名マルバゴマギ、ヒロハゴマキ、オオバゴマキ)灌木にヒヨドリHypsipetes amaurotis)が留まっていました。 
嘴に何か黄緑色の獲物を咥えています。 
私は初め、芋虫(鱗翅目の幼虫)を狩ってきたのかと思ったのですが、1.5倍に拡大した上でリプレイすると(@1:01〜)、獲物の正体はキリギリスの仲間(ツユムシ? ヤブキリ?)のようです。 

ヒヨドリは必死で暴れるキリギリスを嘴で咥えながら足元の枝に叩きつけて動きを封じようとしていました。 
跳躍力が強いキリギリスは後脚で力強く蹴って抵抗するので、この後でヒヨドリは獲物を解体し、棘のある長い後脚を取り除くはずです。 
長くて棘だらけの後脚がかさばるために捕食者が一口で飲み込むのは難しく、キリギリスにも逃げるチャンスがわずかながら生まれます。 
実際ヒヨドリは途中で獲物をうっかり地面に落としてしまいましたが、すぐに拾い上げて、解体作業を続けます。 

最後まで見届ける前に、1分間の録画時間が終わってしまいました。 
このヒヨドリ個体が自分でキリギリスを捕食したかどうか不明です。 
しかし6月中旬という時期は、ヒヨドリの1〜2回目の繁殖期に当たります。 
解体して危険な部位(後脚)を取り除いたキリギリスを持ち帰って雛(または巣立ち雛)に給餌した可能性が高いでしょう。 
ヒヨドリは果実食の印象が強いですが、繁殖期には雛の成長に必要な動物質(主に昆虫)を多く捕食します。 


※ 今回は記事を書く前にChatGPTとブレインストーミングしました。 


つづく→ 


【アフィリエイト】 

2025/07/08

夜の水場で長居するフクロウは何をしているのか?【野鳥:トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年6月上旬〜中旬 

シーン0:6/7・午後13:14・晴れ(@0:00〜) 
シーン0:6/7・午後13:40・晴れ(@0:04〜) 
明るい昼間にたまたまフルカラーで撮れた現場の状況です。 
山林に湧き水が年中溜まっている湿地帯があり、浅い水溜りを2台の自動撮影カメラで見張っています。 

夜な夜な水場に来るフクロウStrix uralensis)の水浴以外のシーンを以下にまとめました。 


シーン1:6/9・午前3:51(@0:07〜) 
未明に中洲に佇んでいたフクロウが対岸に飛び移って身震いしてから、右上に飛び去りました。 
飛び立つ瞬間にフクロウが羽ばたいた風に煽られて、周囲の下草が揺れています。 

画面の左端手前に眩しく光っているのは、ホオノキ大木の幹です。 
この影に隠れてフクロウが水浴した直後だったのかもしれません。 


シーン2:6/10・午前1:19(@0:31〜) 
翌日の深夜に来たフクロウは、対岸の水際に佇んでキョロキョロと周囲を警戒しています。 
手前の中洲にピョンと飛び移りました。 


シーン3:6/10・午前1:18(@1:31〜) 
別アングルで設置した監視カメラの広角映像に切り替えます。 
被写体のフクロウが遠くても、2台のトレイルカメラが同時に照射する赤外線によって、充分明るく録画できました。 


シーン4:6/10・午前1:21(@2:02〜) 
中洲の奥の水溜まりで足浴するフクロウの後ろ姿が写っています。 
よちよちと右へ渡渉すると、軽く羽ばたきながら対岸へピョンと上陸しました。 
しばらくすると、再び水際にぴょんと移動。 


シーン5:6/10・午後22:12(@3:02〜) 
昼間を挟んで同じ日の晩に、フクロウが再び水場に降り立ちました。 
すぐには入水しないで長々と周囲をキョロキョロと警戒しています。 
赤外線を反射して白く光る眼しか写りません。 


シーン6:6/11・午後20:08(@3:23〜) 
翌日の晩にも、水場に来たフクロウは警戒を怠りません。 


シーン7:6/11・午後20:08(@4:24〜) 
別アングルの広角映像に切り替えます。 


シーン8:6/11・午後20:35(@4:37〜) 
赤外線を反射して白く爛々と光る両目が水面にも反射して写っています。 
夜行性のフクロウの目にはタペータムが発達しています。 

フクロウがキョロキョロと周囲を見回す際に首の可動域の広さは驚異的です。 


シーン9:6/11・午後20:35(@5:37〜) 
別アングルの広角映像に切り替えます。 
夜の森で水場にじっと佇んでいるだけでも、フクロウは絵になりますね。 


シーン10:6/12・午後21:09(@6:37〜) 
翌日の晩。 
ホオノキ高木の横枝に別個体(つがいのパートナー?)のフクロウが着地したのか、ゴン♪と鈍い物音がしました。 
その瞬間に、足浴していたフクロウは樹上を見上げました。 

水溜まりの中でフクロウは翼を広げても、警戒しているのかなかなか水浴行動を始めてくれません。 
頻りにホオノキ樹上を見上げて気にしています。


シーン11:6/12・午後21:08(@7:37〜) 
湿地帯全景の映像に切り替えます。 


シーン12:6/12・午後21:13(@7:49〜) 
いつの間にかフクロウは水溜まりの中洲に移動していました。 
ようやく警戒を解くと、ぴょんと飛んで右の水溜まりに身を浸しました。 
その動きに反応して、対面の監視カメラが起動。 


シーン13:6/12・午後21:14(@8:09〜) 
入水したフクロウが水面に何度か顔を付けたものの(洗顔行動?)、頭上を頻りに気にしていて、なかなか本格的な水浴を始めてくれません。 
後ろ姿で分かりにくかったのですが、もしかするとフクロウはこのとき泥水を飲んでいたのかもしれません。
ハト類以外の鳥は、水を一口飲むごとに顔を上げて水を喉に流し込む必要があります。 


シーン14:6/12・午後21:16(@9:09〜) 
水溜まりから対岸に上陸すると、しばらくしてから足元の泥濘をなぜか嘴で啄みました。(@9:30〜) 
水生昆虫など何か小さな獲物を捕食したのかと思いきや、すぐに興味を失い左の水溜まりへジャブジャブと渡渉します。 
そこから右上へ飛び去りました。(@10:02〜) 

謎の捕食シーンを1.5倍に拡大した上でリプレイ。(@10:09〜) 
水際の落ち葉を試しに嘴でつついてみたようです。 


シーン15:6/12・午後21:23(@10:21〜) 
数分後にフクロウが水溜りの中洲に降り立っていました。 
私はフクロウの個体識別が出来ていませんが、つがいのパートナーが順番待ちをしていて交互に水場に来ているのか、それとも同一個体が繰り返し来ているのでしょうか? 

しかし今回もフクロウは水浴するでもなく、ひたすら周囲をキョロキョロと見渡しているだけです。 


シーン16:6/12・午後21:23(@11:21〜) 
広角の監視映像に切り替えます。 


シーン17:6/14・午後19:48(@11:33〜)
2日後の晩に現れたフクロウです。 
足浴していたフクロウが歩いて水溜まりの左エリアへ移動しました。 
左手前に聳え立つホオノキ幹の影に隠れて、監視カメラの死角で水浴するつもりなのでしょうか? 
そこでも水中で足踏みしたり周囲を警戒したりするばかりで、なかなか行水を始めません。 


シーン18:6/14・午後19:48(@12:33〜)
広角の監視映像に切り替えると、異変が生じていました。 
トレイルカメラの近くでクモ(種名不詳)が垂直円網を張った結果、奥の湿地帯が見えにくくなってしまいました。 
造網したクモがこしきに占座しています。 
それでもクモの巣を透かして、泥水溜りに来ているフクロウの姿がなんとか見えます。 
邪魔なクモの巣が張れないように後日、トレイルカメラ周囲に伸びたスギの横枝を剪定しました。 

カメラを凝視していたフクロウが翼を広げてバランスを取りながら、よちよち歩いて水溜まりの中を移動しています。 
周囲を警戒しながら水浴しているようですが、円網のせいでよく見えません。 

キョキョキョキョ…♪という単調な音がかすかにずっと聞こえるのは、おそらくヨタカCaprimulgus indicus jotaka)の鳴き声♪のようです。 
(それともトレイルカメラの内部ノイズ?) 
関連記事(9年前の撮影)▶ ヨタカ♂(野鳥)の鳴き声♪と声紋解析 


シーン19:6/15・午前3:50(@13:35〜)
日付が変わった未明にフクロウが再び左の死角ギリギリに来ていました。 
やはりトレイルカメラに監視されるのを嫌って、死角で水浴したいようです。 
その対策として、後にトレイルカメラの設置場所をもう少し右にずらすことになります。 

ヨタカに代わって夜明け前から鳴き始めた美声の鳥は、おそらくクロツグミ♂(Turdus cardis)の囀りさえずりでしょう。 


シーン20:6/15・午後21:23(@14:35〜)
同じ日の晩に、クモ円網の背後でフクロウが水溜りに来ていました。 
水浴するでもなく、周囲を油断なく見回しているだけです。 


シーン21:6/15・午後21:25(@14:47〜)
泥水溜りの中洲に降り立ったフクロウが真上をしばらく見上げています。 


シーン22:6/15・午後22:15(@14:59〜) 
フクロウが水溜りの対岸に佇み、カメラ目線で警戒しています。 
やがてフワリと飛んで手前の中洲に移動しました。 


シーン23:6/15・午後22:14(@15:37〜) 
広角の監視映像に切り替えます。 
手前に張られたクモの垂直円網が夜風に揺れると、こしき周辺の横糸が張られていない部分を透かして、ときどき奥のフクロウがはっきり見えました。 


※ フクロウの羽ばたき音や鳥の鳴き声などが聞き取れるように、動画の一部で編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


【考察】 
この水場に最も頻繁に現れ、最も長居するのは夜行性のフクロウです。 
しかし、フクロウが行水する時間そのものは短いのです。 
水を飲んだり浴びたりしないで佇んでいる時間は、一体何をしているのでしょうか? 

水溜りでのんびり足浴しているだけでも、ひんやり涼しくて気持ちよいのかもしれません。 

なかなか入水しないで警戒しているのは、トレイルカメラの存在が気になるのか、それとも周囲の草むらに捕食者(肉食獣のテンなど)が潜んでいないかどうか警戒しているのでしょうか? 
水浴中のフクロウは無防備になりますから、周囲に捕食者が潜んでいないことを確認するのは当然です。 

水溜りの中で蠢くオタマジャクシ(アズマヒキガエルの幼生)の群れをフクロウは興味津々で眺めているのかな? 
それにしては、フクロウはこの水溜りでオタマジャクシを狩って捕食しようとはしません。 
本格的な水浴をする前にフクロウは顔を水面に浸けて素早く左右に振ります。 
私はこれを洗顔行動だと思っているのですが、もし水中のオタマジャクシを狙っているのだとしたら話は変わっています。 
しかしオタマジャクシを狩るのなら、嘴ですばやく突き刺さしたり、足の鉤爪で獲物を捕らえるような動きをするはずです。 

水場に来る野ネズミなどの野生動物を狙って待ち伏せしているのでしょうか? 
それならホオノキの樹上から音も立てずに襲いかかる方が狩りの成功率は高いような気がします。 
地上の水溜りで待ち伏せしていても、獲物に気づかれる可能性は高いですし、地上から一旦飛び上がって獲物に襲いかかるとタイムロスがあって獲物に逃げられそうです。 

フクロウが浅い水溜まりの中を歩き回ったり足で掘ったりしているのは、少しでも深い地点を探して水浴するためだと思っていました。 
オタマジャクシやカエルの捕食など、何か他の目的があるのでしょうか? 
例えばサギ類は、水底で足踏みして振動を与え、小魚などの獲物が驚いて隠れ家から出てきたところを捕食します。 


2025/07/04

スギ倒木の周囲で餌を探すカケスとカラ類【冬の野鳥:トレイルカメラ】

 



2024年3月上旬〜中旬 

シーン0:3/3・午後13:22・晴れ(@0:00〜) 
たまたま明るい時間帯にフルカラーで撮れた現場の様子です。 
平地のスギ防風林に散乱する風倒木を自動センサーカメラで監視しています。 


シーン1:3/17・午前11:01(@0:03〜) 
今季は異常な暖冬で、残雪が完全に溶けていました。 
1羽のカケスGarrulus glandarius)が左奥のエリアでピョンピョン跳んで移動しながら餌を探しています。 


シーン2:3/3・午後13:22・晴れ(@0:28〜) 
別アングルでも監視カメラを設置しています。 
「根曲がり巣穴a」に出入りする野生動物を見張っているのですが、なかなか上手くいきません。 


シーン3:3/7・午前11:50・くもり(@0:32〜) 
シジュウカラParus minor minor)と思しき小鳥が上から下へ素早く飛び降りました。 
1/3倍速のスローモーションでリプレイしても、わずか1コマしか写っていませんでした。 


シーン4:3/9・午前10:59・くもり(@0:38〜) 
コガラPoecile montanus)らしき小鳥が上からに斜め下に素早く飛び降りました。 
コマ送りで再生しても、1コマしか写っていません。 

しばらくすると、もう1羽の地味な小鳥が同じルートで飛び降りました。 
ミソサザイTroglodytes troglodytes)かな? 


シーン5:3/17・午後13:20・晴れ(@0:57〜) 
奥の林内や水平倒木の奥でカラ類?が餌を探しています。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


この地点に設置したトレイルカメラによる動画は以上で終わりです。 
スギ風倒木の根元に掘られた巣穴で越冬する野生動物の正体を突き止めたかったのですけど、トレイルカメラの反応速度が遅いなど色々と技術的に撮影が難しかったです。 
それでも予想外の副産物が色々と撮れたので満足です。

2025/06/30

田植え前の水入れした田んぼで虫やミミズを捕食するハクセキレイ♀(野鳥)

 

2024年5月下旬・午前9:50頃・晴れ 

田植えの前に水を入れ始めたばかりの水田にハクセキレイ♀(Motacilla alba lugens)が来ていました。 
水田の中央部ではなく、雑草の生い茂る農道に近い端で採餌しています。 
巨大な水溜り(氾濫原)と化した浅い水田の中を歩き回り、ときどき水面を嘴でつついています。 

水面を逃げる水生昆虫を走って追いかけて捕食しているようです。 
溺れている細長いミミズを摘み上げて次々と捕食しました。 
食べる前にミミズを咥えて水面に何度も叩きつけているのは、水洗いして泥汚れを落としているのでしょうか。 
獲物を持ち帰って雛や幼鳥に給餌するのではなく、その場ですべて食べました。 

ハクセキレイ♀はときどき飛び上がって、田んぼの上空を低く飛んでいる昆虫を空中でフライングキャッチすることもあったのですが、そのシーンは撮れていません。 


関連記事(3、5、6年前の撮影)▶  

2025/06/28

山林の泥水溜まりで餌を探すクロツグミ?【野鳥:トレイルカメラ】

 


2024年6月上旬〜中旬

シーン0:6/7・午後13:14・くもり(@0:00〜) 
シーン0:6/7・午後13:40・くもり(@0:03〜) 
明るい昼間にたまたまフルカラーで撮れた現場の様子です。 
山林の中にある湿地帯で、野生動物や野鳥が来る水場となっている泥水溜りを2台の自動撮影カメラ(旧機種)で見張っています。 
水溜りを近くから狙うカメラは、フクロウを重点的に撮影するために、夜間のみ(薄明薄暮を含む)監視するようにタイマー設定しました。 


シーン1:6/8・午後12:35(@0:07〜) 
昼下がりに謎の鳥が左上のホオノキ樹上から飛来して、泥水溜まりの対岸に着陸しました。 
遠い上にカラーで撮れなかった(旧機種のトレイルカメラに特有の症状)ので、鳥の種類を見分けられません。 
常連の鳥だとすると、クロツグミTurdus cardis)かもしれません。 
泥水溜りで水を飲んだり浴びたりすることもないので、獲物を捕りに来たようです。 

1.5倍に拡大した上でリプレイ。(@0:20〜) 
水溜りの中央部ではなく岸辺付近をクロツグミ?が歩き回っていました。 


シーン2:6/16・午後18:20・(@0:33〜)日の入り時刻は午後19:07。 
夕方に、地味な鳥が浅い泥水溜りの中洲に来ていました。 
クロツグミ♀かな?と思うものの、自信がありません。 

水際に走り寄ると、素早く嘴を水面に突っ込みました。 
アズマヒキガエルBufo japonicus formosus)のオタマジャクシを狙って逃げられたのでしょうか? 
水溜りの中には入らず、岸の泥濘をピョンピョン跳んで(ホッピング)、左の死角に移動してしまいました。 

1.5倍に拡大した上でリプレイ。(@0:53〜) 


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


2025/06/25

果樹園で狩りを試みるも失敗続きのノスリ(野鳥)

 

2024年5月下旬・午後16:00頃・晴れ 

リンゴを栽培している山麓の果樹園の手前が原っぱ(草地)になっています。 
その原っぱに立つ電柱の天辺にノスリButeo japonicus)が止まっていました。 
奥のリンゴ園では農夫が果樹の剪定作業をしていたのですが、ノスリもヒトもお互い気にしていません。 

ノスリの顔の周囲で小さな黒い虫がまとわりつくように飛び回っているのは、眼球の水分に誘引されたメマトイのようです。 
ノスリは嫌がって顔を激しく振り、しつこいメマトイを追い払おうとしています。 

急にノスリが手前に向かって飛び立ちました。 
(手前の車道をちょうど車が通り過ぎたタイミングで飛び立ちました。) 
てっきりカメラで撮影する私に対して威嚇しに来たのかと思いきや、原っぱをかすめるように一瞬だけ舞い降りて、そのまま右に飛び続けました。

ノスリの行方を一瞬見失ったのですが、近くに立つ物置小屋のトタン屋根の端に止まり直していました。 
どうやら原っぱで獲物を狩るのに失敗したようです。 
ノスリは新しい止まり場から体をねじって原っぱを見下ろし、獲物を待ち伏せしています。 
しばらくすると、ようやくトタン屋根の上でしっかり左に向き直り、眼光鋭く原っぱを見つめています。 
よほど魅力的な(気になる)獲物が原っぱに隠れているのでしょう。 

しばらくすると、遂にノスリは左下の原っぱに再び飛び降りました。 
こんな至近距離で狩りが見れるなんて千載一遇のチャンスです。 
興奮を抑えつつ流し撮りしたのに、こんなときに限って手前の車道を車が連続して通り過ぎるので、狩りの決定的瞬間をしっかり撮れませんでした。 
撮影を邪魔された私は思わず舌打ちしそうになりましたが、もしかすると車が通過する度に驚いた獲物が原っぱで逃げ出し、それをノスリが待ち伏せしていたのかもしれません。 
あるいは逆に、ノスリに狙われていることを知った獲物が草むらに隠れつつノスリとの我慢比べになっていたのかもしれません(下手に動いたら殺られる)。
つまり、車が通りかかった瞬間にノスリが気を取られて集中力が削がれ、その隙を逃さずに獲物が全力で逃げ出したのかもしれません。

原っぱに着地したノスリは、脚の脛を覆う羽毛が厚く、脚がとても太く見えます。 
どうやら今回も獲物を捕り損ねたようで、ノスリは足元を凝視しています。 

諦めたノスリは右奥へ羽ばたきながら低空で飛び去りました。 
このとき鉤爪に獲物は掴んでいませんでした。 
元の止まり場(物置小屋の屋根や電柱)には戻らず、どこかに飛び去ってしまいました。 
飛び去る際に、奥のリンゴ園の手前に張り巡らされた電気柵にノスリが突っ込むのではないかとヒヤヒヤしたのですが、無事に回避して感電事故を免れました。 
(この時期はまだ電気柵に通電していないかもしれません。)

高所で待ち伏せするノスリが獲物に襲いかかる瞬間を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@2:17〜) 
これほど至近距離から襲撃シーンを撮れて感動しました。 

二回連続で狩りに失敗したということは、経験の浅い幼鳥・若鳥なのでしょうか?
私はノスリで成鳥と幼鳥の見分け方を知らなかったのですが、この機会に調べてみました。
すると意外にも、この個体は成鳥でした。
虹彩が暗褐色で、蝋膜ろうまく(嘴の基部)が明瞭な黄色、羽衣のコントラストがしっかりしていることなどが根拠です。

【参考サイト】ノスリで妄想してみたこと・・・ by medaichiのブログ:大阪南港野鳥園ウェブサイト管理人室


原っぱでノスリが狙っていた獲物の正体が最後まで分かりませんでした。
野ネズミが昼間から活動していたのか、それともカエルや昆虫だったのかもしれません。

2025/06/23

山中の水溜りで夜な夜な水浴するフクロウ【野鳥:トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年6月上旬〜中旬

シーン0:6/7・午後13:14・晴れ(@0:00〜) 
シーン0:6/7・午後13:40・晴れ(@0:04〜) 
明るい日中にたまたま撮れた現場の様子です。 
山林で湧き水が年中溜まっている浅い水溜りを2台の自動撮影カメラで見張っています。 

フクロウStrix uralensis)が夜な夜な水場で水浴するシーンを以下にまとめました。 


シーン1:6/10・午前1:22(@0:07〜) 
深夜にフクロウが浅い水溜まりの中に足だけ浸かっていました。 
やがて、羽ばたきながらピョンと対岸に上陸しました。 
嘴で胸元の羽毛を整えています。 


シーン2:6/10・午前1:22(@1:07〜) 
広角で湿地帯を見張る別の監視カメラでも同時に撮れていました。
水溜りで足浴しながら、周囲をキョロキョロと見回しています。 
やがて手前の岸にピョンと上陸して、羽繕いを開始。 


シーン3:6/10・午前1:53(@2:07〜) 
フクロウが水溜まりに顔を浸けて左右に振っていました。 
洗顔の後は、中洲にピョンと上陸しました。 

やがて左端の水溜まりに入り直したのですが、左手前に聳え立つホオノキ大木の陰に隠れてしまいました。 
怪しいトレイルカメラの存在に気づいていて、隠し撮りされるのが嫌なのでしょうか? 


シーン4:6/10・午前1:54(@3:05〜) 
広角の別アングルで続きが撮れていました。 
フクロウが水溜りの中で翼を羽ばたいてバシャバシャと激しく水浴しています。 
左の岸に歩いて上陸しました。 


シーン5:6/10・午後22:13(@4:05〜) 
夜行性のフクロウは明るい昼間にはどこかで寝ていて、晩になると再び水場に現れました。 
左の死角の水溜まりで隠れるように水浴していました。 
ちらっと振り返ってカメラ目線になりました。 


シーン6:6/10・午後22:22(@5:05〜) 
広角のアングルに切り替えます。 
2台のトレイルカメラが同時に起動すると、照射される赤外線も2倍になり、遠くまで明るくしっかり見えます。 

警戒を解いたフクロウがおもむろに水溜りへ入ると、行水を始めました。 
泥水で顔を洗い、羽根にも水を跳ね上げています。 


シーン7:6/10・午後22:23(@6:05〜) 
中洲に立っていたフクロウが手前の水溜まりに入水し、身を浸しました。 
洗顔を繰り返しています。 
我々ヒトは手を使って顔を洗いますが、鳥であるフクロウは翼を使わず、水面に顔を浸して左右に激しく降るだけです。 


シーン8:6/10・午後22:25(@7:05〜) 
フクロウが引き続き、泥水溜まりで水浴しています。 
監視カメラの近くで本格的な水浴シーンをしっかり披露してくれました。 

中洲にピョンと跳んで戻ると、羽繕いなどはしないで周囲を警戒しています。 

やがて右上奥へ飛び立ちました。(@7:40〜) 
フクロウの羽根は飛翔時の静音性が抜群に優れているとの評判ですが、意外にも羽ばたく音がしっかり聞こえました。 
水で濡れたまま飛んだからでしょう。 


シーン9:6/11・午前3:27(@7:44〜) 
翌日の未明にフクロウがまた水場の岸辺に登場。 
水溜りに入って身を浸すと、今回は洗顔しただけでした。 

ときどき水中で足踏みしているのは、水底の泥を足で掘って深くしているのかな? 


シーン10:6/11・午前3:27(@8:44〜) 
広角の別アングルでも同時に撮れていました。 
水溜りで洗顔を洗っただけで、辺りを警戒しています。 


シーン11:6/11・午前3:30(@9:44〜) 
水溜まりの手前に佇むフクロウが振り返り、カメラ目線で見つめています。 
警戒を解くと入水して水浴開始。 
その動きに反応して、もう1台の監視カメラが起動しました。 


シーン12:6/11・午前3:31(@10:44〜) 
水溜まりで行水するフクロウの後ろ姿が写っていました。 
まず洗顔してから、ようやく本格的な水浴を始めました。 
水面で羽ばたくようにして、羽根に水をかけています。 

対岸に上陸すると、何度も顔を振って水気を切ります。 


シーン13:6/11・午後20:10(@11:44〜) 
同じ日の晩にフクロウが水場に再登場。 
浅い水溜りの中をジャバジャバと奥へ渡渉しています。 
周囲を警戒してから、ようやく水面に顔を付けて洗い始めました。 


シーン14:6/11・午後20:12(@12:44〜) 
引き続き、水浴しています。 
泥水溜りのやや深いところで身を屈め、水に浸っています。 
ようやく、本格的な水浴を始めました。 

すっきりしたフクロウは、対岸に飛び移ると、身震いしただけで羽繕いをしません。 


シーン15:6/11・午後20:36(@13:44〜) 
約25分後、フクロウがカメラ目線で水溜りの中に浸かっていました。 
足で水底を掘って深くすると、更に身を深く水に浸します。 

ところで、対岸の左で1組の小さな目が白く光っているのですが、この小動物の正体は何でしょう? 
野ネズミが天敵とニアミスして動けないのかもしれません。 
少しでも動いたら物音でフクロウに気づかれ、狩られる危険性があります。 
謎の小動物は瞬きもしないので、野ネズミではなくカエルかな? 


シーン16:6/11・午後20:38(@14:44〜) 
フクロウは右を向いて本格的な水浴行動を始めました。 
振り向いて中洲にピョンと飛び乗り、身震いしてから左上に飛び去りました。 
謎の小動物は至近距離でもフクロウに気づかれず、九死に一生を得ました。 


シーン17:6/12・午後21:11(@15:29〜) 
翌日も晩にフクロウが水溜まりの左端で水浴に来ていました。 

監視カメラを固定したホオノキの樹上に別個体のフクロウが着地したのか、コツン♪と鈍い物音がしました。 
水溜まりに浸っていたフクロウはすかさず樹上を見上げました。 

コウモリが飛来しても、フクロウは全く気にしていません。 


シーン18:6/12・午後21:12(@16:29〜) 
いつの間にかフクロウは水溜まりの中洲に上陸していました。 
バサバサと羽ばたくと、右上へ飛び去りました。 

しばらくすると、フクロウが此岸の右に音もなくふわりと着陸しました。(@16:45〜) 
フクロウが水場に飛来する瞬間を初めて撮れました。 
同一個体が戻ってきたとは考えにくいので、順番待ちしていたつがいのパートナーが飛来したのでしょうか? 
観察歴の浅い私には、フクロウの個体識別が出来ません。 


シーン19:6/12・午後21:33(@16:50〜) 
画面左端の死角(手前のホオノキ幹の陰)でフクロウが水浴を始めたようです。 
身震いすると対岸にピョンと上陸して、再び身を震わせ羽根の水気を切ります。 


シーン20:6/12・午後22:24(@17:50〜) 
左端の死角に隠れてフクロウが水浴びしています。 


シーン21:6/14・午後19:53(@18:02〜) 
2日後に晩に、水浴を済ませてから対岸に上陸したフクロウの後ろ姿が写っていました。 
水浴後に珍しく羽繕いをしています。 
足の鉤爪で顎の下を器用に掻いたり、身震いしたりしています。 


シーン22:6/14・午後20:10(@19:02〜) 
中洲に降り立ったフクロウが、振り返って監視カメラを凝視。 
左死角の水溜まりに入水すると、行水を開始。 
対岸に上陸したところで録画終了。 



※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 
※ 水浴の水音が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


【考察】
フクロウがこれほど頻繁に水浴するとは知りませんでした。
雛にせっせと獲物を運んでいる時期ですから、狩りをする度に獲物の血を洗い流すのでしょうか?
この水場は浅い泥水でしかも止水ですから、我々の感覚では体の汚れが落ちるとは思えないのですけど、フクロウは繰り返し水浴に通ってきます。

フクロウの個体識別ができていないので、同一個体が何度も通っているのか、♀♂つがいが交互に水浴しているのか分かりません。
2羽のフクロウが同時に水浴することはありませんでした。

小宮輝之(監修)『鳥の落としもの&足あと図鑑』という本を読んでいたら、粉綿羽ふんめんうのことを学びました。
これはハト、サギ、フクロウのなかまの鳥のからだにある先端が粉末になる羽毛で、そのほかの鳥の尾脂腺からの分泌物と同じく、羽づくろいの際に使われます。くずして羽にぬりつけることでよごれをつきにくくし、防水効果もあるとか。(中略)鳥によっては(水浴び後に)粉綿羽で水がよごれることもあります。 (p143より引用)
しかし私が現場検証しても、フクロウが頻繁に行水した泥水溜りの水面に粉が浮いているのを見たことがありません。




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