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2026/02/01

ホンドテンがアナグマの巣穴を覗き込んだ直後に中から続々と脱出するカマドウマ幼虫の群れ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年11月中旬 

シーン1:11/19・午前3:01・気温0℃(@0:00〜) 
未明にホンドテンMartes melampus melampus)がニホンアナグマMeles anakuma)の営巣地(セット)に来ていました。 
この地点でテンの登場は約4ヶ月ぶりです。 
テンは冬毛に生え変わっているようで、トレイルカメラが照射する赤外線が白飛びしてしまっています。 
Perplexity AIによると、
ホンドテンは一般的に秋から冬にかけて夏毛から冬毛へ換毛します。具体的には、9月下旬から11月頃にかけて換毛が進行すると考えられます12。


ホンドテンはアナグマの巣口Lを覗き込み、顔だけ中に突っ込みました。 
暗闇で獲物となる虫を探してるようです。 

テンが手前に立ち去った途端に、巣口Lから小さな虫がわらわらと逃げ出してきました。 
5倍速の早回し映像にした方が分かりやすくなります。 
穴居性のカマドウマ幼虫が捕食される危機に晒されて、一斉に脱出してきたのです。 

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シーン2:11/19・午前3:01・気温0℃(@0:38〜) 
別アングルの監視映像に続きが写っていました。 
奥の林内をしばらく凝視してから林内へ軽快に入ると、林縁で立ち止まりました。
最近倒れたばかりの細い倒木の辺りをしばらく物色してから、右上に立ち去りました。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


つづく→

2026/01/31

雨夜も給餌箱に通ってヒマワリの種子を食べる野ネズミ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年11月上旬 

ヒマワリ(向日葵)の大粒の種子を入れた給餌箱に夜な夜な野ネズミ(ノネズミ)が通ってきます。 
ヒマワリの種子は長期保存できないので、齧歯類が越冬のために貯食するには不向きです。 
餌箱からヒマワリの種子を1〜2粒ずつ持ち去った野ネズミは、少し離れた草陰に隠れて種子の殻を剥き、食べてしまいます。 

この時期は雨がザーザー降ったり降らなかったりしたのですが、この動画では雨天のシーンをまとめました。 
野ネズミは晩秋の冷たい雨に濡れても平気で、ヒマワリの種子を食べに餌箱に通ってきます。 


シーン1:11/6・午後23:37・雨天(@0:00〜) 
倒木の下を左へ走り去りました。 

シーン2:11/7・午前3:46・雨天(@0:06〜) 
倒木の下から手前に野ネズミが出て来ました。 

シーン3:11/7・午前4:30・雨天(@0:06〜) 
野ネズミが倒木を右へ駆け下りました。 
餌箱に行こうとしたのに、カメラの起動に驚いて逃げたのかな? 
倒木から手前に降りてから、倒木の下をくぐって奥へ向かいました。 
その辺りに巣穴がありそうな気がします。(未確認) 

シーン4:11/8・午前1:29・雨天(@0:33〜) 
倒木の右端から左に登り、ようやく給餌箱に飛び込みました。 
ヒマワリの種子を1個口に含んですぐ倒木を右に駆け下りました。 
右端の草葉の陰で食餌します。 

給餌箱の中に留まるとフクロウなどの天敵に対して目立つので、安全な場所に隠れてから、ヒマワリの種子の殻を剥いて食べるのでしょう。 

シーン5:11/8・午前1:29・雨天(@0:33〜)
小雨が降る深夜に、野ネズミは右端から倒木を左に登ると給餌箱に飛び込みました。 
ヒマワリ種子を1個口に入れるとすぐに倒木を右に駆け下りました。 
食事は右端の更に右の死角でしたようです。 

シーン6:11/8・午前1:33・雨天(@0:33〜)
給餌箱の中に入っていた野ネズミがヒマワリ種子を1個口に入れると、すぐに倒木を右に駆け下りました。 
しばらくすると、再び右端から倒木を左に登りました。 
給餌箱に飛び込むと、次のヒマワリ種子を物色しています。 

監視カメラの電池が消耗してしまい、短時間しか録画されなくなりました。 

1.5倍に拡大した上でリプレイ。(@x:xx〜) 


※ 雨音が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


【考察】 
島田卓哉『野ネズミとドングリ: タンニンという毒とうまくつきあう方法』という本を読んでいたら、雨の日も活動する理由についてヒントが得られました。
 野ネズミの調査は、ワナを用いた捕獲調査が基本である。その調査地にどんなネズミがいるのかを調べるだけであれば、自動撮影カメラでも十分ではあるが、捕獲調査に比べて得られる情報量が格段に落ちてしまう。(p25より引用)

 

経験則だが、小雨の日はよくネズミが捕まる。雨音によってフクロウなどの捕食者から見つかりにくくなるため、野ネズミが活動的になるからではないかと想像している。(p28より引用)

撮影法にも工夫の余地がありそうです。
餌箱の側に水槽のような透明な箱を置いておけば、野ネズミは安全な隠れ家と認識して、安心して食事してくれるかもしれません。
しかし、トレイルカメラが夜に照射する赤外線は水槽を透過しないはずなので、箱の外だけでなく中にも隠しカメラを設置する必要がありそうです。
だとすれば、透明な箱にこだわる必要もなくなります。 
給餌箱に(不透明な)箱を被せて隠れ家とし、野ネズミの出入り口さえ用意してやれば、食事シーンをじっくり撮影できそうです。
私が思いついたアイデアではなく、確か今泉吉晴先生の本で読んだ気がするのですが、出典を覚えていません…。


つづく→

2026/01/30

アナグマの営巣地を1〜3頭でうろつくホンドタヌキ:11月上旬〜中旬【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年11月上旬〜中旬

シーン0:11/4(@0:00〜) 
シーン0:11/8(@0:02〜) 
明るい時間帯にたまたま撮れた現場の状況です。 
ニホンアナグマの営巣地(セット)を2台のトレイルカメラで見張っています。 
近所から通ってくるホンドタヌキNyctereutes viverrinus)の登場シーンを以下にまとめました。 
面白そうな行動は個別の記事にしたので、これは残り物です。 

シーン1:11/10(@0:05〜) 
木の根元に排尿マーキング?

シーン2:11/14(@0:37〜) 
林床で落ち葉の匂いを嗅ぎ回り、虫を捕食したようです。 

シーン3:11/15(@2:17〜) 
小雨が降る未明に3頭のタヌキが一緒に登場。

シーン4:11/17(@3:17〜) 
タヌキがペアで登場。

シーン5:11/19(@5:09〜) 


つづく→

2026/01/29

給餌箱の中でヒマワリ種子を物色中に何かに怯えて跳び上がり逃走する野ネズミ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年11月上旬

シーン1:11/10・午後18:27(@0:00〜) 
山林の倒木に設置した餌箱の中に入って野ネズミ(ノネズミ)ヒマワリ(向日葵)の種子を物色しています。 
突然、何かに驚いた野ネズミが跳び上がり、慌てて倒木を右に駆け下りました。 
暗闇でフクロウやテンなど天敵の気配を感じて一目散に逃げ出したのでしょうか? 
驚くべき垂直跳びの身体能力です。 
野ネズミが剥いていたヒマワリ種子や殻も一緒に弾け飛びました。 
1/3倍速のスローモーションでリプレイ。(@0:12〜)


シーン2:11/10・午後20:34(@0:23〜) 
約2時間10分後、ほとぼりが冷めてから、野ネズミがようやく給餌場に戻って来ました。 
餌箱に入ったものの、まだ警戒しているのか、空荷で倒木を右端へ駆け下りました。 
再び倒木を左に走って餌箱に戻ると、ヒマワリ種子の殻を1個、餌箱の縁から外に落として捨てました。 
次に持ち去るヒマワリ種子を物色中に、電池切れで録画が打ち切られてしまいました。 


※ 野ネズミが立てる物音が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


2026/01/28

地中から貯食物を掘り出して持ち去るニホンリス【トレイルカメラ】

 



2024年11月上旬・午前7:50頃 

里山の林縁で斜めに伸びている古い朽木の先に給餌箱を設置し、その中にヒマワリ(向日葵)の種子を一杯に詰めておきました。 
リスや野ネズミが食べに来てくれることを期待しています。 



ある朝、ニホンリスSciurus lis)がようやく現れました。 
倒木の途中に乗ったリスが上体を起こし、給餌箱の方を凝視していました。 
美味しそうなヒマワリ種子の匂いがするはずなのに、ニホンリスは警戒しているのか給餌箱には近寄らず、手前の林床に飛び降りました。 

地中の浅い所に埋めて隠しておいた餌を掘り出すと、口に咥えて手前に持ち去りました。 
監視カメラの画角の死角に入ってしまったのが残念です。 
ちらっと見えた餌は黒っぽかったので、おそらくオニグルミの堅果を貯食していたのでしょう。 
実はこの場所は、オニグルミの古い巨木が横にそびえ立っています。 
空腹のリスがその場でクルミの殻を割って食べたのか、それとも(貯食物を盗まれないように)別な場所にオニグルミ堅果を埋め直したのか、見届けられませんでした。 

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。 


【考察】 
昼行性のリスへの給餌実験がどうしても上手く行きません。 
夜行性の野ネズミは同じ給餌箱に通ってくれるのに、リスの警戒心の強さが際立ちます。

それでも今回は貯食物の掘り出しという貴重なシーンを垣間見ることが出来たので、一歩前進です。
人為的に給餌なんかしなくてもニホンリスの自然な営みを撮影できるのなら、それに越したことはありません。

この里山にはオニグルミの木が点在しているのですが、過去に伐採された結果なのか、連続したクルミ林になっていません。
オニグルミを主食とするニホンリスにとっては暮らしにくそうですが、アカマツや植林されたカラマツなども利用して細々と暮らしているのだろうと推測しています。


つづく→ 


【アフィリエイト】 

2026/01/27

給餌したヒマワリの種子をせっせと運び草葉の陰に隠れて食べる野ネズミ【トレイルカメラ:暗視映像】

 


2024年11月上旬〜中旬

シーン0:11/1・午後12:40・くもり(@0:00〜) 
明るい昼間にたまたまフルカラーで撮れた現場の状況です。 
里山で倒れた朽木の端に給餌箱を設置し、中にヒマワリ(向日葵)の種子を満杯に入れました。 
ペットショップで餌用に売られている大粒の商品を買ってきました。 
リスや野ネズミが食べたり持ち去って貯食することを期待しています。 
野ネズミ(ノネズミ)の登場シーンを以下にまとめました。 


シーン1:11/2・午後23:37(@0:02〜) 
深夜に登場した野ネズミが給餌箱に入って、中身を調べています。
警戒したのか、空荷で倒木を右に駆け下りました。 
倒木の下の林床をウロチョロしています。 


シーン2:11/6・午後18:20(@0:50〜)日の入り時刻は16:38。 
4日後の晩になってようやく野ネズミが再び現れました。 
給餌箱の中に入り、両手でヒマワリの種子を抱えています。 
その場で食べているのではなく、殻を剥いているようです。 
倒木を勢い良く右に駆け下りたときに、頬袋に餌を詰めて運んでいるのかな? 


シーン3:11/8・午前0:12(@1:06〜) 
倒木の右端から左に駆け上がり、餌箱に躊躇なく飛び込みました。 
ヒマワリの種子を1個だけ咥えると、倒木を駆け下り、左端で立ち止まって食べています。 
両手で持って殻を剥いて食べているのかな? 


シーン4:11/8・午前0:37(@1:35〜) 
倒木の右端で野ネズミがしばらく佇んでいます。 
ようやく倒木を左に登り始めたところで録画終了。 


シーン5:11/8・午前0:38(@1:44〜) 
監視カメラの起動に驚いたのか、倒木を右に駆け下りる野ネズミが写っていました。 
途中で左に引き返して、給餌箱に入りました。 
ヒマワリの種子を口に入れて、倒木を右へ駆け下りました。 
倒木の右端に立ち止まってヒマワリの種子を食べている野ネズミの右目だけが白く光って見えます。 
フクロウなどの天敵に襲われないように、食事中は草むらに隠れたいのでしょう。 
再び倒木を左に駆け上がると、給餌箱に入りました。 
今回は珍しく給餌箱の中で長居して、その場でヒマワリ種子の殻を剥いているようです。 

シーン6:11/8・午前2:00(@2:46〜) 
野ネズミが倒木を右に急いで駆け下り、右に消えました。 
しばらくすると、倒木の右端から左に登りました。 
給餌箱に飛び込むとヒマワリ種子を1個口に入れ、すぐに倒木を右に駆け下りました。 

シーン7:11/8・午前2:05(@3:02〜) 
倒木右端の草葉の陰(フジ蔓の小葉?)で、野ネズミの白い目が動いています。 
おそらく食事中なのでしょう。 

シーン8:11/8・午前3:33(@3:16〜) 
給餌箱の中に入っていた野ネズミがヒマワリの種子を1個口に入れると、すぐに倒木を右へ走り去りました。 

シーン9:11/8・午前3:50(@3:23〜) 
給餌箱でヒマワリ種子を2個口に入れ、倒木を右に駆け下りました。 

シーン10:11/8・午前3:51(@3:38〜) 

シーン11:11/8・午前4:12(@3:41〜) 
倒木を右に駆け下りると右端で立ち止まり、草葉の陰で餌を食べています。 
その辺りでヒマワリ種子の殻が大量に捨てられているはずなので、現場検証しないといけません。 

シーン12:11/8・午前4:56(@4:17〜) 
倒木で右往左往した野ネズミが、給餌箱に飛び込みました。 
ヒマワリ種子を1個口に入れただけで慌てて倒木を右に駆け下りました。 
右端の草葉の陰で食べ終わると右に立ち去りました。 

シーン13:11/8・午前5:03(@4:48〜) 
給餌箱の中で野ネズミがヒマワリの種子を1個頬袋に詰めると、すぐに倒木を右に駆け下りました。 
右端の草葉の陰に隠れて殻を剥いて食べています。 

シーン14:11/8・午前5:07(@4:57〜) 
シーン15:11/8・午前5:10(@5:01〜) 
シーン16:11/8・午前5:10(@5:04〜) 
監視カメラの起動が間に合わず、野ネズミが倒木を右へ走り去る姿がチラッと写っただけです。 

シーン17:11/8・午前5:11(@5:07〜) 
給餌箱に来ていた野ネズミが次に運ぶヒマワリ種子を選ぶと、その場で殻を剥いているようです。 

シーン18:11/8・午前5:12(@5:12〜) 
倒木右端の草葉の陰で食餌。 

シーン19:11/8・午前5:13(@5:25〜) 
倒木を右に駆け下り、右端の草葉の陰で食餌。 

シーン20:11/8・午前5:14(@5:30〜) 
シーン21:11/8・午前5:18(@5:36〜) 
シーン22:11/8・午前5:21(@5:42〜) 
未明の活動はこれが最後でした。 
日の出時刻は午前6:09。 
夜行性の野ネズミは、明るい昼間は巣穴の中で寝て休みます。 

シーン23:11/8・午後17:30(@5:46〜)日の入り時刻は午後16:36。 
日没後の晩に野ネズミが活動を再開。 
給餌箱の中で長居して、ヒマワリの種子を剥いて(食べて?)います。 

シーン24:11/8・午後18:54(@6:05〜) 
倒木を右に駆け下りると、右端の草葉の陰で食餌。 

シーン25:11/8・午後18:56〜22:32(@6:13〜) 
以下同文 

シーン26:11/9・午前0:34〜4:53(@9:44〜) 日の出時刻は午前6:10。 

シーン27:11/9・午後18:09〜22:47(@13:21〜)日の入り時刻は午後16:35。 
明るい日中はどこか巣穴で休み、日没後の晩に野ネズミが活動を再開。 
警戒心が薄れてきたのか(油断?)、餌箱内で長居してヒマワリ種子の殻を剥いて食べることが増えました。 

シーン28:11/10・午前1:01〜3:07(@15:11〜) 

シーン29:11/10・午後18:14〜23:49(@15:25〜)日の入り時刻は午後16:34。 
日がとっぷり暮れてから、夜行性の野ネズミが活動を再開。 

シーン30:11/11・午前0:22〜5:20(@16:42〜) 日の出時刻は午前6:12。 


【考察】 
ChatGPTを相手に長々とブレインストーミングしました。

Q1: 堅果を給餌したときと違い、大粒のヒマワリの種子を給餌したら、野ネズミは持ち去って貯食せずに、安全な近場で殻を剥いて次々に食べました。
晩秋なのでヒマワリの種子も貯食するかと期待したのですけど、予想が外れました。
ヒマワリの種子は、すぐに発芽してしまうなどして長期保存できないのか?

A1: 結論から言うと、ヒマワリの種子は野ネズミにとって「長期貯食向きではない」餌である可能性が高く、その場で剥いて食べる判断は合理的です。

以下、理由を整理します。


1. ヒマワリの種子は「脂質が多い=劣化しやすい」

ヒマワリの種子(可食部=胚乳・子葉)は、

  • 脂質含量が非常に高い

  • デンプン主体の堅果(ドングリ類など)に比べ、
    酸化・腐敗・カビに弱い

という性質があります。

野ネズミの貯食は「数週間〜数か月後にも安全に食べられる」ことが前提なので、

  • 脂質が多く

  • 水分を吸いやすく

  • 微生物劣化しやすい

ヒマワリ種子は、貯蔵リスクが高い餌です。

「見つけたら即食い」が最適戦略になりやすい。


2. 殻付きでも「発芽リスク」が無視できない

ご指摘の通り、

すぐに発芽してしまう?

という点も重要です。

ヒマワリは:

  • 休眠が浅い(またはほぼ無い)品種が多い

  • 秋〜初冬でも、

    • 湿度

    • 地温
      が揃えば比較的容易に発芽します。

特に野ネズミの貯食環境は、

  • 土中

  • 落ち葉下

  • 湿潤

になりやすく、発芽条件を満たしやすい

→ 発芽=栄養価の低下
→ 貯食としては「失敗」


3. 「大型で殻が剥きやすい」=運搬メリットが小さい

今回の重要な観察点はここです。

大型の種子を給餌したら、持ち去らず近場で剥いて食べた

ヒマワリ種子は:

  • 殻が比較的薄く

  • 咬み割り・剥離が容易

  • 可食部へのアクセスが速い

つまり、

  • 運搬して貯めるコスト

  • その場で食べるコスト

を比べたとき、
後者が圧倒的に安い

堅果類(特に硬殻・高デンプン)は、

  • 割るのに時間がかかる
    → 安全な場所へ運んで処理・貯食

ヒマワリ種子はその逆、という構図です。


4. 晩秋でも「すべてを貯食するわけではない」

ここは誤解されやすい点ですが、

晩秋=何でも貯食する

わけではありません。

野ネズミは:

  • 餌の種類ごとに貯食適性を判断しており

  • 季節 × 餌の保存性 × 労力
    を総合して行動を変えます。

そのため、

  • 堅果 → 貯食

  • ヒマワリ種子 → 即食

という餌依存的な切り替えは、行動生態学的にごく自然です。


まとめ(今回の観察の解釈)

  • ヒマワリの種子は
    脂質が多く、劣化・発芽しやすい

  • 殻が剥きやすく
    その場で食べるコストが低い

  • したがって
    長期貯食には不向き

  • 野ネズミの「近場で連続摂食」は
    合理的な選択

つまり、
予想が外れたのではなく、行動が餌特性に忠実だった
と解釈できます。

この対比は、
「貯食行動は季節ではなく、餌の保存性によって決まる」
という点を示す、非常に良い観察例だと思います。


Q2: ヒマワリという植物の種子散布様式は、動物散布ではなく、ただの重力散布なのか?

A2: 要点を先に言うと、**ヒマワリ(Helianthus annuus)の本来の種子散布様式は、動物散布ではなく、基本的には重力散布(+風によるごく近距離の補助)**です。
**動物は「散布者」ではなく、ほぼ完全に「種子捕食者」**として関与します。


1. ヒマワリの種子(痩果)に「動物散布形質」はない

動物散布(zoochory)植物に典型的な形質は:

  • 多肉質の果実(内生散布)

  • 脂質に富む付属体(エライオソーム;アリ散布)

  • 鉤・刺・粘着性(外生散布)

しかしヒマワリの種子(実際には痩果)は:

  • 果肉をもたない

  • エライオソームをもたない

  • 付着器官をもたない

動物に「運ばせる」ための形質が存在しない


2. 実際の一次散布は「頭花直下への落下」

ヒマワリでは:

  • 成熟後、痩果は頭花からそのまま下に落ちる

  • 冠毛(pappus)は極めて短く、風散布能力はほぼない

したがって一次散布は:

  • 重力散布(barochory)

  • せいぜい親株直下〜ごく近傍

に限られます。


3. 齧歯類・鳥は「散布者」ではなく「強力なシードプレデター」

ご自身の給餌実験とも一致しますが、

  • ヒマワリ種子は

    • 高脂質

    • 殻が剥きやすい

    • 発芽休眠が浅い

ため、野ネズミ・鳥類にとっては:

  • 貯食に不向き

  • 即時摂食向き

結果として、

  • 多くはその場で食べられ

  • 仮に運ばれても未回収・発芽に至る割合は低い

散布者としての有効性はほぼゼロ


4. 「二次散布」が完全にゼロとは言えないが、例外的

理論的には:

  • 一部の齧歯類が

    • 誤って埋蔵

    • 回収し忘れる

ことで結果的に散布される可能性はあります。

しかしヒマワリの場合:

  • 埋蔵に向かない餌特性

  • 発芽前に食べ尽くされやすい

  • 野生集団では人為的撹乱地以外に定着しにくい

ため、進化的に意味のある散布様式とは言えない


5. 進化的背景:ヒマワリは「撹乱地・裸地更新型」

ヒマワリは:

  • 開けた環境

  • 撹乱直後の裸地

  • 人為的耕作地

で更新する一年草です。

このタイプの植物では:

  • 遠距離散布より局所的・大量発芽が有利。

散布にコストをかけない戦略が成立する。


まとめ

  • ヒマワリの一次的な種子散布様式は
    重力散布(barochory)

  • 動物は
    散布者ではなく、ほぼ完全に種子捕食者

  • 二次的な動物散布が起こる可能性はあるが
    進化的・生態学的に主要とは言えない

  • ご観察の「その場で剥いて食べる」という行動は、
    ヒマワリが動物散布植物でないことを裏から支持する証拠

したがって、
「ヒマワリは動物散布植物か?」という問いには、明確に NO
と答えて差し支えありません。

 

**「ヒマワリにとって『局所的・大量発芽』がなぜ有利なのか」**を、進化生態学的にもう一段掘り下げて説明します。


1. 「局所的・大量発芽」とは何を意味するか

ここで言う 局所的・大量発芽 とは、

  • 種子が遠くへ散らばらず

  • 親株の周囲(数十 cm〜数 m)に集中して落下し

  • 短期間に多数が一斉に発芽する

という更新様式です。

これは「散布能力が低い=不利」ではなく、
特定の生活史戦略ではむしろ最適になります。


2. ヒマワリが生き残る「時間軸」は短い

ヒマワリ(特に一年生の Helianthus annuus)は、

  • 裸地・撹乱地に侵入

  • 1シーズンで急速に成長

  • 大型化して開花・結実

  • 次世代を残す

という 短期決戦型の生活史 をとります。

このタイプの植物では、

  • 数年後に発芽する「安全な長期貯蔵種子」

  • 遠距離にばらまいて探索する「広域散布」

よりも、

「今、この場所が空いている」ことを最大限に利用する

戦略の方が重要です。


3. 撹乱地では「場所の良し悪し」がはっきりしている

ヒマワリが本来優占するのは、

  • 耕起直後の畑

  • 洪水後の裸地

  • 人為的に攪乱された開放地

といった環境です。

こうした場所では:

  • 発芽できる場所は「ある/ない」が明確

  • 一度植物が覆うと、後発組はほぼ参入不能

つまり、

  • 良い場所に少数が遠くへ散るより

  • 良い場所に多数が一気に発芽する

方が、確率論的に圧倒的に有利になります。


4. 同時大量発芽の利点①:捕食者飽和(predator satiation)

局所的・大量発芽には、古典的ですが重要な利点があります。

捕食者飽和効果

  • 種子・芽生えを食べる動物の処理能力には上限がある

  • 一度に大量に出現すると、全部は食べきれない

結果として:

  • 一部は必ず生き残る

  • 「散らばった少数」より、生存率が上がる

ヒマワリのように、

  • 種子1粒の価値は低い

  • 数で勝負する

植物には、非常に相性が良い戦略です。


5. 同時大量発芽の利点②:初期サイズ優位の確保

ヒマワリは:

  • 発芽後の初期成長が非常に速い

  • 光を奪えれば、他種を強く抑圧できる

同時に大量に発芽すると:

  • 仲間同士で競争はあるが

  • 他種が侵入する隙を与えない

→ 一種による短期的な優占が成立する。

遠距離散布でバラけると:

  • 周囲に競争相手が多様に存在し

  • 初期優位を確保しにくい


6. 遠距離散布が「いらない」理由

ヒマワリにとって、

  • 種子を遠くへ運ぶ

  • 動物に運んでもらう

ことは、次の点で割に合いません。

  • 運ばれた先が適地である保証がない

  • 多くは捕食されて終わる

  • 散布形質(果肉・付属体)にコストがかかる

それなら:

同じエネルギーで、より多くの種子を作り、近くに落とす

方が、期待値が高い


7. ご観察との対応関係

あなたの観察では、

  • 野ネズミはヒマワリ種子を

    • 運ばず

    • 近場で剥いて食べた

これは、

  • ヒマワリが「動物に運ばれる前提で進化していない」

  • 種子が「捕食されることを織り込んだ設計」

であることと整合的です。

ヒマワリにとって齧歯類は:

  • 散布者ではなく

  • 避けられない損失要因

であり、それを上回る数を生産することで対応している。


まとめ(核心)

  • ヒマワリは
    撹乱地に短期集中で更新する一年草

  • そのため
    遠距離散布より、局所的・大量発芽が有利

  • 重力散布は
    「原始的だから残っている」のではなく、最適解

  • 種子捕食は
    織り込み済みのコスト

つまり、

ヒマワリは「運ばせない植物」なのではなく、
「運ばせる必要がない植物」

という位置づけになります。

この視点で見ると、
今回の給餌実験と野ネズミの行動は、
ヒマワリの進化戦略を非常にきれいに裏付けています。




Q3: 「野ネズミはヒマワリ種子を運ばず近場で剥いて食べた」というのは言葉足らずで、給餌場から餌を少しだけ運んで下草に囲まれた安全な隠れ家で殻を剥いて食べたのです。
給餌場は開放的で丸見えの場所なので、フクロウやテンなどの天敵に襲われないように用心したのでしょう。
後日に現場検証すると、
  1. 倒木の右端の下にヒマワリ種子の殻が大量に捨てられていました。
  2. 給餌箱の中には、野ネズミが食べ残したヒマワリの種子だけでなく、剥いた殻が混じっていました。

倒木を何度も往復するのが面倒になったのか、野ネズミは給餌場で長居してその場で殻を剥くことも次第に増えました。
しかし基本的にはわざわざ安全な隠れ家で食べました。行動がワンパターン(マンネリ)にならないように(給餌場に次いつ来るか捕食者に予想されないように?)、給餌場付近でわざと?右往左往したり、野ネズミは注意している印象を受けました。

A3: 詳しい補足ありがとうございます。
その描写を踏まえると、行動の解釈はかなり洗練された行動生態学的パターンとして整理できます。以下、観察内容を尊重しつつ、用語と概念を対応づけて解説します。


1. 行動の核心は「運搬しない」ではなく

「危険地帯と安全地帯を使い分けた処理」

ご説明から明らかなのは、野ネズミは:

  • 給餌場(=開放的・高リスク)

    • 滞在時間を短く

    • 最小限の取得だけ行う

  • 下草に囲まれた隠れ家(=低リスク)

    • 殻剥き・摂食という時間のかかる行動を実行

という空間的分業をしていた点です。

これは典型的な:

  • risk-sensitive foraging

  • predation-risk–mediated food handling

の事例で、
「貯食しない=無警戒」という単純図式とは全く異なります。


2. 「少量ずつ運ぶ」のは合理的なリスク最小化戦略

一度に大量に運ばなかった点も重要です。

理由は明確で:

  • 口(頬袋)が塞がると警戒・逃避能力が下がる

  • 移動中の捕食リスクが増す

  • 落とした場合の損失が大きい

したがって、

1回あたりの取得量を減らし、往復回数を増やす

という戦略は、

  • 捕食リスク最小化

  • 損失分散

の観点から理にかなっています


3. 給餌場で「その場摂食」が増えた理由

後半に観察された:

給餌場で長居してその場で殻を剥くことが増えた

という変化も、行動生態学的に説明できます。

(1) 危険度の再評価(habituation ではなく updating)

  • 何度も利用するうちに

  • 「ここは即座に捕食される場所ではない」
    と評価が更新された可能性

これは慣れ(habituation)というより、経験に基づくリスク推定の更新です。


(2) コスト–ベネフィットの逆転点

往復のコストが積み重なると:

  • 運搬コスト > 捕食リスク

となる局面が生じます。

その閾値を越えると:

  • 短時間のその場摂食

  • 周囲を頻繁に警戒しながらの処理

が選択される。

これは
**giving-up density(GUD)**の文脈でよく知られた現象です。


4. 「右往左往」「不規則行動」は意図的か?

ここは非常に鋭い観察ですが、表現には注意が必要です。

わざと? 右往左往
次に来る時刻や動きを予測されないように?

解釈のポイント

  • 捕食者に「予測されないようにする」という明確な意図を仮定する必要はない

  • しかし結果として:

    • 侵入経路

    • 接近方向

    • 滞在時間
      不規則化する行動は、実際によく見られる

このタイプの行動は:

  • protean behavior

  • unpredictable movement under predation risk

と呼ばれます。

つまり:

「考えてフェイントをかけている」
ではなく
捕食圧下で進化的に選択された反応様式

と理解すると、科学的に無理がありません。


5. 「基本は安全地帯で摂食」は重要な結論

最終的に重要なのはここです。

  • 給餌場でのその場摂食は増えたが

  • 基本方針は一貫して「安全な隠れ家で処理」

これは:

  • ヒマワリ種子が

    • 貯食には不向き

    • しかし即食価値は高い

  • かつ

    • 捕食リスクが実際に高い環境

であることを前提にした、極めて合理的な行動です。


総括

今回の詳細観察から言えるのは:

  • 野ネズミは
    貯食をしなかったのではなく

  • 捕食リスクを織り込んだ「即時消費戦略」を、空間的に最適化していた

ということです。

そして:

  • 行動の微妙な揺らぎ

  • 不規則な移動

  • 処理場所の使い分け

はすべて、
**捕食者が存在する現実的な環境下での「高度に適応的な行動」**として、非常に首尾一貫しています。

トレイルカメラがなければ見落とされがちな、
質の高い行動記録だと思います。


Q4: トレイルカメラは1分間の動画撮影で1秒後にセンサーの監視再開という設定でした。
カチッというかすかな起動音やIR点灯を野ネズミは気づいて警戒しているようです。
後半に撮り損ねが増えたのは、野ネズミがこのトレイルカメラの挙動を学習して、フェイントをかけたり、わずかな(1秒間の)インターバルを狙って給餌箱に入るようになったのかもしれない。
それとも私の考え過ぎだろうか?

A4: 結論から言うと、「考え過ぎ」と切り捨てる必要はありませんが、
“学習して意図的にインターバルを突いた”と断定するには慎重さが必要
、という位置づけが最も妥当です。
あなたの解釈は生態学的に十分あり得る仮説であり、同時に別のより単純な説明も成立します。

以下、段階的に整理します。


1. 野ネズミは「気づいている」可能性が高い

まず前提として:

  • トレイルカメラの

    • 微小な起動音(click)

    • IR LED の点灯
      は、野ネズミに知覚されていて不思議ではありません

齧歯類は:

  • 高周波音に非常に敏感

  • 視覚よりも聴覚・嗅覚への依存が高い

  • 暗闇での微弱な光変化にも反応する

したがって、

「起動=何かが起きた」
という関連づけが形成される可能性は十分あります。


2. ただし「1秒インターバルを理解した」とまでは言えない

重要な分岐点はここです。

あなたの仮説

  • カメラ挙動を学習

  • 撮影終了直後の1秒間を狙う

  • フェイント行動を取る

科学的に慎重な見方

  • 秒単位の時間構造を理解して狙う
    → 強い証拠が必要

  • 一方で:

    • 「今は作動していないらしい」

    • 「音がしない/光らない瞬間は安全」
      という状態依存的判断は十分あり得る

つまり、

絶対時間の学習ではなく
刺激の有無に基づく即時反応

として説明する方が、
より保守的で支持されやすいです。


3. 「フェイント」の正体として考えられるもの

あなたが見た:

右往左往
迷っているような動き
急に近づいて引き返す

これは必ずしも、

  • カメラを欺く意図
    ではなく、

  • 情報収集行動(sampling)

  • 警戒下での接近–撤退行動

と解釈できます。

捕食リスク下では、

  • 接近 → 停止 → 後退
    を繰り返すのは典型的です。

結果として:

  • 行動が不規則化

  • 撮影成功率が下がる

観察者側からは「学習して避けている」ように見える


4. なぜ「後半に撮り損ねが増えた」のか

考え得る説明を、単純なものから並べます。

(1) 警戒レベルの上昇(最有力)

  • 繰り返しの刺激(音・光)

  • 人為臭の蓄積

  • 利用回数増加による経験蓄積

給餌箱への進入時間が短縮
フレームに入りにくくなる


(2) 行動の洗練(learning without timing)

  • 以前より:

    • 素早く侵入

    • 最小限だけ取得

    • 即退避

  • 結果として:

    • 1分撮影でも「空振り」が増える

これは「時間を狙った」のではなく、
効率化の副産物と考えられます。


(3) 真の意味での回避学習(可能性は低いがゼロではない)

  • 起動音/IR → 危険

  • 無音/無光 → 比較的安全

という弁別学習が成立し、
たまたまインターバル中の侵入が増えた可能性。

ただしこれを支持するには:

  • 明確なタイミング一致

  • 行動の再現性
    が必要です。


5. 「考え過ぎか?」への答え

あなたの問いに率直に答えると:

  • ❌ 完全な考え過ぎではない

  • ⚠ ただし断定的表現は避けるべき

  • 仮説として提示するのは非常に健全

特に、

もしかすると学習したのかもしれない

という書き方は、
フィールド記録として極めて誠実です。


総括

  • 野ネズミが
    カメラの存在と挙動に気づいていた可能性は高い

  • しかし
    秒単位のインターバルを理解して狙った
    と言うには証拠不足

  • 観察された現象は
    警戒下での行動洗練・不規則化で十分説明可能

  • あなたの推論は
    行動生態学的に筋が通った仮説

したがって、
「考え過ぎ」ではなく「慎重に扱うべき良い仮説」
というのが最もフェアな評価です。


Q5: 今回、給餌場に通っていた野ネズミはおそらく同一個体だと思うのだが、個体識別ができていないので、別個体の可能性もありえます。
行動パターンが少し気まぐれに見えたのは、個体差で説明できるかもしれません。

A5: その整理はとても妥当で、むしろ観察記録としては最も慎重で科学的な立場です。
ここでは、

  1. なぜ「個体差仮説」は強いのか

  2. 学習仮説との関係(どちらが否定されるわけでもない)

  3. 観察記録としてどう位置づけるのが安全か

の3点に分けて説明します。


1. 個体識別ができていない以上、「個体差」は最有力の代替説明

ご自身で書かれている通り、

  • 同一個体の可能性は高いが

  • 別個体(あるいは複数個体)が交代していた可能性も否定できない

この条件下では、

行動が「一貫して変化した」のか
もともと異なる行動傾向の個体が現れただけなのか

を区別できません。

特に野ネズミ類では、

  • 警戒心の強さ

  • 開放地への耐性

  • 餌処理速度

  • リスク選好(大胆/慎重)

顕著な個体差があることが知られています。

したがって、

行動が気まぐれに見えた
一貫性が弱く感じられた

という印象は、個体差で完全に説明可能です。


2. 「学習」と「個体差」は対立仮説ではない

ここが重要な点です。

あなたのこれまでの推論は、

  • カメラ挙動への学習

  • 捕食リスクへの適応的反応

でしたが、これは

  • 同一個体が変化した
    という前提に立っています。

一方、

  • 個体差仮説は

    • 「そもそも違う性格・戦略の個体が来ていた」

という説明です。

しかしこの2つは、

  • どちらか一方が正しければ他方が誤り
    ではありません。

現実的には、

  • 個体A:慎重・隠れ家利用が多い

  • 個体B:大胆・給餌場滞在が長い

といった差があり、

  • 利用頻度や出現順が変わることで
    観察者には「行動が変化した」ように見える

という状況は非常によくあります。


3. 「気まぐれ」に見える行動の正体

野外観察でしばしば問題になるのが、

行動がランダム/気まぐれに見える

という印象です。

これは多くの場合、

  • 個体差

  • 状況依存(時間帯・空腹度・天候)

  • 観察できていない制約(捕食者の存在など)

が重なった結果であり、

動物が「一貫性を欠いている」
のではありません。

むしろ、

  • 観察者が統一的な行動主体を仮定しすぎている

ときに生じやすい錯覚です。

あなたがここで立ち止まって
「個体差かもしれない」と書いているのは、
この点を正確に突いています。


4. 観察記録として最も安全で誠実な整理

現時点での情報量を踏まえると、
以下のような整理が最も堅牢です。

概念整理(日本語)

  • 給餌場を利用した野ネズミは同一個体である可能性が高いが、個体識別ができていないため、複数個体が関与していた可能性も否定できない。

  • 行動の変動や一貫性の弱さは、学習による行動変化の可能性に加え、個体差によって説明できる可能性もある。

  • したがって、本観察からは、カメラ挙動への明確な学習を断定することはできない。

これは弱腰ではなく、強い書き方です。


5. これまでの推論を「後退」させる必要はない

重要なのは、

  • 個体差を認めたからといって

  • これまでの

    • リスク回避

    • 警戒行動

    • 不規則な移動
      という解釈が無効になるわけではない

という点です。

むしろ結論は、

観察された行動は
① 捕食リスク下での適応的行動
② 個体差
のいずれとも整合的であり、
現時点では両者を区別できない

と、より精密になったと言えます。



Q6: 給餌実験したのは晩秋です。
ヒマワリ種子が貯食には向かない餌だとすると、その場で(あるいは安全な隠れ場所で)食べるのが得策だ、というのは理解しました。
しかし冬越しに備えて、貯食活動も進めないといけません。
つまり、ヒマワリ種子という餌が大量に残っている給餌場をあえて離れて、堅果を探し歩く必要があるはずです。
夜行性の野ネズミがどのように時間配分するのかも面白いかもしれません。

A7: とても筋の通った問題設定です。ここでは、晩秋という季節制約餌の性質(即時消費向きか/貯食向きか)、そして夜行性小型哺乳類の時間配分を一本のロジックとして整理してみます。

1. 晩秋という季節がもたらす「二重課題」

晩秋の野ネズミは、同時に次の二つを満たさなければなりません。

  1. 当日のエネルギー収支を黒字に保つこと

  2. 冬越し用の貯食を進めること

この二つはしばしば同時に最適化できないため、時間配分のトレードオフが生じます。

  • 即時消費に向く餌(例:ヒマワリ種子)

  • 貯食に向く餌(例:堅果類)

が空間的に分離しているとき、
「どこにどれだけ時間を割くか」が行動として表に出ます。


2. ヒマワリ種子は「その場消費向き」の餌

あなたの理解どおり、ヒマワリ種子は多くの場合、

  • 高脂質・高カロリー

  • 殻が薄く処理が速い

  • 腐敗・発芽・カビのリスクが比較的高い

という性質をもち、
長期貯食にはあまり向かないと考えられます。

その結果、ヒマワリ種子が豊富な給餌場は、

  • 「空腹をすばやく解消する場所」

  • 「短時間でエネルギーを稼ぐ場所」

として利用されやすい。

ここでは GUDを下げる方向(かなり食べてから立ち去る) 行動が合理的になります。


3. それでも給餌場を離れる必要がある理由

重要なのはここです。

ヒマワリ種子が大量に残っていても、あえて離れる必要がある

理由は主に三つあります。

(1) 貯食用資源の質が違う

堅果類は、

  • 殻が硬く

  • 長期保存に向き

  • 冬季の主要なエネルギー源

であるため、探索コストが高くても回収価値が高い

つまり、

  • 給餌場に残るヒマワリ種子 ≠ 冬越しの保険

です。

(2) 貯食は「早く始めるほど有利」

晩秋は、

  • 積雪

  • 気温低下

  • 競争相手の増加

によって、時間が経つほど探索効率が下がります。

したがって、

  • 「今日はまだお腹が空いていない」

  • 「給餌場に餌が残っている」

という状況でも、
将来リスクを下げるために探索へ出る判断が合理的になります。

(3) 夜間活動時間は有限

夜行性であっても、

  • 日長の短縮

  • 低温による活動制約

  • 捕食リスク

により、一晩の有効活動時間は限られています

そのため、

  • 給餌場で長居しすぎる
    → 探索時間が削られる

  • 探索を優先しすぎる
    → 当日のエネルギー赤字

という配分問題が生じます。


4. 時間配分モデルとして考えると

かなり単純化すると、晩秋の一晩は次のように分割されます。

  1. 初期フェーズ

    • 空腹度が高い

    • 給餌場で即時消費(ヒマワリ種子)

    • GUDは低め

  2. 中盤フェーズ

    • 当日のエネルギー収支が安定

    • 堅果探索・運搬

    • 行動圏を広く使う

  3. 終盤フェーズ

    • 疲労・低温・夜明けリスク

    • 近場で短時間の採食 or 退避

もしトレイルカメラで、

  • 来訪時刻

  • 滞在時間

  • 再訪の有無

を追えるなら、このフェーズ分けが実証的に見えてくる可能性があります。


5. 「給餌場を離れる」という行動の意味

給餌場に餌が残っているのに立ち去る行動は、

  • 餌を見落としている

  • 気まぐれ

ではなく、

「この時間は別の資源に投資した方が長期的に得」

という判断の結果と解釈できます。

特に晩秋では、

  • GUDがまだ低くなりきっていない

  • 残餌が目に見えて残っている

状態での離脱は、
貯食という将来志向の行動を強く示唆します。


6. あなたの着眼点の面白さ

あなたが指摘している

夜行性の野ネズミがどのように時間配分するのか

という点は、

  • GUD

  • 貯食行動

  • 活動リズム(時間生態)

が交差する、かなり核心的なテーマです。

給餌実験は「楽な餌」を人工的に供給しますが、
それによって逆に、

  • どの時点で探索に切り替えるのか

  • どの程度未来を見越した行動をとるのか

が浮き彫りになります。



Q8:深い給餌箱でヒマワリ種子を食べるようになると、剥いた殻が大量に残り、種子はその下から掘り出さないといけなくなります。
つまり、餌の残量が野ネズミにとって分かりにくくなっていないだろうか? 
嗅覚で残量を評価できるのか?

A8: とても重要な点です。結論から言うと、
  • 殻が大量に残ると、視覚的には餌量はかなり分かりにくくなる

  • しかし 嗅覚(+触覚)によって「まだ可食部があるかどうか」は相当程度評価できる

  • ただし 正確な残量評価までは難しくなり、探索コストが上がる

と考えるのが妥当です。

以下、段階的に整理します。


1. 殻の堆積がもたらす「情報の劣化」

あなたが指摘している状況では、給餌箱内は

  • 可食部(中身のある種子)

  • 不可食部(剥かれた殻)

三次元的に混ざった状態になっています。

このとき野ネズミにとって問題になるのは、

  • 「ここに餌があるか?」ではなく

  • 「掘るだけの価値がまだあるか?」

という判断です。

殻が増えることで、

  • 表面観察では判断不能

  • 以前の経験(直前の成功体験)に頼る必要が生じる

不確実性が上昇します。


2. 嗅覚は「残量」ではなく「存在」を検知する

(1) 何が匂うのか

ヒマワリ種子の場合、匂い源は主に

  • 種子内部の脂質

  • 表面の微量な油分

  • 剥いた直後に露出した胚乳・胚

です。

一方、

  • 空の殻(hull)自体は匂いが弱い

  • 乾燥すると揮発成分は急速に減る

そのため嗅覚は、

  • 「この箱に可食部が含まれている可能性
    は検知できても、

  • 「どれくらい残っているか」
    までは分かりません。

(2) 嗅覚の空間分解能の限界

殻が堆積すると、

  • 匂いは殻の隙間を通って拡散

  • 種子の位置と匂いの強さが対応しにくくなる

結果として、

  • 掘っても当たらない

  • 当たり外れが大きい

という状況が増えます。


3. 実際の評価は「嗅覚+触覚+経験」

殻が多い給餌箱では、野ネズミは次のような逐次的評価をしている可能性が高いです。

  1. 嗅覚
    →「まだ何か食べられそうか?」

  2. 前肢・吻による撹拌(軽い掘り)
    →「すぐ当たりそうか?」

  3. 数回の試行結果
    →「最近ここで成功したか?」

この3番目、直近の成功率が非常に重要です。

  • 掘ってすぐ当たる
    → 滞在継続

  • 数回掘っても当たらない
    → GUD上昇、離脱


4. 殻の堆積は「給餌場の価値」を下げる

面白いのは、殻の堆積が

  • 実際の餌量を減らしていなくても

  • 知覚される餌価値(perceived patch quality)を下げる

点です。

つまり、

  • まだ十分な種子が残っている

  • しかし「掘る手間がかかる」「外れが多い」

という状況では、

  • 同じ餌量でも早く立ち去る

  • 滞在時間が短くなる

可能性があります。

これはパッチ利用理論的にもきれいに説明できます。


5. 行動への影響として予測されること

あなたの給餌箱条件では、次の変化が起きても不思議ではありません。

  • 給餌箱内での滞在時間の短縮

  • 一度離れてからの再訪頻度の低下

  • 「殻が少ない場所」への選好(箱の縁、角)

  • 箱外への持ち出し増加(安全地帯で処理)

もし後半で

給餌場での行動がマンネリ化/変則化した

と感じたなら、その一因として
殻の堆積による情報劣化と探索効率低下は十分考えられます。


6. まとめ

  • 殻が堆積すると、視覚的な餌量評価はほぼ不可能

  • 嗅覚で「存在」は分かるが、「残量」は分からない

  • 実際の判断は
    嗅覚+触覚+直近の成功体験

  • 殻の堆積は、実餌量以上に
    給餌場の知覚価値を下げる

  • その結果、滞在時間や利用パターンが変化する可能性が高い

この視点は、
「給餌量は一定なのに行動が変わる理由」を説明できる、かなり鋭い着眼です。


Q9: 野ネズミは機会があれば食いだめをして脂肪を蓄える、ということをやらないのか? 
体重が重くなると捕食者から逃げられなくなるから?

A9: 要点を先にまとめます。
  • 野ネズミは「食いだめして太る」戦略をほとんど取らない

  • 理由は 捕食リスク増大・移動効率低下・代謝コスト が即座に不利になるため

  • その代わりに
    貯食(外部化したエネルギー貯蔵)+高代謝での即時消費
    という戦略を取る

以下、もう少し丁寧に整理します。


1. 理論的には「脂肪を蓄える」方が楽そうに見えるが…

一見すると、

ヒマワリ種子が大量にあるなら、全部食べて太ればいい

と思えますが、小型齧歯類ではこれは短期的に不利です。


2. 体脂肪増加がもたらす即時のコスト

(1) 捕食リスクの上昇(最重要)

小型哺乳類では、体重増加=即座に逃避性能の低下につながります。

  • 加速が遅くなる

  • 方向転換が鈍る

  • ジャンプ力が落ちる

夜行性の野ネズミにとって、

  • フクロウ

  • テン類

  • キツネ

  • ヘビ

から逃げる能力は、生死に直結します。

「太る → 逃げられない」は
仮説ではなく、行動生態学で繰り返し示されてきた前提です。


(2) 採食効率の低下という逆効果

体重が増えると、

  • 動きが鈍くなる

  • 狭い隙間に入りにくくなる

  • 採食時の姿勢保持が不安定になる

結果として、

  • 同じ時間で得られる餌が減る

  • 余計に長く外に出る必要がある

リスク増大


(3) 高代謝ゆえの維持コスト

野ネズミは

  • 体表面積が大きい

  • 体温維持コストが高い

  • 代謝回転が速い

ため、

  • 脂肪を少し増やしても

  • それを維持するためのエネルギー支出がすぐ増える

「蓄えたつもりが、燃費が悪くなる」状況になります。


3. なぜ「貯食」を選ぶのか

ここで貯食の合理性がはっきりします。

(1) エネルギーを身体の外に置ける

  • 捕食リスクゼロ

  • 重くならない

  • 必要なときだけ取りに行ける

という、理想的な蓄積形態です。


(2) 回収時にリスクを分散できる

  • 1回で全部運ばない

  • 複数箇所に分散(scatter hoarding)

→ どこか失っても致命的でない。


4. 例外はあるか?

完全に「太らない」わけではありません。

  • 冬眠・半冬眠を行う哺乳類

  • 捕食圧が極端に低い環境

  • 短期間の体重変動(数%レベル)

では脂肪蓄積が重要になります。

しかし、
常に捕食圧にさらされる野ネズミでは、

  • 大量摂食による体脂肪増加
    は進化的に抑制されています。


5. あなたの観察との対応

あなたの観察では、

  • 高脂質のヒマワリ種子がある

  • しかし長居しない/全部食べない

  • 貯食向きの餌を別に探す

これはまさに、

「太るより、外に貯める方が安全」

という戦略と一致します。


6. まとめ

  • 野ネズミは機会があっても「食いだめして太る」ことはしない

  • 最大の制約は 捕食リスクと運動性能の低下

  • 高代謝ゆえ、脂肪は維持コストも高い

  • その代わりに
    貯食+柔軟な時間配分 という戦略を採る

  • あなたの給餌実験の結果は、この枠組みできれいに説明できる

とても良い問いでした。
ここまで積み上げると、もう立派な行動生態のケーススタディです。


Q10:giving-up density(GUD)とは何か解説して。
A10: 

1. GUD(採食放棄密度)とは何か

GUD = 動物が「もうここでは食べるのをやめよう」と判断した時点で、その場に残されている餌の量
を指します。

もともとは行動生態学・最適採食理論の用語で、

  • 動物は
    得られるエネルギー
    コスト(捕食リスク・警戒・疲労・時間など)
    のバランスを取りながら採食する

  • 「これ以上ここで食べ続ける価値がない」と判断した瞬間に立ち去る

  • そのとき残っている餌の量が GUD

という考え方です。

重要なのは
「食べ尽くすかどうか」ではなく、「どの時点でやめるか」
を定量化する指標だという点です。


2. 給餌箱+ヒマワリ種子の場合のGUDの具体像

あなたの観察状況に当てはめると、こうなります。

状況

  • 給餌箱にヒマワリの種子を入れる

  • 野ネズミが来て採食する

  • 後日確認すると

    • 食べ残しの中身入りの種子

    • 剥かれた殻
      が混在している

ここでのGUD

  • 「野ネズミが立ち去った時点で給餌箱に残っていた未消費の可食部量

  • 実際の測定では

    • 残った中身のある種子の重量・個数

    • 殻を除いた純粋な可食量
      をGUDとして扱うことが多い

※ 殻は「努力は払ったがエネルギーはもう回収済み」という痕跡なので、
**GUDそのものではなく「採食履歴の証拠」**です。


3. なぜGUDが重要なのか

GUDは、動物が感じている 主観的な環境評価 を反映します。

GUDが高い(たくさん残してやめた)場合:

  • 捕食リスクが高いと感じた

  • 警戒に疲れた

  • 他に良い採食場所がある

  • その個体が慎重な性格

GUDが低い(ほぼ食べ尽くす)場合:

  • 安全だと感じている

  • その場に慣れている

  • 空腹度が高い

  • 大胆な性格

つまりGUDは
「環境 × 個体 × 状況」の総合結果です。


4. 殻が多い/少ないことの解釈

あなたが気にしている点は、ここに直結します。

殻が多い

  • 同じ場所で長時間とどまり、腰を据えて採食した

  • 剥く作業コストを払う価値があると判断した

  • 相対的に安全だと感じていた可能性

殻が少なく、未消費種子が多い

  • 途中で中断した

  • 何らかのリスクを感じた

  • 採食効率が悪いと判断した

このように
殻の量 + 残存種子量 = 行動の「質」
を読み取る材料になります。


5. 個体差とGUD(あなたの疑問点への対応)

行動パターンが少し気まぐれに見えたのは、個体差で説明できるかもしれない

これは、まさにGUD研究でよく議論される点です。

  • 同じ場所

  • 同じ餌

  • 同じ時間帯

でも、

  • 大胆な個体 → GUDが低い

  • 慎重な個体 → GUDが高い

という差が普通に出ます。

したがって、

  • 個体識別できていない場合
    GUDのばらつきが「環境変化」なのか「個体差」なのか切り分けられない

  • あなたが「厳密に個体識別したくなる」のは、
    GUDを解釈する上で非常にまっとうな問題意識

です。


6. トレイルカメラ観察との相性

GUDは、実はトレイルカメラと非常に相性が良い指標です。

  • 映像:

    • 滞在時間

    • 警戒姿勢

    • 採食中断の瞬間

  • 物証:

    • 残餌量(GUD)

    • 殻の量・散乱パターン

を組み合わせることで、

「なぜこの時点で採食をやめたのか」

をかなり説得力をもって推測できます。


7. まとめ(要点だけ)

  • GUD = 採食をやめた時点で残された可食餌量

  • 「どれだけ食べたか」より
    **「なぜそこでやめたか」**を見る指標

  • 殻はGUDそのものではないが、採食努力の重要な痕跡

  • 行動の気まぐれさは
    個体差 × 状況差 × リスク認知で説明可能

  • 個体識別したくなるのは、GUD解釈として正しい方向性


子猿を抱きながらオニグルミの木を下るニホンザル♀

 

2024年10月上旬・午後14:25頃・くもり 

山麓の道端に自生するオニグルミの木の枝葉が急に揺れたので探すと、ニホンザルMacaca fuscata fuscata)が細い横枝に後ろ向きで座っていました。 
止まり木でこちらに向き直ると、子猿を胸に抱いていました。 

ズームインして授乳していないことを確認したら、警戒した母親♀が木を下り始めました。
子猿は母親♀の胸にしがみついたまま、おとなしく運ばれていきます。 
記事のタイトルでは「子猿を抱きながら〜」を書きましたが、母親♀が我が子を片手で抱きかかえながら木下りするのではありません。 
抱っこしたまま子猿がたとえ逆さまになっても自力で母親♀の胸の毛皮にしっかりしがみついてくれるので、母親♀は四足で樹上を安全に移動できます。 
幹の下部の分岐が多くて枝葉が茂った場所まで移動すると、ようやく♀は心理的に安心したようです。 

ニホンザル♀は左手で痒い背中を掻きました。 
子猿と思われる別個体の鳴き声が近くから頻繁に聞こえます。 


※ 周囲で鳴いている猿の声が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。

2026/01/26

アナグマの営巣地を1〜2頭で夜な夜なうろついて虫を食べ歩くホンドタヌキ:10月下旬〜11月上旬【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年10月下旬〜11月上旬 

シーン0:10/21(@0:00〜) 
ホンドタヌキNyctereutes viverrinus)が1〜2頭でニホンアナグマの営巣地(セット)に登場したシーンを以下にまとめました。 
夜な夜な林床で虫を食べ歩いています。 


シーン1:10/22(@0:05〜) 

シーン2:10/23(@3:49〜) 

シーン3:10/31(@5:16〜) 

シーン4:11/3(@6:42〜) 

シーン5:11/4(@7:55〜) 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


2026/01/25

給餌箱のトチノキ種子(栃の実)が気に入らない野ネズミ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年10月下旬

シーン0:10/25・午後12:43・晴れ(@0:00〜) 
明るい日中にたまたまフルカラーで撮れた現場の様子です。 
里山で朽ちかけたスギ倒木の端に給餌箱を設置し、中にトチノキの種子を満杯に入れました。 
リスや野ネズミが栃の実を持ち去って貯食することを期待しています。 
前年は給餌実験を行うのが時期的に遅くなってしまったので、その追試です。


野ネズミ(ノネズミ)の登場シーンを以下にまとめました。 


シーン1:10/28・午前1:13・雨天(@0:02〜) 
雨が激しく降りしきる深夜に、野ネズミが給餌箱に入って物色していました。 
しかし、斜めの倒木を右に駆け下りた野ネズミは空荷でした。 
そのまま手前の林床を左へ走り去りました。 


シーン2:10/28・午前3:47(@0:15〜) 
約2時間35分後、雨はほとんど止んでいました。 
手前の草むらを野ネズミが右から左へチョロチョロと横切りました。 


シーン3:10/28・午後23:03(@0:21〜) 
19時間15分後の深夜に、野ネズミが倒木の右端に来ていました。 
今回も栃の実は運んでおらず、空荷で右へ立ち去りました。 


シーン4:10/31・午後23:03(@0:27〜) 
3日後も深夜に野ネズミが登場。 
給餌箱の中に入って中身を物色していました。 
栃の実を嗅ぎ回ったものの、すぐに給餌箱の外に出て、倒木の先端部を探索しています。 
再び給餌箱にちょっと入ってから、すぐに倒木を右に走り去りました。 
今回もトチノキ種子を持ち去りませんでした。 
そして、給餌箱に栃の実を入れている限り、野ネズミは二度と戻ってきませんでした。


【考察】 
予想に反して、野ネズミは給餌したトチノキ種子を運んでくれず、給餌実験は失敗に終わりました。 
前年は別の地点で給餌して成功したので、栃の実が重くて野ネズミには運べないとは思えません。
現場付近にトチノキは自生していないので、当地の野ネズミは栃の実を見るのは初めてなのかもしれません。 
餌として認識できなかったり、運搬の経験がないのでしょうか。 
もしも私がこの秋に拾い集めたトチノキ種子がたまたま有毒成分であるサポニンの含有量が多い物ばかりで、それを野ネズミが見抜いて貯食を見送ったとしたら、興味深い話です。
(サポニンの含有量を測定できない素人がそれを実証するのは、難しそうです。)

もしかすると給餌箱にカビ臭い匂いが残留していて、それを野ネズミは嫌がっただけかな? 


2026/01/24

ヒマワリ種子を入れた給餌箱に警戒して迂回するニホンカモシカ【トレイルカメラ】

 



2024年10月下旬・午前8:40頃 

里山でスギと雑木の混交林にあるニホンカモシカCapricornis crispus)の溜め糞場sr2を自動撮影カメラで見張っています。 
ミズナラの幹にプラスチックの給餌箱をぶら下げ、中にはヒマワリ(向日葵)の種子を詰めました。 
これはカモシカ用の餌ではなく、足繁く通ってくるニホンリスの貯食行動が観察できないかと期待して給餌したのです。 

明るい朝に左手前から登場したカモシカが、給餌箱に気づいて匂いを嗅いでいました。 
しかし、すぐに回れ左して、左手前に立ち去ってしまいました。 
今回は林床に残っている溜め糞の匂いを嗅いでチェックすることもなく、自ら排便することもありませんでした。 
不審な匂いのする給餌箱の存在に警戒したようです。 
慣れてくれたら、給餌箱に顔を擦りつけて眼下腺マーキングするかな? 


【考察】
今思えば、トレイルカメラで長期監視しているカモシカの溜め糞場sr2で、色々なテーマを狙い過ぎました。 
岩塩もリス用の給餌箱も、それぞれ別の地点に設置すべきでしたね。 
運用できるトレイルカメラの数に限りがあるので、ついついあれもこれもと欲張ってしまいました。 
カモシカにとってみれば、神聖な共同トイレに次々と見慣れないものが勝手に置かれて落ち着かなくなったようで、やがて足が遠のいてしまいました(ここに通わなくなった)。 


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。 


つづく→

2026/01/23

秋の営巣地に相次いで訪れスクワットマーキングする2頭のニホンアナグマ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年10月下旬・午後19:20頃・気温14℃ 

ニホンアナグマMeles anakuma)の営巣地(セット)がある平地の二次林を自動センサーカメラで見張っていると、ある晩久しぶりにアナグマが登場しました。 
巣穴Lから外に出てきた直後のようにも見えますが、手前から歩いてきたのかもしれません。 
そのまま獣道を右へ立ち去りました。 

すぐ後に左から後続個体がやって来ました。
しっかり個体識別ができていませんが、この短時間(40秒間)で同一個体がぐるっとひと回りして戻ってきた可能性は低いと思います。
巣口Lの横の地面に尻を擦りつけてスクワットマーキングしたようです(@0:55〜)。 
後続個体も獣道を右へ向かいました。 
先行個体とはどういう関係なのか、気になります。 


つづく→

クリの樹上で枝を折り堅果を食べていたツキノワグマが慌てて逃げるまで

 

2025年10月上旬・午後12:40頃・晴れ 

里山の舗装された峠道を私が静かに歩いていると、前方の路上にクリの落果やイガが大量に散乱しています。 
立ち止まって見上げると、山側の雑木林にそびえ立つクリ(栗)高木の樹冠がガサガサと不自然に揺れています。 
隣の木々が揺れていないことから、無風であることが分かります。
何者かが栗の木に登って、枝を激しく揺すっているのです。 
ポキッ、バキバキと枝が折れる音♪が聞こえます。 
姿は見えませんが、ツキノワグマUrsus thibetanus)が食事中だと状況をすぐに悟りました。 
腰に携帯している熊よけスプレーを静かに取り出し、安全装置を外していつでも噴射できるように引き金に指を掛けながら、撮影を続けます。 

クリの木の手前はミズナラですが、枝にどんぐり(堅果)が全く実ってないということは、報道されている通りミズナラが凶作の年なのでしょう。 

クマが揺すった枝から大量のクリの実やイガ(棘のある総苞)が真下の路上にボトボトと降ってきます。 
直撃したら痛そうです。 
せっかくクリの木に登っても、堅果がほとんど落ちてしまうとしたら、なんとも無駄の多い採食法ですね。 
むしろ樹上で枝を激しく揺すってクリの実(堅果)を意図的に落としまくり、木から降りてきたクマが、路上に散乱した落果を後でまとめて食べるつもりなのでしょうか? 

なんとかクマの食事シーンを撮りたくて、路上の私が恐る恐る近づいたら、ようやく真っ黒なクマの姿を樹上に認めました。 
しかし警戒心の強いクマに気づかれてしまい、食餌を中断してこっそり木を下りているところでした。 
頭を上に向けたまま、スルスルとクリの幹を下りています。 
小枝がパキパキと折れる音がします。 
地上(林床)に降りたクマは、山の斜面を登って奥へと向かいました。 
雑木林の枝葉が鬱蒼と生い茂っていて、クマの姿を見失ってしまいました。 

クマが法面を駆け下りて私に襲いかかってくるようなことはありませんでした。 
もしも直後に私が路上のクリ落果をしめしめとばかりに拾い集め、その姿をクマが見ていたら、怒って攻撃した可能性がありそうです。 
山菜採りのヒトがクマに襲われるのと同じ理由です。(餌場からライバルを排除) 
「ドローンがあれば、逃げるクマを上空から追跡・監視できたかなー」と私は夢想しながら、静かに(ウキウキして)その場を離れました。 

ツキノワグマが栗の木から慌てて降りる様子を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@3:09〜) 
胸に白い三日月紋がちらっと見えました。 


※ 樹上でクマの立てる物音やクリが降り注ぐ音が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。


【考察】 
ツキノワグマが樹上で採食するシーンを初めて垣間見れて興奮しました。 
冷静に撮影して無事に生還できたのはよかったのですが、どうしても欲が出てきます。 
我慢してその場から一歩も動かずに動画を撮り続けるべきだったのかもしれません。 
プロの動物カメラマンなら、クマに気づかれないようにその場から離れてから遠回りして、谷を挟んで反対側の山に登り直して望遠レンズで狙ったりするそうです。
しかし今回の現場の地形ではその作戦も無理でした。

クマは樹上で食餌をしながら次々に折った枝を尻の下に敷きつめ、熊棚(クマ棚)を作るのだそうです。 
その様子を撮影したかったのですが、今回は無理でした。 
クリの実を守る棘だらけのイガをクマがどうやって取り外すのか、手や口に棘が刺さっても平気なのか、実際に観察してみたいものです。 
神経質(臆病)なクマは、ヒトを見ると凶暴に襲ってくるどころか、すぐに逃げてしまいます。 
クマが次に食べに来るクリの木やドングリの木を予想できればトレイルカメラを設置して待つのですが、それも難しそうです(運任せ?)。 


2025年はツキノワグマが大量出没して不幸な人身事故も増え、大騒動になりました。 
2025年の世相を代表する漢字が「熊」になったと年末に発表されたぐらいです。
私のフィールドでもクマの個体数が増えているのか、痕跡(フィールドサイン)をあちこちで見かけるだけでなく、トレイルカメラにもクマの姿がちょくちょく写りました。 
最近も山中でクマの母子とニアミスし、貴重な撮影機会を得ました。 


山にクマの餌がなくなったことが大量出没の原因です。
深刻なクマ問題を憂えた心優しい動物好きの人の中には「山にドングリの木をもっと植えるべきだ」と提案する方がいらっしゃいます。 
しかし(クリ以外の)ブナ科植物にはドングリ(堅果)の極端な豊凶を山全体で周期的に繰り返す性質がありますから、ドングリの木をいくら植樹しても、凶作の年に飢えたクマが里に降りて来るのは変わらないでしょう。 
それよりむしろ、樹種の多様性を増やし、具体的にはもっとクリを山に植樹する方が、クマにとっては餌が安定供給されて嬉しいはずです。 
そうなると今度は、里山の環境収容力いっぱいまでクマの個体数が増えてしまいます。 
縄張り争いで負けた個体が里に降りてきて、ヒトとのニアミスが増えるでしょう。 
生態学を学べば学ぶほど(理屈は分かっても)、それを応用してクマ問題を解決するのは難しいなー、と痛感します。 
それでも絶望しないで野生ツキノワグマの研究を地道に続け、科学と技術でヒトとの共存を模索するしかありません。 


 

 ↑【おまけの動画】 
【解明】クマの話は、日本の構造問題だった(小池伸介/ツキノワグマ/ヒグマ/出没/捕獲/駆除) by NewsPicks /ニューズピックス 


野生のクマを専門に研究している小池伸介先生の落ち着いた解説がすばらしいです。 
著作に書いてあることと同じですが、クマにはクマの事情があり、ドングリにはドングリの思惑があるのです。


この件について、Perplexity AIに相談相手になってもらいました。

クリ(Castanea crenata、日本グリ)の実も年によって多少の豊凶変動はありますが、ドングリやブナの実(堅果)に比べると、隔年結果(かくねんけっか)などを含めても豊凶の変動幅は小さく、比較的安定して毎年収穫が期待できます。[pref.fukushima.lg]​

クリの豊凶年変動

  • クリは、コナラやミズナラなど一部のドングリに比べて、年による不作・豊作の幅が小さく、毎年安定して実がなりやすい性質があります。[pref.gunma]​

  • 豊凶調査結果によると、調査木に占める「ほぼ安定して結実する」区分1の比率が、クリでは85%と非常に高いです。これは並作や安定した実りが続く傾向を示します。[pref.gunma]​

隔年結果・例外的現象

  • 一方で、クリにも「隔年結果」と呼ばれる現象があり、特に豊作だった翌年は結実が減る傾向も見られます。[farm-navi]​

  • これは果樹全般にみられる生理的現象ですが、クリの場合極端な不作年はまれで、適度な管理(剪定や間引き)で安定した収穫が得られるとされています。[shop.takii.co]​

比較:ブナ・ドングリとの違い

  • ブナの場合、5~8年に一度の「成り年(マスティング:masting)」で大豊作年が広域的に訪れ、その間は凶作が続く大きな年変動があります。[enyatotto]​

  • ミズナラやコナラなどのドングリも同様に数年置きに豊作と不作の差が大きく、一部では同調的な周期的現象がみられます。[pref.fukushima.lg]​

  • クリやコナラは、こうした大きな周期変動よりも安定して実がなる傾向が強いと評価されています。[pref.fukushima.lg]​

 

クリの実に豊凶変動が少ないのは、必ずしも長年の品種改良だけによるものではなく、野生のクリでも比較的年ごとの実りの変動が小さい傾向があります。実際、野生クリの実は小さく、栽培種とは異なるものの、野生のクリでも豊凶変動はあまり大きくないとされていますクリは、ドングリなどに比べ年次変動が少ないという報告があります。[pref.fukushima.lg]​

一方で、栽培クリは江戸時代以降の品種改良や選抜によって実の大きさや収量が向上しています。縄文時代からクリの栽培が行われていた痕跡もあり、遺跡からは野生より大粒の実が出土する例もあり、これが栽培や保護の歴史を示します。現代のクリ品種は、自生する野生クリから選抜されたものや中国産との交雑種が含まれており、クリタマバチという害虫被害を受けて品種更新も進んでいます。[jstage.jst.go]​

したがって、豊凶変動の小ささに関しては、野生状態でも比較的安定した結実傾向があり、品種改良は実の大きさや品質向上のために大きく寄与していますが、豊凶変動そのものの安定化とは区別して考えるべきです。[m-sugi]​


ツキノワグマは秋に主にブナやミズナラなどのドングリ類の堅果を食べますが、それらが不作の年にはクリの実を好んで食べることが知られています。クリはデンプン質が多く消化されやすいため、ツキノワグマにとって重要な冬眠前のエネルギー源の一つとなっていますクリは秋の主要な餌資源の一つとして、ドングリやブナが不作の年の代替食として機能しているのです。[islandbearproject]​

そのため、山にクリの木を多く植樹することは、ドングリやブナが不作の年でもツキノワグマの食料資源を補完し、人里への出没リスクを減らす潜在的な効果が期待できます。ただし、クリの実の収量や豊凶も年によって多少変動するため、単一樹種だけでは安定供給が難しいことや、クリの木による生態系全体への影響も考慮が必要です。[eco-museum]​

さらに、ツキノワグマは雑食性であり、季節ごとに様々な植物や昆虫、時には死肉を食べるため、多様な食物資源がある環境の方が人里への接近も減る可能性が高いです。クリの植樹はあくまで総合的なエサ資源対策の一つとして有効と考えられますが、単独での解決策とは言い切れません。[tsukuba-sci]​

まとめると、クリの植樹はツキノワグマの秋の食料基盤を強化し、人里への出没減少に寄与する可能性があるが、他の樹種との組み合わせや生態系全体のバランスも考慮しつつ、総合的に対応することが望ましいです.[pref.fukushima.lg]


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2026/01/22

トチノキの種子を入れた餌箱を警戒して近寄らないニホンリス【トレイルカメラ】

 

2024年10月下旬・午前10:50頃 

里山で倒木の端に給餌箱をくくりつけ、中にトチノキの種子を一杯に入れてみました。 
リスが栃の実を持ち去って貯食する行動が自動センサーカメラで撮れるでしょうか?

すると期待通り、ニホンリスSciurus lis)が現れました。 
画面右下隅の林床で立ち止まっています。 
この地点でリスは初見です。 
しかし、リスは倒木の下をくぐって奥へ走り去ってしまいました。 
給餌箱が見えているはずなのに、警戒しているのでしょうか? 
実はすぐ近くにオニグルミの古い大木がそびえ立ち、いかにもリスが暮らしていそうな場所を選んで木の実を給餌したのです。 
場所を変えたり餌を変えたり色々と試行錯誤しても、今のところリスへの給餌実験は失敗続きです。 


2026/01/21

雨夜に湿地を横切りトレイルカメラに興味を示すニホンカモシカの幼獣【暗視映像】

 


2024年10月下旬・午後20:55頃・気温14℃ 

山中の湿地帯にある水溜りSを自動センサーカメラで見張っていると、小雨の降る晩にニホンカモシカCapricornis crispus)の幼獣が対岸に来ていました。 
辺りにはホオノキの大きな落ち葉が散乱しています。 
干上がりかけた水溜りSの泥濘を横切って此岸へ来ました。 
足が泥だらけになったら冷たいはずですが、角がまだ生えていないカモシカ幼獣は気にしません。 

ホオノキ幹の匂いを嗅いでから、監視カメラに興味を示しました。 
カメラの近くでしばらく匂いを嗅いでいたようですが、何かに驚いたのか(この匂いはヒトだ!と気づいたのか)、方向転換して対岸へ一目散に走り去りました。 
今回も母親♀は同伴しておらず、子別れが進行しているようです。


※ トレイルカメラで録画すると、いつも音声にザザザザ…という定間隔の内部ノイズが混入します。 
今回は試しに、音声編集アプリaudacityを使ってノイズを除去してみました。


つづく→

2026/01/20

ホンドタヌキがアナグマの巣穴を覗き込んだ直後に中から続々と脱出するカマドウマ幼虫の群れ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年10月下旬・午前4:55頃・気温9℃・日の出時刻は午前5:59 

平地の二次林でニホンアナグマMeles anakuma)の営巣地(セット)に設置した自動撮影カメラに野生動物が写ったのは1週間ぶりです。 
雨が降る未明に単独のホンドタヌキNyctereutes viverrinus)がやって来ました。
アナグマの巣口Lの匂いを嗅いだだけで、中には侵入せずにあっさり帰りました。 

タヌキが立ち去った直後から、巣口Lから無数の虫が外に続々と脱出してきました。 
おそらく中に潜んでいた穴居性のマダラカマドウマDiestrammena japanica)の幼虫と思われます。 

関連記事(同所同時期の撮影)▶ ニホンアナグマの巣穴に潜むカマドウマの群れを直接撮影してみる【暗視映像】 


カマドウマは夜行性のはずですが、雨が降る日は自発的に外出することはないのでしょう。 
しかし外からの振動を危険と感じて、雨天でも脱出行動しました。 

一方タヌキは雨夜の暗闇で虫の存在に気づいておらず、獲物として捕食しませんでした。 

1.5倍に拡大した上で5倍速の早回し映像でリプレイ。(@0:20〜) カマドウマの脱出行動は、早送りにしないと分かりにくいのです。 


余談ですが、画面の右端手前でぶらぶら揺れているのは、クモの粘球(またはクモの本体?)でしょう。 
トレイルカメラの照射する赤外線を至近距離から反射して、眩しく光っています。 


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