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2026/09/23

身繕いしてから飛び立つアカハネムシ♂

 

2025年5月上旬・午後12:40頃・晴れ 

平地のスギ植林地で林床に生えたオオウバユリの葉の縁に乗って 
アカハネムシ♂(Pseudopyrochroa vestiflua)が日光浴しながら念入りに身繕いしていました。

初めて撮る虫でしたが、Googleレンズの画像認識でアカハネムシと判明。 
アカハネムシは触角の形状に性的二型があり、この個体は櫛歯状の触角をもつので、♂と分かります。 
表面積の大きな櫛歯状の触角で♀が放つ微量な性フェロモンを嗅ぎ当てるのは、蛾の仲間と似ています(収斂進化)。

アカハネムシ♂は左前脚を口で舐め、左の前脚と中脚を擦り合わせていました。 
次は右側も同様に身繕い。 
自慢の触角は掃除しなかったのが意外です。 

赤い鞘翅は腹部全体を覆わず、腹端が少し露出しています。 
大顎よりも口髭がかなり長いです。 
幼虫は肉食性らしいのですが、成虫の口器はあまり発達しておらず、花蜜や花粉、樹液などを摂食するらしい。 

ようやく化粧を済ませたアカハネムシ♂は、翅をパカッと広げて飛び去りました。
1/5倍速のスローモーションでリプレイ。
腹背は黒色でした。 
広げた後翅も黒く、焦げ茶色の翅脈が密にありました。


【考察】
アカハネムシは体内に毒を持ち、赤と黒の目立つ体色が捕食者に対して警告色になっています。
外見が似ているベニホタル類と互いにミューラー型擬態の関係にあると考えられています。
ベーツ型擬態の話とは違って、「アカハネムシ(Pseudopyrochroa vestiflua)の擬態モデルはベニホタル(Lycostomus modestus)だろう」みたいな言い方はできません。
また、アカハネムシが持つ毒はベニボタルの毒とは成分が違うらしい。
ツチハンミョウの死骸からカンタリジンを摂取して溜め込むらしく、♂は♀への求愛給餌に使うとのこと。 
本当なら、ぜひ観察してみたいものです。

ChatGPTを相手に長々と問答を繰り返し、かなり勉強になりました。

カラス雛の死骸をホンドタヌキの溜め糞場に給餌してみると…【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2025年5月上旬〜中旬

シーン0:5/7・午後(@0:00〜) 

郊外の道端で鳥の雛が路上に落ちて死んでいました。 
一部の羽根が青かったのでオナガの雛と迷ったのですが、喉が黒かったので、おそらくハシボソガラス(Corvus corone)の雛だと思います。 
(念のためにGoogleレンズで写真鑑定してもらいました。)
嘴をしっかり閉じて死んでいるため、カラス雛の口内が赤いことを確認できませんでした。 (カラス成鳥は口内が黒になる。)

電柱に架けられたカラスの巣を撤去・駆除する際に、雛が落ちてしまったのでしょうか? 
しかし、カラスの巣の撤去を依頼されても、巣内に卵や雛が居た場合には、基本的に撤去作業を強行しないはずです。
鳥獣保護管理法で守られているからです。

それとも、巣内で死んだ雛を親鳥が巣外に捨てたのでしょうか? 
巣内で死んだカラスの雛を親鳥が食べたり、他の雛に給餌したりすることはないらしく、死骸を巣の外に捨てるらしい。 
真上の電柱にカラスの巣があるかどうか確認すべきだったのに、こんな街なかで営巣しているはずがないと思い込んでいた私は見上げませんでした。 
(たとえカラスの巣が電柱の上に無かったとしても、電力会社が撤去した直後かもしれません。)
実は翌年、同じ(または隣の)電柱に営巣するハシボソガラスを観察しています。 


この近所で他にカラスの営巣地として心当たりがあるのは、高圧線の送電塔です。 
猛禽などの捕食者がカラスの巣を襲い、雛をさらってくる途中で落としてしまった可能性もありそうです。 

死んでいるとは言え、カラスの雛の実物を見るのは初めてです。 
この個体は羽根がまだ生え揃っていません(水色の羽鞘が見えます)。 
採集時に死骸を持ち上げてみたら意外に重かったので、カラスの親鳥が巣外に捨てるにしても、咥えて運ぶのは大変そうです。 
したがって、巣から遠くに運んで捨てたとは思えません。 

写真に撮ってから死骸を採集しました。 
一度は立ち去りかけたものの、ビニール袋を持参していたことを思い出し、それを手袋代わりにして死骸を素早く回収しました。 
死骸が横たわっていた舗装路は体液で湿っていて、微小なアリ(種名不詳)が数匹群がっていました。 
死臭を嗅ぎつけたハエ類などはまだ来ていませんでした。 
死後硬直もなかったので、死んでからそれほど時間が経っていないようです。 

持ち帰った死骸をとりあえず冷凍保存しました。 
剖検して死因を調べるか、頭骨標本を作るか、スカベンジャーに給餌するか、使い道を考えます。
15cm定規を並べて置いた。



シーン1:5/9・午後・晴れ(@0:12〜) 
前回の成功に味をしめて、ハシボソガラスの雛の死骸もホンドタヌキ(Nyctereutes viverrinus)に給餌することにしました。 


2日後に、冷凍庫から取り出したカラス雛の死骸を、スギ防風林にあるタヌキの溜め糞場wbcまで持参しました。 
死骸は不自然な体勢で曲がったまま凍っていました。
ゴム手袋をしてから、まだ完全に解凍されていない死骸をじっくり見ると、総排泄孔が大きいことにちょっと驚きました。
青い羽鞘の先から黒い羽根が生えかけています。

死骸をただ林床に置くのではなく、溜め糞の横にある灌木(樹種不明:落葉性広葉樹)に針金で頸部を固定してぶら下げました。 
前回の反省を活かして、スカベンジャーが死骸を監視カメラの前からすぐに持ち去れないように工夫したつもりです。 


カラス雛の死骸を常温解凍しても、私の嗅覚ではほぼ無臭でした。
しかし、かすかな死臭を敏感に嗅ぎつけたハエ類(キンバエ、クロバエ)がすぐに飛んできて頭部に群がり、吸汁し始めました。 
ハエ♀が産卵しても死骸がまだ凍っているため、ウジ虫(ハエの幼虫)の孵化を遅らせることができそうです。

果たしてタヌキはカラス雛の死骸を巣穴に持ち帰って母親♀に給餌するでしょうか? 
予想では、繁殖期に巣穴で出産・授乳・育児する母親♀にせっせと餌を運んできて与えるのは父親♂やヘルパー♀(娘)の仕事です。 


シーン1:5/13・午前2:06・気温8℃(@1:53〜) 
今回の給餌実験は、残念ながら全然私の思い通りにはいきませんでした。
監視カメラが不調だったのか、4日後の深夜未明までろくに起動しませんでした。
すでにカラス雛の死骸は何者かにほとんど持ち去られた後で、頭部しか残っていませんでした。

ホンドタヌキの両目失明個体(ヘルパー♀)が死骸をぶら下げておいた真下の落ち葉の匂いを嗅ぎ回っています。
カラス雛の死骸から垂れた体液(ドリップ)の死臭が残っているのでしょう。 

針金でぶら下げられたカラス雛の頭部を嗅ぎ当てると、恐る恐る咥えて引っ張り、手前の林床に落としました。 
発見が遅れたせいで、死骸(の頭部)はかなり腐敗しているはずです。  
タヌキが腐肉を食べる前に1分間の録画時間が終わってしまいました。


シーン2:5/13・午前2:21・気温9℃(@2:21〜) 
14分後も両目失明個体が同じ場所に留まり、のんびり座って体を掻いていました。
すぐ横には親ダヌキと思われる別個体が居ます。
結局、誰がカラス雛の死骸を食べたのか、証拠映像が撮れませんでした。
どうやら死骸を監視カメラの画角から外れた位置に持ち去ってから食べたようです。
今回も両目を失明したヘルパー♀はせっかく見つけた死骸を食べられず、両親のどちらかが横取りして食べたのでしょうか?

親子2頭が溜め糞場WBCに並んで一緒に大小便の排泄を始めました。
そこへ3頭目の個体が現れ、合流しました。(@3:34〜)
(溜め糞場wbcで3頭の家族群が揃ったことになります。)


シーン3:5/13・午前2:22(@3:53〜) 
最後に来た殿(しんがり)の個体(両目が健常の親ダヌキ)も排便を済ませると、獣道を右へ向かい、スギの木の根本で待っていた両目失明個体と合流しました。


シーン4:5/13・午前2:24(@4:23〜) 
左から来たタヌキが溜め糞を素通りして、右のスギの根本に座っていた個体と合流しました。
このときキュン♪と小声で鳴きました。(@4:31〜)
タヌキの鳴き声にしては初めて聞くレパートリーです。 
2頭が相互毛繕いしているようですが、よく見えません。




※ 鳴き声が聞き取れるように、動画の一部は編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


シーン5:5/21・午前11:24・晴れ・気温30℃(@4:38〜) 
8日後の昼間にたまたま撮れた現場の様子です。


【考察】
残念ながら、今回の死骸給餌実験は失敗に終わりました。
今回の撮影アングルでは、もしもタヌキが手前から奥に歩いて来てそのまま死骸に食いついた場合、トレイルカメラのPIRセンサーは反応しにくいことが仕様上予想されます。
撮り漏らしをなくすためには、トレイルカメラをもう1台別のアングルで設置するべきでしたね。

これで懲りずに、次の死骸を探すことにします。
くれぐれも、人目につかない場所で小規模にやりましょう。
死骸の給餌方法については試行錯誤中なのですが、今回は見栄えがよろしくありません。
死んだ雛の首に針金を巻き付けてぶら下げたので、もしも誰かが給餌現場に通りかかって見つけたら、違法な罠を設置したのか?とか、生きたまま鳥の雛を吊り下げて野生動物をおびき寄せようとしているのか(動物虐待)?などと誤解されて通報されそうです。
いざというときに「私が鳥の雛を殺した訳ではない」と申開きができるように、死骸を見つけたときの証拠写真を残しておく必要があります。
死んだ雛の首ではなく足を針金で縛って吊り下げようかとも思ったのですが、スカベンジャーが死骸を咥えて引っ張ったら、すぐに針金がすっぽ抜けてしまいそうです。

つづく→

2026/09/21

ホオノキの樹上で巨大な集合果をこじ開けて種子を食べるハシブトガラス(野鳥)種子散布

 

2026年9月上旬・午後15:40頃・くもり 

川沿いの住宅地を散歩していたら、廃屋の裏庭で高木の枝葉が不自然に揺れているのが気になりました。 
少し遠かったのでカメラでズームインして見ると、少なくとも2羽のハシブトガラス(Corvus macrorhynchos)がホオノキで食事中でした。 
カーカー♪という、ハシブトガラス特有の澄んだ鳴き声も聞こえます。 

ハシブトガラスは、ホオノキの赤くて細長い集合果を太い嘴でこじ開けると、赤い種皮に包まれた種子をひと粒ずつ飲み込みました。 

カラスが袋果を摘み出すときに、まるで納豆が糸を引くように粘液が長く伸びるのが面白く思いました。 
てっきりカラスが唾液を垂らしているのかと撮影中は思ったのですけど、そうではなくて、ホオノキの種子を保護する分泌物なのだそうです。 
食事中のカラスが嘴に付着した粘液を拭き取る仕草が見られなかったのが不思議です。 
次に機会があれば、私も自分でホオノキの集合果を分解して、粘液または糸の存在を確かめてみるつもりです。 

このハシブトガラス個体は、頭部の羽毛が抜け落ちて剥げています。 
病的な症状なのかと心配したのですが、ちょうど羽根が生え変わる時期(換羽中)なのだそうです。 
口内が黒いので、成鳥でした。 

ホオノキの種子をいくつも食べて満足したのか、ハシブトガラスはホオノキから飛び去りました。 

カメラを上にパンすると、ホオノキの樹冠部で別個体のハシブトガラスが留まっていました。 
この個体は、カメラを向ける私に対して警戒心が強く、ホオノキの大きな葉の陰に隠れてしまいます。 
隣の横枝に移動して、羽繕いを始めました。 
この個体は頭部が剥げていません。 
もう採食シーンを見せてくれそうにないので、撮影を打ち切りました。 




【考察】 
ホオノキの袋果や種子を食べる生き物を観察したのは、これが2例目です。
関連記事(11年前の撮影)▶ ホオノキの果実を採食するニホンザル

カラスが丸呑みしたホオノキの種子は未消化のまま糞と一緒に遠くで排泄されます。 
したがって、ハシブトガラスはホオノキの種子散布に貢献していることになります。 
ホオノキの種子散布は、鳥による被食型の動物散布です。 
カラスはホオノキの種子を丸ごと飲み込んでいましたけど、種子捕食者ではなくて、種子を包んでいる薄い果肉が目当てなのです。 

今回ホオノキの種子を食べていたカラスが、太くて頑丈な嘴をもつ森林性のハシブトガラスだったのは、重要なポイントかもしれません。 
非力なハシボソガラスはホオノキの集合果をこじ開けて種子を食べることができないのか、そもそも平原性のハシボソガラスはホオノキが自生する山林に行かないのかもしれません。 

『植物の世界―ナチュラルヒストリーへの招待〈第2号〉 (Newton special issue)』という本にホオノキの生活史について詳しく書いてあったことを思い出して、久しぶりに紐解いてみました。
 ホオノキの果実は多数の雌しべが集まったもので、集合果とよばれる。種子を包んでいるがんじょうな果皮は心皮が木質化してかたくなったものである。果皮が裂けると種子が赤く色づき、種子を運んでくれる鳥たちに信号を送る。しかし果皮は裂開してもなお種子をしっかりと包みこんでおり、種子をついばむことができるのは大きくて強いくちばしをもつ鳥だけである。 
 アカゲラなどのキツツキの仲間は(中略)秋にはホオノキの種子をついばみに訪れる。(中略)種子は吐きもどされるか、またはふんにまじって散布される。 
 しかし、親木の近くでホオノキの実生がみつかるほとはほとんどない。ホオノキの種子は木を切り倒した跡などの開けた場所で発芽する。発芽のチャンスがめぐってくるまで、土の下で何年も待ちつづけるものと考えられる。またアカゲラは親木からはなれた場所に種子を運び、発芽のチャンスを大きくしてくれているのである。 (p38より引用)
このムック本では、アカゲラというキツツキの仲間がまさにホオノキの種子を食べる様子を見事な精密画で描いていましたが、種子散布者としてカラスへの言及はありませんでした。 


かなり面白いテーマなので、Perplexity AIに色々と相談してみました。 

Q1: ホオノキの種子は粘液に包まれているのか?

A1: ホオノキの種子は、粘液というより肉質の仮種皮(赤い部分)とその下の白い果肉質の中層に包まれていますが、これが「粘い液」のように見える・感じられる場合があります。 ameblo

種子の構造と「粘液」の正体

ホオノキの種子は、以下のような多層構造になっています。 pianix.exblog

  • 外層(仮種皮): 朱色~赤色で、鳥を惹きつける目立つ色。 hro.or
  • 中層: 肉質で白っぽく、果肉状。鳥が食べる部分。 poohchan-cute
  • 内層: 黒褐色で堅い、実際の胚を含む種子本体。 poohchan-cute

この肉質の中層部が、熟した果実から種子が現れる際に、粘り気のある液のように見えることがあります。 ameblo

現場観察での「粘い液」

ある観察記録では、次のように記されています。 ameblo

「ホオノキの実は15cmぐらいの集合袋の中に赤い実が入っていて、実が落ちるときに粘い液をつけてぶら下がっているのを見ました。」 ameblo

これは、肉質の仮種皮・中層が熟して柔らかくなり、糸状の珠柄(白い糸)でぶら下がっている状態が、粘液に包まれているように見えるためと考えられます。 ameblo

種子散布の仕組み

この赤い仮種皮と白い肉質部は、鳥類による種子散布を促すための適応です。 poohchan-cute

  • キツツキ、ヒヨドリ、メジロ、シジュウカラ、ヤマガラなどが赤い種子に惹かれて果肉質の中層を食べる。 poohchan-cute
  • 堅い内層(胚を含む黒褐色の部分)は消化されず、糞とともに排泄されて広範囲に散布される。 poohchan-cute

結論

ホオノキの種子は、粘液そのものに包まれているわけではありませんが、肉質で柔らかい仮種皮・中層が熟すと、粘り気のある液状に見えることがあります。 これは、鳥による種子散布を促すための適応構造の一部です。 ameblo

 


Q2: ハシブトガラスがホオノキの実を採食する様子を観察していたら、種子を咥えながら嘴から粘液をだらっと垂らしたのです。この粘液はカラスの唾液ではなくて、ホオノキの果実に由来する成分ですよね?

A2: はい、その粘液はカラスの唾液ではなく、ホオノキの果実(種子の仮種皮・中層)に由来する成分である可能性が極めて高いです。

根拠

1. ホオノキ種子の構造

ホオノキの種子は、以下のような多層構造になっており、肉質の仮種皮と中層が鳥に食べられる部分です。

  • 外層(仮種皮): 朱色~赤色で、鳥を惹きつける目立つ色。
  • 中層: 肉質で白っぽく、果肉状。鳥が食べる部分。
  • 内層: 黒褐色で堅い、実際の胚を含む種子本体。

この肉質の中層部が、熟した果実から種子が現れる際に、粘り気のある液のように見えることがあります。

2. 現場観察での「粘い液」

ある観察記録では、次のように記されています。

「ホオノキの実は15cmぐらいの集合袋の中に赤い実が入っていて、実が落ちるときに粘い液をつけてぶら下がっているのを見ました。」

これは、肉質の仮種皮・中層が熟して柔らかくなり、糸状の珠柄(白い糸)でぶら下がっている状態が、粘液に包まれているように見えるためと考えられます。

3. カラスの採食行動

ハシブトガラスは、ホオノキの赤い仮種皮と肉質の中層を咥えて食べる際、果肉質の部分が嘴から垂れる様子が観察されます。 これは、カラスが種子本体(堅い内層)を残して、柔らかい肉質部だけを摂取しようとする行動の一部です。

結論

あなたが観察した「嘴からだらっと垂れた粘液」は、ホオノキの種子の仮種皮・中層に含まれる肉質で粘性のある成分であると考えられます。 カラスの唾液ではなく、果実自体の構造に由来するものです。


Q3: 撮れた動画を見直すと、カラスがホオノキの種子を摘み出したときに、まるで納豆が糸を引くように、種子からも白っぽい粘液が長く糸を引いていることがあった。確かにカラスの唾液ではなさそうです。


A3: その観察は非常に貴重です!「納豆が糸を引くように」白っぽい粘液が長く糸を引くという現象は、ホオノキの種子が粘液(mucilage)を分泌することを示す直接的な証拠ですね。[pmc.ncbi.nlm.nih][biorxiv][uv][mdpi]

植物の種子粘液(mucilage)

粘液の性質

多くの植物の種子は、水に触れると多糖類(pectins, cellulose, hemicelluloses)からなる粘液を分泌します。[pmc.ncbi.nlm.nih][biorxiv][mdpi]

"Seed and fruit mucilage is composed of three types of polysaccharides—pectins, cellulose, and hemicelluloses—and demonstrates adhesive properties after hydration."[pmc.ncbi.nlm.nih]

"When wetted, the seed coat swells into a viscid mass; when dried, the mucilage strands strongly cement the seed to whatever it is in contact with."[biorxiv]

粘液の機能

種子粘液には、以下のような生態学的機能があります。[pmc.ncbi.nlm.nih][uv][mdpi][biorxiv][botany]

  1. 種子の固定: 粘液が乾燥すると、種子を基質に強く接着させる[biorxiv][uv][biorxiv]
  2. 発芽促進: 水分を保持し、発芽に適した微小環境を作る[pmc.ncbi.nlm.nih][mdpi]
  3. 捕食者からの保護: 粘液が種子を地面に固定することで、アリなどの種子捕食者から逃れる[botany][functionalecologists]
  4. 動物散布(zoochory): 湿った粘液が粘性を示し、動物の嘴や消化管に付着しやすくする[biorxiv]

    "Wet mucilage is still sticky, which may be important for zoochorous dispersal."[biorxiv]

ホオノキ種子の粘液

仮種皮・中層の構造

ホオノキの種子は、以下のような多層構造になっており、肉質の仮種皮と中層が粘液を分泌する可能性があります。

  • 外層(仮種皮): 朱色~赤色で、鳥を惹きつける目立つ色
  • 中層: 肉質で白っぽく、果肉状。鳥が食べる部分
  • 内層: 黒褐色で堅い、実際の胚を含む種子本体

「納豆のように糸を引く」現象

あなたが観察した「納豆が糸を引くように」白っぽい粘液が長く糸を引く現象は、種子の仮種皮・中層に含まれる多糖類が、唾液や水分と反応して粘性を示したと考えられます。

これは、以下の理由からカラスの唾液ではなく、種子由来の粘液である可能性が極めて高いです。

  1. 時期: 9月上旬はホオノキの種子が熟し、仮種皮が柔らかくなる時期
  2. 外見: 白っぽい粘液が「糸を引く」様子は、植物の種子粘液(mucilage)の典型的な性質[pmc.ncbi.nlm.nih][biorxiv][mdpi]
  3. 機能: 粘液が粘性を示すことで、鳥の嘴に付着しやすく、種子散布に貢献している可能性[biorxiv]

結論

あなたが動画で観察した「納豆が糸を引くように」白っぽい粘液が長く糸を引く現象は、ホオノキの種子の仮種皮・中層から分泌された粘液(mucilage)である可能性が極めて高いです。[pmc.ncbi.nlm.nih][biorxiv][mdpi]

これは、種子散布のための適応として機能している可能性があります。 粘液が粘性を示すことで、カラスの嘴に付着しやすく、種子が運ばれやすくなっているのかもしれません。[biorxiv][botany]


Q4: ホオノキの種子散布の様式は、鳥による被食型の動物散布か?


A4:はい、ホオノキの種子散布は、**鳥による被食型の動物散布(endozoochory)**です。 pmc.ncbi.nlm.nih

証拠と特徴

1. 種子の構造が被食散布に適応

ホオノキの種子は、典型的な被食散布(endozoochory)適応を示しています。 pmc.ncbi.nlm.nih

  • 仮種皮(sarcotesta): 肉質で赤色、鳥を惹きつける pmc.ncbi.nlm.nih
  • 種皮内層(sclerotesta): 堅く木質で、消化管通過から胚を保護 pmc.ncbi.nlm.nih

"Magnolia seeds exhibit typical endozoochory. The seed coats have sarcotestas and sclerotestas." pmc.ncbi.nlm.nih

2. 鳥類による採食の記録

複数の研究で、ホオノキの種子が鳥に食べられることが確認されています。 pubmed.ncbi.nlm.nih

  • 長距離種子散布: 鳥類による長距離散布が、遺伝子流動の主要原因とされる pubmed.ncbi.nlm.nih
  • 採食鳥種: マグノリア属の種子を食べる鳥は9種記録され、ツグミ類が重要な消費者 tandfonline

3. 消化管通過による発芽促進

鳥の消化管を通過することで、仮種皮が除去され、発芽率が向上します。 tandfonline

"Without the removal of the sarcotesta, magnolia seeds do not germinate at all." tandfonline

これは、被食散布の典型的な特徴です。 hro.or

被食散布の定義

動物被食散布(endozoochory): 動物に食べられることによって運ばれ、糞と共に排出されるもの。 hro.or

ホオノキの場合:

  • 鳥が赤い仮種皮と肉質の中層を食べる tandfonline
  • 堅い内層(胚を含む)は消化されず、糞とともに排泄される pmc.ncbi.nlm.nih
  • 仮種皮が除去されることで発芽が促進される tandfonline

結論

ホオノキの種子散布は、**鳥による被食型の動物散布(endozoochory)**に明確に分類されます。 赤い仮種皮と堅い種皮という構造は、この散布様式への典型的な適応です。 pmc.ncbi.nlm.nih


Q5:ホオノキの種子を丸呑みにした鳥は、消化できない種子を糞と一緒に排泄するというのが、種子散布のストーリーです。ペリットとして吐き出すことはないのか?

A5: はい、ペリットとして吐き出される可能性はあります。ただし、ホオノキについて「鳥が種子をペリットで排出した」と直接確認した資料は、今回確認できた範囲では見当たりません。したがって、現時点では「起こり得るが、ホオノキで実証済みとは言えない」というのが正確です。

糞とペリットの違い

鳥の種子散布には、少なくとも二つの経路があります。

  • 糞として排出: 種子が消化管を通過し、果肉などが消化された後に排泄される。
  • ペリットとして吐き戻し: 消化できない物質が、砂嚢から食道を逆流して口から吐き出される。 digital-museum.hiroshima-u.ac

種子を含むペリットは、猛禽類だけのものではありません。ムクドリやヒタキ類などが、種子をペリットとして吐き出す観察例もあります。 鳥類では、比較的大きな種子はペリット、小さな種子は糞に入りやすいという可能性も指摘されていますが、これは鳥種や種子の大きさ、果実の食べ方によって変わります。 hirahaku

ホオノキの場合

ホオノキの種子は、赤い仮種皮に包まれた後、黒っぽい硬い種皮をもつ比較的大きな種子です。そのため、カラスが丸ごと飲み込んだ場合、次の二つの経路が考えられます。

  1. 種子が消化管を通過し、糞と一緒に排出される。
  2. 硬い種子が砂嚢などに残り、ペリットとして吐き戻される。

ただし、ハシブトガラスは雑食性で、採食物を一律にペリット化する鳥ではありません。種子の大きさ、硬さ、仮種皮の残り具合、飲み込んだ量、消化管内での滞留時間などによって、糞と吐き戻しのどちらになるかが変わると考えられます。カラス類の種子散布研究でも、糞とペリットでは種子散布距離や含まれる種子の特徴が異なる可能性が議論されています。 esj.ne


結論として、ホオノキの種子がペリットとして吐き出される可能性は十分あります。しかし、今回の「種子から白い粘液が長く糸を引いた」現象自体は、ペリットではなく、採食時に残った仮種皮・果肉質部、あるいは種子表面の粘質物が伸びたものと考えるのが自然です。


Q6: 鳥がペリットで吐き出した種子の発芽能力はどうなっているか? 消化管を通過して種皮が傷つくことが発芽に必須なのか? 


A6:はい、ペリットで吐き出された種子でも、発芽能力を保っていることが多いです。むしろ、糞として長時間消化管を通過した種子より、ペリットとして比較的早く吐き戻された種子のほうが、発芽率が高い場合さえあります。 sora.unm

ペリット種子の発芽能力

ペリットは、種子が鳥の消化管を通過して完全に分解されたものではなく、砂嚢や胃に残った不消化物を比較的短時間で吐き出したものです。そのため、種子が生きていれば発芽できます。

実際、鳥に摂食された種子について、胃内容物・吐き戻し試料の発芽率が糞中の種子より高かった研究があります。 また、ハワイの在来植物を対象にした研究でも、糞として排出された種子とペリットとして吐き出された種子の双方で、未摂食の種子と同等またはそれ以上の発芽が確認されています。 sora.unm

種皮の傷は必須か

必須ではありません。 種皮が傷つくことは発芽を促進する場合がありますが、すべての植物で必要なわけではありません。

鳥の消化管によって起こり得る作用は、主に次の三つです。

  • 果肉や仮種皮の除去。
  • 種皮表面の軽い擦過・傷つき。
  • 胃液や消化液による化学的な処理。

このうち、種皮の擦過によって吸水性が高まり、発芽が速くなったり発芽率が上がったりする種があります。一方、種によって反応は異なり、鳥を通過しても発芽率がほとんど変わらない種や、強い消化作用で逆に損傷する種もあります。 journals.plos

特に重要なのは、種皮を傷つけることと、種子を殺さずに保護構造を維持することのバランスです。実験では、人工的に傷をつけた種子は、未処理種子より消化液や腸内環境に弱くなる場合もありました。 journals.plos

ホオノキではどうか

ホオノキ属では、鳥が赤い仮種皮(sarcotesta)を除去し、消化管を通過させることで発芽が促進されることが報告されています。 ホオノキの種子で重要なのは、必ずしも「硬い種皮に穴を開けること」ではなく、まず赤い仮種皮や粘質・果肉質の部分を除去することです。 coalicionfloresta

つまり、ホオノキでは次のように整理するのがよいでしょう。

処理発芽への意味
仮種皮が付いたまま発芽抑制や吸水阻害が起こり得る
ペリットで吐き出す仮種皮除去と軽い物理的処理により発芽可能性が高まる可能性
糞として排出仮種皮除去の効果に加え、消化管通過の影響を受ける
強い擦過・長時間消化胚を傷め、発芽率を下げる可能性

ただし、ホオノキ(Magnolia obovata)の種子が、ハシブトガラスのペリットで吐き出された場合の発芽率を直接測定した研究は、今回確認できませんでした。したがって、「ペリット種子は必ず糞中の種子より発芽率が高い」とまでは断定できません。

観察上の重要な点

ホオノキの種子では、カラスが次のどの段階で種子を排出したかが重要です。

  • 赤い仮種皮だけを嘴で取り除いて吐き出した。
  • 種子を一度飲み込み、短時間後にペリットとして吐いた。
  • 長時間後に、種子を糞とともに排出した。

最初の場合でも、仮種皮が除去されていれば、発芽に有利な前処理になり得ます。したがって、ペリットでなくても、カラスが種子を咥えて仮種皮を剥がし、地上へ落とすだけで、種子散布者として機能する可能性があります。

結論として、ペリットで吐き出されたホオノキ種子も生存して発芽できる可能性は高いが、種皮の傷つきは必須ではないと考えられます。ホオノキでは、種皮の物理的な傷よりも、赤い仮種皮・粘質部の除去が発芽に重要である可能性が高いです。 coalicionfloresta


Q7:哺乳類でホオノキの果実を食べる者はいないのか? 木に登るニホンザルやツキノワグマ、ホンドテン、ハクビシンなど

A7:はい、哺乳類もホオノキの果実を食べます。特にツキノワグマとホンドテンが重要な消費者・種子散布者として記録されています。 jstage.jst.go

哺乳類による採食の記録

ツキノワグマ

ツキノワグマはホオノキの果実を採食することが確認されています。 jstage.jst.go

  • 重要な種子散布者: ツキノワグマとホンドテンが、主に長距離の種子散布を担う tuat.ac
  • 採食量: 1回の訪問当たりに採食する果実量が特に多い tuat.ac
  • 食痕: 調査区内のホオノキにツキノワグマの爪痕が数多く見つかった記録がある eco-museum

"ツキノワグマ(Takahashi et al. 2008; Koike et al. 2008a)やテン(Otani 2002)などの食肉目(Koike et al. 2008b)も日本では重要な種子散布者である。" jstage.jst.go

ホンドテン

ホンドテンもホオノキの果実を採食し、種子散布に貢献しています。 jstage.jst.go

  • 長距離散布: ツキノワグマと共に、長距離の種子散布を担う主要な哺乳類 tuat.ac
  • 食肉目: テン科のホンドテンは、果実食(frugivory)の傾向が強い pref.nagano.lg

ニホンザル

ニホンザルも果実食者(frugivore)として記録されていますが、ホオノキに特化した記録は少ないです。 tuat.ac

  • 雑食性: 植物の葉や果実・種子、樹皮・冬芽・昆虫・両生類・キノコなど、様々なものを採食 moonbearjourney
  • 種子散布者: 日本ではニホンザルも重要な種子散布者の一つ tuat.ac

ハクビシン

ハクビシンに関する直接的な記録は見つかりませんでした。ただし、ハクビシンは果実食性が強く、多くの樹木の果実を食べることが知られています。 pref.nagano.lg

哺乳類と鳥類の役割の違い

散布者 特徴 散布距離
鳥類 カラス、ツグミ類など 中〜長距離 pubmed.ncbi.nlm.nih
ツキノワグマ 1回の採食量が多い 長距離 tuat.ac
ホンドテン 果実食性が強い 長距離 tuat.ac
ニホンザル 雑食性だが果実も食べる 中距離 tuat.ac

結論

ホオノキの果実は、鳥類だけでなく、哺乳類(特にツキノワグマとホンドテン)にも食べられています。 これらの哺乳類は、鳥類と同様に被食型の種子散布(endozoochory)に貢献しており、特に長距離散布において重要な役割を果たしています。 jstage.jst.go

ただし、都市近郊ではカラスが主要な種子散布者となっているとの報告もあります。 pubmed.ncbi.nlm.nih


Q8:野生動物(哺乳類)の糞内容物調査でホオノキの種子が検出されたのか?

A8:はい、野生哺乳類の糞内容物調査でホオノキの種子が検出された記録があります。特にツキノワグマとホンドテンの糞からホオノキ種子が確認されています。 tandfonline

糞内容物調査の記録

食肉目(ツキノワグマ、テンなど)による研究

Koike et al. (2008) の研究では、冷温帯落葉広葉樹林において、食肉目5種の糞から17植物種の種子が回収され、その中にホオノキ(Magnolia obovata)が含まれていました。 tandfonline

"Seeds from 17 plant species, representing about 50% of the fleshy-fruited plants occurring in the study forest, were recovered from the carnivore fecal samples." tandfonline

この研究で対象となった食肉目は:

  • ツキノワグマ (Ursus thibetanus)
  • ホンドテン (Martes melampus)
  • ニホンイタチ (Mustela itatsi)
  • ホンドキツネ (Vulpes vulpes)
  • タヌキ (Nyctereutes procyonoides)

糞中の種子の健全性

食肉目の糞から回収された種子は、**ほぼ完全に健全(intact)**であることが確認されています。 web.tuat.ac

"Almost all seeds within feces of both mustelids were intact." repository.kulib.kyoto-u.ac

"採食や消化過程においてこれらの食肉目は液果の種子をほとんど破壊しないことを明らかにしました。" web.tuat.ac

種子散布距離

森林総合研究所の研究(2016)では、糞内容物調査と酸素同位体比分析を組み合わせて、標高方向の種子散布距離を測定しました。 tenbou.nies.go

哺乳類 平均散布距離
ツキノワグマ 平均 307 m(標高の高い方向) tenbou.nies.go
ホンドテン 平均 193 m(標高の高い方向) tenbou.nies.go

糞に種子が含まれる割合

別の研究では、各哺乳類の糞のうち種子が含まれていた割合が報告されています。 foundation.tokyu.co

哺乳類 種子を含む糞の割合
ツキノワグマ 86.8% foundation.tokyu.co
ホンドテン 70.8% foundation.tokyu.co
アナグマ 57.8% foundation.tokyu.co
タヌキ 59.6% foundation.tokyu.co
キツネ 41.6% foundation.tokyu.co

結論

ホオノキの種子は、ツキノワグマとホンドテンの糞内容物調査で確実に検出されています。 これらの哺乳類は、種子をほとんど破壊せずに消化管を通過させ、長距離(平均 200–300 m)の種子散布に貢献しています。 tandfonline


Q9:ホオノキ種子を食べていたハシブトガラス個体(成鳥)は、頭部の羽毛が抜けていて少し剥げていた。この時期(9月上旬)は換羽中なのか? それとも病的な症状か?


A9:その個体の頭部の羽毛が抜けていたのは、9月上旬という時期から考えて、換羽(も羽)のピーク時の正常な現象である可能性が極めて高いです。 ja.wikipedia

ハシブトガラスの換羽時期

換羽のスケジュール

ハシブトガラスの換羽は、以下のようなスケジュールで進行します。 jstage.jst.go

項目 ハシブトガラス
換羽開始 6月上旬(雛の巣立ち後) jstage.jst.go
換羽終了 9月下旬〜10月上旬 jstage.jst.go
換羽期間 約110〜120日(初列風切羽) jstage.jst.go
ピーク 7月下旬〜9月 carasblog

9月上旬の換羽状態

9月上旬は、ハシブトガラスの換羽がピークを迎える時期です。 carasblog

"7月下旬からゆっくりと換羽が始まり、9月に入ってピークを迎えた。" carasblog

"彼らは例年、7月から9月下旬にかけて、ゆっくりと羽毛が生えかわっていく。" carasblog

"顔の周りの羽毛がごっそりと抜ける時期が換羽のピークである。" carasblog

頭部の脱羽

カラス類では、春〜初秋の換羽期間に頭部の脱羽が起こることが知られています。 akaitori3.web.fc2

"|頭部の脱羽|春〜初秋の換羽期間に起こる。カササギ類で特に多く、頭の全ての羽毛を一度に換羽。" akaitori3.web.fc2

また、換羽中のカラスでは、**頭部が「濡れたように見える」または「脂っぽく見える」**状態になることが報告されています。 reddit

"It seems they are shedding their feathers, which frequently results in a rather disheveled appearance." reddit

病的な症状との区別

換羽による正常な状態

  • 時期: 6月〜10月(特に7月〜9月) jstage.jst.go
  • 外見: 頭部の羽毛がまばら、または一部が剥げて見える carasblog
  • 行動: 正常に採食・飛行可能 note

病的な症状の可能性

以下のような場合は、病的な状態(寄生虫、感染症、栄養不良、ストレスによる自傷行動など)が疑われます。 ja.wikipedia

  • 時期外: 換羽期(6月〜10月)以外での脱羽
  • 広範囲: 頭部以外の広範囲で羽毛が抜けている
  • 行動異常: 採食・飛行に支障がある
  • ストレス: ストレスを受けると自然な換羽ではなく、自ら羽毛を引き抜く自傷行動がしばしばみられる ja.wikipedia

結論

あなたが9月上旬に観察した個体の頭部の羽毛が抜けていたのは、換羽のピーク時における正常な現象である可能性が極めて高いです。 特に「顔の周りの羽毛がごっそりと抜ける時期」が換羽のピークであり、頭部が剥げて見えることは珍しくありません。 jstage.jst.go

ただし、その個体が正常に採食・飛行できていれば、病的な症状ではなく、季節的な換羽の一部と判断してよいでしょう。 note



2026/09/13

セイヨウタンポポの花を舐めるマガリモンハナアブの一種♀?

 

2026年4月下旬・午後12:55頃・くもり 

山麓の用水路沿いに咲いたセイヨウタンポポの群落で見慣れないハナアブが訪花していました。 
複眼の形状から、♀のようです。 
口吻を伸縮させて花粉や花蜜を舐めています。 
自発的に飛び立つと、少しホバリング(停空飛翔)してから、同じ頭花に再着陸しました。 
身繕いして体に付着した花粉を落としています。 

シマアシブトハナアブ♀黒化型と迷ったのですが、マガリモンハナアブ属の一種(Anasimyia sp.)ですかね? 
顔を正面から見ても鼻高ではなかったので、ハナダカマガリモンハナアブではありません。 
マイナーな分類群なのか、『ハナアブハンドブック』には掲載されていませんでした。 

ハナアブが飛び去った後にタンポポの頭花をめくって総苞片の形状を確認すると、外来種のセイヨウタンポポでした。 
この辺りでは在来種のエゾタンポポと混在しています。

2026/09/02

二次林内の営巣地に1〜3頭で出没するホンドタヌキ:4月中旬〜下旬【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2025年4月中旬〜下旬

シーン0:4/17(@0:00〜) 
春の落葉二次林でホンドタヌキ(Nyctereutes viverrinus)の家族が使っている巣穴を自動撮影カメラ2台で見張っています。 
ここは以前、ニホンアナグマが掘った営巣地(セット)でした。 

興味深い行動は個別の記事にしたので、残り物をまとめました。 
♀♂ペアの親ダヌキと、両目の輝板(タペータム)を失明した娘(ヘルパー?)から成る3頭の家族群がよく現れますが、個体識別がしっかりできていないので、他のタヌキも来ているかもしれません。 


シーン1:4/19(@0:07〜) 
夜に単独で来たタヌキが甲高い声でクゥーン♪と鳴きました。 


シーン2:4/24(@1:38〜) 
深夜にパートナーと一緒に来た♂が、巣口L横の落葉灌木に小便をかけてマーキングしました。 


シーン3:4/25(@2:08〜) 
両目失明個体が単独で未明に登場。 
(明るい昼間は、輝板の状態が見分けられません。) 

タヌキは2つの巣口L、Rの匂いを嗅いで調べるだけのことが多いのですが、単独で来たタヌキ♂が珍しく巣穴Lを内検しました。 
その後で、巣口Rの近くに生えたマルバゴマキ灌木の根元に排尿マーキング。 


シーン4:4/29(@5:16〜) 

シーン5:4/30(@5:24〜) 
明るい早朝から3頭の家族群が一緒に来ていました。 
巣穴Rを内検しています。 
3頭が同時に潜り込めるぐらい巣穴Rの内部は広いことが分かります。 
巣穴Rの外に出てくると、身震いして毛皮の土汚れを払い落とします。 
そのまま巣口Rで対他毛繕い。 

その後は巣口Rで2頭が寝そべって休んでいます。 
その間に、残りの1頭が独りで外出しました。 

しばらくしてカラスの鳴き声が近くですると、タヌキは巣穴の中に逃げ込んだようです。 
ハシブトガラスにモビングされたのでしょうか? 
ほとぼりが覚めると、恐る恐る外に出てきました。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 
※ 鳴き声が聞き取れるように、動画の一部は編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


つづく→

2026/09/01

オオヤマザクラの花で採餌するセイヨウミツバチ♀

 

2025年4月下旬・午後14:50頃・晴れ 

道端でオオヤマザクラの花が満開に咲いていました。 
木の下を通りかかるとから見上げると、群れで飛び回る蜂の羽音がワーン♪と聞こえました。 
ピンクの花を見上げて訪花昆虫を探すと、セイヨウミツバチ(Apis mellifera)のワーカー♀でした。 
この組み合わせは初見です。 



春風で桜の枝が揺れる上に、ミツバチがあまりにも忙しなく花から花へ飛び回るので、動画に撮るのは至難の業でした。 
ハイスピード動画に切り替えるべきだったかもしれません。 
1/5倍速のスローモーションでリプレイしてみましょう。(@0:26〜) 

一部の個体は、後脚の花粉籠に花粉団子を運んでいました。 
オオヤマザクラの花ですばやく吸蜜すると、次の花に向かう途中の空中でホバリング(停空飛翔)しながら、左右の後脚を擦り合わせていました(身繕い)。 
体毛に付着した花粉を後脚の花粉籠にまとめているのです。

2026/08/29

春の林内で雪解け水が貯まった排水溝の横で羽繕いするホオジロ?【野鳥:トレイルカメラ】

 

2025年4月下旬・午後12:05頃・くもり 

春の林内で雪解け水が貯まった排水溝を自動撮影カメラで見張っています。 

ある日の昼過ぎにホオジロ(Emberiza cioide)らしき小鳥が倒木のある岸辺に来ていました。 
スズメかと思ったのですが、拡大してみると、どうやらホオジロのようです。 

念入りに羽繕いしているということは、直前まで水路で水浴していたのかもしれません。 
最後は、左へ低空で飛び去りました。 


つづく→

セイヨウタンポポの花蜜を吸い飛び回るフタモンアシナガバチ創設女王【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2025年4月下旬・午後15:05頃・晴れ 

道端に咲いたセイヨウタンポポの群落でフタモンアシナガバチ(Polistes chinensis antennalis)の創設女王♀が訪花していました。 
この時期に見られる個体は、ワーカー♀ではなくて、越冬明けの創設女王です。 
共にありふれた普通種ですけど、意外にもこの組み合わせは初見でした。 
頭花の総苞片が反り返っていることから、外来種(帰化植物)のセイヨウタンポポとわかります。 
これまで撮っていたのはエゾタンポポだけでした。 

関連記事(2年前の撮影)▶  


顔を深く突っ込んで吸蜜しても、体は花粉で汚れていません。 
筒状花の雄しべの葯にはもう花粉が枯渇しているようです。 
それでもフタモンアシナガバチ♀は、前脚で左右の触角を拭ってから、羽ばたいて飛び立ちました。 

フタモンアシナガバチ創設女王がセイヨウタンポポの花から飛び立つ瞬間を狙って、240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@1:39〜)

2026/08/25

春にホンドタヌキの家族群を威嚇するように巣穴の真上を飛んで近くの樹上に止まるカラス【野鳥:トレイルカメラ】

 



2025年4月下旬・午前6:35頃・晴れ・気温9℃ 

春の落葉二次林でホンドタヌキ(Nyctereutes viverrinus)の家族が暮らす巣穴を自動センサーカメラで見張っています。 
ここは以前、ニホンアナグマの営巣地(セット)でした。

早朝に3頭のタヌキが家族水入らずで巣口Rに集まってのんびり毛繕いしていると、カラスが飛来してタヌキ家族の真上を飛び越え、近くの樹上に留まりました。 
タヌキは反射的に身を伏せながらこわごわと見上げています。 
カラスの鳴き交わす声も聞こえます。 
残念ながら、microSDカードの記録容量を使い切ってしまい、監視カメラの録画が打ち切られてしまいました。

動画の冒頭から画面右上で樹上の折れた枝が不自然にぶらぶら揺れていることから、別個体のカラスがタヌキの巣穴を見下ろす樹上に来ていた可能性もありそうです。

もしかしてカラスがタヌキの家族を縄張りから追い出そうとモビング(擬攻撃)しに集まってきているのかもしれない、と想像したものの、この後の顛末は不明です。 
カラスがタヌキに対して敵対的かどうかは分かりませんが、少なくとも今回はやや挑発的な行動(威嚇飛翔?)だったと思います。

カラスが飛来したシーンを1/3倍速のスローモーションでリプレイ。(@0:13〜) 
カラスの種類を動画では見分けられませんでしたが、おそらく平原性のハシボソガラスではなくて森林性のハシブトガラス(Corvus macrorhynchos)だろうと思います。 
この時期、この地点に設置したトレイルカメラに日中最も頻繁に写ったのはハシブトガラスでした。(映像公開予定) 


つづく→

2026/08/22

モリアオガエル繁殖池の岸辺で餌を探し歩くホンドタヌキ(左耳変形)

 

2026年6月下旬・午後13:05頃・晴れ 

山林にあるモリアオガエルの繁殖池で私が静かにトレイルカメラの保守作業をしていると、少し遠くからジャブジャブと水音が聞こえました。 
クマだったらやばい!と焦りつつも、音のする方をそっと覗いて見ると、その正体はホンドタヌキ(Nyctereutes viverrinus)でした。 
東西に細長い池の東から浅い岸辺を単独でゆっくり歩いて来ます。 

タヌキは水際に堆積したスギの濡れ落ち葉の匂いを嗅いでから、首筋を擦りつけて匂い付けしました。(@0:08〜) 

どんどん近づいてきたタヌキは立ち止まると、私が先程立ってトレイルカメラの保守作業をしたスギの根元の匂いを嗅ぎ回っています。 
私のゴム長靴の残り香がするのでしょう。 
池畔の土手に静かに座っている私の1.5m直下を通り過ぎたのに、タヌキは私にまったく気づきませんでした。 
カメラをズームイン、ズームアウトしても、タヌキは無反応でした。 
てっきり、ニアミスしたタヌキが私に気づいた途端に慌てて逃げ出すかと予想したのですが、今回はタヌキの鈍臭さを実感しました(視力も嗅覚、聴覚も鈍い?)。 

やがてタヌキは池に入水して、浅い岸辺をジャブジャブ歩いて遠ざかります。 
今回のタヌキは、池で水を飲んだり浴びたりしませんでした。

此岸から池の水面に張り出したマユミやハルニレ灌木の枝先には、梅雨時になるとモリアオガエル(Rhacophorus arboreus)の白い泡巣が産み付けられています。 
この泡巣を野生動物が食べに来るか?(食卵するか?)という点に私は興味があって、トレイルカメラで池畔を見張っていたのです。 
しかし、泡巣の真下を通り過ぎてもタヌキは気づかなかったのか、興味を示しませんでした。 
周囲でモリアオガエル (またはシュレーゲルアオガエル?)の鳴く声♪が聞こえます。 

動画を撮り続けながら私はゆっくり立ち上がって、歩き去るタヌキの後ろ姿を見送ります。 
湿地にヨシが生えたエリア(池の西端)まで来ると、タヌキは立ち止まって眩しそうに目を細めながら、風の匂いを頻りに嗅ぐようになりました。 
ようやく私の体臭を嗅ぎ取ったのかもしれません。 
それでも警戒したり逃げ出したりすることはありませんでした。

タヌキは奥(池の西端)の湿地に放置されている太いスギ倒木に乗ると、その上を右往左往して餌を探しています。 
タヌキも湿地をそのまま歩いて1歩ずつ足が泥濘にもぐるよりも、歩きやすい木道や丸木橋を好んで選ぶようです。 
途中で立ち止まって、再び風の匂いを嗅いでいます。 

このとき初めて気づいたのですが、このホンドタヌキ個体は左右の耳の形が非対称でした。 
左耳だけいつも寝かせているというか、軟骨が潰れています。 
出血こそしていませんが、喧嘩相手に噛まれた過去があるのでしょう。

対岸に上陸すると、タヌキはケナシヤブデマリ灌木の茂みの下に潜り込みました。 
そこから池に張り出した横枝の先にもモリアオガエルの泡巣が産み付けられているのですが、やはりタヌキは興味がないようで、素通りしました。 

対岸でタヌキはスギ植林地の獣道をうろついて、下草の匂いを嗅ぎ回っています。 
吸血性の虫に食われたのか、体をひねって右脇腹を甘噛みしました(毛繕い?)。 
太い木の根元で腰を屈めて排尿マーキングしたような気がするのですが、定かではありません。 
(現場検証しても、そこに溜め糞場はありませんでした。) 
最後は雑草が繁茂する左奥の林道へと向かい、姿を消しました。 


※ タヌキが渡渉する水音が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


【考察】
野生のホンドタヌキによる水辺の探餌行動をこれほど長々と直接観察できたのは初めてで、感激しました。

対岸のスギ幹に設置してあるトレイルカメラを動画の最後に写しました。 
監視カメラの画角をタヌキが横切ったはずなのに、チェックしてみると残念ながら何も写っていませんでした。 
カメラのセンサーが反応しなかったということは、脚が水で濡れるのも厭わずにジャブジャブと池を渡渉していたタヌキの体温が低かったのかもしれません。 

雨季に複数個体のタヌキがこの池の岸辺を頻繁に往来して餌を探し歩いていることが、トレイルカメラで後に判明します。(映像公開予定) 
せっかく個体識別できる特徴的なタヌキと間近に出会えたので、巣穴や溜め糞場の位置を突き止めたいものです。 


池畔の灌木に産み付けられたモリアオガエルの泡巣のすぐ横を通ったチャンスが少なくとも2回あったのに、タヌキは泡巣を食べる(食卵)どころか、興味を示しませんでした。

2026/08/20

電柱の天辺にある巣でハシボソガラスの雛が羽繕いし、親鳥が近くで見守り周囲を警戒

 

2026年5月上旬・午後14:00〜14:30頃・くもり 

交通量の多い街なかでハシボソガラス(Corvus corone)が電柱に営巣していました。 
上から2段目の水平な腕金に多数の小枝を密に組み上げた巣が架けられています。 
街中なのに、巣材に針金ハンガーなどの人工物は含まれていませんでした。 
カラスの巣が電線そのものには触れていないので、漏電事故の心配はなさそうです。 

巣内には3羽の雛が留守番していました。 
採餌に出かけた親鳥を待っている間、雛鳥たちはのんびり羽繕いしたり、昼寝したりしています。 
もう既に黒い羽根が生え揃っていますが、巣内で羽ばたきの練習をしていないので、まだ巣立ちそうな成長段階ではありません。 
巣の上には強い日差しや雨を遮る屋根がなく、晴れた日は暑くなりそうです。 

帰巣した親鳥が雛に給餌する合間に、巣の横にループ状に突き出した黒いケーブルによく留まっていました。 
お気に入りの止まり場から周囲を油断なく見張っています。 
親鳥が巣の方に向き直ると、巣内の雛は餌乞いを始めました。 
やがて親鳥は、次の採餌へと出かけました。 

コンクリート製の電柱の下部には、黄色く目立つテープが巻かれていました。 
テープには「カラスの巣監視中」と黒字で書かれていて、注意喚起しています。 
巣の真下を往来する歩行者や自転車に対して、ハシボソガラスの親鳥が攻撃することは幸いありませんでした。 
駆除業者がカラスの巣を強引に撤去しようとしなければ、親鳥も意外に寛容になってヒトと共存できるようです。 

糞害が心配かもしれませんが、カラスの巣の下の路上には雛の糞はまったく落ちていませんでした。 
(電柱の側面に鳥の白い糞が少し垂れているだけです。)
育雛中の親鳥は、給餌の直後に必ず雛が排泄した糞を咥えて持ち去り、遠くに捨てに行くからです。(映像公開予定) 
巣の真下を糞で汚すと、ネコやヘビなどの捕食者を誘引してしまうので、親鳥は細心の注意を払って排糞しているのです。 
路面が鳥の糞でひどく汚れている地点をあちこちで見かけると思いますが、真上にある電線が鳥の塒(ねぐら)になっている場合であって、カラスの巣の有無とは独立の事象です。 
ただし、カラスの親鳥が巣から持ち去った雛の糞を毎回同じ場所で捨てていれば、その下の路上が鳥の糞で汚れてしまいます。

後日、この巣からハシボソガラスの雛鳥が無事に巣立っていました。
今回、繁殖中のカラスの巣を安易に撤去しないで静観した関係各位(行政および東北電力)の対応を私は高く評価します。 
以前はカラスの巣を見つけ次第片っ端から撤去していたのに、最近になって対応の方針が変わったのでしょうか?
近隣住人の愛鳥意識が高いのかな?
もちろん、親鳥が通行人に対して攻撃的になっている場合や、漏電のリスクが高い位置にカラスが巣作りした場合は、ケースバイケースで巣を撤去しているはずです。 


つづく→ 


【アフィリエイト】 

2026/08/14

二次林内の営巣地を日夜1〜3頭で訪れるホンドタヌキ:3月下旬〜4月中旬【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2025年3月下旬〜4月上旬〜中旬 

雪国の落葉二次林にあるホンドタヌキ♀♂(Nyctereutes viverrinus)の営巣地を2台の自動センサーカメラで見張っています。 
ここは以前、ニホンアナグマの営巣地(セット)でした。 
特筆すべき面白そうな行動は個別の記事にしたので、残り物の動画をまとめて、ブログ限定で公開しておきます。 

冬に記録的な大雪が積もったので、春になっても林床の残雪が溶け去るのが遅れました。 
♀♂ペアの両親と、両目の輝板(タペータム)を失明したヘルパー個体♀h(娘)の3頭からなる家族群が巣穴Rに出入りしています。 
明るい昼間には、♀hを見分けることができません。 
巣口を点検したり、毛繕いしたりしています。 
ときどきクゥーン♪と甲高い鳴き声を発していました。 
冬季には雪の下に埋もれていて使わなかった巣穴Lも、雪解けで入口が再び現れました。 


シーン0:3/31(@0:00〜) 

シーン1:4/1(@1:10〜) 

シーン2:4/4(@1:46〜) 

シーン3:4/5(@2:47〜) 

シーン4:4/6(@4:28〜) 

シーン5:4/7(@5:23〜) 

シーン6:4/8(@6:12〜) 

シーン7:4/10(@6:16〜) 

シーン8:4/11(@8:47〜) 

シーン9:4/12(@11:04〜) 

シーン10:4/14(@11:54〜) 

シーン11:4/17(@12:32〜) 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 
※ 鳴き声が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


春の林内で排水溝に貯まった雪解け水で水浴するハシブトガラス【野鳥:トレイルカメラ】

 

2025年4月中旬・午後12:30頃・気温24℃ 

残雪が完全に消えた後も、林内に掘られた排水溝に雪解け水が満々と貯まっています。 
自動撮影カメラで見張っていると、昼下がりに1羽のハシブトガラス(Corvus macrorhynchos)が登場しました。 
水際に来ていたカラスがそのまま入水し、浅瀬で水浴を始めました。 
水飛沫をはね上げて何度も行水しています。 

再び岸に上陸すると、身震いして濡れた羽根の水気を切り、奥に向かって飛び去りました。 
水面の反射を見ると、ハシブトガラスは近くの落葉灌木の横枝に止まったことが分かります。 (赤丸に注目)
その止まり木で念入りに羽繕いをしています。 


※ 水浴中の水音が聞き取れるように、動画の一部は編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


2026/08/13

ホンドタヌキ1〜3頭が林内の営巣地をうろつき、巣口で互いに毛繕いしながら♀の発情チェック:4月中旬【トレイルカメラ】

 



2025年4月中旬・午前5:15頃〜14:20頃・くもり 

まだ残雪がある落葉二次林でホンドタヌキ(Nyctereutes viverrinus)の営巣地を自動撮影カメラで見張っています。 
ここは以前、ニホンアナグマの掘った営巣地(セット)でした。 
ある日の曇った昼間に出没したタヌキ1〜3頭の動向をまとめました。 

雨上がりの早朝に単独で来たタヌキが、営巣地を横切りました。 
1時間半後には、3頭の家族群がやって来ました。 
巣口Lの匂いを嗅ぎながら通り過ぎました。 

45分後には、再びセットに3頭のタヌキ一家が戻ってきていました。 
1頭はすぐに立ち去ったものの、残る2頭が巣口Rに並んで立っています。 
互いに逆を向いており、相互毛繕いというよりも、どうやらパートナーの尻の匂いを嗅いでいるようです。 
交尾期はもう終わったと思っていたのですが、まだ♂が♀の尻の匂いを嗅いで発情状態をチェックしています。
別アングルの監視カメラで撮れていないのが残念です。 

その後、♀はさっさと右へ立ち去り、♂はその場に座り込んで♀を見送ると、自分で毛繕いしました。 

約1分後に、1頭のタヌキが戻ってきて、巣口Rで合流しました。 
仲間と毛繕いを始めました。 

残りの1頭(♂)が外出から戻ってきて、巣口Rの2頭(♀母娘)と合流しました。 
左の個体♂が右隣の♀個体の尻の匂いを嗅ぎながら舐めました。 
発情期の♂に見られる、発情チェック行動です。(@2:10〜) 
その刺激に反応して♀は尻尾を少しずつ段階的に持ち上げたことから、♀も性的に興奮しているようです。 
前戯かと思いきや、その後に交尾を始めることはありませんでした。 


いつの間にか、セットには1頭しか残っていませんでした。 
巣口Rに座って毛繕いしています。 

しばらくすると、3頭の家族群が勢揃いしました。 
巣口Rで相互毛繕いを開始。 
遅れて来た3頭目の個体は巣口Rの少し奥の広場に座り込むと、独りで毛繕いしています。 

8時すぎにはセットに2頭しか残っていませんでした。 
なぜか右を凝視警戒しています。 
1頭が右へ足早に立ち去り、1頭が巣口Rで留守番しています。 

2時間40分後の昼前には、2頭が巣口Rで合流すると、巣穴Rに同時に慌てて潜り込みました。 
おそらく林内を侵入者が近づいてきたので、警戒・避難したようです。 

午後にはセットで2頭が座り込んで、のんびり毛繕いしていました。


2026/08/09

曇りの夕方に休耕地の巣外で寝ていたホンドタヌキ3頭の家族が外出するまで:4月上旬【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2025年4月上旬

雪解けが進む休耕地でホンドタヌキ(Nyctereutes viverrinus)家族の営巣地を自動撮影カメラで見張っています。 

シーン1:4/9・午前11:40・くもり・気温13℃(@0:00〜) 
巣穴から出てきた1頭のタヌキaが巣口で背中を伸ばすストレッチ運動をしてから、体をねじって毛繕いしたり、痒い体を掻いたりしています。
最後は巣穴の中に戻りました。 
別個体のタヌキbが別の巣口から顔を出して身震いしました。 
タヌキbは、家族aが入ったばかりの隣の巣穴へ駆け込みました。 

別の巣穴を使っているシーンが撮れたのは珍しいです。 
2つの巣穴が内部で繋がっているかどうか、知りたいところです。 


シーン2:4/9・午後18:00・くもり・気温10℃(@0:53〜) 
昼間は巣内で寝ていたようで、タヌキの活動がまったく録画されていませんでした。 

夕方になると、親子水入らずで3頭が雪のない巣口に身を寄せ合って座っていました。 
正式な日没時刻はまだですが、裏山の陰にもう日が沈んだ後なので、日光浴ではありません。 
体を寄せ合って暖を取りながら、昼寝(仮眠)しているようです。 


シーン3:4/9・午後18:09・くもり・気温10℃(@1:11〜) 
依然として巣口で身を寄せ合うように丸くなって、うたた寝しています。 


シーン4:4/9・午後18:20・くもり・気温9℃(@1:23〜)日の入り時刻は午後18:12 
日没後で、辺りがだいぶ薄暗くなってきました。 
(春になって残雪が消えると、雪上がりがなくなります。)

3頭のタヌキ家族は巣口で身を寄せ合って丸まり、鼻面を毛皮の下に挿し込んで寝ています。 
どうして巣内で寝ないのでしょうか? 
気温から判断して、巣内が暑過ぎたり寒過ぎたりしているはずはありません。 
春は巣穴の中に雪解け水が浸水して、居住環境が悪化するのではないかと想像しています。 
ドロドロにならなくても、少なくともジメジメと湿度が高いのかもしれません。 
ダニなどの寄生虫が巣内で越冬後に活動を再開した可能性も考えましたが、それならタヌキが体掻きや毛繕いを頻繁にやるはずです。 


シーン5:4/9・午後18:33・気温7℃(@1:35〜) 
辺りがすっかり暗くなり、赤外線の暗視モードで監視カメラが起動しました。 
両目を失明した左の個体が欠伸をして毛繕いを始めました。 
立ち上がったところで1分間の録画終了。 


シーン6:4/9・午後18:37(@2:19〜) 
いつのまにか巣口にいるのは、輝板(タペータム)の反射が正常な親タヌキの♀♂ペアだけになっていました。 
両目失明の個体♀hは独りで採食(または近所の溜め糞場wbc)に出かけたのか、それともいつの間にか入巣したのかもしれません。 

♀♂ペアは、立ち上がると背中を弓なりに伸ばすストレッチ運動をしてから、順に左へ立ち去りました。 
いつもは両目失明個体が殿(しんがり)を務めるので、今回もし単独先行したとすれば珍しいです。 


シーン7:4/9・午後18:45・気温9℃(@2:58〜) 
両目失明個体♀hが独りで営巣地をうろつき、巣口の匂いを順に嗅いでいます。 
採食中に両親からはぐれてしまったのでしょうか? 
あるいは、巣内で居眠りしている間に両親が外出してしまったのかもしれません。 


シーン8:4/9・午後18:46(@3:49〜) 
突然、両目失明個体♀hが全力疾走で左に向かいました。 
夜目が効かなくても、聴覚と嗅覚は正常なようで、営巣地を大胆に走り回ることもあるようです。

※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


つづく→

2026/08/07

朝霧が立ち込める二次林内の営巣地で相互毛繕いするホンドタヌキ3頭の家族群:4月上旬【トレイルカメラ】

 



2025年4月上旬・午前5:07〜5:46・気温0℃・日の出時刻は午前5:11

雪国の落葉二次林でホンドタヌキ♀♂(Nyctereutes viverrinus)が利用している巣穴Rを自動撮影カメラで見張っています。 

朝霧が立ち込める早朝に、3頭の家族群が別々にやって来ました。 
いつものように、2つの巣口R、Lの匂いを順に嗅いで点検しています。 
冬の間は雪の下に埋もれていた巣穴Lが、春の雪解けで開口したのです。 

残雪が溶けた巣口Rで合流したタヌキ3頭の家族群が身を寄せ合って互いに毛繕いをし始めました。 
朝霧が少しずつ晴れてきました。 
ときどき営巣地をうろついたり、巣口Lを点検したりしています。

午前5:48には誰も居なくなっていました。(映像は割愛)


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 
ここは以前、ニホンアナグマの営巣地(セット)でした。 


2026/08/03

林内の巣口に早朝から集まり相互毛繕いするホンドタヌキの家族群:4月上旬【トレイルカメラ】

 


2025年4月上旬・午前5:47〜6:11・くもり・気温0℃ 

まだ残雪に覆われた落葉二次林でホンドタヌキ♀♂(Nyctereutes viverrinus)の家族が越冬した巣穴Rを自動センサーカメラで見張っています。 
ここは以前、ニホンアナグマが掘った営巣地(セット)でした。 

早朝から3頭の家族群が林床の残雪を歩いて1頭ずつバラバラにやって来ました。 
大雪が積もった冬の間は埋もれていたもう一つの巣口Lがようやく残雪の下から現れました。 
通りすがりに巣口Lの匂いを嗅ぐ個体も居ましたが、中には入りませんでした。 

雪が溶けて地面が露出している巣口Rで合流すると、3頭のタヌキ家族は団子のように身を寄せ合って、互いに毛繕いを始めました。 

毛繕いを切り上げてどこかに出かけるのも、1頭ずつでした。 
雪面は凍っているはずですが、タヌキが残雪を歩くともう足がズボズボと潜っています。 
これまでの行動パターンの通りなら、行軍の殿(しんがり)を務めるのは両目を失明した娘のヘルパー個体♀hのはずですが、明るい昼間は輝板(タペータム)の反射が見えないので、ホンドタヌキ家族の個体識別ができません。 


つづく→

2026/08/01

休耕地の巣穴に1〜2頭で出入りするホンドタヌキの家族群:4月上旬【トレイルカメラ:暗視映像】

 


2025年4月上旬 

シーン1:4/7(@0:00〜) 
雪解けが進む休耕地でホンドタヌキ♀♂(Nyctereutes viverrinus)家族が暮らす営巣地を自動撮影カメラで見張っています。 
この時期に1〜2頭で出没するタヌキの動向をまとめました。 

夜に両目失明個体♀hが単独で来て、巣口で毛繕いしました。 


シーン2:4/8(@1:03〜) 
夜霧が立ち込める未明に2頭が相次いで巣穴から外出しました。 


シーン3:4/9(@1:11〜) 
未明に2頭のタヌキが巣口で出会ったようですが、夜霧でよく見えません。 
同じ日の晩には、巣口の匂いを嗅いでから走り去りました。 


シーン4:4/10(@2:04〜) 
夜霧が立ち込める未明に未明に、1対の光る目が動いています。 
明け方にようやくうっすらと視界が晴れました。 
2頭のタヌキが巣穴から出て右へ向かいました。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 
※ 鳴き声が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


前年と違って2025年の春は、雪が溶けてもタヌキの営巣地にキツネが来ていません。 


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