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2024/11/21

スギ風倒木の根元に掘られ雪に埋もれかけた越冬用巣穴に出入りする年末のニホンイタチ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年12月下旬

シーン0:12/22・午後13:12・くもり(@0:00〜) 
明るい日中にたまたまフルカラーで撮れた現場の状況です。 
平地のスギ防風林で、画面の奥に向かって根こそぎ倒れたスギの根元に掘られた謎の巣穴bを自動撮影カメラで見張っています。 
画面のほぼ中央にぽっかり開いているのが、問題の巣穴bです。 
丸木橋のように見える水平の倒木で遮られて見えませんが、その下をくぐったすぐ左奥に、ニホンイタチMustela itatsi)が越冬する「根曲がり巣穴a」があります。 
巣穴bの主が写ってくれるでしょうか? 


シーン1:12/24・午前9:37・(@0:03〜) 
昼間にニホンイタチが深雪の獣道を左へ駆け抜けました。 


シーン2:12/25・午前4:41・(@0:09〜) 
翌日の未明にもイタチが同じルートで左へ走り去りました。 
巣穴bから出てきたばかりなのでしょうか? 
どうしてもトレイルカメラの起動が遅れてしまい、出巣bの瞬間がなかなか撮れません。 


シーン3:12/26・午前6:43・(@0:16〜) 
朝にイタチが雪面の匂いを嗅ぎながら、左下へ向かいます。 
今回は珍しく足取りがゆっくりでした。 


シーン4:12/26・午前8:56・(@0:27〜) 
約2時間15分後に、イタチが再び左下へ向かいます。 
監視カメラの設置アングルをもっと下向きにすべきでしたね。 


シーン5:12/27・午前10:58・晴れ(@0:36〜) 
珍しく、明るい時間帯にフルカラーで撮れていました。 
1日で雪がかなり溶けていました。 


シーン6:12/28・午後14:20・晴れ(@0:41〜) 
水平の丸木橋のようなスギ倒木から樹皮が雪面に剥がれ落ちていました。 


シーン7:12/28・午後14:51・晴れ(@0:44〜) 
水平倒木の右奥から現れたイタチが、巣口bの地面(残雪)に飛び降りました。 
のまま巣穴bの奥にするりと潜り込みました。 
遂にイタチが入巣bする決定的瞬間を自然光下で録画することができました。 
手前の残雪と奥の暗い巣穴でコントラストの差が大き過ぎて、イタチの姿がよく見えません。 
そこで、逆光補正した上でリプレイしてみると(@0:54〜)イタチがよく見えるようになり、説得力のある映像になりました。 



シーン8:12/28・午前2:09(@1:05〜) 
時系列が少し前に遡りますが、深夜にイタチ?が水平倒木の下をくぐりながら雪の斜面を駆け上がると、左に姿を消しました。 
後ろ姿(尻尾)しか写っていません。 
てっきり出巣b直後のイタチだと思ったのですが、1/3倍速のスローモーションでリプレイすると、ホンドテンMartes melampus melampus)かもしれません。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


【考察】 
予想通り、この巣穴bにもニホンイタチが越冬していることが確かめられました。 
入巣bの瞬間がなかなか撮れないのは、イタチの動きが素早すぎるからだと考えています。
隣接する2つの巣穴a、bが内部でつながっていて同一個体のイタチが住んでいるのか、それとも複数のイタチ(♀♂つがい?)が住み分けているのでしょうか? 
ここでも野生動物の個体識別という難問が立ちはだかります。

野生動物は水平倒木を丸木橋のように渡るのではないかと予想していたのですが、ニホンイタチはその下をくぐり抜けただけでした。


小鳥たちが天敵であるイタチを全く恐れずに越冬用巣穴の入口付近に繰り返し採食に来るのが不思議です。
鳥は天敵の匂いに鈍感で、己の素早い反射神経で逃げ延びる自信があるのでしょう。


つづく→


 

↑【おまけの動画】 
「園児13人の上履きが消えた…認定子ども園に侵入したのはイタチ!巣の材料に利用か福岡」 by FNNプライムオンライン 


私が見つけたニホンイタチも巣穴にどんな巣材を持ち込んでいるのか調べてみたいものです。
トレイルカメラでの監視を続ければ、盗んできた靴を巣穴に持ち込む行動が録画できるかもしれません。

2024/11/20

年末年始の雪原を1〜3頭でうろつき巣穴に出入りするホンドタヌキ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年12月下旬〜2024年1月上旬

シーン0:12/4・午後14:08・晴れ・気温26℃(@0:00〜) 
シーン0:12/11・午後13:30・くもり・気温18℃(@0:03〜) 
明るい日中に誤作動などでたまたま撮れた現場の様子です。 
休耕地にあるホンドタヌキNyctereutes viverrinus)の営巣地を自動撮影カメラで監視しています。 
辺り一面に蔓延っていたクズやカナムグラなどの蔓植物はすっかり枯れています。 

タヌキが繁殖した後にニホンアナグマMeles anakuma)が巣穴(の一部)を乗っ取ったらしく、晩秋になると越冬に備えて巣材(断熱材の枯草)を巣穴に搬入しました。 

記録が断片的なために、この営巣地で誰が越冬するのか、いまいちはっきり分かりませんでした。 


シーン1:12/19・午前9:55・晴れ・気温9℃(@0:07〜) 
暖冬でしたが、ようやく根雪が積もり、一面の銀世界になりました。 
巣穴から右下手前に向かって野生動物が出入りしている足跡(深雪のラッセル跡)が新雪の雪面に残っているのに、その行動を監視カメラは検知できませんでした。 


シーン2:12/22・午前3:21・雪・気温−7℃(@0:11〜) 
巣穴から外に出てきた直後なのか、3頭のタヌキが互いに少し離れて雪面(ラッセル済みの獣道)に座っていました。 
カメラの方を向いて少し警戒してから、辺りを見回しています。 
小雪が横殴りに降っているものの、吹雪というほど激しくはありません。 


シーン3:12/22・午前3:35・雪・気温−6℃(@1:11〜) 
13分後に監視カメラが再び起動すると、雪は降り止んでいました。 
タヌキは1頭しか外に居ませんでした。 
ラッセル済みの獣道を右往左往しています。 
新雪の雪原に足を踏み入れてわざわざラッセルするのは、体力を消耗するのでやりません。 
他の2頭は入巣したのか、姿が見えません。 


シーン4:12/22・午前3:37・(@2:11〜) 
ようやく、タヌキは右奥の巣穴Rに入りました。 
1分間の録画時間内に入巣してくれるかどうかは、運次第です。


シーン5:12/22・午前3:41・(@2:43〜) 
再び巣穴Rから外に出てきた直後なのか、ラッセル済みの獣道を左へ歩き、巣口Lを経由して手前(二次林)向かってきます。 
なぜか途中でラッセル済みの獣道を外れ、果敢に新雪をラッセルしながら右へ向かい始めました。(新規ルートの開拓) 


シーン6:12/24・午前5:24・みぞれ?・気温-3℃(@3:43〜) 
みぞれのような湿雪が降っていました。 


シーン7:12/24・午前9:48・晴れ・気温10℃(@3:49〜) 
よく晴れました。 雪原が美しいです。 


シーン8:12/24・午後18:44・夜霧・気温-3℃(@3:53〜) 
天気が目まぐるしく変わり、晩になると霧が立ち込めていました。 
左の巣口Lの辺りで2頭の野生動物の目が白く光りました。 
おそらくタヌキでしょう。 
カメラを警戒しているのか、キョロキョロ見回すだけで、なかなか手前に来てくれません。 


シーン9:12/25・午後22:46・気温-1℃(@4:14〜) 
翌日の晩遅くにも夜霧が立ち込めていました。 
右奥の巣口Rの辺りで動くタヌキの目が白く光っています。 
その後には、奥の雪原に移動した同一個体?が振り返る目が光って見えました。 


シーン10:12/27・午後20:53・気温-2℃(@4:26〜) 
2日後の晩には晴れてくれました。 
雪面は凍結した後にうっすらと雪が積もったようです。 
このような雪面だと動物は足が潜らないので、歩きやすくなります。 
深雪をラッセルした獣道は不鮮明になり、雪原を自由に歩き回った足跡が残されていました。 

タヌキが右奥の巣穴Rにゆっくり入りました。 
と思いきや、すぐに後ろ向きで出てくると、右奥の農道へ向かいました。 
画面奥で真っ直ぐな水平線のように見えるのが、深雪に埋もれた農道です。 


シーン11:12/28・午前5:54・気温-7℃(@5:26〜)日の出時刻は午前6:50。 
夜明け前にタヌキが右の巣穴Rを点検してから、左奥の巣穴Lに入りました。 


シーン12:12/28・午後20:27・気温-1℃(@6:03〜) 
久しぶりに2頭のタヌキが同時に写りました。 
1頭が右の巣穴Rに入っている間に、もう1頭は右へ立ち去りました。 


シーン13:12/28・午後22:57・気温-2℃(@6:30〜) 
雪原を右から歩いて来た2頭のタヌキが、2つの巣口R、Lを順に点検したものの、結局入りませんでした。 
右へ立ち去りました。 


シーン14:12/30・午後20:14・気温0℃(@7:30〜) 
巣口Rの辺りで匂いを嗅ぎ回ってから、雪原を左へ立ち去りました。 


シーン15:1/5・午後17:08・気温7℃(@8:19〜)日の入り時刻は午後16:37。 
新年の日没後に監視カメラが起動すると、根雪がだいぶ溶けていました。 
やはり暖冬らしく、休耕地の地面があちこちで露出しています。 
左手前の巣口L(露出した地面の枯れ草)に座ったタヌキが、カメラ目線のままで毛繕いしていました。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


【考察】 
この期間に撮れた監視映像を見る限り、この巣穴ではホンドタヌキが越冬しているようです。 
ニホンアナグマと同居していて「同じ穴のむじな」だとしても、アナグマは冬ごもりして一度も外に出てきてないことになります。 

動画に同時に写ったタヌキの数が最大で3頭というだけで、きっちり個体識別すれば登場した延べ個体数はもっと多い可能性もありえます。


つづく→


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2024/11/19

年末年始の雪山でスギの枝葉に眼下腺マーキングするニホンカモシカ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年12月下旬〜2024年1月上旬 

シーン0:12/25・午後12:18・晴れ(@0:00〜) 
明るい日中にたまたまフルカラーで撮れた現場の状況です。 
里山でスギ林の林床(画面の左下隅)にあるニホンカモシカCapricornis crispus)の溜め糞場sr1を自動センサーカメラで見張っています。 
 場所は里山にあるスギ植林地の上端部で、斜面を下から上に見上げるアングルなので、奥には落葉性広葉樹も見えています。 
右には渓谷(沢)が流れています。 
雪面にはスギの落葉落枝が散乱しています。 


シーン1:12/30・午前2:37(@0:03〜) 
奥の雪斜面をカモシカが珍しく右から左へゆっくり横切りました。 
一歩足を踏み出す度に雪面にズボズボ潜って、歩きにくそうです。 
立ち止まると、スギの枝葉に眼下腺を擦りつけてマーキングしたようです。 
もしスギの生葉を採食したのなら、枝全体が大きく揺れるはずです。 

その後はカメラ目線になりましたが、溜め糞場sr1には立ち寄らず、スギ立木の奥を通って左に向かいました。 


シーン2:1/3・午前0:47(@0:42〜) 
年が明けた新年の深夜に、スギの木の奥を通って左から登場したカモシカが、垂れ下がった横枝の下に佇んでいました。 
尻を向けているので、脱糞してる可能性もありますが、レンズの一部に結露しているのかハレーション?していてよく見えません。 
スギ横枝が軽く揺れたので、眼下腺マーキングしたようです。 


シーン3:1/3・午前0:49(@2:12〜) 
つづき。 
ようやくカモシカが右へ(谷へ)向かって歩き出しました。 
凍結(クラスト)した雪面に一歩足を踏み出す度にズボズボと潜って歩きにくそうです。 
雪面のクラスト状態が分からない暖地住まいの人は、最中もなかの皮を連想して下さい。 
右奥(谷の右岸)でもスギ?立木の下で立ち止まりました。 
枝葉を採食しているのか、眼下腺マーキングしているのか、遠くて見分けが付きません。 




※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


つづく→

2024/11/18

年末の大雪で埋もれかけたスギ倒木下の巣穴を何度も訪れる冬毛のホンドテン【トレイルカメラ:暗視映像】

 


2023年12月下旬

シーン0:12/22・午後13:12・くもり(@0:00〜) 
明るい昼間にたまたまフルカラーで撮れた現場の様子です。 
平地のスギ防風林で画面の奥に向かって根こそぎ倒れたスギの根元に掘られた謎の巣穴をトレイルカメラで見張っています。
画面のほぼ中央にぽっかり開いているのが、問題の巣穴bです。 
丸木橋のように見える水平の倒木で遮られて見えませんが、その下をくぐったすぐ左奥に、ニホンイタチMustela itatsi)が越冬する「根曲がり巣穴a」があります。 

巣穴bもイタチの越冬用巣穴ではないかと予想していたのですが、ホンドテンMartes melampus melampus)の登場シーンをまとめました。


シーン1:12/23・午後20:01(@0:03〜) 
晩に雪が降ってます。 
現れたのは、イタチよりも大型なテンでした。 
初めは巣口bを覗き込んでいたのですが、手前に向かって新雪を軽快にラッセルしながら出てきました。 
赤外線の暗視映像(モノクロ)でテンの冬毛は真っ白に見えます。 
てっきり巣穴bから外に出てきたのかと初めは思いましたが、周囲に残ったラッセル跡を冷静に読み解くと違いました。
奥のけもの道から来て水平倒木の下をくぐり、巣口bを点検してから手前に来たようです。 


シーン2:12/23・午後21:12(@0:16〜) 
1時間10分後、小雪がちらつく晩に、巣口bで獣が動いています。 
手前に積もった雪が邪魔で、残念ながら巣口bがよく見えません。 
その後は、右上にピョンと跳び上がって姿を消しました。 
今回もイタチではなくテンでした。 


シーン3:12/24・午前2:15(@0:36〜) 日付が変わった深夜、雪がほぼ降り止んでいました。 手前の深雪に足跡が新しく付いています。 巣口bから再び右上にピョンと跳び上がり、立ち去りました。 手前の獣道から来て、巣口bを点検してから通り過ぎたようです。 


シーン4:12/24・午前2:52(@0:45〜) 
37分後、水平倒木の手前の雪面を右から左に横切りました。 
新雪にテンの足跡が残ります。 


シーン5:12/24・午前2:57(@0:52〜) 
4分後に、倒木の右下からテンが顔を覗かせていました。 
これまでとは逆の経路で登場したようです。 
監視カメラに気づいて警戒したのか、その場で不格好に方向転換してから右上に立ち去りました。 

ところがしばらくすると、再びテンが戻って来ました。 
巣口bに飛び降りたものの、巣内には入らずに新雪をかき分けながら手前に向かってきます。 


シーン6:12/27・午前10:58・晴れ(@1:16〜) 
3日後の昼間には、積もった雪がだいぶ溶けていました。 
積雪に埋もれかけていた巣口bが、前よりもよく見えるようになりました。 


【考察】
個体識別できていませんが、とりあえず同一個体のホンドテンが何度も来ているということにします。
謎の巣穴bが気になって、繰り返し訪れて様子をうかがっているようです。
トレイルカメラを警戒しているのか、「穴があったら入りたい」というほど積極的ではありません。
ホンドテンが巣穴bに入る決定的瞬間の映像が撮れないことには、そこに住んでいると確証がもてません。 

もしかすると越冬用巣穴bの乗っ取りが目的なのではなく、野ネズミなど穴居性の獲物を探しているのかもしれません。

並んで風倒した2本のスギ倒木の根元に掘られた2つの巣穴a、bが何m離れているのか、真面目に計測すべきなのですが、巣口の近くまで私が近づいたことを示す足跡や匂いを残したくありません。
巣穴の主である野生動物が警戒して二度と近寄らなくなってしまうのでは、元も子もありません。
無人センサーカメラでの動画撮影を最優先にして、巣穴から少し離れた地点に機材を設置しただけです。

野生動物は水平倒木を丸木橋のように渡るのではないかと予想していたのですが、ホンドテンはその下をくぐり抜けただけでした。


つづく→


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2024/11/17

深雪に埋もれかけたニホンアナグマの越冬巣穴の入口を訪ねて回るホンドタヌキ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年12月下旬 


シーン0:12/22・午後13:30・気温14℃(@0:00〜) 
シーン0:12/22・午後13:59・気温12℃(@0:03〜) 
平地の落葉した二次林でニホンアナグマMeles anakuma)の越冬用営巣地(セット)をトレイルカメラ2台で見張っています。 
根雪が積もりました。


シーン1:12/24・午後22:26・雪・気温-5℃(@0:07〜) 
雪がちらつく晩に単独で現れたホンドタヌキNyctereutes viverrinus)が、高所に設置した監視カメラを見上げていました。 
雪面の足跡を見ると、手前の獣道から来たようです。 
大雪が積もっても辛うじて開口しているアナグマの巣口Lを点検しただけで、獣道を手前に引き返してしまいました。 

最低気温を更新しました。 
暗視動画を撮影すると、赤外線LEDおよび電子回路の発熱により、1分間で0℃まで上昇しました。 
暑い夏はトレイルカメラの熱暴走が心配ですけど、寒い冬になると、撮影機材自体が温まる方が、乾電池の電圧低下が防げて好都合です。


シーン2:12/24・午後22:27・雪・気温-4℃(@0:23〜) 
つづきが別アングルの監視カメラに録画されていました。 
タヌキは深雪に足が潜らないよう注意しながら回り込むように進み、アナグマの巣口Rを覗き込みました。 


シーン3:12/24・午後22:28・雪(@1:23〜) 
立ち去るのが名残惜しいのか足取りが重く、タヌキはまだ広場の右で佇んでいました。 
巣口Rを振り返ってクゥーン♪と小声で(寂しげに?)鳴きました。(@1:47〜) 
湿った深雪に足をズボズボ潜りながら、右へ立ち去りました。 


シーン4:12/24・午後22:34・雪(@2:06〜) 
5分後に、画面の下からタヌキが再登場。 
アナグマの巣口Lを再び念入りに点検しています。 
立ち去るまで見届けられませんでした。

この監視カメラのレンズには結露してしまったのか、全体的に曇って見えます。 
別のカメラではくっきり写っていたので、夜霧が発生している訳ではありませ。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


【考察】 
どうしても擬人化して解釈したくなるのですが、律儀なタヌキは日課の縄張りパトロールのついでに、隣人であるアナグマの安否確認を欠かさないようです。 
紳士的な訪問で、アナグマの越冬する巣穴に押し入ることはありませんでした。 
「同じ穴のむじな」という訳ではなさそうです。 


つづく→

2024/11/16

雪山を徘徊する年末年始のホンドギツネ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年12月下旬〜2024年1月上旬


シーン0:12/25・午後12:18・晴れ(@0:00〜) 
明るい時間帯にたまたまフルカラーで撮れた現場の状況です。 
根雪が積もった里山のスギ植林地でニホンカモシカCapricornis crispus)の溜め糞場sr1を自動撮影カメラで監視しています。 
(溜め糞は画面の左下隅の雪の下に埋もれています。) 
画面の手前から奥に向かって緩斜面を見上げるアングルです。 
林床の雪面にスギの落葉落枝が散乱しています。 
画角の右外には渓谷(山肌を深く侵食した沢)があります。 


シーン1:12/28・午前5:33(@0:03〜) 
夜明け前に、長い尻尾のある中型の哺乳類が奥の雪原を右から左へ横切りました。 
スロー再生で見ると、キツネでしょうか? 


シーン2:1/1・午後22:51(@0:21〜) 
奥の斜面を左から右へ白く光る目が横切りました。 
赤外線があまり遠くまで届かないため、暗くて正体不明です。 
ノウサギの動きとは違うような気がします。


シーン3:1/7・午後16:56(@0:31〜)日の入り時刻は午後16:38 
日没後にホンドギツネVulpes vulpes japonica)が単独で奥の斜面を左から右へ横切りました。 
日の入り後も雪明りでしばらく明るいのが雪山の利点です。
ようやくキツネの姿をはっきり捉えることが出来ました。 
渓谷の方へ向かっています。 


シーン4:1/8・午前3:58・雪(@0:43〜) 
雪が降りしきる深夜未明に、奥の斜面を徘徊する中型の野生動物が写りました。 
移動の動きがノウサギの跳躍ではありません。 
途中でちらっとカメラ目線をくれました。 
今回もキツネかな? 
やはり右の沢へ向かっています。 


つづく→ 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。

2024/11/14

根雪が積もったアナグマの越冬用営巣地をラッセルして巡回するホンドタヌキのペア【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年12月中旬〜下旬 


シーン0:12/11・午後12:55・くもり・気温21℃(@0:00〜) 
シーン0:12/15・午前7:22・くもり・気温1℃(@0:04〜) 
初冬に根雪が積もる前の現場の状況です。 
平地の落葉した二次林でニホンアナグマMeles anakuma)が越冬する営巣地(セット)をトレイルカメラ2台体勢で見張っています。 
ホンドタヌキNyctereutes viverrinus)の登場シーンをまとめました。 


シーン1:12/17・午前10:49・雪・気温0℃(@0:07〜) 
この日から本格的に雪が降り始めました。 


シーン2:12/20・午後20:04・雪・気温-1℃(@0:13〜) 
雪が降る晩に、タヌキが単独で現れました。 
一歩ずつ深雪に足が潜りながらも、林内をゆっくりうろついています。 
アナグマの巣穴には近寄りませんでした。 


シーン3:12/21・午前5:45・気温-4℃(@0:42〜)日の出時刻は午前6:47 
雪が激しく降りしきる翌日の未明にも、タヌキがひょっこり登場しました。 
今回もアナグマの巣穴には近寄りませんでした。 


シーン4:12/21・午後17:00・気温-3℃(@0:53〜)日の入り時刻は午後16:26 
日が暮れた晩に、♀♂ペアと思われるホンドタヌキが一緒にやって来ました。 
雪は降り止んでいますが、深雪をラッセルしながら縦列でゆっくり進んでいます。 


シーン5:12/21・午後17:04(@1:53〜) 
ラッセルをさぼって雪面を舐めていた後続個体が、ようやく先行個体の後を追って獣道を歩き始めました。 
足を一歩踏み出すごとに深雪に埋まり、雪道を進むのに難儀しています。 
ところが、せっかく林縁まで来たのに、なぜか引き返し始めました。 


シーン6:12/21・午後22:18・雪・気温-3℃(@2:53〜) 
約5時間10分後に、監視カメラが再び起動したときには雪が激しく降っていました。 
ペアで縄張りを巡回するタヌキの先頭個体がまず、深雪をゆっくりかき分けながら奥の落葉二次林へ向かっています。 


シーン7:12/21・午後22:22・雪(@3:12〜) 
約3分後に左から来たと思われる後続個体が先行個体が残したラッセル跡を辿って林内へ向かいます。
 「ラッセル泥棒」の雪中行軍は圧倒的に速いことがよく分かります。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


【考察】
巣穴で冬ごもりするニホンアナグマと比べると、雪国のホンドタヌキは厳冬期でもはるかに活動的です。 
アナグマが越冬している巣口L、Rが大雪に埋もれかけていることもあり、通りすがりのタヌキが巣口に顔を突っ込んで詮索するような行動は一度もやらなくなりました。 


2024/11/13

年末に冬眠から目覚めて夜な夜な巣外をのろのろ出歩く雪国のニホンアナグマ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年12月下旬

シーン0:12/22・午後13:30・くもり・気温14℃(@0:00〜) 
シーン0:12/22・午後13:59・くもり・気温12℃(@0:03〜) 
平地の落葉した二次林にあるニホンアナグマMeles anakuma)の越冬用営巣地(セット)を2台のトレイルカメラで見張っています。 
根雪が積もって2つの巣口L、Rがほとんど埋もれてしまいました。 


シーン1:12/24・午前0:48・雪・気温-2℃(@0:07〜) 
小雪が降る深夜に巣穴Rから外に出てきた直後と思われるアナグマが写りました。 
冬ごもりを始めてからしばらくアナグマが写らなかったので、もしかしてタヌキに巣穴を乗っ取られてしまったのか? 凍死してしまったのか?などと悪い想像ばかりしていました。
久しぶりにようやくアナグマの無事な姿を確認できて、一安心しました。 

深雪のため、アナグマの顔がしっかり見えません。 
身震いしてから再び巣穴Rに入り直しました。 
巣口Rの周囲の新雪にアナグマの足跡がついていないことから、森の中に外出していないことが分かります。 
巣口Rが雪で完全に埋もれると中のアナグマは窒息しますから、玄関を雪かきしたのかな?


シーン2:12/25・午前1:41・気温-3℃(@0:33〜) 
翌日の深夜には、雪が降り止んで晴れていました。 
出巣R直後のアナグマが奥の二次林の方を見ています。 
一歩も動かず、風の匂いを嗅いでいるだけでした。 
動きが乏しいので、5倍速の早回し映像でご覧ください。 
短い冬眠からの覚醒後に体温を再び上げていたのかもしれない、と思いつきました。 
それにしては、持続的なシバリングも見られませんでした。 

アナグマは雪が積もる厳冬期でも完全には冬眠しないことが分かりました。 
ときどき覚醒して巣口にまでは出てくるようです。 

採餌には出かけないので、絶食状態のようです。 

シーン3:12/25・午前1:46(@0:45〜) 
4分後に監視カメラが再起動したときには、巣口Rのアナグマは少しだけ右に移動していました。 
新雪の雪面に鼻面を突っ込んだり、前脚でそっと掻いたりしています。 
もしかして、雪を見たことのない若い個体(当歳仔)なのかもしれません。 
体格は♀タイプでも、左右の目は均等でした。(@1:35) 

身震いしてから、右へゆっくり歩き始めました。 
雪質は湿雪で、アナグマが後脚を踏み出すと、深く潜ります。(ラッセル行動) 
タヌキと違って、雪を舐めたり食べたりすることはありませんでした。 


シーン4:12/25・午前1:48(@1:45〜) 
雪面をゆっくりゆっくり徘徊するアナグマは、巣穴Rからほとんど離れていないものの、カメラの方を向いていました。 
セットの雪面の匂いを嗅ぎ回っているようです。 
やはりホンドタヌキやホンドギツネなどの訪問客が通った残り香が気になるのかな? 
対抗して雪面にスクワットマーキングをすることはありませんでした。
前脚で雪を掻いて道を作りながら右へゆっくり進んでいます。 
とにかく動きが緩慢で、「イヌは喜び庭駆け回り」と童謡「ゆき」に歌われた犬の行動とは全く違います。 
ときどき身震いしているので、寒そうです。 

夏に通い慣れた獣道の通りに、右へ向かっているようです。 
ところが途中で雪面に残る足跡に気づくと方向転換して、手前に向かって足跡を辿り始めました。 
カメラ目線になりました。 


シーン5:12/25・午前1:56(@1:45〜)
6分後には、自分がラッセルした獣道を右から引き返してきました。 
アクセストレンチの名残をたどって巣口Rの手前まで来ると、身震いしてからゆっくり入巣Rしました。 
深夜の雪原徘徊が終了です。 
雪深い二次林で餌が取れるとは思えませんから、うろついても体力を消耗するだけだと思うのですけど、一体何をしているのでしょう? 
夏に利用していた溜め糞場stmpとは逆方向に向かっていました。 
この個体が♂ならば、早春の交尾期に備えて、近所で越冬している♀の巣穴の位置をすべて確かめておく必要があるのだと理解できます。
しかし、どう見ても、この個体は♀でした。


シーン6:12/25・午後22:10・気温-1℃(@4:29〜)
明るい昼間は巣内で寝て、同じ日の晩遅くに再び巣穴Rの外に出てきました。 
新たに雪は積もっておらず、雪面は腐れ雪の状態です。 
巣口Rに佇んで辺りを見回したり風の匂いを嗅いだりするだけでした。 
前夜にラッセルして作った獣道を辿って右に移動を始めました。 
足を踏み出す度に深雪にズボズボ潜って歩きにくそうです。 
立ち止まって頻りに風の匂いを嗅いでいます。 
トレイルカメラの存在に気づいて警戒しているようにも見えます。 
あれほど活発だった夏のアナグマとは見違えるようで、冬のアナグマはとにかく動きが緩慢です。 


シーン7:12/25・午後22:36・気温0℃(@4:29〜) 
次にトレイルカメラが起動したのは24分後でした。 
まさか雪原の同じ場所で呆然と静止していたのでしょうか? 
雪原の獣道を左へ戻り、身震いしてから入巣Rしました。 


シーン8:12/26・午前1:52・雨天?・気温-2℃(@6:44〜) 
日付が変わった深夜。 
巣口Lを高所から見下ろすアングルに設置したトレイルカメラに初めてアナグマが写りました。 
巣穴Rから出た直後のようです。 
雪に埋もれかけた巣口Lに顔を突っ込んだものの、中には入らずに左に通り過ぎようとしています。 


シーン9:12/26・午前1:57・雨天?(@7:44〜) 
約5分後にアナグマが左から戻ってきたようです。 
巣口Lの匂いを嗅いでいました。 
雪面に残る自分の足跡を辿ってゆっくり隣の巣口Rを目指しているようですが、 別カメラで入巣Rシーンが撮れてないのが残念です。 


シーン10:12/27・午前1:14・雪・気温0℃(@8:44〜) 
翌日もアナグマは深夜未明に活動を始めました。 
営巣地(セット)に積もった雪が雨でだいぶ溶けてしまいました。 
雪面の足跡も不鮮明になっています。 
雨が雪に変わったようです。 

出巣R直後のアナグマは、いつものように巣口Rにしばらく佇んで、風の匂いを嗅いでいます。 
しばらくすると、ゆっくり歩き始めました。 
雪面の雪質(腐れ雪)は雨で溶けたせいでますます悪化し、アナグマは一層歩きにくくなりました。 


シーン11:12/27・午前1:16・雪(@9:05〜)
腐れ雪の雪原を右へゆっくりゆっくり歩いて行きます。 

不思議なことに、この後で帰巣するシーンが撮れていませんでした。 
低温でトレイルカメラの調子が悪いせいだと思うのですが、どこか別の巣穴で外泊したのでしょうか?(例えば休耕地にある営巣地) 
もしかすると、ゆっくりゆっくり歩けば煩わしい監視カメラのセンサーが反応しないことをアナグマは学習したのかもしれません。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 

個体識別ができていないので、この営巣地で計何頭のアナグマが越冬しているのか、分かっていません。
今回登場したアナグマが同一個体なのか、それとも別個体が交互に外を出歩いているのか、不明です。

ところで、トレイルカメラが夜に赤外線を連続して長時間照射すると、近くの雪が熱で溶けるのか?(撮影環境を改変してしまうのか?)という疑問がわきました。 
人工知能Geminiに質問してみると、 トレイルカメラで使用される赤外線は、雪を融解させるほどのエネルギーを持っていないのだそうです。 
コタツに使われる赤外線は波長の長い遠赤外線で、トレイルカメラに使われる赤外線とは性質が異なるそうです。 
結論として、長時間照射してもかなりの至近距離に積もった雪がわずかに溶ける程度なのだそうです。 


【参考文献】
冬季は約5ヶ月間冬眠するが、睡眠は浅い。(wikipedia:ニホンアナグマより引用)
福田幸広『アナグマはクマではありません』 という本の装丁でカバーの折り返し部分にニホンアナグマについての基本情報が簡潔に書かれています。
12月〜2月、♂は単独で、♀は当歳仔・1歳仔といっしょに冬眠する。
冬眠に関してこの簡潔な説明文を書くために、どれだけ先人が苦労してフィールドワークしたのか、自分で観察を始めてみると実感できるようになりました。 
更に本文から、冬の行動について書かれた部分を抜書すると、
 アナグマは冬ごもりをします。ただ、すんでいる地域によって眠り始める時期や期間に大きな違いがあるようです。春まで巣穴から出てこないクマなどの冬眠とは異なり、間隔をあけて巣から出てきます。 (p30より引用)
 冬ごもりメンバーは母とその年に生まれた子ども、さらに前の年の子も加わることもあります。時々、巣穴から出てきてはみんなでストレッチをしたり巣の手入れをしたりして、また巣に戻って眠ります。春には、2歳になる息子は母アナグマより大きくなっています。 (p34より引用)
文献検索すると、全文PDFが無料でダウンロードできる論文を見つけたので、読んで少し勉強しました。
船越公威; 松元海里. 九州南部に生息するニホンアナグマ Meles anakuma の冬季における活動について. 哺乳類科学, 2018, 58.2: 221-226.

【抄録】九州南部の鹿児島市において,ニホンアナグマMeles anakumaの冬季活動を知るため,2016年12月から2017年3月に自動撮影カメラを利用して調査した.冬季のねぐら場所は固定しており,2個体が利用していた.両個体の巣外活動は同調していた.巣外活動停止の開始は12月22日で,その主要な外因として気温よりも光周期が示唆された.夜間の巣外活動は12月下旬から著しく低下した.その後,比較的短時間の巣外活動が3月初旬まで断続的にみられた.外気温0~3°C下でも巣外活動がみられ,気温低下と巣外活動に関連性はみられなかった.巣外活動停止(3日以上)に周期性がみられ,その間隔は平均11日であった.巣外活動が3日以上停止した1月5日から3月5日を冬眠期間とすると,50日となった.この冬眠期間は,東京都日の出町や山口市のアナグマの冬眠期間より短く,低緯度の鹿児島市では冬眠期間が短いことが明らかになった.

雪深い東北地方に住むニホンアナグマの冬季の行動についてはあまり調べられていないようで、閲覧できる報告が見つかりませんでした。 
もしかすると他の地域の個体群とは何か微妙な違いが出てくるかもしれません。 


つづく→



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2024/11/11

ニホンアナグマが越冬する営巣地を年末に横切る雪国のホンドギツネ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年12月下旬 

平地の落葉した二次林でニホンアナグマMeles anakuma)が越冬する営巣地(セット)を自動センサーカメラで見張っています。 


シーン1:12/22・午前後・気温12℃(@0:00〜) 
せっかく積もった根雪が少し溶けました。 


シーン2:12/26・午前6:14・気温-2℃(@0:03〜)日の出時刻は午前6:50 
夜明け前にホンドギツネVulpes vulpes japonica)が単独でやって来ました。 
アナグマの巣口Rの手前で立ち止まり、なぜかそれ以上は近づこうとしませんでした。 
アナグマがラッセルした獣道の匂いを嗅ぐと、そこは通らずに右上奥の林内へ向かいました。 


シーン3:12/26・午後17:47・気温4℃(@0:03〜)日の入り時刻は午後16:29 
同じ日の日没後にキツネが再び登場しました。 
個体識別できていませんが、同一個体なのかな? 
画面の右端にちらっと写っただで、アナグマの巣穴には今回も立ち寄りませんでした。 


【考察】
雪深い冬でも冬眠しないキツネは、野ネズミやノウサギなどの獲物を夜に探し歩いているようです。
獲物をほとんど狩れないからこそ、冬は広大な縄張りを巡回する必要があるのでしょう。


つづく→

2024/11/08

初冬の雪山を夜にピョンピョン跳ね回る冬毛のニホンノウサギ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年12月中旬〜下旬 

里山の渓谷沿いに植林されたスギ植林地でニホンカモシカの溜め糞場sr1を自動センサーカメラで見張っていると、冬毛のニホンノウサギLepus brachyurus angustidens)が頻繁に現れます。

シーン1:12/20・午前0:36(@0:00〜) 
大雪が積もった後の深夜にノウサギが斜面を手前に走ってきました。 


シーン2:12/21・午前5:16(@0:11〜) 
雪が降りしきる夜明け前に、画面左に立つスギの背後を通って左へ走り去りました。 


シーン3:12/23・午前1:27(@0:16〜) 
雪が降る深夜に、スギの木の下で立ち上がっていたノウサギが雪面に座ってじっとしています。 
ノウサギが奥を向いたり瞬きしたりすると、白く光る目が写らなります。 
辺りをキョロキョロと見回すだけで、移動しませんでした。 
動きが乏しいので、5倍速の早回し映像でお届けします。 


シーン4:12/23・午後19:05(@0:38〜) 
同じ日の晩になっても雪が降り続いています。 
ノウサギが雪山の斜面をトラバースするように、ぴょんぴょん跳んで右へ(渓谷の方へ)向かいました。 


シーン5:12/23・午後21:10(@0:52〜) 
約2時間後、ニホンノウサギが画面の左端(スギの木の左)に佇んでいました。 
しばらくすると左へ消えました。 


シーン6:12/24・午後18:10(@1:01〜) 
翌日の晩には、雪がようやく降り止んでいました。 
ノウサギが雪面に座って監視カメラの方を見ています。 
警戒を解くと、ゆっくり右へ移動し、渓谷へ向かいました。 


シーン7:12/25・午前5:00(@1:20〜) 
夜明け前にスギの右横に居たノウサギが後足で立ち上がり、太いフジ蔓の匂いを嗅いでからスギの背後を通って左へ移動しました。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


つづく→

2024/11/07

根雪の積もった休耕地をうろつき越冬用巣穴を物色する雪国のホンドギツネ【トレイルカメラ:暗視映像】

 


2023年12月中旬〜下旬〜2024年1月上旬

シーン0:12/4・午後14:08・晴れ・気温26℃(@0:00〜) 
シーン0:12/11・午後13:30・くもり・気温18℃(@0:03〜) 
明るい昼間に誤作動などでたまたま撮れた現場の状況です。 
休耕地にあるホンドタヌキNyctereutes viverrinus)の営巣地を自動撮影カメラで見張っています。 
辺り一面に蔓延っていたクズやカナムグラなどの蔓植物がすっかり枯れています。 

タヌキが繁殖した後にニホンアナグマMeles anakuma)が巣穴(の一部)を乗っ取ったらしく、晩秋になると越冬に備えて巣材(断熱材の枯草)を巣穴に搬入しました。 

つまり、この営巣地が今誰のものか、いまいちはっきり分かっていません。 
ホンドギツネVulpes vulpes japonica)の登場シーンをまとめてみました。 
キツネは滅多に現れないので、いつもより長目の撮影期間を一気に紹介します。 


シーン1:12/12・午前10:09・小雨・気温6℃(@0:07〜) 
小雨が降る午前中にキツネが身震いしてから枯野を奥へ向かってジグザグに走り去りました。 
枯れた原野を背景にすると、キツネの毛皮は見事な保護色になっています。 
このキツネは一体どこから来たのでしょう? 
手前の防風林から奥に向かって登場したのに、トレイルカメラがなかなか検知できなかったのでしょうか? 
あるいは、巣穴から外に出てきた直後という可能性もあります。 
後者だとすると、ここでも「同じ穴のむじな」というややこしい問題に取り組まないといけません。 
初心者に分かりやすい単純な問題から出題してくれればよいのに、自然界(フィールド)で観察していると、手加減なしでいきなり難しい応用問題が出題されて困ることがよくあります。 

画面の奥で左右に走る農道の手前にある、大量の籾殻を捨ててある区画でキツネが立ち止まりました。 
野ネズミやモグラなどの獲物を狙っているのかな? 
遠いので、1.5倍に拡大した上でリプレイ(@0:47〜)。 


シーン2:12/19・午前9:55・晴れ・気温9℃(@1:21〜) 
暖冬でしたが、まとまった雪が積もり、一面の銀世界になりました。 
巣穴から右下手前に向かって野生動物が出入りしている足跡(深雪のラッセル跡)が雪面に残っているのに、その行動が監視カメラで撮れていませんでした。 


シーン3:12/22・午前4:26・気温-7℃(@1:25〜) 
雪原にはラッセル済みの獣道がくっきりと残っています。 
未明にキツネが手前の林縁から単独でやって来ました。 
タヌキ?の営巣地の方を見たのに、直行しないで右から迂回して近づきます。 
右奥の巣穴Rに頭を突っ込んで匂いを嗅いだものの、中には侵入しませんでした。 
続いて左隣の巣穴Lへ行こうとしたところで、1分間の録画時間が終わりました。 


シーン4:12/22・午前4:28(@2:19〜) 
18秒後にトレイルカメラが再起動すると、キツネは巣口Rに戻っていました。 
身震いしてから雪原を奥に向かって元気に走り出しました。 
ラッセルするほどの深雪ではないようで、新雪を蹴立てて走り去ります。 
暗視映像の赤外線が奥にある農道まで届いていません。 


シーン5:12/24・午前5:24・みぞれ・気温-3℃(@2:31〜) 
2日後の未明にはみぞれが降っていました。 


シーン6:12/24・午前9:48・晴れ・気温10℃(@2:36〜) 
4時間半後の朝には晴れていました。 
巣穴から雪原をあちこちに伸びる獣道が深くなっています。 


シーン7:1/3・午前4:17・気温-2℃(@2:40〜) 
新年の未明に、キツネらしき野生動物が雪面を左から右に横切りました。 
夜霧がうっすらと発生しているようです。 
画面奥の暗闇をひときわ明るい光点が点滅しながら左に移動しているのは、車のヘッドライトです。 
スギ防風林の奥の車道を走る車のヘッドライトが、スギ林の隙間を通してチラチラと見えているのです。 

監視カメラの電池がかなり消耗しているのか、赤外線の光量が弱くて画面全体が暗いです。 


【考察】 
今のところ、ホンドギツネはいつも単独行動しています。
ホンドギツネは冬眠しません。

雪国の厳冬期になると、野生動物が活動してもトレイルカメラがうまく作動しないことが多くなります。 
トレイルカメラを駆動する乾電池の電圧が低温で低下して、性能が発揮できないのでしょうか? 
電源をソーラーパネル付きのバッテリーに切り替えると、電圧低下問題が改善されるのかな?
もしかすると、雪国に適応した哺乳類が身にまとう毛皮の断熱性能が良すぎて、トレイルカメラの熱源センサーが検知できないのかもしれない、と思うようになりました。 
どうしても撮り漏らしが多くなりますが、断片的な記録でも撮れた映像をありがたく味わうことにします。 


つづく→

2024/11/06

ニホンアナグマの越冬用営巣地で新雪を舐める初冬のホンドタヌキ【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2023年12月下旬・午後17:00頃・気温-3℃(日の入り時刻は午後16:26) 

とっぷり日が暮れて真っ暗になった晩に、♀♂ペアと思われる2頭のホンドタヌキNyctereutes viverrinus)がニホンアナグマMeles anakuma)の越冬用営巣地(セット)に現れました。 
大雪が積もった落葉二次林の林床を2頭が前後して右奥へ向かっています。 

後続個体が居る場所がちょうどアナグマの巣口Rの辺りなので、解釈が悩ましいです。 
左から深雪をかき分けながらやって来たタヌキのペアがセットを横断している途中でトレイルカメラが遅ればせながら起動したのか、それとも巣穴Rから外に出てきた直後のようにも見えます。 
後者だとすると、アナグマとタヌキが同じ巣穴で越冬していることになります。 (同じ穴のむじな

後続個体が巣口Rに座って待っている間に、舌でペロペロと雪面を舐めていました。 
新雪をむしゃむしゃと食べるのではなく、ぺろぺろと舐めています。 
冬になると、雪国の野生動物は喉の乾きを癒やす飲み水には困らなくなります。 
タヌキの雪舐め行動がよく見えるように、まずは1.5倍に拡大した映像をご覧ください。 
その後にオリジナルの映像をリプレイ(@1:00〜)。 




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2024/11/03

トレイルカメラに気づいて大雪の積もった獣道を引き返す初冬のホンドギツネ【暗視映像】

 

2023年12月中旬・午後20:35頃

平地のスギ防風林で、風倒したスギの根元に掘られた巣穴でニホンイタチMustela itatsi)が越冬しているようなので、トレイルカメラで見張っています。 
大雪が降り止んだ晩に、ホンドギツネVulpes vulpes japonica)がやって来ました。 
この地点でキツネは初登場になります。

奥から手前に向かって来ようとしたのに、見慣れないトレイルカメラの存在に気づいたらしく、露骨に警戒しています。 
すぐにまた左に戻って姿を消した(獣道を引き返した)ので、ホンドギツネは全身像を現してくれませんでした。 

残念ながら、今回のキツネはイタチの越冬用巣穴を調べる間もなく逃げてしまいました。 
タラレバの話になりますが、もしも怪しい監視カメラに邪魔されなかったして、キツネがイタチの巣を襲って捕食する可能性はあり得るのでしょうか? 
野ネズミもイタチの巣穴に居候している(分岐したトンネルで棲み分けている?)可能性があるので、キツネは獲物として手強いイタチよりも野ネズミを狙いそうです。 


つづく→

2024/11/02

初冬の雪山を深夜に駆け回る冬毛のニホンノウサギ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年12月中旬・午前0:35頃

里山で渓谷横のスギ植林地にあるカモシカの溜め糞場sr1を自動撮影カメラで再び監視し始めると、ニホンノウサギLepus brachyurus angustidens)がよく写ります。 
暖冬でしたが12/17からようやく本格的に雪が降り始めました。 
映像では斜面を下から見上げるアングルになっています。

大雪が積もった後の12/20、晴れた深夜に冬毛のノウサギが単独で登場しました。 
新雪の雪原を縦横無尽に駆け回っています。 
天敵(捕食者)に追われているようには見えません。 
登場したニホンノウサギが同一個体とは限らないかもしれませんが、繁殖期に関連した追跡行動にしては、まだ時期が早い気がします。 
まるで童謡『雪』の歌詞「犬は喜び庭駆け回り♪」を連想します。 
擬人化すると、生まれて初めて雪を見たニホンノウサギが興奮して喜んでいるのか?と解釈したくなります。 

2024/11/01

雪に埋もれたニホンアナグマの越冬用営巣地を横切り雪面にマーキングするホンドテン【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年12月中旬

平地の落葉した二次林でニホンアナグマMeles anakuma)の越冬用営巣地を見張っているトレイルカメラに冬毛のホンドテンMartes melampus melampus)が久しぶりに写りました。 


シーン1:12/17・午前10:50・気温0℃(@0:07〜) 
暖冬でしたが、この日からようやく本格的に根雪が降り始めました。 


シーン2:12/20・午後18:30頃・小雪・気温-1℃(@0:12〜) 
大雪が積もったセットを左から元気に走って来たテンがアナグマの巣口Lの真上を通り過ぎて右へ向かいます。 
赤外線の暗視動画ではホンドテンの冬毛が真っ白に見えます。 

奥のオニグルミ立木の下の雪面でしゃがみ込んで、どうやら排尿マーキングしたようです。 
手前に自生するマルバゴマギの細い落葉灌木が邪魔で、雪上にテンが糞を残したかどうか見えません。 
立木の幹に尿をかけるのではなく、雪面にマーキングしたのは意外でした。 
♀だからですかね? 
テンもタヌキのように排尿姿勢に性差があると仮定していますが、実はよく知りません。
ホンドテンの排尿姿勢に関する具体的な性差についての情報は見つかりませんでしたが、一般的に哺乳類ではオスとメスで排尿姿勢が異なることが多いです。例えば、オスはマーキングのために高い位置に排尿することが多く、メスは地面に近い位置で排尿することが一般的です。ホンドテンも同様の行動をとる可能性があります。(人工知能Copilotによる回答)

ホンドタヌキやホンドギツネ、ニホンイタチなどニホンアナグマ以外にも様々な野生動物が往来するので、ホンドテンも対抗するように匂い付けで縄張り宣言したのでしょう。 
ホンドテン参上!

動画の後半は、1.5倍に拡大した上に自動色調補正を施してリプレイ。(@0:29〜) 


つづく→

2024/10/31

大雪が降った後でニホンイタチの越冬巣穴に侵入して中を調べるホンドタヌキのペア【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年12月中旬・午後19:30頃・小雪 

ニホンイタチMustela itatsi)が越冬していると思われる巣穴を自動撮影カメラで監視しています。 
平地のスギ防風林で風倒したスギの根元に掘られた「根曲がり巣穴」です。 

12/20 
暖冬でしたが、ようやく大雪が積もりました。 
まだ小雪がちらつく晩に、♀♂ペアと思われる2頭のホンドタヌキNyctereutes viverrinus)がやって来ました。 
先頭個体が根曲がり巣穴に頭から潜り込もうとしています。 
巣口はかなり窮屈そうですが、強引に中に入りました。 
その間、後続個体が外で待っています。 
続けてもう1頭も根曲がり巣穴に潜り込みました。 

2頭のタヌキが相次いで根曲がり巣穴の外に出てきました。 
頭から入って頭から出てきたということは、巣穴の内部は2頭が同時に入れて中で方向転換できるほど広いことが分かります。 

タヌキは身震いしてから、深雪に埋もれた獣道を立ち去りました。 
深く積もった湿雪に足がズボズボと潜り、ラッセルしながら歩き去ります。 
ホンドタヌキのペアは根曲がり巣穴を内見しただけで気に入らず、住み着くつもりはないようです。 

※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


【考察】 
どうやら、このときイタチは留守にしていたようです。 
まさかイタチとタヌキが同居して越冬するのでしょうか? 
「同じ穴のむじな」と言うには珍しい組み合わせです。 

もしかすると、厳冬期は誰でも使って良い臨時の避難所のような巣穴なのかもしれません。
あるいは、元々はタヌキの巣穴だったのに、イタチが越冬のために乗っ取ったという可能性もありそうです。 
しかし、タヌキの巣穴なら巣口がもっと広いはずです。
過去に遡って家主の系譜を推測しても仕方がない(結論が出ない)ので、監視カメラを設置した以降の記録を地道に蓄積していくしかありません。 


つづく→

2024/10/30

雪が降る深夜に落葉灌木の枝先に眼下腺マーキングするニホンカモシカ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年12月中旬・午後23:40頃 

里山で渓谷沿いのスギ植林地で見つけたニホンカモシカCapricornis crispus)の溜め糞場sr1を冬になってから再び自動撮影カメラで定点監視し始めました。 

雪が激しく降りしきる深夜にカモシカが左から登場やってきました。 
右奥で、落葉した灌木(樹種不明)の細い枝先に顔の眼下腺を何度も擦り付けてマーキング(匂い付け)しています。 
縄張りをマーキングした後はいつものように、ペロペロと舌を出し入れしました。 
降雪時の眼下腺マーキングは初見です。 

その後カモシカは溜め糞場sr1には立ち寄らず、右へ(谷の方へ)向かいました。 


根雪が降る前の初冬にも山中の水場に飛来するコウモリ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年12月中旬・午前0:30頃 

里山で湧き水が溜まった泉の左岸を自動撮影カメラで見張っています。 
深夜に1匹のコウモリが右から低空で飛来し、左の崖に衝突しないように急旋回して引き返しました。 
水面に同心円の波紋が広がったことから、一瞬だけ着水したことが分かります。 
1/3倍速のスローモーションでリプレイ。 

※ 動画の後半は編集時に自動色調補正を施しています。 


【考察】
この時期に虫はもう活動してないはずなので、狩りの可能性は無いでしょう。 
コウモリは飛びながら水面に口を付けて一瞬で池の水を飲んだと思われます。 
水浴の可能性を捨てきれないのですが、旧機種のトレイルカメラで撮った動画はフレームレートが15fpsしかないので、スロー再生しても素早い動きがぼやけてしまって、解明できません。

寒くなって水場に飛来するコウモリの数が激減したものの、雪国のコウモリが初冬のこんな遅い時期まで元気に活動しているとは知りませんでした。
暖冬の影響でしょうか。
この池でコウモリが撮れたのは、この日が最後でした。(根雪が積もる約1週間前)
春になるまで、どこか安全な塒で冬眠するのでしょう。



つづく→? 


【アフィリエイト】 

2024/10/29

雪で埋もれたニホンアナグマ営巣地をうろつく初冬のホンドギツネ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年12月中旬・午前3:20頃・気温-7℃ 

平地の落葉した二次林でニホンアナグマMeles anakuma)が越冬する営巣地(セット)を2台の自動撮影カメラで見張っています。 
暖冬ですが、12/17からようやく大雪が降りました。 

雪が降り止んだ12/20の深夜にホンドギツネVulpes vulpes japonica)が単独でやって来ました。 
気温が-7℃まで冷え込んだということは、よく晴れて放射冷却現象になったのでしょう。
キツネの登場は夏(7月下旬)以来で、かなり久しぶりです。 
大雪が積もった後でも、アナグマの巣口2つは辛うじて開口しています。 
キツネはその巣口L、Rを順に訪れたものの、顔を軽く突っ込んで匂いを嗅いだだけで引き返しました。 
巣穴の主であるアナグマは中で寝ているのか、キツネの訪問に気づいていないようで無反応でした。 

キツネが慌てて引き返したのは、トレイルカメラの存在に気づいて警戒したからかもしれません。 
キツネが深雪を歩くと足がズボズボと潜るものの、ラッセルするほどではありませんでした。 




【アフィリエイト】 

2024/10/28

トレイルカメラを警戒してイタチの越冬用巣穴に飛び込んだ野ネズミは無事なのか?【暗視映像】

 



2023年12月中旬・午後20:00頃 

平地のスギ防風林で根こそぎ風倒したスギの根元がえぐられたようになっています。
そこに掘られた巣穴をトレイルカメラで監視しています。 
スギと一緒に巻き添えを食らって倒れた落葉性幼木が、毎冬くりかえされる雪圧で捻じくれながらもたくましく育ちました。 

初冬のある晩、「根曲がり巣穴」の横で野ネズミ(ノネズミ)が細根に乗ってカメラを凝視していました。 
野ネズミの出巣した動きに監視カメラが反応したようです。
監視カメラのかすかな起動音を聞きつけて警戒したのか、野ネズミは瞬き一つしないで完全に動きを止めています(フリーズ状態)。 
やがて身を翻すと、背後の小さな巣穴に素早く駆け込みました。 

この根曲がり巣穴は、ニホンイタチMustela itatsi)が越冬する巣穴だろうと判明したばかりです。 

イタチは雪国でも冬眠しない肉食獣ですから、まさか野ネズミと同居しているはずがありません。 
野ネズミがイタチの巣穴になんか飛び込んだら、たちまち餌食になってしまうのではないかと心配です。 
この時イタチは留守だったのでしょうか? 
どうやらここは単純な巣穴ではなく、大小さまざまな穴が複雑に繋がっているようです。 
巣口は共通でも中ですぐにトンネルが分岐していると予想しています。 
次に野ネズミが写ったのは、新年になってからでした。(映像公開予定)

もしかするとイタチの越冬用巣穴だと思ったのは私の勘違いで、野ネズミの残り香を嗅ぎつけたイタチが興奮して狩りのために野ネズミの巣穴に何度も出入りしていただけかもしれません。 
トレイルカメラによる撮影だけでは、どうしても限界があります。 
ファイバースコープを根曲がり巣穴に突っ込んで内部を調べたら何か分かるでしょうか? 
そんなことをして、越冬を始めた野生動物が巣穴から怖がって逃げ出す羽目になるのは気の毒です。 
(正直に言うと、内視鏡のようなファイバースコープを上手く操作して複雑な巣穴の内部を撮影できるとはとても思えないので、高額なファイバースコープを買うのをためらっています。やってみなければ分かりませんね。) 
観察を始めたばかりの今季は、とりあえずトレイルカメラだけで調査します。 


つづく→

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