キツネの声は大きく2つに区別できるとしています。その1つは、おたがいの位置を確かめ合うための声であり、遠いときには大きく「クォクォクォーン」といったように、近くでは「ウォウォウォーン」などと小さく鳴くものです。2つ目は、おたがいの強さを競い合うときに出す声で、強さを示したい方は「ガッガッ」とか、「ゲッゲッ」などと、どなるような声が力強く短く繰り返されます。一方で、弱いことを伝える方は、「ミーミー」とやさしくなだめるような声を出したり、「キーキー」といった叫びにも似た金切り声を出したりします。さらにこれら2つの種類とは異なるものに、女の人の叫び声のように「ギャーン」とも聞こえる声があり、交尾をする時期によく聞かれますが、その意味はあまりよくわかっていない
2026/05/03
林内で越冬するホンドタヌキの営巣地で霧の立ち込める晩に吠えたのは誰?【トレイルカメラ:暗視映像】
2026/05/01
林内の越冬用巣穴に近づく侵入個体に大声で吠えて追い払う雪国のホンドタヌキ【トレイルカメラ:暗視映像】
2026/03/22
雪山のスギ林で厳冬期の夜に活動するニホンノウサギ【トレイルカメラ:暗視映像】
カキノキ樹上で熟果を食べながらライバルのヒヨドリを追い払うカラス【冬の野鳥:トレイルカメラ】干渉型の種間競争
2026/03/19
ボケの花に潜り込んで吸蜜していたアリが後から採餌に来たセイヨウミツバチ♀を追い払う【占有行動】
2026/03/13
カキノキ樹上の熟果や雪原の落果を採食しながら、後から集まってくるカラスを牽制するニホンザル【野鳥:トレイルカメラ】
コザルはオトナに比べて噛む力が弱いため、硬いものはあまり食べられない。また、体重が軽いので必要な食物量が少なくてすみ、オトナだと折れてしまうような細い枝先にまでアクセスできる。 (辻大和『与えるサルと食べるシカ: つながりの生態学』p93より引用)耳を澄ますと、ニホンザルたちがクーコール♪(コンタクトコール♪)を鳴き交わしている声がかすかに聞こえました。
・種内の競争関係と同様に、種間関係にも干渉型と消費型の2つがあるのだが、1本の木で2種類の動物が食べものを直接取り合う局面はほとんどないだろうから、この場合は消費型競争が問題になる。 (p115より引用)・本州では動物感の種間競争に関するきちんとした研究はまだ公表されていない。 (p116より引用)
カキノキを巡るニホンザルとカラスの相互作用
農地の端に、剪定がほとんどされていない1本のカキノキが立っており、周囲は収穫後のソバ畑、スギの防風林、休耕地などに囲まれていた。樹高はおよそ10 m前後と推定され、細長い樹形で、熟した果実は樹冠の外側や枝先に多く残っていた。この木をトレイルカメラで監視したところ、昼間には ニホンザル の小さな群れ(10頭未満と推定)が繰り返し訪れて果実を採食していた。
サルが来た直後の段階では、周囲にいた ハシブトガラス(および可能性として ハシボソガラス)に対して強い排除行動が見られた。サルは樹上だけでなく地上でもカラスを追い回し、落果を拾い食いしていたカラスの群れを追い散らしていた。この段階は、餌資源を巡る**干渉型競争(interference competition)**として解釈できる。
しかし時間の経過とともに、サルのカラスに対する攻撃性は次第に弱まった。カラスは近くの木(オニグルミなど)に待機したり、奥のスギ防風林から飛来したりして機会をうかがい、サルが落とした果実を地上で拾って食べた。サルは果実を味見したり、食べかけの果実を惜しげもなく落とすことが多く、それがカラスにとって重要な餌資源となっていた。
このため、この関係には競争と**促進(facilitation)**の両方の側面が存在していた。サルは果実へのアクセスを巡ってカラスを排除する一方で、採食行動の結果として落果や食べ残しを生じさせ、結果的にカラスの採食機会を増やしていた。
最終的に、樹上にはまだ果実が残っている段階でもサルの群れは比較的あっさりとその場を離れた。すると待機していたカラスがすぐに飛来し、樹上および地上で果実を採食し始めた。観察の後半になると、残った果実は細い枝先に集中しており、体重の軽い子ザルやカラスの方が利用しやすい状態になっていた。
カラスの個体数は時間によって変動したが、通常は3~5羽程度で、多い時には10羽以上が集まることもあった。しかし映像ではカラス同士の激しい争いはほとんど見られず、資源量が比較的多かったため同種間の干渉型競争は弱かった可能性がある。
2026/03/05
初冬に雪国のニホンザルがカキノキの熟果を巡ってハシブトガラスの群れを追い払う【冬の野鳥:トレイルカメラ】占有行動
・種内の競争関係と同様に、種間関係にも干渉型と消費型の2つがあるのだが、1本の木で2種類の動物が食べものを直接取り合う局面はほとんどないだろうから、この場合は消費型競争が問題になる。 (p115より引用)
・本州では動物間の種間競争に関するきちんとした研究はまだ公表されていない。 (p116より)
2026/02/21
カキノキに次々登って熟柿を食べるニホンザルの群れと飛来したカラスの小競り合い【野鳥:トレイルカメラ】
Q1: カラスがニホンザルにモビング(擬攻撃)することはあるか?
A1: カラスがニホンザルにモビング(擬攻撃)することは、一般的に考えられる生態系における行動パターンではありません。
その理由としては、以下の点が考えられます。
生態系の位置づけ: カラスは雑食性で、様々なものを食べますが、ニホンザルは群れで行動し、植物や昆虫などを主食とする動物です。生態系における位置づけが大きく異なるため、直接的な対立関係にあるとは考えにくいのです。
モビングの対象: カラスがモビングを行う対象は、主に自分よりも大きく、捕食される可能性のある動物、例えばタカやフクロウなどの猛禽類が一般的です。ニホンザルは、カラスにとって直接的な捕食者ではなく、むしろ競合相手や中立的な存在であると考えられます。
体の大きさや力: ニホンザルはカラスよりも体が大きく、力も強いです。カラスがニホンザルに対してモビングを行っても、効果的に追い払うことは難しいでしょう。
ただし、以下の可能性も考えられます。
個体差や状況による例外: 個体差や状況によっては、カラスがニホンザルに対して威嚇行動をとる可能性はゼロではありません。例えば、巣を守るために、たまたま近くにいたニホンザルを追い払おうとするケースなどが考えられます。
餌をめぐる競争: 餌となる資源が限られている状況下では、カラスとニホンザルが同じ餌を求めて競合し、その結果、互いに威嚇し合う場面が見られるかもしれません。
結論として、カラスがニホンザルにモビングを行うことは、一般的な現象ではなく、非常に稀なケースであると考えられます。
もし、実際にそのような場面を見かけた場合は、非常に興味深い観察結果と言えるでしょう。
補足
モビングは、鳥類が外敵から身を守るための重要な戦略の一つです。
カラスは非常に知能が高く、様々な状況に対応できる動物です。
ニホンザルもまた、社会性が高く、複雑な社会構造を持つ動物です。
Q2: 冬にカキノキに美味しい果実がなっていて、カラスもニホンザルも採食にやって来る。ニホンザルが群れで広く遊動するのに対して、カラスは縄張り定住性が高いと考えられる。カラスの縄張り内にあるカキノキにニホンザルの群れがやって来て、カキノキに登って果実を食べ始めたら、餌資源を防衛するためにカラスはニホンザルを追い払おうとするのではないか? カラスが襲ってきたら幼い子猿は怖がって逃げるのではないか?
A2: 冬場にカキの実を巡ってカラスとニホンザルが競合する場面は、自然界でよく見られる光景です。
カラスがニホンザルを追い払おうとする可能性は十分に考えられます。
縄張り意識の強さ: カラスは、特に繁殖期や餌が豊富な時期には、縄張り意識が非常に強く、侵入者を激しく追い払うことがあります。
餌資源の価値: 冬場は餌が少なくなるため、カキの実のような高カロリーな食物は、カラスにとって特に重要な資源です。
個体差と状況: カラスの性格や、その時の状況によっても、ニホンザルに対する反応は変わってくるでしょう。特に、巣がある場合や、雛がいる場合は、より攻撃的に反応する可能性があります。
一方で、ニホンザルもまた、カラスの攻撃に対して様々な対応策を持っていると考えられます。
群れの力: ニホンザルは群れで行動するため、数が多ければカラスの攻撃を凌ぎ切ることも可能です。
学習能力: ニホンザルは非常に学習能力が高く、過去の経験から、カラスの攻撃パターンを学習し、それに対応する行動をとる可能性があります。
個体差: ニホンザルも個体差があり、大胆な個体や臆病な個体など、様々な性格の個体が存在します。
幼い子猿にとって、カラスの攻撃は確かに怖い経験となるでしょう。
恐怖体験: 幼い子猿は、カラスの大きな鳴き声や急襲に恐怖を感じる可能性があります。
学習効果: しかし、このような経験を通して、カラスを危険な存在として認識し、警戒心を養うことができるでしょう。
まとめると、カラスとニホンザルの間には、餌をめぐる激しい競争が繰り広げられており、特に冬場は、その対立が顕著になることがあります。
しかし、同時に、両者は互いの存在を認識し、それぞれの戦略を駆使して、この競争を乗り越えようとしていると言えるでしょう。
Q3: 餌資源を巡るカラスの攻撃性はモビングとは呼ばないのか? あくまでも猛禽などの天敵に対してカラスが繁殖期に行うのがモビングか?
A3: 餌資源をめぐるカラスの攻撃性は、必ずしも「モビング」とは呼ばれません。
モビングと餌をめぐる攻撃性の違い
モビング: モビングは、主に繁殖期に、カラスが巣や雛を守るために、自分よりも大きな捕食者(タカやフクロウなど)に対して行う威嚇行動です。集団で攻撃し、大きな音を立てたり、糞を浴びせたりするなど、より積極的な攻撃行動が見られます。
餌をめぐる攻撃性: 餌資源をめぐって、他の動物と争う際にカラスが見せる攻撃性は、モビングよりも範囲が広く、対象も多様です。ニホンザルだけでなく、他の鳥類や哺乳類、時には人間に対しても、餌を守るために攻撃的な行動を取る場合があります。
では、餌をめぐる攻撃性を何と言うのでしょうか?
厳密な定義はありませんが、一般的には「縄張り争い」や「資源防衛行動」などと呼ばれます。
なぜ区別するのか?
目的の違い: モビングは、自分や子孫を守るための防衛行動であるのに対し、餌をめぐる攻撃性は、生存に必要な資源を守るための行動です。
対象の違い: モビングの対象は主に捕食者であるのに対し、餌をめぐる攻撃性の対象は、餌と競合する他の動物です。
行動のパターン: モビングは、集団で攻撃し、大きな音を立てるなど、より特徴的な行動パターンを示すことが多いです。
まとめ
カラスの攻撃性は、その目的や対象によって様々な種類があります。モビングは、捕食者に対する防衛行動という点で特徴的な行動ですが、餌をめぐる攻撃性も、カラスの生存戦略において重要な役割を果たしています。
Q4: 複数のカラスがカキノキに飛来して(上空を低く通り過ぎたり、枝に止まったり)、木に登っていたニホンザルを追い払ったように見えたのだが、それはモビングとは呼べないのですね。
A4: はい、その状況はモビングとは厳密には呼べません。
なぜモビングとは言えないのか?
モビングの対象: モビングは、通常、カラスよりはるかに大きく、捕食の危険性のある猛禽類などの鳥を対象に行われます。
モビングの目的: モビングの目的は、巣や雛を守るための防衛行動です。
行動パターン: モビングでは、集団で攻撃し、大きな音を立てたり、糞を浴びせたりなど、より積極的な威嚇行動が見られます。
今回のケースでは、
対象: ニホンザルは、カラスの捕食対象ではなく、むしろ競合相手です。
目的: 餌となるカキの実を守るための資源防衛行動です。
行動パターン: 必ずしも集団で攻撃するわけではなく、単独で追い払ったり、威嚇するなど、状況によって行動が異なります。
では、今回のカラスの行動を何と呼ぶべきか?
縄張り争い: カラスが縄張りとみなしているカキノキに、ニホンザルが侵入してきたため、それを追い払おうとしたと考えられます。
資源防衛行動: カキの実という貴重な餌資源を守るために、ニホンザルを追い払おうとしたと考えられます。
まとめ
カラスの行動は、状況や相手によって様々です。モビングは、特定の状況下で行われる特殊な行動であり、全ての攻撃的な行動をモビングと呼ぶわけではありません。
今回のケースのように、餌資源をめぐる争いにおいて見られるカラスの行動は、縄張り意識や資源防衛行動として捉えるのが適切でしょう。
補足
個体差: カラスの性格や経験によって、同じ状況でも異なる行動を取る場合があります。
状況依存性: 餌の量や、ニホンザルの数など、状況によってカラスの行動は変化します。
学習能力: カラスは学習能力が高いため、過去の経験から、より効果的な行動を学習していく可能性があります。
これらの点を踏まえて、実際の観察結果と照らし合わせながら、カラスの行動をより深く理解していくことができます。