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2025/03/31

春の刈田でキジ♂が勇壮な母衣打ち♪を披露するまで(野鳥)

 

2024年4月中旬・午後14:55頃・くもり 

田起こし前の刈田で、キジ♂(Phasianus versicolor)がケンケーン♪と鳴く声がしました。 
鳴き声の主を探すと、雑草が生えた原っぱ(刈田)で採食中のキジ♂を発見。 
次の母衣ほろ打ちを記録しようと、動画に撮り始めました。 

採食中にときどき頭を上げて首を伸ばし、周囲を警戒しています。
しばらくすると、胸の羽毛を嘴で整えて羽繕いを始めました。 
 最後にようやくケンケーン♪と大声で絶叫しながら、勇壮な母衣打ちを披露してくれました。
鳴き声が風切り音にかき消されそうなのが、残念です。 
その後は何事もなかったように、採食に戻りました。 
隣の縄張りから別個体のキジ♂が鳴き返す声は聞き取れませんでした。 

キジ♂の母衣打ちを1/5倍速のスローモーションでリプレイすると(@3:12〜)、素早く羽ばたいた回数は2+10回でした。 
この回数には個体差があります。 
母衣打ちで羽ばたく回数の多い♂を♀が交尾相手として選んでいるとしたら、面白いですね。(ただの妄想です)

カメラのバッテリーを使い切る寸前で赤いマークがカラータイマーのように点滅していたので、キジ♂が鳴く前兆を示すまで(立ち止まって背伸びをするまで)撮影を中断して見守りました。 
なんとかギリギリ動画に撮れました。 

気迫の籠もった母衣打ちを見ると、いつも感動します。 
春はキジの繁殖期で、♂は縄張り宣言を頻繁に(定期的に)繰り返しています。 
長くても5〜6分間辛抱して長撮りすれば、誰でも母衣打ちシーンを撮れますので、機会があればトライしてみてください。

2025/03/26

死んだアナグマの営巣地に夜な夜な出没するホンドタヌキの家族【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年4月中旬 

シーン0:4/10・午後14:06・晴れ・気温30℃(@0:00〜) 
シーン0:4/10・午後14:26・晴れ(@0:04〜) 
明るい日中にたまたま撮れた現場の様子です。 
ニホンアナグマの死後も営巣地(セット)を2台の自動撮影カメラで監視し続けています。 
ホンドタヌキNyctereutes viverrinus)の登場シーンをまとめました。 
死んだアナグマの巣穴を一時期はタヌキの♀♂ペアが乗っ取ったように見えたのですが、そんな単純な話ではありませんでした。 


シーン1:4/11・午後22:41・気温7℃(@0:07〜) 
おそらく手前から来たと思われるタヌキが、晩遅くに狭い巣口Lに注意深く潜り込みました。 
尻尾の黒斑に注目 。


シーン2:4/11・午後23:53・気温6℃(@0:07〜) 
監視カメラの起動が遅れましたが、約1時間10分後におそらく同一個体のタヌキが巣穴Lから外に出てきたようです。 
獣道を右上奥へ立ち去りました。 
 尻尾の黒斑が同じなら同一個体。 
巣穴Lの奥には、下半身の麻痺が進行したいざりタヌキが餓死しているのではないかと疑っているのですが、その死臭を嗅ぎつけたタヌキが死骸を食べた(共食い)可能性も考えられます。 


シーン3:4/14・午前3:37・気温4℃(@1:16〜) 
3日後の未明に手前から来たらしいタヌキが、巣口Lに座り込み、左後足で痒い喉をボリボリ掻いていました。 
巣口Lを見下ろしながら、か細い声でクゥーン♪と甲高く鳴きました。(@1:44〜) 
少し左に移動してから、また林床に座って毛繕いしています。 
だいぶリラックスした様子に見えます。 
なんとなく、巣L内のパートナーを案じているように見える。 


シーン4:4/15・午後21:47・気温13℃(@2:16〜) 
翌日の晩にはタヌキの♀♂ペアが現れました。 
左から来た先行個体aが巣口Lの匂いを嗅いでから、ゆっくり入巣L。 
「頭隠して尻隠さず」の状態になり、尻尾の先端だけが巣口Lに覗いています。 
そこへ左から後続個体bが登場。 
タヌキaが慌てて後退しながら巣口Lから外に出てきました。 
ペアのタヌキabが巣口Lで顔を見合わせると、後続個体bは嬉しそうに尻尾を左右にパタパタ振りました。 
イヌでは別に珍しくありませんけど、タヌキで尻尾による感情表現を見たのは初めてかもしれません。 
尻尾の中央部に滴状の黒斑▼ 

次はタヌキbが巣穴Lを内見しました。 
その間、先行個体aは獣道を右上奥へ立ち去りました。 
巣穴Lから出たタヌキbもパートナーaの後を追って行くところで、1分間の録画が終了しました。 

出産育児に備えて営巣地を探し歩いているタヌキのペアの♂が♀に巣穴Lを紹介したのに、気に入ってもらえなかったのかな?と勝手な妄想をしてみました。 


シーン5:4/15・午後21:47・気温13℃(@3:16〜) 
別アングルからも同じシーンが撮れていました。 
右から登場した後続個体bは、巣口Rの匂いを嗅いでから左へ向かい、巣口Lで先行個体aと合流しました。 
尻尾の黒斑が特徴的で、これに注目すれば私にも個体識別ができるかもしれません。 


シーン6:4/15・午後21:48(@4:16〜) 
1頭のタヌキがセットの左下手前に座り込んでパートナーを待っている間、右奥の獣道の暗闇でタヌキの白い目が光っています。 
しばらくすると、後続個体が左から登場し、巣穴Lに顔を突っ込んで匂いを嗅ぎました。 
2頭の尻尾の黒斑の違いに注目。 

出巣Lして獣道を立ち去る際に、細いマルバゴマギ灌木の根元に小便をかけてマーキングしました。 
このとき左後脚を持ち上げたので、♂と判明。(@5:10〜) 

少なくとも3頭のタヌキが登場したことになります。 


シーン7:4/15・午後21:48(@4:16〜) 
2頭のタヌキが相次いで巣口Lから左へ立ち去る様子が別アングルの監視カメラでも撮れていました。 


シーン8:4/19・午後21:50・小雨・気温9℃(@5:54〜) 
次にタヌキが写ったのは4日後の晩でした。 
左から来たタヌキの背中に付着しているのは、桜の花びらでしょうか? 

巣口Lに頭を突っ込んでから、獣道を右上奥へノソノソ歩いて行きました。 
途中で立ち止まって振り返ったので、赤外線を反射して白く光る眼が暗闇で見えました。 


シーン9:4/19・午後21:50・小雨・気温10℃(@6:31〜) 
同じシーンが別アングルからも撮れていました。 


シーン10:4/19・午後21:53・小雨(@6:58〜) 
監視カメラの起動が遅れました。 
出巣L直後のタヌキなのか、それとも手前から来て巣口Lを通り過ぎたのか、分かりません。 
狭い巣穴Lから外に出てきたのなら、直後に身震いして毛皮の土を振り落とす気がします。 

巣口Lで座って、自分の背中を甘噛みしました。 
獣道を右上奥へ向かい、待ち構えていた先行個体2頭(♀♂ペア?)と合流しました。(@7:11〜) 
しばらく3頭で仲良く相互毛繕いしてから、2頭が次々と右上奥へ立ち去りました。 
この3頭のタヌキは家族なのでしょう。


シーン11:4/20・午前0:04・気温9℃(@7:22〜) 
日付が変わった深夜に、左から来たタヌキが獣道を右上奥へ通り過ぎました。 
途中で巣口Lの横でちょっと立ち止まっても、見下ろしただけで素通りしました。 


シーン12:4/20・午後22:20・気温8℃(@7:52〜) 
同じ日の晩に右から来たタヌキが、巣口Lの匂いを念入りに嗅ぎ、右へ立ち去りました。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


【考察】 
タヌキの♀♂ペアが採餌のために一緒に外出するのは知っていましたが、3頭が行動を共にすることがある、というのは個人的に新しい発見です。
おそらく親子なのでしょう。

タヌキたちが興味を示して何度も匂いを嗅いだり潜り込んだりするのは、決まって巣穴Lの方でした。
タヌキの個体識別がしっかりできていないのが問題で、解釈に悩みます。
初めはてっきり、巣穴Lにタヌキの♀が籠もって出産するのかと思い込んでいました。
♂やヘルパーが夜な夜な巣穴Lに通い、餌を吐き戻して巣内の♀に給餌している可能性なども考えたりしました。 
しかし定点観察を続けても、この巣穴でタヌキの幼獣が産まれた形跡はありませんでした。

後になって、巣穴Lの奥には餓死した「いざりタヌキ」の腐乱した死骸が転がっているのではないか?と疑うようになりました。
タヌキの♀♂ペアがここで営巣しなくなったのは、腐乱死体のせいで巣内の衛生環境が最悪になったからだ、と説明が付きます。
死臭が気になって、通りかかる度にタヌキは巣口Lの匂いを嗅いでいるのでしょう。
たまに巣内に侵入して長居しているタヌキは、死骸を食べている(共食い)のかもしれません。
私の推測(想像)でしかないので、巣穴の奥深くを調べられるファイバースコープカメラが欲しくなります。 


つづく→

2025/03/24

ハシブトガラスが何度も来て覗き込む巣穴の奥には死骸が埋まっている?【野鳥:トレイルカメラ】

 

2024年4月上旬 

シーン1:4/3・午前9:10・くもり・気温10℃(@0:00〜) 
平地の二次林で死んだニホンアナグマの営巣地(セット)を監視し続けると、ハシブトガラスCorvus macrorhynchos)が登場しました。 
アクセストレンチから巣口Rの奥を覗き込み、細根(落枝?)を嘴で咥えて巣口から引っ張り出そうとしています。 
咥えた小枝を持ち去らなかったので、これは巣材集めの行動ではなさそうです。 
以前、この巣穴を乗っ取って住み着こうとしたタヌキが戸締まりのためにバリケードとして置いた落枝をカラスが撤去しているようです。 

下半身の麻痺が進行した「いざりタヌキ」が巣穴の奥で餓死しているのではないかと私は疑っているのですが、カラスも死臭を嗅ぎ取って(※追記参照)侵入を試みようとしているのかもしれません。 
やがて別個体のハシブトガラスが飛来し、セットの広場に舞い降りると、巣口Rに近づきました。(@0:29〜) 
更に別個体がセットを見下ろすマルバゴマキの樹冠に飛来して止まったようです。 

※【追記】
カラスは嗅覚が鈍く、専ら視覚で餌を探すのだそうです。


シーン2:4/3・午前9:12・くもり・気温11℃(@1:00〜) 
別アングルで設置した監視カメラでも撮れていました。 
左から歩いて来たハシブトガラスが巣口Lの奥を覗き込んでから、左上に飛び去りました。 
好奇心旺盛なカラスも、さすがに巣穴の中に潜り込む度胸はないようです。 


シーン3:4/3・午前9:12・くもり・気温12℃(@1:47〜) 
2羽のハシブトガラスが巣口Rから落葉灌木の樹上に飛び上がりました。 
止まり木で右を向いてカー♪と一声鳴きました。 
耳を澄ますと、少し離れた別個体と鳴き交わしているようです。 
樹上のカラスが、目の前にブラブラしていた細い枯れ枝を嘴でポキンと折って捨てました。 
巣材集めでも威嚇行動でもなさそうです。 
死骸があることは分かっているのにそれを食べることが出来ないフラストレーション(欲求不満)からきた転移行動なのかもしれません。
木から木へ次々と飛び移り、右へ飛び去りました。 


シーン4:4/3・午前10:25・くもり・気温12℃(@2:47〜) 
またもやハシブトガラスが巣口Rの奥をしつこく覗き込んでいます。 
カーカー♪と澄んだ声で繰り返し鳴き、左に少し歩いてから、今度は早いリズムでカーカー♪鳴きました。 


シーン5:4/7・午前7:14・晴れ・気温12℃(@3:47〜) 
3日後の朝にもハシブトガラスがセットに降り立ち、巣口Lの奥を覗き込んでいました。 
そのカラスが急に慌てて飛び去ったので、巣穴の主が飛び出してくるかと期待したのですが、その予想は外れました。
仲間の警戒声♪に反応したのかな? 
その後もカラス同士で鳴き交わす声だけ聞こえます。 


【考察】 
カラスは死骸(腐肉)を食べるスカベンジャーです。 
そのカラスが巣穴の奥を繰り返し覗き込んでいることから、中に死骸が埋まっていることが強く示唆されます。
 
死骸の素性について、2つの可能性が考えられます。 
(1)この営巣地で越冬中に死んだニホンアナグマ。 
巣外(営巣地の端)で見つかったアナグマの死骸は、カラスやタヌキによって食べられている最中に引きずって運ばれ、行方不明になりました。 
タヌキが食べ残しの死骸を巣穴の中に隠した可能性が考えられます。(貯食) 
しかし、死骸を巣内に搬入するシーンがトレイルカメラによって撮れていない点がネックです。
(2)下半身の麻痺が進行した「いざりタヌキ」が巣内で餓死した。 
巣口Lで長時間日光浴した後で行方不明になりました。

つまり、この巣穴はアナグマとタヌキが続けざまに死んだ、いわくつきの事故物件ということになります。
巣穴を発掘調査して死体の有無を確かめたいのですが、繁殖期が始まる春に巣穴を破壊したくありません。 
ちなみに、私の鼻では巣口で死臭を感じたことはありません。

穴居性の野生動物が巣穴の奥で死んだ場合、その死骸を誰が処理するのでしょう?
スカベンジャーのカラスが狭いトンネルの中に潜り込んでまで死骸を食べることはないようです。 
暗くて狭いトンネルの中でカラスは目が見えず、不安なのでしょう。 
普通ならハエ類が死臭をいち早く嗅ぎつけて集まり、産卵するはずですが、巣穴の奥には侵入できないようです。 
ハエは暗闇で飛べませんし、巣口から長い距離を歩いて巣穴の奥にある死骸へ向かう行動は知られていません。 
巣穴の奥に横たわる死骸は、おそらくアリなどの土壌生物によって少しずつ食べられて分解されると推測しています。 

複数個体の野生動物が同居している巣穴の場合はどうでしょうか?
誰か1匹が巣内で死んだら、仲間(家族)がその死骸を食べてしまうのでしょうか? 
それとも巣内の衛生環境を保つために、死骸はその場に埋葬されたり、巣外に運び出されて捨てられたりするのかもしれません。 
(社会性免疫行動として、アリなどで有名です。)
巣内の様子を隅々まで長期観察するのは困難なので、こうした問題はほとんど調べられていないようです。



2025/03/19

早春の雑木林でウソ♂と遭遇(冬の野鳥)

 

2024年4月上旬・午後13:50頃・晴れ 

平地の二次林で、早春なのに冬鳥のウソPyrrhula pyrrhula)の群れと遭遇しました。 
動画に撮れたのは、1羽の♂だけです。 
落葉灌木(樹種不明)の止まり木から飛び去りました。 

ところで、最後にカッカッ♪と聞こえた鋭く短い鳴き声が気になります。
同じく冬鳥であるジョウビタキPhoenicurus auroreus)が私に対して発した警戒声かもしれませんが、その姿を見ていません。 

※ 鳴き声が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。


2025/03/15

カラスの群れにモビングされて逃げる昼間のフクロウ(野鳥)

 

2024年4月上旬・午後13:25頃・晴れ 

平地の二次林でカラスの群れが鳴き騒ぎ、猛禽を追い回していました。 
カラスの繁殖期が始まったので、営巣する縄張りから天敵を追い出すモビング行動(擬攻撃)が激しくなっているのです。 
落葉灌木に止まった猛禽の正体は、フクロウStrix uralensis)でした。 
昼間にフクロウの姿を初めて撮れて、感動しました! 
フクロウのすぐ左にはカラスが止まっていて、嫌がらせをしています。 
ようやく春になり、落葉していた二次林でもマルバゴマキ(別名マルバゴマギ、ヒロハゴマキ、オオバゴマキ)の若葉がいち早く開き始めています。 

樹上のフクロウが飛び去る瞬間を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@0:43〜) 
二次林から隣接するスギ防風林の方へとフクロウは逃げて行き、その後を複数のカラスがしつこく追いかけていきます。 




その後、カラスの群れに追いたてられて逃げていくフクロウをもう一度目撃したのですが、証拠動画を撮り損ねました。 
カラスにモビング(擬攻撃)されるフクロウという対決の構図を動画に撮るのなら、もっと引きの絵で両種を同時に撮るべきでした。 
しかし、夜行性のフクロウを生まれて初めて直に観察できた私は興奮してフクロウに思いっきりズームインしてしまい、カラスの姿が撮れていません。 
そのため、カラスの種類が分からないのですが、濁った嗄れ声で鳴いていたことから、ハシボソガラスではないかと思います。(※ 追記参照) 

実は35分前にも、現場近くでフクロウの鳴く声を聞いています。
「ゴッホウ ゴロッケ ゴゥホウ」という♂の囀りさえずりでしたが、残念ながら録音できず。
フクロウの営巣木が近くにあるとすれば嬉しいのですが、まだ樹洞を見つけられていません。 
二次林に侵入した私に対して、フクロウが警告声を発したのでしょうか? 
昼間にフクロウが鳴くとそれを聞きつけたカラスが周囲から集まり、血眼になって探し出してモビングが始まるのかもしれません。 
夜になると力関係は一転して、夜行性フクロウの天下です。 
塒入りしたカラスをフクロウが捕食するのかもしれません。 

この辺りの林床でたまに見つかる鳥の死骸は、フクロウのしわざだった可能性が出てきました。 
関連記事(半年、1年前の撮影)▶  


昼間にフクロウと出会えた状況は、神垣健司『森の賢者 フクロウ』に書いてある通りでした。
フクロウは極めて警戒心が強く臆病な野鳥である。そのため人が近づいたときには、人が気づく前に飛び去って姿を消してしまう。そのため人がフクロウを見ることは非常に難しいのだ。ただ、フクロウを目撃できるケースが2通りある。ひとつは昼間、カラスに追い出されて森から出てきたとき、もうひとつは夜に道路際などで獲物を探しているときである。ただ、こうした機会に出会うことは稀である。(第3章:森に生きる p32より引用)



※【追記】 
猛禽に対してモビングするカラスの鳴き声だけから、カラスの種類を区別できるでしょうか? 
Perplexity AIに質問すると、以下の回答を得ました。
結論から言うと、単純な聞き分けは難しいらしい。
 
モビング中は通常時と異なる緊迫した状況であり、以下の点が考えられます: ハシボソガラスは威嚇時に「グワララ」など濁った声で鳴くことが多い3。 ハシブトガラスも威嚇時には澄んだ声だけでなく濁った声を出すことがあるため、通常の鳴き声からの区別が難しくなる場合がある。

【アフィリエイト】 

2025/03/13

倒木が散乱するスギ防風林で早春に縄張り争いするホンドタヌキの群れ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年3月下旬

シーン0:3/19・午後14:06・晴れ(@0:00〜) 
明るい日中にたまたまフルカラーで撮れた現場の様子です。 
多数の風倒木が散乱している平地のスギ防風林で、根返りスギの根元に掘られた「根曲がり巣穴a」をトレイルカメラで監視しています。 
春の繁殖期に何か野生動物が住み着いてくれるでしょうか? 
林床にまだ少しだけ残雪があります。 


シーン1:3/25・午前1:36(@0:04〜) 
深夜に奥の真っ暗なスギ林の中から野生動物2頭が現れました。
その目が爛々と白く光り、カメラの方を向いています。 
左手前の獣道から別個体のホンドタヌキNyctereutes viverrinus)が偵察に行くと喧嘩になり、激しい追いかけっこが始まりました。 
唸り声やワンッ♪と軽く吠える声が聞こえます。 


シーン2:3/25・午前1:38(@0:36〜) 
2分後に画面左の獣道をタヌキが右奥に向かって回り込んで行きました。 
闇夜の林内で白く光る眼が動いています。 
しばらくすると、右下から別個体が登場。 
右から回り込んで奥へ立ち去りました。 

別アングルで設置した監視カメラにはなぜか今回の騒動が何も写っていませんでした。 



※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 
※ 鳴き声が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


【考察】
幼獣同士の追いかけっこ遊びならともかく、タヌキの成獣同士でこんな激しい争いを見るのは初めてです。 
もしかすると、この辺りは隣接する縄張りの境界で、紛争地帯なのかもしれません。
根曲がり巣穴aを巡る争いとは考えにくいので、繁殖期に特有の発情した♀を巡る♂同士の争いなのでしょうか? 
( 発情期でタヌキが荒ぶっている?)



つづく→

2025/03/09

早春の林床で落ち葉を拾い集めるハシボソガラスの謎(野鳥)産座の巣材集め?

 



2024年3月下旬・午前11:40・くもり後晴れ

林床に横たわっていたニホンアナグマMeles anakuma)の死骸がホンドタヌキによって持ち去られた後も、トレイルカメラによる監視を続けています。

昼前にハシボソガラスCorvus corone) が地上に現れ、落葉樹の枯れた落ち葉を拾い集めていました。
一旦集めた落ち葉を足で押さえながら、嘴で細かくほぐす行動も見られました。
遠くにいる仲間(つがいのパートナー?)と1回だけカー♪と鳴き交わしました。
集めた落ち葉を咥えたまま飛び去りました。
特定の樹種の落ち葉だけをカラスが選んで拾い集めているとしたら面白いのですけど、私には見分けられませんでした。


※ 動画編集時にモノクロ加工を施しています。 
トレイルカメラ旧機種の癖で昼間に撮った映像の画面全体で赤色が点滅する症状が出て目障りだからです。


【考察】
これを見た私はてっきり、産座の巣材集めだろうと思いました。
カラスの巣材は主に小枝や木質の蔓などです。 
枯れた落ち葉をカラスが産座の巣材として集めるのは珍しいかもしれません。 
日本鳥の巣図鑑:小海途銀次郎コレクション』 (大阪市立自然史博物館叢書5)でハシボソガラスの巣材について調べると、
産座には多量のスギ皮、シュロの繊維、獣毛、ビニールなどを敷き詰め…(p311より引用)


今回の行動で他の解釈ができるかどうか、Perplexity AIを使ってブレインストーミングしてみました。 (出典リンクURLは割愛。)
早春の林床でカラスが落ち葉(枯葉)を拾い集めて持ち去る行動について、産座の巣材収集以外にも以下のような解釈が考えられます: 
## 巣の修繕 
カラスは通年で巣のメンテナンスを行うことがあります[6]。秋や冬の間に傷んだ巣を修復するために、落ち葉を集めている可能性があります。 
## 食料探し 
1. 落ち葉の下や周辺に潜む昆虫や小動物を探している可能性があります[4]。 
2. 落ち葉に付着した水分を飲料水源として利用している可能性もあります[4]。 
## 巣以外の用途 
1. 落ち葉を使って食べ物を覆い隠すなど、食料の保管や管理に利用している可能性があります[1]。 
2. 落ち葉を使って他の物体を覆うなど、道具として使用している可能性もあります[1]。 
## 行動学的解釈 
1. 置き換え行動(displacement behavior)の一種である可能性があります[2]。カラスが何らかのストレスや葛藤状態にあり、それを解消するために落ち葉を集めるという第三の行動を取っている可能性があります。 
2. 好奇心や遊びの一環として落ち葉を集めている可能性もあります。カラスは知能が高く、様々な物体に興味を示すことが知られています[5]。 
## 繁殖行動の一環 
落ち葉を集めて運ぶ行動が、求愛行動や番いの絆を強める行動の一部である可能性があります。 この行動自体が、繁殖の準備や相手へのシグナルとなっているかもしれません。 
これらの解釈は可能性の一部であり、実際の理由を特定するにはさらなる観察や研究が必要です。カラスの行動は複雑で文脈依存的であるため、個々の状況に応じて解釈が異なる可能性があります。

食料探しの可能性については、個人的に納得できません。 
普通の食料探しなら落ち葉をめくって探したはずなのに、私が観察したハシボソガラスは、拾い集めた落ち葉を何枚も咥えたまま持ち去ったからです。 

 「落ち葉を使って食べ物を覆い隠す」という解釈はあり得るかもしれません。 
しかし早春の時期には落ち葉が地面のそこらじゅうにありますから、わざわざ隠蔽偽装材を予め集めてから貯食場所に持っていく必要はないはずです。 
貯食場所の近くで落ち葉を調達できるはずですから、ちょっと不自然な解釈のような気がします。 

数日前にアナグマの死骸が横たわっていた地点で落ち葉拾いをしていた、という点が重要かもしれません。 
産座の巣材として獣毛は貴重ですが、前日にハシブトガラスが持ち去ってしまった後です。 
あてにしていた獣毛が見つからないフラストレーションから、ハシボソガラスは置き換え行動(=転移行動)として落ち葉を拾い集めたのかもしれない、と想像してみました。 



【アフィリエイト】 

2025/03/07

死んだニホンアナグマから乗っ取った巣穴を巡るホンドタヌキ同士の争い【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年3月下旬 

ホンドタヌキ♀♂(Nyctereutes viverrinus)が死んだニホンアナグマMeles anakuma)から乗っ取った営巣地(セット)を自動センサーカメラで見張っています。 


シーン1:3/25・午前1:50・気温1℃(@0:00〜) 
冒頭から2頭のタヌキが巣口R付近をうろついていました。 
(もしかすると、出巣Rした直後なのかもしれません。) 
左の個体aが、2つの巣口LRの中間地点で落枝の匂いを嗅いでから、自分の首筋を擦り付けました。(@0:16〜) 
何か気に入った匂いを自分の身にまとおうとする、「匂い付け」の行動なのでしょう。 
その様子を見ていた右の♂個体bが正面からゆっくり近づいて、互いに鼻先の匂いを嗅いでから、なぜか相手に襲いかかりました。 
喧嘩の鳴き声(唸り声)♪が聞こえます。 

※ 鳴き声が聞き取れるように、動画の一部は編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


襲いかかった♂個体bが相手aから離れて奥の林内に入り、ミズキ灌木の根本に排尿マーキングしました。 
このとき左後脚を持ち上げたので、性別が♂と判明。 
(冒頭のシーンで、♂bは侵入者aに気づいて出巣Rした直後だったようです。) 

巣外の騒ぎを聞きつけて、別個体cが巣穴Rから外に飛び出してきました。 
タヌキcがゆっくりaに近づいたものの、今度は喧嘩になりませんでした。 
次にcは♂bの方へ近づいて行きました。 
追い払うかどうか、反応が気になるところですが、1分間の録画が打ち切られてしまいました。 

真暗闇で相手が見えませんから、敵か味方(パートナー)か匂いで確認するしかないようです。 
巣穴を巡る縄張り争いなのか、♀を巡る争いなのか、何か小競り合いが生じているようです。 

aが縄張り内で匂い付けの行動をしたこと自体がbへの挑発行動とみなしたようです。 


シーン2:3/25・午前1:52(@1:00〜) 
右に居る2頭が、巣穴の現在の主である♀♂ペアのようです。 
そのうちの1頭♀cが巣穴Rに入りました。 
もう1頭♂bが巣口Rで身震いしてから、♀cの後に続いて入巣Rするかと思いきや、更に別個体dが右下隅の暗がりから登場しました。(@1:15〜) 
そのタヌキdは、麻痺した下半身を引きずって歩く個体でした。 


タヌキ♂bは、背後の「いざりタヌキd」を気にせずにそのまま入巣Rしました。 
巣口LRの中間地点に残った個体aは、巣口Rに近づくと、落葉したマルバゴマギ灌木の根元に首筋を擦り付けて再び匂い付けをしました。 
前回とは匂い付けした対象物が異なります。 
いざりタヌキdと対面しても、互いに知り合いのようで、タヌキcは無反応でした。 
cdは敵対しないので、血縁関係(別の♀♂つがいまたは兄弟姉妹?)なのでしょう。 

その後、いざりタヌキdが♂b♀cペアに入巣Rを許されたかどうか、非常に気になるのですが、残念ながら続きが録画されていません。 
(拒まれたと予想しています。)


【考察】 
2分間の動画で4頭のタヌキが登場する、目まぐるしい展開になりました。 
♂b♀cつがいが、この巣穴Rの新しい主のようです。 
そこへ余所者aが現れて、トラブルになったようです。 

早春はタヌキの繁殖期ですから、♀を巡る♂同士の争いなのか、それとも巣穴を巡る縄張り争いかもしれません。 
♀c♂bは自分の営巣地のあちこちに排尿マーキングして縄張り宣言をしているはずです。 
余所者タヌキaはそのマーキングの匂いを自分の体に擦りつけてから、巣穴に侵入してちゃっかり住み着く作戦だったのかもしれません。(化学擬態) 
ホンドギツネがホンドタヌキの巣穴を乗っ取る前にも、似たような行動が見られました。(タヌキがマーキングした地面に転げ回って匂い付け) 

余所者タヌキaの意図を♂bが見抜いたからこそ、aが縄張り内で匂い付けの行動をしたこと自体がbへの挑発行動とみなしたようです。 

麻痺した下半身を引きずって歩く(いざり歩く)タヌキdも心配です。 
どうやら顔見知りの家族群の中の1頭が(交通事故で?)半身不随になったようです。 
それとも、巣穴を巡る縄張り争いでタヌキ同士が死闘を繰り広げ、大怪我を負ったのでしょうか? 

この2日後(3/27)の晩からセットの端でニホンアナグマの死骸をタヌキが食べ始めました。 
その中の1頭が、「いざりタヌキ」でした。 



2025/03/03

早春のハクモクレン樹上にメジロのペアとコガタスズメバチの古巣(野鳥)

 



2024年2月中旬・午後15:30頃・晴れ 

民家の庭木のハクモクレンの樹上で見つけた コガタスズメバチVespa analis insularis)の古巣を定点観察に来ました。 
見上げて撮影を始めたら、メジロZosterops japonicus)の♀♂ペアが近くの横枝に止まっていることに気づきました。 
小声で鳴き交わしながら♪枝から枝へピョンピョン飛び移り、最後は相次いで飛び去りました。 

※ 鳴き声が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


前回もここでメジロを見かけた(単独個体)ので、もしかすると、半壊した(くり抜かれた)コガタスズメバチの古巣をメジロ♀♂が樹洞のように夜のねぐらとして使っているのかもしれない、という仮説を思いつきました。 
スズメバチの古巣を再利用してスズメなどの鳥が営巣する事例があったそうです。 

関連ニュース記事(2013年・朝日新聞)▶ スズメバチの巣、スズメが再利用 宮城・南三陸 



その仮説を検証するために暗視カメラで夜に撮影したかったのですが、冬の寒い夜に出かける根性がなくてグズグズと先延ばしにしていたら、機会を逸してしまいました。 
その後も(昼間に)ときどき定点観察を続けていたら、3月下旬にはコガタスズメバチの古巣が撤去されてしまいました。 


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2025/02/21

さえずりが下手くそな早春のウグイス♂(野鳥)ぐぜり鳴き♪

 

2023年4月上旬・午後12:40頃・晴れ 

早春の里山を下山中に、ウグイス♂(Horornis diphone)がさえずる声を今季初めて耳にしました。(初鳴き) 
ホーホケキョ♪という有名な鳴き声は、ウグイス♂が縄張り宣言をして♀を誘惑する鳴き声です。 
しかし、この日は繁殖期に入ったばかりらしく、まだ調子っ外れで下手糞な歌い方でした(鳴き方のメロディが不安定)。 
若い♂個体がホーホケキョ♪と上手に囀る練習をしているのでしょう。 
このような未熟なさえずりは、ぐぜり鳴き(サブソング)と呼ばれます。

どこで鳴いているのか、ウグイス♂の姿を見つけられませんでした。 
隣接する縄張りの♂同士が鳴き交わしている可能性もあります(歌合戦)。 


※ 鳴き声が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 
ウグイス♂のぐぜりを声紋解析したいのですが、春風の風切り音がノイズとなって耳障りです。 


関連記事(11年前の撮影@4月下旬)▶ ウグイス♂の鳴き声♪を声紋解析してみる【野鳥】



松田道生鳥はなぜ鳴く? ホーホケキョの科学 でぐぜり鳴きについて調べると
 さえずり初めは、まだ鳴き方がおぼつきません。「ホー」が短い、あるいは、ないこともあります。「ホケキョ」も「ホケ」だけということも。「ホケキョ」は複雑な技巧を必要とするのでしょう。この節回しが、なかなかできないでいます。(中略)そもそも声が小さくて張りがありません。しかし、ときどき思い出したように「ホーホケキョ」としっかり鳴けて、(中略)わずか1週間ほどの練習で上手に鳴くことができるようになる  (p76〜78より引用)



【追記】
ウグイスのさえずりには方言があるので、今回のが「ぐぜり鳴き」だと言うには、同じ縄張りで定期的に録音して、歌い方が次第に上手になることを示す必要がありますね。


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2025/02/01

GPS首輪を装着したニホンザル♂の欠伸とくしゃみ♪

 

2022年11月下旬・午後15:40頃・くもり 

山麓の水路沿いで遭遇した野生ニホンザルMacaca fuscata fuscata)の群れの中に、首輪を装着した若い♂個体が居ました。 
遊動する位置を刻々と記録するGPSテレメトリー調査の対象なのでしょう。 
猿害対策として、群れが山から降りてきて里の集落に近づくと通知する仕組みになっているのかもしれません。 
ニホンザルは母系社会ですから、一時捕獲した♂に首輪を装着しても♂はいずれ群れの外に出てしまい、コスパが悪い気がします。 
あえて♂にGPS首輪を付けて調査しているのなら、それはそれで興味深い結果が得られるでしょう。

その♂個体に注目していると、座って辺りをキョロキョロしながら口を大きく開けて欠伸をしました。 
犬歯を誇示しなかったので、威嚇ではなく生理的なあくびだと思います。 
あくびに続けてクシャミもしました。 
鼻水は出ませんでした。 

水路橋の手摺を伝って対岸に渡る途中にも、同一個体♂が再びクシャミをしました。 
風邪をひいているのかな? 
歩き去る後ろ姿の股間に、紅潮した大きな睾丸がぶらぶら揺れています。 


※ ニホンザルのくしゃみが聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


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2025/01/26

根返りスギで年末年始に餌を探す雪国の小鳥たち:シジュウカラ、コガラ、ヤマガラなど【冬の野鳥:トレイルカメラ】

 



2023年12月下旬〜2024年1月上旬 

シーン0:12/27・午後14:21・晴れ(@0:00〜) 
明るい時間帯にたまたまフルカラーで撮れた現場の様子です。 
平地のスギ防風林で風倒木が何本も長年放置されています。 
画面の右下手前から奥に向かって根こそぎ倒れた(根返り)スギの根際に掘られた巣穴bを自動撮影カメラで見張っています。 
そこにはニホンイタチMustela itatsi)が越冬していたのですが、最近ではなぜか姿を見かけなくなりました。 

今季は記録的な暖冬で、積雪が例年よりもはるかに少ないです。 
水平の細い別な倒木が朽ちて樹皮がどんどん剥がれ落ち、雪面に散乱しています。 

昼間に集まる小鳥たちの採食行動をまとめてみました。 
主にシジュウカラですが、少数のコガラやヤマガラなどを含むカラ混群のようです。 


シーン1:12/28(@0:03〜) 
シジュウカラ♀♂(Parus minor minor)の群れが根返りスギの土付き根っこをしきりに啄んでいます。 
そこで休眠越冬する昆虫を捕食しているのでしょう。 
チッチッ♪と鳴き交わす声もかすかに聞こえます。 


シーン2:12/29(@1:56〜) 
シジュウカラの群れ。 
ヒヨドリの鳴き声も聞こえましたが、姿は写っていません。 

 突然、監視カメラのレンズを覗き込んだ小鳥がいたのですが、あまりにも近過ぎて種類を見分けられませんでした。(@3:32〜) 


シーン3:12/30(@3:43〜) 
常連のシジュウカラの他に、コガラPoecile montanus)やヤマガラSittiparus varius)も来ているようです。 

根返りスギの土付き根っこを嘴でつつくシジュウカラたちの様子を、動画編集でゆっくりズームインしてみました。 
(最終的に1.5倍まで拡大)


シーン4:12/31(@8:09〜) 
珍しく、奥の残雪の上で餌を探すシジュウカラの個体がいます。 


シーン5:1/1(@9:34〜) 
翌日の元日には、雪解けが進んでいました。 


シーン6:1/2(@9:38〜) 
ヤマガラが来ています。 
珍しくフルカラーで録画されていました。 
トレイルカメラ旧機種の不安定な挙動に悩まされます。 


シーン7:1/5(@10:10〜) 
林床の積雪はほとんど溶け切っていました。 


シーン8:1/6・午前後(@10:11〜) 
これ以降は、監視カメラの電池が切れて、わずか1秒間しか録画してくれなくなりました。 
それでも健気に記録し続けるので、小鳥が来た記録にはなります。 


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


つづく→

2025/01/22

雪解けの始まった二次林に戻ってきたカケス【冬の野鳥:トレイルカメラ】

 



2024年2月中旬・午前11:00頃・晴れ・気温18℃ 


シーン0:2/9・午後13:02・くもり・気温17℃(@0:00〜) 
平地の二次林で、ニホンアナグマMeles anakuma)が冬眠する営巣地(セット)を自動撮影カメラで見張っています。 
雪が積もっても、左右に2つの巣口LRが開口しています。 


シーン1:2/19・午前10:57・晴れ・気温18℃(@0:00〜) 
10日間で、林床の根雪がだいぶ溶け、地面があちこち露出しています。 
まるで早春のような風景になりました。
今季は異常な暖冬で、降雪量が少ないのです。 

1羽のカケスGarrulus glandarius)がセットの止まり木に来ていました。 
アナグマの巣口Rから左に湾曲しながら伸びる落葉灌木マルバゴマキに止まって、雪解け後の露出した地面をじっと見ていました。 
止まり木をピョンピョン跳ぶように左へどんどん移動すると、今度はもう一つの巣口Lを覗き込んでから、左へ飛び去りました。 


シーン2:2/19・午前11:09・晴れ・気温20℃(@0:38〜) 
約12分後に、カケスがまた現れました。 
さっきと同じく、巣口Lの上に張り出したマルバゴマキの落葉灌木に止まってから、右へ飛び去りました。 
 しばらくすると、「ジェー♪」というカケスの鳴き声が画面の死角から数回聞こえました。 


【考察】 
カケスは留鳥のはずなのに、この地点でカケスが監視カメラに写ったのは久しぶりです。 
例年よりもかなり早く雪が溶けて林床の地面が露出したので、啓蟄(3月上旬)にはまだ早いのですが、獲物となる虫を探しに来たのでしょう。 

冬の積雪期にこの地点でカケスは一度も現れませんでした。 
秋の間、森のカケスがドングリ(堅果)をせっせと拾い集めて貯食していたのですが、冬の間にそれを掘り出して食べる行動は残念ながら一度も録画されませんでした。
低温下ではトレイルカメラの性能が落ちるので、そのせいで撮り損ねがあるのかもしれません。 
あるいは、雪国のカケスは雪が溶けてからでないと地中に埋めた貯食物を利用できないのかもしれません。
だとすると、積雪期(厳冬期)に食べる餌はどこに隠しているのか?ということが問題になります。
おそらく樹上に分散して貯食していると思われます。





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2025/01/20

夕方の山麓で走り回って追いかけっこするニホンザルの群れ

 



2023年12月中旬・午後15:45頃・くもり 

夕方に野生ニホンザルMacaca fuscata fuscata)の群れを追いかけて長時間の観察を続けてきました。 
山麓のスギ植林地に入ったので、てっきりここが今晩寝るねぐらなのかと思いました。 
(過去にも同じスギ林に塒入りしたのを遠くから見ています。)
ところが、次第に群れは再びスギ林から離れて行くようです。 
いくら私が慎重にゆっくり動いたとは言え、撮影のためにニホンザルの群れをしつこく追い回したせいで、警戒されてしまったのかもしれません。 
それとも、スギ植林地には遊動の途中で寄り道しただけで、ねぐら入りする森はまた別にあるのかな? 

暗いスギ林から続々と出てきた猿が、奥の土手に転がっている太い倒木の上を縦列で伝い歩きして水路の方へ登っています。 
途中から走り出して、追いかけっこや取っ組み合い(格闘遊び)が始まりました。 
倒木を挟んで対峙し、パラクールのような身軽な動きで飛び越えたり小競り合いしたりしています。 

スギ林縁で下草の陰に隠れていた個体が土手を駆け上がりました。 
別個体と追いかけっこ遊びが始まり、土手と林内を走って右往左往しています。 
追いかけっこをしている個体が走りながら吠えるような鳴き声を発することがありました。 
土手を登りきった水路のフェンス沿いでも複数個体による追いかけっこが元気に繰り広げられています。 


※ 夕方のスギ林があまりにも暗いので、動画編集時に自動色調補正を施しています。 
※ ニホンザルの鳴き声が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。


2025/01/18

根返りスギの根元で採食するウソ♀♂【冬の野鳥:トレイルカメラ】

 

2024年2月中旬・午後13:00頃・晴れ 

平地のスギ防風林で、画面の手前から奥に向かって根こそぎ風倒した根返りスギの根元に掘られた「根曲がり巣穴」をトレイルカメラで見張っています。 
画面の左下隅にその巣口が写っています。 
この巣穴aにはニホンイタチMustela itatsi)が越冬しているらしいことが分かっているのですが、最近は姿を見かけません。 
今季は異常な暖冬で積雪量が少なく、だいぶ溶けてしまいました。

昼下がりにウソ♂(Pyrrhula pyrrhula)が登場して、地上採食していました。 
この地点で冬鳥のウソは初見です。 
ウソをトレイルカメラで撮れたこと自体が初めてです。 

ウソの歩行は、ホッピングではなくウォーキングで地上を移動します。 
露出した地面や残雪の表面を啄んでいるのは、植物の細かい種子が散乱しているのでしょう。 
根返りスギの根っこに付いた土を嘴でつついているのは、そこで休眠越冬する昆虫が多い(オサムシなど)ことをウソも経験から知っているようです。 
耳を澄ますとチッチッ♪と小声で鳴いていました。 

最後に画面の左下から別個体♀が現れました。(@0:52〜) 
この2羽は♀♂つがいなのかな? 


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。 


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2025/01/16

スギ林縁で追いかけっこ、横枝に飛びつきブランコ遊び、格闘を繰り返してはしゃぎ回るニホンザルの群れ

 

2023年12月中旬・午後15:30頃・くもり 

夕方の山麓を遊動するニホンザルMacaca fuscata fuscata)を追跡したら、スギの植林地まで来ました。 
おそらく猿たちは、ここを今晩眠るねぐらとするのでしょう。 
ところが、若いニホンザルたちはまだ遊び足りないようです。 
薄暗くなってきたスギ林縁ではしゃぎ回っています。 

林縁に立ち並ぶスギの横枝に掴まった子猿が、しなって揺れる枝の感覚を楽しんでいます。 
別の若い個体がキキキッ♪とかカカカッ♪などと鳴きながら激しく走り回り、追いかけっこが始まりました。 
せっかく山から降りてきて塒入りしたのに、塒のスギ林を再び離れ、急斜面の土手を登り返しています。 

追いかけられて逃げる個体が急斜面を林縁まで駆け下りると、スギの横枝に飛びつき、追手をかわしました(一時避難)。 
猿の体重でしなる枝を利用して、ターザンごっこのようなブランコ遊びをしてから地上に降りました。 
それを見た追手も同様にブランコ遊びをしました。 

土手に座って仲間が遊ぶ様子を見物している個体もいます。 
途中から別個体も走ってきて、ブランコ遊びに合流しました。 
追いかけっこしながらスギ林内に駆け込んでも、また走って土手まで戻ります。 
若いニホンザルたちは、スギ林縁の横枝を使ったブランコ遊びのスリルが大好きなようで、何度も飽きずに繰り返しています。 
土手のあちこちで追いかけっこが繰り広げられていて、どこを撮ったらよいのか目移りしてしまいます。 

いつもとは逆に、猿がスギ林縁から土手を少し駆け上がり、頭上のスギ横枝に飛びついてブランコ遊びをすることもありました。 (@2:00〜、@4:22〜)
このパターン(三角跳び?)は初めて見たかもしれません。 

土手からスギの枝葉に飛びつく際に、枝の選択や目測を誤ると、しなる枝とともに猿は地面に落ちて引きずられてしまいます。 (@3:25〜)
幸い怪我はなかったようですが、上手く遊ぶには反復学習が必要みたいです。 
スギの枝を掴み損ねた個体は、ブランコ遊びが上手くいかない苛立ちからか、腹立ち紛れにスギの枝葉に噛み付きました。 (@2:05〜)

土手を登る途中で立ち止まり、左足の裏についたゴミを手で払う個体がいました。 (@5:28〜)
スギの落ち葉を踏んでしまい、足裏に刺さったのかな? 
それを見ていた別個体が挑発するように、土手からスギ枝葉に飛びついて、相手の目の前でブランコ遊びを始めました。 
すぐに軽い取っ組み合いになり、2頭は暗いスギ林内へ走り去りました。 

逃げる相手に追いついて対峙しても、深刻な喧嘩にはならず、軽い小競り合いをするだけでした。 
(立ち止まって追手を待ち構えることもあります。)
腕を振ったり猫パンチをしたりして、相手を追い払いました。 
遊びの一環で、ふざけて軽く格闘しているだけのようです。 
格闘遊びの際に鳴き声はほとんど発してませんでした。

一連の遊びの行動は以前にも同じ地点で何回か観察しています。 
季節も時間帯も違いますが、おそらく同じ群れに代々伝わる遊びなのでしょう。 
猿のブランコ遊びを土手の上から見下ろすのではなく、土手の下から改めて撮影したかったので、今回ようやく目標を達成することができました。 

ニホンザルたちが大袈裟にはしゃぎ回ってスギの横枝を繰り返し揺らしてるのは、もしかすると、近くでしつこく撮影を続ける私に対する威嚇誇示(ディスプレイ)の意味合いもあったりするのでしょうか? 
なんとなく、私の目を意識して、私に見せつけているような気もしました。
塒のスギ林から私に早く立ち去って欲しいのかもしれません
ニホンザルの威嚇誇示と言えば、木揺すり(枝揺すり)が有名です。 
ヒトが近くに居るときしか、この飛びつきブランコ遊びをやらないとしたら、それはそれで面白いですね。
無人カメラを設置して、猿の行動を監視してみたいものです。

12月はニホンザルの交尾期なのに、今回はしゃぎ回っていたのは発情していない若い個体ばかりでした。 
顔や尻が真っ赤になっていないことから分かります。 
つまり、追いかけっこや小競り合いに見えたのも、交尾相手を巡るシリアスな喧嘩ではありません。 
一方、発情した成獣たちは求愛や交尾行動で忙しくて、遊ぶ暇もないのでしょう。 

※ 猿の鳴き声が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。




余談ですが、動画の冒頭で聞こえる謎の鳴き声が気になります(@000〜0:50) 。
今まで聞いたことのない不思議な鳴き声を文字に表す(聞きなし)のは難しいのですけど、「Wrrrrrrrrreeee!」とか「Krrrrrrrrrrrreeeee!」「Grrrrrrrrrrrreeeee!」のように聞こえました。
途中で鈴を転がすような巻舌のような不思議な鳴き声です。 
後半は尻上がりに音程が上がりました。 

私の頭上のどこか樹上でニホンザルが鳴いているようですが、その姿を見つけられませんでした。(映像公開予定?)
眼の前で他のニホンザル個体による面白い行動が次々と展開されるので、辺りを見回して鳴き声の主を探すのも我慢して動画撮影を続けました。
後回しにするつもりでいたら、謎の鳴き声は止んでしまいました。

この鳴き声は、ニホンザルの繁殖期と何か関係があるのでしょうか? 
それとも、迷子になった子猿が不安になって母親を呼んでいるのかな? 
謎の鳴き声の意味をあれこれ調べてみたのですが、よく分かりません。
ここから先の解釈は、まったくの的外れかもしれませんが、個人的な備忘録として残しておきます。 

小田亮『サルのことば: 比較行動学からみた言語の進化 (生態学ライブラリー)』を読み返してみると、おそらく私が聞いた鳴き声は、ニホンザル♀による発情音、その中でもトーナルコールではないかと予想しました。 
私は目の前に居た別個体の動画撮影に集中していたために、樹上で鳴き声を発した個体を見ていませんが、おそらく意中の♂と接触する前の段階だったのでしょう。
 ニホンザルにとって秋は恋の季節である。1年のうち秋から冬にかけてしか発情しないニホンザルの♀は、この時期には顔を真っ赤にし、「クゥーァー」あるいは「ギャッギャッギャッ」という音声(発情音)をひっきりなしにあげている。(p89より引用)
発情している♀は顔を真っ赤にし、しきりに発情音をあげている。やがて♂が1頭近づいてくる、あるいは♀の方から接近していくのだが、そこですんなりと交尾に至るわけではない。交尾期以外は、オトナの♂と♀はめったに接近することはない。♀にとって、大きく力の強い♂は恐ろしい存在なのだ。しかしながら、性的欲求は♂に近づくことを求めている。(中略)馬乗りと馬乗りのあいだにも、ときには♀が逃げたり、グルーミングをしたりして、かなり時間が空くことがある。そのあいだ、♀は激しく発情音を発するのである。 
 ♀の発情音は、その音響的特徴によって大きくふたつに分けられる。耳で聞いただけでもだいたいの区別はつくのだが、周波数分析をしてみた(中略)。ひとつは、伊谷によって、<uyaa><ugyaa>などと記載されている、比較的長くて雑音の少ない音声であり、もうひとつは、<ka・ka・ka・ka...>と記載されている、短くて雑音成分の多い音声である。前者をトーナルコール、後者をアトーナルコールと呼ぶことにした。(中略)♂との接触前にはトーナルコールが期待値より多く発せられているのに対し、♂との接触後にはアトーナルコールの方が期待値より多くなっていた。どうやら交尾相手の♂との距離によって違う種類の発情音が使われているようだ。(p94〜95より引用)
ニホンザルが性的に活発なのは早朝だ。(p97より引用) 
・どうやら、♀は発情音(アトーナル:しぐま註)を発することで他個体の注意をひき、妨害行動を誘発することで♂をふるいにかけていると考えられる。(p98より引用) 
性的二型が大きな種において発情音が発達しているという結果は、まさに♀の発情音が♂間競争を煽っているということを裏付けているものである。(p103より引用)
 

1999年に出版されたこの本の内容は少し古いかもしれないので、AI Perplexityで質問した回答によれば、
ニホンザル♀のトーナルな交尾音は「ウァー」という尻上がりの声でビブレーション(振動)がかかっている。比較的明確な音程や調子を持つ音声です。 オスとの距離が遠いときは、トーナルな交尾音が多く使われる。

問題は、ニホンザル研究者が♀による発情音(トーナルコール)と呼んでいる鳴き声を実際に試聴して聴き比べたいのに、いくらネット検索しても見つからないことです。 
YouTubeや「動物行動の映像データベース」などに鳴いている様子の動画をニホンザル専門家がアップロードしてもらえると助かるのですが…。 
私の検索の仕方が下手なだけかもしれないので、音声ファイルまたは動画の在処をご存知の方がいらっしゃいましたら、是非教えてください。 

仕方がないので、この動画に含まれる謎の鳴き声を後で声紋解析してみます。
上記書籍の図4-1(p96)に掲載されたアトーナルコールおよびトーナルコールのサウンドスペクトログラムと比べてみれば、分かるはずです。

もしも謎の鳴き声に関する私の解釈が正しければ、♀の発情音で誘引された他の♂たちが交尾の邪魔をして、それによって一連の騒動(はしゃぎ回りに見えた)が巻き起こったのかもしれません。
「カカカ…♪」という鳴き声は、威嚇や喧嘩の際に発するのかと私は今まで思っていました。
しかし、はしゃぎ回っていた個体は未発情の若い個体ばかりだったこと、交尾期前の夏にも同じブランコ遊びが見られたことが説明できなくなります。

野生ニホンザルの鳴き声が伴う行動を動画でしっかり記録して正しく解釈するのは、なかなか大変です。
理想的には、バウリンガル(犬用)やミャウリンガル(猫用)のように、ニホンザルのさまざまな鳴き声の意味や感情を音声翻訳してくれる機器や携帯電話アプリが登場することを期待します。

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