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2026/09/23

カラス雛の死骸をホンドタヌキの溜め糞場に給餌してみると…【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2025年5月上旬〜中旬

シーン0:5/7・午後(@0:00〜) 

郊外の道端で鳥の雛が路上に落ちて死んでいました。 
一部の羽根が青かったのでオナガの雛と迷ったのですが、喉が黒かったので、おそらくハシボソガラス(Corvus corone)の雛だと思います。 
(念のためにGoogleレンズで写真鑑定してもらいました。)
嘴をしっかり閉じて死んでいるため、カラス雛の口内が赤いことを確認できませんでした。 (カラス成鳥は口内が黒になる。)

電柱に架けられたカラスの巣を撤去・駆除する際に、雛が落ちてしまったのでしょうか? 
しかし、カラスの巣の撤去を依頼されても、巣内に卵や雛が居た場合には、基本的に撤去作業を強行しないはずです。
鳥獣保護管理法で守られているからです。

それとも、巣内で死んだ雛を親鳥が巣外に捨てたのでしょうか? 
巣内で死んだカラスの雛を親鳥が食べたり、他の雛に給餌したりすることはないらしく、死骸を巣の外に捨てるらしい。 
真上の電柱にカラスの巣があるかどうか確認すべきだったのに、こんな街なかで営巣しているはずがないと思い込んでいた私は見上げませんでした。 
(たとえカラスの巣が電柱の上に無かったとしても、電力会社が撤去した直後かもしれません。)
実は翌年、同じ(または隣の)電柱に営巣するハシボソガラスを観察しています。 


この近所で他にカラスの営巣地として心当たりがあるのは、高圧線の送電塔です。 
猛禽などの捕食者がカラスの巣を襲い、雛をさらってくる途中で落としてしまった可能性もありそうです。 

死んでいるとは言え、カラスの雛の実物を見るのは初めてです。 
この個体は羽根がまだ生え揃っていません(水色の羽鞘が見えます)。 
採集時に死骸を持ち上げてみたら意外に重かったので、カラスの親鳥が巣外に捨てるにしても、咥えて運ぶのは大変そうです。 
したがって、巣から遠くに運んで捨てたとは思えません。 

写真に撮ってから死骸を採集しました。 
一度は立ち去りかけたものの、ビニール袋を持参していたことを思い出し、それを手袋代わりにして死骸を素早く回収しました。 
死骸が横たわっていた舗装路は体液で湿っていて、微小なアリ(種名不詳)が数匹群がっていました。 
死臭を嗅ぎつけたハエ類などはまだ来ていませんでした。 
死後硬直もなかったので、死んでからそれほど時間が経っていないようです。 

持ち帰った死骸をとりあえず冷凍保存しました。 
剖検して死因を調べるか、頭骨標本を作るか、スカベンジャーに給餌するか、使い道を考えます。
15cm定規を並べて置いた。



シーン1:5/9・午後・晴れ(@0:12〜) 
前回の成功に味をしめて、ハシボソガラスの雛の死骸もホンドタヌキ(Nyctereutes viverrinus)に給餌することにしました。 


2日後に、冷凍庫から取り出したカラス雛の死骸を、スギ防風林にあるタヌキの溜め糞場wbcまで持参しました。 
死骸は不自然な体勢で曲がったまま凍っていました。
ゴム手袋をしてから、まだ完全に解凍されていない死骸をじっくり見ると、総排泄孔が大きいことにちょっと驚きました。
青い羽鞘の先から黒い羽根が生えかけています。

死骸をただ林床に置くのではなく、溜め糞の横にある灌木(樹種不明:落葉性広葉樹)に針金で頸部を固定してぶら下げました。 
前回の反省を活かして、スカベンジャーが死骸を監視カメラの前からすぐに持ち去れないように工夫したつもりです。 


カラス雛の死骸を常温解凍しても、私の嗅覚ではほぼ無臭でした。
しかし、かすかな死臭を敏感に嗅ぎつけたハエ類(キンバエ、クロバエ)がすぐに飛んできて頭部に群がり、吸汁し始めました。 
ハエ♀が産卵しても死骸がまだ凍っているため、ウジ虫(ハエの幼虫)の孵化を遅らせることができそうです。

果たしてタヌキはカラス雛の死骸を巣穴に持ち帰って母親♀に給餌するでしょうか? 
予想では、繁殖期に巣穴で出産・授乳・育児する母親♀にせっせと餌を運んできて与えるのは父親♂やヘルパー♀(娘)の仕事です。 


シーン1:5/13・午前2:06・気温8℃(@1:53〜) 
今回の給餌実験は、残念ながら全然私の思い通りにはいきませんでした。
監視カメラが不調だったのか、4日後の深夜未明までろくに起動しませんでした。
すでにカラス雛の死骸は何者かにほとんど持ち去られた後で、頭部しか残っていませんでした。

ホンドタヌキの両目失明個体(ヘルパー♀)が死骸をぶら下げておいた真下の落ち葉の匂いを嗅ぎ回っています。
カラス雛の死骸から垂れた体液(ドリップ)の死臭が残っているのでしょう。 

針金でぶら下げられたカラス雛の頭部を嗅ぎ当てると、恐る恐る咥えて引っ張り、手前の林床に落としました。 
発見が遅れたせいで、死骸(の頭部)はかなり腐敗しているはずです。  
タヌキが腐肉を食べる前に1分間の録画時間が終わってしまいました。


シーン2:5/13・午前2:21・気温9℃(@2:21〜) 
14分後も両目失明個体が同じ場所に留まり、のんびり座って体を掻いていました。
すぐ横には親ダヌキと思われる別個体が居ます。
結局、誰がカラス雛の死骸を食べたのか、証拠映像が撮れませんでした。
どうやら死骸を監視カメラの画角から外れた位置に持ち去ってから食べたようです。
今回も両目を失明したヘルパー♀はせっかく見つけた死骸を食べられず、両親のどちらかが横取りして食べたのでしょうか?

親子2頭が溜め糞場WBCに並んで一緒に大小便の排泄を始めました。
そこへ3頭目の個体が現れ、合流しました。(@3:34〜)
(溜め糞場wbcで3頭の家族群が揃ったことになります。)


シーン3:5/13・午前2:22(@3:53〜) 
最後に来た殿(しんがり)の個体(両目が健常の親ダヌキ)も排便を済ませると、獣道を右へ向かい、スギの木の根本で待っていた両目失明個体と合流しました。


シーン4:5/13・午前2:24(@4:23〜) 
左から来たタヌキが溜め糞を素通りして、右のスギの根本に座っていた個体と合流しました。
このときキュン♪と小声で鳴きました。(@4:31〜)
タヌキの鳴き声にしては初めて聞くレパートリーです。 
2頭が相互毛繕いしているようですが、よく見えません。




※ 鳴き声が聞き取れるように、動画の一部は編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


シーン5:5/21・午前11:24・晴れ・気温30℃(@4:38〜) 
8日後の昼間にたまたま撮れた現場の様子です。


【考察】
残念ながら、今回の死骸給餌実験は失敗に終わりました。
今回の撮影アングルでは、もしもタヌキが手前から奥に歩いて来てそのまま死骸に食いついた場合、トレイルカメラのPIRセンサーは反応しにくいことが仕様上予想されます。
撮り漏らしをなくすためには、トレイルカメラをもう1台別のアングルで設置するべきでしたね。

これで懲りずに、次の死骸を探すことにします。
くれぐれも、人目につかない場所で小規模にやりましょう。
死骸の給餌方法については試行錯誤中なのですが、今回は見栄えがよろしくありません。
死んだ雛の首に針金を巻き付けてぶら下げたので、もしも誰かが給餌現場に通りかかって見つけたら、違法な罠を設置したのか?とか、生きたまま鳥の雛を吊り下げて野生動物をおびき寄せようとしているのか(動物虐待)?などと誤解されて通報されそうです。
いざというときに「私が鳥の雛を殺した訳ではない」と申開きができるように、死骸を見つけたときの証拠写真を残しておく必要があります。
死んだ雛の首ではなく足を針金で縛って吊り下げようかとも思ったのですが、スカベンジャーが死骸を咥えて引っ張ったら、すぐに針金がすっぽ抜けてしまいそうです。

つづく→

2026/09/15

スギ防風林の溜め糞場にホンドタヌキ1〜2頭が通って排泄:5月上旬【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2025年5月上旬

シーン1:5/2(@0:00〜) 
スギ防風林で近所のホンドタヌキ(Nyctereutes viverrinus)が排泄に通う溜め糞場wbcを自動センサーカメラで見張っています。 
そのうちの1頭は赤外線の暗視カメラで見ると、両目のタペータム(輝板)が失明していて、夜限定で個体識別できます(両親と同居するヘルパー♀h)。 

晩に2頭(片親と両目失明♀h)が同時に来て排便。 


シーン2:5/3(@0:39〜) 
翌日も晩に2頭(片親と両目失明♀h)が続けて来て排便。 

1時間半後に♂が単独で登場。 
クゥーン♪と甲高い声で鳴きました。 
立ち去る際に右後脚を上げながら林床の下草に排尿マーキングしたように思ったのですけど、改めて見直すといまいち自信がありません。 
1/3倍速のスローモーションでリプレイ。(@2:07〜) 


シーン3:5/4(@2:20〜) 
小雨が降る未明にタヌキが単独で登場。 
溜め糞場WBCには立ち寄らず、右から左へ横切りました。 
後ろ姿だったので、タペータムの反射の有無が不明です。 

昼前にも単独タヌキが排便に来ていました。 
クゥーン♪とか細く鳴いて右上奥に立ち去りました。 


シーン4:5/5(@3:05〜) 
晩にタヌキが溜め糞場WBCを左から右へ横切りました。 
タペータムが光っているかどうか、横顔ではよく見えません。 
監視カメラの死角から、 クゥーン♪というタヌキの鳴き声が2回聞こえました。 


シーン5:5/7(@3:32〜) 
明るく晴れた日中にたまたま撮れた現場の様子です。 
溜め糞が少し増えて(大きくなって)います。 


シーン6:5/8(@3:35〜) 
未明に2頭のタヌキが続けて登場。 
両目失明個体♀hが先行して排便。 
後続の健常個体(親タヌキ)はその横を素通りしました。 

53分後に健常個体が単独で右から来たものの、溜め糞場を素通り。


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 
※ 雨音やタヌキの鳴き声が聞き取れるように、動画の一部は編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


【考察】 
これまでは1〜3頭のタヌキが溜め糞場WBCに来ていました。 
今回は3頭が同時に登場することはなく、多くても2頭でした。 
しかも、そのうち1頭が両目失明個体♀hです。 
一素人の想像ですが、この時期(5月上旬)はもしかすると、母親♀タヌキは休耕地の巣穴に籠もって出産・授乳に専念しているのかもしれません。 
だとすれば、両目失明のヘルパー♀と行動を共にしているのは父親♂タヌキではないかと想像しています。 


水田で激しい縄張り争いを繰り広げる2組のハシボソガラス♀♂(野鳥)

 

2025年5月下旬・午後12:30頃・くもり 

水が張られた田植え前の水田で、計4羽のハシボソガラス(Corvus corone)が鳴き騒ぎながら激しい空中戦を繰り広げていました。 
強風を利用した遊びのウィンドサーフィンや追いかけっこなのかと初めは思ったのですが、どうやら本気で喧嘩しているようです。 
おそらく、それぞれの巣を中心とした縄張りが隣接している2組の♀♂ペアが不仲で、この辺りが係争中の縄張り境界なのでしょう。 
喧嘩中もハシボソガラスに特有の嗄れ声(ガラガラ声)で鳴いていました。 

2羽のカラスが空中で互いに足を絡み合い、回転しながら落ちています。 
地上(水面)に墜落する寸前で相手を離しました。 

水田の畦道に着陸してからも2羽の格闘が続き、横の田んぼに落水しました! 
溺れそうになっても喧嘩を止めずに翼を相手に打ち付けているので驚きました。 
ようやく畦道に上陸しました。 
畦道から1羽が飛び立っても、もう1羽が追いかけます。 
♀♂番(つがい)のパートナーが加勢に来ることもありました。 

ハシボソガラス♀♂2組の大喧嘩を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@0:53〜) 
細く尖った嘴で互いにつつくことはほとんどなくて、翼を打ち付けたり足で攻撃しているのが興味深く思いました。 
同種間の縄張り争いでは、「危険な武器は使わず相手に致命傷を与えない」という喧嘩の作法(不文律)があるようです。
2組のつがいが争うとき、同性同士で喧嘩するのですかね?
それとも、相手が異性でも構わずに攻撃するのですかね?

2026/09/06

丸木橋に乗って求愛給餌する春のハシブトガラス♀♂【野鳥:トレイルカメラ】

 



2025年4月下旬・午後12:40頃・くもり・21℃ 

春の林内で雪解け水が貯まった排水溝を自動撮影カメラが見張っています。 
ある日の昼下がりに、1羽のハシブトガラス(Corvus macrorhynchos)が細い丸木橋(自然の倒木)に乗っていました。 
水面まで頭を下げて水を飲んでいると、カメラの死角から別個体の澄んだ鳴き声♪が聞こえます。 

やがて左から別個体が飛来すると、短くカァ♪と鳴きながら丸木橋に着地しました。
すると先客のカラスが後から来た個体ににじり寄りました。 
この2羽は♀♂番(つがい)のようで、アウアウアウ♪…と奇妙な鳴き声を発しながら互いに嘴を触れ合いました。 
愛情表現のキスを交わしたというよりも、口移しでパートナーに餌を与える求愛給餌をしたようです。 
だとすれば、左の個体が♂で後から合流した右の個体が♀になります。
しかし、求愛給餌に先立って♀は催促(餌乞い)しませんでした。 
♂は直前に水を飲んでいた訳ですから、パートナーの♀に口移しで水を与えたのでしょうか?
♂が予め喉袋に貯めていた餌を水で湿らせてから分け与えたのかと思ったのですが、映像を見直しても素人目には♂の喉袋が給餌前に膨らんでいませんでした。

関連記事(2、8年前の撮影)▶ 

先に来ていた個体(♂?)が先に奥へと飛び去りました。 
1.5倍に拡大した上でハシブトガラスの求愛給餌をリプレイ(@1:04〜)。


※ カラスの鳴き声が聞き取れるように、動画の一部は編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


2026/09/03

タヌキの巣穴がある休耕地で落ち葉をめくって餌を探すハシボソガラス【野鳥:トレイルカメラ】

 



2025年4月下旬・午前9:00頃・くもり・気温18℃ 

休耕地でホンドタヌキ♀♂(Nyctereutes viverrinus)の家族が暮らす営巣地を自動センサーカメラで見張っています。 
春になって雪が完全に溶け、枯野だった地面に草が青々と育ち始めました。 

ハシボソガラス(Corvus corone)が単独で原っぱに降り立っていました。 
トコトコ歩いてから、お辞儀をしながらガーガー♪と嗄れ声で鳴きました。 
やがて、嘴で落ち葉をめくって餌を探し始めました。 
落ち葉の下に隠れている虫や越冬している虫を捕食するのでしょう。 

今回のカラスはタヌキの巣穴に興味を示さず、素通りしました。 


※ 鳴き声が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


つづく→

2026/09/02

二次林内の営巣地に1〜3頭で出没するホンドタヌキ:4月中旬〜下旬【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2025年4月中旬〜下旬

シーン0:4/17(@0:00〜) 
春の落葉二次林でホンドタヌキ(Nyctereutes viverrinus)の家族が使っている巣穴を自動撮影カメラ2台で見張っています。 
ここは以前、ニホンアナグマが掘った営巣地(セット)でした。 

興味深い行動は個別の記事にしたので、残り物をまとめました。 
♀♂ペアの親ダヌキと、両目の輝板(タペータム)を失明した娘(ヘルパー?)から成る3頭の家族群がよく現れますが、個体識別がしっかりできていないので、他のタヌキも来ているかもしれません。 


シーン1:4/19(@0:07〜) 
夜に単独で来たタヌキが甲高い声でクゥーン♪と鳴きました。 


シーン2:4/24(@1:38〜) 
深夜にパートナーと一緒に来た♂が、巣口L横の落葉灌木に小便をかけてマーキングしました。 


シーン3:4/25(@2:08〜) 
両目失明個体が単独で未明に登場。 
(明るい昼間は、輝板の状態が見分けられません。) 

タヌキは2つの巣口L、Rの匂いを嗅いで調べるだけのことが多いのですが、単独で来たタヌキ♂が珍しく巣穴Lを内検しました。 
その後で、巣口Rの近くに生えたマルバゴマキ灌木の根元に排尿マーキング。 


シーン4:4/29(@5:16〜) 

シーン5:4/30(@5:24〜) 
明るい早朝から3頭の家族群が一緒に来ていました。 
巣穴Rを内検しています。 
3頭が同時に潜り込めるぐらい巣穴Rの内部は広いことが分かります。 
巣穴Rの外に出てくると、身震いして毛皮の土汚れを払い落とします。 
そのまま巣口Rで対他毛繕い。 

その後は巣口Rで2頭が寝そべって休んでいます。 
その間に、残りの1頭が独りで外出しました。 

しばらくしてカラスの鳴き声が近くですると、タヌキは巣穴の中に逃げ込んだようです。 
ハシブトガラスにモビングされたのでしょうか? 
ほとぼりが覚めると、恐る恐る外に出てきました。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 
※ 鳴き声が聞き取れるように、動画の一部は編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


つづく→

2026/08/19

春の昼下がりに樹上で繰り返し鳴くフクロウ♂とモビングに集まるカラスの群れ(野鳥)

 

2025年4月中旬・午後13:05〜13:35頃・晴れ 

林内で雪解け水が貯まった排水溝にトレイルカメラを設置して、生き物の往来を監視しています。 
久しぶりに現場入りして、トレイルカメラの保守作業(電池やmicroSDカードの交換)をしていると、フクロウ(Strix uralensis)の鳴く声♪が聞こえました。 

繁殖期に入ったフクロウ♂が、どこか近くの樹上で「ゴッホウ、ゴロッケ、ゴゥホウ♪」と繰り返し鳴いて縄張りを宣言し、♀にアピールしているのです。 
フクロウの鳴き声に呼応するように、カラスの大群が水路沿いのハンノキ大木に集結して鳴き騒いでいます。 
どうやら天敵のフクロウ(夜行性の猛禽)に対してモビング行動(擬攻撃)を繰り返し、カラスの縄張りから追い払おうとしているようです。 

手前に自生する落葉灌木の藪が撮影の邪魔なのですが、私が下手に移動するとフクロウやカラスに逃げられそうなので、じっと我慢して撮り続けました。 
フクロウがどこで鳴いているのか私には見つけられなくても、モビングするカラスの離合集散を見ることで、推測できます。 
二次林内をあちこち飛んで逃げ回るフクロウの姿を何度も目撃しました。(撮影失敗) 

関連記事(同じ二次林で1年前に撮影)▶ カラスの群れにモビングされて逃げる昼間のフクロウ(野鳥) 


鳴き交わしながらモビングするカラスの種類を見分けられませんでした。 
嗄れ声と澄んだ声が混じっていたので、ハシブトガラス(Corvus macrorhynchos)とハシボソガラス(Corvus corone)の混群なのかもしれません。 


※ 鳴き声が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


撮影後に現場検証すると、カラスの大群が集結していた落葉大木の樹種はハンノキでした。 
フクロウが営巣する樹洞があるのかと思って見上げても、見つかりませんでした。 


【考察】 
「キジも鳴かずば撃たれまい」という諺(ことわざ)があります。
保護色のフクロウ♂が止まり木で黙って隠れていれば、カラスにモビングされるリスクは減るはずです。 
それでも断続的に鳴き続けるフクロウ♂には何か理由があるはずです。 
近くで聞いているパートナーの♀に対して、「カラスにモビングされても囀り(さえずり)を続けられる」というたくましい活力をアピールしているのかもしれません。 
あるいは、偽傷行動のように自らが囮となって、パートナー♀が抱卵・抱雛している樹洞(巣穴)からカラスを遠ざけようと頑張っているのかもしれません。

取り囲まれたカラスに対する警戒声や威嚇の鳴き声を発している可能性はどうでしょう?
Perplexity AIに訊くと、フクロウの警戒声は「ギャー」とか「ギャアアア」という全く別の鳴き方らしい。


この動画の画角では写っていないのですが、左奥の死角にあるスギ植林地の一区画が翌年(2026年)の春に伐採されました。 
長く続く騒音や振動のせいで、周囲で暮らしていた野生動物や野鳥の繁殖に多大な影響が出ました。 
フクロウの鳴き声が2026年にまったく聞こえなくなったのもそのひとつです。 (騒音がもたらした沈黙の春)
たとえフクロウの営巣木が伐採を免れたとしても、近くでチェーンソーや重機の騒音が続いたら落ち着いて子育てできません。
翼がある鳥は環境が悪化するとその場からすぐに姿を消してしまうため、環境のバロメーターと言われています。 
タヌキやアナグマなど哺乳類への悪影響については、いずれ別の記事で書く予定です。 

スギ花粉症に苦しむヒトにとって、杉の伐採は大歓迎でしょう。
最近ツキノワグマの出没事例が増えたので、人身事故が起きる前に、通学路沿いにあるスギ林を少し伐採して熊の通り道(隠れ家)を減らそうとした可能性もありそうです。
充分に育ったスギを伐採しないといけない林業の都合も分かるのですが、せめて繁殖期の春を避けて作業してもらえなかったかな?というのが生物愛好家の嘆きです。 
最近では、愛鳥週間も有名無実化しています。 
気候変動や地球温暖化のせいで、鳥の繁殖期の開始や渡り鳥(夏鳥)の渡来が昔より早まっている可能性があり、愛鳥週間(毎年5月10日から5月16日までの1週間)をもっと前倒しにする必要があるかもしれません。 

他には例えば、草地で繁殖するヒバリのために、河川敷の草刈り(芝刈り)を春は控えて欲しいという要望もあります。 
私が気づけた事例は氷山の一角でしかありません。
ヒトの無自覚な活動のせいで、鳥が暮らす環境が悪化している事例が多発しています。

2026/08/14

二次林内の営巣地を日夜1〜3頭で訪れるホンドタヌキ:3月下旬〜4月中旬【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2025年3月下旬〜4月上旬〜中旬 

雪国の落葉二次林にあるホンドタヌキ♀♂(Nyctereutes viverrinus)の営巣地を2台の自動センサーカメラで見張っています。 
ここは以前、ニホンアナグマの営巣地(セット)でした。 
特筆すべき面白そうな行動は個別の記事にしたので、残り物の動画をまとめて、ブログ限定で公開しておきます。 

冬に記録的な大雪が積もったので、春になっても林床の残雪が溶け去るのが遅れました。 
♀♂ペアの両親と、両目の輝板(タペータム)を失明したヘルパー個体♀h(娘)の3頭からなる家族群が巣穴Rに出入りしています。 
明るい昼間には、♀hを見分けることができません。 
巣口を点検したり、毛繕いしたりしています。 
ときどきクゥーン♪と甲高い鳴き声を発していました。 
冬季には雪の下に埋もれていて使わなかった巣穴Lも、雪解けで入口が再び現れました。 


シーン0:3/31(@0:00〜) 

シーン1:4/1(@1:10〜) 

シーン2:4/4(@1:46〜) 

シーン3:4/5(@2:47〜) 

シーン4:4/6(@4:28〜) 

シーン5:4/7(@5:23〜) 

シーン6:4/8(@6:12〜) 

シーン7:4/10(@6:16〜) 

シーン8:4/11(@8:47〜) 

シーン9:4/12(@11:04〜) 

シーン10:4/14(@11:54〜) 

シーン11:4/17(@12:32〜) 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 
※ 鳴き声が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


2026/08/10

春の林内で2頭のニホンアナグマ♂が深夜徘徊中にバッタリ出会うと…【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2025年4月中旬・午前3:35頃・気温8℃ 

春の林内で雪解け水が貯まった排水溝を自動撮影カメラで見張っています。 
未明にニホンアナグマ♂(Meles anakuma)が登場しました。 
鼻面が短い顔つきと筋骨隆々の体型から、♂と分かります。 
春はアナグマの交尾期なので、♂は交尾相手の♀が暮らす営巣地(セット)を夜な夜な訪ね歩いているのです。 (夜這い)

右岸の手前と奥から2頭のアナグマ♂が別々に歩いて来ました。 
暗闇でも互いの存在に気づいたようで、すれ違いながらジェジェジェ♪(またはカカカ…♪)と軽く吠えました。 
二度目のニアミスでは鳴き声を発しませんでした。 
激しい喧嘩にはならなかったので、この2頭は顔見知りの兄弟ではないかと想像しています。 
営巣地(セット)以外で、2頭のアナグマが出会ったのは初見です。 

その後は水路に沿って水際の匂いを頻りに嗅ぎ回っているものの、対岸に渡ろうとはしませんでした。 
ホンドタヌキやニホンザルと違って、幅2mの排水溝をニホンアナグマは飛び越えることができないようです。 
アナグマは水が怖いのか、泳いで渡ることもありませんでした。 


※ アナグマ♂の鳴き声が聞き取れるように、動画の一部は編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


つづく→

2026/08/02

山道で対峙したニホンカモシカがタニウツギの葉裏に眼下腺でマーキングし鼻息で威嚇してから逃げるまで

 

2026年6月中旬・午前11:30頃・くもり 

里山の蛇行しながら登る山道でニホンカモシカ(Capricornis crispus)と出会いました。 
初夏の登山で汗をかいて暑くなったので、私が立ち止まって服を1枚脱いでからカーブを曲がった途端に、カモシカが坂の上から私を見下ろしていたのです。 
遭遇時に私よりも斜面の上に位置していたので、カモシカは心理的に落ち着いているようです。(いつでも逃げられるという自信がある) 

顔を正面からズームインすると、角が太い成獣でした。 
耳や角に目立つ特徴はありません。 
正式名称が分からないのですが、人中(じんちゅう)とは逆に鼻孔から上へ伸びる黒い突起が左右非対称かもしれません。 

にらめっこに耐え切れずカモシカは視線を逸らして横を向き、砂利道の林道に沿って歩き始めました。 
短い尻尾を左右に振ったのは、吸血性の虫を追い払うためでしょう。 
立ち止まって振り返り、私を見据えて警戒しています。 

歩き去る後ろ姿の股間を見ても陰嚢は見えなかったので、♀ではないかと思うのですけど、素人にカモシカの性別判定は難しいです。 
♀成獣だとすると、当歳仔の幼獣はどこに居るのでしょう? 

やがて、カモシカは道端に自生するタニウツギ幼木の葉裏に顔を念入りに擦りつけました。 
眼下腺からの分泌物で匂い付けするのは、出くわした私に対してやんわりと縄張り宣言しているのでしょう。 
このパターンの行動は何度も繰り返し観察しています。

直後にまた私を振り返って見てから、フシュ♪と鋭く1回だけ鼻息を荒らげて威嚇しました。 
軽い腹立ちの感情表現かもしれません。
やがてニホンカモシカは道端のススキの茂みをかき分けると、谷へ下りて姿を消しました。 

もし私がその場に突っ立っていないで座り込んだら、カモシカは警戒を解いて近づいてくれたかどうか、実験するのを忘れました。 

2026/07/30

落葉二次林で日没後に外出の準備をするホンドタヌキ3頭の家族群:4月上旬【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2025年4月上旬・午後18:30頃・気温7℃・日の入り時刻は午後18:08

残雪が溶けかけた落葉二次林内の営巣地でホンドタヌキ(Nyctereutes viverrinus)3頭の家族群が日没後も依然として巣口で一緒に寄り添って寝そべっています。 
暗くなって赤外線の暗視映像に切り替わると、輝板(タペータム)の反射の有無で一部の個体を見分けられるようになります。 
両親は健常個体で、ヘルパーらしき娘♀hだけが両目失明しています。 

家族全員が完全に覚醒しており、お互いの毛繕いに余念がありません。 
相手の毛皮を舐めるだけでなく、甘噛みもしています。 
ときどき、小声で鳴く声がかすかに聞こえました♪ 

やがて立ち上がると、欠伸をしたり、背中を弓なりに伸ばすストレッチ運動をしたりしています。 

やがて1頭ずつ営巣地を離れ、残雪の林内を歩いて、採餌に出かけて行きます。 
いつものように、健常個体の両親♀♂が先行し、両目失明の個体♀hが殿(しんがり)を務めます。 


【考察】
昼間に巣穴の入口で日光浴したタヌキの家族が日没後にやる外出前の準備行動は、どの営巣地(休耕地および二次林内)であっても、ほぼ共通している(定形行動、ルーティン)ことが分かりました。 


2026/07/29

ヒヨドリ幼鳥の餌乞いとサシバ♂への警戒声♪(野鳥)

 

2026年6月上旬・午後13:05頃・くもり 

山麓にある池Hで私が長時間、水生生物の観察に集中していると、周囲でヒヨドリ(Hypsipetes amaurotis)が鳴き騒いでいました。 
あまりにもうるさいので、気になってきました。 
もしかして、私が無自覚でヒヨドリの営巣木に近づき過ぎてしまい、親鳥が警戒声を発しているのでしょうか? 

周囲を見渡すと、近くのアカマツ幼木の梢に留まっている個体がいました。 
閉じた翼を小刻みに震わせながら、ピーピー♪と甲高く鳴いています。 
これは典型的な餌乞いの行動なので、巣立ったばかりの幼鳥が親鳥に給餌してもらうのを待っているのでしょう。 

しかし、巣外給餌のシーンを見届ける前に、ヒヨドリ幼鳥は飛び去ってしまいました。
止まり木から左へ飛び去るヒヨドリ幼鳥を流し撮りすると、植樹された桜の木の生い茂った枝葉に飛び込んで身を隠しました。 

すぐ後から別個体のヒヨドリが飛んできて、植樹した桜の苗木を雪から守る支柱(雪囲いの一種)の天辺に留まりました。 
頭部の冠羽を逆立てているのは、警戒や興奮の現れでしょうか? 
なんとなく、この個体はさっきの幼鳥の親鳥のような気がします。 
やがて羽繕いを始めました。 
右隣の桜の木からは、ヒヨドリ幼鳥が隠れながらも、チーチー♪と餌乞いの鳴き声を発し続けています。 

支柱の天辺に留まったヒヨドリ親鳥が、別個体の警戒声を聞くと左上の空を見上げ、自らも鋭い警戒声♪を発しました。 
強く鳴きながら、左奥へ飛び去りました。 
このときヒヨドリが強い警戒心を露わにした対象は、もはや私ではなく、猛禽類でした。 
上空を飛来した1羽の猛禽が近くの枯木の梢に留まっていたのです。 
慌てて逃げたヒヨドリが、周囲で鳴き騒いでいます♪ 

※ ヒヨドリの鳴き声(餌乞いと警戒声)が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


強い逆光のため、現場では猛禽のシルエットしか見えませんでしたが、逆光補正すると、頭部が灰色がかっているのでサシバ♂(Butastur indicus)と判明。 
上嘴の根元が黄色でした。 
やがてサシバ♂は止まり木から山側へ飛び去りました。 
滑翔ではなく、羽ばたいて飛んで行きました。 
サシバ♂が飛び立つ瞬間を、1/5倍速のスローモーションでリプレイすると、翼の下面に特徴的な斑紋がしっかり見えました。(@1:20〜) 

※ 止まり木のサシバ♂を逆光補正しました。 


実はこの地点では以前からサシバの鳴き声をよく聞くので、この山林のどこかで営巣しているはずだと予想しています。


【追記】
シジュウカラが警戒声を発する際には、危険な対象(ヘビや猛禽などの天敵)の種類によって鳴き方を変えていることが明らかになり、かんたんな文法すらあることが分かってきました。


ヒヨドリでも同様に猛禽を指す鳴き声があれば面白いのですが、私の耳には今回のサシバ(猛禽の一種)に対する警戒声がいつもと違う特別な鳴き方だとは思えませんでした。
一例だけでは何とも言えないので、事例の動画を地道にこつこつと撮りためた上で声紋解析しないといけません。
猛禽の剥製や模型を野外に設置したら、ヒヨドリは反応してくれるでしょうか?
農作物を鳥の食害から守る防鳥グッズとして、タカ型の凧が販売されていて、家庭菜園や田畑、果樹園などのあちこちに設置されてます。
それをヒヨドリが初めて見たときの反応が気になります。
どうせすぐに慣れて効果が薄れてしまいそうです。


【追記2】
シジュウカラと違ってヒヨドリは天敵の種類を呼び分ける語彙や精緻な文法などを備えていないかもしれません。
なぜなら、私の個人的な印象では、ヒヨドリが天敵に対するモビングをあまりしないからです。

Perplexity AIに訊いてみました。

Q: ヒヨドリが同種の群れを呼び集めて天敵に対してモビングすることはあるか?

A: はい、**ある程度はあります**。ヒヨドリは普段は単独かつがいで行動することが多いですが、冬期や移動時、餌場では数羽〜多数が集まり、警戒鳴きや追尾行動を伴って天敵に対して集団で威嚇することがあります。 [naro.go](https://www.naro.go.jp/org/nilgs/choju/wildlife/bulbul.pdf)

## どういう形か
モビングの典型は、タカ類やフクロウ類などに対して複数個体が近寄ってつきまとい、鳴きながら追い払う行動です。一般的な解説でも、ヒヨドリは「普段は群れないが、冬に集団行動する」「小鳥のモビングの一員になりうる」とされます。 [hirahaku](https://www.hirahaku.jp/hakubutsukan_archive/seibutsu/00000059/106.html)

## ただし注意点
「同種の群れを呼び集めて」というより、**もともと近くにいる個体が警戒して次々に加わる**、あるいは**餌場やねぐらの集団が一斉に反応する**、という理解のほうが自然です。ヒヨドリに関する一般的な記述では、冬季の一時的な群れや渡りの群れはよくある一方、繁殖期はつがい中心です。 [naro.go](https://www.naro.go.jp/org/nilgs/choju/wildlife/bulbul.pdf)




【アフィリエイト】

2026/07/21

早春の雪原でタヌキの営巣地が気になるカラスたち:3月下旬〜4月上旬【冬の野鳥:トレイルカメラ】

 



2025年3月下旬〜4月上旬


雪国の休耕地でホンドタヌキ♀♂(Nyctereutes viverrinus)の家族が暮らす営巣地を自動センサーカメラで見張っています。 
カラスの登場シーンをまとめました。 
主にハシブトガラス(Corvus macrorhynchos)だと思うのですが、ハシボソガラス(Corvus corone)っぽい個体も登場して、映像から種類を見分けるのが難しいです。


シーン1:3/29・午前10:26・くもり・気温6℃(@0:00〜) 
右手前に立っているオニグルミの落葉灌木に大雪が積もり、その重みで途中から折れてしまいました。
その枝に2羽のハシブトガラスが止まり、タヌキの巣口を見下ろしています。 
おそらく♀♂番(つがい)なのでしょう。 
足元の枝に嘴をしきりに擦りつけています。 
やがて1羽は手前に飛び去りましたが、もう1羽は止まり木でピョンピョン跳んで右へ移動しただけです。 


シーン2:3/30・午後12:32・晴れ・気温10℃(@0:45〜) 
雪解けして枯野の地面が露出した巣口にカラスが来ていました。 (ハシブトガラスなのかどうか、あまり自信がありません。ハシボソガラスかも?) 
タヌキの家族は留守なのでしょう。 
カラスはトコトコ歩いて巣口に近づき、暗い内部をしげしげと覗き込んでいますが、中に入る勇気はさすがにないようです。 

巣口の左横で残雪を嘴の先端で引っ掻いただけで、雪を食べませんでした。 
雪壁を登ってから再び手前の地面にピョンと飛び降りました。 


シーン3:4/4・午前11:59・気温12℃(@1:38〜) 
小雪がちらつく正午に、監視カメラが起動。 
右手前の林縁に自生するオニグルミの横枝にカラスが止まって、タヌキの巣穴を覗き込んでいました。 
尾羽を扇状に素早く開閉しているのは、どんな感情表現なのでしょうか。 
やがて右下手前に飛び降りました。 
ハシボソガラス(Corvus corone)ですかね? 


2026/07/17

ホンドタヌキの越冬用巣穴が気になって何度も調べる早春のハシブトガラス【冬の野鳥:トレイルカメラ】

 


2025年3月中旬〜下旬 

シーン0:3/10・午後16:40・晴れ・気温13℃(@0:00〜) 
雪国の落葉二次林でホンドタヌキ♀♂(Nyctereutes viverrinus)が越冬する巣穴Rをトレイルカメラで見張っています。 
ここは以前、ニホンアナグマが掘った営巣地(セット)でした。 
ハシブトガラスが登場したシーンをまとめました。 


シーン1:3/12・午前9:27・晴れ(@0:03〜) 
ハシブトガラス(Corvus macrorhynchos)が単独で巣口Rに来ていました。 
巣口Rを覗き込んでから、右横の雪面をつついた(食べた?)ようですが、後ろ姿でよく見えません。 
溶けかけた残雪の上を右へトコトコ歩いて(ウォーキング)から、右へ飛び去りました。 


シーン2:3/26・午前9:45・くもりのち晴れ・気温16℃(@0:34〜) 
2週間後、ハシブトガラスが雪原を左から歩いて登場しました。 
タヌキの巣口Rを覗き込んでから、土で汚れた残雪をひとくち啄みました。 
(雪を食べたのではなく、雪面に落ちていた小さな餌を拾い食いしたのかもしれません。) 
株立した落葉ミズキの枝をピョンピョン伝って移動すると、止まり木で身震いしてから低空で右へ飛び去りました。 


シーン3:3/26・午前9:45・くもり・気温13℃(@1:25〜)
別アングルの監視カメラでも撮れていました。 
雪を食べたかどうか、このアングルでもカラスが巣口Rの窪地に隠れて見えませんでした。 

途中でシジュウカラ(Parus minor minor)と思しき小鳥が飛来し、画面の右上に伸びたミズキの細い横枝に留まりました。(@1:50〜) 
カラスの様子を見に来たのでしょう。(野次馬) 
カラスが止まり木で少し上の枝に移動したら、シジュウカラは右に飛んで逃げました。 
ハシブトガラスがシジュウカラを追い払ったようには見えません。 


シーン4:3/28・午後14:27・くもり・気温10℃(@2:15〜) 
2日後、珍しく2羽のハシブトガラスが一緒に来て、タヌキの巣口Rを覗き込んでいました。 
近くに別個体がいるようで、カラスの鳴き声が聞こえました。 
まず1羽が左上奥に飛び去りました。 
居残った個体が雪面を歩きながら、カァー、カァー♪と澄んだ声で鳴きました。 

定説ではハシブトガラスの歩き方はホッピングなのに、まるでハシボソガラスのように雪面でウォーキングしています。 

雪面から飛び上がって株立したミズキの落葉灌木に留まりました。 今回のカラスは2羽とも雪を食べませんでした。 


シーン5:3/28・午後14:29・くもり・気温9℃(@3:15〜) 
つづきが別アングルの監視カメラに写っていました。 
ミズキの止まり木からハシブトガラスが左下手前に飛び去りました。 


シーン6:3/30・午前9:52・晴れ・気温10℃(@3:32〜) 
さらに2日後にもハシブトガラスが単独で登場。 
セットの雪面から飛び立つと、低空で右上奥へ飛び去りました。 
しばらくすると、カメラの死角からハシブトガラスが澄んだ声で3回鳴く声が聞こえました。 


シーン7:3/30・午前9:54・晴れ・気温12℃(@3:49〜) 
別のカラス個体が同じルートで飛び去る後ろ姿が写っていました。 


シーン8:3/31・午前11:48・くもり・気温12℃(@3:56〜) 
林床の雪解けが進み、巣口Rの手前の地面も丸く露出しました。 
いったん黒い地面が露出すると、その周囲の残雪も昼間の太陽熱でどんどん溶けていきます。 
林内では樹々の根元から雪解けが進みます(根開き)。 


【考察】 
登場したカラスはすべて森林性のハシブトガラスでした。 
近縁種のハシボソガラスは平地性と言われていて、確かに同じカラス科の留鳥でもニッチを棲み分けているようです。


つづく→



2026/07/15

二次林内の巣穴に出入りする雪国のホンドタヌキ:3月下旬【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2025年3月下旬 

雪国の落葉二次林で越冬中のホンドタヌキ♀♂(Nyctereutes viverrinus)が通ってくる巣穴Rを2台の自動撮影カメラで見張っています。 
興味深い行動を個別の記事にした後の残り物になります。 
せっかく動画を編集したので、ブログ限定で公開します。(手抜き) 

家族群と思われるタヌキが1〜3頭で昼も夜も代わる代わる来ていました。 
同時に登場するのが1〜3頭という意味であって、個体識別をきちんとすれば、のべ頭数はもっと多いのかもしれません。 
ここはメインの巣穴ではなく、たまに使う別宅のようです。 
巣口Rを覗き込んで匂いを嗅いだだけで立ち去ることが多いです。 
早春で雪解けが進むと、巣内が水浸しになって居住環境が劣悪になるのではないかと想像しています。 
単独で来ていても、ときどきクゥーン♪と甲高く小声で鳴いています。 
たまに巣口Rの横の落葉灌木に小便をかけてマーキング(匂い付け)。 
この時期でもときどき雪が降っています。 

シーン1:3/21(@0:00〜) 

シーン2:3/22(@0:19〜) 

シーン3:3/23(@2:02〜) 

シーン4:3/24(@3:39〜) 

シーン5:3/25(@4:52〜) 

シーン6:3/26(@5:03〜) 

シーン7:3/27(@5:13〜) 

シーン8:3/29(@6:46〜) 

シーン9:3/30(@7:05〜) 

シーン10:3/31(@9:41〜) 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 
※ 鳴き声が聞き取れるように、動画の一部は編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 

ここは以前、ニホンアナグマの営巣地(セット)でした。

2026/07/14

雪国のスギ防風林で溜め糞場に1〜3頭で現れるホンドタヌキたち:3月下旬【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2025年3月下旬 

スギ防風林にある溜め糞場wbcに近所のホンドタヌキ♀♂(Nyctereutes viverrinus)が排便に通ってくる様子を自動撮影カメラで監視しました。 
1〜3頭で現れ、そのうちの1頭は両目の輝板が失明しています。(夜にトレイルカメラが照射する赤外線を反射しない) 
ときどきクゥーン♪と小声で鳴く声が聞こえます。 

シーン1:3/21(@0:00〜) 

シーン2:3/23(@0:46〜) 

シーン3:3/25(@4:54〜) 

シーン4:3/26(@5:36〜) 
寒の戻りなのか春一番なのか、激しい吹雪が吹き荒れました。 

シーン5:3/27(@6:46〜) 

シーン6:3/28(@7:46〜) 

シーン7:3/30(@8:26〜) 

シーン8:3/31(@9:14〜) 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 
※ 鳴き声が聞き取れるように、動画の一部は編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


つづく→

2026/07/10

早春の林内で巣口の雪かきをしただけで立ち去るホンドタヌキたち:3月下旬【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2025年3月下旬 

シーン1:3/21・午前5:28・気温-1℃(@0:00〜)日の出時刻は午前5:39。 
日の出前なのに、雪明りで充分明るいです。 
落葉二次林にある営巣地に明け方に来ていたホンドタヌキ(Nyctereutes viverrinus)の単独個体が巣口Rに顔を突っ込みながら、前脚で雪を後方に掻き出しました。 
結局、巣穴の中には入らず、外に出てきてクゥーン♪と甲高く鳴き声を発しました。 
身震いしてから、近くの細い落葉灌木に排尿マーキングしました。 
このとき右後脚を持ち上げたので、♂と判明。 
右へ立ち去りました。 


シーン2:3/22・午前5:18・小雪・気温2℃(@0:41〜)日の出時刻は午前5:37。 
翌日は小雪がちらつく未明に、3頭からなるタヌキの家族が次々とやって来ました。 
先行個体aが巣口Rで雪かきしながら、匂いを嗅いでいます。 
そこへ後続個体bが合流し、一緒に巣口Rを点検しています。 
タヌキb,aの順で奥の林内に立ち去りました。 

最後に殿(しんがり)を務める個体cが登場しました。 
振り返ると、タペータム(輝板)がカメラの赤外線を反射しておらず、両目を失明した個体♀hでした。 
先行する2頭のタペータムは健常で、おそらく両親♀♂なのでしょう。 


シーン3:3/22・午前5:19・小雪(@1:41〜) 
殿(しんがり)の個体♀hが営巣地から奥の林内に立ち去るところでした。 
両目を失明していても、雪面の匂いを嗅ぎながら迷いなく歩いています。 (嗅覚は正常なのでしょう。) 
先行する♀♂ペアとは違うルートを進んでから、右上奥で合流していました。 


【考察】 
早春の時期のタヌキは、巣内を覗き込んで匂いを嗅ぐだけで、滅多に中に入らなくなりました。 
おそらく、巣内に雪解け水がしみ出してジメジメ、ドロドロになり、居住環境が劣悪になっているのではないかと想像しています。 

ここは以前、ニホンアナグマの営巣地(セット)でした。


2026/07/04

夕方にホンドタヌキ♂がパートナー♀の尻の匂いを嗅いで発情チェックしたら怒られた:3月中旬【トレイルカメラ】

 

前回の記事:▶ 早春のホンドタヌキが林内の巣穴の横で暇を持て余し落葉灌木や落枝を何度も甘噛み【トレイルカメラ】 


2025年3月中旬・午後17:00頃・晴れ・気温7℃・日の入り時刻は午後17:52 

ホンドタヌキ(Nyctereutes viverrinus)が越冬する二次林内の営巣地で、夕方になっても♀♂ペアが留まっていました。 
晴れた昼間は暖かったものの、日が傾くとだいぶ気温が下がりました。

巣口Rの横で♀♂2頭が横に並んだまま立ち上がっています。 
左の個体♂Lが、右の個体♀Rの尻の匂いを嗅いで発情状態をチェックすると、苛ついた♀が♂に軽く噛み付きました。 
本気で嫌だったらしく、軽く吠えて威嚇しました。 

痴話喧嘩の後、何事もなかったように、♀Rは雪面に座りました。 ♂Lが欠伸をすると、続けて♀Rも欠伸しました。 
タヌキも親密な家族間で欠伸が伝染するのですね! 

やがて、♀Rが自分で毛繕いをしてから、立ち上がって背中を弓なりに伸ばすストレッチ運動をしました。 


※ 鳴き声が聞き取れるように、動画の一部は編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 

ここは以前、ニホンアナグマの営巣地(セット)でした。 


つづく→

2026/07/03

サクランボの樹上で熟果をついばむスズメの群れ(野鳥)

 

2026年5月下旬・午後14:00頃・晴れ 

民家の庭で育ったサクランボの果樹にスズメ(Passer montanus)が賑やかに鳴き交わしながら群がり、赤く熟した果実を採食していました。 
枝葉の生い茂った中央部に隠れているスズメは撮影しにくいので、枝先部分スズメが来るまで待って撮影しました。 
青空を背景にすると、ピントを合わせやすいのです。 

スズメは、サクランボの果皮がまだしっかり赤く色づいていない果実を選んで食べることもありました。 
体の大きなムクドリとは違って、スズメはサクランボの果実を丸ごと飲み込めません。 
枝からぶら下がっているサクランボの果肉を、小さな嘴でちびちびと啄んでいます。 
熟果を枝からもぎ取って咥えた個体も、丸ごと飲み込まずに、果肉だけを器用に食べて種子は下に捨てました。 

サクランボの種子に注目すると、重力散布とほぼ変わりませんから、スズメはサクランボの被食型種子散布に寄与していると言えません。 
種子捕食者ではないものの、サクランボにとっては甘い果肉の食べられ損になります。 
ムクドリなどがサクランボの種子散布者を務めています。



離れた位置から撮影している私のことをスズメは明らかに警戒しているようで、横枝を伝って移動し、果樹の枝葉が生い茂った中央部に隠れてしまいました。


関連記事(7年前の撮影)▶ サクランボの熟果を食害するスズメ(野鳥)

2026/07/02

早春のホンドタヌキが林内の巣穴の横で暇を持て余し落葉灌木や落枝を何度も甘噛み【トレイルカメラ】

 



2025年3月中旬〜下旬 

落葉二次林でホンドタヌキ(Nyctereutes viverrinus)の越冬する巣穴を自動撮影カメラで見張っています。 
ここは以前、ニホンアナグマが掘った営巣地(セット)でした。 

シーン1:3/15・午前5:42・気温-1℃(@0:00〜)日の出時刻は午前5:48。 
日の出直前に右から来た先行個体のタヌキが、通りすがりに巣口Rをちらっと見下ろしてから、右から生えた落葉灌木の枝を甘噛みしました。 
後続個体は巣口Rに顔を突っ込んで匂いを嗅いでいます。 
巣口Rの窪みから左にピョンと飛び出して、先行個体の後を追います。 

シーン2:3/18・午後15:03・晴れ(@0:41〜) 
♀♂ペアと思われる2頭のタヌキが一緒に来ていました。 
左の個体Lが、巣口Rに生えた細い落葉灌木の枝先をガジガジと甘噛みしました。 
手前の個体Rが巣口Rを点検してから、横に並んだパートナーLに対他毛繕いしました。 

シーン3:3/18・午後15:31・晴れ(@1:42〜)
ペアで来ていたタヌキのうちの1頭が、巣口Rの縁から奥の雪面に出てから、眼の前にあった落葉灌木を甘噛みしました。 
手前の個体は自分で毛繕いを始めました。 

シーン4:3/18・午後15:47・晴れ(@2:42〜)
1頭が再び巣口Rの灌木を甘噛みしました。 
左の個体Lは右の個体Rの尻の匂いを隙きあらば嗅ごうとしているようです。 
♂がパートナーの♀の発情状態をチェックしているのでしょう。 

シーン5:3/23・午前9:05・晴れ(@3:24〜) 
今回はタヌキが単独で巣穴Rに来ていました。
(この個体は、両目を失明したヘルパー♀ではないかと思います。) 
横から巣口Rを塞ぐように伸びている落葉灌木を甘噛みしてから、クゥーン♪と甲高い声でかすかに鳴きました。 
巣口Rの上の縁の残雪を前脚で何度も掻きました。 
もう本格的に雪かきをする必要がないので、ただの暇つぶしでしょう。 
手前に回り込んでから巣口Rに顔を突っ込んで、再び鳴きました♪ 

シーン6:3/23・午前9:27・晴れ・気温24℃(@4:24〜) 
♀♂ペアで来ていたタヌキの1頭が、巣口Rで落葉灌木を甘噛みしました。 
ときどき身震いしています。 

シーン7:3/23・午後16:56・晴れ・気温13℃(@5:24〜) 
両目を失明したヘルパー♀と思しき単独個体が、巣口Rで暇つぶしに落葉灌木や落枝を甘噛みしました。 
ようやく雪面に座り込んで、休んでいます。 

シーン8:3/23・午後17:02・晴れ・気温13℃(@6:10〜)
立ち上がったタヌキが巣口Rに顔を突っ込んで覗き込みながら、クゥーン♪と鳴きました。 
巣口Rの上を塞ぐように倒れている落葉灌木を甘噛みしました。 
小声で鳴いてから、巣穴Rに潜り込みました。 

シーン9:3/25・午後18:12・気温8℃(@7:03〜)日の入り時刻は午後17:58。 
日が暮れた晩に、奥から来たタヌキのペアが監視カメラを見上げていました。 
このペアのタペータム(輝板)は正常に赤外線を反射しています。 

左の個体Lが自分で毛繕いをしたり、欠伸や身震いをしました。 
体を少し掻いてから、目の前の落葉灌木を甘噛みしました。 
その後、背中を弓なりに伸ばすストレッチ運動をしました。 
これは出巣直後のタヌキによく見られる行動ですけど、今回の文脈とは合いません。 
再び落葉灌木に甘噛みしました。 


※ タヌキの鳴き声が聞き取れるように、動画の一部は編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。


【考察】 
この時期のホンドタヌキは営巣地でもとにかく退屈そうです。
巣口R付近で落葉灌木や落枝を何度も甘噛みする謎の行動が見られました。

邪魔な枝を折ろうとしている訳でもありません。 
冬の積雪で押しつぶされた灌木をぐいぐい引っ張って掘り出そうとしている訳でもありません。

これは空腹しのぎの行動なのでしょうか? 
 食べられる餌かどうか調べる探索行動なのかもしれません。 
しかし、タヌキはたとえ厳冬期でもニホンザルのように樹皮を食べることはありません。
私には手持ち無沙汰の暇つぶしに見えました。

営巣地の残雪が完全に溶ければ、タヌキは露出した地面に寝そべってのんびり日向ぼっこをするようになるのですが、早春の溶けかけた残雪に座ると毛皮がビシャビシャに濡れて(冷たくて)嫌なのかもしれません。

タヌキは主に夜行性なので、昼間は巣穴で寝ていることが多いはずです。
しかし、雪国のタヌキはこの時期、滅多に巣穴に入らなくなりました。
早春の時期は巣穴の中に雪解け水がしみ出しくる結果、敷き藁(寝床)も濡れて居住環境が劣悪になるのではないかと予想しています。
春の到来はタヌキにとって嬉しいことだけではないのかもしれません。
タヌキが居ないときに巣内にカメラを突っ込んで中の様子を撮影し、確認してみないといけません。



つづく→

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