2017/07/06

溜池の岸辺で虫を捕食するハクセキレイ♀(野鳥)



2016年6月中旬・早朝6:38

溜池の岸辺の階段でハクセキレイ♀(Motacilla alba lugens)が走り回り、虫を捕食していました。
羽の色がとても薄い個体ですね。
白変種なのかな?
最後は溜池の水面すれすれを飛び、対岸へ姿を消しました。
セキレイ類に特有の波状飛翔を披露してくれました。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


水溜りの水を飲む2羽のハシボソガラス(野鳥)



2017年5月上旬

郊外の町工場は連休で静まり返っていました。
敷地内を歩き回ってた2羽のハシボソガラスCorvus corone)が順番に水溜りの水を飲みに来ました。
嘴を水に浸してからですくい上げるように何度も水を飲みます。
カラスの行水(水浴)は行いませんでした。
繁殖期ですけど、この2羽は番(つがい)ではなく、未だ繁殖に参加しない若鳥の群れの一員だと考えています。
(すぐ近くに別のハシボソガラス番の営巣地があるのです。)
最後は1羽が地上から飛び立ちました。



余談ですが、動画の冒頭で1羽αが鳴き喚きながらこちらに向かってどんどん歩いて来ました。

▼関連記事
人懐こく挨拶しに来るハシボソガラス(野鳥)
この個体αが後半に水を飲み終えてから、水溜りをジャブジャブと歩いて横断しました。
おかげで水深が伝わりました。
素人目にはなんとなく、βよりもαの方が行動が幼い印象を受けました。




2017/07/05

川で足踏みして追い出し漁をするダイサギe(冬の野鳥)



2017年1月上旬・お昼前

街中を流れる川を見て歩くと、更にもう1羽のダイサギArdea alba)の独特な捕食行動が成功するシーンを観察できました。
この個体も川の水(冷たい雪解け水)に浸かりながら岸に沿ってギクシャクと歩いています。
これは足で川底を掻いたり足踏みしたりして、隠れている魚を追い出そうとしているのです。
同じ日に3羽連続で(a, c, e)同様の探餌行動を見れたので、決して病的な神経症状(歩行異常)でも珍しい行動でもないと納得しました。

▼関連記事
足踏みで川魚を追い出し捕食するダイサギa(冬の野鳥)
川で足踏みしながら魚を探し回るダイサギc(冬の野鳥)

藤田祐樹『ハトはなぜ首を振って歩くのか(岩波科学ライブラリー)』によると、
コサギという鳥は、採食時に片脚を水中で震わせて小動物を追い、逃げ出したところを捕食する行動をよく行う。しかし、広く鳥全体を見れば、こうした脚振りの運動は例外的な動作である。(p108より引用)



草にすっかり覆われたコンクリート護岸沿いに下流へゆっくり歩きながら真剣な目つきで魚影を探しています。
一歩ずつ川底を踏み締めた足をガクガクと上下に揺らしています。
しばらくすると左岸を上流に向かって引き返し始めました。(@0:50)

釣りをやらない私には分からないのですけど、ダイサギの行動を見ていると「魚は川の中央部よりも岸辺近くに(多く)潜んで居る」というのは釣り人の常識なのですかね?
それとも川の中央部から魚を追い出しても左右の川岸の物陰に逃げ込んでしまい、漁の効率が悪いのかもしれません。
サッカー選手のサイドバックと同じ発想だったりして。(サッカーのポジションの一つで、常にサイドラインを背負いつつ攻守に上下動する)

獲物探索を一休みして軽く羽繕い。(@5:03)



私が立っている上流の橋の方へダイサギeはどんどん近づいてきます。
橋を通る車やヒトなんか全く気にせず漁に集中しています。

突然ダイサギが羽ばたいて下流へ少し飛びました。(@7:57)
逃げた魚を追いかけて嘴を一閃し、見事に仕留めました。
苦労してようやく捕らえた細長い小魚を旨そうに丸呑みしました。
食後も嘴を水でゆすいでから貪欲に探餌行動を再開しました。


魚を飲み込む。

この日は午前中に川の短い流域を見て歩いただけで、のべ5羽(a~e)のダイサギを観察できて大収穫でした♪
それに対してアオサギは1羽も見かけませんでした。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。



↑【おまけの映像】 ※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
実は漁に成功する前にも、同一個体eの探餌行動を長々と撮影しています。(ブログ限定で公開します。)
冒頭で川の中でバランスを崩し転びかけたハプニングが滑稽でした。
猿も木から落ちる。ダイサギも川でこける。


翼を広げて転倒を回避

私が疲れて撮影を中断したら、この直後に魚を捕食したシーンを撮り損ねてしまいました。
失態を取り返そうとむきになって辛抱強く長撮りした結果、冒頭で紹介した漁の成功シーンをものにできたのです♪



階段で縄張り宣言の母衣打ち♪をするキジ♂(野鳥)



2017年5月上旬・夕方

高圧線の鉄塔を支える階段状のコンクリート土台の角でキジ♂(Phasianus versicolor)がケンケーン♪と勇ましく鳴いて縄張りを宣言していました。
周囲の湿地帯(枯れ葦原)を見渡せる高台になっています。
隣の縄張りにいる♂と張り合うようにケンケーン♪と鋭く鳴き交わしていました。
キジ♂はケンケーン♪と絶叫した直後に必ずその場で激しく羽ばたいてバサバサっと音を立てます。
この行動を母衣打ち(ドラミング)と呼びます。
動画を長撮りしてみると、約2分間隔で鳴いていることが分かりました。
もちろん編集で退屈なシーンはカットしましたが、鳴く合間の2分間に羽繕いしたり少し歩き回ったりしています。
生憎この日は風が強くて、肝心の鳴き声がマイクの風切り音でほとんど掻き消されてしまったのが残念でした。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。



2017/07/04

春の大雪が降った宵のハクセキレイ(冬の野鳥)塒入り:後編



2017年3月下旬・午後18:03~18:17(日の入り時刻は午後17:54)
▼前回の記事
春の大雪が降った宵のハクセキレイ(冬の野鳥)塒入り:前編

寒の戻りで春の雪が降りしきる中、ハクセキレイMotacilla alba lugens)の群れが民家の軒下の辺りに続々と飛来し、ホバリング(停空飛翔)していることに気づきました。
死角に入りよく見えないので、私も少し横に移動して撮影アングルを変更。
すると、通りから少し奥に入った2階建て民家の軒下の雨樋の手前でハクセキレイたちが激しくホバリングしていました。
屋根に積もった雪の上に止まっている個体もいます。
雨樋に潜り込んで並んでいる(目白押し)ハクセキレイが可愛らしい。
カメラを横にパンしても、従来の集団塒である電柱Sには1羽も居ません。
雪が降って寒い夜は雨樋の中で塒をとるのでしょうか?
吹きさらしの電柱よりも雨樋の中は吹雪になっても安心なシェルターに思えます。
この雨樋こそ冬季の集団塒、荒天時の塒としていつも使われているのかもしれません。
この場所はまさに灯台下暗しというか盲点になっていて、冬の間に私が見落としていた可能性もありそうです。
しかし、
いくら断熱効果が高い羽毛に覆われているとは言え、金属の雨樋に密着していたのでは体温が容赦なく奪われそうな気もします。

ところが、しばらくすると突然ハクセキレイが雨樋から次々に飛び立ち、近くの細い電柱から伸びる電線止まり直しました。
民家の住人が追い払ったのではなく、ハクセキレイが自発的に飛び立ったのです。
更に再び飛んで、大通り沿いの電柱Sへ移動しました。
結局はいつもの集団塒(電柱S)にハクセキレイが続々と集まり始めました。
したがって、雨樋で就塒前集合しゅうじぜんしゅうごうしていたことになります。
就塒前集合を経てから一気に塒入りするのは、ハクセキレイの習性です。(集団就塒)
夏に観察したときには、近所の別の建物の三角屋根(平屋建ての赤いトタン屋根)に就塒前集合していました。

電柱Sの塒内ではいつものように位置取りの小競り合いや追いかけっこ(空中戦)、ホバリングが巻き起こっています。
私の予想に反し、発熱して暖かそうな柱上トランス(柱上変圧器)付近に特に集中して群がっている様子はありませんでした。
鳥は恒温動物で断熱効果が高い羽毛に包まれています。

ハクセキレイは留鳥なので(一部は漂鳥?)、このぐらいの風雪や寒さは全く平気なのかもしれません。
(それなら何故、春になるまで電柱Sの集団塒は使われず閑古鳥が鳴いていたのか?という疑問が残り、堂々巡りです。)
てっきり寒い冬は柱上トランスで暖を取るだろうと予想していたのに、拍子抜けしました。
しかし結論付けるのは未だ早いでしょう。
最低気温になる深夜から早朝にかけて寝静まったハクセキレイをストロボ写真に撮って塒内分布をもう一度調べてみるべきでしたね。
また、柱上トランスが実際に夜どれぐらい放熱しているのか、サーモグラフィーでいつか撮影してみたいものです。
非接触型のレーザー温度計があれば電柱に登らなくても測定できそうです。(野外の高所までレーザーが届くのか?)

電柱Sのハクセキレイにズームインしてみると、ほとんどが背中の黒い♂ばかりでした。
極端な性比の偏りはいつ見ても不思議で、♀(背中が灰色)の塒はどこにあるのだろう?という疑問は未解決のままです。

鳥の本を読むと、おそらく繁殖期のハクセキレイ♀は各自の巣内で寝ているのだろう、と言われています。
カメラを横にパンして先程の民家をチェックすると、もう軒下の雨樋にはハクセキレイが1羽も居なくなっていました。

街灯(水銀灯)に照らされ、雪がしんしんと降っている様子がよく分かります。
地温が高いため路上には少ししか積もらず、水たまりになっています。
午後18:14に測定した気温は2.1℃、湿度56%。

※ 前半の雨樋のパート(~@3:07)のみ動画編集時に自動色調補正を施しています。(実際はもっと薄暗く彩度が低い)



【追記】
唐沢孝一『生物からみた都市の姿』によれば、
 都心のヒートアイランド現象は、厳寒の冬を生きのびる生物にとっては魅力的です。都心の駅前やゴミ焼却炉の近くで集団ねぐらをとる習性があるハクセキレイは、都市で発生する熱を利用している可能性があります。 (ポピュラー・サイエンス241『都市生物の生態をさぐる:動物からみた大都会』第7章 p164-165より引用)


私が見ているフィールドは都市ではなくかなり田舎の市街地(郊外)ですけど、参考までに抜書きしておきます。

芝の堤防で採食するムクドリ(野鳥)



2015年4月中旬

河原の土手でムクドリSturnus cineraceus)が採食していました。
堤防の斜面を歩き回り、枯れた芝生をつついたり地面をほじくったりして虫を探しているようです。
芝生の若葉が少しだけ芽吹いていました。

斜面の奥でもう一羽のムクドリが同様に採食していました。
もしかすると番(つがい)の関係なのかもしれません。


2017/07/03

春の大雪が降った宵のハクセキレイ(冬の野鳥)塒入り:前編



2017年3月下旬・午後17:54~17:58(日の入り時刻は午後17:54)
▼前回の記事
ハクセキレイの集団塒に紛れ込むムクドリ(野鳥)

前回の定点観察から4日後、寒の戻りで朝から大雪が降りました。
雪の日のハクセキレイMotacilla alba lugens)はどこに塒入りするのか?という長年の疑問が解決するかも?と期待に興奮しながら集団塒を見に行きました。
特に寒い夜は電柱の集団塒で柱上変圧器(柱上トランス)の周囲に密集して暖を取るのでは?という個人的な予想を検証したいところです。
それとも気候が厳しい冬に逆戻りすると、夏季(繁殖期)の塒を一時的に離れて寒さを凌げる冬季の塒に移動するのでしょうか?

万全の防寒具を着込んで出かけ、現場に着いたのは午後17:05。
断続的に雪が降りしきる中をしばらく待ちます。
地温が高いため、路上にはほとんど雪が積もらず、すぐに溶けていきます。
(映像はここから。)
ハクセキレイの定宿となっている2本の電柱SとNを日没時刻にチェックすると、未だ1羽も来ていませんでした。
電線や電柱、柱上トランスにうっすらと冠雪しています。
横風の影響で、電柱の西面に沿って雪が縦の帯状に付着しています。
数分後には、電柱Sの近くの電線に3羽のハクセキレイが止まっていました。
就塒前集合が始まりそうです。
更にもう1羽のハクセキレイが飛来して電柱Sの天辺に着地しました。
ところがこれ以上はハクセキレイの数が増えず、電柱S/電線からどこか住宅地の方へ次々に飛び去ってしまいます。
群れの本隊はどこに居るのでしょう?
午後17:47に測定した外気温は3.1℃、湿度55%。

前編は状況説明しただけで、面白い本題は後編になります。

※ 夕暮れ時で薄暗く彩度が低い映像のまま、あえて自動色調補正していません。

つづく→後編:意外な場所で就塒前集合



中洲の岸辺で採食し川の水を飲むカルガモのつがい(野鳥)



2017年4月下旬

おそらく番(つがい)と思われるカルガモAnas zonorhyncha)のペアが春の川で仲良く並んで採食していました。
中洲の岸辺の泥に嘴を突っ込んで採食しています。
1羽が川の水を嘴ですくって飲みました。
やがて私を警戒したのか、中洲に上陸すると横断し、私から離れた反対側の岸辺にて採食を再開。



2017/07/02

朝焼けの川とコハクチョウの群れ(冬の野鳥)



2016年11月上旬・午前6:03~6:12(日の出時刻は午前6:11)
▼前回の記事
夜明け前の川で目覚めるコハクチョウとサギ類の混群(冬の野鳥)

東の空に太陽が昇り始めると茜色の朝焼けが川面に反射して、息を呑むほど荘厳な光景になりました。
コハクチョウCygnus columbianus)の群れは川面を移動しながら羽繕いしたり水中に長い首を突っ込んで採食したりしています。
水浴する個体もいます。
コハクチョウが川に散開すると、どの個体に注目すべきか目移りしてしまいます。
ときどき鳴き交わすコハクチョウの鳴き声が朝の川に響き渡ります。
手前の岸に近寄ってくる個体は誰かヒトからの給餌を期待しているのかな?と思ったのですが、鳥インフルエンザの流行を恐れて今季はここで白鳥に給餌をしていないのだそうです。

川の西岸から観察している私は逆光をもろに浴び、眩しくてたまりませんでした。
防寒対策として耳が隠れるニット帽を被っていたものの、この局面ではつば付きのキャップが欲しくなりました。

※ 朝靄に包まれていた上にレンズが結露してぼやけた映像になったので、動画編集時に自動色調補正を施しています。

つづく→早朝に集団塒の川から飛び立つコハクチョウの群れ:ハイライト映像(冬の野鳥)


ハシボソガラスが雪国でクルミ割りする苦労とは(冬の野鳥)



2011年3月上旬

アパートの駐車場でハシボソガラスCorvus corone)がクルミの実を割っていました。

餌の乏しい冬こそ栄養価の高いクルミの実は貴重です。
カラスは固いクルミを咥えて飛び上がり空中で離すと、融雪で露出したアスファルトに落としました。
一度の落下衝撃では割れないので、根気強く何度も繰り返しています。
消雪パイプの水が届かず雪の積もった場所にクルミが落ちると雪がクッションになり、当然クルミは割れません。
カラスはどこにクルミを落とすか空中で狙いを定める必要があるのです。

ところが狙いを定めて落としても、何度目かのチャレンジで駐車場を勢いよく転がったクルミが雪の中に埋まってしまい、クルミを見失ったようです。
雪の上を歩いて探し回るものの、苦労して割ったクルミを見つけられないでいます。
やがてカラスは拗ねたように立ち去りました。
次回からは学習して、辺りに雪が残っていない広けた場所でクルミ割りをするようになるかもしれません。

あるいはこの件を覚えておいて、根雪が溶けるのを待ってクルミの実を探しにこの駐車場へ戻って来るかもしれませんね。


『科学のアルバム:カラスのくらし』p48によると、

空中からものを落としてわる習性は、カモメでも知られています。しかし、カモメはどこに落とせばその物が割れるか分かっていないようですが、カラスは、どこに落とせば割れるかをよく知っているようです。


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
手前の木の枝が邪魔なのでお蔵入りしていましたが、冬季のクルミ割り行動は面白いと再評価して遅ればせながら公開を決めました。




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