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2024/10/09

アナグマの溜め糞場に来ていたハサミムシ

2023年10月中旬・午後14:30頃・くもり 

平地のスギ防風林にあるニホンアナグマMeles anakuma)専用の溜め糞場stmpを定点観察しています。 
捨てられたまま長年放置された手押し車の錆びたフレームの中に、黒い泥状の新鮮な糞が残されていました。 
溜め糞をほじくって中に潜んでいる糞虫などを調べるべきだったのですが、この日は写真を撮っただけで済ませました。 

アナグマの溜め糞stmpに群がっていた常連客のベッコウバエ♀♂(Dryomyza formosa)は、私が近づくとほとんどの個体が飛んで逃げました。
撮れた写真を見直すと、珍客のハサミムシも糞塊の上に来ていることに初めて気づきました。 ※
ハサミムシの食性は糞食性ではなく肉食性(捕食者)だと思われますが、いつか実際に食事中の口元を動画で接写してみないことには気が済みません。 
約3m離れた地点にあるタヌキ専用の溜め糞場でも夏にハサミムシが来ていたのを観察しています。 



腹端にある鋏の形状から、今回の個体もおそらくヒゲジロハサミムシAnisolabella marginalis)ではないかと思うものの、触角の先端近くが白いかどうか、写真でははっきり見えません。
(もっと拡大して撮りたいところですが、そもそも私はハサミムシの存在に気づいていないのです。)


※ 鬱蒼と育ったスギ林の林床は昼間でもかなり暗いので、肉眼ではどうしても小さな虫を見落としがちです。 
強力なライト(照明)を持参するのが良いのかもしれませんが、明るい光で照らしたら虫が逃げてしまいそうな気もします。 


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2024/04/12

ホンドタヌキの溜め糞場に集まるヒゲジロハサミムシ

 

2023年7月下旬・午後12:30頃・晴れ(酷暑) 

東北地方南部に平年より2日早く梅雨明けが宣言されました。 
スギ防風林に残されたホンドタヌキNyctereutes viverrinus)の溜め糞場wbc-1に定点観察に来ました。 
新鮮な糞は追加されていなかったものの、珍客を見つけました。 
溜め糞場でハサミムシの仲間を見つけたのは初めてです。 
糞食性ではなく、肉食性なのでしょう。 

コバネハサミムシ(別名キアシハサミムシ;Euborellia plebeja)と迷ったのですが、ヒゲジロハサミムシAnisolabella marginalis)だと思います。 
もし間違っていたら、ご指摘下さい。 
ヒゲジロハサミムシはハサミの湾曲に性差があまり無いらしく、素人には性別を見分けられません。 
しっかり同定するために、採集するべきでした。 
※ 学名は「Earwigs of Japan」サイトを参照しました。 

溜め糞の上を徘徊しても、枯れたスギ落葉や糞塊の下にすぐ潜り込んでしまいます。 
複数個体を撮影。
小さな糞塊の下に潜り込んだときには、反対側から別個体の尾端が覗いていました。(撮影中は気づかず) 
もしかすると、子育て中の巣があるのかもしれません。 
溜め糞をそっと掘り返したら、育児中の♀を観察できたかもしれません。 
撮影時はそこまで頭が回らず、千載一遇のチャンスを逃してしまいました。 
溜め糞上でヒゲジロハサミムシの成虫とやや白っぽい幼虫が遭遇したようです。(@2:37〜)

ハサミムシの生態も興味深いので、いつか飼育してじっくり観察してみたいものです。

他にはシデムシの仲間(クロボシヒラタシデムシ?)の幼虫、ハエ類、微小なアカアリ(種名不詳)、ワラジムシなどが溜め糞wbc-1に来ていました。 


関連記事(3ヶ月後の撮影)▶ アナグマの溜め糞場に来ていたハサミムシ


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溜め糞から芽生えた実生は何だろうか?(タヌキによる種子散布)
林床に蔓延り始めた蔓植物はキカラスウリか?

2016/10/20

ソバナの蕾に潜り込んで花粉を食べるハサミムシ(ルイス型コブハサミムシ♂?)



2016年7月中旬

山間部の道端に咲いたソバナの群落で紫色の花の蕾に頭を突っ込んでいるハサミムシが居ました。
おそらく花粉や花蜜を食べているのでしょう。
ラッパ形に開いた花も近くに咲いているのに、なぜ花ではなくわざわざ蕾をこじ開けて採食しているのか、不思議ですね。
「頭隠して尻隠さず」とは無防備な状態を指しますけど、ハサミムシの場合は腹端に武器を持っていますから、臨戦態勢で心強いですね。

しばらくすると、ハサミムシはようやく花からを頭を抜きました。
触角が白い花粉で少し汚れています。
前脚を少し舐めて身繕い。
化粧が済むと再び花に頭を突っ込みました。
花蜜ではなくおそらく花粉を食べているようです。
蜜腺の位置はもっと奥だと思いました。(思うだけじゃなくて、花を分解して調べるべきでしたね。)


ソバナの花を徘徊している謎の白っぽい微小の虫も気になります。(撮影中は気づきませんでした。)
ゲンセイ幼虫とか?(当てずっぽうです)
それにしては花からハサミムシの体に乗り移りませんでした。

ソバナの花
ソバナの葉

私はハサミムシに疎いので、同定するため撮影後に採集しました。
以下は標本写真。
ハサミを含む体長は11mm。
翅がはっきりしないので、幼虫の可能性もありそうです。
ハサミ(尾角)が長く、内側に棘がありません。
どなたか名前の分かる方がいらっしゃいましたら、教えて下さい。
コブハサミムシ♂のルイス型で合ってますかね?(当てずっぽう)
素人目には、こちらのサイト(朝日庄内いきもの図鑑)でハサミムシspと題した写真が似ている気がしました。





2016/09/19

コブハサミムシ♂アルマン型が草むらで徘徊



2016年7月上旬

山間部の道端の草むらでアルマン型のコブハサミムシ♂(Anechura harmandi)を見つけました。

何を探索しているのか、アザミの仲間(種名不詳:葉に触れても刺は痛くない)の大きな葉をウロウロと徘徊していました。
葉の表だけでなく、裏にも回り込んでいます。
立ち止まって葉の表面を舐めたようにも見えましたが、どうでしょう?(@0:41〜0:50)
最後は、隣接するアカソに葉に移動しました。



撮影後に採集しました。
尾鋏が大きく湾曲するのでアルマン型ですね。
以下は標本写真





2016/05/21

ハサミムシ♂:逃走中!



2016年5月上旬

住宅地で路肩を疾走するハサミムシ♂(別名ハマベハサミムシ;Anisolabis maritima)を見つけました。
足早に逃げるハサミムシを尾行しながら動画撮影。
持久力がないのか、ハサミムシはときどき立ち止まって一休みします。
石の下など隠れる場所を必死で探しているのでしょうか。
目視の印象では立派な(大きな)個体でしたが、先を急ぐ用事があったので採寸しませんでした。
もし♀だったら飼育してみたいものです。



2013/11/28

野菊の花を食すキバネハサミムシ♂



2013年9月中旬

山間部の道端の斜面に咲いた野菊の群落でキバネハサミムシ♂(Forficula mikado)を見つけました。

花から花へと歩き回り、白い花弁ではなく中央の集合花を採食しています。
花蜜を舐めているか、花粉を食べているようです。

ハサミムシにはあまり馴染みがない私は、何を食べているのか考えたこともありませんでした。
訪花シーンを初めて目にして非常に興奮しました。
あおもり昆虫記」によれば、本種は

秋にアザミの花の上で普通に見ることができる。



『日本動物大百科8昆虫Ⅰ』p120によると、
ハサミムシの多くは食肉性で、他の昆虫などの小動物を捕らえて食べるが、生きたものばかりでなく死んだものも食べる。(中略)キバネハサミムシやコブハサミムシは植物につくアブラムシを食べるほか、新芽、花、実なども食べる真の雑食性と思われる。



このキク科の白い花の名前が分からないので、どなたか教えて下さい。



『札幌の昆虫』p57によれば、クヌギハサミムシ科は
植物質の他、ガの幼虫やアブラムシなどの昆虫も食べる雑食性。

2013/06/07

アカヤマアリ♀と奴隷アリが死んだエゾハサミムシ♂を運ぶ



2013年5月上旬

アカヤマアリFormica sanguinea)の巣の定点観察に行きました。
山道の路肩に沿ってアスファルトの境目に幾つか巣口がある様子。
大きなハサミムシの死骸を運んでいるワーカーが居ます。
ところが巣口に獲物が引っかかって入らず苦労しており、何度も搬入をやり直します。
奴隷のクロヤマアリFormica japonica
も出てきて、たまに運搬を手伝います。

獲物の正体は、ハサミが真っ直ぐで細長く、前翅の肩に黄色い紋があることから、エゾハサミムシ♂(Eparchus yezoensis)だと思います。



2011/02/06

エゾハサミムシ♂



2009年5月上旬

エゾハサミムシ♂(Eparchus yezoensis)が庭に面したコンクリート壁に止まっていました。
すらりとした鋏の形状が格好良くて気に入りました。
体長約17mm(鋏の先まで)。

2011/02/05

コブハサミムシ♂ルイス型



2009年4月下旬

山で見つけたハサミムシを採集して持ち帰りました。
調べてみるとコブハサミムシAnechura harmandi)の♂で、多型を示す鋏の形状がルイス型と呼ばれる個体らしい。
本種♀は産卵後にとても興味深い育児行動を示すそうなので、いつか観察してみたいものです。
飼育の練習をしてみるつもりでしたが、結局は数日後に逃がしました。
動画に映っている乾燥小魚は餌です。
立ち止まって脱糞するシーンも、ピンぼけながら偶然撮れていました。(@1:55)

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