2019/06/08

ツグミに母衣打ち♪を聞かせるキジ♂(野鳥)



2019年4月中旬

春になって雪が溶けた刈田にキジ♂(Phasianus versicolor)が佇んでいました。
その眼の前の畦道を冬鳥のツグミTurdus eunomus)がピョンピョン跳んで横切り、地面を啄みました。
ツグミをちらっと見た直後にキジ♂がケンケーン♪と絶叫し、その場で翼を力強く羽ばたかせて母衣打ちしました。
ツグミを縄張りから追い払う意図で鳴いたというよりも、同種♂間の縄張り宣言および♀への誘惑でしょう。
間近でキジ♂に母衣打ちされると大音量ですごい迫力ですが、聞かされたツグミの方は特に気にせず、畦道で採食を続けていました。


▼関連記事(7年前の撮影)
キジ♂が隣で鳴いても動じないスズメ【野鳥】

鳴き終えたキジ♂は私を正面から眼光鋭く睨みつけます。
陽光の下で羽根の構造色がメタリックに煌めき、惚れ惚れするほど美しくも勇ましい魅力が漲っています。
やがてキジ♂は頭を下げた姿勢で歩き始めました。
畦道に沿って刈田を移動して行きます。

つづく→早春の畦道で道草を食うキジ♂(野鳥)


【追記】
初稿ではホオジロだと早合点していましたが、YouTube上でAdrianij氏から指摘がありましたので、ツグミに訂正しておきます。
冬鳥のツグミがこの時期に未だ(ぎりぎり)日本に居るということを知らなかった私は、あまりじっくり見ずにホオジロだと思い込んでいました。


キジ♂(野鳥)@刈田+母衣打ち直後
キジ♂(左端)@刈田vsツグミ(右端)@畦道
キジ♂(野鳥)@刈田+歩行移動

冬眠明けのミシシッピアカミミガメ♂が日光浴



2019年4月上旬・午後16:37

数日前まで雪が降っていたのに、久しぶりによく晴れました。
午後、蓮池の岩場で1頭のミシシッピアカミミガメ♂(Trachemys scripta elegans)が甲羅干ししていました。
ここで冬眠明けの亀を見るのは今季初です。
前肢の爪が長いので♂でしょう。
ときどき瞬きするだけで、岩の上でじっとしています。

池のハスは未だ枯れたままで、若葉が芽吹くのは未だ当分先のようです。
ミシシッピアカミミガメが何を食べるのか知らなかったので調べてみると、

食性は植物食傾向の強い雑食で、植物の葉、花、果実、水草、藻類、魚類、カエルおよびその幼生、水棲のヘビ、鳥類、昆虫、クモ、甲殻類、巻貝、二枚貝、カイメン、ミミズ、動物の死骸などを食べる[3]。幼体は動物食傾向が強いが、成長に伴い植物食傾向が強くなる[2][3]。 (wikipediaより引用)

私は未だ亀の食事シーンを野外で観察したことがありません。
地域によっては池で増え過ぎたミシシッピアカミミガメがハスを食べ尽くして問題になっているそうです。

有馬進, et al. "ミシシッピーアカミミガメのハス食害調査." Coastal bioenvironment 11 (2008): 47-54. (全文PDFが無料公開されています)

私が見ているこの蓮池では生態系のバランスが一応保たれているようで、毎年ハスが旺盛に繁茂しています。


【追記】
この蓮池には亀が冬眠のために上陸する場所がありません。
したがって、池の底で冬眠しているはずです。
深い雪に埋もれる長い冬の間に呼吸はどうしているのか、ずっと不思議でした。
石川良輔『うちのカメ―オサムシの先生カメと暮らす』という名著を読んだら、答えが詳細に書いてありました。
クサガメについて書かれた35年間の飼育記録ですが、ミシシッピアカミミガメでもおそらく同じでしょう。
クサガメは水底で越冬し、寒い時期には1ー2か月水底に潜りっぱなしでじっとしているということもある。この間に必要な酸素は、ほかの水棲のカメと同じように、咽喉部内面の粘膜や総排出腔内部の袋状器官に密に分布する毛細血管を利用して水に溶けているものを吸収したり、皮膚呼吸で得たりしているのであろう。そのおかげで、体温が低下し代謝率が低下している越冬時には、肺呼吸のために浮上する必要がないものと考えられる。 (p113より引用)

ミシシッピアカミミガメ♂:越冬明け(顔)@蓮池:石+日光浴
ミシシッピアカミミガメ♂:越冬明け(側面)@蓮池:石+日光浴
ミシシッピアカミミガメ♂:越冬明け@蓮池:石+日光浴

白梅の花が咲いた枝で羽繕いするスズメの群れ(野鳥)



2019年4月中旬・くもり

民家の庭でウメ(白梅)の花が咲き始めました。
その枝にスズメPasser montanus)が群がり、チュンチュン♪と鳴き交わしながら羽繕いしていました。
花蜜を舐めたりすることもなく、枝に付いたアブラムシやカイガラムシを捕食することもありませんでした。


スズメ(野鳥)@白梅樹上+羽繕い
スズメ(野鳥)@白梅樹上

2019/06/07

排気口のフード内に潜むドバト【冬の野鳥】



2019年3月中旬・午後15:52

商店街の裏の路地で1羽のカワラバト(=ドバト;Columba livia)が2階店舗の厨房の換気扇フードに飛び込むのを目撃しました。
鳩の巣があるのでしょうか?

そっと近づいて見上げても、換気扇口の中は暗くてよく見えません。
編集で彩度を上げた映像を見ると、警戒したドバトが不安げに私を見下ろしていました。
このままフード内で夜の塒を取るのか、それとも営巣地を探しているのかな?
この場所は風除けになるだけでなく、レンジの排気フードだとすると排熱で暖を取っているのかもしれません。
しかし、どうやらこの店は営業してないようでした。(調理の熱源は使われてなさそう)

ストロボを焚いて写真に撮ったら、警戒したドバトは飛んで逃げてしまいました。
別な通行人が路地を通ったからかもしれません。
鳩が飛び立つ瞬間を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。


ドバト(野鳥)@排気口フード内
ドバト(野鳥)@排気口フード内・全景

ニセアカシアの樹上で鳴く♪早春のツグミ(野鳥)



2019年4月中旬

河畔林のニセアカシア(別名ハリエンジュ)の樹上でツグミTurdus eunomus)が止まって鳴いていました。
少し飛んで上の枝に移動しました。
ようやく春になったのに、ニセアカシアの木は落葉したままで未だ芽吹いていません。
その横枝にツグミが止まり、クィクィ♪と鳴き続けています。
私に対する警戒声なのかと思いきや、これは地鳴きなのだそうです。
囀りさえずりではないので、♂とは限りません。

『色と大きさでわかる野鳥観察図鑑』でツグミについて調べると、

声: クィクィ、クェックェッ(2声ずつ) 地鳴き
冬鳥だが10月から5月まで見れる(p30より引用)


せっかく録れたツグミの鳴き声(地鳴き)を声紋解析してみたかったのですが、風切り音や選挙カーの騒音のせいで使い物になりませんでした。

冬鳥のツグミを4月に撮ったのは、これが初めてです。
未だ渡去しないのですね。


和名は冬季に飛来した際に聞こえた鳴き声が夏季になると聞こえなくなる(口をつぐんでいると考えられた)ことに由来するという説がある[2]。 (wikipediaより引用)

最後に状況説明のためにズームアウトすると、土手の林床にヒメオドリコソウがお花畑のように咲いていました。


ツグミ(野鳥)@ニセアカシア樹上
ツグミ(野鳥)@ニセアカシア樹上・全景

2019/06/06

川べりのコンクリート護岸を走り回るスジアオゴミムシ



2018年7月中旬

川を護岸するコンクリートブロックの上をスジアオゴミムシHaplochlaenius costiger)と思しきゴミムシが忙しなく走り回っていました。
なぜか腹端が泥で汚れています。
本来は夜行性らしい。


スジアオゴミムシも粘土質の混じった草むらに棲むが、集団とはならない。 (山渓フィールドブックス13『甲虫』p146より引用)

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


スジアオゴミムシ

白梅に付く害虫を捕食するシジュウカラ♀(野鳥)



2019年4月上旬

民家の庭でウメ(白梅)の花が満開に咲いていました。
小雨が降る中、その白梅の樹上にシジュウカラ♀(Parus minor minor)が来ていました。
意外にも、この組み合わせは初見です。
腹面の黒帯が細い♀でした。

メジロやヒヨドリのように花蜜を舐めに来たのかと思いきや、シジュウカラは梅の花には関心がないようです。(花より団子)
幹や枝に付いた微小な虫(おそらくカイガラムシやアブラムシ)を見つけて丹念に捕食しています。
白い花弁の裏に付いている虫も目敏く見つけて啄みました。
庭木の害虫にお困りの方は、野鳥の巣箱を掛けてあげるのが良いそうです。


シジュウカラ♀(野鳥)@白梅樹上+アブラムシ?捕食
シジュウカラ♀(野鳥)@白梅樹上+アブラムシ?捕食
シジュウカラ♀(野鳥)@白梅樹上+アブラムシ?捕食
シジュウカラ♀(野鳥)@白梅樹上+アブラムシ?捕食

2019/06/05

窓枠に昼も夜も居座る2羽のドバト【冬の野鳥】

2019年2月下旬・午後

某施設に隣接した駐車場に通りかかると、グルルルー、グルルルー♪という鳩の低い鳴き声が周囲の鉄筋コンクリートに反響して聞こえました。
辺りを見回しても、薄暗くて声の主を見つけられません。
この日はカメラや照明など何も持っていなかったので、証拠写真も撮れませんでした。






2019年3月上旬・午後15:20および19:02

4日後に現場を再訪してよく探すと、鳩が居座っているのを見つけました。
建物の2階にある什器搬入口の窓枠に2羽のカワラバト(=ドバト;Columba livia)が仲良く並んで座っています。
幅が狭いながらもアルミサッシの窓枠がテラスのようになっています。
その左角に身を寄せて、目をパチクリさせています。
寒そうに首をすくめ、全身の羽毛を膨らませていました。
私にドバトの性別は見分けられませんが、左の個体は黒っぽく、右の個体は白っぽい羽毛でした。
羽の色で個体識別できそうです。
鳩を怖がらせないように、なるべく遠くから撮影するように心がけます。

♀♂つがいだとすると、営巣予定地なのでしょうか?
しかし少量の糞が窓枠に付着しているだけで、巣材を集めているようには見えません。
素人目には、鳩が営巣するには奥行きが浅過ぎる気がします。
今回、鳩は鳴き声を発しませんでした。
小雨が降っていて昼間も薄暗い日でした。
カメラを右にパンすると、ビルの軒下にはザラメ氷となった雪が未だ残っています。

同じ日の日没後にもう一度見に行くと、2羽のドバトは同じ場所にそのまま居着いていました。
ねぐらとしても使われているようです。
2羽の位置関係は昼間と変わっていませんでした。
右の個体が相手の方を向いて寝ているようです。
実は未だ眠っておらず、ズームインすると暗闇で瞬きしているのが見えました。(私を警戒して覚醒したのかもしれません)

ドバトの塒というものを初めて見ました。
街中で見かけるドバトの群れは、夜になるとレース鳩を飼っている家の鳩舎に帰って寝ているのだろうと勝手に思い込んでいました。
ここは集団塒ではないようで、暗くなっても鳩の群れが集まって来ることはありませんでした。
夜になるとこの駐車場は真っ暗で、辛うじて消火栓の赤色灯と非常口の緑色灯がぼんやりと辺りを照らしています。
公園の樹上で寝るよりも、ここは天敵も来なくて安全ですし、風が建物に遮られてあまり寒くないのかもしれません。

最後に、夜間の証拠写真を撮るために2回だけフラッシュを焚きました。
(フラッシュで鳩が逃げることはなかったものの、後々思うと、やはりフラッシュを使ったのは良くなかったかもしれません。)

※ 夜に撮った映像は動画編集時に明るさを強引に上げました。


これからどうなるのか気になるので、定点観察に通ってみることにします。
このつがいは終日、ここに居座っているのでしょうか?
時間帯を色々と変えて見に来る必要があります(特に午前中や昼下がり)。
もしかすると、誰かが餌をやっているのかもしれません。
春になったら、ここに巣作りするかどうか注目です。(営巣予定地?)
この什器搬入口は普段使われていないようですが、糞害を嫌って鳩が追い払われないか心配です。

つづく→お気に入りの窓枠に未だ居座って鳴く♪ドバト(野鳥)


ドバト2(野鳥)@営巣予定地?/塒:窓枠
ドバト2(野鳥)@夜:営巣予定地?/塒:窓枠

雪化粧した早春の畑で採食するハクセキレイ♂【冬の野鳥】



2019年3月下旬

寒の戻りで久々に雪が降りました。
根雪が溶けた畑に青々とした雑草がパッチ状に生え始めたのに、その上に再び新雪が積もりました。
薄っすらと雪化粧した畑をハクセキレイ♂(Motacilla alba lugens)が歩き回って採食していました。
落ち葉を嘴で捲って虫を探すのかと期待したものの、そのような行動は見られませんでした。

雪がちらつき、趣のある映像になりました。


ハクセキレイ♂(野鳥)@雪:畑+採食
ハクセキレイ♂(野鳥)@雪:畑+採食

2019/06/04

早春の畑で葉菜を食べるムクドリの群れ(野鳥)



2019年3月下旬

根雪が解けた早春の畑にムクドリSturnus cineraceus)の群れが来ていました。
何を採食するのでしょう?

藤岡正博、中村和雄『鳥害の防ぎ方』によると、

(ムクドリは)北海道や東北などの積雪地帯では、冬になると南に渡って行くため姿を消しますが、少数の個体は移動しないで残っています。 (p69-70より引用)
葉菜ようさい類の被害は、主として冬期間のヒヨドリによるものです。キャベツ、ハクサイ、レタス、ホウレンソウ、コマツナなどの葉が加害されます。 (p193-194より引用)


畑の野菜を食害するヒヨドリを私は未だ見たことがありません。

畑に黒いマルチシートを被せてあるのは、鳥の食害対策にもなっているようです。
玉ネギの苗を植えた手前の畝にムクドリは興味を示しませんでした。
その奥の畝では、青菜(小松菜?)が育っています。
画面の右上隅で一球育っているキャベツの葉をムクドリが啄んだようです。
(キャベツの葉に付く青虫を捕食した可能性は?)

最後は何かに警戒したようで、鳴きながら一斉に飛んで逃げました。
春一番の風が強く吹き荒れ、慌てて飛び立ったムクドリは強風で流されています。


池の岩場で日光浴するクサガメ♂



2018年9月上旬

蓮池の岩場でこの日はクサガメ♂(Mauremys reevesii)が単独で甲羅干ししていました。
喉をヒクヒクさせ、ゆっくりと頭を動かしています。
前脚の爪が長く、甲羅の後端にV字型の切れ込みがあるので♂だと思います。

私は亀に疎いのですが、首のつけ根の部分の甲羅が欠けているのは異常ですかね?(怪我?)
個体識別に使えるかもしれません。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。



2019/06/03

初冬に塒の街路樹を変更したハクセキレイの群れ(後編)常緑樹シラカシに塒入り【冬の野鳥】



2018年11月下旬・午後16:35〜16:52(日の入り時刻は午後16:21)


▼前回の記事
初冬に塒の街路樹を変更したハクセキレイの群れ(前編)就塒前集合【冬の野鳥】

この日は、きれいな夕焼け空になりませんでした。
大通り沿いの屋上や電線に就塒前集合していたハクセキレイMotacilla alba lugens)の群れがほぼ一斉に移動を始めました。
これまではお気に入りのねぐらだったイチョウ並木を、落葉後は使わなくなりました。
丸裸になったイチョウ並木を飛び越えて、その隣に植栽されていた常緑樹の茂みに、チチチ♪と鳴きながら次々に飛び込んで行きます。
これはシラカシというドングリが実る常緑樹です。
自然分布は福島県以西らしいのですが、最近では隣の雪国(山形県)にも洒落た街路樹として植栽されているようです。

冒頭は完全に逆光のアングルになってしまい、ハクセキレイのシルエットしか写っていません。(性別を見分けられない)
一旦塒入りしてもしばらくは落ち着かず、再び飛び出す個体も結構います。
塒内の場所取り争いで小競り合いや追いかけっこに発展することもあります。
誰か通行人が脅かした訳ではないのに、なぜか鋭い警戒声とともに多くの個体が一斉に四方へ飛び去ってしまいました。(私を警戒したのかもしれません)
しばらくすると再び戻って来てくれて、塒入りをやり直します。
シラカシの上部の枝から順に埋まっていく印象です。

順光のアングルに私がこっそり回り込むと、残照で画面が大分明るくなりました。(@5:07〜)
塒入りしたハクセキレイの群れには♀♂両方いることを確認できました。
近くで別のシラカシ街路樹に塒入りしているスズメの鳴き声もチュンチュン♪と聞こえています。
辺りが一気に暗くなると集団塒のハクセキレイはすっかり寝静まり、枝葉の茂みに隠れた姿は一羽も見つけられなくなりました。
撮影の合間に気温を測ると、午後16:48で7.0℃、湿度51%でした。

イチョウと異なり冬になっても落葉しない常緑樹のシラカシなら、冬の風雪を凌げそうです。
逆にどうしてハクセキレイは一年中、同じ常緑樹シラカシに塒入りしないのか? どうして夏は落葉樹イチョウを選んで塒入りするのか? 不思議です。
てっきりハクセキレイはこのまま冬になっても常緑樹シラカシを集団塒として毎晩過ごすのかと思っていました。
しかし、本格的に雪が降り始めた後も定点観察に通ってみると、意外にもハクセキレイの群れはいつの間にか居なくなっていました。
生き物の謎解きは一筋縄ではいきません。
夕刻の就塒前集合に来る個体数も激減し、厳冬期にハクセキレイがどこで塒入りしているのか、突き止められませんでした。
ここは繁華街で交通量や人通りも多く、他の天敵が来ないので、街路樹に塒入りした鳥は安心して夜を過ごせます。
ヒートアイランド現象で気温が周囲よりも少し高い可能性があります。
それでも厳冬期の塒としては厳し過ぎるのでしょう。

私のフィールド(多雪地帯)でハクセキレイが冬に集まる塒を見つけたことが未だ一度もありません。
私が知っている数カ所の集団塒はどれも、冬が近づいて街路樹が落葉するとハクセキレイがいつの間にか来なくなってしまうのです。(例:ケヤキ並木)
図鑑では留鳥として扱われているハクセキレイも、実は群れの大半が暖かい地方に渡って越冬しているのではないか?と疑ってしまいます。

塒の問題よりも、積雪期は餌が充分に取れなくなるのだろうと私は推測しています。
ハクセキレイの体にGPSや発信機を取り付けて追跡してみないことには、解明できそうにありません。


つづく→春になると…


電線に並んで鳴き脱糞するハシボソガラスのつがい【冬の野鳥】



2018年3月下旬・午後17:50

日没5分前の夕方、郊外の住宅地で2羽のハシボソガラスCorvus corone)が電線の最上段に止まり、声を合わせて鳴いていました。
春も近づき、そろそろカラスの繁殖期が始まる頃だとすると、この2羽はつがい関係なのかもしれません。
実はこの直前に3羽のカラスが電柱で奇妙な争いをしていたのに、撮り損ねてしまいました。(1羽が逃げた後から撮影開始)
つがいが縄張りを防衛していたのかな?

1羽がピョンと飛んで近づき、互いに逆を向いて電線上で並びました。
お辞儀をしながら嗄れ声で鳴いています。
嘴を足元の電線に擦り付けたりしています。
ようやく鳴き止んで静かになった思いきや、右の個体が電線上で少し脚を屈め、白っぽい液状糞を排泄しました。(@2:08)
最後は電線から相次いで飛び立つと、裏手にある小さな鎮守の森(防風林?)へ飛んで行きました。
そこが夜のねぐらなのか、それとも営巣地なのか、見届ける前に観察を打ち切りました。


ハシボソガラス2(野鳥)@電線

2019/06/02

初冬に塒の街路樹を変更したハクセキレイの群れ(前編)就塒前集合【冬の野鳥】



2018年11月下旬・午後16:21〜16:34(日の入り時刻は午後16:21)

▼前回の記事
黄葉したイチョウ街路樹に塒入りするハクセキレイ♂♀の群れ(野鳥)

11日ぶりの定点観察にやって来ました。
ハクセキレイMotacilla alba lugens)が夜の集団塒として利用していた街中のイチョウ並木は、黄葉した葉がほとんど散り終えた後でした。
歩道にはイチョウの黄色い落ち葉が敷き詰められています。
銀杏の実は落ちておらず、枝にも残っていないことから、やはり悪臭問題を気にして雄株しか植栽していないのでしょう。
遠くの山は初雪で冠雪しています。

ハクセキレイは落葉後も同じイチョウ並木に塒入りするのか、注目です。
鳥の塒入りに関する本を読むと、そのような写真が載っていたりするのですけど、雪が降らない暖かい地方の情報しかありません。
落葉後の枝に塒入りするのでは丸見えになりますし、雪国の厳しい風雪を凌げるとはとても思えず、留鳥のハクセキレイがどう対処するのか興味があるのです。

日没直後、いつものように大通り沿いの某商業施設の屋上や電線にハクセキレイが続々と集まってきました。
就塒前集合の始まりです。
屋上に登る外階段にハクセキレイが2、3羽、集まっています。
交通量が多くて騒音がうるさいのですが、耳を澄ますとハクセキレイが互いに鳴き交わしています。

ちなみに、撮影の合間に気温を測ると、
午後16:15に気温9.5℃、湿度42%。
午後16:32に気温8.8℃、湿度47%。


つづく→常緑樹シラカシに集団就塒




セイタカアワダチソウを訪花するイチモンジセセリの羽ばたき【HD動画&ハイスピード動画】



2018年10月中旬

農道沿いに咲いたセイタカアワダチソウの群落でイチモンジセセリParnara guttata)が訪花していました。
翅を半開きにしたまま吸蜜しています。

飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@0:21〜)
スローモーションで見ると、吸蜜後に口吻をゼンマイ状にクルクルと丸めながら収納する様子も面白いですね。
同一個体をしつこく追いかけて繰り返し撮影。

オオチャバネセセリと迷うのですが、イチモンジセセリですよね?
(参考:フィールドガイド『日本のチョウ』P304)
「イチモンジ」セセリなのに後翅裏面の斑紋がきれいな一列に並ばない個体もいるらしく、素人には悩ましいです。


イチモンジセセリ?@セイタカアワダチソウ訪花吸蜜

ホッピングで道を渡るハシブトガラス(野鳥)



2018年11月下旬

郊外の路上をハシブトガラスCorvus macrorhynchos)が逃げて行きます。
左右の足を交互に前へ出すトコトコ歩き(ウォーキング)ではなく、2本足を揃えてピョンピョン跳ぶように移動していました。(ホッピング)
初めは墓地に居たので、お供え物を盗み食いしに来たのだろうか?と思ったのですけど、私がカメラを向けたら警戒して逃げてしまいました。

※ 道端のモザイクが思わせぶりですが、動画編集でモザイクを掛ける処理の練習をしてみただけで、深い意味はありません。


中村眞樹子『なんでそうなの 札幌のカラス』によると、

カラスは、ウォーキングとホッピングの両方をこなすスーパーバードです。ブトとホソ両方がやりますが、テクテクと歩くのが得意なのは圧倒的にボソです。ピョンピョン跳びはねるのが得意なのがブトです。中でもブトの得意技は「横っ飛び」でしょう。ちなみに、歩くのが得意なボソは足が長く、ブトは短めです。 (p35より引用)


2種のカラスの足の長さが違うとは知りませんでした。


ハシブトガラス(野鳥)@路上+ホッピング

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