2025/11/02

岩塩に興味を示すツキノワグマ【トレイルカメラ】

 



2024年8月中旬 

シーン0:8/10・午後12:46・晴れ(@0:00〜) 
明るい昼間にたまたま撮れた現場の様子です。 
里山でスギと雑木の混交林にあるニホンカモシカの溜め糞場sr2を無人センサーカメラで見張っています。 

ミズナラの幹にプレート状のヒマラヤ岩塩(155×100×25mm、870g)をベルトで固定して、野生動物の塩場を作ってみました。 
ツキノワグマUrsus thibetanus)の登場シーンを以下にまとめました。 


シーン1:8/15・午前4:46(@0:03〜)日の出時刻は午前4:51。 
まだ薄暗い夜明け直前に、真っ黒なクマが獣道を手前から来たようです。 
ミズナラの木の下に佇んで根元の匂いを嗅いでから、右折して獣道の斜面を登って行きます。 
岩塩はクマの目線よりも少し高い位置に設置したので、気づかなかったのかな? 


シーン2:8/20・午前7:30(@0:22〜) 
5日後は明るい朝にツキノワグマが登場しました。 
個体識別ができていないので、同一個体が通っているのかどうか不明です。
ミズナラの根元で林床を舐めているようです。 
もしかすると、岩塩プレートから雨で滴り落ちた塩水が下の落ち葉に染み込み、その塩味にクマが気づいたのかもしれません。

クマはふと見上げると、岩塩プレートに気づきました。 
鼻を近づけて匂いを嗅いだものの、岩塩を舐めて味見をしたかどうか不明です。
岩塩プレートを幹に固定するストラップが気になって、匂いを嗅いでいます。 
その間、尻餅をついたように座り込んでいました。 
再び首を伸ばして岩塩プレートの匂いを嗅ぎ、立ち上がりかけたところで、1分間の録画が終わりました。 


シーン3:8/20・午前7:31(@1:22〜) 
続けて監視カメラが起動すると、ミズナラ奥の獣道を右に立ち去りかけていたクマが、なぜか思い返して方向転換しました。 
手前に歩いてくる途中で、アカマツの幹に固定してあるカメラをちらっと見上げました。 

クマはしばらくアカマツの根元で何かしているようです。 
画面の下端にクマの黒い尻尾?がちらっと写った後で、クマの鼻息が至近距離から聞こえました。 
おそらく後足で立ち上がって、トレイルカメラの匂いを嗅いだのでしょう。 
幸い熊の怪力でカメラを壊されずに済みました。 
私の残り香を嗅ぎ取って、「これは人間が仕掛けた罠だ!」とクマが不審に思ったのだとしたら、知恵比べが必要になりそうです。


岩塩への反応を1.5倍に拡大した上でリプレイ。(@1:54〜) 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 
※ クマの鼻息が聞き取れるように、音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


つづく→ 


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倒伏したコシアブラの花で採餌するクマバチ♀

 

2024年8月上旬・午後12:30頃・晴れ 

里山の混交林にあるカモシカの溜め糞場sr2でトレイルカメラの保守作業をしていると、近くから重低音の羽音が聞こえました。 
辺りを探すと、キムネクマバチ♀(Xylocopa appendiculata circumvolans)が訪花していました。 

最近(強風で?)根こそぎ倒れたコシアブラの巨木がまだ生きていて、地味な花が咲いていました。 
初めはハリギリの樹木かと思ったのですが、幹に棘がありません。 
ウコギ科コシアブラの花序は、植物学的に「頂生の散形花序からなる散房花序状の円錐花序」で、同じ個体に雄花と雌花がつく雌雄同株です。 

クマバチの顔色(頭楯の色)が黒かったので♀と判明。 
吸蜜しながら花粉を集めているようですが、後脚の花粉籠は空荷でした。 
周囲でジーー♪と単調に鳴き続けるエゾゼミ♂(Lyristes japonicus)の声がうるさくて、蜂の羽音が映像では聞き取れませんね。

2025/11/01

ニホンアナグマ母子家族(幼獣3頭)の暮らし:8月上旬〜中旬【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年8月上旬〜中旬

シーン0:8/6(@0:00〜) 
平地の二次林でニホンアナグマMeles anakuma)の母子家族が住む営巣地(セット)を無人センサーカメラ2台で見張っています。
面白い行動は個別の記事ですでに紹介したので、今回の動画は残り物です。 
ノソノソと営巣地(セット)をうろつくシーンは、5倍速の早回し映像でお届けします。 
3頭の幼獣たちは相変わらず暇さえあれば、くんずほぐれつの取っ組み合いをしたり追いかけっこをしたりして遊んでいます。 


シーン1:8/7(@0:35〜) 
余談ですが、昼間にアオゲラPicus awokera awokera)が甲高い声でピュー、ピュー♪(またはピョー、ピョー♪)と鳴く声がかすかに聞こえます。(@4:20〜、4:31〜) 
この奇妙な鳴き声の主がAIに相談しても長らく分からず、私には馴染みの薄い鹿なのかと思ったぐらいです。 
野鳥の鳴き声図鑑のCDを聞いたりして、ようやく正体を突き止めることができました。 
アオゲラは幹を嘴で素早く叩くドラミングで縄張り宣言する以外にも、地鳴きの一つとしてピョー、ピョー♪という声を発するだそうです。 
アカゲラの地鳴きとは全く違うのが興味深いです。 


シーン2:8/13(@5:11〜) 

シーン3:8/14(@6:11〜) 

シーン4:8/17(@11:06〜) 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 



つづく→

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