2024/04/30

ムシトリナデシコの花で2頭のウラギンヒョウモン♂が仲良く並んで吸蜜

 

2023年6月中旬・午後12:10頃・晴れ 

平地の農道沿いに咲いたムシトリナデシコの群落でウラギンヒョウモン♂(Fabriciana adippe)が訪花していました。 
翅を開閉しながら花筒に口吻を深く差し込んで吸蜜しています。 

特定の個体に注目して撮影していたら、隣の花序に飛び移った先で、2頭の♂が仲良く並んで同時に訪花しました。 
翅表に性斑(性標)があることから、2頭ともに♂と分かります。 
すぐに飛び去ったものの、誤認求愛も縄張り争いもしないで仲良く吸蜜したのが意外でした。 
一素人の勝手な想像ですが、羽化直後の♂は吸蜜やミネラル摂取に専念するのかもしれません。 
短いニアミスを1/5倍速のスローモーションでリプレイ。 

定量的に調べた訳ではありませんけど、ヒョウモンチョウの仲間で私がフィールドで一番良く見かけるのはミドリヒョウモンだと思っていました。 
この時期にウラギンヒョウモンばかり撮れたのは、果たして偶然でしょうか? 
(ぼんやり見ていた観察眼の精度が上がってきたということなかな?)

最近の研究によると、本州のウラギンヒョウモンは、低標高地のサトウラギンヒョウモンと高標高地のヤマウラギンヒョウモンに分かれることが明らかになったそうです。 
私は見分け方をまだ知らないのですが、今回の撮影地は明らかに低標高(平地)です。 
学名もまだ定まっていない(諸説ある)らしいので、とりあえず細分化される前の古い名前を踏襲します。 


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2024/04/29

単独または子連れでニホンアナグマの旧営巣地に立ち寄るホンドタヌキ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年8月上旬〜中旬 

ニホンアナグマMeles anakuma)の家族が転出した後の旧営巣地にホンドタヌキNyctereutes viverrinus)が出没するシーンをまとめました。 
個体識別が完全にできていれば面白いドラマが読み取れるはずですが、まだまだ修行が足りません。

シーン0:8/4・午後13:23・くもり(@0:00〜) 
シーン1:8/4・午後13:59・晴れ(@0:04〜) 
明るい日中にたまたま撮れた現場の状況です。 


シーン2:8/9・午後19:58(@0:07〜) 
5日後の晩にタヌキが奥の二次林に入って立ち去る後ろ姿が写っていました。 


シーン3:8/12・午前4:27・気温22℃(@0:12〜)日の出時刻は午前4:48。 
3日後の明け方に現れたタヌキが慎重に巣穴Lに潜り込んだものの、置くまで完全には入らず、すぐに後ろ向きで外に出てきました。 
左へ。 


シーン4:8/12・午前4:27・(@0:31〜) 
別アングルに設置した広角の監視カメラで続きが撮れていました。 
タヌキは広場の奥の林縁でミズキの立木をぐるっと回り込んでから、左に向かいました。 
なんとなく、ミズキの根元に排尿マーキングしたような気もしますが、はっきりしません。
 (片足を持ち上げませんでした。) 


シーン4:8/12・午後17:54・気温24℃(@1:02〜)日の入り時刻は午後18:40。 
日没前でかなり暗い夕方に巣口Lの匂いを嗅いでいたタヌキが右へ立ち去りました。 


シーン5:8/14・午前6:24・気温23℃(@1:11〜)日の出時刻は午前4:50。 
2日後の薄暗い早朝にはタヌキのペアが登場しました。 
雨上がりなのか、林床の地面がやや泥濘と化しています。 
獣道を右上奥から登場した先頭個体は、巣穴Lには立ち寄らず左へ通り過ぎました。 
間隔を開けて同じ獣道から後続個体が現れ、同じく左へ。 
♀♂ペアなのか、兄弟姉妹なのか、不明です。 


シーン6:8/14・午前6:24・気温23℃(@1:45〜) 
別アングルの広角映像に続きが撮れていました。 
雨上がりで、レンズがやや曇っています。 
前の動画でタヌキが2頭で登場したと思っていたら、実は計3頭が来ていたことが分かりました。 
タヌキ成獣と思われる大型の個体が右へ立ち去る姿がちらっと写っていました。 
巣口Rの匂いを嗅ぎ回っている2頭は、どうやら幼獣のようです。 
やがて幼獣も1匹また1匹と親タヌキの後を追って右に向かいました。 


シーン7:8/14・午前7:54・気温24℃(@2:14〜) 
1時間半後に来たタヌキは毛皮が濡れていました。 
迷うことなく巣穴Lに入ったのに、内検しただけですぐにまた外に出て来ました。 
頭から入って頭から出てきたので、巣内で方向転換できるだけの広い居室があることが伺い知れます。 
身震いして土の汚れを払い落とすと、左へ立ち去りました。 
尻尾の中央部に滴状の黒斑▼がある個体でした。 


シーン8:8/14・午前7:54・(@2:40〜) 
つづきが別アングルのトレイルカメラで録画されていました。 
二次林を奥に歩き去る後ろ姿が写っています。 


シーン9:8/14・午前7:56・(@2:49〜) 
2匹のタヌキが二次林内を駆け回っています。 
はしゃいでいる様子がいかにも幼いので、幼獣の兄弟姉妹だと思います。 
そのまま右へ走り去りました。 
1/3倍速のスローモーションでリプレイ。 


シーン10:8/14・午前10:57・晴れ(@3:11〜) 
3時間後にもタヌキがペアで登場しました。 
林内を右へ向かっています。 
左奥から別個体のタヌキがやって来ました。 
アナグマの旧営巣地(セット)には近寄らず、左に戻ってしまいました。 
今回の2頭は全く独立に別行動していました。


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。



つづく→


電柱の天辺で鳴くノスリを追い払うハシブトガラスの親子(野鳥)

 

2023年7月中旬・午後13:10頃・くもり 

郊外の田園地帯を私が歩いていると、電柱に止まっていたノスリButeo japonicus)が警戒して鳴きながら飛び去りました。 
(映像はここから。) 

隣の電柱の天辺に止まり直したノスリは、振り返ってこちらを見ながらピーエ、ピーエ♪と甲高い声で繰り返し鳴き続けます。 
なぜか初めは少し掠れた鳴き声でした。 
鳥も喉に痰が絡まることがあるのでしょうか? 
(私は鳥の咳払いを聞いたことがありません。) 

そこへ1羽のハシブトガラスCorvus macrorhynchos)が右から飛来すると、右手前の電線に止まりました。(@0:42〜) 
着陸直後にカラスは白い糞をポトリと排便しました。(@0:44〜) 
1/5倍速のスローモーションでリプレイ。 
ハシブトガラスの嘴が開いたままなのは、暑さに喘いでいるのでしょう。
 (と言いつつ、肝心の気温を測り忘れました。) 
口内が赤みがかっているので、幼鳥かもしれません。 
やがてハシブトガラスは左隣りの電線にひょいと飛び移り、猛禽を挑発するように接近しました。 
…と思いきや、カラスは左に飛び去りました。 
ノスリは電柱の天辺から油断なくその行方を目で追っています。 

鳴き続けるノスリは、その場で足踏みしながらこちらに向き直りました。 
ハシブトガラスが再び飛来し、手前の電線に着陸しました。(@1:57〜) 
さっき飛び去った個体よりも嘴が明らかに太いので、成鳥のようです。 
このハシブトガラス個体は嘴を閉じたままでした。 

モビング(嫌がらせ)するカラスは黙っているのに、ノスリはずっと鳴き続けています。 
逆にノスリが鳴く声を聞きつけて周囲のカラスが集まってくるのではないかと思うのですけど、カラスに対する威嚇のつもりなのでしょうか? 
ノスリは鳴き方のバリエーションが乏しく、警戒声も同じです。 
(私の耳が慣れてないだけかもしれません。) 
周囲でニイニイゼミ♂が絶え間なく鳴き続けています。 

少しズームアウトすると、2羽の位置関係がよく分かるようになりました。 
ハシブトガラスは電線からノスリを見上げながら、手前の電線を右に左に飛び移っています。 
天敵の猛禽に対して挑発し、心理的な圧力をかけているのでしょう(嫌がらせ)。 

カラスが心理戦を仕掛けると、ノスリはいつも負けてしまいます。
下の車道を車が通りかかったのをきっかけに、ノスリは右へ飛び立ちました。(@2:29〜) 
羽ばたきと滑空を交互に繰り返して山林の方へ飛び去りながらもピーエ♪と一声発しました。 
ノスリが飛び立つ瞬間を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@2:49〜)
猛禽が力強く羽ばたくと、翼の下面にノスリに特有の斑紋が見えます。 
 (動画編集時に逆光補正しています。) 
逃げるノスリをカラスは追いかけず、むしろ逆に左へ飛んで逃げていました。 

ノスリを流し撮りしていたカメラを戻すと、ハシブトガラスの幼鳥が電線に戻っていました。 
相変わらず嘴を半開きにしています。 
ハシブトにしては嘴が細く、嘴の中が赤いので幼鳥と分かります。 
縄張りから天敵の猛禽を追い払ったカラスは、リラックスして羽繕いを始め、身震いしました。 
嘴を閉じるとハシブトっぽい見た目になりますが、頭部の膨らみは未発達です。 


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