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2025/12/10

夜中にアカマツの木に登ってトレイルカメラの匂いを嗅ぐツキノワグマ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年9月中旬・午後23:55頃 

里山でスギと雑木の混交林にあるニホンカモシカの溜め糞場sr2を自動センサーカメラで見張っていると、真夜中にツキノワグマUrsus thibetanus)が登場しました。 
獣道を右から降りてきたクマは、岩塩プレートの直下でミズナラの根元や落ち葉の匂いを嗅いでいました。 
昼間に通ってくるニホンリスの残り香が気になるのかな? 
塩水で濡れた落ち葉を舐めたら塩分摂取できるのに、味見しない限り暗闇では気づけないでしょう。 
私が撮影しやすいように岩塩プレートを前面にずらしたので、裏から来るクマは気がつきません。 

ゆっくりノソノソと左下手前へ歩いてきたツキノワグマが監視カメラをちらっと見上げました。 
林床で立ち止まって何かしています。 
カメラを固定してあるアカマツの木に登り始めたようで、上から樹皮が剥がれ落ちるのが写っていました。 
クマがトレイルカメラの匂いを嗅いだ鼻息が聞こえ、暖かい鼻息でレンズが少しくもりました。 
今回もクマにトレイルカメラを壊されずに済んで、助かりました。 



※ クマの鼻息が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


つづく→

2025/12/07

塩場に通って舐めるニホンリスは餌箱のオニグルミには興味なし【トレイルカメラ】

 



2024年9月中旬〜下旬

シーン0:9/17・午後14:23・くもり(@0:00〜) 
明るい昼間にたまたまフルカラーで撮れた現場の状況です。 
里山で雑木とスギの針広混交林にあるニホンカモシカ(Capricornis crispus)の溜め糞場sr2を自動センサーカメラで見張っています。 
基本的に画面の左下から右上に向かって斜面が登っている地形ですが、この溜め糞場sr2付近だけは平坦になっています。 

野生動物に塩場を提供するために、ミズナラの幹にプレート状のヒマラヤ岩塩(155×100×25mm、870g)をベルトで固定してあります。 
その上に、新たに餌箱を設置してオニグルミの堅果を25個入れてみました。 
果皮を完全に取り切れていない果実も含みます。 
迷彩テープを給餌箱の外側に貼り付けて、林内で目立たないよう偽装しました。 
キッチンの流しで生ごみを捨てるプラスチックの三角コーナーを100円ショップで買ってきて、餌箱として再利用しました。 
容器の底がメッシュ状になっているのがポイントで、雨水が貯まらないようになっています。 

常連のニホンリスSciurus lis)が塩場に通ってくる様子を以下にまとめます。 

シーン1:9/18・午前5:27(@0:02〜)日の出時刻は午前5:20。 
日の出直後の薄暗い早朝から、ミズナラ幹の下部の陰にリスが来ていました。 
幹の左からひょっこり顔を覗かせて、塩水で濡れた樹皮を舐めているようです。 
やがて林床に飛び降りると、左に走り去りました。 

せっかく餌箱にオニグルミ堅果を用意したのに、近寄りませんでした。 
新規物に対する警戒心が強いのか、それとも気づかなかったのでしょうか。


シーン2:9/18・午後15:11(@0:51〜) 
約10時間後にもリスがやって来ました。 
いつの間にか、給餌箱に貼った迷彩テープが剥がれかけ、だらんと垂れ下がっています。 
山林内は蒸し暑く湿度が高いので、テープの粘着性がすぐに落ちてしまうようです。 
ミズナラの木の左下で林床のスギ落ち葉の匂いを嗅いで(舐めて?)から、手前に走り去りました。 


シーン3:9/20・午後16:19(@1:12〜) 
2日後、リスらしき小動物が右奥の獣道を右に素早く駆け去りました。 
1.5倍に拡大した上で1/3倍速のスローモーションでリプレイすると(@1:21〜)、ノウサギではなくやはりニホンリスのようです。 


シーン4:9/21・午前11:51(@1:43〜) 
翌日は昼前にリスが登場。 
ミズナラ幹の下部の左側面にしがみついたリスが塩味のする樹皮を舐めていました。 
ミズナラ幹の裏面で下向きになると、隣のスギの幹に飛び移りました。 
林床に飛び降り、左に走り去りました。 
どうやら給餌箱を警戒しているようです。 


シーン5:9/21・午後17:14(@2:12〜) 
約5時間25分後にもリスが来ました。 
カモシカ溜め糞場sr2のスギ落ち葉をなぜか掘り返しています。 
初見の行動ですが、何か餌を貯食したのでしょうか? 
給餌箱のオニグルミ堅果は減ってなかったので、クルミを貯食した可能性はなさそうです。 
(しかも、現場付近にオニグルミの木は自生していません。) 
残る可能性としては、カモシカの糞粒に来ていた糞虫を捕食したのかもしれません。 

次にリスはミズナラの幹を登ると、裏側に回り込んでから給餌箱を上からちらっと覗き込みました。 
中のクルミの状態が気に入らなかったのか、すぐにミズナラの木を下りて左に走り去りました。 
後で調べると、オニグルミの果皮が腐ってカビが生えていたので、黴臭い匂いを嫌ったのかもしれません。 
1.5倍に拡大した上で1/3倍速のスローモーションでリプレイ。(@2:32〜) 


シーン6:9/23・午後14:26(@2:51〜) 
次にリスが塩場に来たのは2日後です。 
ミズナラ幹の下部の左側面にリスがしがみつき、塩っぱい樹皮を舐めまくる様子がしっかり撮れていました。 
舐めながら少しずつ木登りしたリスは、岩塩を固定したベルトの直下で方向転換し、今度は下向きに幹にしがみつきました。 
ミズナラの幹から飛び降りて、珍しく林床を右に走り去りました。 


シーン7:9/25・午後14:56(@3:45〜) 
また2日後にリスが再登場。 
いつものように、ミズナラ幹の下部の左側面にリスが来ていました。 
ミズナラ幹の陰に隠れつつ、給餌箱から剥がれかけた迷彩テープに興味津々です。 
リスが引っ張ったりむしって迷彩テープを剥がしたのではなく、湿気で自然に剥がれたようです。 

一旦、林床に飛び降りてから再び幹を登り、岩塩プレートの横に来ました。 
しかし岩塩を直接かじることはありませんでした。 


シーン8:9/25・午後14:58(@4:47〜) 
いつの間にかリスがミズナラの木の左下に降りていました。 
落ち葉の匂いを嗅いでから林床を左に走り去りました。 


シーン9:9/26・午後15:24(@4:54〜) 
翌日もリスが塩場に来ていました。 
珍しくミズナラ幹の手前側にしがみつき、塩水が滴り落ちた樹皮を舐めているようです。 
ようやく監視カメラに対する警戒心が薄れたのかもしれません。


シーン10:9/27・午前8:30(@5:56〜) 
翌朝もリスが来ていました。 
ミズナラ幹の下部の左側面にしがみついています。 
身を翻して林床に飛び降ると、左に走り去りました。 


シーン11:9/28・午後15:13・晴れ(@6:13〜) 
翌日も、ミズナラ幹に固定した岩塩プレートの直下で下向きにリスがしがみついていました。 
その体勢でしばらく樹皮を舐めてから、上向きに方向転換。 
奥にあるスギの幹に移動してから、背後に回り込んで姿を消しました。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


【考察】
ニホンリスが岩塩を直接かじらずに、塩水で濡れた樹皮を舐めるだけなのは相変わらずです。

せっかく好物のオニグルミ堅果を給餌したのに、興味を示さなかったのは意外でした。
リスは見慣れない物に対する警戒心が強いようです。
リスが木の実を貯食する行動を撮影したくて、何年もあれこれ試行錯誤しているのですが、なかなか上手く行きません。
この地点では夜行性の野ネズミに餌を横取りされることはないのですが、リスが餌を気に入ってくれませんでした。
現場付近にオニグルミの木が自生していないので、堅果だけ置いてあるのは明らかに不自然な(怪しい)状況だとリスは気づいているのかな?
後で調べると、給餌箱の中でオニグルミの果皮が腐ってカビが生えていたので、黴臭い匂いを嫌ったのかもしれません。 


つづく→


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2025/12/06

スギの木から下りて追いかけっこする3頭のホンドテン【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年9月中旬・午後19:50頃 

里山の混交林である晩、ホンドテンMartes melampus melampus)が写りました。 
まず1頭が、岩塩を設置したミズナラの奥にある獣道を左から右に走って横切りました。
次に、スギの樹上から2頭が次々と飛び降りて、スギの背後を右に走り去りました。 

幼獣同士で遊んでいるのか、それとも繁殖期の求愛行動や縄張り争いなのか、私にはさっぱり分かりません。 
スギの樹上にテンが営巣する樹洞でもあるのかと思って現場検証しても、まだ若い杉の木なので無さそうでした。 


つづく→

2025/11/29

ニホンリスは岩塩を直接かじらなくなり、塩水で濡れた樹皮を舐めるだけになった【トレイルカメラ】

 



2024年9月上旬〜中旬

シーン0:9/4・午後14:10・晴れ(@0:00〜) 
明るい日中にたまたまフルカラーで撮れた現場の様子です。 
里山で雑木とスギの針広混交林にあるニホンカモシカ(Capricornis crispus)の溜め糞場sr2を自動撮影カメラで見張っています。 

ミズナラの幹にプレート状のヒマラヤ岩塩(155×100×25mm、870g)をベルトで固定して、野生動物の塩場を作ってみました。 
撮影しやすいように、岩塩プレートが監視カメラに正対するように、固定し直しました。 

ニホンリスSciurus lis)が通ってくる様子を以下にまとめます。 


シーン1:9/5・午前10:24・晴れ(@0:04〜) 
リスが午前中からミズナラ幹の下部にしがみついて、岩塩プレート直下に来ていました。 
滴り落ちる塩水で濡れた樹皮を舐めているのかもしれません。 
岩塩プレートを直接かじることはありませんでした。 
岩塩の向きが変わったので、不審がっているのかな? 

リスがときどき顔の向きを変えると、目に日光がキラッと反射して見えます。
 (首の横の白い毛がちらっと見えているだけかもしれません。) 
やがて左下手前の林床に跳び降りると、走り去りました。 


シーン2:9/7・午後13:51(@0:55〜) 
2日後の午後にニホンリスが登場。
ミズナラの根元付近(右下)で幹にしがみついていました。 
塩水が滴り落ちる場所ではないので、樹皮を舐めているのではなく、匂いを嗅いでいるだけのようです。 


シーン3:9/7・午後13:51(@1:56〜) 
このシーンは1.5倍に拡大した映像をご覧ください。 
ミズナラ幹の下部にしがみついたリスは、よほど気に入ったのか、延々と同じ場所を舐め続けています。 
何か小さな虫でも捕食しているのでしょうか? 

リスがしゃっくりのような奇妙な鳴き声を発しました。(@2:15〜) 

しばらくすると、ようやく幹を少しずつ慎重に登り始めました。 
垂れ下がったベルト先端部の匂いを嗅いでから、幹の裏側へ隠れてしまいました。 
幹の左側に回り込んで、物色しています。 


シーン4:9/9・午前6:19(@2:57〜)日の出時刻は午前5:13。 
2日後の早朝にリスが塩場に来ていました。 
ミズナラ幹の左下部にしがみついていたのに、岩塩プレートまでは登らずに身を翻して飛び降り、林床を手前に走り去りました。 


シーン5:9/9・午前15:53(@3:10〜) 
約9時間半後に、またリスが現れました。 
ミズナラ幹の下部にしがみついて岩塩プレートを見上げています。 
警戒しているのか、なぜか決して岩塩プレートまでは登ろうとしませんでした。 
塩水で濡れた樹皮を舐めているようです。


シーン5:9/9・午前15:55(@4:12〜) 
いつの間にかリスは奥にあるスギに移動していて、幹の下部にしがみ付いていました。 
スギの裏側に回り込んでから、右上の樹上に素早く消えました。 


シーン6:9/14・午後16:28(@4:27〜) 
次にリスが塩場に来たのは、5日後の午後遅くでした。 
画面の左下隅から現れたニホンリスが、林床のカモシカ溜め糞場sr2をピョンピョン跳ねるように横切りました。 
スギ幹の下部に登ってしがみつくと、少し休んでから、左に走り去りました。 
今回は岩塩プレートには立ち寄りませんでした。 

1/3倍速のスローモーションでリプレイ。(@4:38〜) 


シーン7:9/15・午前10:28(@5:02〜) 
翌日の午前中に、またリスが塩場に来ました。 
ミズナラ幹の下部の裏側に止まっているリスの尻尾だけが見えます。 
少し木登りすると、樹皮を丹念に調べている(舐めている?)ようです。 


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。 


【考察】 
あれほど岩塩が気に入って頻繁に舐めたり齧ったりしていたニホンリスが、この時期はなぜか岩塩プレートを直接かじらなくなりました。 
塩水で濡れた樹皮を控えめに舐めるだけになりました。
調子に乗って塩分を摂り過ぎると喉が渇くなどして体に良くないことに自分で気づいて、摂取量を節制するようになったのでしょうか。
塩場に立ち寄らず、カモシカの溜め糞場sr2を素通りすることもありました。

岩塩プレートの向きが急に変わったので、不審に思ったリスは露骨に警戒しているのかもしれません。
どうも、リスは岩塩と監視カメラとの位置関係をしっかり把握しているような気がしてなりません。
岩塩を舐める際に無防備な背中を監視カメラに向けたくないのでしょうか。
トレイルカメラが起動するときに発するカチッというかすかな音に怯えて(警戒して)、岩塩プレートに近づけないのかな?


2025/11/20

岩塩が気に入り何度も通って舐めるニホンリス【トレイルカメラ】夏の塩分摂取

 



2024年8月下旬〜9月上旬 

シーン0:8/23・午後12:45・晴れ(@0:00〜) 
明るい時間帯にたまたまフルカラーで撮れた現場の状況です。 
里山でスギと雑木の針広混交林にあるニホンカモシカ(Capricornis crispus)の溜め糞場sr2を自動センサーカメラで見張っています。 

新たな試みとして、ミズナラの幹にプレート状のヒマラヤ岩塩(155×100×25mm、870g)をベルトで固定して、野生動物の塩場を作ってみました。 
ニホンリスSciurus lis)が通ってくる様子を以下にまとめました。 


シーン1:8/24・午後17:59(@0:03〜)日の入り時刻は午後18:23。 
夕方に1匹のリスがミズナラ幹の左側面で、岩塩プレートのすぐ下を登りかけていました。 
しかし、まだ不審な岩塩を警戒しているのか、奥にあるスギの細い幹に飛び移りました。 
スギの幹を登り、枝葉で動き回っています。 
やがて林床に飛び降りると、獣道を右へピョンピョン走り去りました。 


シーン2:8/27・午前7:38(@0:31〜) 
3日後の朝に、リスがまた現れました。 
ミズナラ幹の陰に隠れていたリスが右側に回り込み、岩塩を固定した黒いベルトに興味があるようです。 


シーン2:8/27・午前8:20(@0:43〜) 
約40分後にリスが再登場。 
ミズナラ幹の右側面にしがみついたリスが手前に回り込んで、ベルトの匂いを嗅いでいます。 
木を少し登り下りすると、頭を下にした逆さまの状態で遂に岩塩プレートをかじり始めました。 
口で咀嚼する動きが見られたので、岩塩の表面を舐めるだけでなく歯で齧ったようです。 
リスが岩塩を摂取するシーンを1.5倍に拡大した上でリプレイ(@1:43〜)。 


シーン3:8/27・午前8:22(@2:29〜) 
次にリスはミズナラの幹から地面に飛び降り、走り去りました。 
と思いきや、ミズナラの根元に再登場。 
落ち葉の下に顔を突っ込んでいるようですが、虫を捕食しているのか、それとも塩水が滴り落ちた落ち葉を舐めているのかな? 

1.5倍に拡大した上でリプレイ(@3:29〜)。


シーン4:8/28・午前7:38(@4:23〜) 
翌朝にもリスが塩場にやって来ました。 
ミズナラ幹の裏側に登って岩塩プレートを舐めているようです。 
初めは死角でよく見えなかったのですが、方向転換してくれて、リスと判明。 
頭を下向きで幹に止まり、岩塩プレートを直接舐めたり齧ったりしているようです。

1.5倍に拡大した上でリプレイ(@4:34〜)。


シーン5:8/29・午前9:31(@4:45〜) 
翌日の朝にもリスが姿を現しました。 
スギ幹の下部を登り降りしています。 
林床に一旦降りてからミズナラの木に登ったものの、幹の裏側でリスの姿が見えません。 
監視カメラを警戒しているのでしょうか? 


シーン6:8/29・午前9:33(@5:07〜)
次にリスはミズナラ幹の右側から手前に回り込み、ようやく姿をしっかり現してくれました。 
岩塩プレートを固定するベルトに興味を示しています。 
ただベルトの匂いを嗅いでいるだけなのか、それとも塩分が染み込んだベルトを舐めているのかな? 

幹に下向きになり、地面に飛び降りて手前に走り去りました。 


シーン7:8/29・午後17:28(@6:02〜)日の入り時刻は午後18:16。 
約8時間後の夕方にリスがまた塩場に来ました。 
地面からミズナラ幹を少し登り、岩塩プレートの直下の塩味が効いた樹皮を舐めています。 
途中から幹の手前側に回り込んでくれたおかげで、カメラからよく見えるようになりました。 

1.5倍に拡大した上でリプレイ(@7:01〜)。


シーン7:8/29・午後17:30(@8:01〜) 
次にニホンリスは再びミズナラ幹の裏側に回り込んでしまいました。 
幹に下向きになって、岩塩プレートを直接舐めているようです。 
少し幹を下りてから頭を上向きに戻し、岩塩プレート直下の樹皮を舐めています。 

このときリスがチョッ、チョッ、チョッ♪と小声で3回、間隔を開けて鳴きました。(@8:39〜) 
鳴き声と同時にリスが口を開閉したので(リップリンクロ)、リスの鳴き声で間違いありません。 
前後の行動を見てもリスに危険が迫った状況ではなく、警戒声ではなさそうです。 
リラックスして樹皮を舐める合間に鳴きました。 

1.5倍に拡大した上でリプレイ(@9:00〜)。
※ 鳴き声が聞き取れるように、ここだけ動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。


シーン8:8/30・午後16:59(@9:43〜) 
翌日も夕方にリスが塩場に来ていました。 
ミズナラの幹で少し木登りして、岩塩プレート直下の樹皮を舐めていました。 
すぐに地面へ飛び降りると、奥のスギ幹の下部に登ってから奥に走り去りました。 
スギの樹皮も舐めて味を比べているのかな? 


シーン9:9/3・午前10:17(@10:03〜) 
4日後の午前中。 
スギの幹に地面から登りかけたリスが左に飛び降り、林床をチョロチョロと駆け抜けました。 


シーン10:9/3・午後15:38(@10:13〜) 
約5時間20分後にリスがミズナラ幹の根元に来ていました。 
立ち上がってミズナラ幹を少しだけ登り、岩塩プレートから樹皮を滴り落ちる塩水を舐めているようです。 
リスの腹面は白いことがよく分かります。 
最近は岩塩プレートを直接舐めることはしなくなりました。 

1.5倍に拡大した上でリプレイ(@11:14〜)。 


シーン11:9/3・午後15:39(@12:15〜) 
次にリスは、スギの根元で落ち葉を舐めていました。 
岩塩プレートから滴り落ちる塩水が落ち葉に染み込んでいるのでしょう。 

やがてリスは奥のスギ幹に取り付いてから、獣道を右へ駆け抜けました。 


シーン12:9/4・午前6:54(@12:33〜)日の出時刻は午前5:09。 
翌朝も、リスはミズナラの根元の落ち葉を舐めに来ていました。 
地面からミズナラの幹に跳びつくと、少しだけ登って樹皮を舐めました。 

やがて奥に飛び降り、スギ幹の下部を経由して、奥に素早く走り去りました。 
1.5倍に拡大した上でリプレイ(@13:16〜)。 


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


【考察】 
私としては、ウシ科のニホンカモシカが塩場に通うようになると予想(期待)して、カモシカの溜め糞場に岩塩を設置したのです。
ここに出没する野生動物の中で、まさかニホンリスが岩塩を一番気に入ってくれるとは全く予想外でした。

見慣れない不審物に対してリスは当初かなり警戒していましたが、ついに勇気を出して不審な岩塩プレートを味見してみたら、塩だと気づいてくれたようです。 
体が欲する塩分が気に入って、歯で齧り始めました。 
逆さまの体勢を長時間続けても平気なリスの身体能力の高さに驚きます。 

その後リスは塩分を摂取しに、頻繁に通って来るようになりました。 
ニホンリスの観察歴が浅い私には個体識別ができませんが、この山林では生息密度が低いので、おそらく同一個体のリスが塩場に通ってきているのでしょう。
(同一個体と仮定して)同じ日に何度も塩場に来ることもありました。
当地の自然界にはない岩塩はリスにとって強烈な嗜好品となり、ほとんど中毒状態(依存症)になったかもしれません。 

塩分を摂り過ぎると体がパンパンにむくむだけでなく、リスが高血圧にならないか心配です。 
塩を舐めた後は喉が渇くはずですが、リスはどこで水を飲むのでしょうか? 
私は未だニホンリスが水を飲むシーンをトレイルカメラで撮れたことがありません。
というか、リスが通う水場が一体どこにあるか、突き止める必要があります。
もしも真夏の渇水(雨不足)で水場が干上がり、水が飲めなくなると、塩を舐めたリスにとって死活問題になります。
岩塩の横に水場(鳥用の自動給水器)を設置したら、リスは飲んでくれるかな? 

後半になると、リスは岩塩プレートから直接舐めたり齧ったりすることは減り、真下の落ち葉や幹の樹皮を舐めるようになりました。
岩塩が雨で溶けて滴り落ち、濡れているのでしょう。
間接的に塩分を舐めることで、過剰摂取を避けることを学習したようです。


岩塩を舐めに通うリスについて、Copilot AIに質問してみたら、以下の回答が得られました。
はい、リスは塩を舐めることがあります。特に、自然界ではミネラルを補給するために塩を求めることがあります。リスが塩を舐める行動は、体内のナトリウムやその他のミネラルバランスを保つためです²。

野生のニホンリスが塩を舐めるという具体的な記録は見つかりませんでしたが、リスは一般的にミネラルを補給するために塩を求めることがあります²。ニホンリスも同様に、必要なミネラルを摂取するために塩を舐める可能性があります。 

後日(9月上旬)に現場入りした際に、岩塩プレートの状態を写真に撮りました。
リスが岩塩を直接齧った跡が残っています。
しかし素人目には、リスの門歯で削った歯型とは分かりませんでした。







岩塩を野外に放置すると、雨が降る度に少しずつ岩塩が溶け落ちるだけでなく、晴れた日も空気中の水分を吸収して岩塩の表面が濡れてきます。
特に湿度(湿気)の高い環境では顕著です。
これは潮解ちょうかいと呼ばれる現象です。
岩塩プレートにベルト(化繊のストラップ)を2本巻いて木の幹に固定しているのですが、ベルトとの接触面からも重点的に岩塩が溶けていきます。
最終的にはベルトによって岩塩プレートが自然に切断されてしまいそうです。
岩塩の下端はずり落ちてこないように、木ネジで支えています。
岩塩の設置法には改良が必要ですね。




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↑【おまけの動画】 
"We Hung a SALT LICK on a Post in the Woods. We couldn't believe what showed up! Trail Camera" by The Outdoor Theater 

私とは岩塩の設置法が違い、今後の参考になりました。
紐を通せる穴が開いたタイプの岩塩は値段が高いのが難点です。)
トレイルカメラの定点映像で、塩場に登場した色んな野生動物を長期間一気に見せてくれる編集スタイルです。
リスも何度か岩塩を舐めに(かじりに?)来ていたのが私と共通していて興味深く思いました。

2025/11/16

夏の夜の山林でじゃれ合う2頭のホンドテン【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年8月下旬・午後21:25頃 

里山の混交林でニホンカモシカCapricornis crispus)の溜め糞場sr2を見張っている監視カメラに、ある晩2頭のホンドテンMartes melampus melampus)が写っていました。 

まずミズナラの幹の途中まで登っていた個体aが、奥の林床にいた別個体bを目掛けて飛び降りました。 
飛びつかれた個体bも逃げなかったので、本気の喧嘩(闘争)ではなさそうです。 
しばらくじゃれ合ってから、片方が再びミズナラの木に戻ってきて根元の匂いを嗅いだものの、岩塩プレートの存在には気づかなかったようです。 
夜の森で追いかけっこするように右上へ相次いで走り去りました。 

1.5倍に拡大した上でリプレイ(@1:02〜)。 
※ 動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げても、鳴き声は発していないようでした。 


【考察】 
夏毛のホンドテン2頭は夜の山林で一体何をしていたのでしょうか? 
幼獣同士の遊びなのかもしれません。 
それとも、♀♂ペアが求愛のためにいちゃついているのでしょうか。 

Copilot AIに相談してみると、以下の回答を得ました。
・ホンドテンの発情期は通常、6月から7月にかけてです1。交尾が行われた後、翌年の3月頃に出産します1。 
・ホンドテンの求愛行動はとても興味深いです。オスはメスに対して、特定の鳴き声や体の動きでアプローチします。特に、オスはメスの周りを回りながら、鳴き声を発して注意を引こうとします。また、互いに鼻を擦り合わせる行動も見られます。 このような行動は、メスがオスを受け入れるかどうかを判断するための重要なステップです。

つづく→ カモシカの溜め糞場に来た夏毛のホンドテン【トレイルカメラ:暗視映像】


【アフィリエイト】 

2025/11/14

取っ組み合いや追いかけっこをして遊ぶニホンアナグマの母子【トレイルカメラ】

 



2024年8月下旬 

シーン1:8/23・午前11:40・晴れ・気温33℃(@0:00〜) 
昼前に二次林の営巣地(セット)で2頭のニホンアナグマMeles anakuma)が取っ組み合いをして遊んでいます。 
その2頭とは、毛皮が焦げ茶色の母親♀とクリーム色の当歳仔の幼獣でした。 
離乳してだいぶ経つので、母親♀の乳房は小さくなり、見えにくくなっています。 

楽しそうな騒ぎを聞きつけて、別個体の幼獣bが巣穴Lから外に出てきました。 
格闘遊びの流れで幼獣aは巣穴Rに潜り込みました。 
幼獣bも母親♀を遊びに誘い、一緒に左へ走り去りました。 


シーン2:8/23・午前11:40・晴れ・気温32℃(@1:00〜) 
別アングルの監視カメラでも撮れていました。 
一緒に遊んでいた幼獣が巣穴Lに籠城したので、母親♀が巣口Rに戻ると、別個体の幼獣が突っかかってきました。 
独り取り残された幼獣は、つまらなそうに巣口Lを前脚の爪で引っ掻いています。


シーン3:8/23・午前11:41・晴れ・気温34℃(@2:00〜) 
母親♀に幼獣がはしゃいで飛びかかりました。 
これは遊びに誘うための挑発です。 
誘いに乗って母親♀が右に駆け出すと、幼獣が追いかけ、今度は追いかけっこ遊びが勃発しました。 

別個体の幼獣が巣穴Lから顔を出しましたが、塹壕のように奥に引っ込みました。 

しばらくすると、母子がくんずほぐれつの格闘遊びを繰り広げながらセットに戻ってきました。 
走り回ってから、株立ちミズキを挟んで母子が対峙。 
木登り遊びにもなっています。


シーン4:8/23・午前11:42・晴れ(@3:00〜) 
母子のレスリングごっこが未だ続いています。 
途中で短い鳴き声が聞こえました。 

別個体の幼獣が参戦したそうに巣穴Lから外にノコノコ出てきました。 
合流して三つ巴の格闘遊びが始まるかと思いきや、巣穴Lから来た幼獣はおとなしく巣穴Rに入ってしまいました。 
最後にまた巣穴Rから外に出てきたところで、録画が終わりました。


 【考察】 
アナグマはとても子煩悩で、母親♀が子供と一緒によく遊んでやります。 
前回、母子で格闘遊びをしたのは夜でしたが、今回は明るい昼間に開催されました。 



ところで、このアナグマ家族には幼獣がもう1頭いるはずなのに、一体どこに居るのでしょう? 
幼獣は2頭しか姿が見えず、1頭が行方不明です。 
無事だとよいのですけど、巣穴の奥で寝ているのかな? 
これから幼獣は1匹ずつ子別れ・独立するのでしょうか。


※ 鳴き声が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


2025/11/06

岩塩を幹に固定したベルトが気になるニホンリス【トレイルカメラ】

 



2024年8月中旬

シーン0:8/10・午後12:46・くもり(@0:00〜) 
明るい昼間にたまたま撮れた現場の状況です。 
里山でスギと雑木の針広混交林にあるニホンカモシカ(Capricornis crispus)の溜め糞場sr2をトレイルカメラで見張っています。 
新たな試みとして、ミズナラの幹にピンク色のヒマラヤ岩塩プレートを設置してあります。 
果たして、野生動物が舐めに通う塩場になるでしょうか? 

ニホンリスSciurus lis)の登場シーンを以下にまとめました。 


シーン1:8/11・午前9:57(@0:04〜) 
リスがミズナラの根元から幹を登って岩塩プレートに興味を示したものの、舐めたかどうか不明です。 
監視カメラを意識して警戒しているのか、それともたまたまなのか分かりませんが、ニホンリスは幹の裏面を素早く登り下りすることが多いようです。 

1.5倍に拡大した上でリプレイ。(@0:31〜) 


シーン2:8/12・午前6:50(@0:42〜) 
翌日の朝、ニホンリスがミズナラの幹を登り、隣のスギに移動すると幹を下りました。 
林床に着くと獣道を左にピョンピョン跳ぶように走り去りました。

しばらく後に奥の樹冠に現れたのが、別個体のリスなのか野鳥なのか不明です。 
1.5倍に拡大した上でリプレイ。(@1:25〜) 


シーン3:8/12・午前10:30(@0:42〜) 
3時間40分後にリスが再登場。 
ミズナラ幹の裏側から幹の右側に出てくると、ゆっくり木登りしました。 
しばらくすると、スギの幹を降りて林床に飛び降りたようです。 


シーン4:8/20・午前5:58(@2:45〜)日の出時刻は午前4:56。 
8日後の早朝にリスが久しぶりに来てくれました。 
ミズナラの幹の裏面に止まっていて、フサフサした尻尾だけが見えます。 
岩塩プレートを舐めているのかもしれませんが、しっかりと口元が見えず残念…。 
岩塩を固定した2本のベルトに沿ってミズナラ幹の右側に移動すると、ベルトの匂いを嗅いでいます。 


シーン5:8/20・午前6:02(@3:37〜) 
ニホンリスはミズナラ幹に下向きにしがみ付き、依然としてベルトに興味津々でその匂いを嗅ぎ回っています。 

幹に下向きでしがみついてたリスがくるっと上向きになったところで1分間の録画終了。 
1.5倍に拡大した上でリプレイ。(@4:37〜) 




※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。 


【考察】
岩塩プレートを設置して以来、明らかにリスの登場頻度が増えました。
ニホンリスは昼行性なので、夜には決して現れません。 

岩塩プレートそのものよりも、それを固定したベルトにリスが興味を示すとは意外でした。
もしかすると、ベルトと幹の間の隙間に隠れている虫を探して捕食しているのかもしれません。 
あるいは、岩塩から溶け出した塩分がベルトに染み込んでいて、舐めると塩っぱいのかもしれません。 
だとすれば、ベルトに沿って岩塩を中心に塩味が濃度勾配になっているはずです。 
丁度よい塩梅の位置でベルトを舐めているのだとしたら面白いですね。 

ベルト(ストラップ)をリスが舐めるだけなら構わないのですが、鋭い門歯で噛み切られると困ります。 
もしもクルミやドングリの堅果やヒマワリの種子をベルトに挟み込んでやれば、リスが見つけて持ち去ってくれるかな? 


つづく→


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2025/11/05

ミズキの枯木を登るコゲラ【野鳥:トレイルカメラ】

 


2024年8月中旬・午後12:10頃・気温29℃ 

平地の二次林でニホンアナグマの営巣地(セット)を見張っている監視カメラにコゲラDendrocopos kizuki)が写りました。 
枯れて朽ちたミズキの幹を身軽に登っています。 
短い登場シーンを1/3倍速のスローモーションでリプレイ。

つづく→

2025/10/26

警戒心が強く、岩塩を迂回して木を登り下りするニホンリス【トレイルカメラ】

 

2024年8月上旬 

シーン0:8/1・午後15:01・晴れ(@0:00〜) 
明るい日中にたまたま撮れた現場の様子です。 
里山でスギと雑木の混交林にあるニホンカモシカの溜め糞場sr2を無人センサーカメラで見張っています。 
新たな試みとして、ミズナラの幹にピンク色のヒマラヤ岩塩プレートを設置してあります。 
果たして、野生動物が舐めに来る塩場になるでしょうか? 


シーン1:8/8・午後16:53(@0:04〜) 
監視カメラが起動したときには、ニホンリスSciurus lis)がミズナラの幹を下から登りかける途中でした。 
この地点でリスは初登場になります。 

2本のベルトで固定した岩塩プレートが気になって、偵察に来たのかな?
ミズナラの幹を一気に駆け上がりました。 
岩塩プレートの真下から登り始めたのに、途中で反対側に回り込んでから上に登りました。 
ニホンリスにとって見慣れない異物である岩塩は、ただの障害物という認識なのか、塩対応でした。 
幹に巻かれたベルトを飛び越えて行きました。 

しばらくすると、同じミズナラの幹をリスが上から下に降りてきました。 
口元を見ても、ドングリを貯食のために運んではいませんでした。 
そもそもミズナラ樹上に堅果が実る時期にはまだ早いです。 
リスが地上に降りる前に、1分間の録画が終わってしまいました。

短い登場シーンを1/3倍速のスローモーションでリプレイ。(@0:17〜) 

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。 


つづく→

2025/10/24

岩塩に興味津々で木に登る夏毛のホンドテン【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2024年8月上旬 

シーン0:8/1・午後15:01・晴れ(@0:00〜) 
明るい昼間にたまたま撮れた現場の状況です。 
里山でスギと雑木の混交林にあるニホンカモシカの溜め糞場sr2を自動撮影カメラで見張っています。 

新たな試みとして、ミズナラの幹に岩塩プレートを設置してあります。 
ホンドテンMartes melampus melampus)の登場シーンをまとめてみました。 


シーン1:8/1・午後20:55(@0:03〜) 
晩に獣道を右?から来た夏毛のテンがカモシカの溜め糞場sr2に立ち止まって林床の匂いを念入りに嗅ぎ回っています。 

ふと見慣れない物を見つけたテンが、ミズナラの幹に前足を掛けながら後足で立ち上がりました。 
そのまま少し木登りして、岩塩プレートの匂いを嗅ぎました。 
ミズナラの幹は垂直どころか少しオーバーハングしているのですが、テンは爪を立てて力強く登りました。 
テンの木登りを観察できたのは初めてです。 
しかし残念ながら、岩塩を舐めてくれなかったようです。 
無臭の異物なので、味見してくれないことには、塩だと分からないのでしょう。 

左の地面に飛び降りてから、再びミズナラの幹に近づくと、反対側からも直立して岩塩プレートを点検しました。 
岩塩よりも、それを固定するベルト(ストラップ)の方がむしろ気になったのかもしれません。 
最後は獣道を左に立ち去りました。 

ホンドテンが岩塩プレートに興味を示して木登りしたシーンを、1.5倍に拡大した上で1/3倍速のスローモーションでリプレイ。(@1:04〜) 


シーン2:8/6・午前4:04(@2:02〜) 
5日後の未明にもテンらしき野生動物が写っていました。 
監視カメラの起動が遅れ、獣道を左から登って来た中型の動物が右へ立ち去るところでした。 
手前にある茂みの陰でよく見えませんでしたが、毛皮は白っぽく、なんとなくテンのような気がします。 
(あるいはノウサギかも?) 


シーン3:8/7・午後19:10(@2:13〜) 
翌日の晩にもテンが登場。 
獣道を左から登って来たテンが、ミズナラの木の下で立ち止まって根元の匂いを嗅いでいます。 

今回も後足で起立しかけて岩塩プレートを見上げたものの、匂いは嗅がずに右へ走り去りました。 
もしかすると、3日前に来たツキノワグマの残り香を嗅ぎ取って恐怖を感じたのですかね? 





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2025/10/12

池畔のマユミ枝先に産み付けられたモリアオガエルの泡巣が雨で溶け落ちるまで【微速度撮影#8】

前回の記事:▶ マユミの枝先に産み付けられたモリアオガエルの泡巣が雨で溶け落ちるまで【トレイルカメラ:昼夜の微速度撮影#7】 2024年7月上旬〜中旬・午前後:頃・気温 モリアオガエルRhacophorus arboreus)の繁殖池で、岸辺に自生するマユミの灌木に白い泡巣が産み付けられる様子を長期間観察しています。 タイムラプス専用カメラを使い、午前5:30〜午後18:00のタイマー設定で1分間隔のインターバル撮影を行いました。 このカメラは暗視機能がないので、明るい昼間しか撮影できないのです。 11日間の記録です(7/5〜7/16)。 7月中旬に現場入りすると、池畔の枝先に新鮮な泡巣はほとんど追加されていませんでした。 モリアオガエルの繁殖期がほぼ終わったと判断し、カメラを撤収しました。 来季はトレイルカメラで泡巣を見張り、ニホンザルの食卵シーンを動画で記録したい。 最後にようやく納得の行くタイムラプス動画が撮れていた。 雨よけの庇が役立ったようで、レンズがほとんど濡れずに済んだ。 古い泡巣が溶け落ちて幼生(オタマジャクシ)が下の池に入水する様子が記録されていた。 産卵からX日後? (要確認) 対岸のガマズミ群落に赤い実がついていた。 MOV モリアオガエル泡巣@池畔:マユミ枝先timelapse20240705-16 画角が改善されていた。 画面中央および奥に溶けかけの泡巣。 右端に新鮮な泡巣 20240707 530 新鮮な泡巣が突如出現。 夜間に産卵されていた。 ♀♂ペアがまだ樹上に居る。 20240708 激しい雨で画面中央に水滴が付いてしまった。 なかなか乾かない。 20240709 855AM 右奥の泡巣が溶け始めている。 1000AM 溶け落ちた泡巣が水面上を漂う。 20240710 1325PM 雨天。右端の泡巣が急に溶け始めた。 20240711 530AM 雨天。夜の間に右端の泡巣がほとんど溶け落ちていた。 20240712 晴れたら垂れ下がっていた枝葉が元気になり、残っている泡巣の位置が高くなった。 20240713 530AM 夜の間に、右端の泡巣が無くなっていた。 溶け落ちたのか、ニホンザルなどが捕食したのか不明。 800AM 晴れ。奥の枝先に残っていた泡巣が溶け落ちた。 水面に白い泡巣が浮いて漂っている? 1037AM 晴れ。ようやくレンズ中央の水滴が完全に乾いた。 枝先に泡巣はまったく残っていない。 20240714 夕方から雨が激しく降り始め、レンズに水滴が再び付着。 20240715 前日からの雨が降り続く。 1438PM ようやくレンズの水滴が乾いた。 20240716 朝だけ雨 13.50 END 電池を一度も交換せずに、ちょうどほぼ使い切った。 705-16 つづく→

2025/10/09

枯木にいたルリボシカミキリ♀の逃避行動

 

2024年7月下旬・午後14:00頃・晴れ 

平地の二次林で立ち枯れした朽木(樹種不明)でルリボシカミキリ♀(Rosalia batesi)を見つけました。 

幹に下向きで止まって触角を振り立てています。 
腹端をヒクヒクと出し入れしていたので、産卵しそうです。 
ところが、なぜか急に慌てて幹の陰に回り込んで隠れてしまいました。 
枯木の幹を徘徊していた微小アリに噛まれたのかな? 
側面から撮影した後に背面からも撮ろうとしたら飛び去ってしまい、その瞬間も撮り損ねてしまいました。
それでも、美しいルリボシカミキリと久しぶりに出会えて嬉しかったです。

新カミキリムシハンドブック』でルリボシカミキリのホストを調べると、
♀は、朽ちた広葉樹の樹皮の隙間などに産卵 
ホスト:ブナ・クヌギ・シラカンバ・カエデ類など広葉樹の不朽木(p52より引用)
ルリボシカミキリ♀が来ていた朽木の樹種を知りたいのですが、生きた葉も枯れた葉も全く残っていないので、素人には難しいです。
なんとなくオニグルミやハリギリではないかと思うのですが、まだ樹齢が若い時期に立ち枯れしたらしく、樹皮の図鑑と見比べても、典型的な樹皮の写真とは違っています。 

夏の二次林(雑木林)は樹冠に木の葉が鬱蒼と生い茂り、昼間も日光があまり射さず、薄暗いです。 
林床にはわずかな木漏れ日しか射しません。 
この木も日照不足で光合成が充分にできずに立ち枯れしてしまったのかもしれません。 


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2025/10/01

幼獣が1頭減っても元気に暮らすニホンアナグマの母子家族:7月中旬【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年7月中旬 

ニホンアナグマMeles anakuma)の営巣地(セット)がある平地の二次林を無人センサーカメラで見張っています。


シーン1:7/13(@0:00〜) 
シーン2:7/14(@10:58〜) 

※ 動画の一部は画編集時に自動色調補正を施しています。 


【考察】 
特筆すべきは、今季産まれた幼獣(当歳仔)の数がいつの間にか4頭から3頭に減っていました。 
トレイルカメラの電池切れや記録メディアの容量切れで生じた観察の空白期間に一体何が起きたのか気になります。 
子別れするにはまだ早いと思うのですが、交通事故にでも遭ったのでしょうか? 
近所のアンズの木の下に設置した監視カメラでも、写っていたアナグマ幼獣は3頭でした。 


幼獣の1頭が行方不明になっても、残りの家族は別に悲しんでいる様子はありませんでした。
3頭の幼獣は相変わらず暇さえあれば無邪気に遊び回っています。 

動画の途中で幼獣がさらに減り(2頭だけになって)焦ったのですが、しばらくすると3頭に戻りました。 
おそらく1頭の幼獣が巣穴で寝ていたか、あるいは独りで採食のため外出していたようです。 



2025/09/22

遊びで木登りに挑むニホンアナグマの幼獣【トレイルカメラ】

 



2024年7月上旬・午前11:23・気温26℃ 

夏の二次林は林冠の枝葉が鬱蒼と生い茂り、昼前でも日差しがほとんど遮られてかなり暗くなります。 
ニホンアナグマMeles anakuma)の営巣地(セット)で4頭の幼獣が散開して林床の餌を探しています。 
しかし、そのうちの1頭は食欲よりも遊びたくて仕方がないようです。 
兄弟姉妹にちょっかいをかけて遊びに誘っても、誰も挑発に乗ってくれません。 
仕方がないので、落枝を齧って(甘噛みして)気を紛らわしています。 

元気のあり余った幼獣は、後足で立ち上がると細い灌木に前脚を掛けて、木登りに挑戦し始めました。 
アナグマの手は猿のように枝を握ることが出来ません。 
最後は手が滑って灌木から落ちて地面に転がってしまいました。 
ところが懲りずにもう一度挑戦し、今度は細い横枝を口で折り取って満足したようです。 

幼獣時代のこうした遊びが、後の巣材集めの前駆行動になっているのかもしれません。 
アナグマは成獣になっても木登りできないのですけど、巣材を集める際に後足で立ち上がって、少し高所の枝葉や蔓植物を採取することがあるのです。 
木の幹にいた虫を捕食するために後足で立ち上がることもありそうです。

2025/09/09

砂防ダムでレスリングしたり、オニグルミの木に何度も跳び移ったりして遊ぶ若いニホンザル

 

2024年6月中旬・午前11:05頃・晴れ 

山麓の砂防ダムに集まっているニホンザル♀♂(Macaca fuscata fuscata)の群れを観察しています。 

コンクリートの堰堤に居残って子猿2頭が取っ組み合いを始め、相手を組み伏せました。 
本気の喧嘩ではなく、ただの遊びです。 
ようやく離れた1頭aが、堰堤の右に自生するオニグルミの横枝に跳び移りました。 
猿の体重で横枝が大きくしなるスリルを味わっているようです。 
樹上の猿aは、幹を横に移動すると堰堤に飛び降りました。 

堰堤に残った個体♂bには、左上腕に黒くて大きなホクロがあります。 

仲間bのいる元の場所に戻ってきたと思ったら、aはすぐにまたさっきと同じオニグルミの横枝に飛び移り、アトラクションを何周も楽しんでいます。 
♂bも仲間aの後を追いかけるように、オニグルミの枝に飛び移りました。 

コンクリート堰堤の左奥には別のニホンザル母子も居ました。 
その母親も堰堤の右に生えたオニグルミ灌木に跳び移りました。 
堰堤に取り残された子猿は、揺れるオニグルミの枝葉を手で掴もうとしています。 

最後はおまけで、毛繕いしていたシーンも追加しておきました。

2025/09/06

セットで暮らすニホンアナグマの家族:6/30昼間の諸活動【トレイルカメラ】

 


2024年6月下旬 

6/30・午前9:08〜午後16:42 

ニホンアナグマMeles anakuma)は一般的に夜行性と言われていますが、私が営巣地(セット)で定点観察している母子(母親♀と幼獣4頭)は昼間も元気です。 
この日の特筆すべき行動は個別の記事で紹介済みなので、今回は残り物の映像をまとめました。 
それでも家族団らんの様子は微笑ましいですね。 
午後から一時雨が降りました。 

私がちょっと面白いと思ったシーンは、
シーン1:6/30・午前9:11・晴れ気温24℃(@4:00〜) 
母親♀が獣道から巣穴Lにゆっくり戻ってくる途中で立ち止まり、後足を広げて排尿マーキングしたようです。 
この地点でやるのは初見です。 
頭をカメラに向けているため、残念ながら肛門や尿道が見えません。 
排泄中に1頭の幼獣が近寄り、母親♀の尻の匂いを嗅いで身震いしました。 

その後、巣口Lまで来た母親♀がカカッ♪と鋭く鳴きました。(@4:44〜) 
その鳴き声を聞いた途端に周囲で遊んでいた幼獣3頭が巣口Lに位相で殺到したので、警戒声なのかもしれません。 
しかし、警戒の対象が何だったのか、分かりません。 
母親♀が幼獣を試した避難訓練だったのでしょうか。 
カカッ♪と鳴いた同じシーンが別アングルに設置した監視カメラでも撮れていました。(@3:44〜) 


※ 鳴き声が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


2025/09/02

深夜にニホンアナグマの幼獣4頭だけで遊んで留守番【トレイルカメラ:暗視映像】

 


2024年6月下旬 

シーン0:6/26・午後13:46・くもり・気温31℃(@0:00〜) 
ニホンアナグマMeles anakuma)の母子が暮らす営巣地(セット)を自動撮影カメラで見張っています。 


シーン1:6/30・午前1:52〜3:30・気温17℃(@0:04〜) 
母親♀の姿が写っていないのに、深夜の営巣地で幼獣4匹だけが遊んでいる様子をまとめてみました。 
母親♀は独りで採食に出かけたのか、それとも疲れて巣内で寝ているのか、不明です。 

幼獣たちだけで元気いっぱいに遊び回っていますが、巣穴からあまり離れることはありません。 
疲れを知らない幼獣は、兄弟姉妹で取っ組み合いをしたり、追いかけっこをしたり、後足で立ち上がって木に登ろうとしたり、林床で餌を探したりしています。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 
※ 鳴き声が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


2025/08/31

セットで暮らすニホンアナグマの家族:6/30夜の諸行動【トレイルカメラ:暗視映像】

 


2024年6月下旬

平地の二次林でニホンアナグマMeles anakuma)の母子家族(母親♀と幼獣4匹)が暮らす営巣地(セット)を自動センサーカメラで見張っています。 
6/30夜の活動をまとめました。 
前半は深夜から未明にかけて(午前1:58〜3:27)、後半は雨が降る晩(午後18:56〜19:17)の様子です。

アナグマは基本的に夜行性らしく、幼獣たちも元気いっぱいです。 
疲れ知らずの幼獣は、4頭の兄弟姉妹で互いに鬼ごっこをしたり取っ組み合いをしたりして、ひたすら遊んでいます。(追いかけっこ遊び、格闘遊び) 
林縁で株立ちしたミズキの根元付近がお気に入りの遊び場らしく、なんとか乗り越えようと頑張っている幼獣個体もいます(木登り挑戦?の遊び:例えば@4:00〜)。 
遊びながら幼獣がときどき吠える声がかすかに聞こえます。 

母親♀(右目<左目)は幼獣に対他毛繕いしてやったり、幼獣の遊び相手をしてやったりしています。 

林床をうろついて餌を探し回ったりしています。 
幼獣はもう離乳済みらしく、母親が採食に出かけると、幼獣も一緒について行きます。 

2つの巣口L、Rが並んでいますが、巣穴Lはほとんど使われておらず、巣穴Rに家族の居室があるようです。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 
※ 鳴き声が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


2025/08/30

砂利道を歩き去り木に登るニホンザル♀

 

2024年6月中旬・午前10:55頃・晴れ 

麓の入山口から私が登り始めると、前方にニホンザル♀(Macaca fuscata fuscata)を発見。 
砂利が敷かれた林道を小走りで逃げて行きます。
道端の草むら(シロツメクサ群落)に立ち止まって座ると、振り返って私を見ています。 
ようやく警戒を解いて立ち上がると、乳首が目立つ若い♀でした。 
砂利道をゆっくり歩いて登ります。 
砂利道の左には白いガードレール、右には果樹園の電気柵が見えます。 

再びサルに追いつくと、おそらく同一個体だと思うのですが、道端の木の幹(樹種不明、落葉性広葉樹)をよじ登り始めました。 
樹冠の枝葉が激しく揺れ、猿の姿が見えなくなりました。

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