ラベル 木登り の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 木登り の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2025/09/09

砂防ダムでレスリングしたり、オニグルミの木に何度も跳び移ったりして遊ぶ若いニホンザル

 

2024年6月中旬・午前11:05頃・晴れ 

山麓の砂防ダムに集まっているニホンザル♀♂(Macaca fuscata fuscata)の群れを観察しています。 

コンクリートの堰堤に居残って子猿2頭が取っ組み合いを始め、相手を組み伏せました。 
本気の喧嘩ではなく、ただの遊びです。 
ようやく離れた1頭aが、堰堤の右に自生するオニグルミの横枝に跳び移りました。 
猿の体重で横枝が大きくしなるスリルを味わっているようです。 
樹上の猿aは、幹を横に移動すると堰堤に飛び降りました。 

堰堤に残った個体♂bには、左上腕に黒くて大きなホクロがあります。 

仲間bのいる元の場所に戻ってきたと思ったら、aはすぐにまたさっきと同じオニグルミの横枝に飛び移り、アトラクションを何周も楽しんでいます。 
♂bも仲間aの後を追いかけるように、オニグルミの枝に飛び移りました。 

コンクリート堰堤の左奥には別のニホンザル母子も居ました。 
その母親も堰堤の右に生えたオニグルミ灌木に跳び移りました。 
堰堤に取り残された子猿は、揺れるオニグルミの枝葉を手で掴もうとしています。 

最後はおまけで、毛繕いしていたシーンも追加しておきました。

2025/09/06

セットで暮らすニホンアナグマの家族:6/30昼間の諸活動【トレイルカメラ】

 


2024年6月下旬 

6/30・午前9:08〜午後16:42 

ニホンアナグマMeles anakuma)は一般的に夜行性と言われていますが、私が営巣地(セット)で定点観察している母子(母親♀と幼獣4頭)は昼間も元気です。 
この日の特筆すべき行動は個別の記事で紹介済みなので、今回は残り物の映像をまとめました。 
それでも家族団らんの様子は微笑ましいですね。 
午後から一時雨が降りました。 

私がちょっと面白いと思ったシーンは、
シーン1:6/30・午前9:11・晴れ気温24℃(@4:00〜) 
母親♀が獣道から巣穴Lにゆっくり戻ってくる途中で立ち止まり、後足を広げて排尿マーキングしたようです。 
この地点でやるのは初見です。 
頭をカメラに向けているため、残念ながら肛門や尿道が見えません。 
排泄中に1頭の幼獣が近寄り、母親♀の尻の匂いを嗅いで身震いしました。 

その後、巣口Lまで来た母親♀がカカッ♪と鋭く鳴きました。(@4:44〜) 
その鳴き声を聞いた途端に周囲で遊んでいた幼獣3頭が巣口Lに位相で殺到したので、警戒声なのかもしれません。 
しかし、警戒の対象が何だったのか、分かりません。 
母親♀が幼獣を試した避難訓練だったのでしょうか。 
カカッ♪と鳴いた同じシーンが別アングルに設置した監視カメラでも撮れていました。(@3:44〜) 


※ 鳴き声が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


2025/09/02

深夜にニホンアナグマの幼獣4頭だけで遊んで留守番【トレイルカメラ:暗視映像】

 


2024年6月下旬 

シーン0:6/26・午後13:46・くもり・気温31℃(@0:00〜) 
ニホンアナグマMeles anakuma)の母子が暮らす営巣地(セット)を自動撮影カメラで見張っています。 


シーン1:6/30・午前1:52〜3:30・気温17℃(@0:04〜) 
母親♀の姿が写っていないのに、深夜の営巣地で幼獣4匹だけが遊んでいる様子をまとめてみました。 
母親♀は独りで採食に出かけたのか、それとも疲れて巣内で寝ているのか、不明です。 

幼獣たちだけで元気いっぱいに遊び回っていますが、巣穴からあまり離れることはありません。 
疲れを知らない幼獣は、兄弟姉妹で取っ組み合いをしたり、追いかけっこをしたり、後足で立ち上がって木に登ろうとしたり、林床で餌を探したりしています。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 
※ 鳴き声が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


2025/08/31

セットで暮らすニホンアナグマの家族:6/30夜の諸行動【トレイルカメラ:暗視映像】

 


2024年6月下旬

平地の二次林でニホンアナグマMeles anakuma)の母子家族(母親♀と幼獣4匹)が暮らす営巣地(セット)を自動センサーカメラで見張っています。 
6/30夜の活動をまとめました。 
前半は深夜から未明にかけて(午前1:58〜3:27)、後半は雨が降る晩(午後18:56〜19:17)の様子です。

アナグマは基本的に夜行性らしく、幼獣たちも元気いっぱいです。 
疲れ知らずの幼獣は、4頭の兄弟姉妹で互いに鬼ごっこをしたり取っ組み合いをしたりして、ひたすら遊んでいます。(追いかけっこ遊び、格闘遊び) 
林縁で株立ちしたミズキの根元付近がお気に入りの遊び場らしく、なんとか乗り越えようと頑張っている幼獣個体もいます(木登り挑戦?の遊び:例えば@4:00〜)。 
遊びながら幼獣がときどき吠える声がかすかに聞こえます。 

母親♀(右目<左目)は幼獣に対他毛繕いしてやったり、幼獣の遊び相手をしてやったりしています。 

林床をうろついて餌を探し回ったりしています。 
幼獣はもう離乳済みらしく、母親が採食に出かけると、幼獣も一緒について行きます。 

2つの巣口L、Rが並んでいますが、巣穴Lはほとんど使われておらず、巣穴Rに家族の居室があるようです。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 
※ 鳴き声が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


2025/08/30

砂利道を歩き去り木に登るニホンザル♀

 

2024年6月中旬・午前10:55頃・晴れ 

麓の入山口から私が登り始めると、前方にニホンザル♀(Macaca fuscata fuscata)を発見。 
砂利が敷かれた林道を小走りで逃げて行きます。
道端の草むら(シロツメクサ群落)に立ち止まって座ると、振り返って私を見ています。 
ようやく警戒を解いて立ち上がると、乳首が目立つ若い♀でした。 
砂利道をゆっくり歩いて登ります。 
砂利道の左には白いガードレール、右には果樹園の電気柵が見えます。 

再びサルに追いつくと、おそらく同一個体だと思うのですが、道端の木の幹(樹種不明、落葉性広葉樹)をよじ登り始めました。 
樹冠の枝葉が激しく揺れ、猿の姿が見えなくなりました。

2025/08/29

キアゲハの幼虫を捕食するモズの幼鳥(野鳥)臭角は自衛の効果なし?

 



2025年8月中旬・午前9:40頃・晴れ 

葉が生い茂るウメ(白梅)の樹上でモズLanius bucephalus)の幼鳥が何か太くて細長い緑色のイモムシ(芋虫)を嘴に咥えていました。 
よく見ると獲物の正体は、キアゲハPapilio machaon hippocrates)の幼虫でした。 
芋虫はもう暴れていないのに、死んだ獲物を枝に何度も叩きつけて念入りに殺しています。

モズの親鳥が幼鳥に口移しで給餌する瞬間を見逃してしまいました。 
幼鳥が餌乞いする鳴き声も聞こえませんでした(聞き逃した?)。 

キアゲハの幼虫は、食草の細い茎にしがみついたまま死んでいました。 
モズの親鳥は、食草ごと引きちぎってイモムシを運び、幼鳥に給餌したようです。 
キアゲハ幼虫は、セリ科の植物しか食べません。 
ウメの樹上にキアゲハの幼虫が居るはずがないので、親鳥が近所の庭などで狩ってきて幼鳥に給餌したのでしょう。 
後で現場検証しても、白梅の木の下にセリ科植物は自生していませんでした。 
したがって、キアゲハの終齢幼虫が蛹化するために近くの庭木に登ってきた可能性は除外できます。 

元の動画がやや不鮮明でカメラのAFが合焦しにくいのは、汚れた窓ガラス越しに室内から撮影したからです。
窓を開けて直接撮影したいのはやまやまですが、その音でモズが警戒して逃げてしまいそうなので、我慢してそのまま撮影を続けました。  
1.5倍に拡大および自動色調補正した上で、1/5倍速のスローモーションでリプレイしてみましょう。(@0:37〜) 
動画編集時に自動色調補正を施したら、被写体がくっきり見えるようになりました。 

ここで気になるのは、鳥に狩られたキアゲハ幼虫が臭角を伸ばしているかどうか、という点です。 
アゲハチョウ科の幼虫が天敵に襲われたときに頭部からニョキっと伸ばす臭角は、強い刺激臭と派手な色彩で捕食者に対して忌避効果があると考えられています。 

関連記事(4、12年前の撮影)▶  


今回のモズは獲物の急所である頭部を嘴で強く挟み付けながら激しく振り回しているため、キアゲハ幼虫の臭角が見にくいです。 
後半になると、モズはようやく幼虫の体の中央部を咥え直しました。 
スロー再生で拡大すると、死んでぐったりしたキアゲハ幼虫の頭部から鮮やかなオレンジ色の臭角が伸びていることが判明しました。
一般に鳥は嗅覚が鈍いとされているので、キアゲハ幼虫の臭角に自衛効果がなかったのは当然かもしれません。 


隠し撮りをしている私を警戒したのか、モズは庭木の枝から枝へ移動し、枝葉の陰に隠れてしまいました。
獲物を実際に捕食する(飲み込む)まで見届けられず残念でした。 
キアゲハ幼虫の臭角は刺激臭がするだけでなく不味いはずなので、モズが食べる前に獲物を引き裂いて臭角(あるいは幼虫の頭部)を丁寧に取り除くかどうか確認したかったのです。 

モズが早贄はやにえを立てる有名な行動を私はまだ実際に観察したことがありません。 
この時期(真夏)はまだ育雛期なので、モズの親鳥は捕れた獲物をすべて幼鳥に給餌するか自分で食べてしまいます。 
また、体表の柔らかい幼虫は腐りやすいため、早贄として貯食するには向いていないでしょう。 


【追記】
今回のモズは幼鳥ですよね?(あまり自信がありません。)
前回に登場した個体よりも、フワフワした綿羽が生え変わっているようなので、換羽中の別個体なのでしょう。
これから幼鳥に給餌するために獲物を運んできた親鳥♂だとしたら、記事を全面的に書き直さないといけません。


【アフィリエイト】 

2025/08/17

池畔のハルニレ枝先に産み付けられたモリアオガエルの泡巣が雨で溶け落ちるまで【微速度撮影#6】

 



2024年6月下旬〜7月上旬

モリアオガエルRhacophorus arboreus)の繁殖池で、岸辺に自生する灌木に白い泡巣が産み付けられる様子を長期間観察しています。 
タイムラプス専用カメラを使い、午前5:30〜午後18:00のタイマー設定で1分間隔のインターバル撮影を行いました。 
 丸1週間分(7日間)の記録です(6/28〜7/5)。 
梅雨の雨で池の水量がだいぶ増えました。

トレイルカメラと同じく、タイムラプス撮影は、初めに画角をどう決めるかが全てです。 
ハルニレの灌木に産み付けられた新鮮な白い泡巣が画面の右手前に写るように画角を決めました。 
(画角をもっと右に向けるべきだしたね。) 
画面の中央には対岸のマユミ灌木の枝葉に古い泡巣が写っているのですが、少し遠いです。 

撮れたタイムラプス動画を見ると、モリアオガエルの繁殖期はもう終わったのか、この期間に新たに泡巣は追加されませんでした。 
(カメラの画角内に作られなかっただけで、現場検証すると泡巣は別な場所に増えていました。)

曇ったり雨が降ったりする度に、ハルニレの枝葉が池の水面に向かってしなりながら垂れ下がります。 
晴れると枝に張りが戻ります。 
日照が少なくて植物の光合成が低下すると、細胞の膨圧が低下して垂れ下がるのでしょうか。 
それにしては変形運動(萎凋?)の度合いが大き過ぎる気がします。 
細い葉柄が膨圧の低下で垂れ下がるのは理解できるのですが、剛性があるはずの木質の枝まで垂れ下がるのが不思議でした。 
よくよく考えてみると、枝が垂れ下がる理由はもっと単純ですね。
雨が降るとハルニレの葉やスポンジ状のモリアオガエル泡巣が濡れてたっぷり吸水し、重くなった結果、枝が大きくしなるのでしょう。 
晴れると濡れた泡巣が乾燥して軽くなり、枝の弾性で元に戻ります。 

7/3〜4に大雨が降っている間に、ハルニレの枝が大きく垂れ下がり、モリアオガエルの泡巣が見えなくなりました。 
雨が上がってハルニレの枝葉が起き上がると、産み付けられていたモリアオガエルの泡巣は、ほとんど溶け落ちていました。 
このときにモリアオガエルの幼生(オタマジャクシ)は水中に脱出したようです。 
モリアオガエルの泡巣が雨で溶け落ちる一部始終をタイムラプス動画で記録したかったのですが、枝が大きくしなることも予想して画角を決める必要があり、難しいです。

対岸のマユミ灌木に産み付けられた古い泡巣も、この期間に溶けたようです。

干上がりかけた池の対岸を左から右へ歩いて移動した鳥はキジバトかな?(@5:55〜) 


※ 雨がよく降る野外でタイムラプス専用カメラを設置する際には、透明プラスチックの防水ケースに収納しています。 
レンズの部分には眼鏡の曇り止めをスプレーしたら、雨の水滴をよく弾き、すぐに乾くようになりました。 
(レンズの表面に直接スプレーしたのではなく、防水ケースの表面にスプレーしました。) 
さらに、カメラの天井部に雨よけのひさしを取り付けたら、梅雨の大雨でもレンズはあまり濡れませんでした。 
下敷きのような薄いプラスチックをハサミで適当に切って、庇を自作しました。 


余談ですが、画面左奥のスギ林床や対岸の水際で蔓植物の先端の成長点がぐるぐると時計回り(上から見下ろしたときの回転の向き)で回旋運動していました。 
タイムラプス動画を4倍速で再生するとよく分かるのですが、YouTubeでは2倍速までしか早回しできません。 
現場に自生する蔓植物として、クズ、ツルウメモドキ、サルトリイバラ、フジ、ツルマサキなどが候補として考えられます。
しかし、回旋運動が時計回りというだけでは蔓植物の種類を全く絞り込めません。 
成長する蔓植物の運動も面白そうなテーマなので、いずれ改めてじっくり微速度撮影してみるつもりです。 


※ いつものように、Perplexity AIと相談しながら記事を書きました。 


2025/08/07

池畔のミヤマガマズミの枝先に産み付けたモリアオガエル♀♂の泡巣【微速度撮影#5】

 



2024年6月下旬 

モリアオガエルRhacophorus arboreus)の繁殖池で、泡巣が樹上に産み付けられる様子をタイムラプス動画で記録しています。 
池畔でマユミの枝先に産み付けられる泡巣が減ったので、カメラの設置場所を変更することにしました。 

今度はミヤマガマズミの枝先に産み付けられた泡巣4個を対岸から引きの絵で狙います。 
タイムラプス専用カメラを使い、午前5:30〜午後18:00のタイマー設定で1分間隔のインターバル撮影を行いました。 
丸1週間分(7日間)の記録です(6/21〜6/28)。 
先に言っておくと、今回の動画は失敗で、面白いことは何も写っていません。
この動画はブログ限定で公開しておきます。
個人的な試行錯誤を忘れないように、ブログに記録しておくだけです。

6/23日に山形県を含む東北地方南部が梅雨入りしたと気象庁が宣言しました。 
平年より11日遅く、前年よりも14日遅い入梅です。 
待ちわびた梅雨になったのに、この1週間で雨は1回しか降りませんでした。 
それでも池の水位が少しだけ回復していました。 

対岸で新たに産み付けられたモリアオガエルの泡巣は、画角の右外でした。 
対岸で水面に張り出したミヤマガマズミの群落はやや遠く、モリアオガエルの古い泡巣が次第に溶け落ちる様子がよく見えませんでした。 
4Kなど高画質で撮れる最新のタイムラプス・カメラなら、まだましだったかもしれません。
カメラの画角をもっと下に向けるべきでしたね。 

余談ですが、 4倍速の早回し映像で見ると、画面の左で林床下草の蔓植物(種名不詳)の回旋運動が記録されていて、興味深く思いました。 

また、ニホンカモシカCapricornis crispus)が何度か出没していました。 
6/25の午後17:00頃、左上奥のスギ林内をカモシカが単独でうろついていました。 
残念ながら池には来てくれませんでした。 
3日後の6/28の午前11:00過ぎにも、左上奥のスギ林内をカモシカがちらっと写りました。 


この画角での微速度撮影は失敗に終わったので、カメラの設置場所を変更します。 


2025/08/06

スギの樹洞に営巣するクロクサアリのコロニー

 

2023年5月上旬・午前12:10頃・晴れ 

奇妙な樹形をしたスギの大木が里山の登山道の横に、聳え立っていました。 
根元で分岐した3本の幹がそのまま真っ直ぐに伸びています。(株立ち) 
屋久杉ほどではありませんが、なかなか風格のある古木です。 
胸高直径を測るべきでしたね。 

太い幹の下部に樹洞が開いていました。 
クマが冬眠するには、まだ小さ過ぎる樹洞です。 
樹洞の中でクロクサアリLasius fuji)のコロニーが営巣しているようです。 
無数のワーカー♀が活動していました。 


2023年6月中旬・午前9:45頃・晴れ 
翌月も通りすがりに定点観察しました。 
樹洞の内部は暗くて、動画では底まで撮影することが出来ません。 
強力な照明か、ナイトビジョン(暗視)のビデオカメラを用意する必要がありそうです。

つづく→ 


以下の写真は、撮影日がまちまちです。

2025/08/01

池畔のマユミとハルニレの枝先に集まって次々と泡巣を作り産卵するモリアオガエル♀♂【微速度撮影#4】

 



2024年6月中旬〜下旬 

山形県内はまだ梅雨入りしていません。 
降雨量が少なく、かつてないほど深刻な水不足です。 
山中にあるモリアオガエルRhacophorus arboreus)の繁殖池はどんどん縮小し、干上がりつつあります。 

タイムラプス専用カメラを使い、午前5:30〜午後18:00のタイマー設定で1分間隔のインターバル撮影を行いました。 
丸一週間分(7日間)の記録です(6/14〜6/21)。 

8GBのSDカードのうち、40%しか使われていませんでした。 
普段はトレイルカメラで動画撮影している私にとって、インターバル撮影でも昼間の静止画では電池がほとんど消費しないことに驚きます。 

池畔に自生するマユミ灌木の水面に張り出した枝にモリアオガエル♀♂がときどき集まってきます。
集団抱接および産卵のシーンが新たに記録されていました。 
画面左の手前に自生するハルニレの灌木でも産卵するようになりました。(@5:00〜) 
抱接しながら分泌液を後脚で泡立てて白い泡巣を作り、その中に産卵、放精するのです。


2025/07/28

山中の水溜りで水浴し、ホオノキの幹をつついて獲物を探すコゲラ【野鳥:トレイルカメラ】

 

2024年6月下旬 

シーン1:6/28・午後13:14・くもり・気温29℃(@0:00〜) 
山林に湧き水が滲み出した湿地帯があり、野鳥や野生動物の水場となっている水溜りを自動センサーカメラで見張っています。 


シーン2:6/28・午後14:41・晴れ・気温29℃(@0:04〜) 
雨が降らないので、翌日には水が少し減っていました。
コゲラDendrocopos kizuki)が水溜りに来ていて、かなり浅いのに水浴を始めました。 
左側の深くて白く濁っている泥水には入らず、上澄みが透明な浅い水場を選んでいます。 
なかなか水浴しないので、警戒しているのかと思いましたが、ついでに岸の泥濘で虫を捕食しているようにも見えます。 
短い行水を済ませた後は、右下手前に飛び去りました。 

しばらくすると、キツツキが鋭い嘴で木をコツコツ♪叩く音が録音されていました。(@0:43〜) 
縄張り宣言する速いドラミング音♪とは違い、遠慮がちに叩いています。 
この監視カメラはホオノキ高木の幹に固定してあるのですが、おそらく水浴後のコゲラが木登りしながらあちこちつついて、打音検査のように材内の空洞を探しているのでしょう。 
木に穿孔している虫を捕食するのが目的です。 
トレイルカメラの本体を直接つつかれずに済んで良かったです。 
最後に樹上から飛び去る羽音が聞こえました。 

水浴シーンを1.5倍に拡大した上でリプレイ(@1:53〜)。 


※ 水浴時の水音や打音検査♪が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。

2025/07/25

池の水面に溶け落ちたモリアオガエルの泡巣に集まり吸汁・交尾するアメンボ♀♂

 

2024年6月中旬・午後12:40頃・晴れ 

モリアオガエルRhacophorus arboreus)の繁殖池で定点観察しています。 
岸辺に自生する マユミ灌木の枝葉に毎年、白い泡巣がたくさん産み付けられています。 

昼間からマユミの樹上でじっとしているモリアオガエル成体は、産卵のために木登りしてくる♀を待ち伏せしている♂なのでしょう。 
(私にはモリアオガエルの性別を外見から自信を持って見分けられません。) 
泡巣の近くに先乗りしている個体と、少し下部の枝に留まっている個体と2匹の成体を見つけました。 

白い泡巣の一部が溶けて崩れ、下の水面に浮いていました。 
産み付けられてから約1週間で泡巣内の卵から幼生(オタマジャクシ)が孵化し、雨で溶け落ちた泡巣と一緒に幼生が池の水中に脱出するのです。 
しかし、今回は自然な融解ではありません。 
ニホンザルがモリアオガエルの泡巣を捕食に来ているシーンがタイムラプス動画で記録されていたのです。 
猿がマユミの枝を掴んで乱暴に引き寄せた際に、一部の泡巣は水中に没して崩れてしまったようです。



池の水面に溶け落ちた白い泡巣の上に、アメンボの一種が群がっていました。 
交尾中のペア♀♂と単独個体、それからアメンボの幼虫と思われる小型の個体もいました。 
アメンボの交尾ペア♀♂が白い泡の表面を歩いて少しずつ移動しています。 
泡の縁に到達するとしばらく静止し、交尾中の♀が左右の前脚を擦り合わせて身繕い。 

交尾中のアメンボ♀は細い口吻を伸ばして、融解した泡巣から吸汁しているように見えました。 
タンパク質が豊富な餌なのでしょう。 
一方、単独個体のアメンボは、泡巣の表面に付着した虫の死骸?から吸汁しているようです。 
しかしPerplexity AIに相談してみると、融解したモリアオガエルの泡巣には栄養がほとんどなく、アメンボは水面に浮かぶ筏としてたまたま乗っていただけだろう、という見解でした。 
確かに、水面に浮いているどの泡にもアメンボが群がっているという訳ではありませんでした。 
私としては納得できないので、次に機会があれば、アメンボの口吻を横からじっくり接写して、決着を付けるつもりです。 

日向の強い日差しで水面に浮かぶ白い泡が白飛びしてしまい、日陰と入り混じって、コントラストの差が大きくなっています。 
見えにくい被写体を動画編集時でHDR風に加工したら、だいぶ改善されました。 
(具体的な方法はChatGPTに指南してもらいました。) 


【追記】 
動画を撮影した時の私は、水面に浮かぶ白い泡はてっきりモリアオガエルの泡巣がマユミ樹上から溶け落ちたのだろうと思い込んでいました。 
ところが、同じ池の岸辺の水際にはシュレーゲルアオガエルRhacophorus schlegelii)の泡巣も同時期に産み付けられていました。 
1週間前に撮った写真を載せます。






シュレーゲルアオガエルの幼生(オタマジャクシ)も既に卵から孵化して水中に脱出したらしく、白い泡巣が溶けていました。 
もしかすると、アメンボが乗っていたのはシュレーゲルアオガエルの融解した泡巣だったのかもしれません。
以下の写真は、動画を撮った同じ日の記録です。



2025/07/14

池畔のマユミ枝先に集まって次々と泡巣を作り産卵するモリアオガエル♀♂【微速度撮影#3】ニホンザルが泡巣を捕食?

 



2024年6月上旬〜中旬 

繁殖池で、岸辺に自生するマユミの枝葉にモリアオガエル♀♂(Rhacophorus arboreus)が集まって白い泡巣を次々に作り、産卵する様子をタイムラプス動画で記録しています。 
夏至(6/21)が近づき日が長くなったので、タイムラプス専用カメラのタイマー設定を午前5:30〜午後18:00に前後30分ずつ延長しました。 
1分間隔のインターバル撮影で、ちょうど一週間分(7日間)の記録です(6/7〜6/14)。 
最近は雨不足のようで、池の水量が減り、岸辺は干上がりつつあります。 
当分は雨が降らないとの週間天気予報で、心配です。 

それでは早速、撮れたタイムラプス映像を見てみましょう。 
撮影を延長した薄明薄暮の時間帯も充分明るく撮れていました。 
モリアオガエルの産卵は主に夜行われるようですが、昼間でも新しい泡巣が作られていました。 
例えば6/13午前8:00〜午後13:00の映像が分かりやすく撮れています。 

この時期、面白い事件がいくつか起きていました。 

(1)ニホンザルによるモリアオガエル泡巣の捕食?
カメラが狙っていたマユミ樹上の比較的新しい泡巣のいくつかが、動画の冒頭で突然、しかもほぼ同時に溶け落ちました。 
泡巣の内部でモリアオガエルの幼生(オタマジャクシ)が孵化してある程度育つと、雨が降る日に自然と泡巣が溶け落ち、オタマジャクシは下の池に脱出します。 
しかし、今回の泡巣が自然に溶けたにしては時期が早すぎます。 
つまり、あまりにも不自然な溶解です。 
タイムラプス動画をコマ送りでじっくり見直すと、泡巣消失の謎が解けました。 
事件が起きたのは、6/7の午後15:44〜15:57です。 
何者かがマユミの灌木を激しく揺すったりしならせたりしたせいで、泡巣が何度も水中に没していました。 
そのせいで泡巣が早く溶けてしまったようです。 

このとき、池の対岸を遊動するニホンザルMacaca fuscata fuscata)が写っていました。
山林を遊動してきた群れが池を訪れ、一部の個体が狼藉を働いたようです。
猿が木から木へと伝い歩く際に、細いマユミ灌木上の泡巣が激しく揺すられて、泡巣が壊れたり溶け落ちたりしてしまったのでしょうか?
好奇心旺盛な子ザルがモリアオガエルの泡巣を果物と誤認して興味を持ち、調べに来たのかな? 

夏の暑い日にニホンザルは池に飛び込んで水遊びをすることが知られています。
関連記事(10年前の撮影)▶ 湖で泳ぐ野生ニホンザルの群れ
今回も池畔のマユミ灌木から無邪気に池へ飛び込もうとして、泡巣を意図せずに破壊・融解してしまったのでしょうか?
しかし、干上がりかけた浅い泥沼にニホンザルが入水するとは思えません。

実は、対岸(画面左端)に自生するミヤマガマズミの灌木にもモリアオガエルの白い泡巣が産み付けられています。 





下の連続写真で示すように、別個体のニホンザルがこのミヤマガマズミ群落を訪れて、しばらく座り込んでいました。
どうやらモリアオガエル泡巣に含まれる卵やオタマジャクシを捕食したようです。
ニホンザルにとって、貴重なタンパク源になるでしょう。

ちなみに、翌日6/8には、このミヤマガマズミの枝先にモリアオガエルの新しい泡巣が産み付けられていました。 
ニホンザルが来る前の泡巣の様子。まるで白い果実のように泡巣がたわわになっている。
対岸左のミヤマガマズミにニホンザル登場。右手前のマユミ枝葉が何者かによって大きくしなり、泡巣が写ってない。

ニホンザルが対岸左のミヤマガマズミでモリアオガエルの泡巣を捕食中?

別個体のニホンザルが対岸のスギ林縁を右から左へ遊動。右手前のマユミ枝葉が何者かによって大きくしなり、泡巣が写ってない。
対岸左のミヤマガマズミからニホンザルが去る。

右手前のマユミ枝葉を何者かが激しく揺する。
ニホンザルが居なくなると、マユミ樹上の泡巣は短時間ですっかり溶け落ちていた。

その後はマユミ灌木の真下だけでなく、水面のあちこちにモリアオガエルの溶けた泡巣が浮いていました。 
風に吹かれて水面を移動したのかと思ったのですが、ニホンザルが枝を激しく揺すって泡巣を水面に浸けたことで説明できそうです。 

1分間隔のインターバル撮影では、断片的な情報しか得られません。
もし今後もニホンザルがモリアオガエルの繁殖池に来て泡巣の採食を繰り返すようなら、池畔にトレイルカメラを追加して、動画による証拠映像を撮るしかありません。





【参考文献】
ニホンザルがモリアオガエルの泡巣を捕食するなんて、私にとっては全く予想外の事件で興奮しました。
GoogleScholarで文献検索してみると、残念ながら新発見ではなく、すでに論文になっていました。
井上光興; 辻大和. 野生ニホンザル Macaca fuscata によるモリアオガエル Rhacophorus arboreus 泡巣の採食事例. 霊長類研究, 2016, 32.1: 27-30.(全文PDFをダウンロード可)

ブログで報告している人もいます。
サルが食べていたのは・・・ @秋田・青森県


外来種のアライグマがモリアオガエルの泡巣と成体を捕食した事例も別に報告されていて、この論文は要旨だけ読めました。
ICHIOKA, Yukio; HIJII, Naoki. Raccoon Predation on Foam Nests and Adults of the Forest Green Tree Frog (Zhangixalus arboreus: Rhacophoridae) in Central Japan. Current herpetology, 2021, 40.2: 129-136.
外来種のアライグマが当地で生息しているという確かな証拠映像はまだ撮れていません。

野生動物による捕食圧が高まれば、モリアオガエルも対抗策を進化させる可能性があります。
今の泡巣は白っぽくて樹上でよく目立つので、緑の色素を混ぜ込んで迷彩を施せば、保護色になりそうです。

もしかすると逆に、モリアオガエルはニホンザルに泡巣を見つけてもらいたいのかもしれません。
樹上の果実に擬態してニホンザルの気を惹いているという大胆な仮説です。
泡巣が産み付けられた木にニホンザルがよじ登ろうとしても、細い灌木のことが多いので、猿の体重を支えきれずに大きくしなり、泡巣は水没してしまいます。
泡巣の一部はニホンザルに捕食(食卵)されてしまうかもしれませんが、泡巣が溶けてオタマジャクシが水中に脱出するのをニホンザルが助けているのかもしれません。



(2)6/9午後12:20に対岸の水際をホンドタヌキNyctereutes viverrinus)らしき野生動物がうろついていました。
(3)6/12午前7:49にコガラPoecile montanus)がマユミ樹上に来ていました。 
モリアオガエルの泡巣に集まる昆虫(ハエやシリアゲムシなど)を捕食しに来たのかな? 

他にも私が見落としている事件がまだまだありそうなので、皆さんもタイムラプス動画をスロー再生して見つけたら教えてください。


2025/06/20

池畔のマユミ枝先に集まって次々と泡巣を作り産卵するモリアオガエル♀♂【微速度撮影#2】

 



2024年6月上旬 

モリアオガエル♀♂(Rhacophorus arboreus)の繁殖池で岸辺に自生するマユミの枝葉に集まって白い泡巣を次々に作り、産卵する様子をタイムラプス動画で記録しています。 
インターバル撮影の設定は前回と同じで、明るい昼間だけ(午前6:00〜午後17:30)1分間隔、4日間の記録です(6/4〜6/7)。 

カメラ全体を透明プラスチックの防水ケースにすっぽり格納してあるのですけど、今回はその上に雨よけの庇を取り付けました。 
持参した薄いプラスチック板をハサミで適当な大きさの長方形に切り、カメラの上部を覆うように屋根のように固定しました。 
これだけでも効果は絶大で、雨の多い季節でもレンズに水滴が付くことが減りました。 
設置した雨よけの庇が画面の上に写り込まないように、注意が必要です。 

泡巣が溶けてモリアオガエル幼生(オタマジャクシ)が下の池に脱出するまでの経過も、できれば微速度撮影で記録したいのです。 


肝心の泡巣作り(配偶行動)は主に夜間行われているようですが、残念ながらこのカメラには暗視モードがありません。
夕方から翌朝へと時間が飛ぶと、急に新しく泡巣が増えています。

撮れたタイムラプス動画をよく見ると、表面がまだ乾いていない新しい泡巣にシリアゲムシの仲間♀♂が何匹も群がっていました。 
泡巣に口吻を突き刺して吸汁(食卵?)しながら、翅紋を誇示しているようです。 
現場入りした際にその様子を実際に撮影したので、映像公開予定。 


タイムラプス動画をスロー再生してじっくり見直すと、ちょっと面白い瞬間もいくつか撮れていたので、皆さんも探してみたください。 

ニホンカモシカCapricornis crispus)が池の岸辺(泥濘)を歩いて左から右へと横切る姿が写っていました。(@0:12〜) 
池の水を飲みに来たのかもしれません。 
カモシカも水浴するらしいのですが、私は観察したことがありません。 

・モリアオガエルがレンズに跳びついた瞬間も撮れていました。(@2:24〜) 

・池の水面ではカルガモAnas zonorhyncha)の群れが泳ぎ回っています。 


2025/06/18

アナグマの旧営巣地で木揺すりディスプレイするニホンザル【トレイルカメラ】

 



2024年6月上旬

シーン0:5/30・午前11:27・晴れ・気温30℃(@0:00〜) 
明るい日中にたまたま撮れた現場の状況です。 
平地の二次林で死んだニホンアナグマMeles anakuma)の旧営巣地(セット)を自動撮影カメラで見張っています。 

久しぶりに登場したニホンザルMacaca fuscata fuscata)のシーンを以下にまとめました。 


シーン1:6/8・午後12:20・晴れ・気温26℃(@0:04〜) 
昼過ぎに右から単独で遊動してきたニホンザルがアナグマの巣口Rの手前で座り込みました。 
周囲をキョロキョロ見渡す際に、巣口Rもちらっと見やりました。 
獣道を歩いて画面左下に立ち去りました。 


シーン2:6/8・午後13:04・晴れ・気温27℃(@0:25〜) 
約45分後に、サルが左から戻ってきたようです。 
同一個体なのかな? 
群れの仲間はどこにいるのか、単独行動している離れザルなのかもしれません。 

アナグマの巣口Rの手前で立ち止まると、右上の二次林の奥を凝視しています。 
その場に座り込んで、辺りをキョロキョロ見回します。 
やがてノソノソ歩くと、林縁から急に跳び上がってミズキの灌木に登りました。 
そのまま樹上で激しく木揺すりディスプレイを披露しました。 
このとき鳴き声を発してはいません。 
誰に対する威嚇なのか不明です。 

1/3倍速のスローモーションでリプレイすると(@1:32〜)、木揺すりの勢いで朽ちた枯木がボキッと折れていました。 
その長い落枝が1本、セットの真上に落ちかけて途中で引っかかりました。 

ニホンザルが乗っていた枝が折れても幸い手で別の枝を掴んでいたようで、「猿も木から落ちる」事故の決定的瞬間は撮れませんでした。 
樹上から地面へ安全に跳び降りると、猿は左上奥へと歩き去りました。 


シーン3:5/30・午前10:57・晴れ・気温29℃(@1:16〜) 
別アングルの監視カメラで、ニホンザルが来る前の現場の様子を示します。 
アナグマの巣口Lが写っています。 


シーン4:6/8・午後13:04・晴れ・気温27℃(@1:20〜) 
別アングルの監視カメラでもニホンザルの木揺すり誇示行動が撮れていました。 
ニホンザルがミズキの樹上に跳び乗った直後から始まります。 
カメラの画角よりも高い枝に登ったようで、木揺すりディスプレイしている姿は写っていないものの、激しく揺れています。 

その拍子に折れた細長い枝が上から落ちていて、ミズキ灌木の幹2本の間に水平に引っかかりました。 
これ以降、この細長い落枝が画角内で目障りなまま残されることになります。 
後日に私が現場入りしたときには、カラスの仕業(悪戯)かと思いつつ落枝を取り除いたのですが、ニホンザルによる所業の一部始終が記録されていました。 


※ 猿が立てる物音が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


【考察】 
股間の外性器で猿の性別が見分けられませんでした。 
トレイルカメラでニホンザルの木揺すり誇示が録画されていたのは今回が初めてです。
いつもは山林でサルの群れにうっかり近づきすぎた私に対して、一部の個体が木揺すりディスプレイをする様子を直接撮影していました。

ちなみに、この二次林に出入りするヒトは、私以外に誰もいません。

今回、ニホンザルが急に木揺すりディスプレイを披露した理由は何でしょうか? 
いくつか仮説を考えてみました。

(1)ミズキ灌木に固定してあるトレイルカメラの存在に気づいて、それが気に入らなかった。怒りや不満の表明。 
(2)離れザルだとしたら、群れの仲間に気づいてもらうために、わざと物音を立てた。 
(3)巣穴に隠れていそうな主(アナグマまたはタヌキ)が気になり、威嚇・挑発して巣外に出てくることを期待した。軽い嫌がらせ。
(4) 林内で見慣れない野生動物(ニホンカモシカ?)を見かけたので、木揺すりディスプレイで威嚇し、追い払った。 
(5)本人にとっては一種の遊び。いかにも折れそうな朽木・枯木の枝を見て、わざと折りたくなる衝動に駆られた。 

個人的には、(4)が有望かな?と勝手に思っています。
激しく揺すった枝がときには折れることも織り込み済みで、とにかく大きな物音を立てて脅かしたいのでしょう。

この巣穴に出入りするアナグマやタヌキは落枝を何本も巣口に置いたままにして、巣口を偽装したり不法侵入者が潜り込みにくくするための防犯装置として使っています。 
セットに落枝を供給していたのは、風雪だけではなくニホンザルの仕業でもありました。 


つづく→

2025/06/10

池畔のマユミ枝先に集まって次々と泡巣を作り産卵するモリアオガエル♀♂【微速度撮影#1】

 

2024年5月下旬〜6月上旬

モリアオガエル♀♂(Rhacophorus arboreus)が繁殖期に樹上で次々と産卵する様子を長期間の微速度撮影してみました。 
里山にある繁殖池に行ってみると、前年と全く同じ場所に白い泡巣が早くも作られていました。 
池畔に自生するマユミ灌木の葉に白い泡状の塊が付着しています。 

BrinnoタイムラプスカメラTLC200を専用の防水ケースに格納し、水際のマユミを狙って設置しました。 
この機種TLC200の最短撮影距離は約75cmで、接写にはあまり向いていません。 
しかし、モリアオガエルがマユミの枝葉のどこに次の泡巣を作るか予想できませんから、広角で狙う方が好都合です。 
明るい昼間だけ(午前6:00〜午後17:30)1分間隔でインターバル撮影するように設定しました。 
モリアオガエルの繁殖行動は夜通し行われるのですが、残念ながらこのカメラ機種には暗視機能がないため、明るい日中のみの撮影になります。 
トレイルカメラを使えば昼も夜も連続してインターバル撮影が可能になるのですが、手持ちのトレイルカメラは全て他のプロジェクトで使っているので仕方がないのです。 
天気予報通り、夕方から雨が降り出しました。 

さて、6日間(5/30〜6/4)インターバル撮影してみたタイムラプス動画を見てみましょう。 
マユミの樹上でモリアオガエルが作る泡巣の数が増えていました。
マユミの左隣のハルニレ?灌木にも産卵していました。 
その重みで枝葉が垂れ下がり、撮影後半にはカメラの視界を遮ってしまいました。 
被写体(泡巣)までの距離が近過ぎてピンぼけになるかと心配でしたが、大丈夫でした。 
モリアオガエル♀♂がマユミの木に登って集まり、抱接しながら白い粘液を泡立てて泡巣を作り、その中に産卵・受精します。 
しばらくすると泡巣の表面は乾いて固くなり、内部の受精卵を乾燥や捕食者から守ります。 
やがて卵から幼生が孵化すると泡巣の耐水性は次第に失われ、雨で溶けた泡巣からオタマジャクシが脱出して下の池に落ちます。 
晴れたに日は、溶けかけた古い泡巣にハエなどの虫が集まっていました。 

昼間の池には、カルガモAnas zonorhyncha)の♀♂つがいが水面を泳ぎ回っていました。 

曇ったり雨が降ったり夕方になったりすると、マユミの横枝が垂れ下がることが分かりました。 
晴れると光合成が活発になり、横枝もピンと持ち上がります。 
生きた植物はゆっくりながらも活発に動いていることが、タイムラプス動画にすると一目瞭然です。 
池を取り囲むスギ林の影が日時計のように刻々と移動します。 

モリアオガエルの繁殖期は、梅雨の初め(雨季)と重なっています。 
カメラの設置場所が水際なので、湿度が高くて気温が下がる朝晩にはレンズに結露したり霧が発生するかと心配でしたが、それは大丈夫でした。 
激しい雨が降るとレンズの表面に水滴が付着します。 
しかし晴れると水滴が自然に蒸発して、きれいに乾きました。 
Brinno専用の防水ケースの撥水性はかなり優秀でした。 
防水ハウジングの内部に雨が浸水することもなく、結露もしていませんでした。 
それでもレンズの水滴対策が必要だと分かったので、次回からは雨よけの庇を取り付け、防水ケースのレンズの部分には曇り止めの撥水スプレーを噴霧した方が良さそうです。 


つづく→#2


【アフィリエイト】

2025/05/05

林床で拾った落ち葉を繰り返し落として遊ぶヒヨドリ【野鳥:トレイルカメラ】

 

2024年5月上旬〜中旬 

平地の二次林で、死んだニホンアナグマの旧営巣地(セット)を見張る監視カメラに、珍しくヒヨドリHypsipetes amaurotis)が写っていました。 
この林内に生息するヒヨドリを現場で実際に何度も目撃していたのですが、実はこの地点でヒヨドリがトレイルカメラに写ったのは初めてです。 


シーン1:5/5・午前8:50・気温21℃(@0:00〜) 
巣口Rの手前に自生するマルバゴマギマルバゴマキ(別名マルバゴマギ、ヒロハゴマキ、オオバゴマキ)灌木の根元に1羽のヒヨドリが来ていました。 
目の前でハラリと落ちた1枚の落ち葉に興味を示したのがきっかけで、その枯れ葉を何度も拾い上げたり落としたりしています。 
隠れている虫を探すための落ち葉めくり行動とは全く違い、玩具として遊んでいるように見えました。 
拾う際には、枯れ葉の中央部を嘴で咥えています。 
まさか巣材として落ち葉を持ち去るかと思いきや、その予想も外れました。 

実はもう1羽の鳥が右上奥の林縁の灌木に止まって様子を見守っていました。 
おそらくヒヨドリのパートナーだと思うのですけど、暗くてシルエットしか見えず、自信がありません。 
その2羽が続けざまに飛び去りましたが、鳴き声を発しませんでした。 

その間、茶色い毛虫がマルバゴマギの灌木から地面に降りて地面を徘徊し始めました。 
おそらくヒトリガArctia caja phaeosoma)(または近縁種)の幼虫(俗称クマケムシ)ではないかと思います。 
クマケムシの徘徊シーンを1.5倍に拡大した上で5倍速の早回しでリプレイ(@1:07〜)。
この毛虫をヒヨドリが捕食しなかったのは、獲物の存在に気づかなかったのか、それとも敢えて忌避したのか、どちらでしょう? 
クマケムシの剛毛には毒がないことが分かっていますが、やや毒々しい体色からベーツ擬態が機能したのかな? 
ヒトリガの幼虫は広食性なので、
食草に含まれたアルカロイドを体内に含有していることがあるので、小鳥のように摂食する分には有毒ではある。(wikipediaより引用)


シーン2:5/12・午前9:08・気温19℃(@1:46〜) 
おまけの動画です。 
1週間後にもヒヨドリのペアがセットに来ていました。 
マルバゴマギ灌木の細い幹に止まって、巣口Lをじっと見下ろしていました。 
この巣穴Lの奥には餓死した「いざりタヌキ」の死骸が転がっているのではないかと私は疑っているのですが、野生動物だけでなく様々な野鳥(カラスキジ)が入れ代わり立ち代わり来て、巣口Lに興味を示しています。 
ヒヨドリは腐肉食性(スカベンジャー)ではないのに、動物の死骸に興味を示すのは不思議です。
日本の鳥は一般に嗅覚が鈍いとされているので、死臭を嗅ぎつけたとは思えません。
(死骸の体毛を集めて産座の巣材とする行動なら理解できます。)

ヒヨドリは虫を捕食しに来たのでしょうか?
しかし、巣口Lにハエやキイロコウカアブは飛び回っていません。 
腐肉を分解する虫たちのかすかな物音を聞きつけたのかもしれません。
(私が現場検証しても、巣口Lで死臭を感じたり虫の音を聞いたことはありません。) 

結局、ヒヨドリは巣穴Lの中に入って調べることはなく、止まり木から飛び立ちました。 
右手前の死角に潜んでいた別個体のヒヨドリも、後を追うように飛び去りました。 


2025/03/12

木から飛び降り雪山へ遊動する野生ニホンザルの群れ

 

2023年12月下旬・午後14:20頃・くもり 

スノーシューを履いて雪山探索から下山したら、麓で野生ニホンザル♀♂(Macaca fuscata fuscata)の群れと遭遇しました。 
里の集落で採食していたようですが、私の姿を見ると警戒し、どんどん山に戻って行きました。 
短い飛び降りシーンと木登りシーンは、1/5倍速のスローモーションでリプレイ。 

※ 同じ日に撮ったとりとめのない動画ですが、順番を変更しました。 


【アフィリエイト】 

ランダムに記事を読む