2011/04/02

オオカマキリの交尾#2:結合部のクローズアップ



2006年10月中旬

交尾器の結合部を観察するとオオカマキリ♀(Tenodera aridifolia)の生殖口に♂が精包(精子や粘液を含んだ白いカプセル)を注入しています(矢印)。
所要時間は約3時間半。
悪名高き性的共食い行動は今回起こらず、交尾後♂は無事に生還しました。
離脱の瞬間は見逃しました。


この♀は16日後に再び産卵しました。


【追記】
上村佳孝『昆虫の交尾は、味わい深い…。 (岩波科学ライブラリー)』によれば、
カマキリの交尾姿勢はバッタと同じく、「♂が上のように見えて、じつは交尾器は♀が上」というパターンだ。 オオカマキリ♂の交尾器は複数のパーツからなり、左右非対称である。(中略)♂は常に♀の右側から交尾を挑み、この左右非対称な交尾器パーツの分業によって、♀の産卵管を素早くこじ開けて交尾を開始するそうだ。 (p27より引用)

オオカマキリの交尾#1:恋の逃避行



2006年10月中旬

飼育中のオオカマキリ♀(Tenodera aridifolia)が一回目に産卵した翌日、外で捕獲した♂を同じ飼育ケースに入れてやりました(婿入り)。
隙を見て♀の背中に飛び乗った♂は細い腹部をJ字に曲げて交尾を試みます。
迫られた♀は狭い飼育ケース内では体勢が悪いのか、♂を背負ったまま落ち着ける場所を探し回ります。
移動の途中で結合が外れてしまいます(矢印)。
焦って追いすがる♂の必死さ加減が見所です。
ようやく枝の先にぶら下がって静止しました。
背後からしがみ付く♂の全体重も♀が支えます。


(つづく→#2:結合部のクローズアップ

カメノコテントウの起き上がり運動



2006年11月上旬

仰向けに引っくり返されると、カメノコテントウAiolocaria hexaspilota)はしばらく擬死(死んだふり)してから起き上がろうとします。
必死にばたつかせても短い脚は地に届きません。
スロー再生で見ると、翅を広げ後転しながら跳ね起きています。
翅の下に隠れている腹部背面はこんな毒々しい色だったのかー! 
右前胸部に付着した血のような赤は、危険を感じた時に脚の関節から分泌される臭い汁です。※
最後は窓の外へ飛び去りました(仏の顔も三度)。

※【追記】
『日本動物大百科10昆虫Ⅲ』p135によると、
苦く、独特のにおいをもつテントウムシの体液は、おもにあしの腿節と脛節の関節部から分泌され、一説によると彼らの血液である。

外部から刺激が与えられると反射的に異臭のある液体(reflex blood)を放出する。(『擬態だましあいの進化論〈1〉昆虫の擬態』p44より)



カメノコテントウの歩行



2006年11月上旬
畳の上をてくてく歩きます。
集団越冬に備えていつの間にか室内に浸入していました。
数はナミテントウよりもずっと少ない。
カメノコテントウは日本最大のテントウムシです(本個体は体長11mm)。


オオトビサシガメ



2006年10月下旬

オオトビサシガメIsyndus obscurus)が窓枠でのそのそ。
秋も深まると他のカメムシ類と一緒に集団越冬するため屋内に侵入します。
数はそれほど多くありません。



オオカマキリの産卵#2-2:産卵後の行動@10倍速映像



2006年10月下旬

飼育個体のオオカマキリ♀(Tenodera aridifolia)は今回も産卵後は枝に掴まったまま休みました。
やがて口で手足を掃除し始めます。
次に前回同様、翅を広げて羽ばたくような謎の行動を繰り返します。
約2時間休んだ後に移動し始めたので、綿棒で水を飲ませてやりました。
完成した卵鞘は前回より表面が多少いびつでした。
枝の表面が滑り易くて産卵中に何度か脚がずり落ちそうになった影響かもしれません。


オオカマキリの産卵#2-1:@三脚&10倍速映像



2006年10月下旬

オオカマキリ♀(Tenodera aridifolia)飼育個体が2回目の産卵を始めました。
前回の産卵から17日後、交尾から16日後。
所要時間は約2時間半。
前回の反省(手ぶれ)を生かし、途中からカメラを固定して撮影しました。
10倍速の早回し映像でお届けします。


(つづく→#2-2:産卵後の行動


オオカマキリの産卵#1:10倍速動画



2006年10月中旬

夜いつものようにオオカマキリ♀(Tenodera aridifolia)を飼育ケースから出して卓上で遊ばせていたら、目を離した隙に電気スタンドの裏側で逆立ちして卵を産み始めました。
上半身は静止したまま尾部だけを繊細に動かして器用に泡立て、中の空洞に黄色い卵を産みつけます。
腹の先にある2本の突起(尾角)で触角のように探りながら卵鞘を作っていきます。
固まった卵鞘の傍から離れるまでの一部始終が4時間12分。
デジカメによる総撮影時間48分の動画を編集し、10倍速再生にてお届けします。 
手ブレがお見苦しくてすみません。


チャイロアサヒハエトリ?幼体(蜘蛛)



2006年10月下旬

トタン板壁の段差をぴょんぴょん飛び降りるシーンを撮ろうとしつこく追い回しました。
触肢の動きなど仕草や大きな目が可愛らしい。
写真同定でチャイロアサヒハエトリPhintella abnormis)かもしれないと教えて頂きました。

オオカマキリ♀の排泄@飼育下



2006年10月下旬

ぽとん。
飼育中のオオカマキリ♀(Tenodera aridifolia)は排泄時に必ず尾端を左右どちらかに軽く曲げます。
カマキリは逆立ちの姿勢を好むので、自分の糞が体に落ちないようにしているのでしょう。

巣に出入りするチャイロスズメバチ



2006年9月下旬〜10月中旬

物置小屋の西側軒下で板の隙間からチャイロスズメバチVespa dybowskii)が何匹も出入りしています。
奥で営巣しているようです。
巣の外観が見えなくて残念。
入口付近で警戒中のワーカーが帰巣する味方にも迎撃していますが、すぐに戻ります。
一匹捕獲してみたら毒針を持つチャイロスズメバチ♀でした。 

オオカマキリ♀に綿棒で水を与える



2006年10月中旬

オオカマキリ♀(Tenodera aridifolia)を飼っていると水を欲しがるので、湿らせた綿棒を差し出して舐めさせました。
飼育ケース内に霧吹きすると不衛生になったりカマキリの体温が下がったりするので、教えてもらったこの方法が良さそうです。
満足すると鎌で綿棒を押しのけます。 


追記1
カマキリ幼虫の脱皮には飼育ケース内の加湿が必要らしい。 


追記2
飲み過ぎで下痢になることもあります。
「特に飲み水を与えなくても獲物の含有水分で充分」との意見もあります。 


自販機の明かりに飛来したウスタビガ♀(蛾)



2006年10月中旬

この晩初めて出会えた憧れの蛾。
ヤママユガ科ヤママユガ亜科のウスタビガ(本州以南亜種)Rhodinia fugax fugax)です。
前翅長46mmの♀(静止画・動画とも同一個体)でした。
銀色に輝く眼状紋は見る角度によって透けて見えます。 
実はキムタク好き? 


ジョロウグモを捕食するオオカマキリ♀#2:食餌



2006年10月上旬

飼育中のオオカマキリ♀(Tenodera aridifolia)。
本日のメニューはジョロウグモ♀(Nephila clavata) 。


ジョロウグモを捕食するオオカマキリ♀#1:狩り



2006年10月上旬

飼育中のオオカマキリ♀(Tenodera aridifolia)に生き餌としてジョロウグモ♀(Nephila clavata)を給餌してみます。初めは及び腰でジャブを繰り出しますが...。
飼育ケース底面の大きさは14x20cm。
最後は、狩りの瞬間を1/10倍速のスローモーションでリプレイ。


(つづく→ジョロウグモを捕食するオオカマキリ♀#2:食餌


コカマキリを食べるオオカマキリ♀



2006年10月上旬

飼育中のオオカマキリ♀(Tenodera aridifolia)。
本日のメニュー:コカマキリ♂ (Statilia maculata


【注】カマキリの種類が違うので、交尾中の共食いではありません。

クサグモを捕食するオオカマキリ:後編(狩りのハイライト)



2006年10月上旬

オオカマキリ♀(Tenodera aridifolia)vsクサグモ♀(Agelena silvatica)。
前編から狩りのハイライトシーンを抜粋してみました。
速度1 /10のスローモーションなど、動画編集ソフトの習作です。
獲物に電光石火で飛びかかる時に少し羽ばたいていることが見て取れます。


クサグモを捕食するオオカマキリ♀:前編



2006年10月上旬

飼育中のオオカマキリ♀(Tenodera aridifolia)。
本日のメニューはクサグモ♀(Agelena silvatica)。
飼育ケース底面の大きさは14x20cm。 


(つづく→後編:狩りのハイライト


身繕いするコカマキリ♂



2006年10月上旬

飼育中のコカマキリ♂(Statilia maculata)。
カマキリの仲間はきれい好きのようです。
触角、中脚の爪先(跗節)に付いた埃などを丁寧に舐め取ります。
狩りに備えて鎌の手入れも怠りません。


食後に身繕いするオオカマキリ♀:後編



2006年10月上旬

飼育中のオオカマキリ♀(Tenodera aridifolia)が左中脚→左鎌→右鎌の順で念入りに化粧しました。
複眼も鎌で擦るように掃除しています。 


食後に身繕いするオオカマキリ♀:前編



2006年10月上旬

飼育中のオオカマキリ♀(Tenodera aridifolia)が蛾の鱗粉で汚れた体を順に舐めてきれいに掃除しています。
顔の動きとともに複眼上でグリグリ移動する黒い点(偽瞳孔)に御注目。


やがてカメラに気付いてレンズを登り始めます。
このとき胸部に見える前脚(鎌)の付け根が薄いオレンジ色な点がオオカマキリの特徴です。


(つづく→後編


2011/04/01

ハヤシノウマオイ♂の鳴き声♪(スライドショー)



2006年9月中旬


試作スライドショー。
鳴き声は飼育ケースの外からボイスレコーダーで録音してみました。
外見による区別は難しいが「スーイッチョン」のテンポがゆっくりなので、ハタケノウマオイではなくてハヤシノウマオイHexacentrus japonicusと判明。
真っ暗にしないと鳴かないため、鳴いている最中の動画は撮れませんでした。 


【追記】
YouTube側のbugなのか、肝心の音声パートが失われていることに最近気付いた。どーゆーこと?!(その後、復活していた。ヘッドフォンで音量を上げると聞こえます。)


追記2
5年後に同じテーマで再挑戦しました。
照明に慣らして飼育することで、夜鳴いている様子を動画に収めることができました。
関連記事はこちら→「身繕いしながら鳴くハヤシノウマオイ♂(動画)」。「ハヤシノウマオイ♂の鳴き声♪(HD動画)

鳴き声もばっちり録音されていますので是非ご覧下さい。




ゴミ箱から出られなくなったハツカネズミ:後編



2006年10月1日

前編からのつづき。
ゴミ箱の中はハツカネズミMus musculus)の排泄物で汚れています。
蚤でもたかっているのか頻りに体を掻きます。
ゴミに隠れて映っていませんが、実はもう一匹ネズミの死骸があり共食いした形跡も。
うげ...。
ゴミ箱の大きさは18×18×34cm。 




後記
これはハツカネズミMus musculus)だと教えて頂きました。

ゴミ箱から出られなくなったハツカネズミ:前編



2006年9月30日

室内のゴミ箱から夜物音がします。
何事かと覗いてみたら、家ネズミ※が潜んでいました。
(※ドブネズミ、クマネズミ、ハツカネズミの総称)


【追記】

クマネズミとドブネズミとハツカネズミを家鼠かそといい、それ以外を野鼠やそという。(木村吉幸『小さな哺乳類 』(歴春ふくしま文庫 25)の口絵写真より引用)

 

必死にジャンプしても抜け出せない高さです(18×18×34cm)。
中に落ちたまま出られなくなったようです。
照明を嫌って紙屑の下に隠れようとするが、やがて慣れました。
空腹だったのかリンゴの皮を与えてみるとすぐに食べ始めました。
薄く残った実の部分だけを囓り取ります。 


後記
これはハツカネズミMus musculusだと教えてもらいました。

『空中モグラあらわる―動物観察はおもしろい』p46によると、
ハツカネズミは、都市というよりは農村地帯の納屋とか穀物倉庫に入りこんでいる。


(つづく→後編



コオロギを食べるオオカマキリ♂



2006年9月中旬

飼育中のオオカマキリ♂(Tenodera aridifolia)に給餌。
本日のメニュー:エンマコオロギ♀(Teleogryllus emma

蛾を食べるオオカマキリ♂



2006年9月中旬

飼育中のオオカマキリ♂(Tenodera aridifolia)。
本日のメニューはモモスズメMarumba gaschkewitschii echephron)とカシノシマメイガPyralis farinalis)。
食後は満足気に鎌を掃除します。

水滴を飲み干すオオカマキリ♂



2006年9月中旬

飼育中のオオカマキリ♂(Tenodera aridifolia)。
霧吹きした水滴をチューチュー。

肉食であるカマキリは水をよく飲むので、水分が足りなかったことも死亡原因のひとつかもしれない。(『完訳 ファーブル昆虫記 第5巻 下』p327訳注より引用)


オオセンチコガネの糞転がし:後編



2006年9月下旬

前編で転がしていた丸ごとの糞は運ぶのを諦めたようです。
続いてオオセンチコガネPhelotrupes auratus)は、小さな糞塊を選びました。
初めは逆立ちして後脚で転がそうとするものの、動かせません。
次に後退しながら前脚で引きずったり転がしたりします。
なぜか途中で放棄して、道端にある枯葉の下に隠れました。
何を考えてるのかさっぱり分かりません...。

【追記】
『ファーブル写真昆虫記5:ふんの玉をころがす虫』p39によると、オオセンチコガネがちぎり取った糞を巣穴まで運ぶ時は後退りして行く


【追記2】

盛口満『昆虫の描き方: 自然観察の技法II』p39によると
おもしろいことに、センチコガネは糞のおかれた地面が穴を掘るのに適していないような場合など、糞の小片を前脚で抱え、後ろ向きに引きずるようにして短距離を移動することがある(そのため、ときに、“日本でフンコロガシを見た…”と勘違いされることがある)。



オオセンチコガネの糞転がし:前編



2006年9月下旬

オオセンチコガネPhelotrupes auratus)が路上で半ば乾燥した獣の糞を頭で押して運んでいます。
転がり過ぎてときどき見失っています。


(つづく→後編


鳴くシロスジカミキリ



2006年9月下旬

シロスジカミキリBatocera lineolata)を摘み上げると前胸と中胸を擦り合わせて発音器からギーギー威嚇音を出します。
(同一個体から別に録音したものを無声動画に組み込んだので、音声と動きは一致しません。)
ちなみに死骸でもこの関節を動かすと音が出ます。


ケラの前脚はシャベル状



2006年9月中旬

ケラGryllotalpa orientalis)を手で握ると逃げようと爪で引掻きます。
とてもくすぐったい!



キカマキリモドキ




2006年9月中旬

灯火下で初めて見つけたキカマキリモドキEumantispa harmandi)。
ぴろぴろ動く触角が可愛らしい♪ 

眼状紋で威嚇するクスサン♂(蛾)



2006年9月中旬

刺激すると翅を広げて後翅の目玉模様(眼状紋)を見せつけます。
このクスサンは前翅長54mmの♂でした。


巣入口に送風して冷やすコガタスズメバチ



2006年9月上旬 気温29℃。

残暑が厳しい昼下がり。
コガタスズメバチVespa analis insuralis)ワーカー♀の扇風行動が見られました。
頭を右向きにして後ろの巣穴へ送風中です。
もっと近寄らないと肝心の羽ばたきがよく見えませんね...。


手乗りクスサン♀



2006年9月上旬

クスサン屋久島以北亜種の♀(前翅長65mm)。
自販機前の地面に居た蛾を手に乗せてみました。
気温の低い夜間はアイドリングのような羽ばたき運動をして体温を上げてから飛び立ちます。


野生ニホンザルの群れ@屋根



2006年8月下旬

野生ニホンザルMacaca fuscata)の群れが屋根の上でオニグルミの実を食べていました。
しばらく見物していたら裏山へ逃げました。

ミヤマカラスアゲハ♀の訪花@ノハラアザミ



2006年8月下旬

ノハラアザミの花で吸蜜。

アリジゴクから逃れるアリ



2006年8月下旬

ご存知アリジゴクはウスバカゲロウの仲間の幼虫です。
すり鉢状の巣から獲物に逃げられそうになると、潜んでいる穴から砂をかけます。
大きさの比較対照として、巣穴近くに10円玉を置きました(直径23mm)。

床下に潜り込むシマヘビ



2006年7月上旬

蛇!
シマヘビElaphe quadrivirgata


巣の外被を作るコガタスズメバチのワーカー#2



2006年8月中旬

前回の観察記録#1から4日後。
外被を付け足すコガタスズメバチVespa analis insularis )のワーカー♀と巣から外出するワーカーが見えます。
波型トタン板一枚の横幅は9cm。


巣の外被を作るコガタスズメバチのワーカー#1



2006年8月上旬

前年大きな巣を撤去した軒下(跡が残っている)にまたコガタスズメバチVespa analis insularis)が営巣しています。
コガタスズメバチ創設女王の作る初期巣は、トックリを逆さまにした形状なのが特徴です。
木材の繊維(パルプ)を巣材とするため、部位によって異なる色の縞模様が出来ます。
おそらく蟻など天敵の侵入を防ぐために作られたトックリの長い首は巣の拡張に伴い、既に切り落とされています。
巣盤を増築する材料は外被を内部からガリガリ囓り取って再利用している(スクラップ&ビルド工法)ので、外被よりもきめが細かいらしい。
波型トタン板一枚の横幅は9cm。


(つづく→#2

2011/03/31

床下に潜り込むアオダイショウの幼蛇



2006年8月下旬

マムシと似ていますがアオダイショウElaphe climacophoraの幼蛇だそうです。
毒蛇に擬態しているのでしょう。
写っている石段(縦に割れ目あり)の高さは24cm。


歩行障害を呈するウスバカミキリ♂



2006年8月中旬

夜道で見つけたカミキリムシの動きがおかしい。
まっすぐに歩けないようです。
すぐバランスを崩して仰向けにひっくり返り、自力で起き上がれません。
右前脚の先端が麻痺しています。
原因不明ですが、殺虫剤に直接かかると死ぬ前に似た症状を示すらしい。
カミキリムシの掲示板K-Chatにて問い合せたところ、ウスバカミキリ♂(Aegosoma sinicum sinicum)と教えてもらいました。


側溝から脱出するアオダイショウ



2006年8月上旬
暑い昼下がりに山道で遭遇した蛇。
近寄ったら距離を保つように道端の干上がったU字溝へ逃げ込みました。
両頬?がパフパフ脈打っています。
やがて鎌首をもたげ、溝から一気に脱出して山の方へ去りました。


蛇行するヤマカガシ



2006年7月下旬
しゅるしゅる。


オビガ(蛾)幼虫の食事



2006年7月下旬

旺盛な食欲でタニウツギ(スイカズラ科)の葉を食べるオビガApha aequalis)の幼虫
左右に噛み合わせる顎に対して葉が直交するように葉の縁にまたがります。
顔を上から下へ動かしてリズミカルに食べます。
体が伸び切ると少し後退して別の所から再開します。
まさに大食漢!


巣材用に泥団子を作るスズバチ



2006年7月中旬

ドロバチ科スズバチOreumenes decoratus)と教えてもらいました。
壺状の巣を作るための材料集め行動です。
5分後、同じ場所を掘りに飛来しました。
何度も繰り返します。



タケカレハ(蛾)幼虫の繭作り:後編



2006年5月下旬

前編の動画を撮り始めてから5時間半かけて、繭がほぼ完成しました。
色・形ともスイートポテトそっくり。
表面の黒斑点は幼虫の毒毛を織り込んだものです。


20日後の6/10、タケカレハEuthrix albomaculata directaの♀成虫が羽化しました。


タケカレハ(蛾)幼虫の繭作り:中編



2006年5月下旬

タケカレハEuthrix albomaculata directa)終齡幼虫は頭を8の字状に動かしながら黄色の絹糸を吐きます。
中央部を作るときは繭の中で体をJの字に曲げて方向転換します。 


(つづく→後編


タケカレハ(蛾)幼虫の繭作り:前編



2006年5月下旬

笹の葉を与えて育てたタケカレハEuthrix albomaculata directa)終齡幼虫が木の枝に繭を作り始めました。


(つづく→中編


繭の中でのた打ち回るクスサン(蛾)の蛹



2006年7月中旬
クスサンが作った網目状の繭(通称「透かし俵」)をいじったら中で暴れてガラガラと大きな音を立てました。
(威嚇? 残念ながら当時のデジカメは録音できません。)


撮影から73日後に♂成虫が羽化してきました。


チャイロスズメバチに乗っ取られたキイロスズメバチの初期巣:後編



2006年7月上旬


▼前回の記事 
チャイロスズメバチに乗っ取られたキイロスズメバチの初期巣:中編

外役に出るキイロスズメバチVespa simillima xanthoptera)のワーカー2匹に押し出されるチャイロスズメバチVespa dybowskii)女王。
チャイロ女王はすぐ穴に戻ります。
とにかくワーカーの仕事を邪魔するだけで、傍で見ているだけでも苛々します。
外には見張り番のキイロが1匹。 
体長を比べると明らかに、チャイロスズメバチ女王>キイロスズメバチのワーカー♀、でした。
最後に出巣したキイロスズメバチのワーカー♀は、巣穴の位置を記憶するための定位飛行を披露してくれました。


チャイロスズメバチに乗っ取られたキイロスズメバチの初期巣:中編



2006年7月上旬


▼前回の記事 
チャイロスズメバチに乗っ取られたキイロスズメバチの初期巣:前編

穴の直径(15mm)が狭いので、チャイロスズメバチVespa dybowskii)と寄主のキイロスズメバチVespa simillima xanthoptera)は入口ですれ違うことができません。
チャイロ女王が一時的に巣の外に出てキイロのワーカーの出入りを許します。
チャイロはホストの巣に浸入すると、ホストの女王や懐かないワーカーが巣に入れないように妨害し、じれて攻撃してくる者を殺すらしい。


後編につづく。


チャイロスズメバチに乗っ取られたキイロスズメバチの初期巣:前編



2006年7月上旬

巣入口のボルト穴に大きなチャイロスズメバチVespa dybowskii)女王が外向きに陣取っています。
そのため帰巣したキイロスズメバチVespa simillima xanthoptera)のワーカー3匹が中に入れないでいます。
どうやら巣の乗っ取りが進行中で、寄主(ホスト)の創設女王は既に殺されている模様。
チャイロの卵はキイロのワーカーに子育てさせるらしい(社会寄生性スズメバチ)。


つづく→中編


【追記】
松浦誠『社会性ハチの不思議な社会』によれば、
(社会寄生する)条件的一時寄生種としては、日本のチャイロスズメバチが有名である(中略)チャイロスズメバチの場合、私がこれまでに観察した例では、他種に寄生したコロニーの営巣規模は一般に小さいことが知られており、一方、初めから自力営巣したとみなされるコロニーは、最大規模の営巣をしていることが多い。このことは、越冬後の女王のなかで、自力による巣づくりに遅れをとったり、質的に劣った個体が、自力営巣をあきらめて、寄生者としての道を選択するという可能性も考えられる。(p108-111より引用)
チャイロスズメバチでは、相手の働きバチが羽化してまもないもので、数が多くない巣を乗っ取る。(p115より引用) 


初期巣の穴から飛び立つキイロスズメバチ



2006年6月下旬
プレハブ小屋の壁と天井の角にあるボルト穴(直径15mm)からキイロスズメバチのワーカーが飛び立ちました。
2匹目は初飛行なのか、飛び去る前に入口穴の位置を記憶するような行動を示しました(定位飛行)。
キイロスズメバチ女王はこのように安全で閉鎖的な空間に初期巣を作ることが多いのだそうです。


その後、この初期巣はチャイロスズメバチ女王に攻撃を受け乗っ取られてしまいました。


つづく→「チャイロスズメバチに乗っ取られたキイロスズメバチの初期巣:前編


床下に潜り込むアオダイショウ



2006年5月中旬
にょろ。
とぐろ解除!


野生ニホンカモシカ



2006年5月上旬

早春の山中で突然出会ってお互いにびっくり!
怪我しているのか病気なのか、足取りが重い様子。
時折こちらを振り返りながら残雪を踏みしめゆっくり歩き去りました。
カモシカは鹿ではなくウシ科です。

オビカレハ幼虫の巣



2006年5月下旬
天幕状の巣で群棲する通称「天幕毛虫」です。
頻りに首を左右に振っています。
巣作りの糸を吐いている? 威嚇行動?

動き回る蓑虫



2006年6月中旬

スギナの葉から採集した蓑虫(ミノムシ;種名不詳)を飼育箱に移して観察しました。
蓑を引きずりながら動き回り、蛹になる場所を探しているようです。


オオトリノフンダマシ(蜘蛛)幼体の出嚢:後編



2006年11月中旬

卵嚢から外に出たオオトリノフンダマシCyrtarachne inaequalis)の子グモは活発に歩き回ります。
やがて周囲にある物の間に糸を張り巡らし綱渡りを始めました。
糸を吐きながら降下することも。
本種の幼体は団居しないですぐ分散するようです。


最後に、出嚢の済んだ卵嚢を切り開いて中を観察しました。


ランダムに記事を読む