2025/08/17
池畔のハルニレ枝先に産み付けられたモリアオガエルの泡巣が雨で溶け落ちるまで【微速度撮影#6】
2025/08/07
池畔のミヤマガマズミの枝先に産み付けたモリアオガエル♀♂の泡巣【微速度撮影#5】
2025/08/01
池畔のマユミとハルニレの枝先に集まって次々と泡巣を作り産卵するモリアオガエル♀♂【微速度撮影#4】
2025/07/25
池の水面に溶け落ちたモリアオガエルの泡巣に集まり吸汁・交尾するアメンボ♀♂
2025/07/24
カジカガエル♂の鳴き声♪(昼と夜)
オスは水辺にある石の上などに縄張りを形成し、繁殖音をあげる[2]。鳴くのは、繁殖期の4月から7月の夕方から明け方までである。和名の「河鹿」はこの鳴き声が雄鹿に似ていることが由来[3]。(wikipedia:カジカガエルより引用)
シーン2:6/16・午前2:45(@0:35〜)
実は**「間隔を開けて鳴く」という特徴そのものに意味がある**と考えられています。理由は以下の通り:
🔍 生態学的な意味 縄張りアピール: 他のオスとの競合を避けるため、間を空けて鳴き、自分の存在を静かに示す。休まず連続して鳴くと疲労し捕食リスクも増すため、間隔をあけて持続する戦略と考えられています。
メスへのアピールの工夫: 間隔を空けて鳴くことで「長時間、安定して鳴ける=体力があるオス」だと示せる場合があります(これを「スタミナのシグナル」と呼ぶ場合も)。
渓流環境への適応: 水音のある場所で連続音だと埋もれてしまうため、「間を空けて、目立つように」鳴くとも考えられています。
2025/07/18
山中の水溜りで暮らすカエル【トレイルカメラ:暗視映像】
タペータム(tapetum lucidum)の定義:網膜の後方(脈絡膜や色素上皮の深部)に存在する反射層光が一度網膜を通過し、タペータムで反射されて再び網膜に戻るこれによって視細胞(特に桿体細胞)の光感度が増強されるこれは夜行性動物の典型的な適応機構であり、暗所視力を大きく向上させます。■ 両生類における反射構造の位置と性質● 両生類の目では:網膜より後方にあるタペータム様構造は存在しない(通説)代わりに、網膜の前面側や網膜自体の中にある色素細胞やグリア細胞の配列が、光を乱反射・反射することで、目が「光って見える」ことがありますしかしこれは、光を“増強して戻す”機構ではなく、あくまで副次的な反射つまり、構造の位置と機能が異なるため、「タペータム」とは呼べないのです。■ 例外的な報告の位置づけ一部の研究(例:樹上性カエルの一部種)では、「タペータム様」構造の存在が示唆されたこともありますが、それらも:組織的には網膜の後ろではないか、機能的に反射増幅に寄与している証拠が乏しいため、正式な意味での「タペータム」とは区別されています。
なぜカエルはタペータムを持たず、暗視性能を犠牲にするような進化(網膜の手前の層で光を反射する)をしたのでしょうか?
ChatGPTの回答は、
■ カエルにタペータムがない理由(仮説)
1. 水中生活に適応した視覚系の名残
オタマジャクシ期、カエルの多くは水中生活を送り、そこでは:
光の散乱が強く、タペータムによる再反射は逆に像の解像度を落とす可能性
反射光によって**水中の微細な粒子によるグレア(かすみ)**が生じやすい
➡ 水中視覚においては、むしろタペータムが邪魔になる可能性がある。
また、両生類の祖先は水中生活者であり、視細胞の高感度化よりも、像の明瞭性の維持を優先する視覚設計が選択されてきた可能性があります。
2. 桿体細胞(暗所視用視細胞)の高密度配置で補っている
両生類の網膜には、桿体細胞が非常に多く、高感度です。
タペータムの助けなしでも、十分な暗所視能力を備えている種もいます。
たとえば:
アカガエル属(Rana)などでは、夜間活動をしながらもタペータムなしで獲物を視認できるという実験報告があります。
タペータムによる「光の二重通過」よりも、ノイズの少ない一次通過の方が精度の高い視覚情報を得られるという観点もあります。
3. 夜行性だが夜目はそれほど必要でなかった
一部のカエルは夜間に活動しますが、完全な暗闇ではなく、薄明かりや月明かりがある環境(湿地、林縁など)を選んでいます。
そのような環境下では、タペータムを必要とするほどの光量不足ではないこともあり得ます。
4. 反射による自己露出リスク
タペータムの存在は、目が光る=捕食者に目立つというリスクを伴います。
両生類の多くは小型で捕食されやすく、夜間の視覚よりも被視認性の低下を優先する選択圧が働いた可能性があります。
5. タペータムを進化させる系統的な基盤を欠いていた可能性
タペータムは、哺乳類・爬虫類・魚類の中でも複数系統で独立に進化しています。
両生類(特にカエル)はそのような器官を形成するための細胞系・発生遺伝的基盤を持たなかった可能性があります。
いままで私が書いたカエルの記事を確認して、「カエルのタペータム」という記述があれば訂正しないといけません。
2025/07/14
池畔のマユミ枝先に集まって次々と泡巣を作り産卵するモリアオガエル♀♂【微速度撮影#3】ニホンザルが泡巣を捕食?
ニホンザルが来る前の泡巣の様子。まるで白い果実のように泡巣がたわわになっている。 |
対岸左のミヤマガマズミにニホンザル登場。右手前のマユミ枝葉が何者かによって大きくしなり、泡巣が写ってない。 |
ニホンザルが対岸左のミヤマガマズミでモリアオガエルの泡巣を捕食中? |
別個体のニホンザルが対岸のスギ林縁を右から左へ遊動。右手前のマユミ枝葉が何者かによって大きくしなり、泡巣が写ってない。 |
![]() |
対岸左のミヤマガマズミからニホンザルが去る。 |
井上光興; 辻大和. 野生ニホンザル Macaca fuscata によるモリアオガエル Rhacophorus arboreus 泡巣の採食事例. 霊長類研究, 2016, 32.1: 27-30.(全文PDFをダウンロード可)
ICHIOKA, Yukio; HIJII, Naoki. Raccoon Predation on Foam Nests and Adults of the Forest Green Tree Frog (Zhangixalus arboreus: Rhacophoridae) in Central Japan. Current herpetology, 2021, 40.2: 129-136.外来種のアライグマが当地で生息しているという確かな証拠映像はまだ撮れていません。
2025/07/07
モリアオガエル泡巣の表面で交尾するヤマトシリアゲ春型♀♂
2025/07/06
涸れ沢で聞こえるタゴガエル♂の鳴き声♪
2025/06/29
モリアオガエルの泡巣に集まり食卵するヤマトシリアゲ春型♀♂
2025/06/26
山中の浅い泥水溜りで泳ぐアズマヒキガエル幼生の群れ
2025/06/20
池畔のマユミ枝先に集まって次々と泡巣を作り産卵するモリアオガエル♀♂【微速度撮影#2】
2025/06/10
池畔のマユミ枝先に集まって次々と泡巣を作り産卵するモリアオガエル♀♂【微速度撮影#1】
2025/06/04
山中の水溜りでヒキガエルの幼生を狩って雛に給餌するクロツグミ♀【野鳥:トレイルカメラ】
つがいで縄張りを持ち、♂は木の梢で大きな声でさえずる。主に地上をはね歩きながら採餌する。数歩はねて立ちどまり、ゴミムシなどの昆虫やミミズを捕える。(p445より引用)確かにクロツグミの♀♂つがいが見事に縄張りを防衛しているようで、昼間この水場には他種の鳥がやって来ません。
クロツグミとヒキガエル幼生に関する観察記録と考察レポート
1. 観察の概要
2024年5月下旬〜6月上旬、山形県の里山における水場に設置したトレイルカメラにより、クロツグミ(Turdus cardis)の成鳥が水溜まりで採餌している様子が複数回記録された。観察映像から、以下の行動が確認された:
クロツグミの雌雄ペアが黒色のオタマジャクシを捕獲し、巣に持ち帰る様子
ミミズなど他の餌も同時に採餌し、巣に持ち帰っている
特に注目すべきは、捕獲されたオタマジャクシがヒキガエル(Bufo japonicus, アズマヒキガエル)と推定される種であったことである。
2. ヒキガエル幼生の毒性と鳥類による捕食
ヒキガエル類は成体だけでなく、幼生(オタマジャクシ)の段階から心臓毒であるブフォトキシン(bufotoxin)を含むことで知られている。一般にこの毒素は魚類や一部の昆虫捕食者に対する忌避効果を持つとされるが、鳥類による捕食例も報告されている。
ヒキガエルの幼生は黒一色で地味な体色をしており、警告色(アポセマティズム)を持たないため、視覚的に毒を予測しにくい可能性がある。これは、捕食者に対する隠蔽戦略を主とする進化的適応と解釈できる。
3. クロツグミの給餌行動と雛への影響
今回の記録では、親鳥が複数のオタマジャクシを捕食・運搬しており、巣にいる雛に給餌したと考えられる。毒性のあるオタマジャクシを雛が摂取した場合、以下のような影響が懸念される:
ブフォトキシンは神経・心臓に作用する強い毒性を持ち、哺乳類や鳥類にも有害
雛は成鳥に比べて体重が軽く、1匹でも中毒死するリスクがある
ただし、実際の給餌では、親鳥が複数の雛に分散して餌を与えることが多く、個体ごとの摂取量は限られる可能性がある
トレイルカメラの映像からは巣内の雛の生存状況や健康状態は不明
4. 因果関係の認知と学習可能性
親鳥が自らオタマジャクシを食べて中毒を経験すれば、忌避学習が成立する可能性は高い。しかし、給餌対象が雛であり、かつ雛が体調を崩したとしても、その原因を特定の餌と因果づけて推論することは難しい。これは多くの鳥類において制限されている認知能力の範囲と一致する。
とはいえ、種全体としては、毒を持つオタマジャクシの忌避行動が自然選択的に強化される可能性はある。すなわち、雛に毒を与えてしまう親鳥の子孫は減り、毒餌を避ける親の行動が有利に働く。
5. 警告色を持たない毒幼生の戦略的意味
アカハライモリのように腹部の赤色を見せる"unken reflex"を持つ両生類とは対照的に、ヒキガエル幼生は視覚的警告を欠く。これは、警告色の進化には色素細胞の前適応や環境要因が必要であること、また水中での視覚信号の有効性が限定的であることが理由と考えられる。
6. 結論と今後の展望
今回の事例は、毒性のあるヒキガエル幼生がクロツグミに捕食され、給餌対象として利用されるという興味深い生態的相互作用を示している。親鳥および雛への毒の影響は、摂取量や個体差によって異なると考えられるが、今後さらなる観察や給餌後の巣の状況(生存率など)を追跡することで、鳥類と毒動物の相互作用についてより深い理解が得られるだろう。
TOBE, Alisa, et al. Evolutionary insights into Na+/K+-ATPase-mediated toxin resistance in the Crested Serpent-eagle preying on introduced cane toads in Okinawa, Japan. BMC Ecology and Evolution, 2025, 25.1: 70. (全文のPDFが無料でダウンロード可能)