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2026/06/19

電線で餌乞いして父親を呼ぶモズの幼鳥(野鳥)

 

2026年6月上旬・午後12:30頃・晴れ 

郊外の電柱から農家に引き込むため庭に張られた電線にモズLanius bucephalus)が留まっています。 
この茶色っぽい個体が成鳥♀なのか幼鳥なのかで、その後の行動の解釈が変わってくるのですが、とりあえず幼鳥として話を進めます。 
絶えず尾羽根を上下に動かしながら、キチキチキチ…♪と鋭く鳴いていました。 
カメラを向ける私に対して警戒声♪を発しているのでしょうか?
それとも空腹で餌乞い♪しているのかもしれません。 

やがて、幼鳥は白い糞をポトリと排泄しました。(@0:55〜) 
お気に入りの留まり場らしく、黒い電線のあちこちが鳥の糞で白く汚れています。 

ようやく親鳥♂が飛来して、同じ電線に幼鳥から少し離れて留まりました。 
2羽目の個体は、全体が灰色の夏羽で、眼下腺が黒くて濃いことから、成鳥♂と見分けられます。 

すると、幼鳥は急いで父親♂に駆け寄って、餌を催促します。 
ところが、餌の口移し(巣外給餌)は行われなかったようです。 
親鳥♂は空荷だった(餌を持ってこなかった)のか、幼鳥から横っ飛びで離れてしまいました。 
幼鳥が下を見たということは、焦った親鳥♂がうっかり餌を落としてしまったのかもしれません。 


給餌してもらえなかったモズの幼鳥は、電線から左へ飛び去りました。 
近くに庭木として植栽されたイロハモミジ(=イロハカエデ)には緑の若葉が生い茂り、翼果が赤く色づいています。 
その茂みに隠れた幼鳥は、依然としてキチキチキチ…♪と鳴き続けています。 
最後に親鳥♂も電線から左のイロハカエデ庭木に飛び移りました。 
モズの親子を見失った私はズームアウトしたのですが、その映像をよく見ると、イロハカエデの横枝に幼鳥(左)と親鳥♂(右)が少し離れて留まっている姿が写っていました。 
矢印で示すのを忘れたので、探してみてください。 

脱糞および巣外給餌の瞬間を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@2:24〜)


【考察】 
最初に登場した個体が成鳥♀という可能性もあって悩みました。 
親鳥♀だとしたら、近くに営巣木があって、私を警戒して鳴いていたのかもしれません。 
後からパートナー♂が飛来し、♀に求愛給餌した?と一連の行動を解釈できます。 

関連記事(13年前の撮影)▶ モズ(野鳥)の求愛給餌

しかし、撮影時期の6月上旬はモズの1回目の子育てが終わる頃ですから、求愛給餌の可能性は低いはずです。
その上、問題の個体は嘴の根元が黄色味を帯びていたので、幼鳥だろうと判断しました。 (正面を向いていると分かりにくい。)




この問題をChatGPTとブレインストーミングしました。

Q1: モズの幼鳥と成鳥♀はどうやって見分けるか?

A1: モズは成鳥♀も全体的に褐色で、腹に細かい横斑(波状紋)があるため、幼鳥と紛らわしいことがあります。しかし、慣れると比較的見分けられます。

主な識別点は次の3つです。

1. 頭部や背の「ウロコ模様」

最も重要です。

幼鳥は頭頂から背中、胸にかけて細かいウロコ状の斑紋が目立ちます。特に頭部にウロコ模様があれば、まず幼鳥と考えてよいでしょう。 (あきた森づくり活動サポートセンター)

一方、成鳥♀は腹部や脇に波状紋があっても、頭部や背中は比較的すっきりした褐色です。幼鳥ほど全身がウロコ模様には見えません。 (あきた森づくり活動サポートセンター)

2. 嘴の付け根(口角)

巣立ち後まもない幼鳥では、雛の名残で口角が黄色っぽく見えることがあります。 (ズカンドットコム)

成鳥♀ではその黄色味はなく、嘴全体がより均一な色になります。

ただし、秋になると黄色味が薄れるため、この特徴だけでは判断しにくくなります。

3. 羽衣の新しさ

幼鳥は全体にふわっとした印象で、斑紋も鮮明です。

秋以降は幼鳥が換羽して第一回冬羽になるため、見分けが難しくなりますが、それでも若鳥では胸や脇の横斑が強く残ることがあります。 (ズカンドットコム)

実際の野外では

  • 頭部までウロコ模様 → 幼鳥

  • 腹だけ波状紋で頭部は無地 → 成鳥♀の可能性大

  • 口角が黄色い → 幼鳥

  • 夏(6〜7月)に見たばかり巣立った個体 → 幼鳥の可能性が高い

という判断が有効です。

もし写真があるなら、モズは頭部の模様を見るだけでかなりの確率で幼鳥か成鳥♀か判定できます。写真を見せていただければ、どこに注目すべきか具体的に説明できます。


Q2: 最近(6月上旬)に平地の郊外の裏庭で観察。電線に留まってキチキチキチ…と鳴いていた個体が、後から飛来した別個体に給餌された。巣立った幼鳥に親鳥が巣外給餌したのか、それとも♂がパートナー♀に求愛給餌したのか、2つの可能性で悩んでいる。問題の個体は正面を向いていたので、腹面の鱗模様は見えたが、背中や頭部に鱗模様の有無ははっきり見えず。


A2: その状況だと、私は「巣立ち幼鳥への給餌」の可能性をまず疑います。

理由はいくつかあります。

鳴き声が「キチキチキチ…」

モズの巣立ち雛や巣立ち後まもない幼鳥は、親に餌をねだる際に繰り返し声を出します。

一方、求愛給餌を受ける成鳥♀は、幼鳥ほど執拗に餌乞いを続けることはあまりありません。給餌直前に短く鳴くことはありますが、電線に止まって長時間「キチキチキチ…」と鳴き続ける姿は、むしろ幼鳥を連想させます。

時期が6月上旬

モズの繁殖期を考えると、6月上旬は多くの地域で第一回繁殖の巣立ち雛が存在する時期です。

地域差はありますが、

  • 4~5月:抱卵・育雛

  • 5~6月:巣立ち

  • 6~7月:巣外給餌

という流れは十分あり得ます。

したがって、「親が巣立ち幼鳥に餌を運んでいた」という解釈は季節的にも自然です。

求愛給餌の時期との関係

求愛給餌は通常、産卵前後に盛んになります。

6月上旬でも二番繁殖や再営巣なら起こり得ますが、単に時期だけを見ると、既に巣立ち幼鳥がいるケースの方が一般的かもしれません。

腹面の鱗模様

ここが少し厄介です。

モズでは、

  • 幼鳥 → 胸から腹にかけて強い鱗模様

  • 成鳥♀ → 腹面に波状横斑

があり、正面から見るとかなり似て見えることがあります。

そのため、腹面だけでは決め手になりません。

識別に有効なのはむしろ、

  • 頭頂

  • 背中

の鱗模様です。

観察行動から推測すると

もし給餌を受けた個体が

  • 羽を細かく震わせる

  • 給餌者に向かって身を乗り出す

  • 給餌後もしばらく後を追う

ような行動を示していたなら、幼鳥の可能性がかなり高くなります。

逆に、

  • 給餌後も落ち着いている

  • 2羽がほぼ対等な雰囲気で行動する

なら求愛給餌も考えられます。

もう一つの手掛かり

給餌した個体の外見はどうでしたか。

もし給餌した個体がはっきりした黒い過眼線と灰色の頭を持つ♂なら、

  • ♂→幼鳥

  • ♂→♀(求愛給餌)

の両方があり得ます。

しかし、給餌した個体が♀だった場合は、ほぼ確実に巣立ち幼鳥への給餌です。

観察時の「給餌した側」の羽色や、給餌後に2羽がどう行動したかが分かれば、さらに絞り込めると思います。


Q3: キチキチキチ…と鳴いていたのは、てっきり近くで撮影する私に対して警戒声を発したのかと思い込んでいました。


A3: それは十分あり得る解釈ですし、現場ではむしろそのように判断する観察者も多いと思います。

モズの「キチキチキチ…」という声は、警戒声として非常によく知られています。人間、カラス、ネコなどに対して発せられることがあります。

ただし、この声は文脈によっては幼鳥の餌乞い声と紛らわしいことがあります。

今回のケースで重要なのは、

  • 個体が電線に留まっていた

  • 繰り返し鳴いていた

  • その後に別個体が飛来して給餌した

という一連の流れです。

もし鳴いていた個体が本当に警戒していたなら、その後に給餌が起きたという事実が少し気になります。もちろん親鳥が人間を警戒しながら幼鳥に給餌することはありますが、「鳴いていた個体=幼鳥で餌をねだっていた」と考えると、行動のつながりが自然になります。

一方で、モズの求愛給餌でも、給餌される側(♀)が鳴きながら♂を誘うことがあります。したがって、

  1. 幼鳥が親に餌をねだった

  2. ♀が♂に求愛給餌を要求した

  3. あなたに対する警戒声だった

の3つは、観察記録だけでは完全には排除できません。

私なら、6月上旬という時期と「給餌された」という事実から、

  • 巣立ち幼鳥への給餌:やや有力

  • 求愛給餌:十分あり得る

  • 単なる警戒声:鳴いていた理由としてはあり得るが、給餌との関係は不明

くらいの評価にします。

もし記録写真が残っているなら、頭部の羽衣以外にも、

  • 嘴の付け根(口角)が黄色っぽく見えないか

  • 尾羽が短めに見えないか

  • 羽毛がややふわついて見えないか

といった幼鳥の特徴を後から確認できる場合があります。

また、給餌後に受け手が給餌した個体を追いかけて飛び去ったなら、幼鳥説がかなり強まります。巣立ち後のモズの幼鳥は親を追尾しながら餌をねだることが多いからです。逆に給餌後も2羽が近くで落ち着いていたなら、求愛給餌の可能性が相対的に高くなります。


Q4: 動画を見直すと、電線に留まったモズ(羽色は全体的に茶色)が方向転換した時に、頭部と背中がちらっと見えたが、鱗模様はなし。後から電線に飛来したのは成鳥♂だった(灰色の夏羽、黒い過眼線が濃い)。♀が急いで♂に近寄って餌を催促したが、餌の受け渡しは行われなかったようだ。♂はむしろ横っ飛びで♀から離れた。餌をうっかり落としてしまったのかもしれないが、後ろ向きでよく見えず。その後も♀はキチキチキチ…と鳴き続けた。♀、♂の順に電線から飛び去り、近くの庭木(イロハカエデ)の枝葉に隠れた。モズの営巣木が近くにあったので、私に対して警戒声を発していたと解釈できそう。


A4: その追加情報を見る限り、当初よりも「成鳥♀が♂に接近した場面」である可能性が高くなったように思います。

特に重要なのは、

  • 頭部や背中に鱗模様が見えない

  • 全体的に茶色い個体だった

  • 相手は明瞭な成鳥♂

  • ♀の方から♂に急接近した

  • その後も♀が鳴き続けた

という点です。

もし巣立ち幼鳥なら、親が餌を持ってきた際には通常、幼鳥が積極的に接近して餌を受け取ろうとします。ところが今回は、実際に給餌が成立したかどうかが不明で、むしろ♂が横に避けるような動きをしたとのことです。

また、幼鳥であれば頭部や背面の鱗模様がかなり有力な手掛かりになります。動画を確認してそれが見られなかったのであれば、幼鳥説はやや弱くなります。

さらに、

その後も♀はキチキチキチ…と鳴き続けた。

という点も興味深いです。

モズの警戒声は、まさにそのような連続した「キチキチキチ…」です。もし近くのイロハカエデや周辺植栽に営巣中の巣、あるいは巣立ち直後の幼鳥がいたなら、♀があなたを警戒して鳴き続けていた可能性は十分あります。

むしろ今回の行動を時系列で整理すると、

  1. ♀が警戒声を発している

  2. ♂が飛来する

  3. ♀が♂に接近する

  4. 餌の受け渡しは確認できない

  5. 両個体とも近くの樹木へ移動する

という流れになります。

この場合、「♀が警戒しながらも♂に接近した」というだけで、必ずしも求愛給餌とは限りません。繁殖中のペアであれば、お互いの位置確認や警戒対象への共同対応のために接近することもあります。

私なら現時点では、

  • 成鳥♀である可能性:高い

  • 幼鳥である可能性:低くなった

  • 実際に給餌が成立したか:不明

  • キチキチキチ…は警戒声だった可能性:かなり高い

と評価します。

もし近くに営巣木があったのであれば、警戒声の解釈はかなり自然です。モズは巣の周辺で人間を見つけると、露出した見張り場所(電線、アンテナ、樹頂など)から長時間警戒声を発することがあります。今回の電線上での行動は、その典型的な状況とも一致します。


Q5: 顔の向きによっては、下嘴の根元が黄色っぽく見えることもありました。成鳥♀ではなく、やはり巣立ち後の幼鳥ですか?


A5: この写真を見る限り、私は幼鳥の可能性がかなり高いと思います。

もちろん1枚だけで断定はできませんが、成鳥♀よりも幼鳥の特徴がいくつか見えます。

まず目につくのが、下嘴基部の黄色味です。

スズメのように派手ではありませんが、口角付近に黄色い部分が残っています。これは巣立ち後しばらくの幼鳥でよく見られる特徴です。成鳥♀では通常ここまで黄色く見えません。

次に顔つきです。

  • 眼が大きく見える

  • 顔全体が丸みを帯びている

  • 頬から喉にかけての羽毛がややふわっとしている

という印象があります。

これは主観的な要素もありますが、巣立ち幼鳥らしい雰囲気があります。

さらに腹面を見ると、はっきりした鱗模様ではないものの、細かな横斑が見えています。

そして重要なのは、「頭部に鱗模様が見えない」ことが必ずしも成鳥を意味しない点です。

モズの幼鳥は巣立ち直後には頭部まで強い鱗模様がありますが、その後かなり早い段階で摩耗や換羽によって不明瞭になります。6月上旬なら、

  • 巣立ち直後の幼鳥

  • 巣立ち後しばらく経過した幼鳥

の両方が存在し得ます。

この個体は後者に近いようにも見えます。

そして何より、あなたが観察した行動と合わせると、

  • 6月上旬

  • モズの繁殖期

  • 下嘴基部に黄色味

  • 腹面に幼鳥らしい斑

  • ♂が飛来

  • この個体が盛んに鳴く

という状況は、「巣立ち幼鳥が親♂に餌をねだった」と解釈するとかなり自然です。

一方で成鳥♀説だと、

  • 黄色い口角の説明がつきにくい

  • 写真全体の若々しい印象とやや合わない

という点があります。

また、あなたは先ほど

♀が急いで♂に近寄って餌を催促した

と書かれましたが、この写真を見ると、その行動自体が実は「♀ではなく幼鳥が親に接近した」と解釈できるかもしれません。

もし動画を再確認できるなら、

  • 接近時に羽を細かく震わせていないか

  • 口を大きく開けていないか

  • 親を追尾する動きがないか

を見てみるとよいと思います。

現時点では、私は

  • 成鳥♀:可能性あり

  • 巣立ち後の幼鳥:より有力

と評価します。

特にこの写真の下嘴基部の黄色味は、年齢判定のかなり強い材料に見えます。写真だけを見せられて「成鳥♀か幼鳥か」と聞かれたら、私はまず「幼鳥ではないでしょうか」と答えると思います。

 



2026/06/14

アサツキの花蜜を吸い飛び回るクジャクチョウ【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2026年6月上旬・午前11:10頃・くもり 

砂利道と線路の間に咲いたアサツキの小群落にクジャクチョウInachis io geisha)が訪花していました。 
翅を開閉しながら、口吻を伸ばして吸蜜しています。 
少し飛んで隣の花序へ移動すると、吸蜜を続けます。 

クジャクチョウは今季初見です。 
越冬明けの個体のはずなのに、翅が無傷で目の覚めるほどきれいな個体でした。 
黒っぽい翅裏は地味ですが、翅表には芸者の着物になぞらえるほど豪華絢爛な美しい目玉模様(眼状紋)があり、子供の頃から何度見ても胸が踊ります。 

クジャクチョウは北方系の蝶なので、地球温暖化がこのまま進行すると、平地では年々個体数が減って見られなくなり、「幻の高山蝶」になりそうです。 

撮影中はクジャクチョウを注視していて全く気づかなかったのですが、ツヤハナバチの一種も一緒に訪花していました。 
撮影地は平地なので、山地性のキオビツヤハナバチCeratina flavipes)ではなく、おそらくヤマトツヤハナバチCeratina japonica)と思われます。 
小さな蜂が飛来しても、吸蜜中のクジャクチョウは気にしませんでした。 

クジャクチョウがアサツキの花から飛び立つ瞬間を狙って、240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@1:33〜) 
先を急ぐ用事のあった私は、待ち切れずに左足で蹴る素振りをして強制的に飛び立たせました。 
同じ花序に訪花していたツヤハナバチは、その前後に(自発的に)飛び去りました。 


クジャクチョウが訪花していた植物名を、私はてっきりニンニクが野生化したのかと初めは思い込んでいました。 
この薄いピンク色のネギ坊主のような花をあちこちの道端などで結構よく見かけます。 
(ムラサキツメクサの花にもちょっと似ています。)
どうも違和感を覚えて再検討すると、アサツキと判明。
細長い葉は、ニラのように平べったい形ではなく、青ネギのように筒状でした。

植物を見分けるには、匂いによる官能試験も大切です。
後日にアサツキの群落で細い筒状の葉先をちぎり取っても、無臭でした。
しかし、花がついた茎をちぎり取ると、ニンニク臭がしました。
この点についてGemini AIに質問した回答がこちら。

「葉先は無臭なのに、花茎(かけい)をちぎるとニンニク臭がした」というこの結果は、植物の化学防衛とエネルギー分配の観点から、非常に理にかなった面白い現象です。

この結果から、この植物が「アサツキ(またはチャイブ)」であることはほぼ間違いないと言えます。なぜそのような奇妙な匂いの偏りが起きるのか、その理由を解説します。

理由1:現在の「花期」という時期特有の現象
6月中旬という時期は、アサツキにとって花期の終盤、あるいは子孫(種子や球根)を残すための最も重要なフェーズです。

植物は、すべての部位に均等に防衛物質(ネギ臭の元となる硫黄化合物)を行き渡らせているわけではありません。

花茎(最優先防衛ライン): これから種子を作る花や、それを支える茎は、今植物にとって最も栄養が集中しており、虫や病原菌に絶対に食害されてはならない「最重要部位」です。そのため、植物は防衛成分(アリインなど)を花茎に集中させて厳重にガードしています。ちぎった時に強いニンニク臭がしたのはこのためです。

葉(お役御免のライン): 一方、アサツキは開花が終わると地上部を枯らして夏眠(休眠)に入る性質があります。この時期の葉は、すでに光合成のピークを終え、あとは枯れるだけの「古い組織」です。防衛コストを割く必要がないため、葉のネギ臭成分は著しく低下し、人間の鼻では無臭に感じられるほどに抜けていたと考えられます。

理由2:成分が気化する「酵素」の働きの差
ネギ属の植物は、細胞の中に「匂いの元(アリイン)」と「それを匂い物質に変える酵素(アリイナーゼ)」が別々に保管されています。傷つけられて細胞が壊れ、この2つが混ざり合うことで初めてあの強烈な匂い(アリシン)が発生します。
花期後半の弱った葉は、単に成分が薄いだけでなく、この「酵素の活性」自体が極めて低下していることがあります。そのため、しつこくちぎったり揉んだりしても化学反応が十分に起きず、草の青臭さしか極端に感知できなかった可能性があります。


2026/06/13

サクランボ果実の食べ方を幼鳥に教えるスズメの親鳥(野鳥)巣外給餌

 

2026年5月下旬・午後14:05頃・晴れ 

郊外の住宅地で物置小屋の錆びたトタン屋根にスズメPasser montanus)の親子が留まっていました。 
頬の黒斑が濃いのが成鳥で、巣立ったばかりの幼鳥は頬の黒斑が薄くて嘴の縁が黄色いのが特徴です。 
横に立つサクランボの庭木に果実が鈴なりに実り、赤く熟した落果や種子がトタン屋根にたくさん散乱しています。 

親鳥のスズメがサクランボの赤い落果を食べていました。 
ムクドリと違って体の小さなスズメは、サクランボ果実を丸呑みにするのではなく、果肉だけを啄んでいます。 
その近くで空腹の幼鳥が翼を小刻みに震わせて餌乞いしています。 
餌乞いに特有の鳴き声を発しているはずですが、カメラに対して後ろ向きですし、遠くから撮影していたので聞き取れませんでした。 
周囲でチュンチュン♪とにぎやかに鳴いているのは、別個体のスズメたちです。 

 幼鳥はすぐ横に落ちていたサクランボの種子を見つけると、興味を持ってつついてみたのの、餌ではないと悟って食べませんでした。 
幼鳥が駆け寄ると、親鳥は食べ残しのサクランボ落果を幼鳥とシェアして一緒に食べ始めました。 
親子で交互にサクランボの果肉を啄んでいます。 

やがて親鳥がそのサクランボ落果を丸ごと咥えると、器用に果肉だけを食べています。 
それを見て横の幼鳥が餌乞い(給餌の催促)を再開しました。 
スズメの親鳥は幼鳥にサクランボの食べ方を教えているようです。 
親鳥がその場に落とした食べ残しのサクランボを幼鳥がもらって食べ始めました。 
幼鳥も教わった通りにサクランボ熟果を丸ごと咥え、果肉だけをちびちび食べています。 

その間に親鳥はホッピングでトタン屋根を下り、幼鳥から離れて行きました。 
最後に幼鳥は、食べかけのサクランボ果実を咥えて飛び去りました。 


【考察】 
初夏に核果が実るサクランボの種子散布の戦略は、被食型の動物散布です。
スズメはサクランボ核果の果肉だけをついばみ種を捨てるので、普通はサクランボの種子散布者ではありません。 
しかし今回の事例では、スズメの幼鳥が食べかけたサクランボの果実を持ち去ったので、母樹から離れて分布を広げる種子散布を助けたことになります。

2026/06/11

雪国でキジ♀♂の群れが小川沿いで採食した後に雪原を歩いて止まり木へ(冬の野鳥)

 

2025年3月上旬・午前9:00頃・くもり 

夜中から早朝にかけて少し雪が降り、うっすらと乾雪が積もりました。 
郊外で1羽のキジ♂(Phasianus versicolor)が雪原(雪の積もった畑)を歩いて来る姿を見つけて、なにげなく動画を撮り始めると、なかなか面白いドラマが見れました。 

雪面にキジ♂の歩いた足跡が残ります。 
軽く羽ばたいて、手掘りの細い用水路を飛び越えました。 
小川の岸に沿って雪解けが進んでいるのですが、そこでキジ♂は採食を始めました。 
少ない積雪を嘴でかき分け、雪に埋もれ青々とした草(イネ科植物)を啄みました。 

♂に注目していた私は初め気づかなかったのですが、地味なキジ♀も近くで採食していました。 
雪が溶けて地面が露出した小径で、泥濘を啄んでいます。 
草の種を拾い食いしているのでしょう。
他にはツグミTurdus eunomus)も仲良く採食していたようで、ホッピングしながら地上を横切りました。(@1:27〜) 

少しの食事で満腹になったのか、キジ♂は再び用水路を飛び越えて、左の雪原に戻って行きます。 
トコトコ歩き去る後ろ姿をずっと撮り続けると、民家の敷地へ入りました。 
雪国(豪雪地帯)では一冬に何度も屋根から雪下ろしするので、軒下に雪の山が形成されます。 
キジ♂はその上を乗り越えて更に奥へ向かいます。 
最後は右折して民家の陰に隠れてしまい、姿を見失いました。 

その後、2羽のキジ♀が♂の後をトコトコ追いかけて行きました。 
繁殖期にはまだ少し早いですけど、キジは♂1♀2のハレム(群れ)を形成していたことが分かりました。 
体重の重いキジは飛ぶのが苦手で、長距離の雪道(悪路)でも歩いて移動します。 
薄っすらと積もった新雪の表面にキジ♀♂の歩いた足跡が残ります。 

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雪に埋もれかけた落葉樹(庭木の桜?)に辿り着くと、ようやく落ち着いて立ち止まりました。 
「庭には二羽雉♀がいる。」 
キジ♀の羽根は♂とは違って地味な保護色で、確かに落葉樹の下では目立ちません。 
身震いしたり、広げた尾羽を左右に素早く振ったり、翼をバサバサと羽ばたかせたりしました。 

やがて、1羽のキジ♀が雪面から落葉樹上に飛び上がりました。 
ここが夜のねぐらだったのかな? 
もう1羽は飛ばずに、歩いて低い横枝を伝って木に登りました。
2羽のキジ♀は同じ止まり木で左右に少し離れて休みます。 
しかし片方の♀は落ち着かず、枝から枝へ少し飛んで(軽く羽ばたいて)移動しました。
雪原に一旦下りると左から回り込んで、同じ止まり木の別な枝に登り直します。 

最後に、キジ♀が羽ばたいて止まり木に飛び上がるシーンを1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@6:33〜) 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。


【考察】
雪国で留鳥として逞しく暮らすキジ♀♂の様子を観察できました。
せっかく小川に来たのに、キジ♀も♂も水を浴びたり飲んだりしませんでした。 
あちこちの水場に無人カメラ(トレイルカメラ)を設置しても、キジのそうした行動はなぜか一度も撮れたことがありません。 
冬には雪を食べて喉の乾きを癒やすのかもしれません。 


2026/06/10

フレンチ・マリーゴールドの花で吸蜜し飛び回るツマグロヒョウモン♂【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2024年10月中旬・午後12:40頃・晴れ 

郊外の住宅街で民家の庭の花壇に咲いたフレンチ・マリーゴールドの群落でツマグロヒョウモン♂(Argyreus hyperbius)が訪花していました。 
翅をゆるやかに開閉しながら、口吻を伸ばして筒状花から花蜜を吸っています。 



ツマグロヒョウモン♂がフレンチマリーゴールドの花から飛び立つ瞬間を狙って、240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@0:53〜) 
力強く羽ばたくと、少し飛んで近くの花へ移動します。 

セセリチョウ(種名不詳)がカメオ出演してくれました。(@1:20〜) 
右隣りの頭花に留まったものの、翅裏が白飛びしてしまい、種類を見分けられません。 
すぐに身を翻して右に飛び去ってしまいました。 
その間、ツマグロヒョウモン♂は無関心で吸蜜を続けています。


2026/06/08

ノブキの花蜜を吸い飛び回るキンモンガ(蛾)【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2025年8月中旬・午前11:30頃・晴れ 

里山で、ほとんど廃道状態の山道に繁茂するノブキの群落でキンモンガPsychostrophia melanargia)が訪花していました。 
翅を緩やかに開閉しながら吸蜜しています。 
個々の小さな花へ口吻を差し込むために、頭を小刻みかつ上下に動かしています。 
同じ株に咲いた花序から花序へ歩いて移動することが多く、飛翔シーンを撮るにはかなり粘らないといけませんでした。 
林床を少しだけ飛び回り、次のノブキ花序に留まります。 

キンモンガ成虫の性別の見分け方を私は知りませんでした。 
いつもお世話になっている「Digital Moths of Japan」サイトでキンモンガを調べると、
触角は♂♀とも単純だが, ♂の方が太い.
とのことでした。 
そう言われても、野外で単独個体を観察した素人には判別できません。 
腹面を見せたときに、腹端に総排泄孔が目立つということは、この個体は産卵後の♀なのですかね? 




キンモンガが羽ばたいて飛び立つ瞬間を狙って、240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@3:18〜) 
いくら待っても自発的に飛んでくれなかったので私は痺れを切らし、物を投げつけて強制的に飛び立たせました。 
後半はハリギリ(別名センノキ)幼木の葉の上で翅を広げて休んでいました。 

ちなみに、周囲の山林で単調に鳴き続けている声の主はエゾゼミ♂(Lyristes japonicus)です。 


ノブキとキンモンガの組み合わせは初見です。 
というか、いつも通う里山で長年気になっていた植物(下草)の名前が今回ようやく分かり、すっきりしました。 
フキのように丸い葉ですが、葉柄に翼があります。 
花が咲く時期を毎年見逃してしまい、素性が不明でした。 
酷暑の真夏に山に登るのは熱中症のリスクがあって大変ですが、今年こそと意気込んで来たら、ようやく開花した状態と訪花昆虫を観察することができました。 
花と葉の写真を撮ってAI(Googleレンズ)に画像認識してもらうと、すぐに名前が判明しました。

ノブキの種子散布法をついでに調べると、意外にも付着型の動物散布(ひっつき虫)でした。
痩果は人や動物に粘着して散布される[4]  (wikipediaより引用)
とのことで、廃道や獣道を歩き回る私自身もノブキが林床に繁茂する一因でした。
キク科植物の種子散布は多様で、タンポポやフキは風散布ですし、アメリカセンダングサは付着型の動物散布です。




ノブキの葉にはリーフマイナー(潜葉虫・絵かき虫)の穿孔痕(マイン)がよくあります。 
Perplexity AIにマインの写真を見せたところ、おそらくハモグリガ類の幼虫のしわざだろうと教えてもらいました。
このテーマを探求するのも面白そうです。


【アフィリエイト】 

2026/06/05

雪が降る夜に早春の池でヤマアカガエルを狩って持ち去るフクロウ【冬の野鳥:トレイルカメラ:暗視映像】

 

2026年3月上旬 

シーン0:3/2・午後16:45・くもり(@0:00〜) 
毎年早春にヤマアカガエルRana ornativentris)が産卵する山麓の繁殖池に自動撮影カメラを設置してみました。 
この池は完全な止水ではなく、里山から沢の水が一年中流れ込んでいて、反対側からチョロチョロと流れ出てます。 
厳冬期には池の水面も深い雪に覆われていたのですが、早春になると水面が現れ、周囲の残雪もだいぶ溶けました。 

変温動物のカエルがいくら池に集まって活発に産卵行動しても、トレイルカメラのセンサーは反応しません。 
しかし、ヤマアカガエルの成体を狩ったり卵塊を食べに来る捕食者が撮れるのではないかと期待したのです。 
水場として水浴したり水を飲んだりする野生動物の姿が写るだけでも嬉しいです。 

驚いたことに、フクロウStrix uralensis)が夜な夜な現れてヤマアカガエルを狩っていました。 
フクロウが来るとはまったく予想していなかったので、感激しました。 


シーン1:3/3・午後23:17・降雪(@0:03〜) 
雪が降りしきる夜更けに1羽のフクロウが池に来ていました! 
いかにも雪国のフクロウらしい、絵になる映像です。 
フクロウが佇んでいるのは、細長い池の水が右から左に流出する地点で、そこには毎年ヤマアカガエルの巨大な卵塊が産み付けられています。 

フクロウは足元の水面(ヤマアカガエルの卵塊?)を見つめています。 
やがて、右足で何かを掬って食べました。 
食卵したのでしょうか? 
休眠越冬中の水生昆虫(ヤゴやゲンゴロウなど)を捕食した可能性も考えましたが、獲物はそれより大きそうです。 

フクロウが池から飛び立つ前に、1分間の録画時間が終わってしまいました。 


シーン2:3/3・午後23:34・降雪(@1:05〜) 
16分後、フクロウは同じ池の少し奥の岸辺に移動していました。 
両足を池の浅水部に浸しています。 
顔を水面に何度か浸けて左右に素早く振っていますが、夏によく見た洗顔行動とは少し違うようです。 

右足で何か獲物を掴み、羽ばたきながら奥の雪原に上陸しました。 
嘴で大きな餌物を咥えると、少し飛んで更に奥の雪原に移動しました。 
今回も飛び去る前に録画終了。 


シーン3:3/4・午後19:19・雨天(@2:06〜) 
翌日も小雨がぱらつく晩にフクロウが登場しました。 
池の流出部に佇み、大きな目で周囲をキョロキョロ見回して、獲物を探しています。 
夜行性のフクロウは眼球のタペータム(輝板)が発達していて、赤外線をよく反射します。 
カメラも凝視しましたが、トレイルカメラの1対の赤外線LEDが発光しても、あまり気にしていない(見えていない?)ようです。 


シーン4:3/4・午後19:27・みぞれ(@3:07〜)
7分後、雨からみぞれに変わっていました。 
フクロウが狩りをする瞬間を撮り損ねてしまいました。 
池から岸辺に上陸して、嘴で何か獲物(ヤマアカガエル成体?)を啄んでいます。 

フクロウが池から飛び去る様子が初めて撮れていました。 
獲物を咥えると、羽音も立てずに奥へ飛び去りました。 
どこか安全な止まり木に移動して、落ち着いて獲物を解体・捕食したいのか、あるいは巣で待つ♀に給餌するのかもしれません。 
(フクロウの性別を私は見分けられません。) 


シーン5:3/4・午後20:43・みぞれ(@3:51〜) 
1時間15分後、またフクロウが池に来ていました。 
池の流出部に後ろ姿で佇んでいます。 
狩りの直後らしく、何か獲物を捕食しています。 


シーン6:3/4・午後20:45・みぞれ(@4:50〜) 
50秒後、フクロウはいつの間にか少し奥の雪原に(飛んで)移動していました。 
何か獲物を啄んでいます。 
奥の暗闇へ飛び去りました。 

編集でカットしたのですが、しばらくするとカメラの近くに飛来した鳥の羽音が聞こえました。 
池の近くの止まり木にフクロウが飛来して、怪しい監視カメラを偵察に来たのかもしれません。 


シーン7:3/5・午後19:51(@5:23〜) 
翌日は晴れて静かな晩にフクロウが登場。 
対岸の雪面に降り立って、眼光鋭く池の水面を凝視しています。 
獲物のカエルを探してるのでしょう。(待ち伏せ漁) 


シーン8:3/6・午前11:02・晴れ(@6:23〜) 
明るい昼間にたたま撮れた現場の様子です。 
雪解けが進んでいます。 


※ 水音が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


【考察】 
変温動物のヤマアカガエルが雪国でもまだ気温が低い早春に産卵するように進化した理由の一つは、天敵が少ない時期だからと言われています。 
しかし完璧な生存戦略は存在せず、その裏をかく捕食者が必ず出てきます。 
留鳥で夜行性のフクロウが、ヤマアカガエルの繁殖池に夜な夜な通って、産卵行動に集まるヤマアカガエルを狩っていました。 
この池でフクロウは洗顔や水浴、飲水を一度もしませんでした。 
つまり、獲物を狩る目的で通っていたことになります。 

旧機種のトレイルカメラには気温のデータが動画に残らないのが残念です。 
実はあまり期待していなくて、駄目元で旧機種のトレイルカメラを設置したら、大当たりでした。 
この後は、新機種のトレイルカメラに交換して高画質でフクロウの動画を撮ろうとしたのですが、色々と技術的なトラブルがあったりして、上手くいきませんでした。 
そうこうしているうちに、ヤマアカガエルの繁殖期が終わってしまい、フクロウも来なくなりました。 

同じ池でもヤマアカガエルの産卵地点は複数あるのですが、その全てを複数台のトレイルカメラで監視するのは大変です。
やや遠くから繁殖池全体を監視するようにトレイルカメラを設置し直したら、失敗したのです。

2026/06/04

クズの葉から飛び去るウラナミシジミ♀

 

2024年10月上旬・午後12:15頃・晴れ 

郊外の道端に蔓延るクズの群落でウラナミシジミ♀(Lampides boeticus)が葉に留まっていました。 
翅を広げて日光浴しているようです。 

右前翅の外縁および左後翅の尾状突起が少しだけ欠けていました。 
左右非対称の損傷なので、鳥に襲われかけたビークマークではありません。 
ウラナミシジミ♀は、すぐに飛び去ってしまいました。 

飛び立つ瞬間を、1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@0:22〜)

2026/06/02

地面から飛び去りシダの葉に留まるトラガ(蛾)

 

2024年6月上旬・午後12:25頃・くもり 

山道の地面に翅を広げて止まっていたトラガChelonomorpha japana japana)が、羽ばたきながら慌てて逃げ出しました。 
私ではなくてアリの接近を嫌ったのかもしれません。 
ようやく飛び立つと、草むらをヒラヒラと少し飛んでから、近くのシダの葉に着陸しました。 
翅を広げて留まります。 

トラガ成虫の性別の見分け方を私は知りません。
(触角の形状にも性差はないようです。) 
この個体が♀だとしたら、シダの葉に産卵するのかと期待しました。
後で調べてみると、トラガ幼虫の食草はユリ科とのことで、シダとは関係ありませんでした。

2026/05/29

ツマグロヒョウモン♂とハキリバチ♀がアフリカン・マリーゴールドの花をめぐり小競り合い【ハイスピード動画】

 

2024年10月中旬・午後13:20頃・晴れ

花壇に咲いた八重咲きのアフリカン・マリーゴールドツマグロヒョウモン♂(Argyreus hyperbius)が訪花していました。 
この組み合わせは初見です。


飛び立つ瞬間を狙って、240-fpsのハイスピード動画で撮り始めました。
半開きの翅を軽く開閉しながら、口吻を伸ばして吸蜜しています。 

右から飛来したハキリバチの一種♀が目の前を通過したら、ツマグロヒョウモン♂は驚いて飛び去りました。 
腹面にスコパのあるハキリバチ♀が左から戻って来ました。 
蝶を追い出した花にせっかく着陸しそうだったのに、気づかなかった私は録画を終えてしまいました。 
ハキリバチ♀による蜜源植物の占有行動(競争相手ライバルをさり気なく追い払い)だったのでしょうか。

2026/05/24

春の林床で離着陸を繰り返すビロウドツリアブ♀【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2024年4月上旬・午後13:05頃・晴れ 

早春の林縁でビロウドツリアブ♀(=ビロードツリアブ;Bombylius major)が枯葉の上に乗って日光浴していました。 
左右の複眼が離れているので♀と見分けられます。 
枯葉の表面を舐めてミネラル摂取しているようにも見えますが、どうでしょうか。 
すぐに自発的に飛び立ちました。 



林床で離着陸を繰り返すビロウドツリアブ♀を240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@0:12〜) 
枯葉に覆われた地面の上で低くホバリング(停空飛翔)しています。 
快晴で日差しが強く、高速で羽ばたく影もきれいに写っていますが、空中(低空)で産卵しているようには見えません。 
枯葉に着地すると、羽ばたきを止めました。 
産卵準備のための腹端接地行動はしていませんし、口吻の先端で枯葉の表面を舐めることもなく、再び飛び立ちました。 

日光浴中にわざわざカロリーを消費して離着陸を繰り返す目的が分からないのですが、離れた位置で撮影する私を警戒しているのかな?


【アフィリエイト】

2026/05/22

イモカタバミの花蜜を吸い飛び立つキタキチョウ【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2024年10月中旬・午後12:20頃・晴れ 

民家の軒下の花壇に咲いたイモカタバミの群落でキタキチョウEurema mandarina)が訪花していました。 
いつものように翅をしっかり閉じて吸蜜しています。 

花から飛び立つ瞬間を狙って、240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@0:10〜) 


関連記事(6年前の撮影)▶ イモカタバミの花で吸蜜するキタキチョウ

2026/05/20

夜に飛び回るガガンボ【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2024年5月下旬・午後19:00頃 

里山で湧水湿地の水溜りに来る野生動物や野鳥を調べるために、自動センサーカメラで見張っています。 

ある晩、ガガンボが飛び回る様子が写っていました。 
コウモリなど何か別の恒温動物が飛来して、監視カメラのセンサーが反応したのでしょうか。 
飛んでいるガガンボ自体が定説に反して発熱していたら面白いのですが。

2026/05/18

道端で日光浴するツマグロヒョウモン♀が飛び立つまで【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2024年9月下旬・午後12:00頃・晴れ 

郊外の住宅地でツマグロヒョウモン♀(Argyreus hyperbius)を砂利道で見つけました。 
小石の上に乗って半開きの翅を開閉しています。 
蝶の影を見ると、太陽を背にして日光浴いることが分かります。 
斜め上から見下ろすアングルなので、口吻の状態がよく見えませんでした。 
たぶん、小石を舐めるミネラル摂取はしてないと思います。 

飛び立つ瞬間を狙って、240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@0:46〜) 
風に翅が煽られつつも、道端を歩いて前進しています。 
最後は方向転換をしてから、力強く羽ばたいて飛び去りました。 


※ 動画の一部(後半)は白飛びしていたので、編集時に自動色調補正を施しています。

2026/05/15

ホンドタヌキの帰巣を見届けた後で巣口に降り立つ雪国のハシブトガラス【冬の野鳥:トレイルカメラ】

 



2025年2月下旬・午前10:40頃・降雪・気温3℃ 

小雪がちらつく日中に、外出から戻ったホンドタヌキNyctereutes viverrinus)が二次林内の巣穴Rに潜り込みました。 
ここは以前、ニホンアナグマの営巣地(セット)でした。 

ハシブトガラスCorvus macrorhynchos)が澄んだ声でカーカー♪鳴く声が断続的に聞こえます。 
しばらくすると、ようやく1羽のハシブトガラスが(勇気を出して?)飛来し、巣口Rの雪面に着地しました。 
その後の展開が気になりますけど、ここで1分間の録画が終わっていました。 


※ 鳴き声が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


2026/05/14

黄色型のモンキチョウ♀が♂と交尾中に同種および異種のあぶれ♂が誤認求愛

 

2024年4月下旬・午後12:40頃・くもり 

田園地帯の農道で交尾中のモンキチョウ♀♂(Colias erate poliographus)を見つけました。 
モンキチョウの♂は翅の色が常に黄色です。 
一方、♀は翅の色が白と黄色の2型ありますが、今回の個体は珍しく黄色型でした。 
(黄色型♀の交尾シーンは初見です。) 

 黄色い♀♂ペアが地上で交尾を始めた。 別個体も飛来して割り込もうとするが、諦めてすぐ飛び去った。

先を急ぐ用事があった私は、モンキチョウ♀♂が交尾を終えて別れるまで見届けられませんでした。 

農道で交尾するモンキチョウ♀♂ペアに別のあぶれ♂(独身♂)が横恋慕(求愛)していました。 
すでに交尾器を連結中なので、♀は交尾拒否姿勢を取れないようです。 
あぶれ♂は諦めて飛び去りました。 
続けてモンシロチョウ♂(Pieris rapae)が飛来したのも、モンキチョウ♀に対して誤認求愛したのでしょうか。 
モンキチョウのあぶれ♂およびモンシロチョウ♂によるモンキチョウ交尾♀への誤認求愛を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@0:31〜1:53) 

モンキチョウの片方が羽ばたきながらパートナーを引きずって右へ右へと移動しようとしています。 
ようやくモンキチョウ♀♂が落ち着くと、私がそっと近づいて接写しても逃げませんでした。 
翅の色が共に黄色なので、私には性別が見分けられません。 
体格に差がありますが、必ずしも♂<♀とは決めつけられません。 

農道で交尾ペアが留まったシロツメクサ(クローバー)の葉は、モンキチョウ♀が産卵する食草(マメ科植物)でもあります。 

モンキチョウ♀♂の連結飛翔を撮りたくて、私が翅に軽く触れても、飛び立ってくれませんでした。 
小型の♂?が羽ばたいても、♀?は動じません。 
一旦交尾を始めると、忘我の境地で鈍くなるのかな? 
翅を広げたり羽ばかせたりしても、交尾器の結合部は見えませんでした。 




【考察】 
初めはPerplexity AIを使って調べ物をしていたのですが、専門的な細かい点で誤りがあったので、ChatGPTに切り替えました。 

Q1: モンキチョウの♀成虫は翅の色に黄色と白の二型がある。それぞれの出現頻度を教えて。

A1: モンキチョウの♀成虫に見られる黄色型(andromorph)と白色型(alba型)の出現頻度については、地域や個体群によって多少変動しますが、野外調査に基づくデータではおおよそ次のように整理できます。

代表的な報告例(日本の個体群)

  • 黄色型:15%未満(=少数派)

  • 白色型:85%以上(=多数派) (CiNii)

つまり、日本の多くの調査では
白色型が圧倒的に多く、黄色型は少数(およそ1割前後)
という比率になっています。


補足(解釈)

  • 白色型(alba型)は遺伝的に決まる形質で、エネルギー配分(翅の色素 vs 卵形成)と関係することが知られています。

  • 地域差や季節差はあるものの、「黄色型が優勢になる」ような極端な逆転は通常見られません。

  • 別資料でも「黄色型(andromorph)は低頻度」と繰り返し報告されています。 (KAKEN)



Q2: モンキチョウ成虫の性別を生かしたまま識別する方法は?


A2: モンキチョウ(モンキチョウ)の成虫を生かしたまま識別するには、野外観察でも使える外見形質がいくつかあります。捕獲してもダメージを与えずに確認できる範囲に限ると、主に次の方法です。


1. 翅色(最も実用的)

  • :基本的に鮮やかな黄色一色

    • 黄色型(♂に似るがややくすむことが多い)

    • **白色型(アルバ型)**が存在(これが決定的)

白い個体は確実に♀
→ ただし黄色い個体は♂か♀か判別が必要


2. 前翅外縁の黒帯の様子

翅を広げた状態で確認できます。

  • :黒帯が連続してはっきり太い

  • :黒帯が途切れがち(中に黄色や白の斑点が入り込む)

→ 黄色型♀と♂の識別で特に重要


3. 体の印象(補助的)

  • :やや小型で引き締まった印象

  • :やや大型でふっくら

→ 個体差が大きいので単独では不確実


4. 行動(参考程度)

  • :活発に飛び回り、他個体を追う(探索行動)

  • :産卵場所(マメ科植物)周辺でゆっくり飛ぶことが多い

→ 状況証拠にはなるが決定打ではない


現場での実際的な判別手順

  1. まず色を見る

    • 白 → 即♀

  2. 黄色なら

    • 翅の黒帯が「連続か/斑入りか」を確認



Q3: モンキチョウの翅の大きさ(前翅長や開張など)に性差はあるか? 例えば、翅が大きい個体は♀だろうと推定できるか?

A3: 結論から言うと、モンキチョウ(モンキチョウ)には弱い性的二型(♀のほうがやや大きい傾向)はあるものの、翅の大きさだけで性別を推定するのは実用的ではありません

大きさの性差(一般傾向)

  • :平均すると♂よりわずかに大きい

  • :やや小型

これは多くのチョウで見られる「産卵に関わる体サイズ増大」という一般傾向と一致します。


しかし識別には使えない理由

1. 個体差が大きすぎる

同じ性でも、

  • 栄養状態(幼虫期の餌)

  • 世代(春型・夏型)

  • 環境条件(気温など)

によってサイズがかなり変動します。

小さい♀や大きい♂は普通に存在する


2. 分布が大きく重なる

例えば前翅長や開張は、

  • ♂の上限と♀の下限が大きく重複

→ 「大きいから♀」という判定は統計的にほぼ成り立たない


3. 測定自体が現場では不安定

生体で正確に前翅長や開張を測るのは難しく、

  • 翅の開き具合

  • 個体の動き

などで誤差が大きくなります。


実用的な結論

  • 翅サイズ → 性判定には使わない

  • 代わりに:

    • 白色型 → ♀確定

    • 黒帯の連続性 → ♂/♀識別


研究的には?

統計的処理(多数個体の平均比較)では性差は検出できますが、
単一個体の識別指標としては無効という位置づけです。



Q4: 翅が黄色いモンキチョウ♀はandromorphと呼ばれるとのことだが、生殖器も雄化している訳ではありませんよね?


A4: 結論から言うと、その理解で正しいです。

モンキチョウ(モンキチョウ)の黄色い♀(いわゆる andromorph)は、外見(翅色や斑紋)が雄に似るだけで、生殖器は完全に雌型のままです。


andromorph の意味(この場合)

ここでの andromorph

  • 「雄に似た外見をもつ雌」
    という表現型レベルの用語であり、

  • 性染色体

  • 内部生殖器

  • 配偶子形成

といった性そのものが雄化していることは意味しません


生殖器について

モンキチョウの黄色型♀は

  • 交尾・産卵が可能

  • 卵巣・輸卵管などの構造も正常な雌型

つまり**機能的にも完全な♀**です。


何が「雄に似ている」のか

主に以下の点だけです:

  • 翅の地色が黄色(通常の♀は白色型が多い)

  • 外見が♂に近い

※ただし、黒帯のパターンなどは依然として♀的特徴を残します


補足(やや重要な背景)

白色型(alba型)と黄色型の違いは

  • 色彩だけでなく資源配分(色素 vs 卵形成)
    にも関係することが知られており、

これは

  • 性の転換ではなく

  • 雌内の戦略的多型(polyphenism / polymorphism)

と理解されています。


まとめ

  • 黄色い♀=andromorph

  • 外見のみ雄に類似

  • 生殖器は雌のまま(雄化していない)

  • 繁殖能力も通常の♀と同様にある



Q5: なぜこのような“雄に似た雌”が維持されているのか、進化的意味を説明して。

A5: では、モンキチョウ(モンキチョウ)において、なぜ「雄に似た雌(andromorph)」が進化的に維持されているのかを、研究で支持されている枠組みに沿って整理します。

基本構造:単なる色違いではない

まず重要なのは、
黄色型(andromorph)と白色型(alba morph)は“色彩多型”であると同時に、“生活史戦略の違い”でもあるという点です。


1. 資源配分のトレードオフ

最もよく知られている説明です。

  • 黄色型:

    • 翅にカロテノイド色素を沈着

    • 翅の発色に資源を使う

  • 白色型(alba):

    • 色素をほとんど使わない

    • 節約した資源を卵形成に回す

結果として:

  • alba型:成熟が速く、産卵開始が早い傾向

  • 黄色型:成熟がやや遅いが、別の利点を持つ

単純な優劣ではなく、戦略の違い


2. 雄の配偶者選択(性的選択)

雄は雌を視覚的に探します。

多くの研究で示唆されている傾向:

  • ♂は白色型(alba)をより好む場合がある

すると:

  • alba型:交尾機会が増える(利点)

  • 黄色型:やや不利

→ それでも黄色型が消えない理由が次に重要


3. 「雄に似ること」の利点(性的ハラスメント回避仮説)

黄色型♀は外見が♂に似るため:

  • ♂からの過剰な求愛・追跡を受けにくい

これには明確なコストがあります:

  • 追跡されると

    • 採餌時間が減る

    • 捕食リスクが上がる

    • 産卵効率が落ちる

→ 黄色型♀は
「交尾機会はやや減るが、行動の自由度が高い」


4. 頻度依存選択

ここが維持機構の核心です。

  • alba型が多いと:

    • ♂は白を狙う → 黄色型は「見逃される」利点が増す

  • 黄色型が増えると:

    • ♂が識別を変える → 利点が減る

どちらか一方に固定されず、一定割合で共存

これは
frequency-dependent selection
の典型例です。


5. 環境条件によるバランス変化

さらに、

  • 気温

  • 栄養状態

  • 個体密度

などによって、

  • どちらの戦略が有利かは変動します

完全な固定比率にはならない


まとめ(構造的理解)

モンキチョウの♀多型は:

  • alba型:

    • 早熟・高繁殖

    • ただし♂に見つかりやすい

  • 黄色型(andromorph):

    • 繁殖開始はやや遅い

    • ただし♂の干渉を回避しやすい

この

  • 資源配分

  • 性的選択

  • 行動コスト

  • 頻度依存

が組み合わさって、
両タイプが進化的に安定して維持される


Q6: 野外で興味深い事例を観察した。モンキチョウの黄色型♀(andromorph)と♂が地上で交尾していると、あぶれ♂が飛来して、交尾中の黄色型♀に求愛した。続いて、モンシロチョウ♂も飛来して、誤認求愛した。これまでの理論的解説と整合するか?


A6: 結論として、その観察は先ほどの枠組みと矛盾せず、むしろ補強的に解釈できます。

対象はモンキチョウ(モンキチョウ)の黄色型♀(andromorph)ですね。


1. 「ハラスメント回避」は確率の問題

理論で言う利点は

  • 平均的に求愛・追跡を受けにくい

というものであって、

  • 完全に回避できることは意味しません

今回のように

  • 交尾中(=動きが制限される)

  • 地上で目立つ状況

では、むしろ誤認リスクが上がるのは自然です。


2. 交尾中という特殊条件

交尾中の個体は

  • 姿勢が通常と異なる

  • 行動が不自然(静止・もつれた形)

ため、視覚的手がかりが変化します。

→ ♂にとっては

  • 「性別識別よりも“交尾対象らしきもの”」として検出される

可能性が高い


3. “あぶれ♂”の行動特性

未交尾の♂は一般に

  • 反応閾値が低い(多少あいまいでも接近・求愛)

  • 誤認コストより機会損失を嫌う

→ 結果として
誤認求愛は一定頻度で起きるのが前提


4. 異種(モンシロチョウ)による誤認

モンシロチョウ(モンシロチョウ)♂の関与は興味深い点です。

これは:

  • 種識別も完全ではない

  • 特に

    • 小型の白〜黄系のチョウ

    • 地表付近での静止個体

誤認されやすい

ことを示しています。


5. 理論との整合性

今回の観察はむしろ次を支持します:

  • 黄色型♀の利点は
    → 「完全な不可視化」ではなく
    平均的な検出率低下

  • ♂の探索行動は
    ノイズ(誤認)を含む確率的プロセス

  • したがって
    誤認求愛は系の“正常な振る舞い”の一部


6. もう一歩踏み込むと

今回の状況は

  • 通常:黄色型♀は「見逃されやすい」

  • 例外:交尾中などでは「むしろ目立つ」

という

文脈依存のシグナル効果

を示唆しています。


まとめ

  • 観察された誤認求愛は理論と矛盾しない

  • むしろ

    • 識別の不完全性

    • 行動の確率性

    • 状況依存性
      を具体的に示す好例


もし記録としてまとめるなら、

  • 「交尾中個体への誤認求愛」

  • 「異種♂による接近」

は短報レベルでも価値のある観察です。


Q7: あぶれ♂からの求愛が起きたのは、交尾中のモンキチョウ♀♂ペアが地上で羽ばたきながら歩き回っていたときです。交尾ペアが落ち着くと(静止して翅をしっかり閉じると)、あぶれ♂を誘引しなくなった印象です。交尾ペアが静止した場所はシロツメクサの葉の上で、保護色という訳ではありませんでした。つまり、色彩的に目立たなくなった訳ではない。


A7: その追加観察は、先ほどの説明とよく整合しますし、むしろ**鍵になっているのは色ではなく「運動シグナル」**だと解釈すると筋が通ります。対象はモンキチョウ(モンキチョウ)ですね。


観察のポイント整理

  • 交尾ペアが地上で羽ばたきながら歩行
    → あぶれ♂が飛来・求愛

  • ペアが静止し、翅を閉じる
    → 誘引が止む

  • 背景(シロツメクサ上)での色彩的な隠蔽は起きていない


解釈:視覚探索は「動き優先」

多くの昼行性チョウの♂は、配偶者探索において

  • 色や斑紋よりも

  • 動き(特に羽ばたきによるフリッカー)

に強く反応します。

今回の状況では:

1. 羽ばたき+不規則運動が「検出トリガー」

交尾中ペアの

  • 断続的な羽ばたき

  • 地表での不規則な移動

が、♂にとっては

  • 「近距離にいる飛翔個体(=潜在的な雌)」
    として検出されやすい刺激になります。


2. 静止でシグナルが消える

静止して翅を閉じると:

  • フリッカー(明滅)が消失

  • 輪郭変化も最小化

→ ♂の検出系に引っかからなくなる

ここでは色が目立つかどうかは二次的です。


andromorphとの関係

黄色型♀(andromorph)は

  • 静止時・通常飛翔時には
    → ♂からの検出率がやや低い(平均的な利点)

しかし今回のように:

  • 強い運動シグナルが出ている状況では
    → その利点はほぼ無効化される


異種誤認(モンシロチョウ)の説明

モンシロチョウ(モンシロチョウ)♂の飛来も同じ枠組みで説明できます。

  • 種識別の前段階で
    → 「動く小型鱗翅目」を検出

  • その後に近接して
    → 誤認のまま接近・求愛

つまり

  • 初期検出はかなり粗いフィルター


理論との対応づけ

この観察は次の点を具体的に裏付けます:

  • 「雄に似ること」の利点は
    視覚探索の初期段階における検出率低下

  • ただし
    強い運動刺激があると上書きされる


もう一段抽象化すると

♂の探索は二段階モデルで理解できます:

  1. 検出(detection)

    • 主に動き依存

  2. 識別(recognition)

    • 色・パターン

今回のケースは:

  • 検出が過剰に起きる
    → 識別が追いつかず誤認接近


まとめ

  • 誘引の有無は色ではなく運動状態で切り替わっている

  • andromorphの利点は状況依存的(特に静止・通常飛翔時)

  • 観察は「動き優先の視覚探索モデル」とよく一致



Q8: 同じシロチョウ科でも、モンシロチョウは紫外線で見たときに翅の斑紋に明確な性差があり、配偶行動に関与しています。モンキチョウは、自然光下では翅色に黄色や白の二型があってヒトにも区別しやすいのだが、紫外線下ではどう見えているか?


A8: 結論から言うと、モンキチョウ(モンキチョウ)はモンシロチョウほど明瞭な「紫外線での性差シグナル」を持つタイプではなく、UV域では“強い性差”よりも“雌の型間差(alba vs 黄色型)”が主に効いていると考えられています。


1. UVでの基本的な見え方(概略)

  • ♂(黄色):UV反射は弱い〜中程度(強く光るタイプではない)

  • ♀・黄色型(andromorph):♂にかなり近い反射特性

  • ♀・白色型(alba)UV反射が相対的に強い(明るく見える)

→ 人間の可視光での「白/黄」の差は、UV域では
**「albaがより明るい個体」対「それ以外(やや暗め)」**というコントラストに置き換わるイメージです。


2. 性差より「型差」が前面に出る

モンシロチョウ(モンシロチョウ)では

  • UVパターンが性識別シグナルとして強く機能

ですが、モンキチョウでは

  • ♂ vs ♀(黄色型)の差は小さい

  • alba型だけが明確に異なる

という構図です。

→ したがってUV視では
「雌の中の多型(albaか否か)」の識別がしやすい


3. 配偶行動との関係

実験的には、

  • ♂は視覚的に雌を探索するが

  • UV単独で厳密に性判定しているわけではない

と解釈されています。

むしろ:

  • 運動(飛翔パターン)

  • サイズ

  • 距離依存の色手がかり(可視+UVの合成)

を組み合わせた多要素識別です。


4. あなたの観察との整合

前の事例(交尾ペアに対する誤認求愛)とも整合的です:

  • 初期検出:動き優先(UVは補助的)

  • 近距離識別:色・パターン(可視+UV)

→ UVに明確な性差がないため
誤認(同種内・異種間とも)が一定頻度で起きる余地がある


まとめ

  • モンキチョウはUVでの強い性差シグナルを持たない

  • 代わりに

    • alba型のみがUVで際立つ

  • ♂はUVを含む複合的な視覚情報で雌を識別している




Q9: なぜColias属ではUVよりも色素多型(alba戦略)が前面に進化したのか、比較進化の観点で説明して。


A9: では、モンキチョウを含む Colias 属(ここでは代表として モンキチョウ)で、なぜ「UVシグナル」よりも「alba型という色素多型」が進化の前面に出たのかを、機能・制約・選択圧の組み合わせとして整理します。


1. 出発点:2つの戦略は競合する

大まかに言うと、雌の翅は

  • A:視覚シグナルとして最適化(例:UV反射を強める)

  • B:資源配分を繁殖に最適化(色素を節約=alba)

というトレードオフ関係にあります。


2. Colias の核心:カロテノイドという制約

Colias の黄色は主にカロテノイド色素です。

  • カロテノイドは

    • 抗酸化

    • 免疫

    • 卵形成
      などにも使われる有限資源

ここで重要なのは:

翅を黄色くする=生理的に有用な資源を消費する


alba戦略の本質

  • 色素沈着を抑える(白く見える)

  • 浮いた資源を卵生産へ再配分

これは単なる色違いではなく、
生活史戦略そのものの分岐です。


3. なぜUV強化に行かなかったのか

(1) UVは「節約」にならない

UV反射は主に

  • 鱗粉の微細構造(構造色)

  • または特定の色素配置

によって生じますが、

資源節約には直結しない

つまり

  • UV強化:配偶シグナルの改善

  • alba:繁殖投資の増大

で、利益の質が違う


(2) 雌側の選択圧が強い

Colias では進化の主戦場が

  • ♂の選好(性的選択)よりも

  • ♀の資源配分(自然選択)

に寄っていると考えられます。

結果:

  • 「より多く産む」戦略(alba)が強く効く


(3) ♂の識別が“粗くても成立する”

前の観察とも関係しますが、

  • ♂の探索は

    • 動き依存

    • 近距離で補完的識別

高精度なUV性識別に強く依存していない

そのため

  • UVで明確に区別できる必要性が低い


(4) 頻度依存選択との相性

alba vs 黄色型は

  • 頻度依存選択(先ほどの話)

で維持されます。

ここで重要なのは:

  • 「雄に似る」ことでハラスメント回避

  • ただし増えすぎると効果が薄れる

動的に安定する多型

一方、UV性差は

  • 固定的なシグナルになりやすい


4. モンシロチョウとの対比

モンシロチョウ(モンシロチョウ)では:

  • 翅は主にプテリン系(資源制約の性質が異なる)

  • 雌はUVで明確に識別される

  • 性的選択(識別精度)が重要

対して Colias は:

  • カロテノイド依存

  • 資源配分がボトルネック

  • → 色彩がそのまま「戦略の指標」になる


5. まとめ(進化的ロジック)

Colias で alba戦略が前面に出た理由は:

  1. カロテノイドが生理的に重要な有限資源

  2. 色素削減が直接的に繁殖成功に結びつく

  3. ♂の識別は高精度である必要がない

  4. 多型は頻度依存選択で維持される

→ 結果として
「信号(UV)を洗練する進化」よりも
「資源配分を最適化する多型進化」が優勢になった



Q10: モンキチョウ♀の黄色型(andromorph)の出現率は、理論的な遺伝子型では1/4=25%のはずだが、野外で実際に採集すると表現型として15%未満とさらに低くなっているのはなぜか?


A10: 結論から言うと、1/4(25%)という値は「単純なメンデル遺伝だけを仮定した場合の期待値」に過ぎず、野外ではその後にかかる複数の選択・バイアスで“黄色型♀(andromorph)”の見かけ頻度が下がると考えるのが自然です。対象はモンキチョウ(モンキチョウ)。


1) 25%は“特定条件下の交配”での期待値

alba 多型は大まかに「雌で発現する遺伝的多型(雌限定発現)」として説明されますが、常に Aa × Aa がランダムに起きるわけではありません。

  • 集団内の対立遺伝子頻度が 0.5 でない

  • 交尾が無作為でない(後述の♂の選好)
    などにより、遺伝子型比自体が25%から外れるのが出発点です。


2) 性的選択:♂の選好が黄色型♀を減らす

多くの研究で、♂は白色型(alba)を相対的に受け入れやすい/見つけやすい傾向が示唆されています。

  • 黄色型♀は交尾成立率がやや低い
    → 次世代にその遺伝子が残りにくく、集団頻度が押し下げられる


3) 自然選択:生活史の差(資源配分)

alba は色素(カロテノイド)を節約して卵形成に回すため、

  • 成熟が早い・初期産卵が多い
    といった利点が出やすい。
    一方、黄色型♀はその分だけ初期繁殖で不利になりやすい。

→ とくに季節が短い環境では、この差が効いてalbaが増えやすい


4) 行動生態:ハラスメント回避の利点は“条件付き”

黄色型♀の利点(♂に似て見つかりにくい)は

  • 個体密度

  • 行動状態(飛翔・静止・交尾中)
    に依存します。
    あなたの観察のように強い運動シグナルが出る場面では利点が消えるため、
    年間平均では利点が相殺されやすい


5) 頻度依存選択での平衡点

この多型は frequency-dependent selection により維持されますが、

  • 平衡点は25%に固定される必要はない

  • 性的選択+生活史の利得がalba側にやや強ければ、
    黄色型♀は10~20%程度に落ち着くことは十分あり得る


6) 観察・採集バイアス

野外での「見かけ頻度」には系統的なバイアスも入ります。

  • alba は発生・活動時期がやや早い → 採集時期で過大評価されやすい

  • 行動差(飛翔高度・滞在場所)

  • 視認性(白は見つけやすい/条件により逆も)
    実頻度よりさらに黄色型が少なく見えることがある


まとめ

  • 25%は単純モデルの期待値に過ぎない

  • 野外では

    1. ♂の選好(性的選択)

    2. albaの生活史的優位(自然選択)

    3. 条件付きのハラスメント回避

    4. 頻度依存選択の平衡

    5. 観察バイアス
      が重なり、
      黄色型♀はしばしば15%未満に落ち着く



Q11: モンキチョウ♂は、求愛相手の黄色型♀(andromorph)が♂ではなくて♀であることをいつ知るのか? 触れてみて初めて♀だと確信し、交尾行動へと移行するのか? じっくり時間をかければ視覚情報だけで識別できるのか? 性フェロモンのような化学情報は関与しているか?


A11: 結論を先に言うと、モンキチョウ(モンキチョウ)♂の配偶者認識は**単一の手がかりではなく段階的(多モーダル)**で、

**「遠距離=主に視覚(特に動き)→近距離=視覚の精査+化学・接触情報」**という流れで確度を上げていきます。
したがって andromorph(黄色型♀)を“いつ確実に♀と知るか”は一時点ではなく、段階的に確信が高まると考えるのが妥当です。


1) 遠距離(検出・接近):まずは動き主導

  • ♂は羽ばたきによるフリッカーや飛翔運動に強く反応して接近します。

  • この段階の識別は粗く、性別・種の誤認が起こり得る(あなたの観察と一致)。

  • andromorph は外見が♂に近いため、この段階では見逃されやすいが、動きが強いと上書きされる。


2) 近距離(追尾・定位):視覚の精査+接触の準備

  • 追尾中に翅のパターン・サイズ・飛び方などを追加的に評価。

  • ただし Colias は、モンシロチョウのようにUVで明確な性差を使うタイプではないため、
    視覚だけで完全に確定するとは限らない(誤認追尾が残る余地)。


3) 直前〜接触(最終判定):化学・接触情報が効く

  • 多くのチョウと同様、短距離の揮発性物質やクチクラ炭化水素(体表化学)、さらに**触角・脚での接触(tasting)**が関与すると考えられます。

  • この段階で不適切(♂や他種)なら離脱、適切なら交尾行動へ移行

  • 実際、他♂への誤認接近が接触前後で解消されることは一般的に観察されます。


4) 「触れて初めて確信か?」への答え

  • 極端に言えば**“触れてからが最終確定”に近いですが、
    それ以前にも
    確率的なふるい分け(視覚)**が働いています。

  • したがって

    • 視覚だけで十分に絞り込める場合もあるが

    • 最終的な可否判断は近接・接触情報で確定
      という理解が現実的です。


5) フェロモン(化学情報)の位置づけ

  • Colias で「長距離から強く引き寄せる雌フェロモン」が主役という証拠は強くなく、
    主導は視覚です。

  • ただし近距離での受容・拒否の判断に化学情報が関与する可能性は高い(完全に無関与とは考えにくい)。


6) andromorph特有の含意

  • andromorph は遠距離の誤検出を減らす(平均的な利点)一方、

  • 強い運動シグナルや交尾中の異常姿勢ではその利点が崩れ、誤認接近が増える。

  • しかし最終段階(近接・接触)で多くは是正されるため、系全体としては破綻しない。


まとめ

  • ♂は
    動きで見つけ → 視覚である程度絞り → 近接・接触(+化学)で確定
    する。

  • andromorph の「雄様外見」は主に初期検出段階に効き、

  • 最終的な性判定は近距離情報で担保される。


この枠組みで見ると、あなたの観察(動いているときだけ誤認求愛が起き、静止で止む)は、初期検出が運動に強く依存し、最終判定が近距離で行われることをきれいに示しています。


Q12: すでに交尾器を結合した状態の♀♂ペアに対して、後から来たあぶれ♂が求愛しても、蝶の場合は♀を強奪できるはずがない。なぜ無駄な求愛をするのか?


A12: 結論から言うと、あぶれ♂の「無駄」に見える求愛は、認識の制約と意思決定のコスト構造から自然に生じる行動です。完全に合理的(ゼロ誤認)に振る舞うより、多少の誤認を許してでも機会を取りに行く方が総合的に有利になります。対象はモンキチョウ(モンキチョウ)。


1) 検出は“粗いフィルター”で行われる

♂の探索はまず

  • 動き(羽ばたきのフリッカー)
    でトリガーされます。
    この段階は誤検出を許容する設計で、

  • 性別・種・交尾状態まで厳密に見分けてから接近する
    よりも、見つけたらとりあえず近づく方が機会損失を減らせます。


2) 交尾ペアは“超刺激(supernormal stimulus)”になりやすい

地上で羽ばたきながらもつれた2個体は

  • フリッカーが強い

  • 輪郭変化が大きい
    という点で、単独の雌よりも強い運動シグナルを発します。
    → ♂の検出系を過剰に駆動し、接近・求愛を引き起こす。


3) “交尾中かどうか”は遠距離では判別しにくい

  • 交尾器の結合は近接・接触レベルの情報

  • 遠距離では姿勢や個体数の異常としてしか見えない

したがって、♂は

  • まず接近 → 近距離で評価 → 不適なら離脱
    という段階的判断を取ります。


4) 誤認のコストは低く、見逃しのコストは高い

意思決定の非対称性が重要です。

  • 誤って接近するコスト:飛行エネルギーと時間(比較的小さい)

  • 本物の未交尾♀を見逃すコスト:交尾機会の喪失(大きい)

→ 進化的には**低閾値で反応(=誤認多め)**が有利。


5) andromorphの利点は“平均的”で、強い運動で上書きされる

黄色型♀(andromorph)は通常

  • ♂に似て検出されにくい
    が、今回のように

  • 強い運動シグナル(交尾中の羽ばたき)が出ると
    → その利点は上書きされ、誤認接近が増える。


6) なぜ「交尾中の個体に求愛」が残るのか

一見無駄でも、以下の理由で淘汰されにくい行動です。

  • 検出→接近→近距離評価という段階設計では、
    交尾中かどうかを“遠距離で完全に弾く”のが難しい

  • そのため、一定頻度で

    • 交尾ペア

    • 異種個体
      に対する誤認接近(ミス)は不可避

  • しかしそのコストは小さいため、行動様式として維持される


まとめ

  • あぶれ♂の求愛は「無駄」ではなく、
    誤認を許容して機会損失を最小化する戦略の副産物

  • 交尾ペアは強い運動シグナルで過検出されやすい対象

  • 最終的な不適合は**近距離で解消(離脱)**される


あなたの観察は、

  • 「動きが検出を支配する」

  • 「交尾状態は遠距離では判別されない」
    という点を非常に分かりやすく示しています。


Q13: モンシロチョウの配偶行動を扱った書籍は多いが、モンキチョウの配偶行動を扱った本や総説がなかなか見つからない


A13: これはかなり本質的な問題で、結論から言うと:

**「モンキチョウの配偶行動を体系的にまとめた“本”が少ないのは正常で、研究は主に個別論文として蓄積されている」**という状況です。


なぜ本が見つからないのか

1. 研究単位が「種」ではなく「理論」だから

モンシロチョウ(モンシロチョウ)は

  • 教科書的モデル種として扱われやすく

  • 紫外線シグナルなど「分かりやすいテーマ」がある

一方、モンキチョウ(モンキチョウ)は

  • 性的対立

  • 資源配分(alba多型)

  • 頻度依存選択

といった進化理論の事例として分散的に扱われる

→ その結果:

  • 「モンキチョウの配偶行動」という単独テーマの本は出にくい


2. 実際の研究は論文単位で非常に豊富

例えば:

  • ♂の求愛行動の詳細
    → ホバリング→接触→交尾という段階構造 (BioOne)

  • ♀の交尾経験による♂の選好変化
    → 黄色型・白色型への訪問や持続時間の違い (CiNii)

  • 拒否姿勢が出せない♀への♂の行動
    → 多数の♂が接近するが短時間で離脱するなどの動態 (J-STAGE)

  • morph間の繁殖成功や交尾頻度
    → albaと黄色型で差がある (バイオダイバーシティヘリテージライブラリー)

→ つまり
内容自体は十分に解明されているが、断片的に論文化されている


3. 「本」にまとまるテーマではない

モンキチョウの研究は

  • 配偶行動

  • 色彩多型

  • 生理学

  • 遺伝

  • 生態

が強く絡むため、

→ 単独種の行動本ではなく
「性的選択」「生活史進化」などの総説書に分散して収録される


4. 例外的に存在する“半まとまった資料”

完全な専門書ではないが:

  • 「モンキチョウの交尾行動」を扱った解説記事(渡辺守) (J-GLOBAL)

→ こういう形で部分的にまとまることはある


実務的な対処法(重要)

もし「体系的に理解したい」なら:

① キーワードで論文を束ねる

  • Colias erate courtship

  • alba polymorphism Colias

  • mate choice Colias

→ これでかなり全体像が見える


② 近縁種を含めて読む(非常に重要)

Colias 属全体で見ると:

  • Colias eurytheme
    などで

  • フェロモン

  • UV

  • 性的選択

の研究が豊富

行動の基本構造はかなり共通


③ 理論書で補完する

  • 性的対立

  • 頻度依存選択

→ モンキチョウは具体例として断片的に登場


まとめ

  • モンキチョウ単独の配偶行動本が少ないのは異常ではない

  • 研究はむしろ豊富で、論文として分散している

  • 全体像は
    複数論文+理論書で再構成するタイプのテーマ


補足(あなたの観察との関係)

むしろ今回のような

  • 交尾中個体への誤認求愛

  • 異種まで含む誤認

といった現象は、

既存の論文をつなぐ“隙間”にある観察で、
こういう記録がまとまっていないのも、上の構造の結果です。


必要なら、「最低限これだけ読めば全体像がつかめる論文セット」を具体的に選んで提示できます。



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2026/05/07

林内でホンドタヌキが越冬する巣穴を覗き込み、周囲の雪を食べるハシブトガラス(冬の野鳥)

 


2025年2月中旬 

シーン0:1/20・午後14:21・晴れ・気温20℃(@0:00〜) 
明るい日中にたまたま撮れた現場の状況です。 
雪深い落葉二次林で、ホンドタヌキが越冬する巣穴を自動センサーカメラで見張っています。 
ここは以前、ニホンアナグマが巣穴を掘って暮らす営巣地(セット)でした。 
巣穴Rの入口が深雪に埋もれかけ、辛うじて開口しています。 

シーン1:2/16・午前8:24・晴れ・気温4℃(@0:03〜) 
厳冬期の朝、1羽のハシブトガラスCorvus macrorhynchos)が巣口Rの右の雪面に来ていました。
この地点でハシブトガラスが写ったのは、なんと10ヶ月ぶりです。 
左にトコトコ歩いて巣口Rを覗き込みましたが、中に入ることはありませんでした。 
体重の軽いカラスが雪面を歩いても、足が潜りません。


シーン2:2/16・午前8:26・晴れ(@1:04〜)
次に監視カメラが起動したときには、カラスは居なくなっていました。 
(おそらく、飛び去った直後なのでしょう。)
しかしすぐに、奥の林床の雪面にハシブトガラスが舞い降りました。 
トコトコ歩いて(ウォーキング)巣口Rに近づき、中をしげしげと覗き込みました。 
まさか、巣穴Rの中で越冬中のタヌキが死んでいるのでしょうか?
スカベンジャーのカラスが死骸を探す際には視覚に頼り、嗅覚は鈍いらしいです。 

 なぜかカラスが真上に軽く飛び上がりました。 
(巣内の主が軽く威嚇したのかな?) 

巣口Rを点検してから向きを変えると、巣口Rから右に伸びるアクセストレンチに積もった雪を数口食べました。 
雪を食べて喉の乾きを癒やすのなら、どうしてきれいな雪を選ばずに、わざわざ土で汚れた巣口付近の雪を食べるのか、我々の衛生感覚では理解に苦しみます。 


関連記事(13年前の撮影)▶ 樹上で雪を食べるハシブトガラス【冬の野鳥】 


2026/05/02

ルリシジミ♂が2頭並んでわだちの砂利を舐めつつ排尿(ミネラル摂取)

 

2024年4月中旬・午後14:35頃・晴れ 

里山で林道を下っていると、吸水中のルリシジミ♂(Celastrina argiolus)と出会いました。 
砂利道のわだちに沢の水が流れていて、小石が濡れています。 
2頭の♂が仲良く並んで吸水しながら、腹端から透明な液体を排泄していました。
泥水に含まれる微量のミネラル成分を摂取するために、口吻で大量の水分を飲む必要があるのです。 
チョウやガの成虫♂がしばしば集団吸水しているのは、精巣が性成熟する上で必須なナトリウムイオン、アンモニウムイオンなどを摂取するためです。 

排尿および飛び立ちの瞬間を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@1:32〜2:04、3:16〜3:23、3:31〜3:43) 
素早い羽ばたきをスローモーションで確認すると、ちらっと見えた翅表の斑紋から♂と判明しました。 
吸水しながら、腹端から透明な液体の雫をポトリと排泄しています。 
集団吸水と言うには個体数が少ないのですが、2頭のルリシジミ♂が集まり、飛び立ってもすぐに同じ地点に舞い戻って来るということは、周りと比べて塩気の濃い砂利があるのでしょう。 
飛来して着陸直後に排尿することもありました。 

林道から飛び去った個体を目で追うと、少し飛んだだけで法面の落ち葉の上に留まり直しました。
口吻を伸ばして落ち葉の表面を舐めていたのですが、特に湿った落ち葉を選んでいるようには見えませんでした。(映像は割愛) 
微量の唾液を吐き戻して乾いた表面の塩分を溶かしながら摂取することもできるようです。


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2026/04/28

マミガサキアザミに訪花吸蜜するイカリモンガ【蛾:FHD動画&ハイスピード動画】

 

2024年10月中旬・午前11:45頃・晴れ 

里山の山腹をトラバースする山道の横に咲いたマミガサキアザミの群落でイカリモンガPterodecta felderi)が訪花していました。 
いつも通り翅をしっかり閉じたまま、口吻を伸ばして吸蜜しています。 
腹部が太く膨満しているので、♀ですかね? 
頭花の上で自発的に向きを変えたので、横からだけでなく正面からも顔を撮ることが出来ました。 

飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@1:24〜) 
翅表の鮮やかな紋様が見えるのは、羽ばたいた瞬間だけです。 
今気づいたのですが、イカリモンガの名前の由来となったオレンジ色の錨型の斑紋は、翅裏と翅表の両方にあるのですね。
翅表の紋様は濃い赤色に見えます。

2026/04/26

着地して土を味見するビロウドツリアブ♀(ミネラル摂取)

 

2024年4月中旬・午後12:05頃・晴れ 

里山の細い山道を登っていると、低空でホバリング(停空飛翔)していたビロウドツリアブ♀(=ビロードツリアブ;Bombylius major)が落ち葉の間に着陸してから、口吻の先端で乾いた土を舐めました。 
いつでも飛び立てるように、着地している間も高速羽ばたきを止めません(アイドリング)。 
右から別個体のビロウドツリアブが飛来したら、嫌がって(警戒して?)飛び去りました。 

おそらく性成熟に必須のミネラル成分(ナトリウム塩やアンモニア塩など)を摂取したくて、あちこち味見してミネラル濃度の高い地点を探しているのでしょう。 
それにしても、濡れている泥濘や泥水から吸水するのではなく、乾いた地面を舐めたのが意外でした。 
水分(唾液?)を吐き戻して地面のミネラル成分を溶かしながら吸水するのでしょう。
チョウ類の場合は、ミネラル摂取のために泥などを舐める(mud-puddling)のは専ら♂です。 
しかし今回のビロウドツリアブも、左右の複眼が離れている♀でした。 (これで2例目:n=2)

関連記事(同年の撮影)▶  

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