2025/12/18

ヒャクニチソウ(オレンジ)の花蜜を吸い飛び回るツマグロヒョウモン♂【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2024年9月下旬・午後15:15頃・くもり 

住宅地の道端の花壇に咲いたヒャクニチソウ(百日草)の小群落にツマグロヒョウモン♂(Argyreus hyperbius)が訪花していました。 
この組み合わせは初見です。 
園芸植物にはとんと疎いのですが、花弁がオレンジ色をしたヒャクニチソウの品種の中でも、 ‘Profusion Orange’のようです。 
Z. elegansZ. angustifolia の種間交配に由来する園芸品種らしい。)

ツマグロヒョウモン♂は開いた翅を軽く開閉しながら口吻を伸ばして吸蜜しています。 
この個体は、左後翅の前縁角から前縁にかけて破損していました。 
左右非対称の破損なので、鳥に襲われた典型的なビークマークではありません。 
おそらく茂みに翅を引っ掛けて破れてしまったのでしょう。 

実はこの花壇には様々な花色のヒャクニチソウの品種がパッチ状に並んで咲いていました。 
しかしツマグロヒョウモン♂には好みの花色があるようで、花弁がオレンジ色の品種 ‘Profusion Orange’ を好んで訪花していました。 
両隣に咲いた、薄い桃色や黄色(八重咲き)の品種には見向きもしませんでした。 

花から飛び立つ瞬間を狙って、240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@0:55〜) 
正面を向いて吸蜜していたツマグロヒョウモン♂が慌てて飛び去りました。 
自発的に飛んだのではなく、私が物を投げつけて強引に飛びたたせたように見えますが、もはや覚えていません。 (野帳に記録しておくべきでした。)

その後で2頭のツマグロヒョウモンがニアミスして空中戦(求愛飛翔?)になったのですが、しかも2回あったのに2回とも撮り損ねてしまいました。 
最後は蜜源植物のヒャクニチソウ花壇から少し離れ、道端のコンクリート土留めに並んで留まりました。

記事を書く際の細々とした疑問を調べるために、ChatGPTのお世話になりました。

2025/12/17

アナグマの営巣地を1〜3頭で昼夜うろつくホンドタヌキ:9月下旬〜10月上旬【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年9月下旬〜10月上旬

シーン0:9/24(@0:00〜) 
平地の二次林にあるニホンアナグマの営巣地(セット)を自動撮影カメラ2台体制で見張っています。 
近所のホンドタヌキNyctereutes viverrinus)が1〜3頭で連れ立ってやって来ることがあるので、その様子を以下にまとめました。
昼も夜もやって来ます。 
アナグマの空き巣を乗っ取るというよりも、穴居性の虫(カマドウマなど)を巣口で捕食できるので、タヌキは巡回ルートに入れて立ち寄っているようです。 
ときどきセットで縄張り宣言の排尿マーキングをしていく個体がいます。 
タヌキの個体識別ができていないので、計何頭のタヌキが来ているのか不明です。 

シーン1:9/25(@0:05〜) 

シーン2:9/27(@5:40〜) 

シーン3:10/2(@6:40〜) 

シーン4:10/5(@6:56〜) 

シーン5:10/9(@7:50〜) 
曇った昼間に2頭で来たうちの1頭が、マルバゴマキの枯れた灌木に前足を掛けて上部の匂いを嗅いでいました。 
体重を掛けたら、その灌木が根元からポキッと折れてしまいました。(@9:58〜) 
意図的に折ったのではないのですが、折れても別に驚いたりしませんでした。 

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。 


つづく→

池を泳いで渡るシマヘビは舌をチロチロと出し入れしながら水面を舐めている【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2024年9月中旬・午後12:40頃・くもり・気温27℃ 

里山で急坂コースの山道を登って小さな池に辿り着きました。 
息を整えながら、水面の上を飛び回るトンボの縄張り争いを眺めていると、池を泳ぐシマヘビElaphe quadrivirgata)に気づきました。 
シマヘビが泳ぐシーンは初見です。 

動画を撮り始めた私を警戒しているのか、シマヘビは池の水面に浮いて静止しています。 
口元を見ると、先の割れた舌を高速で出し入れしていました。 

池に浮かぶシマヘビの高速ベロを240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみましょう。(@0:59〜4:24) 
波ひとつない水面に、鎌首をもたげたヘビの頭部が逆さまに写っています。 
先端が二股に割れた舌の表側は白っぽく、裏側は赤黒いようです。
細長い舌を上下にヒラヒラと動かしながら伸縮させ、鋤鼻器(ヤコブソン器官)に風の匂いを送り込んでいます。 
スーパースローで見て初めて分かったのですが、引っ込める際に舌先を水面に軽く触れていて、その度に波紋が広がっていました。 
最近撮影したヤマカガシと同じでした。

近くの水面に浮いていたアメンボが、マヘビの立てる波紋に警戒して逃げ出しました。 
舌を出し入れする頻度が高くなると、蛇行を始める前兆です。 
予想通り、水面を蛇行しながら泳いで前進を始めました。  
泳ぎながらも舌の出し入れを続けていて、水質検査もしているようです。(水面も舐めている) 

高画質のFHD動画に戻して蛇行遊泳シーンの撮影を続けます。(@4:25〜) 
急にシマヘビが水面を泳いで岸辺に突進したのでカエルでも狩るのかと期待したものの、カエルはとっくに逃げてしまったようです。 
岸辺に生えた抽水植物(種名不詳)の葉の下に顔を隠してシマヘビは安心したようですが、「頭隠して尻隠さず」の状態です。 
どうやら私を警戒して逃げたのかもしれません。 
シマヘビの顔が見えるように私が動画を撮りながらゆっくり横にずれると、シマヘビはまた少し前進して葉陰に顔を隠しました。 
慎重でなかなか上陸してくれません。 

舌をチロチロと高速で出し入れして周囲の状況を絶えず探りながら、慎重にゆっくり上陸します。 
水際の泥濘や落ち葉の上を這い回り、池の畔を少し登りました。 
静止したシマヘビは、舌の出し入れを止めてしまいました。 



【考察】 
この水場は浅い水溜りではなく、深い池です。 
鎌首をもたげたシマヘビの上半身は水面より上に浮いていましたが、尻尾付近の下半身は水没していました。 
ということは、肺や消化管を浮き袋としているのでしょうか? 
まさか上半身よりも下半身の方が重い(比重が大きい)はずはありません。
Perplexity AIに質問すると、否定的な見解でした。

陸棲のヘビであるシマヘビやヤマカガシは、肺に入った空気を浮き袋のように使って水中の浮力を得ているわけではありません。これらのヘビは肺呼吸を行い、空気を鼻や口から取り入れているので、泳ぐときに鼻や口を水面に出して呼吸しますが、肺の空気を利用して体を浮かせているわけではないのです。

ヘビの肺は呼吸のための器官であって、魚やウミヘビのような特別な浮き袋機能はありません。陸棲ヘビは泳ぐ際に体の一部が水面に浮くことはありますが、それは肺の空気の浮力というよりも体の形状や泳ぎ方によるものです。下半身が水没しても泳ぐのに問題はなく、呼吸のために時々鼻先を水面に出します。

このため、シマヘビやヤマカガシなどの陸棲ヘビが深い池で泳ぐ際、上半身が水面に浮くのは肺の空気による浮き袋効果ではなく、水中での体のポジションや泳ぎ方によるものと考えられます。肺はあくまで呼吸器官で、浮力調整を目的にはしていません。

まとめると、陸棲のヘビは肺の空気を浮き袋のようには使わず、泳ぐ際は肺呼吸を保ちながら水面に鼻を出すことで呼吸を行います。浮力は主に体形や筋肉の動き、水の抵抗によって調整されています.wikipediayoutube


陸生ヘビが水中で泳いだり浮いている際に、下半身が沈みやすい理由は単に重量や比重の違いだけでは説明されません。ヘビ全体の比重はほぼ水に近いものの、体の構造や体表の形状、筋肉の使い方が影響します。


ヘビの体は円筒形で柔軟性が高く、泳ぐ時は体を波打たせて推進力を作ります。上半身が水面にあるのは呼吸のために鼻や口を水面に出しやすくするための姿勢維持や、筋肉の働きによって姿勢が保たれているからです。一方、下半身は水中に沈んでいても筋肉の動きや水の抵抗で問題なく泳げます。


また、肺は比較的大きな空洞ですが、ヘビの体全体に対しては肺の容積はそれほど大きくないため、肺の空気が浮き袋として体の浮力を大きく支えるわけではありません。体の各部の重さの差よりも、筋肉と体の動き、および水と接する表面積の違いが浮き沈みの感覚により影響するのです。


したがって、下半身だけが水中に沈むのは比重差より体の形態と行動の結果であり、陸生ヘビの肺は浮き袋のような役割は持たないものの、水面に上半身を保つ姿勢制御を筋肉などで行っていると考えられます。比重の違い説は現実のヘビの泳ぎ方とは食い違います。 


ヘビが水面に浮いているときに鎌首をもたげて頭部を水面より上に保つ姿勢は、確かに身体のバランスに影響を与えます。この姿勢により、ヘビの頭部付近が高くなり見た目上は上半身が水面に浮いているように見えますが、それと反対側の下半身は自然と水中に沈みやすくなります。

これはヘビの体が柔軟で長いため、重心と姿勢の関係でこうした浮沈みの差が生まれるためです。頭部を高く持ち上げ呼吸を確保しながら、下半身は水底に近い深さでしっかりと水圧の支持を受ける形でバランスを取っていると考えられます。

したがって、ヘビの水面に浮く姿勢は肺の浮き袋効果とは別に、体の姿勢制御と筋肉の働きで決まるもので、鎌首をもたげる姿勢が水中での浮き沈みに大きな影響を与えているのです。このため、浮いているときに下半身だけ沈むのは自然な現象と言えます。

結論として、シマヘビやヤマカガシのような陸生ヘビが泳ぐとき、鎌首の姿勢保持によって頭部が水面に優先的に浮き、反対側の下半身が水中に沈むのは身体のバランスを保つための合理的な動きであり、肺の空気量だけによる浮力差では説明できません.herpetology.raindropyoutube

ところで、ヘビの先端が二股に別れていることに生態的に重要な意味や役割があることをご存知でしょうか。


ヘビの舌が二股になっているのは、きわめて典型的な「適応形質」で、主に化学感覚(嗅覚+味覚に相当)の空間分解能を高めるためと考えられています。ki-nokon+1

二股の舌とヤコプソン器官

ヘビは舌で空気中や地表の化学物質(匂い分子・フェロモンなど)を集め、それを口蓋にあるヤコプソン(鋤鼻)器官に運んで感知します。allabout+1
ヤコプソン器官は左右一対で、舌先の左右それぞれが対応する孔に差し込まれるため、二股構造はこの「左右別々にサンプルを運ぶ」仕組みに適合した形態と解釈されています。reddit+1

方位検出と「においのステレオ」

二股になっていることで、舌先の左右で僅かに異なる場所の化学情報を同時に採取できます。getnews+1
その結果、左右の濃度差や到達タイミングの差を比較し、におい源の方向を推定できるとされ、「におい版ステレオ視・ステレオ聴覚」のような役割を果たしていると考えられています。youtubeallabout

探索効率と行動上の利点

二股構造により、一本の舌より広い範囲から効率的に化学物質を拾えるため、獲物・天敵・配偶相手などの存在や位置をより精密に把握できます。fujisan+1
視覚や聴覚が制約される夜間や地表近く・隠蔽環境での探索において、こうした高分解能の化学定位能力が大きな適応的利益をもたらすと考えられています。youtubeallabout

2025/12/16

営巣地に出没するニホンアナグマ:9月中旬〜下旬 【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年9月中旬〜下旬 

シーン0:9/3・午前後・気温(@0:00〜) 
平地の二次林にあるニホンアナグマMeles anakuma)のセット(営巣地)を2台の自動撮影カメラで見張っています。 
面白そうな行動については個別の記事で取り上げたので、その残りをまとめました。 
アナグマの登場頻度が激減しています。


シーン1:9/18・午前後・気温(@0:05〜) 
日没後の晩に登場したアナグマが、巣口Rの匂いを嗅いでから、もう一つの巣穴Lに潜り込みました。 


シーン2:9/21(@1:26〜) 
雨が降る未明に2回(別個体の2匹?)現れ、巣口Lを点検しました。 


シーン3:9/24(@2:07〜) 
晴れて明るい日中に来てセットをうろついていました。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


つづく→

ムラサキツメクサの花蜜を吸い日光浴するウラナミシジミ♀

 

2024年9月下旬・午後15:30頃・晴れ 

田んぼの農道(用水路沿い)に咲いたムラサキツメクサ(=アカツメクサ)の群落でウラナミシジミ♀(Lampides boeticus)が訪花していました。 
この組み合わせは初見です。 

翅を閉じたまま口吻を伸ばして吸蜜しています。 
尾状突起が秋風になびいています。 

やがて口吻を縮めると、ムラサキツメクサの花から葉に移動しました。 
翅を半開きにして、日光浴をしているようです。 
しばらくすると、飛び立ちました。

2025/12/15

山中の湿地帯で水を飲み採食するニホンイノシシの母子【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年9月下旬・午後19:00頃・気温17℃

山中の湿地帯で水溜りSを自動センサーカメラで見張っていると、秋のある晩、ニホンイノシシSus scrofa leucomystax)の母子がやって来ました。 

まず左から来た成獣が、水溜りSの水面に口を付けて泥水を飲み始めました。 
その後は湿地性の草むらで下草の根際を鼻面で探りながら採食しています。 
画面の右上奥にあるもう一つの水溜りNに向かったようですが、トレイルカメラが照射する赤外線が届かない距離で暗いです。 

しばらくすると、左から後続の個体が登場しました。 
暗くてよく見えませんが、どうやら幼獣(ウリ坊?) のようです。 
イノシシ幼獣は手前の泥水溜りSには立ち寄らず、採食しながら母親♀を追って右奥へ向かいました。 


※ イノシシが水を飲む音や泥濘を歩く音などが聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


つづく→

秋空を高速で飛び去るチゴハヤブサ?(野鳥)

 




2024年9月中旬・午後12:15頃・くもり 

田園地帯の上空をキィキィキィ♪と甲高い声で鳴きながら旋回していた猛禽が、街なかの方へ高速で飛び去りました。 
素早い羽ばたきと滑翔を交互に繰り返し、ほぼ一直線で市街地の方へ向かっています。 
獲物となるドバトが多い公園を目指しているのかもしれません。

1.5倍に拡大した上で、1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@0:18〜) 
おそらくチゴハヤブサFalco subbuteo)だと思うのですが、逆光でシルエットしか見えません。 
(翼の下面の模様などがしっかり見えない。) 


※ 動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げても、私が動画を撮り始めたら、もう鳴かなくなってしまいました。(聞き取れなくなった。) 

2025/12/14

岩塩を舐めるヤギ♀

 

2024年9月下旬・午前10:35頃・雨

乳用のヤギ(山羊)Capra hircus)を飼っている厩舎を見学させてもらったついでに、岩塩を舐めるかどうか実験してみました。 

まずは左の囲いに居る個体Lで試します。 
ピンク色のヒマラヤ岩塩の塊を手のひらに乗せて差し出しても、♀Lは匂いを嗅ぐだけで、味見をしようともしませんでした。 
次に右の囲いに居る個体Rで試します。 
すると早速、岩塩を舐めてくれました。 
塩味が気に入ってくれて、熱心にペロペロと舐め続けます。 
掌に感じるヤギの舌の感触は、柔らかくて温かかみを感じました。
しまいには岩塩を口でカプッと咥えて私から取り上げてしまいました。 
(ヤギRが敷き藁に落とした岩塩を急いで取り返しました。) 

念のために、左の個体Lにしつこくもう一度岩塩を差し出してみたら、柵から離れて奥へ逃げてしまいました。 
仲間が舐めた唾液の匂いがあれば安心するかと思いきや、警戒を解いてくれません。 
この個体Lは、完全に食わず嫌いです。
次に右の個体Rに岩塩を与えると、すぐにまた舐めてくれました。 
よほど気に入ってくれたようです。 

 

【考察】 
岩塩を与えてみた2頭は乳用ヤギのザーネン品種です。
顎髭は生えているのに、頭部に角が生えていないことから、若い個体のようです。
同腹の姉妹だと思うのですが、ヤギにも好奇心や警戒心に個体差があることがよく分かります。 

いつか機会があれば、ウシやウマなど他の草食動物の家畜でも塩を舐める様子を観察してみるつもりです。
Perplexity AIによる解説を抜粋しておきます。 

馬や牛を飼育する際、餌以外に塩を与えることは一般的です。hts-saltworld.sakura

馬への塩補給

馬は汗で大量の塩分(ナトリウム)を失うため、特に運動時や夏季に塩が必要で、飼料に0.5-1.0%を加えたり、自由に舐められる塩塊を与えます。塩不足は食欲低下、成長不良、毛並みの悪化を引き起こします。jra-f+2

牛への塩補給

牛も草中心の飼料では塩分が不足しやすく、肉牛や乳牛で0.2-0.25%を飼料に混ぜたり、固形塩を設置して舐めさせます。不足時は土や他の牛を舐める兆候が見られ、生産性低下や死亡リスクが高まります。youtubesummit-agri+1

塩補給は体液バランス維持や消化促進に不可欠で、ミネラル強化塩を使うのが推奨されます。hts-saltworld.sakura

最近、ニホンカモシカの通り道(山林の溜め糞場sr2)に岩塩(ヒマラヤ岩塩のプレート)を置いて野生動物のための塩場を作り、自動撮影カメラで見張っています。 
大町山岳博物館『カモシカ:氷河期を生きた動物』という本を読んでいたら、カモシカ類と塩場のことが書いてあったので、私もやってみようと思い立ったのです。
・カモシカの生息地のソートリック(salt lick; 塩舐め場)に似せて、飼育場内の岩の割れ目に岩塩をなすりこんでおいた。(p140より引用)
シロイワヤギの食性:(前略)好んで谷間の塩なめ場(塩と粘土の混ざった所)を訪れ、鉱物塩を食べる。 (p187より引用)
ターキンの食性:(前略)定期的に塩なめ場を訪れる。 (p197より引用)

ところが実際にやってみると、予想に反してニホンカモシカCapricornis crispus)は岩塩を積極的に舐めてくれませんでした。
今のところ、野生動物で岩塩を気に入ってくれたのはニホンリスSciurus lis)だけ、という意外な結果です。

ちなみに、ニホンカモシカもヤギも同じウシ科の動物です。

ポポーの種子を採る

2024年9月中旬 

ポポーという北米東部原産のエキゾチックな果物を初めて食べてみたら、美味しかったです。
「果実の形がアケビに、果肉の色や味、質感がカキノキに似るためアケビガキとも呼ばれる」とのことで、まさにその通りでした。 

熟した液果の甘い果肉を食べながら選り分けた黒い大きな種子を水洗いしてから乾かし、資料用の標本として保存します。 
黒光りする平べったい種子で、形はまちまちでした。

ポポーの種子散布は、哺乳類による被食型動物散布と予想されます。 
原産国では木登りの得意なオポッサムやアライグマがポポーの果実を食べ、種子散布を担っているのだそうです。
日本で外来植物のポポーを大規模に栽培したとして、種子散布者の候補としては、木登りできるニホンザル、ホンドテン、ハクビシンなどが考えられます。 
もしもポポーの落果をホンドタヌキが拾い食いしたら、溜め糞場に未消化の種子が出てくるかもしれません。 

関連記事のまとめ ▶ 植物の種子コレクション

リョウブの花で採餌するトラマルハナバチ♀

 

2022年8月中旬・午前10:30・くもり 

里山に咲いたリョウブトラマルハナバチBombus diversus diversus)のワーカー♀が訪花していました。 
器用に左前脚一本で花にぶら下がったまま、身繕いしています。 
体毛に付着した花粉を後脚の花粉籠にまとめているのです。 
化粧が済むと、正当訪花で吸蜜し始めました。 

周囲ではエゾゼミ♂(Lyristes japonicus)が単調にジーーー♪と鳴いています。 


関連記事(9年前の撮影)▶ リョウブに訪花吸蜜するトラマルハナバチ♀

2025/12/13

アナグマの空き巣で秋の夜明け前に餌を探し歩くホンドタヌキのペア【トレイルカメラ:暗視映像】

 

前回の記事:▶ アナグマの営巣地を1〜3頭で昼夜うろつくホンドタヌキ:9月上旬〜下旬【トレイルカメラ:暗視映像】 


2024年9月下旬

シーン0:9/24・午後13:16・晴れ・気温29℃(@0:00〜) 
シーン0:9/24・午後13:47・晴れ・気温30℃(@0:03〜) 
平地の二次林にあるニホンアナグマの営巣地(セット)を2台の自動撮影カメラで見張っています。 


シーン1:9/25・午前4:56・気温9℃(@0:05〜) ・日の出時刻は午前5:26
夜明け前に左からホンドタヌキNyctereutes viverrinus)が立ち止まって地面の匂いを嗅ぎ、何かを食べています。 
虫を捕食したのかな? 
まさか以前、私が置いたバナナを今頃になって食べたのでしょうか? 



シーン2:9/25・午前4:59・気温10℃(@1:05〜)
別アングルの監視カメラで続きが撮れていました。 
セットをうろつくタヌキがアナグマの巣口Rを覗き込み、カマドウマなど穴居性の小さな昆虫を捕食しようとしています。 
いつの間にか別個体のタヌキがアナグマの空き巣Rに潜り込んでいたようで、その個体が外に出てきて身震いしました。 
おそらく♀♂ペアと思われる2頭のタヌキが一緒に来ていたのです。 


シーン3:9/25・午前5:00(@2:05〜)
2頭のタヌキは左右に分かれて、餌を探し歩き始めました。 
落ち葉の下に隠れた虫を狩ろうとしています。 
左手前で林床の獣道に落ちていた小枝(短い落枝)をひたすらしがんでいるタヌキがいます。 
1.5倍に拡大した上でリプレイしても(@3:05〜)、古いバナナ果実には見えません。 


シーン4:9/25・午前5:03(@3:52〜)
2頭のタヌキがアナグマの巣口L付近で合流して、探餌徘徊しています。 
1頭が巣口Lに上半身を突っ込んで調べてから、右に立ち去りました。 
パートナーも巣口Lで何か虫を捕食してから、右へ向かいます。 


シーン5:9/25・午前5:03(@4:52〜) 
別アングルの監視映像でも撮れていました。 
2台のトレイルカメラが同時に起動すると、赤外線LEDによる光量が倍になって、セットがより明るく照らされます。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


トレイルカメラのザトウムシ対策で粘着トラップを試してみる(その3)ザトウムシの歩脚を捕獲

前回の記事:▶  


2024年9月下旬 

平地の二次林でニホンアナグマの営巣地(セット)を見張るために設置したトレイルカメラに夜な夜な歩脚の長いザトウムシが写り込んで撮影の邪魔をするので、困っています。
ザトウムシがカメラに近づけないように、粘着トラップを試しています。 
幅5cmのガムテープを裏返して(粘着面を上にして)トレイルカメラの近くに結界のように貼ったのです。
ゴキブリホイホイなど、害虫駆除でよく使われる手法を応用しました。 
おかげでトレイルカメラにお邪魔虫のザトウムシは、ほとんど写らなくなりました。 


9月下旬に定期点検のために現場入りすると、監視カメラwを固定した灌木の上側に巻いた粘着テープに、黒くて細長い糸くずのような物が大量に付着していました。 
粘着トラップの上にうっかり踏み込んでしまったザトウムシの一種が身動きできなくなり、脱出するために歩脚を自切したようです。 
自切した歩脚は、次に脱皮する際に再生するのだそうです。 
しかし、複数の歩脚を一度に失った個体はかなりダメージが大きいはずです。
ザトウムシが粘着トラップから脱出できたかどうか、本当のところは分かりません。
もしかすると、粘着トラップに足止めされたザトウムシを鳥が捕食した結果、歩脚だけが残されたのかもしれません。

ザトウムシの接近を粘着テープで阻止した、という物的証拠がようやく得られました。 
専門家に見せれば、残された歩脚だけからザトウムシの種類を同定できるのでしょうか? 
ザトウムシの形態分類学に疎い素人でも、試料からDNAを抽出して種類を突き止めることができるかもしれません。(DNAバーコーディング) 
トレイルカメラを挟んで幹の上と下に粘着テープを巻いておいたのですが、不思議なことに下側のテープにはほとんど何も付いていません。 
この事実を素直に解釈すれば、ザトウムシは地上から登って来るのではなくて、木の上から幹を伝って降りて来たという意外な解釈になります。 
ただし、下側に巻いたテープだけ粘着性が失われていてザトウムシが無事に通過できた、という可能性もあるので、結論を出すのは保留にしてあります。 

トレイルカメラの上下ともに、新しいガムテープに張り替えて帰りました。 


つづく→


【アフィリエイト】

胞子を放出するエリマキツチグリ【キノコ】

 

2024年9月上旬・午後13:25・くもり 

里山の林道脇のスギの根元にエリマキツチグリの群落が生えていました。 
小枝の先で片っ端からつついてみると、中央の穴から勢い良く胞子が噴出し、風で飛散します。 
ただし、なぜか胞子が出ないキノコもありました。 
まだ充分に成熟していないのか、それとも胞子を放出済みのキノコだったのかな?

胞子の放出シーンをハイスピード動画でも撮ってみたかったのですが、スギ林床は光量不足(薄暗い)のため、諦めました。 

自然界では、林床を歩き回る野生動物が踏んだり、雨粒や落枝が落ちてぶつかることで、エリマキツチグリの胞子が放出されるのでしょう。


関連記事(12、14年前の撮影)▶  


【アフィリエイト】 

2025/12/12

角に植物をぶら下げたホンシュウジカ♂が水場で飲み食い@山形県【トレイルカメラ】

 

2024年9月下旬・午後17:15頃・気温18℃・日の入り時刻は午後17:34 

山中の少し開けた湿地帯にある水溜りSに自動撮影カメラを仕掛けて水場に来る野生動物を見張っています。 

薄暗い夕方にホンシュウジカ♂(Cervus nippon centralis)がやって来ました。 
頭を下げて泥水を飲んでいます。 
立派な角に緑の蔓植物(種名不詳)が絡みついていました。 
その角で浅い水溜まりの底を引っ掻いて、ゴミを取り除こうとしているようですが、全ては取り切れず、泥で汚れただけです。 

次にホンシュウジカ♂は、池畔に生えた幼木(樹種不明:落葉性広葉樹)の葉をむしゃむしゃと食べました。 
画面の左手前にそびえ立つホオノキの幹に鼻を寄せると、監視カメラの前を右に横切りました。 

※ 水を飲む音が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


【考察】 
これほど鮮明にニホンジカが撮れたのは初めてで、嬉しい収穫です。 
旧機種のトレイルカメラは昼間でもフルカラーで撮れなかったのですが、今回は新機種を使ってしっかり総天然色で録画できて感無量です。 

関連記事(2、3年前の撮影)▶  


当地は山形県で日本海側の多雪地帯です。 
ニホンカモシカと違い、雪の下に埋もれた餌を食べられないホンシュウジカは、越冬することができません。 
雪がない時期でも個体数がとても少なく、トレイルカメラでもごくまれに(散発的に)写るだけです。 
しかし近年の急激な温暖化で、分布の空白地帯である山形県に再び進出しつつあります。 

ホンシュウジカの採食シーンが撮れたのは初めてです。
ニホンカモシカは主に木の葉を食べ、ホンシュウジカは主に草を食べることでニッチを棲み分けている、というのが定説です。
ところが、いきなり例外的にシカが木の葉を食べるシーンが撮れてしまいました。

ホンシュウジカ♂が角で水溜りの底を引っ掻いた行動が気になり、Perplexity AIに相談してみました。 
回答の日本語がこなれていなくて、読みにくいですね。

Q1: 立派な角に蔓植物をぶら下げていた。これは意図的に角を装飾して♀にアピールする意図があったりするのだろうか? 

A1:

ホンシュウジカのオスが9月下旬にトレイルカメラで撮影された立派な角に蔓植物がぶら下がっていた場合、これは意図的な♀へのアピールというより、主に繁殖期(rut)の行動「thrashing(角を木や草に激しくこすりつける)」の結果として植物が絡まる偶然の現象です。inphotos+1

関連行動の概要

Thrashingは夏の終わりから秋にかけて、オスの角からベルベット(産毛)を剥がし、眼窩腺などの匂い腺で分泌物を植物に塗布して縄張りを主張する行動で、角に草木が引っかかりやすいです。 この時期のホンシュウジカオスは角を木や低木に擦りつけ、力強さを示しつつメスを引きつけたりオス同士で優位性を競いますが、植物の装飾自体が♀アピールの主目的ではありません。 アークティックワンバトゥル(ヘラジカ)など一部の鹿科ではrut中に意図的に植物を角に飾る例が見られますが、ホンシュウジカ特有の科学的報告は確認されていません。japannatureguides+5

9月下旬の文脈

9月下旬はホンシュウジカの繁殖期直前またはピークで、角が完全に硬化し、こうした行動が活発化します。 蔓植物がぶら下がったままの姿は視覚的に目立つものの、♀への直接的な求愛シグナルではなく、縄張り主張や競争の副産物と考えられます。 トレイルカメラ観察ではこうした画像がよく記録され、野生の行動パターンを示す好例です。lfs-resources.eu-west-2.amazonaws+2



Q2: その♂個体は、水溜りで少し水を飲んでから、角で浅い水溜りの底を引っ掻いた。角に付着した蔓植物を落とそうとしたのかと思ったが、落ちずに泥水で汚れただけでした。これもthrashing行動なのか? 

A2: 

ホンシュウジカのオスが水溜りで水を飲み、角で底を引っ掻いた行動は、thrashingの典型例ではなく、主に「wallowing(泥浴び)」の変形または角の清掃・マーキングの可能性が高いです。misatosys+1

行動の解釈

Thrashingは主に木の幹や低木に角を激しくこすりつけてベルベットを剥がし、眼窩腺の匂いを残す繁殖期の縄張り主張行動で、水溜り底の浅い引っ掻きとは異なります。 水溜りでの行動は、泥浴び(体や角を泥で覆う)で体臭を抑え寄生虫を除去したり、角の泥付けで保護・マーキングするもので、蔓植物を落とす意図があったとしても副次的な結果です。 繁殖期のオスはこうした多様な摩擦行動で視覚・臭気シグナルを強化しますが、植物が落ちず泥で汚れたのは偶然です。fws+2

観察文脈

9月下旬のトレイルカメラ映像では、角硬化後のこうした行動が頻発し、泥水付着は角の状態を示す自然な副産物です。 ホンシュウジカのフィールド観察で類似例が報告されており、求愛より生理的・縄張り維持の側面が強いと考えられます。yumemizoo+2

ホンシュウジカのオスが水溜りで角を引っ掻き、幼木の葉を少し食べて立ち去った行動は、繁殖期のイライラ(テストステロン上昇による興奮状態)を反映した断続的なマーキング試みで、本格的な泥浴びに至らなかったのは環境要因や一時的な欲求不満の可能性が高いです。instagram+1

行動パターンの解釈

繁殖期のオスはrutのプレ期に頻繁に水溜りや木をチェックし、泥浴び・thrashingを試みますが、泥の質や周囲の安全で中断し、葉食でストレスを紛らわせる例が観察されます。 イライラ印象はオス同士競争前の警戒・縄張り確認行動で、角の蔓植物が残ったままの状態はマーキング優先の証です。 トレイルカメラではこうした「未完行動」が多く、全体の行動サイクルを示します。naradeer+4

フィールド観察の示唆

9月下旬のこのような断片的行動は、ホンシュウジカの求愛準備段階で、近くにメスやライバルがいると本格化しやすいです。 幼木葉食は栄養補給か時間つぶしで、イノシシのような全身泥浴びより選択的です。 継続観察でヌタ場形成や完全泥浴びを捉えられるでしょう。ihatovnote.exblog+3

Q3: ホンシュウジカの泥浴び行動について詳しく教えて。イノシシのヌタ打ちのように全身を泥水に浸すのではなく、角を泥に浸すだけなのか? 今回は結局、本格的な泥浴びはしませんでした。

A3: 

ホンシュウジカの泥浴び(ヌタうち)は、主に繁殖期のオスが水溜まりや泥地に座り込み、尿を混ぜた泥を首・体・角にこすりつける行動で、イノシシの全身泥浴びのように体を完全に浸すわけではなく、部分的な摩擦が中心です。ihatovnote.exblog+1

行動の詳細

オスは水溜まりに放尿して泥を練り、座って首周りや腹部、時には角に塗布し、フェロモン強化でメス吸引やオス威嚇に用います。 角を泥に浸す・こすりつけるのはthrashingの延長でベルベット除去やマーキングを兼ね、蔓植物除去の副次的効果が生じる場合もありますが、全身浸漬は稀で前足による「泥かき」(シカ穴形成)が伴います。 ヌタ場は繰り返し使用され、毛や匂いが残る痕跡として観察可能です。facebook+4

イノシシとの違い

イノシシのヌタ打ちは寄生虫除去・体温調整目的で全身を泥に転がすのに対し、ホンシュウジカのそれは繁殖期特化の臭気シグナル行動で、首・角中心の局所的です。 9月下旬のトレイルカメラ観察のように、角限定の引っ掻きは泥浴びの初期段階やマーキング変形で、求愛強化の文脈が強いです。instagram+3



つづく→ 


【アフィリエイト】 

オカウコギの枝に形成された虫こぶ:ウコギハグキツトフシ

2024年9月下旬・午後 

河畔林を探索していたら、気になる虫こぶを見つけました。 
まずは樹種を調べないといけません。
ヒメウコギの灌木かと思いきや、枝にトゲがない点が気になります。 
Google Geminiに画像認識してもらうと、在来種のオカウコギだろうと教えてもらいいました。 

Q: 9月下旬に山形県の河畔林で撮った幼木(低木)の写真です。この樹種の名前を知りたい。素人目にはウコギと似ていると思ったのですが、枝に棘はありませんでした。 

A: 写っている植物は、トゲがないという特徴からオカウコギの可能性が高いと考えられます。 オカウコギはウコギ科ウコギ属の落葉低木で、以下のような特徴があります。 葉: 掌状複葉で、通常5枚の小葉からなります。小葉の先端半分には粗い鋸歯(ぎざぎざ)があり、これがヤマウコギとの区別点の一つとされています。 棘: 枝には通常、太い棘がありますが、個体や生育環境によっては棘がない場合もあります。ご指摘の通り棘がない個体も存在します。 分布: 日本の本州(東北以南)、四国、九州などの丘陵や山地の林内、河畔林などに自生します。山形県南部での発見は分布域と一致します。 利用: 新芽は山菜として食用にされ、古くから垣根としても利用されてきました。 類似する樹種にはヤマウコギやヒメウコギなどがありますが、葉の鋸歯の形状や花の色の違いなどで区別されます。 


謎の虫こぶ(虫えい、ゴール)の特徴を書き出してみると、こんな感じです。 
形成場所: オカウコギ?の新梢(樹皮が緑色の若い横枝)。 
形状: 不定形で歪なこぶ状。 
色: 緑色。 


虫こぶハンドブック』で調べてみると、ウコギハグキツトフシだろうと分かりました。
形成者: ウコギトガリキジラミ Trioza ukogi 
形状: 葉柄や小葉の基部、ときに花柄や果実に形成される閉鎖型の虫えい。表面平滑で緑〜黄緑色。内部に1〜数個の虫室がある。1虫室1幼虫 
生活史: 成虫で越冬し、春に枝に産卵。幼虫が葉柄などに定位し、虫えいが形成される。2齢で越夏し、秋から急に成長が進み、10月に虫えいが裂開し羽化。  (p52 より引用)
「ウコギハグキツトフシ」とは呪文のような長い名前ですが、虫こぶ(ゴール)の和名の命名規則は分かりやすくできています。
**「宿主植物名」+「形成部位(葉・実など)」+「形状・特徴(フシ、タマ、ツボなど)」+「フシ(こぶ)」**という構成が基本で、これによって虫こぶの見た目や寄生場所が分かるように名付けられています。
つまり、「ウコギハグキツトフシ」をあえて漢字で書けば「五加木・葉茎苞・付子 」となります。
「ウコギ歯茎ツトフシ」ではありません。


ウコギトガリキジラミの詳しい生活史について、Gemini AIに質問してみました。

ウコギトガリキジラミの詳しい生活史はあまり多くの情報源で詳細に解説されていませんが、いくつかの生態的特徴が知られています。 越冬 ウコギトガリキジラミは、ウコギの葉柄や小葉の基部に形成した虫こぶ(ウコギハグキツトフシ)の中で幼虫として越冬します。 羽化と産卵 羽化のシーズンは地域によって異なりますが、日本では10月中旬ごろに虫こぶから羽化して成虫になると予想されています。 成虫は羽化後、次の世代の産卵のために活動します。 サイクル 成虫は冬を越し、翌春にウコギの新芽に産卵すると考えられます。 孵化した幼虫は、吸汁しながら植物組織の異常成長を誘導し、夏から秋にかけて虫こぶを形成・成長させます。 そして秋になると虫こぶの中で成長した幼虫が成虫へと羽化し、このサイクルを繰り返します。 成虫の翅(はね)には、トガリキジラミ科特有の翅脈のパターンがあります。虫こぶを作るキジラミは成虫を見つけるのが難しいことが多いため、羽化時期に虫こぶを採取して観察ケースに入れると、成虫を確認できる可能性が高まります。 

【参考サイト】 ウコギトガリキジラミ 五加尖木虱 by yamasanae さん


私もその場で虫こぶを切開してみて、中を調べるべきでしたね。
成虫が羽化するには、時期がまだ少し早かったようです。


【アフィリエイト】 

ランダムに記事を読む