2026/01/10

アナグマが掘り直したばかりの巣穴をホンドタヌキが調べている間に、一緒に来たパートナーが獣道で仮眠【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年10月中旬 

シーン1:10/13・午前1:32・気温9℃(@0:00〜) 
おそらく♀♂ペアと思われる2頭のホンドタヌキ(Nyctereutes viverrinus)が一緒にニホンアナグマ(Meles anakuma)の営巣地(セット)に深夜来ていました。 
いつものように穴居性の虫を捕食しに来たら、7.5時間前にアナグマ幼獣が掘り返した巣穴Lが気になるようで、その入口をクンクン嗅いで調べています。 
アナグマが地中から掘り起こして外に捨てた黒土で地面の一部が覆われているのが、暗視映像でもよく分かります。 



シーン2:10/13・午前1:39(@0:12〜) 
先行個体aは左上奥の獣道で伏せました。 
パートナーbを待ちくたびれたのか、頭を地面につけて目をつぶり、寝てしまいました。 
夜の狸寝入りは初見かもしれません。 

後続個体bもようやくアナグマの巣口Lを離れたものの、2つの巣穴LRの中間地点で餌を探し歩いています。 
また巣口Lに戻り、虫を探しているようです。 
しかし、タヌキbは巣穴Lに侵入することはありませんでした。 
巣穴Lを整備したアナグマが巣内で休んでいるのか不明ですが、おそらく留守にしているのではないかと思います。 

後続個体bがようやく寝ているパートナーaに近づくと、手前でなぜか身震いしました。 
bがブルブルッと身震いした音で、寝ていたaが目を覚ましました。 


シーン3:10/13・午前1:39(@1:12〜) 
別アングルで設置した監視カメラにも撮れていました。 
後続個体bがアナグマの巣口Lを調べてから、手前に向かって歩いて来ました。 
その途中で、私が置いた6個のギンナン(イチョウ落果)の臭いに気づいたようです。 

関連記事(同所同時期の撮影)▶ ニホンアナグマはイチョウの落果(銀杏)を食べるか?【トレイルカメラ】給餌実験 

しかし、タヌキbは銀杏を食べずに身震いし、通り過ぎました。 
手前の獣道で立ち止まり、前足で林床の落ち葉を掻いたりして、他の餌を探しています。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


クズの花蜜を吸いに集まるウラナミシジミ

 

2024年10月上旬・午後12:15頃・晴れ 

郊外の道端に蔓延るクズの群落でウラナミシジミ(Lampides boeticus)が訪花していました。 

ウラナミシジミ幼虫の食草はマメ科なので、成虫がクズに集まるのは納得です。 
クズの蝶形花になぜかいつも下向きで留まるようです。 
花に顔を突っ込んで吸蜜するので、伸ばした口吻が見えません。 

同じ花序で2頭のウラナミシジミが同時に吸蜜することもありました。 
花穂の反対側なので、互いに干渉も求愛もしません。 
この2頭の性別を知りたいところですが、訪花中はいつも翅をしっかり閉じているので、翅表の斑紋を見せてくれず、私には性別を見分けられません。 

訪花中は閉じた翅を互いに擦り合わせ、秋風になびく尾状突起を触角のように見せています。(自己擬態) 
これは天敵の鳥に襲われたときに、偽の頭部をつつかせるように騙し、急所である真の頭部をつつかれる確率を(半分に?)下げているのです。

意外にもこの組み合わせは初見でした。 
もっと腰を据えてじっくり撮ればよかったですね。
私の背後を車が通ると、ウラナミシジミは飛んで逃げてしまいました。

2026/01/09

遊び疲れた後で巣穴を掘り広げるニホンアナグマ(幼獣?)【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年10月中旬・午後18:00頃 

シーン1:10/12・午後17:59(@0:00〜) 
日没後の営巣地(セット)で長々と続いていた格闘遊びの流れで、2頭のニホンアナグマ(Meles anakuma)幼獣が巣口Lの内外で対峙しています。 
巣穴Lに籠城した相手を追い詰めるためなのか、外に居る個体が巣口Lを掘り広げ始めました。 
あるいはカマドウマなど穴居性の虫を見つけて、捕まえようとしている探餌行動かもしれません。 
その間に籠城していた個体が外に出て来ました。 


シーン2:10/12・午後17:59(@1:00〜) 
別アングルで設置した監視カメラでも撮れていました。 
巣穴Lに籠城した相手に対抗するためなのか、外から攻める個体が狭い巣口Lを掘り広げようとしています。 
土砂を前脚で後方に掻き出し、 穴居性の虫を捕食しようとする探餌行動なのかな? 
巣口Lの上の天井を壊しているようにも見えます。
その間に、籠城していた個体が外に出て来ました。 

遊び疲れたのか、もはや互いに戦意喪失しているようです。 


シーン3:10/12・午後18:00(@2:00〜)
1頭のアナグマがセットの右外へ元気に走り去りました。 
巣穴を巡る争いに負けて逃げたのでしょうか?
巣口Lに残った個体は、相手を見送ってから、穴掘り作業に戻ります。 
どうやら、巣口Lからのアクセストレンチを右に伸ばそうとしているようです。 

アナグマが巣穴から外に掘り出した排土で形成される斜面というか溝のことをアクセストレンチと呼びます。 
巣口を中心にしたきれいなすり鉢状にはならず、必ず非対称なアクセストレンチが形成されます。 


シーン4:10/12・午後18:02(@3:00〜) 
巣口Lからの排土でアクセストレンチを2方向に伸ばしています。 


シーン5:10/12・午後18:07(@4:00〜) 
いつの間にか別の巣穴Rに潜り込んでいた別個体のアナグマが、巣口Rからひょっこり顔だけ出して警戒しています(籠城?)。 
しばらくすると、左の巣穴Lの奥を掘っていた個体が巣口Lから外に出てきました。 
やがて2頭が別々の巣口からひょっこり顔を出しました。


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


【考察】 
今回2頭のアナグマが協力して同じ巣穴を掘ることはありませんでした。
一素人の解釈ですけど、アナグマ幼獣の兄弟姉妹が秋に格闘遊びの力比べで順位を決めた後に、どちらの巣穴で越冬するか選んだのではないか?という気がします。 
勝者(優位個体)が気に入った巣穴Lを越冬用に改造し始めたのではないでしょうか。 
あくまでも現時点での個人的な想像であって、今後の観察によって解釈は変わります。 
謎を解くためには、地道に観察を続けるしかありません。

私の知る限り、2つの巣穴L、Rは内部でつながっておらず、中で自由に行き来したり通り抜けたりできません。 


秋の刈田で狩ったヘビを持って飛び去る猛禽:トビ?(野鳥)

 

2024年10月上旬・午後15:20頃・晴れ 

郊外の田園地帯で、稲刈りが終わったばかりの刈田から飛び立った猛禽が何か細長い物体を持ち去りました。 
動画を1.5倍に拡大した上で1/5倍速のスローモーションでリプレイしてみましょう。 
低く滑空してから羽ばたいて飛び去りました。 
刈田でヘビを狩った直後なのでしょうか? 
猛禽の鉤爪に掴まれた獲物は暴れておらず、死んでいるようです。(擬死?)
田んぼでビニールテープや電気柵のケーブルなどが猛禽の足に絡みついた可能性も考えられます。 

その個体を撮り続けて捕食シーンを見届けるべきだったのに、別個体の猛禽が左から飛来して電柱の天辺に留まったことに気を取られてしまい、見失いました。 
後から登場した猛禽はトビ(Milvus migrans)でした。(映像公開予定) 




【考察】 
トビはカラスと同様に死肉を漁るスカベンジャーというイメージでしたが、生きた蛇を狩ることもあるのでしょうか? 
Perplexity AIに質問してみました。 (ノスリについても同様の回答でした。)

トビは生きたヘビを狩って捕食することがあります。news.ameba​
主に小型のヘビを空から急降下して捕らえ、田園地帯や河川近くで観察される行動です。detail.chiebukuro.yahoo+1​

トビのヘビ捕食の特徴

  • トビの主食は死骸ですが、生きた小動物(ヘビ、カエル、ネズミなど)も視力の優位性を活かして積極的に狙います。news.ameba+1​

  • 日本ではサシバほどヘビ専門ではありませんが、トビも複数のヘビ種を餌とする記録が鳥類学文献にあります。ornithology​

観察例と文脈

  • 田園地帯の10月上旬という状況でも、留鳥であるトビは通年でこうした機会食を捕らえます。orbis-pictus+1​

  • 電柱に留まる行動から推測される縄張り意識とも整合し、自分のテリトリー内の獲物を効率的に利用している可能性が高いです。detail.chiebukuro.yahoo

  • ​


私は昔、里山の雑木林でヘビを狩って飛び去る猛禽を目撃したことがあります。
一瞬の出来事で、証拠映像に撮れなかった悔しさを、今でも鮮明に覚えています。
山林の中で狩りをする猛禽の種類は限られてくるので、今回開けた田んぼでヘビを狩った猛禽(トビ?)とは違うはずです。

2026/01/08

夜に独りで泥遊びするニホンカモシカの幼獣【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年10月中旬・午前3:35頃・気温18℃ 

山中の湿地帯に深夜ニホンカモシカ(Capricornis crispus)の幼獣が単独で来ていました。 
水溜まりSを奥から手前に横断すると、左にそびえ立つホオノキ大木の幹の匂いを念入りに嗅ぎました。 
灌木の葉を採食したり、眼下腺で幹にマーキングしたりしたかもしれませんが、肝心の頭部が写っていません。 

三脚やトレイルカメラに興味を示して調べているカモシカ幼獣の鼻息が聞こえます。 
この個体は角がまだとても小さくて、体高も低いため、カメラのレンズを覗き込むことができません。 
レンズの至近距離にクモが網を張っているようなので、それをカモシカ幼獣は気にしているのかもしれません。 

ようやくカメラの前から右に立ち去ったと思いきや、泥濘の匂いを嗅ぎながら水溜りSに戻って行きました。 
左前足で泥を掻き、暗闇で泥遊びをしています。 

何かに驚いたのか、急に身を翻して右へ走り去りました。 
母親♀の姿が全く写らなかったことから、おそらく子別れのプロセスが進行中で、この幼獣は母親♀とは別行動しているようです。 


※ 泥遊びの水音が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


交尾したまま飛ぶツマグロヒョウモン♀♂【FHD動画&ハイスピード動画】連結飛翔

 

2024年10月上旬・午後12:10頃・くもり 

稲刈りが済んだ田んぼの農道で、ツマグロヒョウモン♀♂(Argyreus hyperbius)が交尾していました。 
腹端の交尾器を連結した状態で反対向きに交尾しています。 
その場で翅をゆっくり羽ばたいています。 
交尾中の♀♂ペアは初見です。 



飛び立つ瞬間を狙って、240-fpsのハイスピード動画に切り替えました。(@0:55〜) 
チョウは一旦交尾を始めると、危険が迫っても連結したままで飛び去ります。 
本種は翅の斑紋に性的二型があり、翅表の翅頂付近に目立つ白帯があるのが♀です。
今回のツマグロヒョウモンのペアでは、♀Lが先に反応して飛び立ち、♂Rを引きずるように飛び去りました。 
このような連結飛翔を「←♀+♂」と表記します。 
♀に連行される♂は空気抵抗を少しでも小さくするために、翅を閉じています。 
もしも逆向きにつながった♀♂ペアが各自バラバラに羽ばたいたら、連結部が千切れてしまうはずです。

急いで高画質のFHD動画モードに切り替え、飛び去る♀♂ペアを撮影しました。 
少し飛んだだけで農道に着地したのですが、私が動画を撮りながら近づいたら、再び連結したまま飛び去りました。 
あまりにも手ぶれが酷い動画になってしまったので、この部分だけ1/2倍速のスローモーションにしました。(@1:07〜) 
2回目の飛び立ちも、♀が主導権を握る「←♀+♂」タイプでした。

ツマグロヒョウモン♀♂は横の刈田に着陸すると、ようやく落ち着いて交尾を続けています。(@1:40〜) 
♀♂共に、その場で翅を軽く開閉していて、その場で方向転換しました。 

♂の翅を注意深く観察すると、後翅に左右対称の損傷がありました。 
これは天敵の鳥に襲われかけたビークマークです。 
命拾いした後で♀と無事に交尾できたラッキーな♂個体であることが分かります。 
一方、♀の翅は無傷できれいな状態でした。 

交尾中も翅の開閉を続けているのは、何か危険が迫ったらいつでも飛んで逃げられるように、準備運動しているのかもしれません。 


【考察】 
チョウの連結飛翔は、個人的にしつこく追求しているテーマの一つです。
チョウの種類によって「←♀+♂」「←♂+♀」飛び方のタイプが違うという説があるので、ハイスピード動画でコツコツ撮り溜めています。

保育社『原色日本昆虫生態図鑑IIIチョウ編』(1972)という古い図鑑には次のような記述があります。
交尾しながら飛ぶときに♂が飛ぶか、♀が飛ぶかは種によって一定していて、属や科についても通則がある。(中略)Donzel (1837)は「交尾中の飛翔形式は一つの属のすべての種類について一定しており、従って属の限界を決定する重要な特徴となり得る」と強調しており、後世これはDonzel説と言われている。 (p88〜89より引用)
現代でもこのDonzel説は科学的に正しいと考えられているのでしょうか?
チョウに関する本で、最近このトピックを扱わなくなったということは、否定されたのかな?
ChatGPTに質問してみると、かなり否定的な見解でした。
こんなマニアックな話題にもしっかり回答してくれる最近のAIは恐るべしですね。

要点だけ先にまとめます。

  • **Donzel説(交尾中の飛翔様式が属や科で一定し、分類形質になり得る)**は、
    現代では基本的に支持されていません。

  • 現在の鱗翅目分類・系統学では、分類形質として扱われていないのが実情です。

  • 最近の本でこの話題がほとんど出てこないのは、研究史的価値はあるが、実証的裏付けに乏しいと判断されているためです。

以下、理由を整理します。


1. Donzel説が生まれた背景(19世紀)

Donzel(1837)の主張は、

  • 当時は

    • 形態形質が限られていた

    • 行動も「種に固有で安定したもの」と考えられがちだった

  • 交尾中に

    • ♂が牽引する

    • ♀が主に飛翔する
      という違いが目立ちやすく、繰り返し観察されるため、

→「これは属レベルで固定した形質ではないか」と解釈された

という、自然史的帰納に基づく説でした。


2. 現代的な評価:なぜ支持されないか

(1) 行動形質は可塑性が高い

その後の観察・実験研究により、

  • 交尾飛翔の主導個体は

    • 種

    • 個体サイズ

    • 性比

    • 攪乱(捕食者・人為的刺激)

    • 飛翔時点(交尾初期か後期か)
      によって変化し得る

ことが分かってきました。

👉 「常に一定」という前提が崩れた。


(2) 系統と一致しない(ホモプラシー)

近代以降の系統研究(形態+分子)では、

  • 交尾中飛翔様式は

    • 近縁種間でも異なることがある

    • 離れた系統で似た様式が独立に現れる

→ 収斂(ホモプラシー)が強い行動形質と理解されています。

これは分類形質としては致命的です。


(3) 分類学の主軸が変わった

20世紀後半以降:

  • Genitalia(交尾器)

  • 翅脈

  • 幼虫形態

  • 分子系統(DNA)

が分類の中核となり、

👉 一時的・状況依存的な行動形質は切り捨てられた

という流れがあります。


3. なぜ最近の本で扱われないのか

あなたの感じている通りで、

  • 現代のチョウの生態・行動学の本では

    • 交尾中飛翔は「逸話的事実」

    • または「逃避行動の一形態」
      として触れられる程度

  • 分類学的意義には触れられないか、完全に省略される

理由は単純で、

分類に使えないことが分かってしまったため

です。


4. 現在の位置づけ(総括)

Donzel説は現在では:

  • ❌ 分類学的通則 → 否定的

  • ⭕ 行動進化・性行動の歴史的仮説 → 研究史的価値あり

  • ⭕ 種ごとの傾向を記述する補助情報 → 限定的に有用

という位置づけです。


結論

Donzel説は
「当時としては鋭い観察に基づく仮説だったが、
現代の科学的基準では支持されていない」

と評価するのが最も妥当です。

古い図鑑がこの説を紹介しているのは、
1970年代当時でもすでにやや古典的だが完全には否定されていなかった名残と考えてよいでしょう。


私もこれまで連結飛翔の事例を撮り溜めながら考察を続け、最近ではDonzel説に対して懐疑的になっていました。
素人ながらあと一歩のところまで来ていたことになります。

前年の個人的考察を再掲します。
その定説はどうも眉唾のような気がしてきました。 
交尾中の♀♂ペアはとても無防備なので、互いに逆を向いて見張りを分担し、360°油断なく見張っているはずです。 
物を投げつけたり敵が襲ってきたりした場合、それを先に見つけた個体が性別に関係なく逃避行動を開始するのが自然ではないでしょうか? 
主導権を握って羽ばたく個体が離陸直後に切り替わる♀♂ペアを私は今まで一度も見たことがありません。 
つまり、試行回数(観察サンプル数)を充分に増やせば、連結飛翔のタイプはチョウの種類に関係なく半々の確率に落ち着くのではないかと私は予想しています。
スローモーションで動画が手軽に撮れる時代が来る前に、昔の先人たちが少ないサンプル数の直接観察から早まった結論に達したのではないか?と私は密かに疑っています。
物を投げつけて交尾ペアを飛び立たせた場合は、どちらの方向からどこを目がけて物を投げたのか(♀♂どちらが先に危険に気づくか)も、記録しておく必要がありそうです。 
交尾中の♀♂ペアが自発的に飛んだ場合でも、上空を別のお邪魔虫や鳥がどの方向から飛来したのか、などの条件によって連結飛翔の結果が影響されそうです。 

生物観察や撮影のアイディアを得られるので、古い本を読むのも私は好きです。
昔の時代の方が観察結果を丁寧に記述してあったりしますから、古い解釈を鵜呑みにさえしなければ、温故知新でそれなりに価値があると思います。

2026/01/07

秋の夜に営巣地で長時間の格闘遊び中にマウンティングする2頭のニホンアナグマ(幼獣?)【トレイルカメラ:暗視映像】

 




2024年10月中旬 

シーン1:10/12・午後17:45・気温17℃(@0:00〜)日の入り時刻は午後17:09。 

どこから来たのか、2頭のニホンアナグマ(Meles anakuma)が営巣地(セット)の端に生えた株立ミズキの根元で対峙していました。 
そこはまさに、先月にナラタケモドキというキノコが群生していた場所です。 



アナグマの個体識別ができていませんが、この2頭はどういう関係なのでしょうか? 
最近では、母親♀が大きく育った当歳仔の幼獣の遊び相手になってやることもありました。 
母親♀なら左右の目(赤外線を反射するタペータム)の大きさが不均等(右目<左目)なのですが、この2頭は両目の大きさが同じです。 
したがって、元気があり余って遊びたい盛りの幼獣たち(当歳仔の兄弟姉妹)だと思います。 

1頭aが挑発するように跳ねながら相手の周囲を走り回っています。 
もう1頭bは、根元で分岐したミズキの股の部分に陣取っています。 
ときどきフガフガ♪と短い唸り声が聞こえます。 
aが強引に割り込んだところで1分間の録画終了。 


シーン2:10/12・午後17:48(@1:00〜) 
アナグマは2頭ともに株立ミズキから横の地面に降りていました。 
セットで軽い追いかけっこ遊びを繰り広げ、その流れで片方が再びミズキ根元の股に陣取りました。 
遂にミズキの下で取っ組み合いが勃発しました。(@1:55〜) 


シー3:10/12・午後17:49(@2:00〜) 
激しい格闘遊びの最中に相手の背後を取り、マウント体勢になりました。(@2:06〜) 
これは偶然なのか、それとも交尾の練習、擬交尾なのでしょうか? 
しかし本当の交尾とは違って、背後を取った♂がパートナー♀の首筋に噛み付いて保定することはありませんでした。 
この2頭の幼獣?の性別を知りたいところですが、外性器が見えず、私には見分けがつきません。 
とりあえずマウント時の位置関係から、♂役、♀役と呼び分けることにします。 

マウントされた♀役が相手を振りほどき、再び取っ組み合いに戻りました。 
セットを逃げ回って巣口Rに潜り込みかけた(頭隠して尻隠さず)♀役の背後から♂役の個体が再びマウントしました。(@2:26〜) 
巣口Rの窪みに嵌った状態で、2頭が組んず解れつしています。 


シーン4:10/12・午後17:50(@3:00〜)
いつの間にか2頭が離れたようで、巣口Rに残った個体aと、株立ミズキの股に移動した個体bが対峙しています。 
♂役bが♀役aに駆け寄り、再びマウントしました。(@3:08〜) 


シーン5:10/12・午後17:52(@4:00〜)
株立ミズキの根元に2頭のアナグマが移動していました。 
対峙しつつ身震いすると、再び格闘遊びが再開。 

小休止の後に、左へ駆け出して追いかけっこ遊びになりました。 
巣口Lを経由して、またもや株立ミズキの根元に戻りました。 


シーン6:10/12・午後17:53・気温16℃(@5:00〜)
別アングルで設置した監視カメラにも撮れていました。 
巣口Lの周囲でも追いかけっこ遊びと格闘遊びを繰り広げています。 
手前の死角へ走り去った後も、アナグマが暴れ回る物音や鳴き声だけが断続的に聞こえます。 


シーン7:10/12・午後17:54(@5:09〜)
また別の監視映像に切り替えます。 
2頭のアナグマは株立ミズキの根元でぴったり並んでいました。 
組んず解れつのレスリングごっこが続いています。 

♂役が♀役の背後を取り、マウント体勢になりました。(@5:28〜) 
今回は♂役が逃げようとする♀役の首筋を噛んでいることに注目です。(@5:49〜) 
これは本当の交尾行動で♂がやる保定行動です。 


シーン8:10/12・午後17:55(@6:09〜) 
別アングルの映像に切り替えます。 
主に画角の外で格闘しているようで、鳴き声(唸り声)がときどき聞こえます。 


シーン9:10/12・午後17:55(@6:29〜) 
株立ミズキの根元で取っ組み合いが続いています。 
少し離れると、追いかけっこに移行しました。 
すぐにまた格闘遊びになりました。 


シーン10:10/12・午後17:56(@7:29〜) 
格闘遊びの流れで、また♂役が♀役に背後からマウントを取りました。(@7:38〜) 

1頭がミズキ根元から走って巣口Lに逃げ込みました。 
残された個体もしばらく待ってから、相手を追いかけて入巣L。 
巣口Lの窪みで格闘遊びが続いているようですが、トレイルカメラの赤外線が充分に届かず、暗くてよく見えません。 
巣口Lの内外で対峙しながら短く吠える声が聞こえました。 


シーン11:10/12・午後17:58(@8:18〜) 
いつの間にか2頭とも巣穴Lから外に出て、互いに少し離れていました。 
別々の巣口LRに別れて小休止。 

左の個体が、巣口Lの近くで地面を前脚で掘り返し、匂いを嗅いでいます。
格闘遊びで体力を消耗jし、空腹になって餌を探しているようです。 
すると右の個体が周囲を跳ね回って挑発しました。 
挑発に乗って格闘遊びが再開し、巣穴Lに籠城した個体と巣口Lで対峙。 


シーン12:10/12・午後17:58(@9:18〜) 
別アングルの映像に切り替えます。 
巣口Lに顔を突っ込んで点検していた個体が振り返ると、アクセストレンチの一箇所を前脚で掘り、鼻面を突っ込んで頻りに匂いを嗅いでいます。(探餌行動) 
もう1頭はまだ遊び足りないようで、巣口Rの方から戻って来ると、餌を探している個体を挑発しました。 

挑発に乗って格闘遊びが再開し、巣穴Lに籠城した個体と巣口Lで対峙しました。 
籠城した個体に対して口を大きく開けて、「噛み付くぞ!」とばかりに相手を牽制しています。 
もちろん怪我をさせるほど本気で相手に噛み付く訳ではありません。


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 
※ 鳴き声が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


【考察】 
ニホンアナグマの幼獣が格闘遊びを延々と繰り広げるのはもう見慣れた光景です。
しかしときどき背後から相手にマウントするのが気になりました。
これは偶然なのか、それとも交尾の練習や擬交尾なのでしょうか? 
後半になると、本当の交尾のように、背後を取った♂役が♀役の首筋に噛み付いて保定することもありました。 
この2頭の幼獣?の性別を知りたいところですが、外性器が見えず、私には見分けがつきません。 
♂役の後ろ姿で股間をじっくり見ても、陰嚢の有無がよく分からないのです。 

ニホンアナグマの交尾期は早春です。 
実は今回と同様の交尾練習?が翌2025年7月中旬にも同所で撮影できました。(映像公開予定) 
♀♂番(つがい)の絆を深めるスキンシップとして擬交尾するのでしょうか? 
一夫一妻のタヌキならその解釈も分かるのですが、乱婚のアナグマに当てはまるとは思えません。 

素人目にはアナグマ幼獣同士の無邪気な遊びであって、本気の喧嘩(闘争)ではなさそうです。
あるいは遊びを通じて力比べをして、兄弟姉妹間で順位を決めているのかもしれません。
越冬地(冬眠用の巣穴)を巡る争奪戦も兼ねているとしたら面白いのですが、どうでしょうか。 



鉄筋コンクリートの老朽ビルを解体するハイリーチ解体機

 

2024年7月下旬 

鉄筋コンクリートの8階建ての中層ビルが古くなって建て替える前に、巨大重機でちまちまと取り壊していました。
住宅密集地なので、ダイナマイトでビルを一気に爆破する豪快な解体作業はできないようです。

老朽化したビルの解体作業をしている、長いアームのショベルカーのような特殊車両の正式名称は、「ハイリーチ解体機」なのだそうです。 
長いアームの先端に巨大で頑丈なハサミのような形のアタッチメントが取り付けられていて、それで挟みつけてビルを少しずつ取り壊していました。 
このアタッチメントの名称は油圧シア(剪断機、油圧シザー、鉄骨カッター)らしい。 
剪断機は挟み付けるだけでなく、手首の部分が自由に回転できます。
この巨大重機(ハイリーチ解体機)のメーカーは不明ですが、長いアームに記してあった会社名をネットで検索すると、東京を本社とする国内屈指の解体企業でした。 

解体作業で生じる粉塵を抑えるために、アタッチメントに向かって常に放水していました。 
取り壊すビルの屋上の角からも連続放水しています。 

左の壁面が足場付きのシートで覆われているのは、粉塵の飛散を防いだり、騒音を低減するためらしい。 
養生シートは壁と同じく地味な灰色で、景観に配慮しているようです。 

未解体の右屋上の角に風向きを知らせる紅白の吹き流しが取り付けられていました。 
ビルの解体工事をする上で、風向きが重要になります。 
粉塵の飛び方も風によって変わってきますし、強風下でハイリーチ解体機を動かすのは危険です。

取り壊している上層階(6階部分)の鉄筋コンクリートの一角(太い梁の末端部)が壊れて落下しました。 
すでに取り壊された部分は、室内の鉄筋が剥き出しになっています。 
かなり古い建物なので、アスベストが断熱材として使われていそうで心配です。 
アスベスト(石綿)は断熱性能に優れていますが、飛散する粉塵を吸い込むと肺などの呼吸器に深刻な障害が出ることが分かり、大問題になりました(アスベスト問題)。 
現在では、ビルを解体する前に必ずアスベスト(石綿)の有無を事前調査で確認することが法律で定められているそうです。 
もしもアスベストが見つかったら、専門業者が適切に除去してから、ビルを取り壊すらしい。 

昔は巨大な鉄球を振り回して建物にぶつけて解体していました。 
浅間山荘事件の記録映像で見たことがあるはずです。 
現在は限定的にしか鉄球は使われず、ハイリーチ解体機だけで完結できる現場が多いのだそうです。 

この現場でハイリーチ解体機は1台だけでしたが、その近くで別のやや小型の重機(HITACHI)2台が作業していました。 
瓦礫をさらに細かく解体・分別して、建材をリサイクルするのだそうです。 

ハイリーチ解体機が伸ばしたブーム(腕、アーム)はかなり長く、まるで恐竜ブロントサウルスのような図体です。 
手前の車道を通る車や自転車と大きさの比較が出来ます。 

ビル上部の解体作業が一段落したようで、ハイリーチ解体機はアームの先端部をゆっくり降ろしました。 
昼休みに入ったのか、少し前進してから停車しました。 


※ 動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。

ビル解体作業の一部始終を微速度撮影(タイムラプス)で記録したら面白そうですけど、この日はあいにく三脚を持参してなかったので、手持ちカメラで録画しました。 

解体業界について無知だったので、ChatGPTに色々と問い合わせながら記事を書きました。 

2026/01/06

山中の水場で水を飲む1歳の若いホンシュウジカ♂@山形県【トレイルカメラ:暗視映像】

 


2024年10月下旬・午前1:15頃・気温14℃ 

山中にある少し開けた湿地帯で、水溜りSを自動センサーカメラで見張っていると、深夜にホンシュウジカ♂(Cervus nippon centralis)が単独で左から登場しました。 
角に分岐が全くなくてシンプル(直線状)かつ細いので、1歳の若い♂と判明しました。 
真横から見ても、♂の外性器(陰茎や陰嚢)は全く見えませんでした。 
外性器が見えなくても、鹿は角の有無で性別が判断できるので簡単です。 

1歳の若い雄鹿は水溜まりSの水面にちょっと口を付けただけで、右へ立ち去りました。 
ほとんど飲まずに泥水の匂いを嗅いだだけかもしれません。 


※ 画面の右手前が白飛びしているのは、雨よけのために設置したプラスチック板の庇がトレイルカメラの赤外線を乱反射しているためのようです。 
トレイルカメラのレンズ付近に造網性クモの糸が張り巡らされていました。 


【考察】 
先日はもっと角の分岐が発達した個体も登場したので、様々な年齢からなるホンシュウジカ♂が何頭も♀を探しつつ鹿の空白地帯である当地に分布を広げようと個々に活動していることが分かりました。 
ホンシュウジカの北上(分布拡大)をひしひしと実感します。 
冬の積雪期にも鹿が見られるかどうか、要注目です。 

ちなみに、ホンシュウジカ♀の群れは、この時点では未見でした。 
翌2025年の秋には遂に♀の群れを撮影できました。(映像公開予定) 


モンシロチョウの婚活会場となった花咲くゴーヤ畑で♀に求愛した♂が振られる(交尾拒否)

 

2024年10月上旬・午後12:40頃・晴れ 

山間部の農村の畑に支柱を立てて蔓植物を栽培しています。 
そこに黄色い花が咲いていて、モンシロチョウ♀♂(Pieris rapae)が多数集まっていました。 
夏型のモンシロチョウが忙しなく訪花を繰り返し、翅を閉じて吸蜜しています。 

一方、♂は蜜源植物のゴーヤ畑で交尾相手の♀を探して飛び回っています。(探雌飛翔) 
訪花中のモンシロチョウ♀を見つけた♂は、その近くで激しく飛び回り、求愛します。 
♂から熱烈なプロポーズを受けた♀は、閉じていた翅を全開にして腹端を高々と持ち上げました。 
これはシロチョウ科の♀に特有の交尾拒否の行動です。 
♂が諦めて飛び去ると♀は上げた腹端をゆっくり下ろしますが、しつこい♂が戻ってきて(あるいは別個体の♂が飛来して)求愛飛翔を再開すると、♀は再び高々と腹端を持ち上げます。 
ただの儀式的な意思表示ではなく、♀がこの体勢になると♂は強引に交尾することが物理的に不可能なのです。 
モンシロチョウ♂が交尾するには、♀の協力(受け入れ姿勢)が不可欠らしいのですが、私はまだ♂の求愛が成就して交尾に至るシーンを実際に観察したことがありません。 

いつもの私なら、ゴーヤの花蜜を吸うシーンと交尾拒否のシーンとを別々に紹介するのですけど、今回は訪花シーンを納得のいく映像に撮れなかったので、一緒にまとめました。 
日向で撮影するとどうしてもモンシロチョウの翅が白飛びしてしまい、性別が分かりにくくなってしまいます。

関連記事(4ヶ月前、2、4、8年前の撮影)▶  


ゴーヤについて。
私には見慣れない作物だったのですが、独特の葉の形状からおそらくゴーヤ(別名ツルレイシ、ニガウリ)だろうと判明しました。 
Perplexity AIに解説してもらうと、
ゴーヤ(Momordica charantia)の葉は、掌状に深く裂けた独特の形状を持ち、植物学的に記述すると「掌状複葉(palmately compound)または掌状深裂葉(palmately deeply lobed)」で、通常5–7裂片からなり、各裂片の縁に粗い鋸歯(serrate)が並ぶのが標準です。 品種により葉の大きさや裂け込みの深さが異なり、小葉型から鋭く伸びたものまで多様ですが、共通して深いローブと鋸歯縁が識別点です。巻きひげと対生する傾向があります。
ゴーヤの果実は収穫した後なのか、10月上旬にはほとんど残っていませんでした。
食材となるゴーヤの果実は、夏(6月〜9月)が旬の時期らしい。 
写真に写っていた唯一の果実は表面が滑らかでした。 
てっきり未熟果なのかと思いきや、ゴーヤの果実は未熟なときから既に表面がブツブツ(ゴツゴツ)しているらしく、イボなしゴーヤの品種(苦味が少ない)もあるそうです。


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2026/01/05

ニホンアナグマはイチョウの落果(銀杏)を食べるか?【トレイルカメラ】給餌実験

 



2024年10月中旬 

イチョウの種子は被食型の動物散布で分布を広げることが知られています。
私が調べたタヌキの溜め糞場でも秋になるとイチョウの種子が未消化のまま含まれていました。 
イチョウの熟した果肉(正確には外種皮)からは酪酸由来の糞便のような独特の酷い悪臭がしますが、種子散布者となる野生動物の興味を引くためだと考えられています。 
野生動物がイチョウの落果を丸呑みにして食べるシーンを撮るのが次の目標です。 
しかし、人通りの多いイチョウ並木の下にトレイルカメラを設置するのは無理そうです。
そこで、ちょっとした給餌実験をして、イチョウの種子散布を調べてみることにします。 


シーン1:10/10・午後13:17・晴れ・気温24℃(@0:00〜) 
シーン1:10/10・午後13:55・晴れ・気温26℃(@0:04〜) 
平地の二次林にあるニホンアナグマ(Meles anakuma)の営巣地(セット)を自動撮影カメラで見張っています。 
イチョウ並木の下に熟して落ちていた果実、銀杏(ぎんなん)を道中で6個だけ拾い集めてきました。 
(ちなみに、まだ黄葉していませんでした。)
アナグマの巣口L、Rの中間地点にひとまとめにした銀杏を置いてみました。 
ここはホンドタヌキも頻繁に通う獣道にもなっています。 
給餌した銀杏をタヌキやアナグマが食べてくれるかな? 
この二次林にイチョウの木は全く生えていません。



シーン2:10/12・午後16:38・晴れ・気温19℃(@0:12〜) 
2日後、営巣地に侵入したタヌキを追い払うために巣穴Lから出てきたアナグマ(前の記事を参照)が、セットをうろついています。 
ようやく私が給餌した臭い銀杏を嗅ぎ当てました。 
興味津々のアナグマが鼻先を付けて銀杏の匂いを嗅ごうとすると、地面で銀杏(イチョウの熟果)が転がってしまいます。 
しかし、結局アナグマは銀杏を食べませんでした。 



シーン3:10/12・午後16:38(@1:12〜) 
別アングルで設置した監視カメラは、薄暮のためモノクロで録画していました。
残念ながら、ギンナンを給餌した地点が、手前のミズキ枯木の陰になって見えません。 
アナグマが銀杏(イチョウ落果)の匂いを長々と嗅ぎながら鼻先で転がしたものの、食べず仕舞いでした。 


シーン4:10/12・午後16:56(@1:51〜)
約20分後に、アナグマが再び銀杏の匂いを嗅ぎに来ました。 
地面に転がっていたイチョウの落果を見つけると、前脚で押さえながら食べようとしましたが、やはり食べませんでした。 

しばらくすると、別個体のアナグマが巣穴Lの入口から外に出てきました。 
個体識別ができていませんが、この2頭は親子(母子)なのかな? 
給餌場に後から合流した個体も、ギンナンの匂いを嗅いだだけで、やっぱり食べませんでした。 


シーン5:10/21・午後16:56・晴れ・19℃(@2:52〜)
シーン5:10/21・午後13:18・晴れ・18℃(@3:03〜) 
給餌期間を終えた現場の様子です。 
給餌した銀杏(イチョウ落果)が少し散らばっていたものの、食べられないまま残っていました。 
イチョウの果肉には天然の防腐剤が含まれているのか、カビが生えたり腐ったりもしていませんでした。 
異臭を嫌ってアナグマが銀杏を土で埋めることもありませんでした。 
我々ヒトのように単純な糞便臭と誤認する訳ではないようで、銀杏の上に自らの排泄物(糞尿)でマーキングすることはありませんでした。


【考察】 
当地のアナグマは銀杏(イチョウ熟果)の強烈な匂いが気になるようですが、2頭とも食べませんでした。 
私の知る限り、この辺りでイチョウの木は次々に伐採されて雄株しか残っていません。
もしかすると当地のアナグマは銀杏(イチョウの果実)を見るのも匂いを嗅ぐのも初めてなのかもしれません。 

やはりイチョウの種子散布者の本命は、アナグマではなくタヌキなのでしょう。 


日暮れに止まり木から飛び降りて地上の虫を狩るフクロウ【野鳥:トレイルカメラ】

 

2024年10月中旬・午後17:05頃・気温19℃・日の入り時刻は午後17:07 

平地の二次林にあるニホンアナグマの営巣地(セット)を自動センサーカメラで見張っていると、フクロウ(Strix uralensis)が日没直前に登場しました。 
この地点でトレイルカメラにフクロウが写ったのは初めてですが、以前に鳴き声を聞いたりカラスに追い回されている姿を見たりしていました。 



アナグマの巣口Rの横に生えた落葉灌木マルバゴマキ(別名マルバゴマギ、ヒロハゴマキ、オオバゴマキ)に留まったフクロウが、真下にある野ネズミの巣穴をじっと見下ろしていました。 
待ち伏せ猟を始めるようです。 

しばらくすると、フクロウは止まり木から地面に音もなく飛び降りました。 
両足の鉤爪で何か小さな獲物を捕らえたようですが、どうやら野ネズミではなく昆虫のようです。 
その場で食べると、左に少し移動して、落枝の上に留まり直しました。 

3分後にも監視カメラが再び起動したのですが、何も写っていませんでした。(映像は割愛) 
フクロウがセットから飛び立つ動きに反応して起動したようです。 

狩りの様子を1.5倍に拡大した上でリプレイ。(@1:02〜)


【考察】 
暗くなるのを待ち切れず、薄暮の時間帯にもフクロウは狩りをするのですね。
小さな虫を狩るフクロウは初めて見ました。

関連記事(2年前の撮影)▶ 

一時期はアナグマの営巣地で野ネズミが夜な夜なウロチョロ活動していたのに、最近ではほとんど見かけなくなりました。 
フクロウなどの捕食者によって次々に狩られてしまったのでしょう。
逆に、ネズミが大発生する場所というのは、捕食者が不在の歪(いびつ)な生態系(生物多様性が低い)と言えます。


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・神垣健司『森の賢者 フクロウ』

2026/01/04

山中で水溜りの岸を歩くニホンイタチ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年10月中旬・午後19:40頃・気温13℃ 

山中の湿地帯にある水溜りSに、ある晩ニホンイタチ(Mustela itatsi)が久々に(4ヶ月ぶり)やって来ました。 
今回は水溜りSを泳いで近道したりしないで、水際の岸をぐるっと歩いて手前に立ち去りました。 

尻尾が胴体の半分よりも長ければ、チョウセンイタチなのだそうです。 


つづく→

チャイロスズメバチ♀が峠道に咲くゴマナの花で探餌飛翔

 

2024年10月上旬・午後13:45頃・くもり 

つづら折れで登る峠道の道端でチャイロスズメバチ(Vespa dybowskii)のワーカー♀が低く飛び回っていました。 
キイチゴ類やアカソの群落が生い茂る法面の草むらをホバリング(停空飛翔)のようにゆっくり低く飛んで、獲物を探しているようです。 
耳を澄ますと、ハエのような羽音がかすかに聞こえます。 

白い花を咲かせているキク科植物はゴマナでしょうか?(同定用の写真を撮らなかったので、当てずっぽうです。) 
チャイロスズメバチ♀がゴマナ?の花蜜を吸うために着陸するかと期待したのですが、そのまま飛び去りました。 
獲物となる訪花昆虫がゴマナ?に来ていなかったからです。 

チャイロスズメバチ♀の探餌飛翔を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。 (@0:24〜)
いつか狩りの決定的瞬間を撮れるまで、探餌飛翔をひたすら撮り続るしかありません。 


※ 蜂の羽音が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。

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