2026/08/15

春の雪解けで冠水した山林をジャブジャブ歩いて渡るホンドタヌキのペア【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2025年4月中旬・午後18:55頃・気温12℃ 

山中の湧水湿地が春の雪解けで水浸しになっています。 
ある晩に、♀♂ペアと思われる2頭のホンドタヌキNyctereutes viverrinus)がやって来ました。 
1頭は浅い水の中をジャブジャブと歩いて近道しています。 
もう1頭は、残雪の岸を歩いて迂回しました。 
1.5倍に拡大した上でリプレイ。 
繁殖期に水辺に集まるカエルを捕食しようと、タヌキは探し歩いているのでしょうか。
今回もタヌキはこの水場で水を飲むことはありませんでした。

4月下旬になると残雪は完全に溶けていましたが、辺りはまだ冠水したままです。 


つづく→

池でヤマアカガエルの幼生を抱えて吸汁するマツモムシ

 

2026年4月下旬・午後13:50頃・晴れ 

沢の水が貯まった山麓の池Hで、異形の生物を見つけて気になりました。 
カメラでズームインしたら、オタマジャクシを捕食中のマツモムシNotonecta triguttata)でした。 
左右の前脚と中脚で獲物をしっかり抱え、残りの後脚でオールのように水を漕いで水面直下をゆっくり背泳しています。 
餌食となったオタマジャクシは、早春にいち早く産卵したヤマアカガエルRana ornativentris)の幼生ではないかと思うのですが、どうでしょうか。 
獲物はもう死んでいるのか、あるいはマツモムシに毒液を注入されて麻痺しているのか、逃れようと暴れませんでした。 

吸汁(体外消化)しながらマツモムシが自発的に向きを変えてくれました。 
しかし正面から見ても、獲物に突き刺しているはずの口吻はしっかり見えませんでした。 

同じ池で暮らす肉食性のクロゲンゴロウが水中に拡散する血の匂いを嗅ぎつけて殺到したり獲物を強奪したりするかと期待したのですが、ライバルは現れませんでした。 



前回はしっかり観察できなかったので、ようやく宿題がひとつ片付きました。 
次回はマツモムシが狩りをする瞬間を撮影してみたいものです。





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2026/08/14

春になって林内のタヌキ営巣地に昼夜現れるようになった黒白模様のイエネコ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2025年4月中旬

シーン0:3/31・午後14:30・晴れ・気温19℃(@0:00〜) 
雪国の落葉二次林でホンドタヌキが暮らす営巣地を自動撮影カメラで見張っています。 
冬に記録的な大雪が積もったので、林床はまだ残雪に覆われています。 
ここは以前、ニホンアナグマが掘った営巣地(セット)でした。 

イエネコFelis silvestris catus)の登場シーンをまとめました。


シーン1:4/15・午前9:18・くもり・気温15℃(@0:03〜) 
4月中旬になると残雪はすっかり溶けていました。 
毛並みが白黒模様のネコがセットを横切りました。 
頭や背中は真っ黒で、腹面と四足が白くて、まるで白足袋を履いたようです。 
林床に放置されている朽ちた細い倒木の上を歩きました。 


シーン2:4/16・午後18:41・気温6℃(@0:12〜) 
翌日の晩に、白黒模様の猫がセットに座り込んでいました。 
香箱座りのまま、両耳をピンと立ててキョロキョロと周囲を警戒しています。 
遠くでカラスの鳴く声♪が聞こえます。 


シーン3:4/16・午後18:43(@0:33〜) 
ようやく白足袋の黒猫が立ち上がって忍び足で巣口L、Rを順に訪れ、中を覗き込んで匂いを嗅ぎました。 
巣穴に野ネズミが潜んでいると思ったのでしょうか。 
それとも最近アナグマがスクワットマーキングした匂いが気になるのかな?
最後は右へ立ち去りました。 


シーン4:4/17・午後13:54・晴れ・気温25℃(@1:20〜) 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


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二次林内の営巣地を日夜1〜3頭で訪れるホンドタヌキ:3月下旬〜4月中旬【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2025年3月下旬〜4月上旬〜中旬 

雪国の落葉二次林にあるホンドタヌキ♀♂(Nyctereutes viverrinus)の営巣地を2台の自動センサーカメラで見張っています。 
ここは以前、ニホンアナグマの営巣地(セット)でした。 
特筆すべき面白そうな行動は個別の記事にしたので、残り物の動画をまとめて、ブログ限定で公開しておきます。 

冬に記録的な大雪が積もったので、春になっても林床の残雪が溶け去るのが遅れました。 
♀♂ペアの両親と、両目の輝板(タペータム)を失明したヘルパー個体♀h(娘)の3頭からなる家族群が巣穴Rに出入りしています。 
明るい昼間には、♀hを見分けることができません。 
巣口を点検したり、毛繕いしたりしています。 
ときどきクゥーン♪と甲高い鳴き声を発していました。 
冬季には雪の下に埋もれていて使わなかった巣穴Lも、雪解けで入口が再び現れました。 


シーン0:3/31(@0:00〜) 

シーン1:4/1(@1:10〜) 

シーン2:4/4(@1:46〜) 

シーン3:4/5(@2:47〜) 

シーン4:4/6(@4:28〜) 

シーン5:4/7(@5:23〜) 

シーン6:4/8(@6:12〜) 

シーン7:4/10(@6:16〜) 

シーン8:4/11(@8:47〜) 

シーン9:4/12(@11:04〜) 

シーン10:4/14(@11:54〜) 

シーン11:4/17(@12:32〜) 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 
※ 鳴き声が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


春の林内で排水溝に貯まった雪解け水で水浴するハシブトガラス【野鳥:トレイルカメラ】

 

2025年4月中旬・午後12:30頃・気温24℃ 

残雪が完全に消えた後も、林内に掘られた排水溝に雪解け水が満々と貯まっています。 
自動撮影カメラで見張っていると、昼下がりに1羽のハシブトガラスCorvus macrorhynchos)が登場しました。 
水際に来ていたカラスがそのまま入水し、浅瀬で水浴を始めました。 
水飛沫をはね上げて何度も行水しています。 

再び岸に上陸すると、身震いして濡れた羽根の水気を切り、奥に向かって飛び去りました。 
水面の反射を見ると、ハシブトガラスは近くの落葉灌木の横枝に止まったことが分かります。 (赤丸に注目)
その止まり木で念入りに羽繕いをしています。 


※ 水浴中の水音が聞き取れるように、動画の一部は編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


2026/08/13

ホンドタヌキ1〜3頭が林内の営巣地をうろつき、巣口で互いに毛繕いしながら♀の発情チェック:4月中旬【トレイルカメラ】

 



2025年4月中旬・午前5:15頃〜14:20頃・くもり 

まだ残雪がある落葉二次林でホンドタヌキNyctereutes viverrinus)の営巣地を自動撮影カメラで見張っています。 
ここは以前、ニホンアナグマの掘った営巣地(セット)でした。 
ある日の曇った昼間に出没したタヌキ1〜3頭の動向をまとめました。 

雨上がりの早朝に単独で来たタヌキが、営巣地を横切りました。 
1時間半後には、3頭の家族群がやって来ました。 
巣口Lの匂いを嗅ぎながら通り過ぎました。 

45分後には、再びセットに3頭のタヌキ一家が戻ってきていました。 
1頭はすぐに立ち去ったものの、残る2頭が巣口Rに並んで立っています。 
互いに逆を向いており、相互毛繕いというよりも、どうやらパートナーの尻の匂いを嗅いでいるようです。 
交尾期はもう終わったと思っていたのですが、まだ♂が♀の尻の匂いを嗅いで発情状態をチェックしています。
別アングルの監視カメラで撮れていないのが残念です。 

その後、♀はさっさと右へ立ち去り、♂はその場に座り込んで♀を見送ると、自分で毛繕いしました。 

約1分後に、1頭のタヌキが戻ってきて、巣口Rで合流しました。 
仲間と毛繕いを始めました。 

残りの1頭(♂)が外出から戻ってきて、巣口Rの2頭(♀母娘)と合流しました。 
左の個体♂が右隣の♀個体の尻の匂いを嗅ぎながら舐めました。 
発情期の♂に見られる、発情チェック行動です。(@2:10〜) 
その刺激に反応して♀は尻尾を少しずつ段階的に持ち上げたことから、♀も性的に興奮しているようです。 
前戯かと思いきや、その後に交尾を始めることはありませんでした。 


いつの間にか、セットには1頭しか残っていませんでした。 
巣口Rに座って毛繕いしています。 

しばらくすると、3頭の家族群が勢揃いしました。 
巣口Rで相互毛繕いを開始。 
遅れて来た3頭目の個体は巣口Rの少し奥の広場に座り込むと、独りで毛繕いしています。 

8時すぎにはセットに2頭しか残っていませんでした。 
なぜか右を凝視警戒しています。 
1頭が右へ足早に立ち去り、1頭が巣口Rで留守番しています。 

2時間40分後の昼前には、2頭が巣口Rで合流すると、巣穴Rに同時に慌てて潜り込みました。 
おそらく林内を侵入者が近づいてきたので、警戒・避難したようです。 

午後にはセットで2頭が座り込んで、のんびり毛繕いしていました。


エゾタンポポ種子の風散布を実演【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2026年5月上旬・午後14:50頃・くもり 

田んぼの農道にエゾタンポポの小群落があり、花が咲いていました。 
一部の花はもう咲き終わり、白い冠毛(綿毛)がきれいな放射状に広がっていました。 
タンポポの果実は痩果そうかです。 
その冠毛を指で軽くなぞったり茎を揺すったりするだけで、ほぐれた(分離)痩果が風に乗って飛散します。 
空気抵抗の大きな冠毛のおかげで地面に落下するまでの滞空時間が長くなり、その間に遠くまで移動できるのです。
つまり、タンポポの種子は、風の力で分布を広げます。(風散布)

エゾタンポポの種子が風散布される実演を、240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@0:43〜) 
昔BBCが制作した自然番組のオープニングを真似して、息を強く吹き付けてタンポポの綿毛を飛ばすシーンもスーパースローで撮りたかったのですが、三脚がないと無理でした。 
(エアダスターのスプレー缶を使えば、独りでも綿毛を吹き飛ばす撮影が可能になりそうです。) 

最後に頭花をめくって総苞片の形状を確認し、エゾタンポポであることを示しました。 
総苞片が反り返っていれば、帰化植物のセイヨウタンポポです。 



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2026/08/12

春の雪山でニホンカモシカの溜め糞を見つけた!

 

2025年4月中旬・午後13:20頃・晴れ 

春の雪解けが進む里山で雪崩が収まった頃に、通い慣れたルートを久しぶりに歩いてみました。 
雪崩の多発する急斜面には、毎年の撹乱のせいで木がほとんど生えません。 
その急斜面の直下で平坦になった山腹にカラマツの大木が2本並んでいます。 
カラマツの真下の残雪にニホンカモシカCapricornis crispus)の溜め糞sr3を見つけました。 
俵型の茶色い糞粒が雪面に薄く(一層で)広く散布されていました。 
これは1頭のカモシカによる1回分の排泄物なのかな? 
(糞粒を数えるべきかもしれません。)
古い溜め糞だったようで、周囲の雪面にカモシカの歩いた蹄跡は残っていませんでした。 
雪の下に埋もれていたカモシカの糞粒が、春の雪解けで露出したのかもしれません。 

ハエや糞虫などの昆虫はまだ休眠越冬中のようで、溜め糞には全く来ていませんでした。 
採寸代わりに、熊よけスプレー(長さ20cm)を溜め糞の横に並べて置いてみました。 
糞粒の他にはカラマツの細い落枝が一緒に散乱しています。 

関連記事(3、13年前の撮影)▶ 


【後日談】
この溜め糞場sr3にその後も通って定点観察してみたのですが、季節が進んで草木が生い茂っても、新鮮な糞粒が追加されることはありませんでした。
したがって、これはやはり1回限りのトイレであって、「溜め糞」と呼ぶのは不適当かもしれません。





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春の林内で排水溝に貯まった雪解け水を飲むキジバト(野鳥)

 

2025年4月中旬・午後13:00頃・晴れ 

春の林内で素掘りの排水溝(幅は2m弱)に雪解け水がなみなみと貯まっています。 
久しぶりに現場入りした私が、そこに設置していたトレイルカメラの保守作業をしていると、飛来したキジバトStreptopelia orientalis)が近くに舞い降りました。 

水際まで土手を降りると、水を飲み始めました。 
岸の手前に生えたシダ(種名不詳)の葉が邪魔で、肝心の口元が見えないのが残念です。 
他の鳥と違ってハト類は頭を下げたままゴクゴクと水を飲めるはずなのに、このキジバト個体が頻繁に頭を上げているのは、周囲を警戒しているのでしょう。 
体をねじって無理な体勢で隠し撮りしている私の存在に気づいているのかもしれません。 

春風で水面が軽く波打っています。 
小川に見えるかもしれませんが、流水ではなく止水です。 

続けて水浴びもするかと期待したのですが、喉の乾きを癒やすとキジバトは方向転換して土手を登り、春の林床をトコトコ歩き去りました。 
キジバトの羽根の模様は、林床の落ち葉や落枝に紛れて見事な保護色になっています。 
パタパタと羽音を立てて林床から飛び去るシーンは撮り損ねました。


2026/08/11

林内の排水溝に貯まった雪解け水を飲む春のホンドタヌキ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2025年4月中旬・午前5:05頃・気温8℃・日の出時刻は午前5:06 

春の林内で雪解け水が貯まった排水溝を自動センサーカメラで見張っています。 
小川に見えるかもしれませんが、流水ではなく止水です。 
左に見えるスギ植林地の水はけを良くしないと、根腐れするのでしょう。
やがて雪解け水は干上がってただの溝になり、野生動物が往来する獣道となります。

ちょうど日の出直前にホンドタヌキNyctereutes viverrinus)のペアがやって来ました。 
先行個体が水際まで降り、舌を出し入れして水を飲んでいます。 
1.5倍に拡大した映像をまずご覧いただき、次にオリジナルの等倍でリプレイ。
音量を上げてもピチャピチャという水音は聞き取れませんでした。 
タヌキは喉を潤すと、ぐるっと手前に回り込んで対岸に向かいました。 

後続個体は渡河地点を探しながら岸辺を歩いてきました。 
排水溝を対岸に跳び越えるには幅が広すぎるようです。 
先行個体と同様に、迂回するようです。 


関連記事(1、2、4年前の撮影)▶ 


つづく→

アセビの花蜜を吸うセグロアシナガバチ創設女王

 

2025年4月中旬・午後12:20頃・晴れ 

民家の庭に植栽されたアセビセグロアシナガバチ♀(Polistes jokahamae)が訪花していました。 
正当訪花で吸蜜しています。 
この時期の♀はまだワーカーではなく、越冬後の創設女王ですね。 

春風が吹いて馬酔木の花序が揺れ続け、虫撮りには不向きの条件でした。 
風が止むまで待っていたら、セグロアシナガバチ♀は奥の花序に回り込んでしまい、姿が見えなくなりました。 
他の訪花昆虫も飛び回っていたのに、じっくり撮影できず残念でした。


【考察】
ツツジ科のアセビには、ジテルペノイドのグラヤノトキシン類(アセボトキシン)という有毒成分が含まれています。
花蜜にも含まれるので、それを摂取した訪花昆虫への毒性が心配になります。
Perplexity AIに訊いてみました。

Q: グラヤノトキシンは昆虫などの無脊椎動物に対しても有毒か?

A: はい。**グラヤノトキシンは昆虫にも毒性を示し得ます**。ただし、毒性の強さは昆虫種・グラヤノトキシンの同族体・摂取量によって大きく異なり、「無脊椎動物全般に一様に有毒」という意味ではありません。

## 昆虫での実証例

- **セイヨウミツバチ(Apis mellifera)**  
  *Rhododendron ponticum* の花蜜に相当する濃度のグラヤノトキシンI(GTX I)を摂取させた実験では、摂取後6時間以内に急性死亡が生じました。24時間LC50は約 \(0.212\ \mu\mathrm{g/mg}\) と報告されています。グラヤノトキシンIII(GTX III)単独では、同じ条件で明瞭な毒性は確認されませんでした。cite [pure.royalholloway.ac](https://pure.royalholloway.ac.uk/files/25583400/Tiedeken_et_al_2015_F_Ecology_authors_version.docx)
- **単独性ハナバチ(Andrena carantonica)**  
  死亡率への明瞭な影響は検出されなかった一方、過剰なグルーミングや麻痺様の行動など、**亜致死的な悪影響**が増加しました。cite [pure.royalholloway.ac](https://pure.royalholloway.ac.uk/files/25583400/Tiedeken_et_al_2015_F_Ecology_authors_version.docx)
- **マルハナバチ(Bombus terrestris)**  
  同じ実験では、生存率・行動ともにほとんど影響を受けず、比較的高い耐性を示しました。したがって、ハナバチ類の中でも応答は種特異的です。cite [pure.royalholloway.ac](https://pure.royalholloway.ac.uk/files/25583400/Tiedeken_et_al_2015_F_Ecology_authors_version.docx)
- **植食性昆虫**  
  ツツジ科植物のグラヤノイド系ジテルペンには、昆虫に対する摂食阻害・殺虫作用が報告されており、グラヤノトキシンIはツツジ科植物を食害するアザミウマ類にも毒性・忌避性を示すとされています。cite [pubmed.ncbi.nlm.nih](https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/37149121/)

## 作用機序

グラヤノトキシンは、神経や筋肉の**電位依存性ナトリウムチャネル**に作用します。通常なら活動電位の後にチャネルは不活性化しますが、グラヤノトキシンはその不活性化を妨げ、ナトリウム流入と脱分極を持続させます。結果として、神経・筋の異常興奮、運動失調、麻痺、場合によっては死亡につながります。cite [pmc.ncbi.nlm.nih](https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC3404272/)

昆虫の電位依存性ナトリウムチャネルも脊椎動物のものと基本的によく似ているため、標的が存在すること自体は合理的です。実際、イカやザリガニの軸索を用いた電気生理学的研究でも、グラヤノトキシンによるナトリウムチャネルの持続的な活性化が示されています。cite [pubmed.ncbi.nlm.nih](https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/6286960/)

## ただし「昆虫に有毒」の解釈には注意

重要なのは、以下の要因で感受性がかなり変わることです。

1. **同族体の違い**  
   GTX Iはミツバチに強い毒性を示しましたが、GTX IIIでは同じ作用が明瞭でない場合があります。

2. **昆虫種の違い**  
   セイヨウミツバチや一部の単独性ハナバチには有害でも、マルハナバチでは耐性が見られました。ナトリウムチャネルの構造差、吸収・代謝、解毒能力などが関与すると考えられます。cite [pure.royalholloway.ac](https://pure.royalholloway.ac.uk/files/25583400/Tiedeken_et_al_2015_F_Ecology_authors_version.docx)

3. **摂取経路と濃度**  
   花蜜として経口摂取した場合と、注射・局所投与・細胞外からの曝露では毒性が異なります。自然花蜜濃度で影響が出る昆虫がいる一方、葉を食べる植食者では、組織中濃度や摂食量が重要になります。

4. **昆虫以外の無脊椎動物についてはデータが少ない**  
   クモ、ダニ、甲殻類、軟体動物、環形動物などについて、グラヤノトキシンの種別LC50や野外での影響を体系的に調べた研究は、昆虫ほど蓄積していません。したがって、**「昆虫には毒性が実証されているが、無脊椎動物全般については不明な部分が大きい」**というのが妥当です。

なお、ツツジ科植物の花蜜中グラヤノトキシンは、植物にとっては植食者防御物質である一方、送粉者にも影響し得るため、植物—送粉者間の選択圧や耐性進化に関係する可能性があります。*Rhododendron* の葉では花蜜や花弁より高濃度で検出される傾向も報告されています。cite [pubmed.ncbi.nlm.nih](https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/37149121/)

**結論としては、グラヤノトキシンは昆虫、特に一部のハナバチや植食性昆虫に対して有毒または忌避的に作用します。しかし、毒性は分類群・種・化学型・曝露量に強く依存し、他の無脊椎動物群への影響はまだ十分には解明されていません。**



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2026/08/10

春の林内で2頭のニホンアナグマ♂が深夜徘徊中にバッタリ出会うと…【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2025年4月中旬・午前3:35頃・気温8℃ 

春の林内で雪解け水が貯まった排水溝を自動撮影カメラで見張っています。 
未明にニホンアナグマ♂(Meles anakuma)が登場しました。 
鼻面が短い顔つきと筋骨隆々の体型から、♂と分かります。 
春はアナグマの交尾期なので、♂は交尾相手の♀が暮らす営巣地(セット)を夜な夜な訪ね歩いているのです。 (夜這い)

右岸の手前と奥から2頭のアナグマ♂が別々に歩いて来ました。 
暗闇でも互いの存在に気づいたようで、すれ違いながらジェジェジェ♪(またはカカカ…♪)と軽く吠えました。 
二度目のニアミスでは鳴き声を発しませんでした。 
激しい喧嘩にはならなかったので、この2頭は顔見知りの兄弟ではないかと想像しています。 
営巣地(セット)以外で、2頭のアナグマが出会ったのは初見です。 

その後は水路に沿って水際の匂いを頻りに嗅ぎ回っているものの、対岸に渡ろうとはしませんでした。 
ホンドタヌキやニホンザルと違って、幅2mの排水溝をニホンアナグマは飛び越えることができないようです。 
アナグマは水が怖いのか、泳いで渡ることもありませんでした。 


※ アナグマ♂の鳴き声が聞き取れるように、動画の一部は編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


つづく→

春山の雪解け水で溢れた水溜りで水を飲むフクロウ【野鳥:トレイルカメラ:暗視映像】

 



2025年4月中旬・午前0:10頃・気温6℃ 

里山の湧水湿地にある水溜りを自動センサーカメラで再び見張り始めました。 
春になって雪解けが進むと、辺り一面が水浸しになりました。 
画面の手前から奥に向かって山の斜面を見上げるアングルなのですが、山腹でこの区画だけが平坦になっているのです。 

深夜にフクロウStrix uralensis)が登場しました。 
フクロウは留鳥ですけど、今季初見になります。 
記録的な大雪が降った冬を無事に越してくれて一安心。 

水溜りの右端に降り立っていたフクロウが辺りをキョロキョロ見回すと、大きな目の輝板(タペータム)が赤外線を反射して白く光って見えます。 
やがて警戒を解くと、羽ばたきながら少し歩いて後ろ向きになり、水面に嘴を浸して雪解け水を飲んだようです。 

春の水場に集まるカエル(ヒキガエル?)を捕食しに来た可能性もありますかね? 



※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 
フクロウまでやや遠くて、監視カメラの照射する赤外線が届かず、かなり暗い映像です。 
前半では自動色調補正し、後半ではオリジナルの動画でリプレイ。 


つづく→

2026/08/09

曇りの夕方に休耕地の巣外で寝ていたホンドタヌキ3頭の家族が外出するまで:4月上旬【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2025年4月上旬

雪解けが進む休耕地でホンドタヌキNyctereutes viverrinus)家族の営巣地を自動撮影カメラで見張っています。 

シーン1:4/9・午前11:40・くもり・気温13℃(@0:00〜) 
巣穴から出てきた1頭のタヌキaが巣口で背中を伸ばすストレッチ運動をしてから、体をねじって毛繕いしたり、痒い体を掻いたりしています。
最後は巣穴の中に戻りました。 
別個体のタヌキbが別の巣口から顔を出して身震いしました。 
タヌキbは、家族aが入ったばかりの隣の巣穴へ駆け込みました。 

別の巣穴を使っているシーンが撮れたのは珍しいです。 
2つの巣穴が内部で繋がっているかどうか、知りたいところです。 


シーン2:4/9・午後18:00・くもり・気温10℃(@0:53〜) 
昼間は巣内で寝ていたようで、タヌキの活動がまったく録画されていませんでした。 

夕方になると、親子水入らずで3頭が雪のない巣口に身を寄せ合って座っていました。 
正式な日没時刻はまだですが、裏山の陰にもう日が沈んだ後なので、日光浴ではありません。 
体を寄せ合って暖を取りながら、昼寝(仮眠)しているようです。 


シーン3:4/9・午後18:09・くもり・気温10℃(@1:11〜) 
依然として巣口で身を寄せ合うように丸くなって、うたた寝しています。 


シーン4:4/9・午後18:20・くもり・気温9℃(@1:23〜)日の入り時刻は午後18:12 
日没後で、辺りがだいぶ薄暗くなってきました。 
(春になって残雪が消えると、雪上がりがなくなります。)

3頭のタヌキ家族は巣口で身を寄せ合って丸まり、鼻面を毛皮の下に挿し込んで寝ています。 
どうして巣内で寝ないのでしょうか? 
気温から判断して、巣内が暑過ぎたり寒過ぎたりしているはずはありません。 
春は巣穴の中に雪解け水が浸水して、居住環境が悪化するのではないかと想像しています。 
ドロドロにならなくても、少なくともジメジメと湿度が高いのかもしれません。 
ダニなどの寄生虫が巣内で越冬後に活動を再開した可能性も考えましたが、それならタヌキが体掻きや毛繕いを頻繁にやるはずです。 


シーン5:4/9・午後18:33・気温7℃(@1:35〜) 
辺りがすっかり暗くなり、赤外線の暗視モードで監視カメラが起動しました。 
両目を失明した左の個体が欠伸をして毛繕いを始めました。 
立ち上がったところで1分間の録画終了。 


シーン6:4/9・午後18:37(@2:19〜) 
いつのまにか巣口にいるのは、輝板(タペータム)の反射が正常な親タヌキの♀♂ペアだけになっていました。 
両目失明の個体♀hは独りで採食(または近所の溜め糞場wbc)に出かけたのか、それともいつの間にか入巣したのかもしれません。 

♀♂ペアは、立ち上がると背中を弓なりに伸ばすストレッチ運動をしてから、順に左へ立ち去りました。 
いつもは両目失明個体が殿しんがりを務めるので、今回もし単独先行したとすれば珍しいです。 


シーン7:4/9・午後18:45・気温9℃(@2:58〜) 
両目失明個体♀hが独りで営巣地をうろつき、巣口の匂いを順に嗅いでいます。 
採食中に両親からはぐれてしまったのでしょうか? 
あるいは、巣内で居眠りしている間に両親が外出してしまったのかもしれません。 


シーン8:4/9・午後18:46(@3:49〜) 
突然、両目失明個体♀hが全力疾走で左に向かいました。 
夜目が効かなくても、聴覚と嗅覚は正常なようで、営巣地を大胆に走り回ることもあるようです。

※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


つづく→

飛べ!ギンボシリンガ【蛾:FHD動画&ハイスピード動画】

 

2025年6月上旬・午後13:50頃・くもり 

里山の山道の横で見慣れない蛾を見つけました。 
タニウツギっぽい幼木(樹種不明)の葉表に乗ってじっとしています。 
保護色どころか、かなり目立っています。 
白地に描かれたオレンジ色の模様が、黒で縁取られています。 
なかなかセンスの良いデザインですね。 

電子版の図鑑『くらべてわかる蛾 1704種』を眺めると、絵合わせでかんたんに名前が判明しました。 
コブガ科のギンボシリンガAriolica argentea)です。 

本種のホスト(食樹植物)はミツバツツジとのことで、タニウツギは無関係でした。 
そもそもミツバツツジは東日本に自生していませんから、おそらく当地ではツツジ科の別の植物を食べて育つのでしょう。 

飛び立つ瞬間を狙って、240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@0:08〜) 
私が長靴を履いた右足で軽く蹴って下生えを揺らすと、ギンボシリンガは準備運動なしで慌てて飛び去りました。 

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