2026/07/25

追いかけっこ遊びに夢中で排水溝の雪解け水に落ちるニホンザルの幼獣【トレイルカメラ】

 



2025年4月上旬・午前11:10頃・くもり・気温10℃ 

ニホンザル(Macaca fuscata fuscata)の群れが春の林内を遊動しています。 
雪解け水が貯まった素掘りの排水溝(幅〜2m)を子猿が一気に跳び越えるのは無理なようで、根元が冠水したマルバゴマキ(別名マルバゴマギ、ヒロハゴマキ、オオバゴマキ)の落葉灌木を経由して対岸に渡っています。 
それが子猿にとってはたまらなく楽しいらしく、何度も繰り返しています。 

水路内に気になる物があるようで、子猿は何度も水没灌木に跳び移って、水中を覗き込んだり、手ですくおうとしたりしています。 
両生類(の卵?)を捕まえようとしているのかな?
好奇心旺盛なのは子猿だけで、成獣は排水溝を素通りしています。

子猿が水面を覗き込んでから後足で立ち上がり、後続の仲間を探しています。 
追いついてきた子猿と追いかけっこや取っ組み合いの遊びが勃発しました。 
遊びに夢中になって右に左に渡河を繰り返している間に、2頭の幼獣ともうっかり落水してしまいました。 
岸で身震いして、ずぶ濡れになった毛皮の水気を切りました。 
なんとも微笑ましい光景でした。 

やんちゃな子猿の跳躍および落水シーンを1/3倍速のスローモーションでリプレイ。(@1:01〜) 
※ 子猿が落水した水音が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


つづく→

落ちているオニグルミの堅果を次々に拾って隠したり食べたり持ち去ったりするハシボソガラス(野鳥)貯食行動

 

2025年4月上旬・午後14:10頃・晴れ 

蓮池の岸が少し斜面になっていて、スギの落ち葉やオニグルミの落果が大量に散乱しています。 
平地なので残雪はもう完全に溶けています。 

1羽のハシボソガラス(Corvus corone)が土手を歩き回り、餌を探していました。 
オニグルミの落果を選り好みした後で、1個を咥えてトコトコ歩いて行きます。 
地面に浅く埋めると、落ち葉を被せて隠蔽しました。 
しかし貯食場所として適していないと判断したようで、クルミの実を再び拾い上げて運んで行きます。 
土手のもう少し上の地点に埋めて隠し直し、広葉樹やスギの落ち葉(枯葉)を被せて隠蔽工作も抜かりありません。 

探餌徘徊に戻ったハシボソガラスは、2個目のオニグルミ堅果を咥えたまま歩き去ります。
クルミ堅果を地面に置いて足で押さえつけながら嘴でつついたのは、地中に埋めるつもりだったのでしょう。 
ところがクルミの殻が割れてしまったようで、中身をほじくる採食行動に切り替えました。 
カラスが高所からの投げ落とし行動をしないでクルミの殻が割れてしまい、中身を食べたのは初見かもしれません。 

食後のカラスがホッピングして移動したのは、機嫌よくスキップした訳ではありません。 
池の岸に上陸していたカルガモを追い散らしたのです。 
ハシボソガラスの歩行はウォーキングを主体とするので、ホッピングする姿は珍しいです(ハシブトガラスと逆)。 
カルガモは池に飛び込んで避難しました。 

餌の探索に戻ったハシボソガラスが、落ちているクルミを吟味物色しています。 
3個目のオニグルミ堅果を選んで咥えると、歩いて運搬。 
土手を少し登った地点に浅く埋めると、落ち葉を被せて上手く隠しました。 

4個目に拾ったクルミの実を咥えたまま飛び立ちました。 
池の上空を低く飛ぶと、民家のトタン屋根を飛び越えながら脱糞し、市街地へ飛び去りました。 
今度は硬い路上に投げ落としてクルミの殻を割り、中身を食べるのでしょう。 


【考察】
落ちていたオニグルミ堅果をハシボソガラスが短時間に次々と貯食しました。 
落ちていた地点から少し歩いて運んでから埋め直したのがポイントです。 
クルミの実を隠した地点を全て記憶しておいて、後日食べに来るはずです。 
忘れたり食べ残してしまったオニグルミの堅果からやがて発芽するので、カラスはオニグルミの種子散布に協力していることになります。

2026/07/24

日が暮れても雨が降っても枯野の巣外で寝ていたホンドタヌキ3頭の家族が外出するまで【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2025年4月上旬・午後18:26〜18:46・雨天・気温8℃・日の入り時刻は午後18:11 

休耕地でホンドタヌキ♀♂(Nyctereutes viverrinus)家族の暮らす営巣地を自動センサーカメラで見張っています。 
巣穴の奥はまだ残雪で覆われています。 
晴れた昼間には家族水入らずでひたすら日光浴していたのですが、日没後に暗くなっても3頭のタヌキは巣外に留まったままでした。 
雨が降り出して毛皮が濡れても巣穴に入りたがらないということは、雪解け水が巣内にしみ出して居住環境がよほど劣悪なのだろうと想像しています。 

暗視動画で見ると、1頭の個体だけ両目のタペータム(輝板)がカメラの赤外線を反射していないことがよく分かります。 
両目失明した娘♀hが健常両親♀♂のヘルパーを務めていると考えています。 
両目失明の娘♀hが立ち上がって両親の間に割り込み、身を寄せ合って寝ています。 
発情期は両親が神経質になっていて、ヘルパー個体♀hは常に少し怯えている(気を使っている)印象でしたが、交尾が無事に終わるとまた家族で仲良く暮らせるようになったようです。

やがて寝ていたタヌキは立ち上がりました。
身震いしたり、背中を弓なりに伸ばすストレッチ運動をしたりしています。 
隣の個体と相互毛繕いしています。 

ついにタヌキの家族は1頭ずつ営巣地を離れて、夜の採餌に出かけました。
両親♀♂が先行し、両目失明の個体♀hがいつものように殿(しんがり)を務めます。 
夜目が効かなくても、鋭い嗅覚と聴覚でなんとか補えるようです。

※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


シダエダシャク(蛾)と春風

 

2026年5月上旬・午後14:40頃・くもり 

線路の土手(砕石バラスト)に生えた雑草の茎に地味な蛾がしがみついていました。 
この茎は赤くて棘が生えているので、キイチゴ類のようです。 
前翅を後翅に重ねて三角の翅形で留まっている蛾を写真に撮ってGoogleレンズで画像認識してもらうと、たちどころに名前が判明しました。 
シダエダシャク(Petrophora chlorosata)の食草は、山菜として有名なシダ植物のワラビらしく、キイチゴは無関係でした。 

シダエダシャクが強い春風に翅が煽られて、地面に吹き飛ばされました。 
自発的に飛んだ(飛び降りた)と言えるかどうか、微妙です。 
地上で半開きの翅を上下に動かしています。 
翅をたたむと、触角が翅の下に隠れて見えなくなりました。 
翅が周囲の落ち葉と同じ薄茶色なので、じっとしていると紛らわしいです。 
見事な隠蔽擬態ですね。 

隣の田んぼ(刈田)でキジ♂が縄張り宣言の母衣打ち♪する鳴き声が聞こえます。

2026/07/23

残雪の溶けた春の旧営巣地に夜な夜な通ってマーキングを強化するニホンアナグマ♂【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2025年4月上旬〜中旬

シーン0:3/31・午後14:30・晴れ・気温19℃(@0:00〜) 
シーン0:3/31・午後14:46・晴れ・気温25℃(@0:04〜) 
まだ雪深い早春の落葉二次林でホンドタヌキが越冬している巣穴Rを自動撮影カメラで見張っています。 
ここは以前、ニホンアナグマ(Meles anakuma)が掘った営巣地(セット)でした。 

越冬明けのニホンアナグマが頻繁に登場したシーンをまとめました。 


シーン1:4/5・午前3:31・雨天・気温1℃(@0:07〜) 
小雨がぱらつく未明に タヌキの留守中にアナグマ♂が巣穴Rに潜り込んで中を調べていました。 
入巣Rの際に巣口Rの縁に尻の肛門腺や臭腺を擦りつけて、スクワットマーキング(匂い付け)しています。 

外に出てきたアナグマは、鼻面が短く、ずんぐりむっくりした体型の♂でした。 
両目のタペータム(輝板)は正常です。 
身震いして体毛の土を払い落としてから、巣口R手前の地面で再びスクワットマーキング。 

雪面や細い灌木にも、通りすがりにスクワットマーキングしながら立ち去りました。 


シーン2:4/5・午前3:31・雨天・気温0℃(@1:00〜)
つづきが別アングルの監視カメラでも撮れていました。 
ミズキの左下の獣道で露出した地面を掘り返しているようです。 
採食や造巣のためではなく、縄張り宣言のために目印を残しているのでしょう。  

スクワットマーキングしながらセットに戻り、左上奥(北西)へ立ち去りました。 


シーン3:4/11・午前3:44・気温5℃(@1:29〜) 
6日後の未明。 
4月中旬になると、林床に積もっていた残雪がすっかり溶けていました。 
♀と思われるアナグマが、巣口Rの手前の地面に尻を擦りつけていました。(スクワットマーキング) どこから来たのか不明です。 
右(E)へ立ち去りました。 


シーン4:4/11・午後21:10・気温9℃(@1:39〜) 
約17時間半後の晩に、手前(S)から来たアナグマがセットに来ていました。 
通りすがりに巣口Rを覗き込んでから、奥(N)へ立ち去りました。 性別は♀?(自信なし)


シーン5:4/13・午後20:35・気温10℃(@1:52〜) 
2日後の晩にも右(E)からアナグマ♂が来ていました。 
どこかで穴掘りしてきたのか、鼻面に黒い泥汚れが付着しています。 
セット周辺の林床に、スタンプを押すようにスクワットマーキングを念入りに繰り返しています。 
ミズキの左下の林床を少し掘り返しました。 
採食のための穴掘りにしてはおざなりなので、やはり「アナグマ♂参上!」とアピールする目印なのでしょう。 

身震いしてから奥(N)へ向かいます。 
巣口Rの少し奥で座り込んだ。 立ち止まって地面の匂いを嗅いでいるものの、手前の落葉灌木が邪魔でよく見えません。 


シーン6:4/14・午前1:46・気温9℃(@2:25〜) 
日付が変わった深夜に、性別不明のアナグマがセットをうろついていました。 
なんとなく♀かな? 
この個体のは旧セットでマーキングを全くしないので、深夜徘徊の目的が不明です。 


シーン7:4/14・午前1:55・気温8℃(@2:36〜) 
8分後に同一個体が戻ってきたようで、再びセットをうろついています。 
この個体はスクワットマーキングを全くやりません。 
やはり♀ですかね? 


シーン8:4/14・午後23:44・気温4℃(@3:01〜) 
約21時間50分後の深夜に、アナグマ♂がセット左端のミズキの左下に来ていました。 
斜めに生えた細い落葉灌木の根元に肛門を念入りに擦りつけてマーキングしています。 
スクワットマーキングの派生系なのか、初めて見る匂い付け行動でした。 
後ろ姿なのでよく見えませんが、同時に穴掘りしているようです。 
爪の生えた前足で黒土を後方に掻き出しています。 
虫を捕食するための穴掘りなのか、縄張り宣言の目印を残したいだけなのか、どちらでしょう? 
掘ったばかりの浅い穴の縁でスクワットマーキングしました。 
トイレを掘って排泄した可能性もありそうです。 
ニホンアナグマがセットの近くに溜め糞場を作るという話はアナグマ関連の本でよく読んでいますが、私は見つけたことがありません。 
当地のアナグマはきれい好きなのか、セットから離れた地点に溜め糞場を形成しているのです。 

スクワットマーキングしながら左(W)へ立ち去りました。 


シーン9:4/14・午後23:45(@4:00〜) 
戻ってきたアナグマ♂がナニワズ(別名エゾナニワズ、エゾナツボウズ)群落の横の獣道にスクワットマーキングを繰り返しながらセットに出てきました。 
巣口L/Rの中間地点でもスクワットマーキングしてから、巣口Lの横を経由して右下手前(SE)へ立ち去りました。 


シーン10:4/15・午後23:05・雨天・気温2℃(@4:26〜) 
翌日の深夜は春雨が降っていました。 
右(E)から来たアナグマ♂が巣口Lを内検しています。 
冬の間、タヌキはこの巣穴Lをまったく使わず、雪の下に埋もれていました。 

アナグマ♂は巣口Lの縁および巣口L/Rの中間地点にスクワットマーキングしてから巣口Rへ向かいます。 
後ろ姿の股間に発達した陰嚢が見えました。


シーン11:4/15・午後23:07・雨天(@5:26〜) 
出巣Rしたアナグマ♂がミズキの左下でスクワットマーキングしてからセットに戻りました。 
あちこちでスクワットマーキングをしつこく繰り返しています。 


シーン12:4/16・午後23:20・気温7℃(@5:59〜) 
翌日も晩遅くにアナグマ♂が登場。 
巣口のL/R中間地点でスクワットマーキングしたり、巣口Lに顔を突っ込んで匂いを嗅いだりしています。 
アクセストレンチLに何度も念入りにスクワットマーキングしてから、奥(N)に走り去りました。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 
※ 鳴き声が聞き取れるように、動画の一部は編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


【考察】
越冬明けのニホンアナグマ♂が交尾相手の♀を探索し始め、夜這いに通う時期です。
しかし、今季はこの巣穴でアナグマ♀は越冬しませんでした。 
留守がちなタヌキに対抗して旧セットの匂い付けを強化し、いずれアナグマ♂が巣穴を乗っ取るつもりなのでしょうか? 
この時期のアナグマはいつも夜に現れました(夜行性)。

春の二次林をうろつくキジ♀♂:4月上旬〜中旬【野鳥:トレイルカメラ】

 



2025年4月上旬〜中旬

シーン0:3/31・午後14:30・晴れ・気温19℃(@0:00〜) 
ホンドタヌキの家族が越冬している落葉二次林の巣穴を自動撮影カメラで見張っています。 
ここは以前、ニホンアナグマが掘った営巣地(セット)でした。 

キジ♂♀(Phasianus versicolor)の登場シーンをまとめました。 


シーン1:4/3・午後14:17・くもり(@0:04〜) 
キジ♀と思われる地味な鳥が単独で林床の残雪を歩いていました。 
左に低空で飛び去りました。 
(遠くて見分けるのが難しいのですが、もしかしてキジバトですかね?)


シーン2:4/15・午前5:59・くもり・気温4℃(@0:22〜) 
4月中旬にはようやく林床の残雪がすっかり溶けていました。 
キジ♂が朽ちた細い倒木に沿って早足で歩いていました。 
1.5倍に拡大した上で、1/3倍速のスローモーションでリプレイ。(@0:29〜) 



2026/07/22

早春の林内をうろつき雪解け水の貯まった溝を飛び越えるホンドタヌキ【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2025年4月上旬〜中旬 

シーン0:4/7・午後13:37・くもり・気温15℃(@0:00〜) 
左側にあるスギ植林地の水はけを良くするために掘られたと思われる排水溝に雪解け水がたっぷり貯まりました。(幅は約2m) 
この一時的な止水に来る野生動物を見張るために、自動センサーカメラを設置してみました。 

ホンドタヌキ(Nyctereutes viverrinus)の登場シーンをまとめました。 


シーン1:4/10・午前6:19・気温2℃(@0:03〜) 
早朝に右下手前からタヌキがちらっと登場しました。 
渡河地点を探しているようです。 


シーン2:4/14・午前4:30・気温8℃(@0:10〜) 
4日後の未明に右から登場したタヌキが勢い良く対岸へジャンプしました。 
ギリギリですけど、なんとか水に濡れずに渡ることができました。 
スギ防風林にあるタヌキの溜め糞場WBCに向かったようです。 

タヌキが水路を跳び越える瞬間を1/3倍速のスローモーションでリプレイ。(@0:22〜) 


シーン3:4/14・午前4:44・気温8℃(@0:33〜) 
画面の右端からタヌキが顔だけ覗いたものの、すぐに引き返しました。 
しばらくすると、渡河地点を探しながら暗闇を奥に向かうタヌキの姿が写っていました。 


シーン4:4/17・午後12:42・晴れ・気温23℃(@0:50〜) 
3日後にも排水溝には雪解け水が貯まったままです。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


山中で池の水を飲みに通うコガタスズメバチ創設女王

 

2026年5月中旬・午前11:45頃〜午後12:45頃・晴れ 

里山のスギ植林地に囲まれた池の岸辺でコガタスズメバチ(Vespa analis insularis)が低空で飛び回っていました。 
この時期はワーカー♀ではなく、創設女王が単独で活動している時期です。 
静かな池に重低音の羽音が響きますが、女王蜂の攻撃性はかなり低いので、無闇に怖がる必要はありません。 

スギの落葉落枝が泥濘に大量に散乱している岸辺の泥濘にようやく着地すると、泥水を飲み始めました。 
飲水中も腹式呼吸しています。 
一旦、飲み始めたら、私が撮影アングルを求めて岸を歩いて近づいても逃げませんでした。 
水を飲み終えると、どこかに飛び去りました。

正午前後の1時間で4回も飲水シーンが撮れました。 
おそらく同一個体のコガタスズメバチ創設女王が何度も通って来ているのでしょう。 
毎回岸辺のほぼ同じ地点で水を飲んでいます。 
越冬後の女王蜂はワーカーの助けを借りずに独りで巣を作るため、水を吐き戻しながら樹皮を噛みほぐしてパルプの巣材を次々と作る必要があるのです。 
そのためすぐに喉が乾くのでしょう。 
夏の酷暑日になるとスズメバチ♀は巣の冷却のために水を汲んでくることもあるのですが、まだ5月ですからそれほど暑くありません。 

もしかして、他の昆虫のように、ミネラル摂取のために泥を舐めている可能性もありますかね? 
それなら1日に何度も通って来ることはない気がします。 
吸水中に腹端から余分な水分を排泄することもありませんでした。 


関連記事(5、18年前の撮影)▶ 


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スズメバチの生物学 環境ECO選書⑲



コガタスズメバチの撮影に集中しているときは全く気づかなかったのですが、池の浅瀬の泥濘にメタリックグリーンの微小なハエが集まっていました。
謎のハエは口吻を伸縮させていないので、何をしているのか分かりません。
『ハエハンドブック』を眺めてみると、p137-139に掲載されたミギワバエ科やニセミギワバエ科の種類が似ています。

関連ブログ(ムシをデザインしたのはダレ?)▶ ビオトープの生き物 ?ヒラウキフネミギワバエ



2026/07/21

春の雪山で雪解け水を飲みホオノキの幹にマーキングするニホンカモシカ【トレイルカメラ】

 



2025年4月上旬〜中旬

シーン0:3/27・午後13:04・晴れ・気温26℃(@0:00〜) 
里山の湧水湿地を自動撮影カメラで再び監視することにしました。 
この冬は記録な大雪が降ったので、まだ積雪量は多いです。
早春になると雪解け水が沢からどんどん流れ込んでくるので、一部露出した地面は水溜りが溢れて水浸しになっています。 
画面の上から下に向かって山の斜面が下がっている地形で、この水場付近だけが局所的に平坦になっています。 

ニホンカモシカ(Capricornis crispus)の登場シーンをまとめました。 


シーン1:4/5・午後13:24・晴れ・気温7℃(@0:03〜) 
左からカモシカが水溜りの岸に来ていました。 
ユキツバキ群落の常緑の葉の匂いを嗅いだだけで、採食しませんでした。 
角がまだ細いので、若い個体のようです。 
カモシカは頭を下げて水溜りの雪解け水を少し飲んだようですが、手前に自生するユキツバキの茂みが邪魔で、肝心の口元がよく見えませんでした。 
立ち去る前に、落葉したホオノキ大木の幹の匂いを嗅いでから、角と眼下腺を擦りつけてマーキングしました。 

奥にある林道に向かって残雪の斜面を直登する途中で、1分間の録画が終わりました。 


シーン2:4/11・午前11:24・くもり・気温8℃(@1:07〜) 
6日後にカモシカが再び現れました。 
奥の林道から降りてきたと思われるカモシカが、ユキツバキ群落の横で立ち止まり、細い灌木の枝先を少し食べました。 
ただし、ユキツバキの葉は食べなかったようです。 
左下手前へ立ち去りました。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。


【考察】
ニホンカモシカがユキツバキの葉を食べるかどうか、Perplexity AIに問い合わせてみました。

ニホンカモシカ(Capricornis crispus)は、主に落葉広葉樹の葉や広葉草本を好んで食べる草食性動物です45。具体的には、消化しやすく栄養価の高い植物を選り好む傾向があり、冬季にはシダ類も採食します5。また、地域や季節によって常緑針葉樹やササ類なども食べることがあります4。

ユキツバキ(Camellia rusticana)の葉については、直接的な記録は見当たりませんが、ニホンカモシカはその生息環境内で利用可能な植物を幅広く採食するため、ユキツバキの葉も食べる可能性があります。ただし、具体的な研究や観察データが必要です。




早春の雪原でタヌキの営巣地が気になるカラスたち:3月下旬〜4月上旬【冬の野鳥:トレイルカメラ】

 



2025年3月下旬〜4月上旬


雪国の休耕地でホンドタヌキ♀♂(Nyctereutes viverrinus)の家族が暮らす営巣地を自動センサーカメラで見張っています。 
カラスの登場シーンをまとめました。 
主にハシブトガラス(Corvus macrorhynchos)だと思うのですが、ハシボソガラス(Corvus corone)っぽい個体も登場して、映像から種類を見分けるのが難しいです。


シーン1:3/29・午前10:26・くもり・気温6℃(@0:00〜) 
右手前に立っているオニグルミの落葉灌木に大雪が積もり、その重みで途中から折れてしまいました。
その枝に2羽のハシブトガラスが止まり、タヌキの巣口を見下ろしています。 
おそらく♀♂番(つがい)なのでしょう。 
足元の枝に嘴をしきりに擦りつけています。 
やがて1羽は手前に飛び去りましたが、もう1羽は止まり木でピョンピョン跳んで右へ移動しただけです。 


シーン2:3/30・午後12:32・晴れ・気温10℃(@0:45〜) 
雪解けして枯野の地面が露出した巣口にカラスが来ていました。 (ハシブトガラスなのかどうか、あまり自信がありません。ハシボソガラスかも?) 
タヌキの家族は留守なのでしょう。 
カラスはトコトコ歩いて巣口に近づき、暗い内部をしげしげと覗き込んでいますが、中に入る勇気はさすがにないようです。 

巣口の左横で残雪を嘴の先端で引っ掻いただけで、雪を食べませんでした。 
雪壁を登ってから再び手前の地面にピョンと飛び降りました。 


シーン3:4/4・午前11:59・気温12℃(@1:38〜) 
小雪がちらつく正午に、監視カメラが起動。 
右手前の林縁に自生するオニグルミの横枝にカラスが止まって、タヌキの巣穴を覗き込んでいました。 
尾羽を扇状に素早く開閉しているのは、どんな感情表現なのでしょうか。 
やがて右下手前に飛び降りました。 
ハシボソガラス(Corvus corone)ですかね? 


2026/07/20

雪解けが進む春の休耕地の巣穴横で日光浴をして過ごすホンドタヌキの家族群【5倍速映像】

 


2025年4月上旬・午前7:25〜午後13:10頃・晴れ 

雪国の休耕地でホンドタヌキ♀♂(Nyctereutes viverrinus)の家族が暮らす巣穴を自動センサーカメラで見張っています。 
健常な両親♀♂ペアと、ヘルパーの両目失明♀h個体から成る3頭の家族群です。 

ある晴れた日(4/8)の約6時間弱の様子を5倍速の早送り映像でご覧下さい。 
手前の林縁から巣穴にかけての雪解けが早く、枯れ草に覆われた地面が露出しています。 
その地面が乾くと、タヌキが座ったり寝そべったりして休む時間が長くなりました。
晴れた日中にはほぼ巣口の横で日光浴をして過ごしています。 
ときどき毛繕いしたり、巣穴に出入りしたりもしています。 
周囲を常に見張っていて、何か侵入者の姿を認めると、警戒して巣内に避難しました。 

その前の早春の時期がタヌキにとっては一番居心地が悪そうでした。 
溶けかけてビシャビシャになった残雪の上で休むと毛皮が濡れたり冷たくなったりして嫌なのでしょう。 
巣外で長時間突っ立ったまま暇そうに過ごしていたのです。 



↑【おまけの動画】
早回し加工していない映像素材をブログ限定で公開しておきます。


池畔の泥を舐めてミネラル摂取するダイミョウセセリ♂

 

2026年5月中旬・午後12:15頃・晴れ 

山中にあるモリアオガエル繁殖池で、関東型のダイミョウセセリ♂(Daimio tethys)が、岸辺に堆積したスギの落葉落枝の上に留まっていました。 
翅を全開にしたまま黒い口吻を伸ばして、泥で汚れた落葉落枝の表面を舐めています。 
ダイミョウセセリの飲水行動は初見です。
(ダイミョウセセリは)各種の花を訪れるほか、吸水や獣糞での吸汁も行う。(フィールドガイド『日本のチョウ』p280より引用)

 多くの蝶では、♂が性成熟のためにミネラル摂取するのですが、ダイミョウセセリではどうなのでしょう? 
図鑑で性別の見分け方を調べると、
♂♀で色彩・斑紋はほぼ同様だが、♀の翅形はやや丸い、♂の後脚の脛節に長い毛束がある、♂の腹部は細く、♀はやや太く、腹端に毛が密生する。(フィールドガイド『日本のチョウ』p280より引用)
とのことでした。 
しかし今回の映像では、いずれの形質も隠れて見えません。 
後半にようやくダイミョウセセリが向きを変えてカメラに対して正対してくれたときに腹部をよく見ると、「♀は腹端が太く毛が密生」という特徴が当てはまらなかったので、どうやら♂のようです。 

長時間泥を舐めてミネラル摂取する蝶の中には、余分な水分をときどき排出したり、尿をかけてミネラル成分を溶かしてから吸い戻しをしたりする種類が知られています。
今回のダイミョウセセリ♂が吸水中に排尿しているかどうか、残念ながら腹端がよく見えませんでした。 

撮影中は気づかなかったのですけど、微小のハエ類(複数種、種名不詳)が辺りを徘徊したり、翅を開閉・誇示したりしています。 
微小なハエが歩いて近づいたり飛来して左翅に留まったりしても、ダイミョウセセリ♂はほとんど気にしませんでした。 
ビクッと翅を閉じかけても、しばらくすると全開に戻りました。 

ダイミョウセセリ♂は一心不乱に舐め続け、一向に飛び立とうとしません。 
自発的に飛び立つまで撮り続けるつもりだったのですが、さすがに痺れを切らしました。 
ズームアウトしてから歩いて蝶に近づき、強制的に飛び立たせました。 
飛翔能力は正常だったので、「飛べないダイミョウセセリが池の岸辺に不時着していた」という解釈を排除できます。

池ではモリアオガエルやアマガエルがひっそりと鳴いていました♪ 


【アフィリエイト】 

2026/07/19

雪解け水の貯まった早春の林内を夜な夜なうろつくニホンアナグマ【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2025年4月上旬〜中旬

シーン0:4/7・午後13:37・くもり・気温15℃(@0:00〜) 
左側にあるスギ林の水はけを良くするために掘られたと思われる排水溝に雪解け水がたっぷり貯まりました。(幅は約2m) 
この一時的な止水に来る野生動物を見張るために、自動撮影カメラを設置してみました。 

ニホンアナグマ(Meles anakuma)の登場シーンを以下にまとめました。 


シーン1:4/9・午前2:23・気温5℃(@0:03〜) 
深夜にアナグマが左岸を手前に向かってノソノソ歩いて来ました。 


シーン2:4/11・午後20:26・気温11℃(@0:12〜) 
2日後の晩にもアナグマが登場。 
右から左へ水路を跳んで渡河した直後なのかな?
そのまま左へ向かい、スギの根元の匂いを嗅いでから、地面に尻を擦りつけてスクワットマーキングしています。 

アナグマが奥へ向かった先(スギの木の左下)には、ホンドタヌキ(Nyctereutes viverrinus)の通う溜め糞場WBCがあります。 


シーン3:4/12・午後20:11・気温10℃(@0:53〜) 
翌日の晩には、アナグマがスギ林内を歩き去る後ろ姿が写っていました。 
今回もスギの根元の匂いを嗅いでから、タヌキの溜め糞場wbcに向かったようです。 


シーン4:4/17・午後12:42・晴れ・気温23℃(@1:04〜) 
明るい昼間に見ると、林床の残雪は完全に溶けていました。 
それでも排水溝に雪解け水が貯まったままです。 
いずれ水が干上がってただの溝になり、野生動物が行き交う獣道となります。


シーン5:4/20・午前0:18・気温12℃(@1:11〜) 
深夜にスギ林内の獣道を通って左から来たアナグマ♂がスギの手前で立ち止まり、排水溝の手前で佇んでいました。 
なぜか身を翻すと、左下へ足早に立ち去りました。 
迂回して倒木の丸木橋を渡るのかな? 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


【考察】 
林内を夜にうろつくニホンアナグマが水路を跳び越えて渡るシーンは一度も写っていませんでした。 
もしかして、アナグマは水が苦手なのでしょうか? 
だとすると、このようなちょっとした水路や小川があるだけでアナグマの生息域が分断されることになります(移動阻害の要因)。 

他の地点の水場でも、アナグマが水を飲んだり水浴びするシーンを私はこれまで一度も撮れたことがありません。 
穴掘りで体毛が土で真っ黒に汚れても、しばらくするときれいに戻っているので、どこかで水浴していると思うのですけど…。
(まさか毛皮の手入れは毛繕いだけなのかな?)


キジ♂はヤブコウジの赤い実を食べるか?【野鳥:トレイルカメラ】

 

2025年4月上旬・午後15:20頃・くもり・気温16℃ 

スギ防風林の林床に常緑小低木ヤブコウジの群落があります。 
秋になると果実(液果、核果)が赤く熟すので、被食型の動物散布で分布を広げていることが予想されます。 
種子散布者を突き止めるために、自動センサーカメラでヤブコウジの群落を見張ることにしました。 
雪国では冬の間は深い雪の下に埋もれてしまうので、春になって雪が溶けるのを待って設置しました。 
林床にはタヌキなどが行き交う獣道が形成されています。

すると、ある日の午後にキジ♂(Phasianus versicolor)が登場しました。 
下草をついばみながら歩いていたものの、ヤブコウジの赤い実を食べるシーンは残念ながら撮れていません。 
なぜか監視カメラの起動が遅れてしまい、歩き去るキジ♂の姿がチラッと写っただけでした。 


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【考察】 
余談ですが、落語『寿限無』の途中で出てくる「やぶらこうじのぶらこうじ」とは、ヤブコウジのことらしいです。(wikipediaより)

しばらく監視しても結局、ヤブコウジの赤い実を食べに来る種子散布者の証拠映像は撮れず、このプロジェクトは失敗に終わりました。 
諦めてトレイルカメラを撤去した後で、いつの間にかヤブコウジの熟果が少しずつ無くなっていったので、もっと粘ればよかったかもしれません。 
春になってから思いつきで急遽始めたプロジェクトだったので、怪しいトレイルカメラの出現に野鳥が警戒してしまい、慣れるまで時間がかかったのかもしれません。 
ヒヨドリなど果実食性の鳥が食べに来ることを予想していたのに、残念でした。 
とにかく撮影確率が低いので、監視カメラの数をもっと増やさないと難しそうです。 
冬の間から監視カメラを設置して、鳥に慣れてもらう必要がありそうです。
ヤブコウジ熟果の減り具合を定量的に調べるためには、全ての果柄に予めテープを巻いておくなどして、目印を付けておく必要がありそうです。

Perplexity AIに相談してみました。

Q1: キジに果実食のイメージがあまりないのだが、林床の果実を採食するだろうか? 具体的には、ヤブコウジの赤い実をキジが食べることはあるだろうか?

A1: キジ(Green Pheasant)は雑食性で、地上を歩きながら植物質や動物質を幅広く採食する鳥です。植物質の中では、ハコベ、ヨモギ、ドングリ、キイチゴ、アケビなどの果実も含まれています[kajyu]。また、キジは地表にある果実を食べることがあり、特に冬季には果実や種子が全体の食餌の大部分を占めることもあるため、地面に落ちた果実を採食する可能性は十分にあります[jstage.jst.go]。

一方で、ヤブコウジ(十両)の赤い実については、人間には渋みが強く食用には適さないとされていますが、小鳥などの動物による採食が確認されています[midorigumi]。林床植物の赤い実は鳥類によって持ち去られることが多く、種子散布に寄与していることも示唆されています[bird-research]。

キジがヤブコウジの赤い実を食べるかどうかについては明確な記録はありませんが、キジの雑食性と地表で果実を採食する習性から考えると、その可能性は十分にあると言えます。ただし、ヤブコウジの実が他の動物や鳥類に比べてどれほど好まれるかについてはさらなる観察が必要です。


Q2: ヤブコウジの種子散布者について調べられているか?


A2: ヤブコウジの種子散布者に関する研究

主要な種子散布者

ヤブコウジ(Ardisia japonica)の種子散布については、以下の動物が確認されています:

  • ヒヨドリ:日本の温帯林で主要な被食散布者として機能し、ヤブコウジの果実を採食することが自動撮影カメラで記録されています[kaken.nii.ac]。

  • ツグミ類(シロハラ、トラツグミなど):冬季に林床の赤い果実を採食し、種子散布に関与します[kaken.nii.ac]。

  • メジロ:小型鳥類ですが、果実を飲み込むことで種子散布に寄与する可能性があります[kaken.nii.ac]。

散布メカニズムと効率

  • ヒヨドリの重要性:口径が大きい鳥種(ヒヨドリなど)は果実を丸ごと飲み込む傾向が強く、種子の消化耐性も高いため、質的・量的に優れた散布効率を示します[kaken.nii.ac]。

  • 中型哺乳類の関与:一部の研究ではタヌキやアナグマなどが液果を採食する可能性が指摘されていますが、ヤブコウジに関する具体的なデータは限られています[nagoya.repo.nii.ac]。

研究手法と課題

  • 自動撮影カメラ:金沢大学や石川県立大学の調査では、ヤブコウジの結実個体にカメラを設置し、鳥類の採食行動を記録しています[kaken.nii.ac]。

  • ネットワーク分析:ヒヨドリは特定の植物と強い結びつきを持つ「モジュール型」の散布構造を示すことが予測されており、ヤブコウジもその対象となり得ます[kaken.nii.ac]。

今後の展望

  • ヤブコウジの種子散布はヒヨドリに依存する傾向が強い一方、果実の豊凶や森林構造(例:竹林伐採後の結実量増加)が散布効率に影響を与えることが示唆されています[kaken.nii.ac]。

  • 他の低木(ヒサカキ、ノブドウなど)との比較から、鳥類の選好性や散布距離の差異を解明する必要があります[academist-cf]。


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