2026/05/30

水路の岸でオニグルミ堅果の殻を噛み割ろうと試す若いニホンザル

 

2024年9月中旬・午前11:25頃・晴れ 

山麓の涸れた用水路の中に居た若いニホンザルMacaca fuscata fuscata)が、梯子を使わずに、垂直のコンクリート岸壁(高さ170cm)を身軽によじ登りました。 

水路沿いの草深い小径に落ちていたオニグルミ堅果を拾うと、力任せに噛んでみました。 
しかし子猿はまだ顎の力が弱く、硬いクルミの殻を割れませんでした。 
左右対称の殻のつなぎ目に歯を立てて割るというコツをまだ知らないようです。 
この後、若いニホンザルはオニグルミ堅果を持ち去ったのか、途中で捨てたのか、後ろ姿ではよく分かりませんでした。 

今回のニホンザルはオニグルミの種子を捕食できなかったので、短距離でも持ち去ったら、種子散布を助けたことになります。 
ニホンザルの成獣になると顎の筋力が増し、オニグルミ堅果の殻を噛み割って中の仁を食べるコツを学んだ個体がでてくるそうです(種子捕食者)が、私はまだその様子を観察できていません。

関連記事(1、2年前の撮影)▶ 

春に畑を耕すトラクターの周囲で掘り出された虫を捕食するハシボソガラスとハクセキレイ(野鳥)オートライシズム

 

2026年4月中旬・午後15:15頃・くもり 

雪国にも春が訪れ、畑の土をトラクターが耕していました。 
トラクターの後部に取り付けられた回転刃で畑の表土を掘り起こした上で、フカフカの土壌をきれいに均しています。 

♀♂つがいと思われる2羽のハシボソガラスCorvus corone)がトラクターの近くに集まり、地中から掘り出されたミミズなどの土壌生物を次々に捕食していました。 
カラスは、トラクターの動きや騒音をあまり恐れていません。 
手前の農道を軽トラが走っても、ハシボソガラスは逃げませんでした。 
おそらくこの辺りを縄張りとするカラスの♀♂ペアは、農家の老夫婦やトラクターに馴れているのでしょう。 

このように、他の生物の行動を利用して採食する行動をオートライシズムと言います。 
動画をよく見ると、畑の奥にハクセキレイMotacilla alba lugens)も来ていましたが(@1:30〜)、ハシボソガラスに比べてトラクターをまだ怖がっているようです。 

田畑で見られる鳥のオートライシズムを撮影したくて、毎年注目しているのですが、ようやく明確な事例を観察することが出来ました。 
鳥類生態学(バードウォッチング)の本や写真集などに載っているオートライシズム行動がなぜか当地ではほとんど見られなくて、その理由が分からず首をひねっていました。 
爆音機や防鳥グッズなどを駆使して、作物を食害する鳥を追い払っているため、当地の鳥は農民を恐れて近づかないのでしょうか? 
(銃やカスミ網で鳥を駆除していた時代の名残り?) 
それとも、強力な農薬(殺虫剤)を毎年使っているために田畑の土壌生物が激減しているのでしょうか? 
今回の撮影成功で、後者が理由だと私は確信しました。 
(もちろん実証するには、農家の協力を得て土壌生物の数や種類をしっかり調べる必要があります。) 
農薬の使用を最小限に控えた有機農法が行われている農地では、今でも鳥と農耕機械の密接な関係が残っているのでしょう。 
逆に、農作業中に鳥のオートライシズムが見られる田畑は土壌が肥えている(土壌生物の多様性が高い)という間接的な指標になるかもしれません。 


※ プライバシー保護のため、トラクターを運転する農夫の顔に動画編集でモザイク処理を施しました。 
元々の映像素材をYouTubeにアップロードした上で、自動処理でモザイクをかけてもらおうとしたら、ヒトの顔が認識されなかったので、仕方なく自分でちまちまとやりました。


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2026/05/29

雪原の営巣地に外出から戻り巣口を除雪するホンドタヌキ♀♂:2月中旬〜下旬【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2025年2月中旬〜下旬

雪原でホンドタヌキ♀♂(Nyctereutes viverrinus)が越冬する巣穴をトレイルカメラで見張っています。 


シーン1:2/19・午後19:15・降雪・気温-3℃(@0:00〜) 
雪が降る晩に、外出していたペアの先行個体がラッセル跡を忠実に辿って帰巣しました。 
小声でクゥーン♪と鳴きました。 
巣口に溜まった新雪を前脚で掻き出してから周囲を見回すと、今度はよく通る声でクゥーン♪と鳴きました。 
巣穴に入るまで見届ける前に録画が終了。 


シーン2:2/19・午後19:19・降雪(@1:00〜)
3分40秒後に、後続個体が帰巣しました。 
巣口で雪かきしている先行個体の尻尾だけがちらっと見えます。 
後続個体は横で見守るだけで、雪かきを手伝おうとしません。 
ペアが無事に入巣するまで見届けられませんでした。 


シーン3:2/22・午後23:57・気温-4℃(@2:00〜) 
3日後の雪が降り止んだ深夜に、新雪の雪原を右からタヌキが単独で帰巣しました。 
鼻先に雪片が付着したまま歩いています。 
巣口を覗き込んでから、前脚を使って巣口の雪かきを始めました。 

除雪が一段落すると、周囲を見回して身震いしました。 
後続個体の帰りを待っているようです。


シーン4:2/23・午前0:01(@3:00〜) 
2分45秒後、日付が変わった深夜に後続個体bが同じルートで雪原を右から帰巣しました。 
巣口で待ってた先行個体aと合流すると、鼻面を突き合わせて挨拶を交わしました。 
先行個体aは身震いし、後続個体bがaに対他毛繕いしてやります。 
雪かきの労を労っているのかな? 
やがて、相互毛繕いに移行しました。 
残念ながら今回もペアが巣穴に潜り込むまで見届けられませんでした。 


※ 鳴き声が聞き取れるように、動画の一部は編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


つづく→

ツマグロヒョウモン♂とハキリバチ♀がアフリカン・マリーゴールドの花をめぐり小競り合い【ハイスピード動画】

 

2024年10月中旬・午後13:20頃・晴れ

花壇に咲いた八重咲きのアフリカン・マリーゴールドツマグロヒョウモン♂(Argyreus hyperbius)が訪花していました。 
この組み合わせは初見です。


飛び立つ瞬間を狙って、240-fpsのハイスピード動画で撮り始めました。
半開きの翅を軽く開閉しながら、口吻を伸ばして吸蜜しています。 

右から飛来したハキリバチの一種♀が目の前を通過したら、ツマグロヒョウモン♂は驚いて飛び去りました。 
腹面にスコパのあるハキリバチ♀が左から戻って来ました。 
蝶を追い出した花にせっかく着陸しそうだったのに、気づかなかった私は録画を終えてしまいました。 
ハキリバチ♀による蜜源植物の占有行動(競争相手ライバルをさり気なく追い払い)だったのでしょうか。

2026/05/28

ニホンザルの若い白変種?

 

2024年9月中旬・午前11:15頃・晴れ 

山麓の用水路沿いで遭遇した野生ニホンザルMacaca fuscata fuscata)の群れの中に、若い白猿が含まれていました。 
この個体はアルビノではなく白変種だと思うのですが、どうでしょう? 
毛皮は白っぽいのですが、ほんのり薄汚れたような色でした。 
顔色は薄いピンクで、あまり血色が良くありません。 
瞳の色素が薄い黒でした。
(「いや、赤い目をしているからアルビノだ!」と言われたら、そんな気もしてきます…。)
一応メラニン色素はある、というのが私の判断ですけど、いまいち自信がありません。
日光の当たり方が逆光気味で、いまいち分かりにくいのです。
後ろ姿の股間を見ると、おそらく若い♀のようです。

私の気のせい(観察者バイアス)かもしれませんが、この白猿は視線が定まらないというか斜視が少し入っているように思います。
だとすれば、視交叉が乱れたアルビノかもしれません。
アルビノ遺伝子の特定の遺伝子型を持つシャム猫では神経線維の並びが乱れることでより多くの交叉が見られ、網膜線維の約95%が交叉することが報告されている[20]。シャム猫ではホワイトタイガー[注釈 2]と同様に斜視になりやすく、これは異常な量の交叉を補償するための行動であると考えられている[21][22]。 (wikipediaより引用)

同じ日に、この後すぐ出会ったアルビノとは顔つきも違いますし、別個体だと思います。 


関連記事(同所同日の撮影)▶  


同じ群れの中に若い白猿(アルビノと白変種)が少なくとも2頭以上いることになります。
白猿同士で一緒に遊ぶ様子は観察できていません。
体毛の色が違うという理由で、他の仲間から差別されたりいじめられたりしている様子はありません。

ホウセンカ種子の爆発的自動散布【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2024年10月中旬・午後12:05頃・晴れ 

道端の花壇でホウセンカの花が咲いていました。 
ホウセンカと言えば、果実(蒴果)が熟すと破裂して種子をばらまくことで有名です。 
そのような種子散布の形式を自動散布とか機械散布と呼びます。 
蒴果が大きく膨らんでいたので、実演してみました。 

持参したピンセットで蒴果を摘んだら、パチンと弾けて褐色(焦げ茶色)の種子が飛び散りました。 
裂けた果皮がピンセットの先にクルクルと巻き付きます。 
240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@0:13〜)

ホウセンカはツリフネソウ科です。 
個人的には園芸植物のホウセンカよりも野草のツリフネソウやキツリフネの方に馴染みがあるのですが、そう言われてみれば確かに似ていると納得しました。 


関連記事(同年秋の撮影)▶  


うまく破裂して種子が飛び散ると爽快ですが、残念ながらこの日はまだホウセンカの蒴果が充分に熟していなかったようです。 
指やピンセットで強く押し潰す必要がありましたし、きれいに弾けないことが多かったです。 
黄緑色から茶色くなった蒴果が熟しているのかと思って選んでも、なかなか弾けませんでした。 
未熟な種子は薄い茶色でした。 
日を改めて実験をやり直すつもりが、忙しくなってやれませんでした。 
ホウセンカの蒴果を採集して、フライパンで乾煎りするとか強制乾燥させれば、ポップコーンのように豪快に弾けるのかどうか、試すのも面白そうです。 

なんとか蒴果が裂けたものの弾け飛ばなかった種子をビニール袋に採取して持ち帰りました。
写真に撮るつもりだったのに、忘れてそのうち紛失してしまいました。 


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【考察】 
Perplexity AIに相談してみました。 

Q1: ホウセンカは蒴果が破裂して種子を自動散布することで有名です。その様子を実験したいのだが、今にも破裂しそうな熟した蒴果を見分けるには?  弾ける前に蒴果の成熟度を見分けたいのであって、ごく軽い触刺激で弾けてしまった後では実験になりません。


A1: ホウセンカの蒴果は「色・硬さ・張り具合」で、破裂直前かどうかをかなり判別できます。

破裂直前の蒴果の見た目

  • 色:未熟なうちは濃い緑色だが、熟すとやや淡い緑〜黄緑、さらに黄味がかってくるものが多い。

  • 表面:ふっくらと膨らみ、ラグビーボール状で縦の筋がはっきりする(心皮の境界)。

  • 触感:軽く指でつまんだり押しただけで「パチン」と弾けるものが熟果で、つまんでもただ潰れるだけなら未熟。

 「弾ける直前」ではなく、その一歩手前で止めたいのであれば、色・大きさ・質感を組み合わせた“非破壊指標”を決めておくと扱いやすいです。

触らずに見分ける指標の例

  • 蒴果の色

    • 未熟:濃い緑色で細め。

    • 完熟・爆発直前:全体が明らかに黄〜黄緑に変わる段階(多くの園芸情報が「サヤが黄色く熟した頃」と表現)。
      → 実験用には「まだ全体が黄変しきっていないが、濃緑よりはやや明度が上がった中間段階(緑寄りの黄緑)」を優先的に採る。

  • 形とサイズ

    • 成熟に伴い長さ・太さとも増し、ラグビーボール状にふっくら膨らむ。

    • 同一株内で「最も太く、長さも最大クラスだが、色はまだ完全な黄色ではない」ものは、種子はほぼ充実していても、弾性破裂はまだやや起こりにくい段階である可能性が高い。

  • 表面の質感・光沢

    • 若い実:表面がややマットで、張りはあるが「皮が厚そう」に見える。

    • 完熟直前:皮が薄く、光沢が増し、縦筋(心皮の境界線)がくっきり浮き出る。
      → 光沢と縦筋の明瞭さをスコア化しておき、「最大級に光沢が出る直前」で採集する、といった運用ができます。

微小な非接触テストのアイデア

  • 風揺れ・茎揺らしのみで評価

    • 指で直接蒴果に触れず、花茎や株元を軽く揺らす。

    • この段階で飛ぶものは「実験用には遅すぎ」と見なし、揺らしても飛ばないが、上記の色・形の条件を満たす個体を本試験に回す。

  • 光学的な段階区分

    • 研究的にやるなら、同じ株の蒴果を色チャートや写真撮影で段階分けし、「段階3(淡緑)で採集」「段階4(黄緑〜黄)で自然破裂観察」とあらかじめ決めておくと、破裂前サンプリングと破裂挙動観察を分けやすくなります。

実験デザイン上の割り切り

  • 「確実に弾けないが種子は成熟している群」と「弾けるがまだ全部は飛び切らない群」を分けて扱うとよいです。

    • 前者は解剖・組織・含水率や機械特性測定用(色中間・最大サイズだが黄変しきっていないもの)。

    • 後者は散布挙動観察用(明瞭な黄変・高光沢で、茎揺らし程度でも一部が弾け始めるもの)。

まとめると、「全体が黄変する一歩手前で最大サイズかつ光沢が出始めた淡緑〜黄緑色の蒴果」を視覚的に選び、直接触れずに茎揺らしなどでスクリーニングするのが、非破裂状態での成熟蒴果を確保しやすい条件になります。


Q2: 充分に熟したホウセンカの種子は何色か?

A2: 充分に熟したホウセンカの種子は、黒色~黒褐色です。botanica-media+2

Q3: ホウセンカの花色は様々な品種が開発されている。どの花色の品種でも、今にも弾けそうな蒴果の色は同じか? 


A3: 現在知られている範囲では、ホウセンカの花色が違っても、蒴果の成熟過程で見られる色調変化のパターン(濃い緑 → やや淡い緑〜黄緑 → 黄〜黄褐色寄り)は基本的に同じと考えられます。hanasaku-gift+2

理由の整理

  • ホウセンカの花色のバリエーション(赤・ピンク・白・紫・複色など)は、花弁の色素やその発現に関わる遺伝子の違いによるもので、果皮や種皮の色とは独立して変化するのが普通です。horti+1

  • 園芸的な解説や教材では、品種を問わず「緑の実がだんだん熟し、黄〜黄褐色寄りになり、軽い刺激で弾ける」と説明されており、花色ごとに蒴果の色が全く異なるといった記述は見当たりません。japic+1

  • 種子も、一般に黒〜黒褐色であるとされており、花色に応じて白種子や極端に異なる色が出るという報告は通常の園芸品種では知られていません。tohokuseed+1

実務的な結論

  • 少なくとも通常流通するホウセンカ園芸品種の範囲では、「今にも弾けそうな蒴果の色」は花色によらずほぼ同様の範囲(淡い緑から黄〜黄緑、最終的には黄〜黄褐色寄り)とみなして扱って差し支えないと思われます。horti+1

  • 厳密に確認するには、複数花色品種を同条件で栽培し、果皮色の推移を定量的に記録する必要がありますが、そのような「花色別に蒴果色が系統的に違う」というデータや記述は一般向け文献では見つかっていません。hanasaku-gift+1

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