2026/05/09

林内の越冬用巣穴に来て鳴く雪国のホンドタヌキ:1月下旬〜2月中旬【トレイルカメラ:暗視映像】

 


2025年1月下旬〜2月上旬〜中旬 

シーン0:1/20(@0:00〜) 
雪深い落葉二次林でホンドタヌキNyctereutes viverrinus)が越冬する巣穴を2台の自動センサーカメラで見張っています。 
ここは以前、ニホンアナグマの営巣地(セット)でした。 
巣穴Lは深雪の下にすっかり埋もれてしまい、どうやら使われていないようです。 
もう一つの巣穴Rの入口はまだ辛うじて開口しています。 

厳冬期に往来するタヌキの記録をまとめました。 
特筆すべき行動は個別の記事にしたので、残り物になります。 

大雪が積もったので、灌木の幹に固定してある監視カメラの高さが地面(雪面)に対して相対的に下がり、赤外線の暗視モードでもタヌキに存在を気づかれやすくなり、露骨に警戒されるようになりました。 
私がときどき現場入りする度に、カメラの固定位置を幹の上にどんどんずらしたのですが、記録的な積雪量にとても追いつきません。


シーン1:1/21(@0:48〜) 

シーン2:1/22(@1:07〜) 

シーン3:1/23(@1:34〜) 
夜霧が立ち込める未明にタヌキが登場しました。 

シーン4:1/25(@1:59〜) 

シーン5:1/27(@2:32〜) 
放射冷却現象で冷え込み、雪面がガリガリに硬く凍っています。 


シーン6:2/2(@2:53〜) 
巣口Rの匂いをしばらく嗅いでいましたが、中に入れたかどうか不明です。 


シーン7:2/10(@3:17〜) 
更にドカ雪が積もって、営巣地の景色が一変しました。 

雪が降り続く晩にペアで来たタヌキが巣口Rの近くで並んで佇み、顔を寄せ合っています。 
相互毛繕いを始めました。 
やがてペアの片方が右に立ち去り、残った個体は巣穴Rに入りました。 
巣穴Rで少なくとも2頭のタヌキが越冬していることが、監視カメラの映像でようやく確かめられました。 

巣口Rに独り佇むタヌキがクゥーンと小声で甲高く鳴きました。(@5:37〜) 
深雪をラッセルしながら右から来たペアが巣口Rを素通りして、左へ向かいました。 
後続個体は、巣口Rをちょっと覗き込んでから、先行個体の作ったラッセル跡を辿って左に進みます。 


シーン8:2/11(@6:44〜) 
右から独りで来たタヌキが巣口Rでクゥーン♪と呼びかけるように鳴くことが多いです。 
パートナーが留守で心配しているのかな?と(擬人化して)想像しているのですが、タヌキの個体識別できていないので定かではありません。 

シーン9:2/12(@8:55〜) 
未明に右から左へ巣口Rを通り過ぎました。 

シーン10:2/13(@9:34〜) 
みぞれが降る未明に左から来た単独タヌキが巣穴Rに入りました。 

シーン11:2/14(@9:52〜) 
珍しく明るい時間帯(夕方)にタヌキが写りました。 
おそらく巣穴Rから出た直後で、右に向かいます。 
右の死角からクゥーン♪と鳴く声が聞こえました。 

右から来たペアが、巣穴Rの状態を点検してから、左に立ち去りました。 
後続個体(♀?)はしばらく名残惜しそうに巣穴Rに留まっていましたが、尻尾を高々と上げたまま、左へ歩いて行きます。 
林床の雪面は溶けかけた湿雪で、歩きにくそうです。 

しばらくすると、なんと3頭目のタヌキが巣口Rから顔を出して、さっきの訪問者を見送りました。 

その日の深夜には、独りで左へ立ち去るタヌキが写っていました。 

シーン12:2/15(@12:04〜) 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 
※ 鳴き声が聞き取れるように、動画の一部は編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


雪国の森で厳冬期も樹上にぶら下がっているキカラスウリの熟果

 



2025年2月中旬・午前11:25頃・くもり 

スギ防風林で定点観察に来ると、隣接する落葉灌木(樹種不明)からキカラスウリの果実がいくつもぶら下がっていました。 
厳冬期の吹雪や嵐の後でもキカラスウリの熟果が落ちずにしぶとく残っているということは、蔓がよほど丈夫なのでしょう。 
キカラスウリの葉はとっくに枯れています。 
鳥につつかれた食痕がある熟果もありました。 

キカラスウリの果実は、ウリ状果(瓢果、液果の一種)に分類されます。 
その種子散布は被食型の動物散布です。 
実はこのキカラスウリ群落はホンドタヌキNyctereutes viverrinus)の溜め糞場wbcのすぐ横にあるので、種子散布の観点からも興味深いです。 
タヌキの溜め糞にキカラスウリの種子が未消化のまま含まれていることが実際に報告されているらしいのですが、私はまだ確かめていません。 

タヌキの溜め糞場wbcの近くで芽生えてスギ林床に蔓延り始めたキカラスウリ?の蔓や葉の写真を2023年7月下旬に撮り、この記事で紹介しています。

根雪が積もる前の初冬に見つけたキカラスウリの落果には野生動物の歯型が付いていました。 (前回の記事の写真を参照)
少し味見しただけで食べかけを捨てたということは、まだ不味かった(未熟果に多く含有するククルビタシンが苦かった)ようです。 
私としては、蔓にぶら下がっていたキカラスウリの熟果をもぎ取って味見したのはタヌキではなくニホンザルの仕業ではないかと疑っていて、いつかトレイルカメラに採食シーンが写るのではないかと期待しています。 


つづく→トレイルカメラで証拠映像を撮る 

2026/05/08

ホンドタヌキの巣穴がある雪原を昼夜うろつくホンドギツネ:2月中旬【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2025年2月中旬

シーン0:2/16・午後14:30・くもり(@0:00〜) 
雪深い休耕地でホンドタヌキの家族が越冬する巣穴を自動撮影カメラで見張っています。 
ホンドギツネVulpes vulpes japonica)の登場シーンをまとめました。 


シーン1:2/16・午後21:35・気温0℃(@0:03〜) 
尻尾がフサフサした個体が晩に現れ、タヌキ営巣地の雪原を横切りました。 
雪面は凍っていて、キツネが歩いても足跡が残りません。 
タヌキの巣口に立ち寄るかと思いきや、避けるように戻って行きました。 

余談ですが、レンズの至近距離にいつの間にか細い糸が張り巡らされていて、それが夜風に揺れています。 
変温動物のクモは休眠越冬しているはずなのに、厳冬期の夜にクモの糸が写るのは意外でした。 
どうやら、晴れて気温が上がる昼間にクモが覚醒して活動していたようです。 


シーン2:2/18・午前11:58・降雪・気温2℃(@0:24〜) 
なんと真っ昼間から、冬毛のキツネが登場しました。 
今回も尻尾がフサフサした健常個体です。 
雪が降る中、左から来たキツネが、なぜか突然、手前に向かって走り出しました。 
手前にある落葉二次林内に何か獲物でも見つけたのでしょうか? 
新雪にキツネの足跡が残ったものの、白飛びしていて見えにくいです。 


つづく→

隠れ家を補修するアカオニグモ♀(蜘蛛)

 

2024年10月下旬・午後13:45頃・くもり 

里山の斜面をトラバースする細い山道(ほぼ廃道状態)の草間にアカオニグモ♀(Araneus pinguis)が円網を張っていたようです。 
数枚の枯葉を綴った隠れ家で追加の糸を張り巡らして補強しています。 


クモが支柱としていた植物(種名不詳)の茎にヤマノイモの蔓が巻き付いて枯れ、むかごが付いています。

もしかすると隠れ家ではなくて、これからそこに卵嚢を産み付けるのかもしれません。 



先を急ぐ用事のあった私は、山道を通せんぼしていた網を破って進みます。

アカオニグモを見かけたのは久しぶりかもしれません。
このまま温暖化が進むと、アカオニグモなど北方系のクモは激減し、やがて姿を消すのではないかと心配です。
高山地帯にしか分布しなくなるのでしょうか。

2026/05/07

雪原の巣穴に出入りする1〜3頭のホンドタヌキ:1月下旬〜2月中旬【トレイルカメラ:暗視映像】

 


2025年1月下旬〜2月中旬 

シーン0:1/20・午後12:59・晴れ(@0:00〜) 
雪深い休耕地でホンドタヌキ♀♂(Nyctereutes viverrinus)の家族が越冬する営巣地を自動センサーカメラで見張っています。 
昼間に晴れると雪原からの反射が眩しくて(白飛びして)、足跡などは見えません。 


シーン1:1/21(@0:07〜) 
夜になると、赤外線の暗視カメラで雪原の足跡がしっかり見えるようになります。 
巣口から四方八方に足跡が伸びている(放射状に6本の獣道)ことが分かります。 


シーン2:1/22(@0:15〜) 


シーン3:2/1(@0:24〜) 
新雪が積もった雪原には足跡が一つも付いていません。 
静かな晩に相次いで登場した3頭のタヌキが、新雪の下に完全に埋もれてしまった巣口を素通りしています。 

3頭のタヌキが行動を共にしているのは珍しいです。 
親子なのかな? 
それとも、発情の近い♀を♂がストーカーしているのでしょうか。 


シーン4:2/8・午前後・気温(@1:04〜) 
いつの間にか、監視カメラの画角が斜めにずれていました。 
奥に見える地平線は本来、水平になっているはずです。 
営巣地は深い新雪で覆われ、動物の足跡が完全に消えています。 

雪が激しく降りしきる深夜に、巣穴からタヌキのペアが外に出てきました。 
(そもそも、大雪が降る前に巣ごもりする際の入巣シーンがなぜか撮れていません。) 
先行個体が雪原をラッセルしながら右に立ち去りました。 
しばらくすると、後続個体がパートナーのラッセル跡を忠実に辿って外出します。 
それでも深雪ラッセルの苦行を強いられます。 
このペアが帰巣するシーンも撮れていません。 


シーン5:2/10(@1:48〜) 
2日後の小雪がちらつく晩も、ペアで巣穴から外出します。 
再び営巣地は新雪で覆われ、雪原の足跡がすっかり消えていました。 
先行個体が雪原をラッセルしながら、珍しく左下手前に立ち去ります。 
しばらく巣口で油を売っていた後続個体が、ようやく外出しました。 
先行個体のラッセル跡を忠実に辿っても、深雪に難儀しています。

2.5時間後に先行個体が帰巣しました。 
出かける際に作ったラッセル跡を忠実に辿って巣口まで辿り着きました。 
2頭が通った後なので、帰路にラッセルは不要で、かなり楽に歩けます。 
巣口の匂いを嗅ぎ、周囲を警戒しています。 
後続個体の帰りを待っているのかな? 

5.5分後に後続個体が同じラッセル跡の獣道を辿って易々と帰巣しました。 
出迎える先行個体はおらず、すでに巣内に入った後でした。 

アニマルトラッキング(動物痕跡学)の本に書いてある通り、タヌキが雪面を歩くと、左右2列の足跡が付くことが実際に映像を見るとよく分かります。 
尻尾の先で雪面を擦りながら歩いています。 
それに対してキツネは肩幅が狭いのか、1列の足跡しか付かないので、足跡の付き方から見分けられます。 

この個体も入巣シーンを撮らせてくれませんでした。
もしかすると、タヌキは暗闇で怪しく光る(赤外線を照射する)監視カメラの存在に気づいていて、起動中は入巣しないように用心しているのかな? 
(使用中のトレイルカメラは、1分間の録画をした後に少なくとも5秒間休止してから、待機モードに戻ります。) 


シーン6:2/11(@3:21〜) 
翌日も晩にタヌキが活動していました。 


シーン7:2/12(@3:31〜) 
巣口を中心に、複数の古い足跡が雪原に縦横無尽に残っています。 
どうも、監視カメラの撮り損ねが多いようです。 
低温でアルカリ電池の電圧が低下しているのでしょう。 
それとも、冬毛で覆われたタヌキの毛皮の断熱性能が高くて、トレイルカメラのセンサーが熱源の動きを検知できないのでしょうか。 

タヌキのペアが晩の早い時刻に巣穴から出かけて行きます。 
新雪はそれほど積もっていなくて、ラッセルは不要でした。 

後続個体は出かけるのが億劫なのか、巣口にしばらく留まっています。 
その間に、周囲を見回したり身震いしたり、欠伸したり。 
痺れを切らした先行個体が右から戻ってきて、後続個体を迎えに来ました。 
一緒に出かけようと誘ってるようです。 
戻ってきた先行個体が、巣口で居座るパートナーの横を通り過ぎる際には、尻尾を高々と持ち上げました。 
どういう意味のボディ・ランゲージなのでしょう?
性フェロモンで誘っているのではないかと、勝手に想像しました。
それでも後続個体は外出を渋り、一歩も動かずに巣口の匂いを嗅いでいます。 

この後どうなったのでしょうか。
後続個体も重い腰を上げて渋々外出したのか、それとも巣穴に籠もってしまって、先行個体だけが独りで外出する羽目になったのか、監視カメラの映像からは不明です。 

1.5時間後にタヌキが営巣地を右から左へ横切りました。 
(余所者の個体かも?) 


シーン8:2/13(@5:30〜)日の出時刻は午前6:29。 
まだ薄暗い日の出前に、外出から戻ったタヌキが巣穴に入りました。
(タヌキは基本的に夜行性なので、「朝帰り」の意味合いがヒトとは違います。) 

17.5時間後の深夜に監視カメラが起動すると、早朝に帰巣したタヌキの足跡が雪原にしっかり残っています。 
右からタヌキが新雪の雪原をラッセルしながら営巣地にやって来ました。 
雪原に開口した巣口を真っ直ぐに目指しています。 
巣口の匂いを嗅いだものの、中には入らず右へ引き返しました。 
余所者のタヌキだったのかな? 


シーン9:2/14(@6:31〜) 
雪が激しく降る未明に、タヌキが単独で営巣地の雪原をうろついています。 
ようやく巣穴に入ったのに、ちょっと内見しただけで、すぐに後ろ向きで外に出てきました。 
その後も雪原を行ったり来たりしています。 

珍しく明るい夕方に巣穴から出てきたと思われるタヌキが、雪原をゆっくり歩いて右へ向かいました。 
溶けかけた湿雪(腐れ雪)に足がズボズボ潜って歩きにくそうです。 


シーン10:2/15(@9:03〜)日の入り時刻は午後17:21。 
雪明りのため、日没後もしばらくは明るいです。 
タヌキのペアが巣穴から外に出てきました。
巣口で身震いしたり、ストレッチ運動(前脚を揃えて前に伸ばし背中を弓なりに伸ばす)をしたりするのが、お出かけ前のルーチンです。 
雪面は硬く締まっているようで、タヌキが歩いても足跡が残りません。 

しばらくすると、3頭目の個体が巣穴から外出しました。 


シーン11:2/16(@9:54〜)日の出時刻は午前6:25。 
まだ真っ暗な未明に、タヌキのペアが相次いで採餌から営巣地に戻って来ました。 
雪面はガリガリに凍結しています。 
巣口で合流すると、待っていた先行個体が巣穴に潜り込みました。 
後続個体も入巣しかけたところで、録画終了。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


【考察】 
個体識別が出来ていないので、登場したタヌキ(巣穴に同居しているタヌキ)は3頭以上いるかもしれません。 
タイトルはあくまでも、動画で同時に撮れた個体数が最大で3頭だった、という意味です。 

今季は記録的な積雪量になりました。
深雪を掻き分けるようにラッセルしたり、凍結した雪面を歩いたり、雪国のホンドタヌキは厳冬期も逞しく活動しています。


林内でホンドタヌキが越冬する巣穴を覗き込み、周囲の雪を食べるハシブトガラス(冬の野鳥)

 


2025年2月中旬 

シーン0:1/20・午後14:21・晴れ・気温20℃(@0:00〜) 
明るい日中にたまたま撮れた現場の状況です。 
雪深い落葉二次林で、ホンドタヌキが越冬する巣穴を自動センサーカメラで見張っています。 
ここは以前、ニホンアナグマが巣穴を掘って暮らす営巣地(セット)でした。 
巣穴Rの入口が深雪に埋もれかけ、辛うじて開口しています。 

シーン1:2/16・午前8:24・晴れ・気温4℃(@0:03〜) 
厳冬期の朝、1羽のハシブトガラスCorvus macrorhynchos)が巣口Rの右の雪面に来ていました。
この地点でハシブトガラスが写ったのは、なんと10ヶ月ぶりです。 
左にトコトコ歩いて巣口Rを覗き込みましたが、中に入ることはありませんでした。 
体重の軽いカラスが雪面を歩いても、足が潜りません。


シーン2:2/16・午前8:26・晴れ(@1:04〜)
次に監視カメラが起動したときには、カラスは居なくなっていました。 
(おそらく、飛び去った直後なのでしょう。)
しかしすぐに、奥の林床の雪面にハシブトガラスが舞い降りました。 
トコトコ歩いて(ウォーキング)巣口Rに近づき、中をしげしげと覗き込みました。 
まさか、巣穴Rの中で越冬中のタヌキが死んでいるのでしょうか?
スカベンジャーのカラスが死骸を探す際には視覚に頼り、嗅覚は鈍いらしいです。 

 なぜかカラスが真上に軽く飛び上がりました。 
(巣内の主が軽く威嚇したのかな?) 

巣口Rを点検してから向きを変えると、巣口Rから右に伸びるアクセストレンチに積もった雪を数口食べました。 
雪を食べて喉の乾きを癒やすのなら、どうしてきれいな雪を選ばずに、わざわざ土で汚れた巣口付近の雪を食べるのか、我々の衛生感覚では理解に苦しみます。 


関連記事(13年前の撮影)▶ 樹上で雪を食べるハシブトガラス【冬の野鳥】 


2026/05/06

芝生の庭で取っ組み合いをして遊ぶニホンザルの幼獣

 

2024年11月中旬・午後13:30頃・晴れ 

山麓にある芝生が敷かれた広い庭でニホンザルMacaca fuscata fuscata)の幼獣2頭が格闘遊びを繰り広げていました。 
相手を組み伏せても甘噛みするだけで、本気の闘争(喧嘩)ではありません。 
そのまま追いかけっこ遊びに移行し、画角から消えました。 
やや遠いせいか、鳴き声は聞き取れませんでした。

ウツギの花で吸蜜するキタテハ

 

2024年6月上旬・午前11:00頃・曇りのち晴れ 

川岸に咲いたウツギキタテハPolygonia c-aureum)が訪花していました。 
初めはくもっていたので、翅をしっかり閉じたまま吸蜜していますが、日が射すと翅を半開きで開閉し始めました。 
隣接する花に移動する際は、わざわざ飛ばずに歩いて移動します。 

関連記事(10年前の撮影)▶ ウツギの花蜜を吸うキタテハ 

このキタテハは、翅に破損の全くない綺麗な個体でした。 
越冬明けの秋型の個体なら、翅に損傷が多少あるはずです。 
温暖化の進行で、夏型の個体が早くも羽化してきたのでしょうか? 
Perplexity AIに質問してみた回答がこちらです。
キタテハ夏型の発生時期は一般的に7月上旬~8月中旬とされており、秋型は8月下旬から9月上旬に見られます。 越冬した秋型成虫の活動終見記録は6月30日とされており、6月上旬はまだ越冬明け個体が活動している時期にあたります。 夏型が羽化してくるのは7月以降が多く、6月上旬にはまだ夏型は出現していません。

近く(川岸)のヨシ群落でオオヨシキリ♂(Acrocephalus orientalis)がひっきりなしに囀るさえずる声が聞こえます。

2026/05/05

林内の深雪に埋もれた巣口で野ネズミを狩ろうと突進するホンドタヌキ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2025年2月中旬・午後23:00頃・気温-1℃ 

大雪が積もり、ホンドタヌキNyctereutes viverrinus)が越冬する落葉二次林内の巣穴Rがすっかり埋もれてしまったようです。 
ここは以前、ニホンアナグマの営巣地(セット)でした。 

晩遅くに右から単独で来たタヌキが、巣口Rの雪面に突然飛びかかりました。 
おそらく、雪の下に野ネズミ(ノネズミ)が動く気配を感じて、狩ろうとしたのでしょう。 
キツネやテンの狩りのように、前脚を揃えて飛びつきました。 

関連記事(2ヶ月、1年前の撮影)▶  


1.5倍に拡大した上で、1/3倍速のスローモーションでリプレイ。(@0:18〜) 
モナカ状に表面だけ硬く凍った雪面で後足が踏ん張れず、踏み抜いてしまってバランスを崩し、狩りは失敗に終わりました。 

その後、タヌキはすごすごと右に立ち去りました。 

在巣のタヌキ個体を脅かして立ち退かせ、巣穴を乗っ取ろうとしている?という可能性も思いつきましたが、穿ち過ぎの解釈でしょう。 


雪国のスギ林床で餌を食べ歩くキジバトの群れ【冬の野鳥:トレイルカメラ】

 



2025年2月中旬・午前10:25頃・くもり・気温5℃ 

スギ防風林の中にあるホンドタヌキNyctereutes viverrinus)の溜め糞場WBCを自動撮影カメラで見張っています。 

キジバトStreptopelia orientalis)3羽の群れが、落ち葉や落枝が散乱した雪面を歩き回りながら、あちこち啄んでいました。 
スギの球果から林床の雪面にこぼれ落ちた種子を食べ歩いているのでしょう。

右の個体がタヌキの溜め糞に近づきかけたものの、右に離れて行きました。 
キジバトは種子食性なので、タヌキの糞塊に含まれる植物の種子を食べるかと期待したのですが、予想が外れました。 

左の2羽は仲良しで、並んで採食しています。 
キジバトの小群は手前へ立ち去りました。 


つづく→

2026/05/04

休耕地の雪原を夜に跳ね回り、座って毛繕いする冬毛のニホンノウサギ【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2025年2月中旬

シーン0:1/20・午後12:59・晴れ(@0:00〜) 
大雪の積もった休耕地でホンドタヌキ♀♂(Nyctereutes viverrinus)が暮らす営巣地を自動センサーカメラで見張っています。 

冬毛のニホンノウサギLepus brachyurus angustidens)が登場したシーンをまとめました。 


シーン1:2/13・午前4:07・みぞれ・気温-1℃(@0:05〜) 
奥に見える地平線(農道)は水平なのですが、灌木に固定してあるトレイルカメラがいつの間にか斜めにずれてしまいました。 

厳冬期のみぞれが降る未明に、雪原を右下から右上奥へ走り去るノウサギの後ろ姿が写っていました。 
途中で止まって、雪面に座り込みました。 
方向転換して右から左奥へ雪原を横切りました。 
奥の農道に達したようですが、もはやトレイルカメラの赤外線が届きません。 


シーン2:2/15・午後22:00・気温-4℃(@0:32〜) 
2日後の晩にもノウサギが登場。 
凍結した雪原を左から来て、タヌキが越冬する巣口の横で立ち止まりました。 
雪面の匂いを嗅ぐと、左に引き返しました。 

左端の雪原で立ち止まると、座って毛繕い。 
舌で毛皮を舐めています。 
なかなか立ち去りませんでした。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


【考察】 
意外にも、この地点でノウサギが写ったのは初めてです。 
ときどき雪面に足跡を見かけるのですが、餌となる植物が少なくて捕食圧が高いのかもしれません。
この辺りでは、キツネ、テン、イタチ、フクロウなどの天敵が暮らしています。 

ニホンノウサギがホンドタヌキの巣穴に興味を示したり潜り込んだりすることはありませんでした。


つづく→

アリが来るとボケの枝から跳んで逃げるマミジロハエトリ♂(蜘蛛)

 

2024年4月中旬・午後14:25頃・晴れ 

道端に植栽されたボケ(木瓜)の灌木に赤い花が咲きました。 
訪花昆虫を観察していると、マミジロハエトリ♂(Evarcha albaria)を見つけました。 

細い横枝の上で獲物を待ち伏せしているようです。(日光浴かな?) 
同じ枝を伝って赤っぽいアリ(種名不詳)が奥から接近すると、マミジロハエトリ♂はくるっと向き直りました。 
獲物と認識してアリに跳びつくかと思いきや、アリが一気に間合いを詰め、マミジロハエトリ♂を追い払ってしまいました。 
マミジロハエトリ♂は慌てて枝から跳び下りて逃げたようですが、徘徊性のクモは常に命綱の「しおり糸」を張っているため、ほとぼりが冷めたら元の横枝に戻って来れます。 

ハエトリグモとアリの遭遇を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@0:12〜)

2026/05/03

林内で越冬するホンドタヌキの営巣地で霧の立ち込める晩に吠えたのは誰?【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2025年2月上旬・午後23:35頃・気温-8℃ 

雪国の落葉した二次林でホンドタヌキ♀♂(Nyctereutes viverrinus)が越冬する巣穴を自動撮影カメラで見張っています。 
ここは以前、ニホンアナグマの営巣地(セット)でした。 

霧の立ち込める深夜に、左奥の暗闇で白く光る目が動いています。 
キョン、キョン♪と甲高く鋭く鳴く声が聞こえました。 
次は、唸るような吐息のような鳴き声も聞こえました。 


※ 鳴き声が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


【考察】
全身像が写らなかったので、鳴き声の主は想像するしかありません。 
タヌキが越冬する巣穴の近くなので、監視カメラに写る確率が一番高いのはホンドタヌキです。 
発情期が近いので、タヌキ同士の小競り合いが増えているのではないかと想像しています。 



しかし、コンコン♪と鳴いたのだとしたら、ホンドギツネかもしれません。 

渡邉智之『きみの町にもきっといる。となりのホンドギツネ 命のつながり』によれば、
キツネの声は大きく2つに区別できるとしています。その1つは、おたがいの位置を確かめ合うための声であり、遠いときには大きく「クォクォクォーン」といったように、近くでは「ウォウォウォーン」などと小さく鳴くものです。2つ目は、おたがいの強さを競い合うときに出す声で、強さを示したい方は「ガッガッ」とか、「ゲッゲッ」などと、どなるような声が力強く短く繰り返されます。一方で、弱いことを伝える方は、「ミーミー」とやさしくなだめるような声を出したり、「キーキー」といった叫びにも似た金切り声を出したりします。さらにこれら2つの種類とは異なるものに、女の人の叫び声のように「ギャーン」とも聞こえる声があり、交尾をする時期によく聞かれますが、その意味はあまりよくわかっていない

難しい応用問題が出題されて五里霧中です。 
クリアな映像でタヌキやキツネが鳴いている映像を少しずつ地道に撮り貯めるしかありません。 
ホンドギツネがギャーン♪と鳴く声は、翌年の冬にようやく撮影できました。(映像公開予定)



ニホンザルの採食行動を真似て、ミズヒキの実(赤マンマ)を採取してみる

 



2024年10月上旬〜中旬〜下旬 

トレイルカメラで撮れた映像はやや遠かったので、ミズヒキに馴染みのない視聴者には猿が何をしているのか分かりにくかったかもしれません。 
ミズヒキの穂を私が手でしごいて実(赤マンマ)を採取する様子を実演してみました。 

昔は幼少期の「ままごと」でよく集めたものです。 
「アカマンマ」と称して、ミズヒキやイヌタデの実をお椀一杯に集めればお赤飯(の真似事)になるのです。 
田舎の子供は今でもやっているのかな? 



シーン1:10/17・午後14:35頃・くもり(@0:00〜) 
裏庭に咲いていたミズヒキで試してみます。 
左手でミズヒキの茎を摘み、下から上に果穂をしごいて痩果を採集します。 
ゆっくりしごかないと、プチプチと音を立てて弾け飛んでしまう実も多く、無駄が多いことが分かりました。 


シーン2:10/21・午後12:45頃・晴れ(@0:44〜) 
二次林の林床に咲いていたミズヒキでも実演してみました。 


シーン3:10/10・午後12:45頃・気温14℃(@1:30〜) 
里山の湧水湿地帯に設置したトレイルカメラで撮れた映像を再掲します。 
ニホンザルMacaca fuscata fuscata)の群れが左から遊動してきました。
一部の個体が、水溜りの岸辺に自生するミズヒキの茎を手でしごいて痩果を食べていました。 
手を使わず、穂花を口に咥えながらしごいて直接食べることもありました。 

初めは1.5倍に拡大した映像をお見せします。 
次に等倍のオリジナル動画でリプレイ。 


【考察】 
ミズヒキにとってみれば、種子捕食者の採食行動は災難でしかありませんが、収穫の際に痩果がこぼれ落ちて種子散布にわずかながらも寄与しているかもしれません。 
Perplexity AIで調べてみると、ミズヒキ種子の散布形式は意外にも付着散布でした。

ミズヒキ(Persicaria filiformis)の痩果は、主に動物付着散布(エピズォオコリー)です。wikipedia+1

散布の仕組み

成熟した痩果は宿存する花被片に包まれ、花柱が残存して先端が鉤状(カギ状)に曲がります。この鉤状花柱が動物の毛、羽、または人の衣服に絡みつき、運ばれて離脱します。kotobank+1
果実はレンズ状(長さ約2.5mm)で小型・軽量、柄の関節から簡単に落ちる構造も付着散布に適しています。matsue-hana+1

補足

  • 水辺に生育するため水流散布の可能性もありますが、主文献では動物付着が強調されます。wikipedia

  • タデ科イヌタデ属の多くが同様の鉤状構造で付着散布に適応しています。kotobank


念のためにChatGPTにも問い合わせてみた(セカンド・オピニオン)回答がこちら。

ミズヒキ(ミズヒキ(Persicaria filiformis))の痩果は、主に**付着散布(epizoochory)**によって運ばれます。

仕組み

ミズヒキの果実(痩果)は非常に小さいですが、外側に**かぎ状の突起(微細な刺状構造)**を持っています。これが重要です。

  • 動物の体毛(哺乳類)や羽毛(鳥類)

  • 人の衣服

などに引っかかることで、親株から離れた場所へ運ばれます。

特徴的な点

  • いわゆる「ひっつき虫」の一種だが、
    オナモミやヌスビトハギのような大型で目立つ構造ではなく、
    非常に小さく、気づかれにくいのが特徴です。

  • 林縁や林内の獣道沿いに多いのは、こうした動物依存の散布様式と整合的です。

補足

タデ科の仲間には風散布や水散布も見られますが、ミズヒキは形態的に見て風で遠距離に飛ぶ構造はなく、基本はこの付着散布が中心と考えられています。


キンミズヒキ(バラ科)の実が「ひっつき虫」のように付着散布されるのは経験から知っていたのですけど、ミズヒキ(タデ科)もそうだとは気づきませんでした。 

野山を遊動するニホンザルの毛皮にミズヒキの痩果が付着し、互いに毛繕いしながら食べたはずです。 
その味を知った猿たちはやがて、自生しているミズヒキの穂から痩果を直接採食するようになったのかもしれません。 


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