2026/06/13

ニホンカモシカは水路橋を渡るか?

 


2025年8月中旬・午後12:20頃・晴れ 

山麓で遭遇したニホンカモシカ♂(Capricornis crispus)をこっそり追跡して来たら、水路橋のたもとまでたどり着きました。 
農業用水が流れる鉄パイプが深い谷を渡して架けられ、その上が(保守作業用の)細い橋になっているのです。
どうやらカモシカにとっては歩き慣れた道のようで、コンクリートの土台をひょいと登りました。 
カモシカはコンクリートの階段を降りて水路橋へ侵入し、姿が見えなくなりました。 

深い谷を跨ぐ水路橋を渡っているカモシカをどうしても撮りたかった私が急ぎ足で近づいたら、カモシカに気づかれてしまいました。 
カモシカは幅の狭い水路橋を渡り始めた地点で振り返り、私を凝視しています。 
濡れた鼻腔がひくひく動き、私の体臭を嗅ぎ取ろうとしています。 
ねじった首が疲れたのか、今度は逆から振り返って私を見つめています。 
正面から見たニホンカモシカの顔は、眼下腺が腫脹して眠そうな目つきでした。 
この個体の耳や角に分かりやすい特徴はありませんでした。 
角がやや細いので、若い♂個体かもしれません。 

明らかに私を警戒して水路橋を渡る気が失せ、引き返して来ました。 
再びコンクリートの階段を少し登りかけて、私と対峙しました。 
このとき私は強引に近づいて、カモシカを追い出すように水路橋を再び渡らせようと考えたのですが、作戦失敗です。 
野生動物はなかなか思い通りに動いてくれません。 

カモシカが階段を登りきったときに、後傾姿勢になり、下腹部にピンクの陰茎(亀頭?)が見えました!(赤丸@3:52〜4:00) 
(まさかピンクの「でべそ」ではないですよね?) 
ニホンカモシカの外性器はいつも毛で隠れているために、性別を野外で見分けるのはとても難しいのです。
♂の陰茎は初見かもしれません。 
今回の個体は、冒頭で歩き去るカモシカの後ろ姿で股間に陰嚢が見えたので、♂だと分かっていました。 

私に邪魔されて水路橋を渡るのを諦めたカモシカ♂は、谷沿いの崖を登りはじめました。 
どうやらそこも通い慣れた獣道になっているようです。 
再び私を振り返って、ペロペロと舌なめずりしました。 
手前に蚊柱(ユスリカの群飛)が立っています。 
崖に佇むカモシカ♂は、皮膚をピクピク動かしたり、尻尾を振ったりして、しつこく体につきまとう吸血昆虫(ヤブ蚊など)を追い払っています。 

急斜面に生えたミズナラ幼木の葉裏の匂いを嗅いでから、顔を擦りつけて眼下腺からの分泌物で匂い付けをしました。(@4:35〜) 
私が見ている前で、やんわりと縄張り宣言のマーキングをしたことになります。 
この後カモシカ♂は、さらに崖をよじ登って藪の中に姿を消しました。 

今回出会った個体♂は、一度も鼻息を荒らげて私を威嚇することはありませんでした。 


【考察】 
水路橋を渡るカモシカのスクープ映像が撮れなかったのは、残念でした。 
欲を出して焦った私の立ち回りが色々とまずかったようで、反省です。 
フィールドでは変な欲を出さずに無心で野生動物を追跡・観察・撮影するのが一番ですね。

それでも、野生ニホンカモシカ♂の外性器(陰茎)をちらっと観察できたのは、大きな収穫でした。
排尿姿勢になった時に陰茎や尿道口が解剖学的にどこにあるのか、これで分かりました。
カモシカの♂は立ち止まったままで(腰を落とさず)排尿し、小便は亀頭の尿道口から前方に飛びます。



ニホンカモシカは水路橋を渡るか?とタイトルに掲げた問題を追求するためには、橋の袂に無人の監視カメラを設置して証拠映像を撮るのが一番です。
運用しているトレイルカメラの数が限られているため、なかなか手が回りません。
ちなみに、ニホンザルの群れが水路橋を我が物顔で渡る様子は、何度も直接観察しています。

サクランボ果実の食べ方を幼鳥に教えるスズメの親鳥(野鳥)巣外給餌

 

2026年5月下旬・午後14:05頃・晴れ 

郊外の住宅地で物置小屋の錆びたトタン屋根にスズメPasser montanus)の親子が留まっていました。 
頬の黒斑が濃いのが成鳥で、巣立ったばかりの幼鳥は頬の黒斑が薄くて嘴の縁が黄色いのが特徴です。 
横に立つサクランボの庭木に果実が鈴なりに実り、赤く熟した落果や種子がトタン屋根にたくさん散乱しています。 

親鳥のスズメがサクランボの赤い落果を食べていました。 
ムクドリと違って体の小さなスズメは、サクランボ果実を丸呑みにするのではなく、果肉だけを啄んでいます。 
その近くで空腹の幼鳥が翼を小刻みに震わせて餌乞いしています。 
餌乞いに特有の鳴き声を発しているはずですが、カメラに対して後ろ向きですし、遠くから撮影していたので聞き取れませんでした。 
周囲でチュンチュン♪とにぎやかに鳴いているのは、別個体のスズメたちです。 

 幼鳥はすぐ横に落ちていたサクランボの種子を見つけると、興味を持ってつついてみたのの、餌ではないと悟って食べませんでした。 
幼鳥が駆け寄ると、親鳥は食べ残しのサクランボ落果を幼鳥とシェアして一緒に食べ始めました。 
親子で交互にサクランボの果肉を啄んでいます。 

やがて親鳥がそのサクランボ落果を丸ごと咥えると、器用に果肉だけを食べています。 
それを見て横の幼鳥が餌乞い(給餌の催促)を再開しました。 
スズメの親鳥は幼鳥にサクランボの食べ方を教えているようです。 
親鳥がその場に落とした食べ残しのサクランボを幼鳥がもらって食べ始めました。 
幼鳥も教わった通りにサクランボ熟果を丸ごと咥え、果肉だけをちびちび食べています。 

その間に親鳥はホッピングでトタン屋根を下り、幼鳥から離れて行きました。 
最後に幼鳥は、食べかけのサクランボ果実を咥えて飛び去りました。 


【考察】 
初夏に核果が実るサクランボの種子散布の戦略は、被食型の動物散布です。
スズメはサクランボ核果の果肉だけをついばみ種を捨てるので、普通はサクランボの種子散布者ではありません。 
しかし今回の事例では、スズメの幼鳥が食べかけたサクランボの果実を持ち去ったので、母樹から離れて分布を広げる種子散布を助けたことになります。

2026/06/12

両目を失明した雪国のホンドタヌキが、運んできた獲物を巣穴近くの雪の下に埋めて隠してから巣内で休む【トレイルカメラ:暗視映像】貯食行動

 


前回の記事:▶ 雪深い二次林の巣穴で越冬するホンドタヌキ:2月中旬〜下旬【トレイルカメラ:暗視映像】 


2025年3月上旬

シーン0:3/10・午後12:19・晴れ・気温23℃(@0:00〜) 
シーン0:3/10・午後16:40・晴れ・気温13℃(@0:03〜) 
雪国の二次林でホンドタヌキ♀♂(Nyctereutes viverrinus)が越冬する巣穴Rを2台の自動センサーカメラで見張っています。 
ここは以前、ニホンアナグマの営巣地(セット)でした。 


シーン1:3/10・午後17:07・晴れ・気温9℃(@0:07〜) 日の入り時刻は午後17:44 
夕方に画面右下から単独で来たらしいタヌキが、巣口Rの中を覗き込んでいました。 
その足跡が雪面に残っています。 

タヌキが顔を上げたら、血まみれの大きな肉片を咥えていました。 
この巣穴に潜む野ネズミにしては大き過ぎます。 
こんな大きな獲物を生きたままタヌキが狩れるとは思えません。 
雪原で行き倒れた野生動物とか車道で新鮮なロードキル(死骸)を見つけて、ここまで運んできたのでしょうか。 
拡大すると、獲物は鮭(サケ)など大きな生魚のようにも見えます。 
どこか近所の庭に忍び込んで池の鯉(コイ)を狩ってきたのでしょうか? 

巣内でごちそうを食べるのかと思いきや、タヌキは獲物を咥えたまま、左へ運んで行きます。 
タヌキが歩くと、溶けかけた雪面(いわゆる腐れ雪)にズボズボと膝まで潜っています。 


シーン2:3/10・午後17:08・晴れ・気温8℃(@0:33〜) 
つづきが別アングルの監視カメラに写っていました。 
獲物を口に咥えたタヌキが雪原を少し運ぶと、立ち止まって獲物を雪面に降ろしました。 
血まみれの顔を雪で洗っているように初めは見えたのですが、どうやら鼻面を使って雪面に穴を掘っているようです。
雪面に置いた獲物に周囲の雪をかけて埋めようとしているのだと分かってきました。 
それにしても、穴掘りで前脚を使わないのが不思議です。 
前脚を怪我しているのでしょうか?

雪国のホンドタヌキによる貯食行動を初めて観察できたのに、獲物を埋め終える前に1分間の録画時間が終わってしまい、残念無念。 


シーン3:3/10・午後17:09・晴れ(@1:35〜) 
47秒後にトレイルカメラが再び起動すると、獲物を雪の下に埋め終えたタヌキが空荷で巣口Rに戻って来ました。 
振り返って貯食した位置をしっかり確認してから、巣穴Rの奥に潜り込みました。 


シーン4:3/10・午後17:09・晴れ(@2:13〜) 
入巣Rシーンが別アングルからも撮れていました。 

巣口Rで少し雪かきしてから、中に入りました。 
このとき普通に前足を使ったので、負傷で痛めている訳ではないことが分かります。 


シーン5:3/10・午後19:26・気温0℃(@2:55〜)
すっかり暗くなった晩にタヌキが巣穴Rの外に出てきました。 
背中を弓なりに伸ばすストレッチ運動をしてから、外出します。 
(この行動は、出巣直後のタヌキがよくやります。) 
雪面に新しい足跡は付いていないので、別個体が登場したのではありません。 
さっき巣外で魚?を貯食した個体が、巣穴で約2時間15分間、寝ていたことになります。 

雪面の匂いを嗅ぎながら監視カメラの方へ歩いて来ると、タペータム(輝板)が両目とも赤外線を反射していない(失明?)個体であることが分かりました。 
少なくとも夜には私でもしっかり識別できる個体でした。


【考察】 
長い期間トレイルカメラで営巣地を地道に定点観察してきましたが、久しぶりにトップレベルで面白い(ワクワクする)行動が記録できました。 

まさか越冬中に死んだ仲間の死骸を埋葬したのか?と早とちりしそうになったのですが、 運んできた獲物(生魚?)を営巣地の雪の下に埋めたのです。(貯食行動
雪面に深い穴を掘って埋めたのではなく、獲物の上に周囲からかき寄せた雪をこんもりと乗せて隠しただけです。 
食べ残した餌を隠すだけでなく、腐らないように冷蔵保存する効果も雪にはあります。 
この死骸を後で両目失明タヌキが掘り出して食べるかどうか、注目です。 
キツネや他のタヌキなどに見つかって盗まれないのか、心配です。 

実は、この辺りで暮らす野生動物(タヌキやキツネ)が魚の死骸を冬に運んでくるシーンは、翌年もトレイルカメラに何度か写っていました。 (映像公開予定)
もしかすると、近所の誰かが毎年冬に野生動物へ給餌している可能性がありそうです。 
(魚をさばいた残渣を外に捨てているだけかもしれません。) 

両目が失明(タペータム機能の喪失)した個体でも、毛並みや肉付きを見る限り、健康そうです。
少なくとも明るい昼間は視覚のハンディキャップが顕在化しないようで、獲物を見つけて営巣地まで運んでこれました。


早春の池で煮干しをかじるトビケラの幼虫を一時捕獲(エグリトビケラ科?)

 



2026年4月上旬・午後12:15頃・晴れ 

山麓にあるヤマアカガエルRana ornativentris)の繁殖池を毎年早春に定点観察しています。 
この日は卵塊から孵化した幼生(オタマジャクシ)の群れが岸辺付近の浅い水中に蠢いていました。 
その様子を動画に撮り始めたら、後に登場するトビケラ幼虫が一緒にちらっと写っていました。(冒頭の赤丸○) 
しかしカモフラージュの効果抜群の蓑を身にまとっているため、このときの私はまだ気づいていません。 
オタマジャクシが動き回るので、水底のゴミが揺れているだけのように見えます。 

試しに餌として、煮干し(無塩タイプ)をヤマアカガエル幼生の群れの近くに投入してみました。(@0:36〜) 
水中に煮干しの匂い物質(ダシ)が拡散するまで、しばらく時間がかかります。 
予め煮干しの頭部を取り除き、背骨に沿って半分に裂いておくと(2枚おろしの状態)、煮干しの匂いが早く水中に拡散することが後に分かりました。
やがて、オタマジャクシが煮干しに群がり、ちびちびと食べ始めました。 
このとき煮干しの端に1匹のトビケラ幼虫が食いついていることに、動画を見て初めて気づきました。(赤い矢印⇩@1:09〜) 





しばらく経つと、蓑をかぶった(筒巣を背負った)トビケラの幼虫が新たにもう1匹合流し、同じ煮干しの別の部位を食べています。(赤い矢印⇦@1:46〜) 

三脚を使って動画を長撮りしていると、煮干しがオタマジャクシの集団につつかれて水中で移動してしまったので、私が煮干しを鉛筆でつついて画角の中央に戻してやりました。 
煮干しを動かしても、謎の異物はしっかり付着して離れません。 
ただの水底のゴミではあり得ません。 
現場の私もこれでようやくトビケラの幼虫だと確信できました。 
筒巣に入って身を守りつつ、その端の開口部から顔だけ外に出して、煮干しを食べているようです。 

1匹の筒巣の腹端に白っぽい粘液のような物質が付着していたのは、トビケラ幼虫が排泄した糞なのでしょうか?(右の個体@2:02〜)
巣材を筒巣に固定するために分泌した接着剤なのかと初め勘違いしたのですが、そのための絹糸は腹端ではなく口から吐くとPerplexity AIに教えてもらいました。
周囲のオタマジャクシは煮干しに夢中で、トビケラ幼虫の糞?を食べることはありませんでした。
謎の白い水溶性分泌物をちゃんと分析した訳ではないので、ヤマアカガエル卵塊のゼラチン質が分解された断片がたまたまトビケラ幼虫の筒巣に付着していただけかもしれません。

謎のトビケラ幼虫2匹をじっくり観察するために、煮干しと一緒に手掴みで池の外へ取り出してみました。(@3:40〜) 
今回は餌を池に投入しただけですが(給餌実験)、釣り糸を付ければ、煮干しでトビケラ幼虫が釣れることになります。
巣筒は円筒状で、採寸してみると長さは約25mmでした。 
トビケラ幼虫が持ち運んでいる筒巣は、水中の落ち葉や枯れた茎など植物質の欠片を丹念に寄せ集めて作られていました。 
枯草の細長い茎や落枝を巣材として使う際には、長さを切り揃えた上で、幼虫の体軸に対して直角の向きに並べてあります。 








1匹のトビケラ幼虫は採集時に煮干しを放してしまいましたが、近くに置いてあります。 
すると筒巣の端から上半身を乗り出して、煮干しを目指して這い始めました。 
おかげで、水中では見えなかったトビケラ幼虫の頭部や胸部(地味な焦茶色)、脚(薄い茶色)などを観察することが出来ました。 
もう片方のトビケラ幼虫は、煮干しにしっかり食いついたままです。 

蓑の巣材が濡れている限り、陸上でもトビケラ幼虫はエラ呼吸が可能です。 
一方、変態前のヤマアカガエル幼生は陸上で肺呼吸できないので、ピチピチと暴れています。 

トビケラ幼虫が2匹とも煮干しに食いついたので、小魚(カタクチイワシ?)の死骸を口器で齧る様子をじっくり接写することができました。 
途中で左の個体が筒巣ごとゴロンと転がり、2匹のトビケラ幼虫が横に並んでくれました。 
おそらく同種のトビケラだと思いますが、巣筒の長さはほぼ同じでした。 
少し体格差があるのは、栄養状態(それまでの摂食量)の違いでしょう。 

持ち帰って家の水槽で飼育し成虫が羽化すれば、私にもトビケラの種類が同定できるかもしれません。 
しかし、持ち帰る容器を何も持ってきませんでしたし、水槽の水温を低く保ち流水にするなどの飼育ノウハウが難しそうなので、水生生物に疎い私は諦めてしまいました。 
元の池に戻してやり、微速度撮影を続けました。 




【考察】 
私が煮干しを給餌する前に、自然状態のトビケラ幼虫は池の底で何を食べていたのでしょうか?

筒巣に入ったままの状態のトビケラ幼虫を同定できるでしょうか?
筒巣の形や巣材、生息環境などで種類をある程度まで絞り込めるのだそうです。
幼虫を蓑から取り出して裸にした状態で実体顕微鏡で精査すれば、検索表も用意されていました。

【ネット検索で見つけた参考文献】
・河川生物の絵解き検索@環境省2017年(PDF資料)
・京都府の水生昆虫(トビケラ)PDF資料

環境省の検索表2017を参照すると、エグリトビケラ科(Limnephilidae)が素人目には似ています。
大顎には明瞭な歯がある。
筒巣の材料や形は様々、中〜大型種が多い。
後胸の中央前方のキチン板は常にある。
などと記載されていました。

30年前の古い資料ですが、谷幸三『水生昆虫の観察: 安全できれいな水をめざして 』(1995年)という本にはトビケラ目の科の幼虫の検索表が細密画と共に載っていました。
素人には使いこなせない検索表は飛ばして、代表種が作る筒巣の細密画だけを眺めると、確かにエグリトビケラ科エグリトビケラNemotaulius admorsus)幼虫の筒巣が一番似ているものの、微妙に違います。

一方、ChatGPTに写真鑑定してもらうと(途中経過は割愛)、おそらくエグリトビケラ科(Lepidostomatidae)であり、候補としてエグリトビケラ属(Lepidostoma)の一種ではないかとの見解でした。
改めてエグリトビケラ科をネット検索すると、「An Artless Riverside ​川虫館」というサイトに幼虫と筒巣の見事な標本写真が掲載されていました。
エグリトビケラ科 Limnephilidaeキリバネトビケラ属Limnephilusの一種(トウヨウウスバキトビケラまたはその近縁種)の筒巣や生息環境などがそっくりでした。

来季はぜひトビケラ幼虫を採集して、飼育に挑戦してみたいものです。
私は「延長された表現型」として、虫の巣が大好物です。

【アフィリエイト】

ピンセットで蓑を脱がして裸の幼虫をじっくり観察してから、筒巣を作り直す過程を飼育下で微速度撮影してみたら、面白そうです。

関連記事(20年前の撮影)▶ 色紙の上で動き回る蓑虫

2026/06/11

早春の雪が降る日にスギ林に続々と集まり樹上で休むニホンザルの群れ【トレイルカメラ】

 



2025年3月上旬 

雪国のスギ防風林にあるホンドタヌキ♀♂(Nyctereutes viverrinus)の溜め糞場WBCを見張っている自動撮影カメラに、ある日ニホンザル♀♂(Macaca fuscata fuscata)の群れが写りました。 


シーン1:3/7・午前10:22・晴れ・気温2℃(@0:00〜) 
画面の右上奥から、雪深い林床を遊動するサルが続々とやって来て、計3頭が左へ横切りました。 
タヌキの溜め糞に興味を示して立ち止まったのは、子猿だけでした。 


シーン2:3/7・午後12:09・降雪・気温0℃(@0:18〜) 
1時間50分後に、左から単独で戻ってきたニホンザル個体が、奥のスギ立木を躊躇なくよじ登りました。


シーン3:3/7・午後12:13・降雪・気温1℃(@0:26〜) 
4分後に、2組のニホンザル母子が右上奥から次々と遊動して来ます。 
まず先頭の成獣aが左下手前のスギ立木をよじ登りました。 
後続の子猿がタヌキの溜め糞に少し興味を示してから、母親の後についてスギに木登り。 

その間に、奥で別の子猿が落葉灌木の幹から雪面の獣道に飛び降りました。 
後から来る母親bを待っているようです。 母親bとその子猿が、奥に見えるスギ立木をよじ登りました。 

塒入りする時刻にはまだ早いと思うのですが、雪が激しく降り始めたので、この常緑スギ林で雪が止むまで「雪宿り」するのかもしれません。 


シーン4:3/7・午後12:15・降雪(@0:59〜) 
1分後に、監視カメラが起動すると、子猿が左下手前でスギの幹をよじ登っているところでした。 
奥からやって来た成獣は、奥にあるスギ立木をよじ登りました。 
続けて(別個体の?)子猿が左下手前のスギの幹をまた登りました。 

樹上からバキバキ♪と枝が折れる音がして、スギの落枝や落葉が降り注ぎます。 
スギ林床に散乱している落葉落枝の一部は、風雪ではなくニホンザルの仕業なのかもしれません。 


シーン5:3/7・午後12:16・降雪(@1:32〜) 
防風林の林床を歩いて、1頭のニホンザルが手前へ来ました。 


シーン6:3/7・午後12:27・降雪・気温1℃(@1:32〜) 
11分後に、ニホンザル成獣が単独で奥から左下手前へとタヌキの溜め糞場WBCを横切りました。
殿しんがりを務める個体は、3本足でぎこちなく歩いています。 
てっきり何か餌を持ち歩いているのかと思いきや、よく見ると負傷した右手をかばって(着地しないように)歩いていました。 
この跛行個体の木登り能力を見たかったのに、残念ながら動画に撮れていませんでした。 


【考察】 
スギ防風林の中から撮った動画では、この日の降雪量は大したことないように見えますが、実際は激しい大雪が降っているのかもしれません。
ニホンザルたちは、雪が降り止むまで常緑のスギ林に集まって樹上で休んだようです。 
ここがタヌキの溜め糞場であることや糞便臭を猿は別に気にせず、ねぐらにしました。
しかし、この群れが杉の木から雪面に降りるシーンはなぜか一度も写っていません。 
樹冠部で隣の木へと次々に渡り歩いたのでしょう。 

最後に登場した成獣個体が、痛々しく跛行していて気になります。 
もしかすると、以前見たのと同一個体と考えても辻褄が合います。 


例えばカキノキ大木から雪面に飛び降りた際に、両手から先について右手首を捻挫したのではないか?と勝手に想像しています。 
野生のニホンザルは、一度負傷すると、自然治癒を待つしかありません。 


つづく→

雪国でキジ♀♂の群れが小川沿いで採食した後に雪原を歩いて止まり木へ(冬の野鳥)

 

2025年3月上旬・午前9:00頃・くもり 

夜中から早朝にかけて少し雪が降り、うっすらと乾雪が積もりました。 
郊外で1羽のキジ♂(Phasianus versicolor)が雪原(雪の積もった畑)を歩いて来る姿を見つけて、なにげなく動画を撮り始めると、なかなか面白いドラマが見れました。 

雪面にキジ♂の歩いた足跡が残ります。 
軽く羽ばたいて、手掘りの細い用水路を飛び越えました。 
小川の岸に沿って雪解けが進んでいるのですが、そこでキジ♂は採食を始めました。 
少ない積雪を嘴でかき分け、雪に埋もれ青々とした草(イネ科植物)を啄みました。 

♂に注目していた私は初め気づかなかったのですが、地味なキジ♀も近くで採食していました。 
雪が溶けて地面が露出した小径で、泥濘を啄んでいます。 
草の種を拾い食いしているのでしょう。
他にはツグミTurdus eunomus)も仲良く採食していたようで、ホッピングしながら地上を横切りました。(@1:27〜) 

少しの食事で満腹になったのか、キジ♂は再び用水路を飛び越えて、左の雪原に戻って行きます。 
トコトコ歩き去る後ろ姿をずっと撮り続けると、民家の敷地へ入りました。 
雪国(豪雪地帯)では一冬に何度も屋根から雪下ろしするので、軒下に雪の山が形成されます。 
キジ♂はその上を乗り越えて更に奥へ向かいます。 
最後は右折して民家の陰に隠れてしまい、姿を見失いました。 

その後、2羽のキジ♀が♂の後をトコトコ追いかけて行きました。 
繁殖期にはまだ少し早いですけど、キジは♂1♀2のハレム(群れ)を形成していたことが分かりました。 
体重の重いキジは飛ぶのが苦手で、長距離の雪道(悪路)でも歩いて移動します。 
薄っすらと積もった新雪の表面にキジ♀♂の歩いた足跡が残ります。 

【アフィリエイト】 


雪に埋もれかけた落葉樹(庭木の桜?)に辿り着くと、ようやく落ち着いて立ち止まりました。 
「庭には二羽雉♀がいる。」 
キジ♀の羽根は♂とは違って地味な保護色で、確かに落葉樹の下では目立ちません。 
身震いしたり、広げた尾羽を左右に素早く振ったり、翼をバサバサと羽ばたかせたりしました。 

やがて、1羽のキジ♀が雪面から落葉樹上に飛び上がりました。 
ここが夜のねぐらだったのかな? 
もう1羽は飛ばずに、歩いて低い横枝を伝って木に登りました。
2羽のキジ♀は同じ止まり木で左右に少し離れて休みます。 
しかし片方の♀は落ち着かず、枝から枝へ少し飛んで(軽く羽ばたいて)移動しました。
雪原に一旦下りると左から回り込んで、同じ止まり木の別な枝に登り直します。 

最後に、キジ♀が羽ばたいて止まり木に飛び上がるシーンを1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@6:33〜) 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。


【考察】
雪国で留鳥として逞しく暮らすキジ♀♂の様子を観察できました。
せっかく小川に来たのに、キジ♀も♂も水を浴びたり飲んだりしませんでした。 
あちこちの水場に無人カメラ(トレイルカメラ)を設置しても、キジのそうした行動はなぜか一度も撮れたことがありません。 
冬には雪を食べて喉の乾きを癒やすのかもしれません。 


2026/06/10

雪深い二次林の巣穴で越冬するホンドタヌキ:2月中旬〜下旬【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2025年2月中旬〜下旬 

シーン0:2/16(@0:00〜) 
雪国の落葉二次林でホンドタヌキNyctereutes viverrinus)が越冬する巣穴を2台のトレイルカメラ見張っています。 
ここは以前、ニホンアナグマの営巣地(セット)でした。 

この時期に登場したタヌキのシーンをまとめました。 
面白い行動は個別の記事で紹介したので、余り物になります。 

シーン2:2/17(@2:10〜) 
夕方にペアで登場。 
1頭が巣穴に入りました。(内検?) 

シーン3:2/19(@4:13〜) 
深夜に深い新雪をラッセルしながら登場。 
新雪に埋もれた巣口Rに潜り込みました。 

シーン4:2/21(@4:40〜) 
雪が降る晩にタヌキのペアが巣穴Rから外に出てきて、採食に出かけました。 

シーン5:2/22(@4:58〜) 

シーン6:2/23(@5:58〜) 
日没後に、巣穴Rから外出に向かいます。 
新雪に埋もれていた巣口Rから外に出てきたので、タヌキの頭が雪まみれです。 

シーン7:2/24(@7:14〜) 
未明に外出から単独で戻ったタヌキが巣穴Rに入りました。 
少なくとも左目が失明しているような気もしますが、撮影アングルのせいかもしれません。 

その日の晩にはペアのタヌキが営巣地を通りかかり、巣口Rを覗き込んで行きました。 

シーン8:2/25(@9:07〜) 
早朝に単独タヌキが入巣R。 
深夜には別個体と思われるタヌキが素通りしました。 

シーン9:2/26(@9:58〜) 
明るい午前中に入巣Rするタヌキをカラスが囃し立てていました。 

シーン10:2/27(@10:50〜) 
早朝に単独で帰巣したタヌキが身震いしてから慎重に入巣R。 

シーン11:2/28(@11:42〜) 
未明に営巣地を素通り。 
 明るい朝に帰巣した個体が、巣口Rにしばらく佇んでいます。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


フレンチ・マリーゴールドの花で吸蜜し飛び回るツマグロヒョウモン♂【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2024年10月中旬・午後12:40頃・晴れ 

郊外の住宅街で民家の庭の花壇に咲いたフレンチ・マリーゴールドの群落でツマグロヒョウモン♂(Argyreus hyperbius)が訪花していました。 
翅をゆるやかに開閉しながら、口吻を伸ばして筒状花から花蜜を吸っています。 



ツマグロヒョウモン♂がフレンチマリーゴールドの花から飛び立つ瞬間を狙って、240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@0:53〜) 
力強く羽ばたくと、少し飛んで近くの花へ移動します。 

セセリチョウ(種名不詳)がカメオ出演してくれました。(@1:20〜) 
右隣りの頭花に留まったものの、翅裏が白飛びしてしまい、種類を見分けられません。 
すぐに身を翻して右に飛び去ってしまいました。 
その間、ツマグロヒョウモン♂は無関心で吸蜜を続けています。


2026/06/09

秋に涸れた水路内を探索し残った水を飲むニホンザルの群れ

 

2024年9月中旬・午前11:45頃・晴れ 

秋になると田んぼの水を抜くために、山麓を流れる農業用水路には水を流さなくなります。 
野生ニホンザルMacaca fuscata fuscata)の群れが涸れた水路内に続々と侵入し、探索していました。 

水路の底に残った浅い水たまりに口を付けて飲んでいます。 
底に繁茂する藻や虫などをたまに食べていますが、味見程度です。 

水路の両岸はコンクリートの垂直な絶壁(高さ1.7m)ですが、梯子を使わなくてもニホンザルは軽々とよじ登ることができます。 
パルクールのような登攀シーンを1/5倍速のスローモーションでリプレイ。

サクランボの庭木で熟果を採食するムクドリ(野鳥)

 

2026年5月下旬・午後14:00頃・晴れ 

民家の裏庭でサクランボ果樹の果実が熟して赤く色づきました。 
果樹園のように防鳥ネットを被せる対策をしていないため、野鳥がサクランボ熟果を食べに集まっていました。 

サクランボを食害するムクドリSturnus cineraceus)を見つけました。 
群れで来ていたのですが、私を警戒して次々に飛び去ってしまい、これは逃げ遅れた(図太い?)個体です。 

しばらくすると警戒をとき、枝から枝へ伝い歩きしてから、身を乗り出してサクランボの果実を食べました。 
果柄は枝に残したまま、丸い実だけを嘴で器用にもぎ取りました。 
手前に生い茂った若葉が邪魔ですが、ムクドリはサクランボの熟果を丸呑みしたようです。 
今度は後ろ向きでサクランボを丸ごと飲み込んでから、嘴を足元の枝で念入りに拭いました。 

風が吹いて果樹の枝がザワザワと激しく揺れています。 
家の住民がガレージ前で車にエンジンをかけて出かけても、樹上のムクドリは逃げませんでした。 
樹上で身震いしたり、小声で呟いたりしています。 
必要以上に嘴を激しく枝に擦りつけたのは、隠し撮りを続ける私に対してフラストレーションが溜まったのかもしれません。(苛立ちの転移行動?) 
最後は枝葉が生い茂るサクランボ果樹の中央部に移動して、私から完全に隠れてしまいました。 

サクランボを食べに集まったムクドリは後ろめたいのか(罪悪感?)ヒトに対して警戒心が強く、食事の決定的瞬間をなかなか撮らせてくれません。 

一緒に来ていたスズメの群れがチュンチュン♪鳴き続けています。 
スズメがサクランボを食べた映像も撮れました(近日公開予定)。


【考察】 
ご存知の通り、サクランボの果実(核果)には大きな種子が1個含まれています。
スズメと違って体の大きなムクドリは、サクランボの熟した果実を丸ごと飲み込みました。 
したがって、ムクドリはサクランボの種子散布者になります。 
採食後に排便してくれたら、種子散布の一部始終を撮影できたことになるのですが、残念ながら一度も脱糞しませんでした。

2026/06/08

ホンドタヌキが溜め糞場の近くで排尿マーキングを繰り返したスギの根元でホンドギツネ♂も対抗して匂い付け【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2025年2月中旬〜3月上旬 

シーン0:2/16・午後15:15・晴れ・気温23℃(@0:00〜) 
雪国のスギ防風林にあるホンドタヌキ♀♂(Nyctereutes viverrinus)の溜め糞場WBCをトレイルカメラで見張っています。 
スギの落葉落枝が散らばっている林床雪面の冒頭赤丸で囲った部分にタヌキの糞塊があります。 

この記事の主役は最後に登場するホンドギツネなのですが、その行動を説明するための準備として、タヌキの排尿マーキングの行動を先にお見せします。

シーン1:2/17・午後17:14・降雪・気温-1℃(@0:05〜) 
小雪がちらつく夕方に、左から来たタヌキの先行個体aが溜め糞の匂いを嗅いでいました。 
続いて後続個体bが登場すると、先客のタヌキaは慌てて奥へ立ち去りました。 
後続個体bが排便し、鳴きました♪ 
その間に、先行個体aが奥にあるスギの根元で通りすがりに排尿マーキングしたようです。 

タヌキbがスギ根元に近寄る際に、背中を弓なりに伸ばすストレッチ運動をしたように見えました。
ストレッチ運動をするような文脈ではなかったので不思議だったのですが、よく見ると、なぜか細い灌木の下の狭い隙間をわざわざくぐっただけでした。 


シーン2:2/19・午後19:07・降雪・気温-4℃(@1:05〜) 
吹雪が収まった晩に、ペアで来たタヌキの一方が溜め糞場で排便していました。 
排泄後は身震いして手前へ立ち去りました。 
その間にパートナーは、奥のスギ根元の匂いを嗅ぎ、小便をかけてマーキングし、奥へ向かいました。 
ペアで来たのに、ここから別行動を取るのかな? 


シーン3:2/24・午後18:02・降雪・気温-1℃(@1:59〜) 
ペアで来て奥へ立ち去るタヌキの後続個体が、スギの根元に尿でマーキングして行きました。 


シーン4:3/4・午後17:03・降雪・気温1℃(@2:21〜)日の入り時刻は午後17:38。 
日没前の夕方に左からペアでタヌキが来ていました。 
 排便中の個体aがパートナーbに邪魔されて、向きを変えました。 

タヌキaは奥に向かい、スギの根元の匂いを嗅いでから排尿マーキングして二次林へ向かいました。 
このときタヌキaの後ろ姿の股間が見えたのですが(@2:56〜)、♂の陰嚢は見えませんでした。
その代わりに見えた穴が♀の肛門なのか生殖口なのか、気になります。 
肛門なら尻尾の付け根(もっと上)にあるはずなので、たぶん膣口だと思うのですが、どうでしょうか。 
まさか♀の尿道口があんなに目立つでしょうか? 
下腹部は白い毛で覆われています。
開口部の周囲がやや膨らんでいるのは、発情期の♀の特徴なのかな? 

後続個体bは溜め糞の匂いを嗅いだだけでした。 
スギの根元の匂いもクンクン嗅いでいます。 
なんとなく素人の勝手な想像では、先行個体が♀で、後続個体の♂が♀の尿の匂いを嗅いで、発情状態をチェックしているような気がします。 


シーン5:3/6・午後15:54・くもり・気温2℃(@3:21〜) 
2日後も昼間に単独で来たタヌキが、スギ立木の根元で立ち止まっていました。 
排尿マーキングしたのかもしれませが、定かではありません。 
溜め糞場WBCには立ち寄らず、左へ向かいます。 


シーン6:3/8・午前9:16・晴れ・気温0℃(@3:30〜) 
さらに2日後の明るい朝に、ホンドギツネVulpes vulpes japonica)が右下手前から現れました。 
タヌキの溜め糞場WBCには見向きもしないで素通りすると、奥のスギ立木の根元の匂いを嗅いでから、排尿マーキングしました。 
このとき右後脚を軽く上げたので、♂のようです。 

キツネは画面の左上奥で立ち止まり、変な声でカカッ♪と吠えました。(@3:55〜) 
更に奥の落葉灌木の根元にも尿をかけて行ったようです。
後半は拡大せずにオリジナルの映像をリプレイ。


【考察】
キツネの登場シーンだけ切り抜いて見ても意味がよく分からないのですが、それまで撮れた監視カメラの映像を遡ると、溜め糞場WBCに通うタヌキたちが繰り返し小便をかけて匂い付けしていたスギの根元(サインポスト)にキツネも対抗してマーキングしていました。 


ノブキの花蜜を吸い飛び回るキンモンガ(蛾)【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2025年8月中旬・午前11:30頃・晴れ 

里山で、ほとんど廃道状態の山道に繁茂するノブキの群落でキンモンガPsychostrophia melanargia)が訪花していました。 
翅を緩やかに開閉しながら吸蜜しています。 
個々の小さな花へ口吻を差し込むために、頭を小刻みかつ上下に動かしています。 
同じ株に咲いた花序から花序へ歩いて移動することが多く、飛翔シーンを撮るにはかなり粘らないといけませんでした。 
林床を少しだけ飛び回り、次のノブキ花序に留まります。 

キンモンガ成虫の性別の見分け方を私は知りませんでした。 
いつもお世話になっている「Digital Moths of Japan」サイトでキンモンガを調べると、
触角は♂♀とも単純だが, ♂の方が太い.
とのことでした。 
そう言われても、野外で単独個体を観察した素人には判別できません。 
腹面を見せたときに、腹端に総排泄孔が目立つということは、この個体は産卵後の♀なのですかね? 




キンモンガが羽ばたいて飛び立つ瞬間を狙って、240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@3:18〜) 
いくら待っても自発的に飛んでくれなかったので私は痺れを切らし、物を投げつけて強制的に飛び立たせました。 
後半はハリギリ(別名センノキ)幼木の葉の上で翅を広げて休んでいました。 

ちなみに、周囲の山林で単調に鳴き続けている声の主はエゾゼミ♂(Lyristes japonicus)です。 


ノブキとキンモンガの組み合わせは初見です。 
というか、いつも通う里山で長年気になっていた植物(下草)の名前が今回ようやく分かり、すっきりしました。 
フキのように丸い葉ですが、葉柄に翼があります。 
花が咲く時期を毎年見逃してしまい、素性が不明でした。 
酷暑の真夏に山に登るのは熱中症のリスクがあって大変ですが、今年こそと意気込んで来たら、ようやく開花した状態と訪花昆虫を観察することができました。 
花と葉の写真を撮ってAI(Googleレンズ)に画像認識してもらうと、すぐに名前が判明しました。

ノブキの種子散布法をついでに調べると、意外にも付着型の動物散布(ひっつき虫)でした。
痩果は人や動物に粘着して散布される[4]  (wikipediaより引用)
とのことで、廃道や獣道を歩き回る私自身もノブキが林床に繁茂する一因でした。
キク科植物の種子散布は多様で、タンポポやフキは風散布ですし、アメリカセンダングサは付着型の動物散布です。




ノブキの葉にはリーフマイナー(潜葉虫・絵かき虫)の穿孔痕(マイン)がよくあります。 
Perplexity AIにマインの写真を見せたところ、おそらくハモグリガ類の幼虫のしわざだろうと教えてもらいました。
このテーマを探求するのも面白そうです。


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2026/06/07

オニグルミの樹上からスギの横枝に跳び移るニホンザル♀

 

2024年10月上旬・午後14:30頃・くもり 

峠道を麓まで下ってきたら、野生ニホンザル♀♂(Macaca fuscata fuscata)の群れと遭遇しました。 
道端に自生するオニグルミ老木の幹が二股になった部分に1頭のニホンザルが陣取り、周囲を見回していました。 
明らかに私のことを警戒しています。 
背後の山林で枝葉が揺れているのは、ニホンザルの群れが斜面を左から右へトラバースするように続々と遊動しているからです。 

オニグルミ樹上の♀個体が背後を振り返ると、隣接するスギの横枝に飛び移りました。 
このとき後ろ姿の股間が見えて、♀と判明。 
そのままスギの幹を降りて、遊動する群れの仲間と合流したようです。 
樹間を跳躍移動する瞬間を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@0:41〜) 


※ 猿の鳴き声(クーコール♪)が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。

春にシダレザクラの蕾から花が咲いて散り、若葉が生い茂るまで【75000倍速映像】

 

2026年3月下旬〜5月中旬 

冬に落葉していたシダレザクラ(枝垂桜)の老木が春になって開花・展葉する様子を微速度撮影してみました。 
タイムラプス専用カメラは高価になってしまったで、トレイルカメラで代用できます。 
トレイルカメラは赤外線で夜も暗視撮影もできるのですが、今回は明るい昼間(午前5:30〜午後18:00)だけ5分間隔のインターバル撮影しました。 
まだ蕾だった早春から撮り始めて、花が満開に咲いて葉桜となり、若葉が生い茂るまでの52日間の記録です。 
シダレザクラはソメイヨシノと同様に、花が満開に咲き終わった後に若葉が芽吹きます。

撮れたAVI動画(5fps)を編集で50倍速に早回し加工しました。
計算すると、5 x 5 x 50 x 60 = 75000
実時間を75000倍速に早送りした動画になりました。

まるで『花咲かじいさん』を実写化したようで、季節の移り変わりが面白いです。
花が舞い散る桜吹雪の情緒感を記録するには、インターバル撮影よりも普通に動画で撮った方がよさそうです。 

タイムラプス撮影はカメラ任せで放置しておくだけなので楽ちんですが、なかなか奥が深くて楽しいです。
今度は秋にシダレザクラが紅葉・落葉する過程をタイムラプス撮影したら面白そうです。


 

↑【おまけの動画】 
もっとじっくり見たい人のために、同じ素材で早回し速度を1/5に落としたタイムラプス映像(15000倍速)をブログ限定で公開しておきます。


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