フィールド調査のついでに、平地のスギ防風林に散乱する不燃ゴミを拾って帰ります。
発泡スチロールの破片などの他に、林床に転がっていたプラスチックの透明な容器が気になり、写真を撮りました。
この特徴的な形は、明らかにマヨネーズのプラスチック容器です。
よく見ると、容器にはAJINOMOTOのロゴがあります。
中身は空っぽなのに、動物の噛み跡が付いてボロボロになっています。
マヨネーズの主成分は油なので、いかにも野生動物(タヌキやキツネなど)が好みそうです。
美味しそうな匂いに惹かれてゴミ捨て場から持ち去り、獣道の途中で捨てた後も幼獣などが繰り返し遊び道具にしたようです。
ちなみに以前、林内で見つけたポテトチップスの空き袋も同じ理由でしょう。(写真を撮り忘れました。)
専門家は容器に残る歯型を調べれば、動物の種類を推定できるのかもしれません。
ゴミの表面に唾液が残っていれば、DNAで鑑定できそうです。
田舎の林内には多数の不燃ゴミが放置されています。
私は初め、誰かが不法投棄したのかと憤慨していました。
しかしトレイルカメラなどを使って野生動物の観察を進めるにつれて、実はタヌキなどが気になるゴミを拾ってきて林内に捨てている場合もあると分かりました。
山林にゴミを撒き散らすタヌキはけしからん!とは必ずしも言い切れません。
元々は近隣住民のゴミの捨て方に問題があるのが元凶です。
ゴミ捨て場を荒らすカラスの問題と同じで、ゴミ収集車が来るまで、鍵付きの頑丈なゴミ捨て小屋にしまっておく必要があります。
私は野生動物が好きなので、ゴミ問題で悪者扱いされないように、微力ながら少しでも環境美化に務めることにしています。
せっかく撮れた野生動物の生態動画の背景にゴミが写っていると興ざめです。
野外に放置されたプラスチックのごみはいつまで経っても自然に分解されず、粉々になったマイクロプラスチックは深刻な環境汚染をもたらします。
プラスチックのゴミを誤食した野生動物が健康を害する可能性もあります。
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