2011/01/16
竹筒トラップに寄生したエゾクロツリアブ?の羽化
2009年9月上旬
ツツハナバチ(Osmia taurus)が営巣していた竹筒トラップの入り口に最近、不思議な抜け殻(羽化殻)が付着しているのが気になっていました。
寄生ハエかなと思っていたら、遂に正体が判明しました。
この日点検すると、一本の竹筒の入り口で黒い蛹が動いていました。
頭頂部に鋭い突起が見えます(6本の刺)。
この掘削機でツツハナバチが作った泥の隔壁を壊し脱獄するらしい(羽脱)。
見る見るうちに蛹が割れて成虫が羽化しました。
羽化殻から離れると素早く横歩きして竹筒の陰に隠れました。
同定するため羽化直後の成虫と羽化殻を直ちに採集して持ち帰りました。
羽化殻は十文字に割れています。
ところが肝心の成虫は容器内で排泄した蛹便で全身が汚れてしまい、翅も完全に伸展しなかったのでよく分からなくなってしまいました。
寄生性のツリアブ科の仲間だと思います(種名不詳)。
死骸に付着した蛹便が落ちるかどうか駄目元で水洗いしてみればよかったですね。
これと似たアブの成虫(エゾクロツリアブ、ホシツリアブ)を確かにこの辺りで最近よく見かけます。
《参考》
『ファーブル昆虫記3:セミの歌のひみつ』 第8章:ツリアブ幼虫の死のキス 集英社文庫 p328
『昆蟲の生活と本能』 岩田久二雄 府中書院 p61 第6章:ツリアブの生活の秘密
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アブ・ハエ・カ・ガガンボ(双翅目),
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