2008年11月中旬
ジョロウグモ(Nephila clavata)の造網法は円網を作る他のクモとは幾つかの点で異なる特徴があります。
- 螺旋状に横糸を張るのではなく、扇状の領域を振り子状に左右に往復します。今回は観察できなかったが、 甑より上の網を張り替えるときは流石に下向きで作業するのだろうか?
- 粘着性の横糸を張る際に、予め張った足場糸を切らずに作業を進めます。残された足場糸のジグザグの方向は上下で異なります。完成した網は五線譜のように見えます。
- 本種は縦糸を張る際もユニークな方法を行うらしいのですが、未見です。この後、初雪が降ってしまいました。来季の宿題に持ち越しです。
《参考書》
『クモの巣と網の不思議:多様な網とクモの面白い生活』 文葉社・池田博明 編
『カラー自然シリーズ60:ジョロウグモ』 偕成社・難波由城夫
『クモの不思議』 岩波新書・吉倉眞 p90
※ 同じ個体で造網行動の早回し映像はこちら→「ジョロウグモ♀の造網:横糸張り・4倍速」。
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