2011/02/13

ジョロウグモ♀(蜘蛛)を撃退するツノアオカメムシ



2008年9月下旬

ジョロウグモ♀(Nephila clavataの網にカメムシが掛かって暴れていました。
♀クモが捕食しようと近付くも、悪臭を嫌って退散しました。
撮影後に網から外してやったらツノアオカメムシPentatoma japonicaと判明。

【追記】
『網をはるクモ観察事典』p12には異なる見解が書いてありました。カメムシの種類によって違うのでしょうか?
クモは、においや味などは気にしないようです。くさいにおいがするカメムシでも、にがい味がするテントウムシでも、網にかかれば、捕らえてたべてしまいます。



【追記2】
今村寿明『化学で勝負する生物たち―アレロパシーの世界〈1〉 (ポピュラーサイエンス)』によると、
クモの巣にかかって苦しむカメムシはある種の防御物質を放出する。しかしどんなにもがき、防御物質を噴出しても、ネフィラというクモには何の効果もなく結局は食べられてしまう。この防御物質は同時に、ハエに対しては誘引物質として働くのでハエが集まってくる。一方、蛾がクモに捕食されても防御(誘引)物質を持たぬので、ハエは集まらないが、予めカメムシの出す噴出物を蛾にくっつけておくとハエが集まってくるという。いわば、この化学物質は「断末魔の香り」とでもいうべきものだろうか。 (p122-123より引用)
ネフィラ(Nephila属)というクモはまさにジョロウグモの仲間のことです。
この記述は、米国コーネル大学のT.エストナー博士の研究結果を引用したとのことですが、原典の論文も書いておいて欲しかったです。
次回はクモの巣にかかったカメムシにハエが集まってくるかどうかに注目して観察しようと思います。




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