ムネアカオオアリvsコガタスズメバチ女王
2010年6月下旬
コガタスズメバチ(Vespa analis insuralis)初期巣の定点観察記録
次の招かれざる客は蟻です。
ムネアカオオアリ(Camponotus obscuripes)と思われる働き蟻が餌を求めて巣の外被上を徘徊しています。
遂に巣口から中に侵入しました。
スズメバチはアシナガバチのように天敵である蟻の忌避物質を巣の表面に塗布していないみたいです。
コガタスズメバチの初期巣に特有の長い首にいわゆる「アリ返し」の効果があるんじゃないかと個人的に思っていたのですけど、それも無さそうです。(時間稼ぎにはなるでしょうけど。)
しばらくすると中から這い出てきたアリが巣口の辺りでウロウロしています。
コガタスズメバチ女王が帰巣すると慌ててアリは退散しました。
単独営巣期に初期巣外被の長い首を人為的に壊すと女王は修復するだろうか?
中の幼虫・蛹がアリや寄生虫などの天敵に襲われ易くなるのだろうか?
(つづく)
【追記】
森林生物データベースによるとコガタスズメバチの「初期巣の円筒部分は北日本より南日本のほうが長くなる」らしい。
南方で特に跋扈するアリ対策として初期巣の首が長く発達したことを示唆しているように思います。
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