2010年6月下旬
杉林にある小屋の板壁に黒い蜂が止まり、小さな穴を物色していました。
直径2.5mmの穴はオレンジ色の物質で縁取られています。
指で触れてみると、粘性のある新鮮な樹脂と判明(杉のヤニ?)。
初めて見るハチで気になるので、定点観察してみます。
入り口に塗られた樹脂にはどんな役割があるのだろうか。
いつもお世話になっている「蜂類情報交換BBS」にて写真鑑定してもらったところ、青蜂@管理人さんよりアリマキバチ科イスカバチ属の一種であると教えて頂きました。
アブラムシを大量に狩る借坑性のハチで、育房の仕切りには樹脂を使うのだそうです。
画像から翅の亜縁室が2個、腹柄はないように見えます。その特徴からイスカバチ属の一種(Passaloecus sp.)だと思われます。イスカバチは、材の細い虫孔や屋根のカヤのずい孔などを利用して造巣し、各幼虫室の仕切り壁には一般に杉ヤニや松ヤニが使われるそうです。狩るのはアブラムシです。
Passaloecusで検索したところ、このようなウェブサイトを見つけました。リンク先のページ中程の画像群の一番左上をクリックしてみてください。ちなみにドイツ語のページです。検索でヒットした画像には、「Aphid Buster Passaloecus Nest」という画像もありました。イスカバチでアブラムシの駆除をしているようです。資料によると1室に20~50集めるとありますから、これだけ大量に営巣するとアブラムシ退治にかなり効果がありそうですね。
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