2006年11月下旬
孵化したオオカマキリ(Tenodera aridifolia)前幼虫は頭を下にぶら下がったまま脱皮して一齢幼虫となります。
体をくねらせながら伸ばし、長い触角を抜くと、ようやく手足を動かせるようになります。
新しい外皮(クチクラ)が固まれば起き上がり、脱皮殻から尾端を引き抜いて歩き去ります。
ノンストップで撮影した映像で追跡観察すると、各個体が脱皮に要する時間は15分前後でした。
(「オオカマキリの孵化#4一齢幼虫」につづく)
【追記】
『ファーブル写真昆虫記11:おいのりする虫 カマキリ』を読んでいたら、驚きの事実を知りました。
卵のうの外にでた前幼虫は、脱皮をして幼虫になるとき、おしりから糸をだして、卵のうにぶらさがります。ちょっとだけ見ると、クモの糸のようです。しかし、この糸は、前幼虫の体の一部分で、クモの糸のようにおしりの糸いぼからつくりだされたものではありません。卵のうのなかで発生する途中、おしりの先だったところが、ほそながくのびて、糸のようになったものです。(p45より引用)
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