2025/02/12

菊花に群がるキタテハ秋型が吸蜜しながら液状便を排泄

 

2023年11月中旬・午後13:55頃・晴れ 

民家の庭の花壇に咲いた黄色と白色の菊(園芸品種)にキタテハPolygonia c-aureum)秋型が訪花していました。 
多数のキタテハが菊花に群がって、壮観です。 
秋の日差しを浴びて半開きの翅を緩やかに開閉しながら口吻を伸ばして吸蜜しています。 
翅を広げるのは、隣で吸蜜するハナアブ類に対する牽制(占有行動)の意味もありそうです。 

花壇の下で砂利の表面を舐めているキタテハ個体も居ました。 
おそらく♂が、性成熟に必要なミネラル成分を摂取しているのでしょう。 

カメラをゆっくり横にパンしながらキタテハの群れを次々に撮影していると、2頭のキタテハが吸蜜しながら腹端から濁った液体の滴をポトリと排泄しました。 
キタテハ秋型の脱糞シーンを1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@2:18〜) 
初めの個体は、黄土色の液体を1滴、腹端から排出しました。 
翅に破損がなくきれいな個体だったので、羽化直後の羽化液(蛹便)が体内に残っていた可能性があります。 

キタテハの蛹便の色は、一般的にオレンジ色、赤褐色、茶褐色のように表現されることが多いです。  もう少し具体的に言うと、赤みがかったオレンジ色や、濃いオレンジ色、赤茶色といった色合いで、個体差や蛹の状態によって多少色の濃淡に変化が見られることもあります。 (Gemini 2.0 AIより)

次の個体は、花蜜を吸いながら腹端を少し持ち上げ、白っぽい液体を2滴続けて排泄しました。 
直後に次の花へ飛んだので、飛び立つ前に軽量化したのかもしれません。 

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チョウ類では他に、ヤマトシジミ♀(Zizeeria maha)、ベニシジミLycaena phlaeas daimio)、キタキチョウEurema mandarina)が1頭ずつ訪花していました。 
(キタキチョウについては、映像公開予定) 

この菊の花壇で主な送粉者はハナアブ類です。 
オオハナアブ♀♂(Phytomia zonata)が最も多く、他にはナミハナアブ♀♂(Eristalis tenax)、シマハナアブ♀♂(Eristalis cerealis)、ツマグロキンバエStomorhina obsoleta)などが訪花していました。 

晩秋だから仕方がないのかもしれませんが、ミツバチなどのハナバチ類が全く来てないのが心配です。(生物多様性の低下、送粉者の深刻な減少)

 

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