2025/02/15

早春の畑で掘り出した餌をタマネギの苗を植えたマルチシートの穴に埋め戻して隠すハシボソガラス(冬の野鳥)貯食行動

 

2024年3月中旬・午前11:35頃・晴れ 

窓から外を眺めていたらハシボソガラスCorvus corone)が飛来し、庭木の桜(開花前のソメイヨシノ)の枝に止まりました。 
落葉した小枝を採取して巣材を集めるかと期待して隠し撮りを始めたら、カラスは樹上では何もしないで奥の畑に滑空して飛び降りました。 
(映像はここから。) 

畑の端でハシボソガラスは何か餌を地中から掘り出して食べているようです。 
メニューは不明ですが、ポロポロと崩れやすい餌でした。 
全部は食べずに残りの小さな塊を咥えると、とことこ歩いて持ち去りました。 
野菜の苗を植えた畑に黒いフィルム状のマルチシートが敷かれていて、その上をカラスがずかずかと歩きます。 
苗は葉がひょろっと細長く、おそらく秋に植えたタマネギではないかと思います。  
その奥には葉野菜と残雪が少し見えました。 

苗を植えるために黒いマルチフィルムに開けた丸い穴の中に、カラスは持ってきた餌を埋めて隠しました!  
貯食行動の後は、黒いビニールシートの表面で嘴の土汚れを拭いました。 
一連の行動をまとめると、どうやらハシボソガラスは過去に隠した貯食物を掘り出して一部を食べ、残りを再び別な場所に埋め戻したようです。
隠した餌を誰かに盗まれないように対策しているのでしょう。

そのままトコトコ歩いて、餌を掘り出した初めの地点まで戻って来ました。 
畑の同じ場所にもっと餌が埋めて隠してあるのかと期待したのですが、どうやらハシボソガラスは私が覗いていることに気づいたようです。 
最後は物陰に隠れてしまい、そこから飛び去りました。 


小宮輝之(監修)『鳥の食べもの&とり方・食べ方図鑑:おもしろふしぎ鳥類学の世界』によると、
 貯食をする鳥は、人間の想像をはるかに超えて、どこになにがあるかという認知地図が発達しているといわれています。その証明のように、ときどき貯食したものを掘り返したりして移動し、かくしなおしているという目撃例も多いカラス。その貯食は山の鳥たちとくらべると内容がバリエーションに富んでいることも特徴です。これは、もともと山にすむ鳥で貯食の習性があったハシブトガラスなどが都市部で食生活の幅を広げたことで、かくすものの種類が増えていったのかもしれません。 (p106より引用)

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