2015年6月中旬
道端に咲いたヒレハリソウ(=コンフリー)の群落でオオマルハナバチ♀(Bombus hypocrita)がせっせと訪花していました。
小型なのでおそらくシーズン初期のワーカー♀と思われる同一個体を追跡して撮影すると、初めは穿孔盗蜜ばかりしていました。
雄しべに触れない筈なのに後脚の花粉籠に白い花粉団子を付けているのが不思議に思っていたら、途中から(@0:20〜)正当訪花にスイッチしました!
コンフリーの花を舞台としたこのような採餌戦略の切り替えをクロマルハナバチ♀およびセイヨウミツバチ♀でも観察しているので、どうやらハナバチでは一般的な行動のようです。(珍しい行動ではない)
訪れた花筒の深さの微妙な違いに応じて臨機応変に切り替えるのですかね?(正当訪花で舌が蜜腺に届かないと予測すれば盗蜜する?)
しかしこの個体はオオマルハナバチにしては小型なので、素人考えでは正当訪花でも花筒の奥まで潜り込み易いと思うのですけど、盗蜜する理由がよく分かりません。
既に穿孔盗蜜痕があれば、それを積極的に利用するのでしょうか?(二次盗蜜)
気紛れな日和見主義は柔軟な採餌戦略だと評価すべきなのでしょうか?
【追記】
『クモを利用する策士、クモヒメバチ』p123によれば
行動学では戦略と戦術は、明確な使い分けがされている。どのような状況でどのようなふるまいを選択するかを戦略と呼び、個々の状況でのふるまいを戦術と呼ぶ(東京化学同人『行動生物学辞典』より)。
正当訪花(手前に見える花筒2つに穿孔盗蜜痕) |
正当訪花 |
盗蜜 |
穿孔盗蜜痕 |
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