前回の記事:▶ 地中の巣穴から空荷で飛び去るモンスズメバチ♀
2022年6月中旬・午前11:35頃および午後13:45頃・晴れ
拡張工事中の巣穴から不要な土砂を外に捨てるために、モンスズメバチ(Vespa crabro)のワーカー♀が何匹も忙しく出入りしています。
蜂が帰ってくると、そのかすかな羽音で気づきます。
巣口に向かって一直線に飛来するのではなく、一度通り過ぎてしまうことが多いようです。
うまく流し撮りできた帰巣シーンを1/5倍速のスローモーションでリプレイ。
営巣地の周囲に咲き乱れるブタナの花で栄養補給のために吸蜜するかと期待したのですが、訪花シーンは一度も見れませんでした。
初めて出巣する際に定位飛行して巣口の周囲の風景をしっかり記憶したはずですが、覚えたときと同じ向きで戻らないと、帰巣できないのかもしれません。
あるいは、私が巣穴の近くの地面に荷物を下ろし、突っ立って撮影しているために、営巣地周辺の景色が蜂にとって激変してしまい、少し迷子になっているのかな?
迷子になったのではなく、私に対して警戒した蜂が営巣地の周辺を偵察してから帰巣した、という可能性も考えられます。
巣穴から少し離れてじっとしている限り、モンスズメバチ♀は私に対して攻撃してきませんでした。
対スズメバチ専用の防護服を着用しなくても、蜂の習性を理解していれば、これぐらいの映像は安全に撮れます。
この日は三脚を持ってこなかったので、撮影手法は限られてしまいます。
生き物の自然な行動を観察したい私としては、観察行為そのものが観察対象の行動に影響を与えてしまう、という問題にいつも頭を悩まされます。
充分に離れた位置から望遠レンズで撮影したり、ブラインドを張って(カモフラージュ)隠し撮りしたり、無人センサーカメラを使ったり、様々な手法が先人の動物カメラマンによって開発されてきました。
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