2026/09/19

警戒声♪を発しながら慌てて逃げ惑うヤマドリ♀♂の群れ(野鳥)季節外れのハレム?

 

2026年8月下旬・午後15:50頃・くもり 

里山で砂利の敷かれた林道を私が静かに歩いて下山していると、前方でヤマドリ♀♂(亜種キタヤマドリ:Syrmaticus soemmerringii scintillans)の群れと遭遇しました。 

赤くて派手な羽毛を身にまとった♂が、見通しの悪い左カーブの地点を左から右へ横切ろうとしていました。 
私に気づくと慌てて引き返したものの、しばらくすると再び横断を試み、右往左往しています。 

過去の反省を活かし、私が動画を撮り続けながら林道を歩いて行くと、左カーブの先に隠れていた数羽のヤマドリ♀が次々に羽ばたいて左右の森へ飛び去りました。 
褐色の地味な迷彩柄を身にまとった♀は、飛びながらチュチュチュ♪と鋭い警戒声を発しました。 
ヤマドリの鳴き声を聞くのは初めてです。 
同じキジ科でも、キジのけたたましい警戒声とは大違いです。 

警戒心の強いヤマドリ♂を山中で直接撮影できたのも初めてで、相当嬉しい出会いでした。 
♂は頭部が赤く、尾羽根が長かったです。 
今回は1羽の♂が複数の♀に同伴していたようです。(一夫多妻の群れ=ハレム) 
ヤマドリの♂は雛や幼鳥に給餌したり守ったりする♀の子育てに一切参加しないはずなので、夏にもハレムを形成していた理由が謎です。


※ ヤマドリの羽音などが聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 




【考察】 
Perplexity AIに訊いてみました。 

Q1: ヤマドリは警戒声を発するか? 

A1:  はい、ヤマドリは警戒声を発します。普段はほとんど鳴かない鳥ですが、警戒時や興奮時には小声で「クックッ」「キュッキュッ」「キチッキチッ」といった甲高い声を出すことが確認されています。 bird-research

ヤマドリの鳴き声と警戒音

ヤマドリは「鳴かない鳥」として知られていますが、これは「さえずり(繁殖期のオスが縄張りや求愛のために出す複雑な鳴き声)」をしないという意味です。 しかし、地鳴きや警戒声は発します。 suntory.co

  • 警戒時の声: 警戒する際に小声で「クックッ」と鳴いたり、「キュッキュッ」「キチッキチッ」という甲高い声を出すことがあります。 bird-research
  • その他の声: 低く断続的な「ホホホホ」「ホー」といった声を出すこともありますが、鳴くことはまれで声を聞くのは難しいとされています。 yachozukan
  • カエルのような声: 「グー、ググググ、クックッ」というカエルに似た鳴き声も報告されています。 sekainotori

警戒行動と「母衣打ち(ほろうち)」

ヤマドリは警戒心が非常に強く、人が近づくとすぐに走って逃げるか、大きな羽音を立てて飛び去ることが多いです。 yachozukan

また、繁殖期にはオスが翼を激しく打ち鳴らして「ドドドドドッ」という大きな音(ドラミング、母衣打ち)を出します。これは主に縄張り宣言や求愛行動ですが、近づくものに対する威嚇の意味もあるとされています。 bird-research

観察記録からの補足

フィールド観察の記録では、ヤマドリが警戒して飛び立つ際に鳴き声を発さなかった例や、逆に木の枝にとまって警戒の声を発していた例が報告されています。 個体差や状況によって警戒表現が異なる可能性があります。 sigma-nature-vlog.blogspot


結論: ヤマドリは警戒声を発しますが、頻度は低く、声も小さいため、野外で聞くのは難しい鳥です。警戒時には「クックッ」「キチッキチッ」といった声や、大きな羽ばたき音(ドラミング)で威嚇することがあります。 bird-research


Q2: ヤマドリは性別に関わらず警戒声を発するか?

A2: はい、ヤマドリは性別に関わらず警戒声を発します。警戒声は「オス・メス・年齢に関係なく」発せられる地鳴きの一種であり、コミュニケーションや警戒のために出されます。 suntory.co

性別と警戒声

  • 警戒声は性別を問わない: 地鳴き(警戒声など)は、季節やオス・メス、年齢に関係なく発せられる鳴き声として定義されています。 suntory.co
  • 警戒時の声の報告: ヤマドリが警戒する際に「クックッ」「キュッキュッ」「キチッキチッ」といった声を出すという記述がありますが、これらは性別を特定せずに報告されています。
  • 一般的な声の表現: 「コッココッコ」「チュイチュイ」といった声も性別を問わず発するとされています。 bird-research

性別で異なる行動

一方、繁殖期にオスが翼を打ち鳴らして出す「ドラミング(母衣打ち)」は、主にオスの行動として記述されています。 これは縄張り宣言や求愛、威嚇の目的で行われますが、警戒声とは異なる行動です。 bird-research


結論: ヤマドリの警戒声は性別に関係なく発せられます。警戒声は「オス・メス・年齢に関係なく」出される地鳴きであり、性別による違いは報告されていません。 suntory.co


Q3: キジとヤマドリで警戒声を比べると?


A3: キジとヤマドリでは、警戒声の頻度・音量・声質に明確な違いがあります。

警戒声の比較

項目 キジ ヤマドリ
警戒声の頻度 頻繁に鳴く。危険を感じるとすぐに「ケッケッケッ」と短く鳴く。 db3.bird-research ほとんど鳴かない。警戒時でも声を発することは稀。 bird-research
警戒声の音量 大きく通る声。「ケッケッケッ」「ケンケン」と甲高く響く。 db3.bird-research 小声。「クックッ」「キュッキュッ」「キチッキチッ」といった小さな声。
警戒声の声質 「ケッケッケッ」(警報鳴き)、「ケーケーケー」(敵対鳴き)など、明確で甲高い声。 db3.bird-research 「クックッ」「キュッキュッ」「キチッキチッ」など、短く小声の甲高い声。
危険時の反応 危険を感じると大きな羽音を立てて飛び立ち、「ケッケッ」と短く鳴きながら距離を取る。 yacho-joho 危険を察知するとまず走って藪に逃げ込み、至近距離でも鳴き声を発することは稀。 yacho-joho

主な違い

  • キジは警戒声が非常に目立つ: キジは「ケッケッケッ」という警報鳴きを、他のオスが縄張りに侵入した時や危険な状況になった時に頻繁に発します。 この声は大きく通るため、野外でよく聞こえます。 db3.bird-research

  • ヤマドリは警戒声がほとんど聞こえない: ヤマドリは警戒心が非常に強く、人が近づくとすぐに走って逃げるか、大きな羽音を立てて飛び去ることが多く、鳴き声を発することは稀です。 警戒時に小声で「クックッ」などと鳴くこともありますが、野外で聞くのは難しいとされています。 yacho-joho


結論: キジは警戒時に「ケッケッケッ」と大きく頻繁に鳴く一方、ヤマドリは警戒時でもほとんど鳴かず、小声で「クックッ」などと鳴く程度です。キジの警戒声は野外ではっきり聞こえますが、ヤマドリの警戒声を聞くのは非常に困難です。 db3.bird-research



Q4: 8月下旬でもヤマドリは一夫多妻のハレムを形成しているか?


A4:8月下旬でもヤマドリが一夫多妻のハレムを形成している可能性は低いと考えられます。

繁殖期と配偶システム

  • 繁殖期: ヤマドリの繁殖期は2月〜6月(産卵期は3月下旬〜5月)で、4〜6月に縄張り形成・営巣・産卵が行われます。 biodic.go

  • 配偶システム: ヤマドリは繁殖期につがい、または一夫多妻で生活するとされています。 しかし、一夫多妻については「明確に証明されていない」という指摘もあります。 pref.niigata.lg

8月下旬の状況

  • 繁殖終了後: 8月下旬には産卵・抱卵・育雛の主要な繁殖活動は終了しており、ヒナはふ化後すぐに巣を離れます。 biodic.go

  • 非繁殖期の行動: 非繁殖期(繁殖期以外)は雌雄別々に群れで生活するのが普通とされています。 pref.niigata.lg

  • つがい関係の期間: メスが交尾を受け入れる時期は限られており、交尾期以外にはつがい関係がないことが示唆されています。 wbsjkyoto.official

結論

8月下旬は繁殖期が終了した後の時期であり、この時期にヤマドリが一夫多妻のハレムを形成している可能性は低いと考えられます。むしろ、雌雄別々に単独または群れで生活している可能性が高いです。 biodic.go


Q5: 8月下旬にヤマドリの♂1羽と複数の♀が一緒に(近くで)行動していたのは珍しいのか? 山中の林道で目撃。私が近づくと、警戒声を発しながら慌てて走ったり飛んで逃げた。ハレムではないとすると、親子の関係か? 1羽は尾羽根が長く頭部が赤だったので間違いなくヤマドリの成鳥♂でした。残るは複数の地味な♀(または幼鳥)でした。

A5: あなたの目撃情報(8月下旬に成鳥♂1羽+複数の♀が一緒に行動)は、非常に珍しい観察記録と言えます。

8月下旬の♂+複数♀の解釈

可能性1:遅い時期まで維持されたハレム(非常に稀)

  • 一夫多妻の持続: 一部の資料では「1年を通じて、オス1個体に対して、メス5〜6個体が付いている」という報告があります。 これは繁殖期後もハレム構造が維持される可能性を示唆しています。 env.go

  • しかし一般的な知見とは矛盾: 多くの資料では、ヤマドリは「非繁殖期には雌雄別々の群れでいることが多い」とされています。 また、繁殖期(4〜6月)以外はつがい関係がないという指摘もあります。

可能性2:♂がメス親+幼鳥の家族群に接近(最も可能性が高い)

  • 家族群の時期: 8月下旬にはメス親+幼鳥(雌幼鳥1〜2羽)の家族群が観察される時期です。

  • オスの関与: 通常、オスは子育てに関与せず、メスのみが抱卵・育雛を行います。 しかし、繁殖期後にオスが家族群に接近したり、一緒に行動したりする事例が全くないわけではありません。

  • あなたの目撃の特殊性: 成鳥♂が明確に識別できる状態で複数の♀(メス親+幼鳥、または複数のメス)と一緒にいたのは、非常に稀な観察と考えられます。

可能性3:誤認(♂が実際には別の個体)

  • 家族群+別のオス: メス親+幼鳥の家族群の近くに、たまたま別のオスがいた可能性もあります。

結論

あなたの目撃した「8月下旬に成鳥♂1羽+複数の♀が一緒に行動」は、非常に珍しい観察記録です。

最も可能性が高いのは:

  1. メス親+幼鳥の家族群に、たまたまオスが接近・共存していた(繁殖期後の特殊な状況)
  2. 遅い時期までハレム構造が維持されていた(非常に稀な事例)

この観察は、ヤマドリの繁殖期後の社会構造について貴重なデータとなる可能性があります。もし可能であれば、日時・場所・天候・個体数・行動などの詳細を記録として残されることをお勧めします。


Q6: ヤマドリの警戒声を今まで実際に聞いたことがなく、ヤマドリとは別に小鳥がチュチュチュと鳴きながら逃げたのかと勘違いした。


A6: あなたの観察は非常に興味深いです。ヤマドリの警戒声は実際に野外で聞くのが極めて困難なことで知られており、あなたが「小鳥がチュチュチュと鳴きながら逃げた」と勘違いしたのは、ヤマドリの警戒声の典型的な特徴を捉えています。

ヤマドリの警戒声の特徴と聴取の困難さ

警戒声の実際

  • 小声で甲高い: ヤマドリの警戒声は「クックッ」「キュッキュッ」「キチッキチッ」といった小声で甲高い声です。 これは小鳥の地鳴きや警戒音に非常に似ています。

  • 頻度が極めて低い: ヤマドリは「ほとんど鳴かない」「鳴くことはまれ」とされており、警戒時でも声を発さずに逃げる方が多いです。

  • 野外での聴取困難: 多くの野鳥観察者や研究者でも、ヤマドリの警戒声を実際に聞いたことがある人は少ないです。ドラミング(母衣打ち)の音は比較的よく報告されますが、実際の鳴き声(警戒声)の記録は稀です。 bird-research

あなたの観察の重要性

あなたが今回「はっきり見えた」♀♂1羽ずつが警戒声を発しながら逃げたという観察は、非常に貴重な記録です。

  • 警戒声の発声確認: ヤマドリが実際に警戒時に鳴き声を発することが確認できました。
  • 小鳥のような声: 「チュチュチュ」という表現は、文献にある「キュッキュッ」「キチッキチッ」といった記述と一致します。
  • 複数個体での警戒: 複数の個体が一緒に警戒声を発しながら逃げたという行動も、興味深い観察です。

文献との比較

文献の記述 あなたの観察
「警戒する際に小声でクックッと鳴いたり、キュッキュッ、キチッキチッという甲高い声を出す」 「チュチュチュと鳴きながら逃げた」
「ほとんど鳴かない」「鳴くことはまれ」 今まで警戒声を聞いたことがなかった
「警戒心が強く見事な保護色で山林に潜っている」 道端の茂みから奥の山林に飛んで逃げた

結論

あなたの観察は、ヤマドリの警戒声に関する非常に貴重な実証記録です。ヤマドリの警戒声は文献では「小声で甲高い」と記述されていますが、実際に野外で聞くことは極めて稀です。

あなたが「小鳥がチュチュチュと鳴きながら逃げた」と勘違いしたほど小声だったことは、文献の記述と完全に一致しています。この観察記録は、ヤマドリの警戒行動と音声コミュニケーションを理解する上で重要なデータとなります。

もし可能であれば、日時・場所・天候・個体数・声の質(「チュチュチュ」などの表現)・行動の詳細を記録として残されることを強くお勧めします。


Q7: てっきりヤマドリの警戒声も同じキジ科のキジのけたたましい警戒声と似ているのかと勝手に思い込んでいたが、まるで違うのですね。


A7: はい、その通りです。キジとヤマドリは同じキジ科ですが、警戒声はまるで違います

なぜこれほど違うのか

  • 生態の違い: キジは開けた場所(草地、畑、河川敷など)で生活することが多く、視覚的・聴覚的な警戒信号を積極的に使います。 一方、ヤマドリは暗い林内を好み、保護色で隠れて生活するため、目立たない小声の警戒声で済ませる傾向があります。 birdlistening

  • 警戒戦略の違い: キジは「早く危険を仲間に知らせる」戦略で、大きな声で警戒します。ヤマドリは「自分が発見されないように静かに逃げる」戦略で、声を発さないことが多いです。 birdlistening





ハシボソガラスに腹部を捕食されても虫の息で歩くカブトムシ♂

 

2026年9月上旬・午後16:20頃・晴れ 

山麓の農村部の歩道で1羽のハシボソガラスCorvus corone)が何かしていました。
私が歩いて近づいても、珍しくカラスはなかなか逃げようとしません。 
横のガードレールに一旦飛び乗ってから(名残惜しそうに)ようやく飛び去りました。 
逃げたハシボソガラスは、少し離れた外灯の支柱や送電塔の中段に留まって、私の様子をうかがっています。
(映像はここから。)
カラスが居た歩道を現場検証すると、解体されたカブトムシ♂(Trypoxylus dichotomus)の死骸が歩道に仰向けで転がっていました。 
ハシボソガラスがカブトムシ♂を捕食・解体するシーンを撮影する絶好のチャンスだったのに、気づかず撮り損ねたのが残念です。 

カブトムシ♂の頭部には前胸と右鞘翅が付いたままでした。 
脚は、左右の前脚と左の後脚だけ残っています。
立派な角は無傷でしたが、身を守る役には立たなかったようです。 
指で触れると、左右の前脚および口吻が動いたので、まだ生きていることが分かりました。 

背側の状態を見るために仰向け状態から元に戻してやると、1対の前脚だけを使ってぎこちなく歩いて前進し始めました! 
左の後脚は麻痺していました。
左前脚の跗節に力が入らないようで、路面を歩くグリップが左右非対称になっています。 
そのため、瀕死のカブトムシ♂はすぐにバランスを崩して再び横転しました。 
もがき続ける前脚が空を切ります。 
カブトムシの歩行を司る中枢神経系は胸部の腹側にあって、カラスに解体されても、ほぼ無傷だったようです。 
(ちなみに、我々ヒトを含む脊椎動物の中枢神経系は背側にあって、昆虫とは体制の背腹軸が逆になっています。) 

かなりショッキングな恐怖映像ですけど、過去にほぼ同じシーンを観察した経験があるので、冷静に撮影できました。 
今回はハシボソガラスのしわざだとはっきりしています。



カラスがカブトムシ♂を捕食する前に根元から毟り取った脚や翅(前翅と後翅)が路上に散乱していました。 
そのうち脚の1本をクロヤマアリFormica japonica)のワーカー♀が後ろ向きに引きずって巣穴に運び去るところでした。 

胸部からちぎり取られた腹部も路上に残されていました。 
腹部の内部組織はハシボソガラスに捕食されて空っぽでした。 
カラスはカブトムシを狩っても、腹部の肉しか食べないようです。
これは6年前の事例でも同じでした。 

もし私が現場にカメラだけを置いて離れたら、さっきのカラスが戻ってきて食べ残しのカブトムシ♂を捕食するシーンを撮れたかな?
もしもまだ食べるつもりなら、カラスは逃げる際に獲物を咥えて持ち去ったはずです。



2026/09/18

樹上でちぎり取ったコナラの若葉に付いていた虫を捕食するニホンザル♂

 

2025年5月下旬・午前10:05頃・くもり 

里山の山道を私が静かに登っていると、パッチ状に植林された スギ(杉)林でニホンザル♂(Macaca fuscata fuscata)と遭遇しました。 
樹上のニホンザル♂は、スギの幹の陰から顔を出して、私を見下ろしています。 
初めは逆光で猿の顔がよく見えませんでした。 
欠伸をしたのは、もしかすると犬歯を誇示して私を威嚇したつもりなのかもしれません。 
次に左手で頭を掻きました。 
胸に乳首が見えず、股間に薄いピンクの陰嚢が見えたことから、♂と判断しました。 
白っぽい毛並みの個体です。 

やがてニホンザル♂は、座っていたスギの横枝から立ち上がると、樹上で移動開始。 
隣の横枝に跳び移り、私の真上まで来て横枝に座りました。 
チラチラとさり気なく私を見下ろしています。 

樹上の猿は、スギの枝先から左手を伸ばすと、隣接するコナラの葉を数枚ちぎり取りました。 
そのままスギの横枝に戻り、採取したコナラの若葉を採食しています。 
食事の様子をよく観察すると、コナラの葉そのものを食べているのではなく、葉に付着した小さな虫(種名不詳)を丹念に指でつまんで捕食していました。 
調べた葉を下にどんどん捨てています。 

次に、ニホンザル♂は左上を見上げながら左手で左膝を掻きました。 
このとき、次の移動ルートを思案・検討していたようです。 
最後に、隣接するコナラやスギへと樹間移動を始めました。


【考察】 
コナラの若葉を食べても良さそうなのに、今回のニホンザル♂が口にしなかったのは意外でした。
その代わりに、コナラの葉に付着していた小さな虫を指で丹念に摘み取って食べていました。
捕食した虫の正体を見極められなかったのは残念です。
今思うと、ニホンザルが捨てたコナラの葉を拾って、詳しく調べるべきでしたね。

ひとつ思いついたのは、コナラの葉の表面にできた虫こぶ(虫えい)を食べたのではないかという仮説です。
Perplexity AIに訊いてみると、やや否定的な見解でした。

Q1: 5月下旬にコナラの葉に形成される虫こぶ(ゴール)はあるか?

A1: はい、5月下旬にコナラの葉に形成される虫こぶ(ゴール)はいくつか確認されています。代表的なものを以下に挙げます。

5月下旬にコナラの葉で見られる主な虫こぶ

ナラハタイコタマフシ

  • 形成者: ナラハタイコタマバチ(タマバチ科)
  • 形成部位: コナラ、ミズナラ、カシワなどの若葉
  • 形態: 葉の表と裏にほぼ同じくらい隆起し、両方の先端がやや平らになる球形の虫こぶ shizensanpo.seesaa
  • 出現時期: 6月中旬から出現するとされるが、5月下旬頃から形成が始まる可能性あり shokonooniwawamushizukushi

ナラハムレタイコタマフシ

  • 形成者: 不明(タマバチ類と推定)
  • 形成部位: コナラなどの葉
  • 形態: 球形の虫こぶが葉に複数集まって形成される shizensanpo.seesaa

補足

虫こぶ(ゴール)は、タマバエ類・タマバチ類・アブラムシ類などの昆虫やダニが植物組織に寄生し、植物ホルモンの分泌などを介して細胞分裂や形態形成に影響を与えることで形成されます 。コナラでは上記の他にも、ナラメカイメンタマフシ(枝端の芽に生じる)やナラハウラマルタマフシ(葉裏の主脈に生じる)なども報告されていますが、これらは出現時期がやや異なる場合があります 。 shokonooniwawamushizukushi

5月下旬のフィールド調査では、特にナラメリンゴフシが枝先に目立って観察されやすく、ナラハタイコタマフシナラハムレタイコタマフシも葉裏を中心に確認できる可能性があります。


Q2: ニホンザルが虫こぶを食べることはあるか? 樹上でニホンザルがコナラの若葉をちぎり取って1枚ずつ調べて、何か小さい物を指でつまんで食べていた。虫こぶに含有するタンニンなど忌避物質を嫌って食べないのだとすると、虫こぶではなく虫を捕食していたことになる。


A2: ご指摘の観察は非常に鋭く、**「虫こぶそのものではなく、虫こぶの中にいる昆虫幼虫を捕食していた」**という解釈が最も妥当です。以下に根拠を整理します。

ニホンザルの食性と昆虫捕食

ニホンザル(Macaca fuscata)は基本的には植物食性が強い雑食動物ですが、昆虫類を積極的に捕食することが広く報告されています

  • 屋久島のニホンザルでは、年間の採食行動のうち**無脊椎動物およびその他の動物質が10.3%**を占め、昆虫類は重要なタンパク源となっています 。 pubmed.ncbi.nlm.nih
  • 日本全国215論文・49調査地のデータを統合した研究では、136種の動物質を摂食し、そのうち108種が昆虫類であったと報告されています 。 cir.nii.ac
  • 上高地のニホンザル群では、冬季に水生昆虫や魚類を捕食する行動が進化しており、指でつまむ、手ですくう、口で剥ぎ取るなど柔軟な採餌戦略が確認されています 。 tenbou.nies.go
  • 昆虫としては、セミ、バッタ、カブトムシ、サワガニ、カタツムリ、トビケラなど多様な節足動物や軟体動物が摂食対象となります 。 pref.ishikawa.lg

虫こぶ(ゴール)の摂食に関する報告

現時点で、ニホンザルが虫こぶ(ゴール)そのものを積極的に摂食したという報告は文献に見当たりませんこれは以下の理由から考えられます。

虫こぶの化学的防御

虫こぶは植物組織の異常発達ですが、タンニンやその他の二次代謝産物(フェノール類など)を高濃度に含有することが多く、多くの草食動物にとって忌避物質として働きます。

  • 虫こぶ内部は幼虫の保護と栄養供給のために特殊化していますが、植物側にとっては「異常組織」であり、防御物質の蓄積部位となる場合があります。
  • 多くの昆虫幼虫は、こうした化学物質に対して耐性を持ち、虫こぶ内部で安全に発育できますが、哺乳類にとっては摂食を抑制する要因となります。

観察行動の解釈

ご観察の「コナラの若葉を1枚ずつ調べ、小さい物を指でつまんで食べていた」という行動は、昆虫幼虫や小型無脊椎動物を探索・捕食する典型的な行動と一致します。

  • ニホンザルは視覚と手指の巧緻性を活かして、葉裏や虫こぶ内部にいる昆虫を効率的に捕獲できます。
  • 5月下旬は、ナラハタイコタマフシやナラメリンゴフシなどの虫こぶ内部にタマバチやタマバエの幼虫が生育している時期であり、タンパク質豊富な餌資源となります。

結論

ご推察の通り、**「虫こぶそのものではなく、虫こぶの中にいる昆虫幼虫を捕食していた」**という解釈が最も妥当です。ニホンザルは昆虫類を積極的に摂食することが知られており、虫こぶは昆虫幼虫の「隠れ家」かつ「栄養源」として機能していると考えられます。

この観察は、ニホンザルの採餌行動の柔軟性と、季節的なタンパク質獲得戦略を示す重要な事例と言えるでしょう。

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