巣の位置を忘れ帰巣に苦労するヒメベッコウ
2008年8月下旬
前回の観察から2日後、また様子を見に来ました。
この日は曇り空で気温が低い。
ヒメクモバチ(旧名ヒメベッコウ;Auplopus carbonarius)の一種♀a(種名不詳)は時々外出しても手ぶらで泥巣aに帰って来ます。
ところが自分の巣の位置を忘れたのか、かなり苦労して壁面を探し歩いています(徘徊)。
特徴の無いコンクリート壁で溝が等間隔に何本もあるので、蜂にとっては紛らわしいのだろうか。
ヒトなら「壁の左端から数えて○番目の溝」という覚え方をするだろう。
何かミクロな目印で覚えたり、アリのように道標フェロモンを使ったりしないのだろうか。
「巣に無事帰るまでが遠足です。」
こうして散々苦労するにも関わらず、外出の際に定位飛行(扇状にホバリングしながら辺りの景色と関連付けて巣の場所を覚える)を特に行わないようです。
気温の低さも見当識障害の一因でしょうか。
今回は壁から離れて望遠で撮ったので、観察者の存在が蜂の帰巣に影響しているとは考え難いと思います。
意図的な探索行動だとしたら帰巣時だけでなく離巣時も壁面を徘徊しても良いはず。
つづく→シリーズ#5
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