2026/08/09

曇りの夕方に休耕地の巣外で寝ていたホンドタヌキ3頭の家族が外出するまで:4月上旬【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2025年4月上旬

雪解けが進む休耕地でホンドタヌキNyctereutes viverrinus)家族の営巣地を自動撮影カメラで見張っています。 

シーン1:4/9・午前11:40・くもり・気温13℃(@0:00〜) 
巣穴から出てきた1頭のタヌキaが巣口で背中を伸ばすストレッチ運動をしてから、体をねじって毛繕いしたり、痒い体を掻いたりしています。
最後は巣穴の中に戻りました。 
別個体のタヌキbが別の巣口から顔を出して身震いしました。 
タヌキbは、家族aが入ったばかりの隣の巣穴へ駆け込みました。 

別の巣穴を使っているシーンが撮れたのは珍しいです。 
2つの巣穴が内部で繋がっているかどうか、知りたいところです。 


シーン2:4/9・午後18:00・くもり・気温10℃(@0:53〜) 
昼間は巣内で寝ていたようで、タヌキの活動がまったく録画されていませんでした。 

夕方になると、親子水入らずで3頭が雪のない巣口に身を寄せ合って座っていました。 
正式な日没時刻はまだですが、裏山の陰にもう日が沈んだ後なので、日光浴ではありません。 
体を寄せ合って暖を取りながら、昼寝(仮眠)しているようです。 


シーン3:4/9・午後18:09・くもり・気温10℃(@1:11〜) 
依然として巣口で身を寄せ合うように丸くなって、うたた寝しています。 


シーン4:4/9・午後18:20・くもり・気温9℃(@1:23〜)日の入り時刻は午後18:12 
日没後で、辺りがだいぶ薄暗くなってきました。 
(春になって残雪が消えると、雪上がりがなくなります。)

3頭のタヌキ家族は巣口で身を寄せ合って丸まり、鼻面を毛皮の下に挿し込んで寝ています。 
どうして巣内で寝ないのでしょうか? 
気温から判断して、巣内が暑過ぎたり寒過ぎたりしているはずはありません。 
春は巣穴の中に雪解け水が浸水して、居住環境が悪化するのではないかと想像しています。 
ドロドロにならなくても、少なくともジメジメと湿度が高いのかもしれません。 
ダニなどの寄生虫が巣内で越冬後に活動を再開した可能性も考えましたが、それならタヌキが体掻きや毛繕いを頻繁にやるはずです。 


シーン5:4/9・午後18:33・気温7℃(@1:35〜) 
辺りがすっかり暗くなり、赤外線の暗視モードで監視カメラが起動しました。 
両目を失明した左の個体が欠伸をして毛繕いを始めました。 
立ち上がったところで1分間の録画終了。 


シーン6:4/9・午後18:37(@2:19〜) 
いつのまにか巣口にいるのは、輝板(タペータム)の反射が正常な親タヌキの♀♂ペアだけになっていました。 
両目失明の個体♀hは独りで採食(または近所の溜め糞場wbc)に出かけたのか、それともいつの間にか入巣したのかもしれません。 

♀♂ペアは、立ち上がると背中を弓なりに伸ばすストレッチ運動をしてから、順に左へ立ち去りました。 
いつもは両目失明個体が殿しんがりを務めるので、今回もし単独先行したとすれば珍しいです。 


シーン7:4/9・午後18:45・気温9℃(@2:58〜) 
両目失明個体♀hが独りで営巣地をうろつき、巣口の匂いを順に嗅いでいます。 
採食中に両親からはぐれてしまったのでしょうか? 
あるいは、巣内で居眠りしている間に両親が外出してしまったのかもしれません。 


シーン8:4/9・午後18:46(@3:49〜) 
突然、両目失明個体♀hが全力疾走で左に向かいました。 
夜目が効かなくても、聴覚と嗅覚は正常なようで、営巣地を大胆に走り回ることもあるようです。

※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


つづく→

飛べ!ギンボシリンガ【蛾:FHD動画&ハイスピード動画】

 

2025年6月上旬・午後13:50頃・くもり 

里山の山道の横で見慣れない蛾を見つけました。 
タニウツギっぽい幼木(樹種不明)の葉表に乗ってじっとしています。 
保護色どころか、かなり目立っています。 
白地に描かれたオレンジ色の模様が、黒で縁取られています。 
なかなかセンスの良いデザインですね。 

電子版の図鑑『くらべてわかる蛾 1704種』を眺めると、絵合わせでかんたんに名前が判明しました。 
コブガ科のギンボシリンガAriolica argentea)です。 

本種のホスト(食樹植物)はミツバツツジとのことで、タニウツギは無関係でした。 
そもそもミツバツツジは東日本に自生していませんから、おそらく当地ではツツジ科の別の植物を食べて育つのでしょう。 

飛び立つ瞬間を狙って、240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@0:08〜) 
私が長靴を履いた右足で軽く蹴って下生えを揺らすと、ギンボシリンガは準備運動なしで慌てて飛び去りました。 

2026/08/08

春の夜にカキノキを登り降りするハクビシンのペア【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2026年4月中旬・午後23:00頃 

民家の庭でカキノキの下にホンドタヌキの小規模な溜め糞場(赤丸@0:05)を見つけたので、旧機種のトレイルカメラを設置させてもらって監視することにしました。 

晩遅くにハクビシン(白鼻芯、白鼻心;Paguma larvata)がペアで登場しました。 
郊外の住宅地で外来種のハクビシンが出没するのは、予想されることとは言え、映像を見るとビックリします。 

関連記事(13年前の撮影)▶ ハクビシンの早朝散歩 


まず先行個体が、カキノキの垂直の幹に爪を立ててよじ登っていました。 
長くて黒い尻尾から、ハクビシンと分かります。 
しばらくすると、左から後続個体がやって来て、そのまま躊躇なくカキノキに木登りしました。 
ハクビシンの木登りシーンは初見です! 

やがて、カキノキから地上に降りた1匹が、地面の匂いを嗅いでいました。 
もう1匹のハクビシンが、カキノキの垂直な幹を頭を下にして真っ逆さまに降りてきました。 
四足で幹をやや抱くようにして爪を立てています。 
ハクビシンの木下りシーンを見るのは2回目です。 



先行個体と地上で合流すると、暗闇で鼻面を突き合わせて挨拶しました。 
最後は隣家の庭へ向かったようです。

タヌキの溜め糞にハクビシンは全く興味を示さず、対抗してマーキング(匂い付け)することもありませんでした。


【考察】 
行動を共にしている2匹のハクビシンの性別を映像で見分けられませんでしたが、♀♂ペアなのかな? 
民家の庭にあるカキノキの樹上でハクビシンのペアは一体何をしているのでしょう? 
仮説をいくつか検討してみます。

まず、このカキノキは、ハクビシンが巣穴やねぐらとして使える樹洞ができるほど立派な古木ではありません。 
4月中旬という撮影時期が重要なポイントです。 
秋にヒトが収穫しなかった柿の実(熟柿)は、冬の間にカラスやヒヨドリなどの野鳥に食べ尽くされてしまいますから、春には全く残っていませんでした。 
まだ若葉も芽吹いておらず、完全に落葉した状態です。 
ちょうど1週間後の4/19にはカキノキの若葉が冬芽から展葉し始めていました。 

落葉したカキノキ樹上に鳥が巣を作り、それをハクビシンが襲ったのかと思って探してみたのですが、鳥の巣はありませんでした。 
カキノキの枝葉が生い茂った時期ならともかく、こんな目立つ場所に営巣する鳥はいないはずです。 
つまり、カキノキ樹上にハクビシンの食べる餌はありません。

現場検証をしたら、他の可能性に気づきました。 
カキノキの隣にメタセコイア(=アケボノスギ)が植栽されていて、そのうちの1本の梢にハシボソガラスが春から営巣を始めていました。 
ハクビシンは、その巣を襲ってカラスの卵や雛を捕食するつもりで、メタセコイア高木の天辺までなんとかよじ登る方法を検討してみたのかもしれません。 
ただし、メタセコイア高木のほぼ真下から暗い夜に見上げてもカラスの巣はまったく見えないはずなので、ハクビシンが存在に気づいたかどうか疑わしいです。
逆に、親鳥のカラスが天敵(ハクビシン)の接近に気づいて鳴き騒ぐ鳴き声は動画に録音されていませんでした。

別の仮説として、住宅の屋根裏に忍び込む経路をハクビシンは偵察していたのかもしれません。 
幸い、カキノキから家屋まで充分に離れていますし、電線の引込線などはカキノキの樹上に張り巡らされていません。
したがって、カキノキに登ったところでハクビシンは家屋まで辿り着けず、すごすごと地上に戻るしかありません。 

この後もしばらく自動撮影カメラが壊れる(旧機種の寿命)まで監視を続けたのに、ハクビシンは二度と現れませんでした。 

秋〜冬になったら、熟柿を食べにハクビシンが再び来るかもしれません。
住民が干し柿を作るためにほとんどの果実を収穫しますし、樹上にわずかに残った熟柿は鳥が食べるので、早い者勝ちになります。 



【アフィリエイト】 

ランダムに記事を読む