2015/02/10

破風板に集結して休む夜のチャイロスズメバチ【暗視映像】



2014年9月下旬
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屋根裏に営巣したチャイロスズメバチ

屋根裏に営巣したチャイロスズメバチの定点観察#2

チャイロスズメバチVespa dybowskii)の巣を見つけた日の晩に神社を再訪してみました。(午後18:48)
暗視ビデオカメラに内蔵された赤外線LEDではとても光量不足で、赤外線投光機の助けが無ければ撮れない高さでした。
(映像後半は赤外線投光機のバッテリー切れで急に光量が弱くなってしまいました。)


昼夜を問わず外役活動するモンスズメバチ(昼行性かつ夜行性)とは異なり、チャイロスズメバチのコロニーは日が暮れると(暗くなると)外役活動を止めていました(昼行性)

巣の外を飛んでいる蜂は1匹もいません。
巣口付近の破風板にワーカー♀が身を寄せ合って休んでいます。
個々の蜂は完全に静止しているのではなく、身繕いするなどの動きがあります。
夜が更ければ寝静まって完全に静止するのかな?



動画撮影後に記録のためストロボを焚いて写真も撮りました。
写真を拡大して数えると58匹もの成虫が破風板に集結していました。
昼間見た時よりも明らかに個体数が多いのは、外役に飛び回っていたワーカー♀が全て帰巣したためでしょう。

巣内にはあと何匹の蜂がいるのかな?
ピント合わせのため赤色LEDライトで照らしながら写真を撮りました。(2枚目の写真が全体に赤っぽいのはそのせいです。)
通常の白色LEDライトで照らすと寝ていた蜂を起こしてしまうのではないかと恐れて、虫の目に感知されにくい赤色光ライトを使用しました。


チャイロスズメバチの巣を夜に観察するのは初めてです。

それにしても、なぜ巣内で寝ないのか不思議でなりません。
巣盤・育房作りなどの内役作業をしないで良いのでしょうか?
これほどの数の門衛(夜警)が必要なのでしょうか?
つまり巣口付近で何か特別に警戒を要する外敵の脅威があるのでしょうか?
蜂の子を狙う夜行性哺乳類に夜な夜な襲撃されているとか?
やはりこの巣は、最近誰かに駆除されたばかり(削り落とされた巣)で、残党のコロニーを見ているだけかもしれません。
オオスズメバチに襲撃された可能性もありますね。
それとも何らかの理由でここに引っ越してきたばかりのコロニーなのかな?
どうもチャイロスズメバチの巣の典型例を見ている気がしないのですけど、混沌とした謎を読み解けるようになるには地道に観察を積み重ねるしかありません。

つづく→シリーズ#3


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