2021年8月下旬・午前9:30頃・晴れ
山道の横の法面(斜面)に生えたアカソの大群落のあちこちから白い煙が立ち昇っていました。
イラクサ科アカソの花穂は地味な風媒花です。
雌雄同株で、穂状の雄花は茎の下方に付き、雌花は茎の上方に付いています。
雌花が雄花よりも上にあるのは、自家受粉を少しでも減らすための工夫だと思われます。
朝露で濡れた花穂が朝日を浴びて乾くと、雄花から白い花粉が大量に放出され、風に漂うのです。
風媒は文字通り「風任せ」で効率が悪いので、莫大な量の花粉を生産し無駄に飛ばさないと雌花は授粉できません。
その代わり、虫や鳥などの送粉者を誘引するために花蜜や香りを生産する必要はありません。
花粉症の人は映像を見ているだけでくしゃみが出そうになるかもしれません。
次にどの花穂から花粉が吹き出すのか予測できないので、花穂を揺すって強制的に花粉を飛散させてみました。(@2:07)
ただし、揺らしても花粉が飛ばない花穂もありました(映像は省略)。
未だ雄花の準備ができてないのか、充分に乾燥していないのでしょう。 (あるいは既に花粉を放出し尽くした雄花なのかもしれません。)
次に、花粉が雄花から吹き出す様子を240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@2:33〜)
不定期で予測できませんから、適当に狙いを定めた花穂を辛抱強く長撮りするしかありません。
風で雄花から花粉が受動的にこぼれ落ちるのではなく、自然に何かが弾けるように花粉が勢い良く飛び出しています。
乾燥した葯が破裂しているのですかね?
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