2025年1月中旬
シーン0:1/3・午後14:47・くもり・気温11℃(@0:00〜)
田畑を囲むように、防風林としてスギが植林されています。
そのスギ林の雪面に鳥の羽根が散乱していました。
肉食の捕食者(おそらく猛禽?)が獲物を狩った直後に、羽根を毟り取ったのでしょう。
毟り取られた羽根の色は地味で黒っぽく、一部は茶色に縁取られていました。
秋に狩られた獲物ではなく、明らかに最近(冬の積雪期)に狩られた獲物のようです。
獲物の血痕や死骸そのものは見つかりませんでした。
キツネやテンなど肉食獣の仕業かもしれませんが、雪面に動物の足跡は付いていません。
散乱している羽毛の羽軸をじっくり観察すれば、引き抜かれたのか毟り取られたのかの違いで、猛禽の仕業かどうか区別できるそうです。
しかし残念ながら、当時の私はその情報を知りませんでした。
猛禽だとすれば、当地ではノスリ、トビ、フクロウなどをよく見かけます。
現場はスギ防風林の角で、隣はソバ畑が雪原になっていました。
蔓植物でマント群落の藪が形成され、藪が枯れた冬でも周囲から目隠しされていました。
幼木の時期に雪圧で大きく曲がったまま逞しく育ったスギの木が隣にあり、猛禽にとって格好の止まり木になっていそうです。
その止まり木?の下に猛禽が吐き出したペリットを探したのですが見つかりませんでした。
同じ場所に捕食者が戻ってくるのではないかと期待して、トレイルカメラを設置して見張ることにしました。
もしここがお気に入りの調理場(屠殺場)なら、毎回狩りの後に獲物の羽根を毟る行動が記録されるはずです。
あるいは、雪面に散乱した鳥の羽根を、断熱用の巣材として持ち去る野鳥が写るかもしれません。
AIに相談しても、捕食者は毎回違う場所で(獲物を狩った場所の近くで)羽根を毟るはずだと否定的な見解だったのですが、どうしても自分で確かめたくなったのです。
先に結論を言うと、確かに猛禽などの捕食者はその後監視カメラに一度も写りませんでした。
しかしフィールドにトレイルカメラを設置すれば何かしらの(思いがけない)収穫があるので、それを紹介していきます。
この記事では、ニホンザル(Macaca fuscata fuscata)の登場シーンをまとめました。
シーン1:1/13・午後15:04・気温0℃(@0:06〜)
10日後に監視カメラが起動すると、鳥の羽根は、積もった雪の下にすっかり埋もれていました。
黒い首輪を装着したニホンザルが来ていました。
スギ林床の雪面から何か小さな物を右手で拾って食べました。
辺りを見回してから、スギの手前を右へ立ち去りました。
スギ林床の雪はガリガリに凍っているようで、猿が歩いても足跡が残りませんでした。
群れの後続個体が画面の奥から登場し、右下へ遊動して行きます。
急にスギの落枝や落ち葉が降り注いだり枝葉が揺れたりしたので、死角で別個体のサルがスギの灌木によじ登ったようです。
しばらくすると、ガサゴソと激しい物音♪がしてから、樹上から雪面に降りてきた子猿が林床を右へ横切りました。
シーン2:1/20・午後12:17・晴れ・気温9℃(@1:38〜)
1週間後の晴れた昼下がりに、たまたま撮れた現場の様子です。
シーン3:1/20・午後14:15・くもり・気温1℃(@1:41〜)
左から奥に歩いて来た猿が立ち止まると、スギ林床の雪面で何かを拾い食いしました。
ちょっとした坂を登って奥の林道(雪道)に達すると、路肩に座り込みました。
近くのスギの枝葉が揺れたのは、さらに別の個体が死角からよじ登ったからと思われます。
【考察】
トレイルカメラの画角が狭いので、一度に少数の個体しか写りませんが、このスギ防風林は、ニホンザルの群れが安全に遊動できる緑の回廊になっているようです。
林床で何を採食したのかメニューが気になりますが、休眠越冬中の虫やクモが落葉落枝と一緒に落ちていて、それを拾い食いしたのではないかと想像しています。
いくら餌の少ない厳冬期でも、常緑針葉樹であるスギの葉や球果をニホンザルが食べるはずはありません。
つづく→
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